以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰返さない。
(実施の形態1)
図1〜図6を参照して、本発明による半導体装置としての半導体モジュールを説明する。
図1および図2に示した半導体モジュール10は、ケース11の内部に半導体モジュールを構成する複数の半導体素子が実装された基板が収納されている。そして、ケース11の外周部には、当該半導体モジュール10を外部機器と電気的に接続するための主電極端子部1が複数個配置されている。主電極端子部1はたとえば金属などの導電体からなる端子8を含む。この端子8には、図1に示すように外部機器の電極である外部接続先電極2がネジ部材の一例であるボルト3により接続固定される。具体的には、ボルト3は、外部接続先電極2に形成された開口部6および端子8に形成された開口部を介して、ナット4と結合する。ナット4は、後述するように主電極端子部1に形成されたナット収納部7の内部に配置されている。なお、ボルト3の先端部は主電極端子部1に形成されたネジ挿入穴5(図4参照)の内部に侵入した状態となる。このようにして、ボルト3とナット4とにより、端子8と外部接続先電極2とが接続した状態で固定される。この結果、半導体モジュール10の端子8と外部接続先電極2とが接触した状態となることにより、半導体モジュール10と外部接続先電極2とが電気的に接続される。
主電極端子部1においてナット4が収納されている端子部本体9には、当該ナット4を収納するための凹部であるナット収納部7(図3〜図6参照)が形成されている。図3に示すように、ナット収納部7は、図5および図6に示したような異なるサイズの複数種類(ここでは2種類)のナット4を収納できる。具体的には、ナット収納部7の中央部から図5に示したナット4の外周の頂点に向かう方向と、図6に示したナット収納部7の中央からナット4の外周の頂点に向かう方向とが交差した状態(ナット4を上記中央部を中心にたとえば60°回転させた状態)になっている。このようにすれば、1つのナット収納部7において、図5に示したようなサイズのナット4(たとえばM5ナット)を収納できる一方で、図5に示したナット4とは異なるサイズの図6に示したようなナット4(たとえばM6ナット)を収納できる。図5に示したナット4と、図6に示したナット4とは、それぞれナット収納部7の内周側壁の異なる部分に接触するように配置されている。このとき、図5および図6に示したナット4に形成されたネジ挿入穴5の中心軸は、図5および図6に示した状態においてほぼ重なるように、ナット4が配置されることが好ましい。
また、図4に示すように、ナット収納部7においては、上述したナット4を保持するためのナット収納部7の下側に、ナット4に固定されたボルト3の先端部が配置されるためのネジ挿入穴5が形成されている。
このような構造の主電極端子部1を用いることで、ボルト3についてはナット4の種類を選択することにより、ナット4に対応する2種類のボルトのいずれかを適用することができる。この結果、半導体モジュール10を使用するユーザ側でのボルトおよびナットの選択の自由度を大きくすることができる。
なお、図4においては、左手上方に示した図が図3に示した平面図と同様に、ナット収納部が形成された端子部本体9の上部表面を示す平面模式図である。また、図4の左手下方に示した図は、上述した端子部本体9の正面から見た透視模式図を示している。なお、当該透視模式図には、端子部本体9に埋込まれて固定されている端子8の一部も表示されている。また、図4の右側上方に示した図は、上述した端子部本体9の側面透視模式図を示している。
また、図5および図6に示すように、図5に示したナット4に対して、図6に示したナット4は、約60°回転した状態でナット収納部7に配置されている。このナット4の回転角度は、たとえば180°をナット4の平面形状の外周の角部の数で割った数値とすることができる。たとえば、図5および図6に示したナット4では平面形状が三角形状であるので角部の数は3となり、回転角度は180°/3=60°となる。なお、この回転角度は、0°超え120°未満であってもよく、より好ましくは30°以上90°以下、さらに好ましくは45°以上75°以下である。なお、回転角度の上限は、たとえば360°/(ナット4の平面形状の外周の角部の数)という式により求められる数値としてもよい。
(実施の形態2)
図7〜図9を参照して、本発明による半導体モジュールの実施の形態2を説明する。なお、図7〜図9は図3、図5、図6に対応する。
本発明による半導体モジュールの実施の形態2は、基本的には図1〜図6に示した半導体モジュール10と同様の構造を備えるが、主電極端子部1を構成する端子部本体9に形成されたナット収納部7の構成が異なっている。すなわち、図7〜図9に示した端子部本体9においては、ナット収納部7に収納されるナット4の平面形状は三角形状ではなく四角形状となっている。そして、図7〜図9に示した主電極端子部のナット収納部7の平面形状も、図8および図9からもわかるように、収納される2種類のナット4を、中心軸に対して所定の角度(たとえば45°)回転させたときの平面形状を重ねた形状となっている。この結果、ナット収納部7の内周側壁の一部を用いて図8に示すように1つの種類のナット4(たとえばM5ナット)をナット収納部7に固定することができる。また、図9に示すように、ナット収納部7において図8に示した状態では利用されていなかった側壁により異なる種類のナット4(たとえばM6ナット)をナット収納部7の内部に固定することができる。図9に示すように、上述した2種類のナット4の中心軸を中心とした回転角度はたとえば45°とすることができる。このような構成によっても、図1〜図6に示した半導体モジュール10と同様の効果を得ることができる。
(実施の形態3)
図10〜図12を参照して、本発明による半導体モジュールの実施の形態3を説明する。なお、図10〜図12は図3、図5、図6に対応する。
本発明による半導体モジュールの実施の形態3は、基本的には図1〜図6に示した半導体モジュール10と同様の構造を備えるが、主電極端子部1の構成が異なっている。具体的には、図10〜図12に示すように、主電極端子部の端子部本体9に形成されるナット収納部7の平面形状が異なっている。図10〜図12に示した主電極端子部のナット収納部7には、図11および図12に示すように平面形状が六角形状であってサイズの異なるナット4が挿入固定される。そして、図11および図12からわかるように、図12に示したナット4は、図11に示したナット4の配置からナット4の中心軸に対して30°だけ回転した状態でナット収納部7の内部に固定されている。異なる観点から言えば、ナット収納部7の平面形状は、図11および図12に示したようにナット4の平面形状の中央部からナット4の角部に向けた線分の方向が互いに交差するように回転された複数種類(ここでは2種類)のナット4の平面形状を重ね合わせた形状となっている。このようにすれば、図1〜図6に示した半導体モジュール10と同様の効果を得ることができる。
(実施の形態4)
図13〜図15を参照して、本発明による半導体モジュールの実施の形態4を説明する。
図13〜図15に示した主電極端子部を備える半導体モジュールは、基本的には、図1〜図6に示した半導体モジュール10と同様の構造を備えるが、図示したように主電極端子部1の構造が異なっている。すなわち、図13〜図15に示すように、半導体モジュール10の主電極端子部1において、始めから複数種類(ここでは2種類)のナット4a、4bが端子部本体9に配置されている。より具体的には、端子部本体9には、その上部表面に2つのナット収納部7が形成されている。それぞれのナット収納部7は、互いに異なるサイズ(および/または形状)の平面形状を有する。それぞれのナット収納部7にはナット4a、4bが収納配置されている。このナット収納部7の下側にはネジ挿入穴5が形成されている。
そして、当該ナット4a、4b上を覆うように、端子8が配置されている。端子8の一部は端子部本体9の内部に埋込まれた状態になっている。端子8において、ナット4a、4bの中央のネジ挿入穴に対向する位置には、ボルトを挿入するための端子開口部21が形成されている。
このような構造の主電極端子部1によっても、それぞれのナット4a、4bに対応するボルトによって端子8と図1に示した外部接続先電極2とを接続固定することができる。この結果、図1〜図6に示した半導体モジュール10と同様の効果を得ることができる。
(実施の形態5)
図16〜図18を参照して、本発明による半導体モジュールの実施の形態5を説明する。なお、図16〜図18は図13〜図15に対応する。
図16〜図18に示すように、本発明の実施の形態5に従った半導体モジュール10では、主電極端子部1においてサイズの異なる2種類のナット4a、4bを重ねた状態でナット収納部7の内部に配置している。具体的には、ナット収納部7の上方(端子8に近い側)に、相対的に外径の大きなナット4aを配置し、当該ナット4aの下側(端子8から見てナット4aよりも遠い位置)に相対的に外径の小さなナット4bを配置している。このナット4bの下側にはさらにネジ挿入穴5が配置されている。図16からわかるように、ナット4aの内周に形成されているボルトが挿入される穴(ナット穴)の径は、ナット4bにおいてボルトが挿入される穴(ナット穴)の径よりも大きくなっている。そして、ナット4a、4bの上に位置する領域では、端子8に端子開口部21が形成されている。
このようにすれば、図1〜図6に示した半導体モジュール10と同様に、径の異なる複数種類(ここでは2種類)のボルトのうちから任意に選択したボルトを用いて端子8と図示しない外部接続先電極とを接続固定することができる。さらに、この場合異なる種類の複数のナット4a、4bを重ねて配置しているので、主電極端子部1を構成する端子部本体9の専有面積(図16に示す上部表面の面積)を図13に示したようにナット4a、4bを平行して2つ並べる場合よりも小さくすることができる。この結果、主電極端子部1ひいては半導体モジュール10の平面専有面積を削減することができる。なお、より径の大きなナット4aに対応するボルトについては、ナット4aと結合した際に下側に位置するナット4bと干渉しないように、ボルトの長さが短いもの(すなわちナット4aと結合したときにその先端部がナット4bの表面にまで到達しない長さのもの)を用いることが好ましい。なお、ここではナット4a、4bはそれぞれ別個独立した部品である。
なお、ナット4は図19に示すように一体の部品としてもよい。具体的には、図19に示したナット4は、サイズの異なるナット4a、4bという複数種類の(ここでは2種類の)ナット4a、4bを溶接などの任意の手法で一体化したナット4である。このようなナット4を図16〜図18に示した主電極端子部1に適用してもよい。この場合、図16〜図18に示した主電極端子部1を備える半導体モジュール10と同様の効果を得られるとともに、図16〜図18のようにそれぞれ独立したナット4a、4bを1つずつナット収納部7に配置する場合よりも、1回の動作でナット4をナット収納部7の内部に配置することができるので、主電極端子部1の組立作業の効率を向上させることができる。さらに、ナット4a、4bのいずれか一方をボルトと結合する場合に、いずれか他方のナットも当該一方のナットと結合しているため、当該他方のナットを、ナット4とボルト3との結合力を高めるための剛性部材として用いることができる。この結果、ボルトとナット4との結合力をより高めることができる。
なお、図19に示すように、ナット4aにおいてボルトを挿入するためのナット穴22aの径は、もう一方のナット4bにおけるナット穴22bの径よりも大きくなっている。
(実施の形態6)
図20〜図25を参照して、本発明による半導体モジュールの実施の形態6を説明する。
本発明による半導体モジュールの実施の形態6は、基本的には図1〜図6に示した半導体モジュール10と同様の構造を備えるが、図20〜図25に示すように主電極端子部の構成が一部異なっている。具体的には、主電極端子部の図20や図23に示す端子部本体9の上部表面に1つのナット4aが配置される一方で、当該端子部本体9の正面側の側面(上記上部表面と隣接するとともに上部表面と交差する方向に延びる表面)に他のナット4bが配置されている。ナット4aは相対的に大きなサイズのナットであり、ナット4bは相対的に上記ナット4aより小さなサイズのナットである。ナット4a、4bを配置したナット収納部7やネジ挿入穴5の構造は、基本的には図13〜図15に示した主電極端子部におけるナット収納部7およびネジ挿入穴5の構造と同様である。
また、図20〜図25に示すように、主電極端子部1に含まれる導電体からなる端子8は、端子部本体9に一部が埋設された状態であるとともに、ナット4aと対向する位置から、端子部本体9の側面上(他のナット4bと対向する位置)にまで延びるように形成されている。異なる観点から言えば、端子8は、端子部本体9の上部表面から当該端子部本体9の側面上(正面側の側面)にまで屈曲して延在するように形成されている。端子8には、ナット4aと対向する位置に端子開口部21が形成されている。また、同様に端子8においては、ナット4bと対向する位置に端子開口部21が形成されている。このような構造によっても、端子部本体9に2つのナット4a、4bが配置されているため、図13〜図15に示した半導体モジュールと同様の効果を得ることができる。さらに、外部接続先電極を固定するためのボルトの挿入方向が2方向となるため、半導体モジュール10を搭載する機器の内部構造によりボルトの取付方向を選択することが可能になる。
(実施の形態7)
図26〜図31を参照して、本発明による半導体モジュールの実施の形態7を説明する。
本発明による半導体モジュールの実施の形態7は、基本的には図1〜図6に示した半導体モジュール10と同様の構造を備えるが、主電極端子部1の構造が異なっている。すなわち、図26〜図28に示すように、主電極端子部1を構成する端子部本体9の上部表面に2つのサイズおよび/または形状が異なるナット収納部7が複数箇所(ここでは2箇所)形成されるとともに、端子部本体9の側面(図28に示される正面側の側面)には別のナット収納部7が形成されている。つまり、端子部本体9においては、上部表面に2つのナット収納部7が形成され、側面に1つのナット収納部7が形成されている。それぞれのナット収納部7には、互いにサイズの異なるナット4a〜4cが配置されている。それぞれのナット収納部7の平面形状は、収納されるナット4a〜4cの外形に沿った形状となっている。またそれぞれのナット収納部7の下側にはネジ挿入穴5が形成されている。異なる観点から言えば、図26〜図28に示した端子部本体は、図13〜図15に示した構成と図20〜図22に示した構成とを組合せた構成を有すると言うことができる。
図29〜図31に示すように、端子部本体9の上部表面上から正面側の側面までを覆うように、屈曲した端子8が配置されている。この端子8には、それぞれのナット4a〜4cのナット穴に対向する位置に、当該ナット穴に対応する大きさの(たとえばナット穴より大きい)端子開口部21がそれぞれ形成されている。このような構造の主電極端子部1を用いれば、上述した図13〜図15に示した主電極端子部1を備える半導体モジュールおよび図20〜図25に示した主電極端子部1を備える半導体モジュールと同様の効果を得ることができる。
(実施の形態8)
図32〜図37を参照して、本発明による半導体モジュールの実施の形態8を説明する。
図32〜図37に示した主電極端子部を備える半導体モジュールは、基本的には図1〜図6に示した半導体モジュール10と同様の構造を備えるが、主電極端子部の構造が異なっている。具体的には、主電極端子部1の端子部本体9の上部表面には、図16〜図18に示した端子部本体9と同様に、2つのサイズおよび/または形状が異なる複数種類(ここでは2種類)のナット4a、4bを積層して収納可能なナット収納部7が形成されている。さらに、収納部7には、互いにサイズの異なるナット4a,4bが積層して収納されている。また、端子部本体9の側面(正面側の側面)には、上述のナット4a、4bと別のナット4cが別のナット収納部7の内部に配置された状態で保持されている。ここで、ナット4cは、上述したナット4a、4bと異なるサイズや形状であってもよいが、同じような形状およびサイズであってもよい。そして、図35〜図37に示すように、端子部本体9の上部表面から側面上(正面側の側面上)にまで延在するように屈曲して端子8が配置されている。端子8には、ナット4a〜4cと対向する位置に端子開口部21が形成されている。このような構造によっても、図16〜図18に示した主電極端子部1を備える半導体モジュール10および図20〜図25に示した主電極端子部1を備える半導体モジュールと同様の効果を得ることができる。
(実施の形態9)
図38〜図44を参照して、本発明による半導体モジュールの実施の形態9を説明する。
図38〜図40に示すように、本発明による半導体モジュールの実施の形態9は、基本的には図1〜図6に示した半導体モジュール10と同様の構造を備えるが、主電極端子部1の構造が異なっている。具体的には、主電極端子部1を構成する端子部本体9の上部表面には1つのナット収納部7が形成されている。ナット収納部7の下側にはネジ挿入穴5が形成されている。そして、このナット収納部7の平面形状は、その内部に収納されるナット4の平面形状に沿った形状となっている。この主電極端子部1においては、当該端子部本体9の上部表面上に延在する端子8に端子開口部21が形成されている。但し、この端子開口部21の内周面には図42に示すようにボルト3を挿入して固定することが可能なようにネジ溝が形成されている。そしてこの端子開口部21の内径は、ナット収納部7の内部に配置されているナット4におけるボルトを挿入する穴(ナット穴)の径よりも大きくなっている。このように、端子8に形成される端子開口部21をネジ穴として利用することで、端子開口部21の径に適合したボルト3により、外部接続先電極2を端子8へと図42に示すように固定することができる。そして、このときボルト3の長さは、図42に示すように外部接続先電極2を端子8へと接続固定する際にナット収納部7の内部のナット4と干渉しないような長さ(比較的短い長さ)としている。
一方、ナット4に適合するボルト3(つまり端子開口部21の径より小さい径を有するボルト3)を用いて、図43および図44に示すように端子8と外部接続先電極2とを接続固定することができる。具体的には、図43に示すように、ボルト3(たとえばM5ネジ)を外部接続先電極2の開口部および端子8の端子開口部21を介してナット収納部7の内部に挿入し、ナット4のナット穴にねじ込む。そして、ボルト3を回転させることにより、ナット4が端子8側に上昇し、端子8と外部接続先電極とがボルト3とナット4とによりしっかりと固定されることになる。このような構造によっても、図1〜図6に示した半導体モジュールと同様の効果を得ることができる。
(実施の形態10)
図45および図46を参照して、本発明による半導体モジュールの実施の形態10を説明する。
図45を参照して、収納部カートリッジ40は、その上部表面にナット収納部7が形成されている。このナット収納部7の内部にはナット4が配置されている。このナット収納部7の平面形状は、収納されるナット4の平面外形に沿った形状となっている。なお、図40において上方の図は収納部カートリッジ40の平面模式図を示し、下方の図は当該収納部カートリッジ40の側面模式図を示している。図40からもわかるように、収納部カートリッジ40の底面には凸形状部である爪部42が形成されている。
図46は、図45に示した収納部カートリッジ40を収納するカートリッジ用開口部45が形成された主電極端子部1を示している。具体的には、図46の左側の図が収納部カートリッジ40を収納可能な主電極端子部1の正面模式図であり、右側の図が当該主電極端子部の側面模式図である。図46からもわかるように、主電極端子部1を構成する端子部本体9には、図45に示した収納部カートリッジ40を収納固定するためのカートリッジ用開口部45が形成されている。また、このカートリッジ用開口部45の底部には、収納部カートリッジ40の底面に形成された爪部42が挿入固定される凹部46が形成されている。
主電極端子部1では、カートリッジ用開口部45を覆うように端子8が形成されている。収納部カートリッジ40は、端子8の延在方向に沿って主電極端子部1の正面側からカートリッジ用開口部45の内部へと挿入固定される。収納部カートリッジ40がカートリッジ用開口部45に挿入固定された後、収納部カートリッジ40の爪部42はカートリッジ用開口部45の底面に形成された凹部46の内部に突出した状態となる。そして、収納部カートリッジ40に配置されたナット4のナット穴上に端子8において形成された端子開口部21が位置することになる。
このようにすれば、異なる種類のナット4が設置された複数種類の収納部カートリッジ40を準備しておき、その複数種類の収納部カートリッジ40から選択した1つをカートリッジ用開口部45に挿入固定することで、主電極端子部1に外部接続先電極2を固定するために用いるボルトの径を変更することが可能になる。
次に、図47および図48を参照して、本発明による半導体モジュールの実施の形態10の第1の変形例を説明する。なお、図47および図48はそれぞれ図45および図46に対応する。
図47および図48を参照して、主電極端子部1は基本的には図45および図46に示した半導体モジュール10の主電極端子部1と同様の構造を備えるが、収納部カートリッジ40における爪部42の数や配置が異なっている。また、このような収納部カートリッジ40における爪部42の配置の変更に伴って、図48に示すようにカートリッジ用開口部45内における凹部46の配置および数も異なっている。すなわち、図48に示すように、図47に示した収納部カートリッジ40を収納するためのカートリッジ用開口部45においては、互いに対向する側壁にそれぞれ凹部46が向かい合うように形成されている。また、収納部カートリッジ40においても、カートリッジ本体41の対向する側面にそれぞれ爪部42が形成されている。そして、図47に示した収納部カートリッジ40を、端子部本体9の正面側からカートリッジ用開口部45へと挿入する。このとき、収納部カートリッジ40の爪部42は、それぞれカートリッジ用開口部45の側壁に形成された凹部46の内部に挿入された状態となる。このようにして、端子部本体9へと収納部カートリッジ40を固定することができる。なお、図47に示した収納部カートリッジ40の側面の形状は、一方の端部(カートリッジ用開口部45に収納する場合の先端側に位置する端部)の上端および下端がそれぞれテーパ状に(底面に対して傾斜するように)加工されている。
次に、図49および図50を参照して、本発明による半導体モジュールの実施の形態10の第2の変形例を説明する。なお、図49は図45に対応する。また、図50の上方の図が収納部カートリッジ40を収納可能な主電極端子部1の平面模式図であり、下側の図が当該主電極端子部の側面模式図である。
図49に示す収納部カートリッジ40は、基本的には図45に示した収納部カートリッジ40と同様の構造を備えるが、その底壁に爪部42は形成されておらず、平坦な底壁を有している点が異なっている。また、収納部カートリッジ40の平面形状は図47に示した収納部カートリッジ40と同様に四角形状であるが、側面から見た場合の外形もほぼ四角形状となっている。そして、この収納部カートリッジ40は、図50に示した主電極端子部1を構成する端子部本体9のカートリッジ用開口部45内に上方から(端子部本体9の上部表面に垂直な方向から)挿入固定される。
なお、この収納部カートリッジ40を挿入固定する場合には、端子8は端子部本体9の上部表面に対してほぼ垂直な方向に延びた状態とされている。これは収納部カートリッジ40をカートリッジ用開口部45の内部へと収納する作業を容易に行なうためである。そして、収納部カートリッジ40がカートリッジ用開口部45の内部に収納された後、端子8の根元部を折り曲げることにより、端子開口部21が形成された端子8の部分を収納部カートリッジ40の上に移動させる。このとき、端子8の端子開口部21は収納部カートリッジ40に配置されているナット4のナット穴と重なる位置とすることが好ましい。このようにしても、図45および図46に示した主電極端子部を備える半導体モジュールと同様の効果を得ることができる。
(実施の形態11)
図51を参照して、本発明による半導体モジュールの実施の形態11を説明する。
本発明による半導体モジュールの実施の形態11は、基本的には図45および図46に示した主電極端子部1を備える半導体モジュール10(図1〜図6参照)と同様の構造を備えるが、収納部カートリッジ40の相対的に広い面積を有する2つの主表面のそれぞれにナット収納部7が形成され、それぞれのナット収納部7の内部にサイズまたは/および形状の異なるナット4a、4bが配置されている点が異なる。また、収納部カートリッジ40においては、上述した2つの主表面のそれぞれに爪部42が形成されている。異なる観点から言えば、収納部カートリッジ40のカートリッジ本体41においては、2つの対向する主表面にそれぞれナット収納部7が形成されている。ナット収納部7の平面形状は互いに異なっている。そして、それぞれのナット収納部7の内部には形状またはサイズの異なるナット4a、4bが収納されている。そして、このような収納部カートリッジ40を、図46に示した端子部本体9のカートリッジ用開口部45内に挿入固定する。この結果、図45および図46に示した主電極端子部1を備える半導体モジュールと同様の効果を得ることができる。また、図51に示すように収納部カートリッジ40の2つの主表面にそれぞれ異なるサイズのナット4a、4bが配置されているので、この収納部カートリッジ40をカートリッジ用開口部45へと挿入するときの向きを変えることで、主電極端子部1におけるナットのサイズを変更することができる。
次に、図52および図53を参照して、本発明による半導体モジュールの実施の形態11の変形例を説明する。
図52に示した収納部カートリッジ40は、基本的には図51に示した収納部カートリッジ40と同様の構造を備えるが、爪部42が形成されていない点、および側面から見た場合に、一方の端部の上端および下端にテーパ加工が施されていない点(すなわち側面から見た外形の形状も四角形状である点)が異なっている。そして、この図52に示した収納部カートリッジ40を、図50に示した端子部本体9のカートリッジ用開口部45の内部に配置することで、図53に示すような構造を得る。なお、図53は図50に対応し、上方に端子部本体の平面模式図を、また下方に端子部本体の側面模式図を示している。このように収納部カートリッジ40をカートリッジ用開口部45の内部に挿入固定した後、上述のように端子8を折り曲げて収納部カートリッジ40の主表面を覆うようにする。この結果、主電極端子部1を構成することができる。この場合も、収納部カートリッジ40においてはサイズの異なる複数の(ここでは2つの)ナット4a、4bが配置され、この収納部カートリッジ40をカートリッジ用開口部45へと挿入する際の向きを変更することで、ナット4a、4bのいずれか一方をボルト3の固定用のナットとして利用することができる。
(実施の形態12)
図54および図55を参照して、本発明による半導体モジュールの実施の形態12を説明する。なお、図54および図55はそれぞれ図51および図46に対応する。
図54に示した収納部カートリッジ40は、基本的には図51に示した収納部カートリッジ40を2つ並列して繋げた構造となっている。具体的には、収納部カートリッジのカートリッジ本体41の1つの主表面には2つのナット収納部7が形成され、当該ナット収納部7の内部にナット4aが配置されている。また、図54からわかるように、カートリッジ本体41の裏面側の主表面にも2つのナット収納部7が形成され、当該ナット収納部7の内部にナット4bが配置されている。そして、図55に示すように、隣接する2つの主電極端子部1を構成する端子部本体9には、図54に示した収納部カートリッジ40を挿入するためのカートリッジ用開口部45が形成されている。当該カートリッジ用開口部45の底面には凹部46が形成されている。このカートリッジ用開口部45内へと図54に示した収納部カートリッジ40を挿入したとき、当該収納部カートリッジ40の主表面に形成された爪部42が上述したカートリッジ用開口部45の凹部46に挿入された状態となる。このようにして、カートリッジ用開口部45内に収納部カートリッジ40を位置決めして固定することができる。なお、収納部カートリッジ40をカートリッジ用開口部45の内部へと挿入する手順は図45および図46に示した主電極端子部1の場合と同様である。
このようにしても、図51および図52に示した主電極端子部1を備える半導体モジュールと同様の効果を得ることができる。さらに、隣接する2つの主電極端子部1について1つの収納部カートリッジ40を適用するので、1つの収納部カートリッジ40を挿入する動作を行なうことにより、2つの主電極端子部1について所定のナットを配置することができる。
次に、図56および図57を参照して、本発明による半導体モジュールの実施の形態12の変形例を説明する。なお、図56および図57はそれぞれ図54および図53に対応する。
図56に示した収納部カートリッジ40は、基本的には、図54に示した収納部カートリッジ40と同様の構造を備えるが、爪部42が形成されていない点および側面から見たときの一方端の角部がテーパ加工を施されていない点が異なる。すなわち、図56に示した収納部カートリッジ40においては、ナット4a、4bが配置される主表面には特に爪部などは形成されず、当該主表面は平坦な平面となっている。このような収納部カートリッジ40は、2つの主電極端子部1を繋げた構造となっている端子部本体9に形成されたカートリッジ用開口部45に挿入固定される。このとき、図57に示すように端子8は端子部本体9の上部表面に対して垂直な方向に延びるように配置されている。そして、当該カートリッジ用開口部45の内部に収納部カートリッジ40が配置された後、端子8を折り曲げて当該収納部カートリッジ40の上部表面に沿うように端子8を配置することで、主電極端子部1が構成される。なお、このような収納部カートリッジ40の配置手順は図49および図50に示した主電極端子部1における収納部カートリッジ40の配置手順と同様である。
このような構成によっても、図54および図55に示した主電極端子部1を備える半導体モジュールと同様の効果を得ることができる。
(実施の形態13)
図58〜図60を参照して、本発明による半導体モジュールの実施の形態13を説明する。なお、図58〜図60は、図7〜図9に対応する。
図58〜図60を参照して、本発明による半導体モジュールの実施の形態13は、基本的には図7〜図9に示した端子部本体を備える主電極端子部を有する半導体モジュールと同様の構造を備えるが、ナット収納部7の平面形状が異なっている。具体的には、図58〜図60に示した端子部本体9を備える主電極端子部においては、用いるナットの形状が異なっている。すなわち、図58に示したナット収納部7においては、図59に示すように平面形状が三角形状のナット4を挿入固定することが可能であるとともに、図60に示すようにナット収納部7の他の壁面を利用して図59に示したナットとは異なる形状のナット(具体的には図60に示すような平面形状が四角形状のナット4)をナット収納部7の内部に固定することができる。このように、ナット収納部7の平面形状を調整することで、異なるサイズのみではなく異なる平面形状の(すなわち相似形ではない)ナットを適宜選択して用いることができる。このようにすれば、半導体モジュールについて、ユーザでのナット4の選択の自由度をより大きくすることができる。なお、このように用いる複数種類のナットについてサイズのみではなく平面形状自体も変更することは、上述した本発明の実施の形態1〜実施の形態12のすべてにおいて適用可能である。
なお、上述のように異なる平面形状のナット4を用いる場合、図示したような三角ナットと四角ナットの組合せ以外の任意の組合せを採用できる。たとえば、三角ナットと六角ナットとの組合せや四角ナットと六角ナットとの組合せを採用してもよい。また、この場合、ナットの平面形状における辺の数の多い(角部の数の多い)ナットを、相対的に穴の径の大きなものとすることが好ましい。つまり、穴の径が大きい場合、ボルト3の締め付けトルクが大きくなる。そのため、トルクを受けるナット4の外周とナット収納部7の側面との接触面積を大きくすることで、当該トルクを分散することができる。
上述した実施の形態と一部重複する部分もあるが、以下本発明の特徴的な構成を列挙する。
この発明に従った半導体装置としての半導体モジュール10は、外部電極(外部接続先電極2)とネジ部材(たとえばボルト3)を用いて接続される端子部(主電極端子部1)を備える半導体モジュール10であって、当該主電極端子部1は、複数種類の径のネジ部材と接続可能な締結手段(たとえばナット4、4a〜4c、ナット収納部7、収納部カートリッジ40)を含む。
このようにすれば、主電極端子部1と外部接続先電極2との接続に用いるボルト3を複数種類の中から適宜選択することができる。このため、当該半導体モジュール10を用いる装置の設計の自由度を大きくすることができる。
図3〜図11、図58〜図60などに示すように、上記半導体モジュール10において、主電極端子部1は、ベース体(端子部本体9)と端子8とを含んでいてもよい。端子8は、端子部本体9に接続され、ボルト3を挿入するための端子開口部21が形成されていてもよい。締結手段は、端子部本体9において端子開口部21と対向する位置に形成され、ボルト3と結合するナット4を内部に保持するためのナット収納部7を含んでいてもよい。ナット収納部7は、第1の平面形状を有する第1のナット4(たとえば図5参照)と、第1の平面形状とは異なる第2の平面形状を有する第2のナット4(たとえば図6参照)とを挿入固定するための開口部を有していてもよい。第1の平面形状と第2の平面形状とは、それぞれ少なくとも1箇所の屈曲部(ナット収納部7の平面形状における外側に凸の角部)を外周に含んでいてもよい。開口部(ナット収納部7)の平面形状の外形は、第1の平面形状における屈曲部(たとえば図5のナット収納部7の平面形状における上方に位置する角部)と当該屈曲部以外の部分(たとえば図5のナット収納部7の平面形状におけるナット4と接触している下方の2つの角部)、および第2の平面形状における屈曲部(たとえば図6のナット収納部7の下方に位置する角部)と当該屈曲部以外の部分(たとえば図6のナット収納部7の上方においてナット4と接触している角部)にそれぞれ接触する部位を含んでいてもよい。
この場合、ナット収納部7の開口部に第1のナット4(たとえば図5参照)または第2のナット4(たとえば図6参照)のいずれかを選択して配置することができる。つまり、主電極端子部1の基本的な構成は変更せずに、ナット4の種類のみを変更することができる。このため、ユーザが利用したいボルト3に対応した第1のナット4(たとえば図5参照)または第2のナット4(たとえば図6参照)のいずれかを開口部に配置することで、用いるボルト3の種類を容易に変更できる。
上記半導体モジュール10において、第1のナット4(たとえば図5参照)と第2のナット4(たとえば図6参照)との平面形状は多角形状であって互いに相似形であってもよい。開口部(ナット収納部7)の平面形状は、第1の平面形状と第2の平面形状とを同軸上に重ねた形状となっていてもよい。また、第1のナット4と第2のナット4との平面形状の外周の角部の数をnとした場合に、ナット収納部7(開口部)の平面形状の中心に対する、当該ナット収納部7の平面形状の外周において外側に凸形状となった屈曲部(角部)のうちの隣接する1組の成す角度は(180°/n)という角度であってもよい。この場合、第1のナット4と第2のナット4とのいずれについても、ナット収納部7において確実に角部を保持することができる。このため、ナット収納部7において第1のナット4および第2のナット4のいずれも容易に固定することができる。
図13〜図15、図26〜図31などに示すように、上記半導体モジュール10において、主電極端子部1は、ベース体(端子部本体9)と端子8とを含んでいてもよい。端子8は、端子部本体9に接続され、ネジ部材(ボルト3)を挿入するための端子開口部21が複数個形成されていてもよい。締結手段は、端子部本体9において端子開口部21と対向する位置に形成され、ボルト3と結合するナット4a〜4cを内部に保持するためのナット収納部7を複数個含んでいてもよい。複数個のナット収納部7は、第1の平面形状を有する第1のナット4aを挿入固定するための第1の開口部(たとえば図14の上方のナット収納部7)と、第1の平面形状とは異なる第2の平面形状を有する第2のナット4bを挿入固定するための第2の開口部(たとえば図14の下方のナット収納部7)とを有していてもよい。この場合、主電極端子部1に複数のナット収納部7が形成されているため、用いるボルト3を複数のナット収納部7に対応する複数種類の中から選択することができる。
たとえば図16〜図18に示すように、上記半導体モジュール10において、主電極端子部1は、ベース体(端子部本体9)と端子8とを含んでいてもよい。端子8は、端子部本体9に接続され、ネジ部材(ボルト3)を挿入するための端子開口部21が形成されていてもよい。締結手段は、端子部本体9において端子開口部21と対向する位置に形成され、ボルト3と結合するナット4を内部に保持するためのナット収納部7を含んでいてもよい。ナット収納部7は、第1の平面形状を有する第1のナット4aを挿入固定するための第1の開口部と、第1の開口部の底部に形成され、第1の平面形状より小さい第2の平面形状を有する第2のナット4bを挿入固定するための第2の開口部とを有していてもよい。この場合、端子部本体9に第1及び第2の開口部が重なった状態で配置されているので、ナット収納部7の当該開口部に第1のナット4aまたは第2のナット4bのいずれかを選択して配置することができる。このため、ユーザが利用したいボルト3に対応した第1のナット4aまたは第2のナット4bのいずれかをナット収納部7に配置することで、用いるボルト3の種類を容易に変更できる。
たとえば図20〜図37に示すように、上記半導体モジュール10にて、端子8は、端子部本体9においてナット収納部7が形成された面(上部表面)とは異なる面(正面側の側面)上にまで延びる延在部(たとえば図25に示される端子8の部分)を含んでいてもよい。当該延在部には、たとえば図25に示すようにボルト3を挿入するための別の端子開口部21が形成されていてもよい。締結手段は、端子部本体9において別の端子開口部21(図25参照)と対向する位置に形成され、ボルト3と結合するナット(図20〜図22のナット4b、図26〜図34のナット4c)を内部に保持するための別のナット収納部7を含んでいてもよい。この場合、端子部本体9においてナット収納部7が形成された面(上部表面)とは異なる面(たとえば図25に示される正面側の側面)に別のナット収納部7が形成されているので、主電極端子部1に設置するナット4a〜4cの選択肢をより多くすることができる。さらに、別のナット収納部7が、上記ナット収納部7が形成された面(たとえば図20に示される端子部本体9の主表面)とは異なる面に形成されているので、ボルト3を少なくとも2方向から主電極端子部1に取り付けることが可能になる。したがって、ボルト3の取り付けに関して設計の自由度を大きくできる。
図38〜図44に示すように、上記半導体モジュール10において、主電極端子部1は、ベース体(端子部本体9)と端子8とを含んでいてもよい。端子8は、端子部本体9に接続され、ネジ部材(ボルト3)を挿入するための端子開口部21が形成されていてもよい。締結手段は、ナット収納部7とネジ構造(図42に示される端子開口部21のネジ構造)とを含む。ナット収納部7は、端子部本体9において端子開口部21と対向する位置に形成され、ボルト3と結合するナット4を内部に保持するためのものである。ネジ構造は、端子開口部21の内壁に形成され、ボルト3と結合して当該ボルト3を固定するためのものである。ナット収納部7は、端子開口部21の内径より小さい内径のネジ孔(ナット穴)が形成されたナット4を挿入固定するための開口部を有していてもよい。この場合、端子開口部21に結合するボルト3(図42参照)と、ナット収納部7に配置されたナット4に結合するボルト3(図44参照)とのいずれかをユーザが選択して利用することができる。したがって、用いるボルト3の選択の自由度を大きくすることができる。
図45〜図57に示すように、上記半導体モジュール10において、主電極端子部1は、ベース体(端子部本体9)と端子8とを含んでいてもよい。端子8には、端子部本体9に接続され、ネジ部材(ボルト3)を挿入するための端子開口部21が形成されていてもよい。締結手段は、カートリッジ部材(収納部カートリッジ40)を含んでいてもよい。収納部カートリッジ40は、端子部本体9において端子開口部21と対向する位置に設置されていてもよい。収納部カートリッジ40には、ボルト3と結合するナット4、4a、4bを内部に保持するためのナット収納部7が形成されていてもよい。この場合、それぞれ異なる種類のナット4、4a、4bを保持する収納部カートリッジ40を複数種類準備しておき、その複数種類のうちから適宜選択した収納部カートリッジ40を主電極端子部1に設置すれば、主電極端子部1の基本的な構造を維持して利用するナット4、4a、4bおよびボルト3を容易に変更することができる。
上記半導体モジュール10において、収納部カートリッジ40はナット収納部7を複数個含んでいてもよい。複数のナット収納部7は、収納部カートリッジ40の表面のうち異なる方向に面する表面にそれぞれ形成されていてもよい。また、端子部本体9には、収納部カートリッジ40を内部に保持するためのカートリッジ用開口部45が形成されていてもよい。収納部カートリッジ40の表面には凸部(爪部42)が形成されていてもよい。カートリッジ用開口部45の内壁には、上記爪部42が挿入される凹部46が形成されていてもよい。この爪部42が凹部46に挿入されることで、カートリッジ用開口部45の内部における収納部カートリッジ40の位置決めを容易に行なうことができる。また、収納部カートリッジ40の表面において、対向する1組の表面に、それぞれ凸部(爪部42)が形成されていてもよい。カートリッジ用開口部45は、図50などに示すように端子8と対向する方向のみに収納部カートリッジ40の挿入口が形成されていてもよい。この場合、1組の凸部(爪部42)と1組の凹部46との組み合わせで、収納部カートリッジ40の位置決めと固定とをより確実に行なうことができる。
また、上記半導体モジュール10において、複数個のナット収納部7は、第1の平面形状を有する第1のナット4を挿入固定するための第1の開口部と、前記第1の平面形状とは異なる第2の平面形状を有する第2のナット4を挿入固定するための第2の開口部とを有していてもよい。この場合、ナット4、4a〜4cについて平面形状の異なるナット4、4a〜4cも利用することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。