JP5474330B2 - リーダライタシステム - Google Patents

リーダライタシステム Download PDF

Info

Publication number
JP5474330B2
JP5474330B2 JP2008278212A JP2008278212A JP5474330B2 JP 5474330 B2 JP5474330 B2 JP 5474330B2 JP 2008278212 A JP2008278212 A JP 2008278212A JP 2008278212 A JP2008278212 A JP 2008278212A JP 5474330 B2 JP5474330 B2 JP 5474330B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
antenna
recording medium
detected
reader
contact information
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008278212A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010108148A (ja
Inventor
勝彦 安藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Signal Co Ltd
Original Assignee
Nippon Signal Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Signal Co Ltd filed Critical Nippon Signal Co Ltd
Priority to JP2008278212A priority Critical patent/JP5474330B2/ja
Publication of JP2010108148A publication Critical patent/JP2010108148A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5474330B2 publication Critical patent/JP5474330B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、リーダライタシステムに関し、さらに詳しくは、アンテナと非接触情報記録媒体の相対速度から、当該非接触情報記録媒体の通過方向を判定する技術に関するものである。
電波を利用したRFIDシステムは、電源を持たないパッシブ型のRFIDタグに対しても、数十cm〜数mという長い交信可能距離を持つ。しかし、RFIDタグとの交信可能距離は、RFIDタグに搭載されたアンテナの特性により決定されるため、狭指向性の小型アンテナの実現が困難な帯域(1GHz以下のUHF帯など)を利用したRFIDシステムにおいては、これまでも複数のアンテナを設置し、その読取範囲に入った順序を利用して判定することで通過方向を検出することができたが、電波を利用したRFIDシステムにおける読取可能範囲はあいまいであるため、誤検出を避けるためにはアンテナを大きく離す必要があるなど、設置性や精度に問題があった。
特許文献1には、指向性の強い少数のアンテナで、通信不能部分の無い広い通信領域をカバーできるタグ通信用アンテナについて開示されている。
特開2006−20083公報
しかしながら、特許文献1に開示されている従来技術では、リーダライタに用いられるタグ通信用アンテナは、送信する電波のビームをスキャンできるビームスキャンアンテナであること、ビームはスキャン方向に指向性の強いビームであること、ビームのスキャンはスキャン方向を含む面が最も強い反射波の生じる反射面である床面と交わるように行われること、等の制約条件が多いため、場所によっては、アンテナを最適な位置に設置できないといった問題がある。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、2つのアンテナを備え、リーダライタから発信された電波とRFIDタグから反射された電波の遅延時間に基づいて、夫々のアンテナとRFIDタグとの相対速度を求めることにより、夫々のアンテナにRFIDタグが最接近したタイミングに基づいて、RFIDタグの通過及び通過する方向を判別することができるリーダライタシステムを提供することを目的とする。
本発明はかかる課題を解決するために、請求項1は、非接触情報記録媒体との間で電波を送受する複数のアンテナを有するリーダライタと該リーダライタを制御する制御手段を有するリーダライタシステムにおいて、前記制御手段は前記アンテナから前記非接触情報記録媒体に送信された電波が反射された際の反射波の遅延時間を演算する演算手段を備え、前記制御手段は、前記演算手段により算出された遅延時間に基づいて前記複数のアンテナとの関係における前記非接触情報記録媒体の相対距離変化を演算し、それぞれのアンテナに対する前記非接触情報記録媒体の最接近点でのタイミングを検出して、当該これらの最接近点におけるタイミングの順序から該非接触情報記録媒体の通過の有無及び通過方向を判定することを特徴とする。
本発明は、マイクロ波を利用して非接触情報記録媒体と通信を行うマイクロ波方式におけるリーダライタであり、リーダライタから送信した電波(マイクロ波)は、2つのアンテナから放射されて非接触情報記録媒体により変調されて反射波として夫々のアンテナにより受信される。このとき発信した電波と反射波との間には、距離に応じた遅延時間が生じる。本発明は、その時の各アンテナと非接触情報記録媒体との遅延時間から相対距離変化を求めることにより、非接触情報記録媒体の通過及び通過方向を判定する。これにより、アンテナの前を通過した非接触情報記録媒体がどちらの方向から移動してきたかを識別する際に、アンテナの設置位置の自由度が向上する。
請求項2は、前記制御手段は、前記リーダライタと情報の授受を行なう通信部と、前記リーダライタにより演算された遅延時間に基づいて前記非接触情報記録媒体とアンテナとの相対距離変化を演算する相対距離変化演算手段と、それぞれのアンテナに対する前記非接触情報記録媒体の最接近点におけるタイミングを検出する最接近点検出手段と、前記相対距離変化と前記最接近点におけるタイミングの順序から前記非接触情報記録媒体の通過及び通過方向を判定する判定部と、前記最接近点が検出されたアンテナ名を記憶する記憶手段と、を備えていることを特徴とする。
リーダライタからは各アンテナと非接触情報記録媒体との遅延時間が出力される。制御手段は、この遅延時間から各アンテナと非接触情報記録媒体との相対距離変化を求める。そして求まった相対距離変化と最接近点におけるタイミングの順序から非接触情報記録媒体の通過及び通過方向を判定する。これにより、簡単な演算結果から容易に非接触情報記録媒体の通過及び通過方向を判定することができる。
請求項3は、前記制御手段は、前記非接触情報記録媒体との前記最接近点が最初に検出されたアンテナと前記最接近点が最後に検出されたアンテナが異なるアンテナである場合には、前記最接近点が最初に検出されたアンテナから前記最接近点が最後に検出されたアンテナの方向に前記非接触情報記録媒体が通過したと判定することを特徴とする。
複数のアンテナが並んで配置されているとき、非接触情報記録媒体が直線上に一定方向に進む場合、非接触情報記録媒体との最接近が最初に検出されたアンテナと、最接近が最後に検出されたアンテナが必ず存在する。従って、このような順番で検出された場合は、最接近が最初に検出されたアンテナから最接近が最後に検出されたアンテナの方向に非接触情報記録媒体が通過したと判定することができる。これにより、非接触情報記録媒体の通過ばかりでなく、通過した方向も判定することができる。
請求項4は、前記制御手段は、前記非接触情報記録媒体との前記最接近点が最初に検出されたアンテナに再び前記非接触情報記録媒体が最接近し、それ以後、他のアンテナへの前記最接近点が検出されなかった場合には、前記最接近点が最初に検出されたアンテナに接近してから引き返したと判定することを特徴とする。
動線上を非接触情報記録媒体が一定方向に移動するとは限らない。例えば、1つのアンテナに最接近して、そのまま引き返すこともある。このような状況を判定するには、非接触情報記録媒体との最接近が最初に検出されたアンテナに再び非接触情報記録媒体が最接近し、それ以後、異なるアンテナへの最接近が検出されなかった場合を検出することである。これにより、従来、判別することが困難であった途中で反転して戻って行く非接触情報記録媒体についても、どの時点で引き返したかの判別が可能となる。
請求項5は、前記制御手段は、同時に前記複数のアンテナにより前記非接触情報記録媒体との前記最接近点が検出され、前記最接近点が最初に検出されたアンテナから前記最接近点が最後に検出されたアンテナの方向に前記非接触情報記録媒体が通過したと判定されず、且つ、前記最接近点が最初に検出されたアンテナに接近してから引き返したと判定されない場合には、前記複数のアンテナの手前で引き返したと判定することを特徴とする。
同時に複数のアンテナにより非接触情報記録媒体が検出された場合は、それぞれのアンテナに最接近したことになる。その後、非接触情報記録媒体が通過したと判定されず、且つ、最接近が最初に検出されたアンテナの方向から接近して引き返したと判定されない場合には、複数のアンテナの手前で引き返したと判定する。これにより、アンテナには近づいたが、そのまま戻った非接触情報記録媒体を検出して、例えばドアー開閉等の制御対象から外すことができる。
本発明によれば、各アンテナと非接触情報記録媒体との遅延時間から相対速度を求めることにより、非接触情報記録媒体の通過及び通過方向を判定するので、アンテナの前を通過した非接触情報記録媒体がどちらの方向から移動してきたかを識別する際に、アンテナの設置位置の自由度が向上し、その結果、非接触情報記録媒体が確実にアンテナの前を通過したことを保証することができる。
また、遅延時間から各アンテナと非接触情報記録媒体との相対速度を求め、相対速度の向きが変わる点がアンテナとの最接近点となり、求まった相対速度と最接近点に基づいて非接触情報記録媒体の通過及び通過方向を判定するので、簡単な演算結果から容易に非接触情報記録媒体の通過及び通過方向を判定することができる。
また、複数のアンテナが並んで配置されているとき、非接触情報記録媒体が直線上に一定方向に進む場合、非接触情報記録媒体との最接近が最初に検出されたアンテナと、最接近が最後に検出されたアンテナが必ず存在する。従って、このような順番で検出された場合は、最接近が最初に検出されたアンテナから最接近が最後に検出されたアンテナの方向に非接触情報記録媒体が通過したと判定することができるので、非接触情報記録媒体の通過ばかりでなく、通過した方向も判定することができる。
また、非接触情報記録媒体との最接近が最初に検出されたアンテナに再び非接触情報記録媒体が最接近し、それ以後、異なるアンテナへの最接近が検出されなかった場合を検出するので、従来、判別することが困難であった途中で反転して戻って行く非接触情報記録媒体についても、どの時点で引き返したかの判別が可能となる。
また、同時に複数のアンテナにより非接触情報記録媒体が検出された場合は、それぞれのアンテナに最接近したことになる。その後、非接触情報記録媒体が通過したと判定されず、且つ、最接近が最初に検出されたアンテナの方向から接近して引き返したと判定されない場合には、複数のアンテナの手前で引き返したと判定するので、アンテナには近づいたが、そのまま戻った非接触情報記録媒体を検出して、例えばドアー開閉等の制御対象から外すことができる。
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
図1は、本発明の一実施形態に係るリーダライタユニット(以下、単にリーダライタと呼ぶ)のブロック図である。このリーダライタ50は、VCO2の出力信号の位相を、基準となる入力信号の位相に同期させるPLL回路1と、PLL回路1の制御電圧に基づいて所定の周波数を発振するVCO2と、VCO2から発信された信号をマイクロ波(電波)に変調する変調器3と、マイクロ波を増幅する増幅器4(ここまでが送信手段)と、マイクロ波の方向により向きを決定するサーキュレータ5と、マイクロ波を発信して非接触ICタグ(非接触情報記録媒体)(以下、単にタグと呼ぶ)7からの反射波を受信するアンテナ6a、6bと、サーキュレータ5により合成された合成波を増幅する増幅器8と、VCO2の信号と増幅器8により増幅された信号を加算重畳してsin波を復調するミキサ9と、VCO2の信号を90°移相器10により移相した信号と増幅器8により増幅された信号を加算重畳してcos波を復調するミキサ11と、ミキサ9の信号から所定の周波数成分のみを通過するBPF12と、ミキサ11の信号から所定の周波数成分のみを通過するBPF13と、BPF12の出力信号をデジタル信号に変換するA/Dコンバータ14と、BPF13の出力信号をデジタル信号に変換するA/Dコンバータ16と(ここまでが復調手段)、A/Dコンバータ14とA/Dコンバータ16から位相を演算する演算器15(ここまでが演算手段)と、タグ7を同時に読取可能とするように配置された2つのアンテナ6a、6bと、を備えて構成されている。
電波を利用したRFIDシステムでは、タグ7に与えた電波(CW波)の一部を、タグ7が変調を加えて戻す(振幅・位相を変化させて反射させる)ことにより、タグ7からリーダライタ50への通信を行っている。
リーダライタ50には「自ら発信した電波の反射波(後方散乱波)」が戻ることとなるが、この後方散乱波は、タグ7とアンテナ6a、又は6bとの間を往復した波であるため、自ら発信した電波に対しタグ7とアンテナ6a、又は6bの距離の倍に比例した遅延を持った波であると考えることができる。
本実施形態では、複数のアンテナ6a、6bを使用して、タグ7からの後方散乱波の遅延の測定を行い、それぞれのアンテナ6a、6bとタグ7との相対速度を求めることで、タグ7の移動の有無と移動の方向を判定することができる。
本発明は、マイクロ波を利用してタグ7と通信を行うマイクロ波方式におけるリーダライタ50であり、リーダライタ50から送信した電波(マイクロ波)は、2つのアンテナ6a、6bから放射されてタグ7により変調されて反射波として夫々のアンテナ6a、6bにより受信される。このとき発信した電波と反射波との間には、距離に応じた遅延時間が生じる。本発明は、その時の各アンテナ6a、6bとタグ7との遅延時間から相対速度を求めることにより、タグ7の通過及び通過方向を判定する。これにより、アンテナ6a、6bの前を通過したタグ7が、どちらの方向から移動してきたかを識別する際に、アンテナ6a、6bの設置位置の自由度が向上し、その結果、タグ7が確実にアンテナ6a、6bの前を通過したことを保証することができる。
ここで、リーダライタ50に接続されたアンテナ6a、6bから送信されるCW波を
Figure 0005474330
・・・(1)
とした時(AとθCは回路による決まる一定値)、同じアンテナで受信されるタグ7からの後方散乱波は、以下のように表せる。
Figure 0005474330
・・・(2)
l[m]はタグ−アンテナ間の距離、cは電波の速度[m/s]、Bは空間やタグでの減衰を表す係数、θTはタグでの反射時の位相変化である。電波を利用するRFIDにおいては、タグ7からリーダライタ50への通信を行う際、タグ7で加えられる変調により、このBとθTが変化する。
ここで、タグ7→リーダライタ50間における通信がASK変調により行われる場合には、1を表すシンボルに同期して遅延時間の測定を行うとする。これにより、θTをタグ固有のある一定の値とする事ができる。
また、BPSK変調の場合では、1または0を表すシンボルに同期して遅延時間の測定を行うとする。これにより、θTをタグ固有のある一定値θT1、もしくは、θT2(=θT1−π)のどちらかの値とする事ができる。同様に、その他の位相変調においても、あるシンボルに同期して遅延時間を測定を行うとすることで、θTをタグ固有のある一定の値とする事ができる。
このように、タグ7との通信を行う際に、そのシンボルと同期して遅延時間を測定する事により、タグ7で反射される際の位相が安定し、θTを定数値とみなすことができる。
また、変調のかけられた後方散乱波を対象として測定を行う事で、変化を持たない後方散乱波(反射波)を、BPFにより除去することが可能となり、周囲の金属物や通信状態に無いタグからの反射等の影響を排除する事ができる。
さらに、タグ7からリーダライタ50への通信を行う際に遅延時間を測定しているため、アンチコリジョン機能を持つプロトコルのもとでは、通信相手となるタグを一つに限定した条件の下で遅延時間の測定を行うことが可能となり、複数のタグが存在する環境においても、特定のタグの後方散乱波のみを選択して遅延時間を測定する事と、その通信で得られたデータ(ID)と遅延時間を関連付けて管理することが可能となる。
後方散乱波の遅延時間の測定は、CW波と共通の信号源から作成されるローカル信号
Figure 0005474330
・・・(3)
を使用して、直交検波を行うことによって行う。
これにより、以下のIQ信号が得られる。
Figure 0005474330
・・・(4)
Figure 0005474330
・・・(5)
ここで、CとθRは、直交検波の操作により付加される変数であるが、Cは回路により決まる値であるため一定値と考える事ができる。また、ローカル信号とCW波は、同じ信号源からの信号であるため、その位相差を回路により決まる一定値とみなすことができ、これにより、θRも回路により決まる一定値とみなすことができる。
ここで、θc・θT・θRはいずれも定数値とみなせるため、θrは以下のように表すことができる。
Figure 0005474330

Figure 0005474330
・・・(6)
ただし、θRは回路による固有値であるため、使用するアンテナによって、値が異なる場合がある。そこで、あらかじめそれぞれのアンテナを使用した際のθconstの値を得ておき、各アンテナにおいて測定されたθrから、固有のオフセット量θconstを減算することで補正を行うこととし、その補正後の値をθANTnとする。
Figure 0005474330
・・・(7)
タグ7への電波の送信をアンテナ6aとアンテナ6bからそれぞれ行い、その後方散乱波の遅延を同じアンテナで得たとする。この時、θANT1−θANT2により、タグ7−アンテナ6aの距離l1とタグ7−アンテナ6bの距離l2の差のd=l1−l2を得る事ができる。
Figure 0005474330
・・・(8)
このとき、θANT1とθANT2の測定を行う間にタグ7が移動すると、その移動量が誤差となるが、この場合、θANT2の測定後に、再度θANT1の測定を行い平均化することで、誤差を補正できる。
また、アンテナmで送信を行い、異なるアンテナnで受信をおこなった場合は、アンテナmとタグ7との距離をlm、アンテナnとタグとの距離をlnとした時、以下のように表すことができる。
Figure 0005474330

Figure 0005474330
・・・(9)
そして、回路による固有値であるθRの補正を、前記と同様に行い、その補正後の値をθANTmnとする。

Figure 0005474330
・・・(10)
ここで、タグ7への電波の送信をあるアンテナaから行い、その後方散乱波の遅延をアンテナ6aとアンテナ6bで得たとすれば、θANTa1−θANTa2により、タグ7−アンテナ6aの距離l1とタグ7−アンテナ6bの距離l2の差のd=l1−l2を得る事ができる(アンテナaはアンテナ6aもしくはアンテナ6bであっても構わない)。
Figure 0005474330
・・・(11)
この場合には、二組の直交検波回路を使用して同時にθANTa1とθANTa2の取得を行うこともできる。また、1つの直交検波回路とアンテナ切替回路を用いて、アンテナ6aにおいてθANTa1の測定を行った後で、アンテナ切替を行い、アンテナ6bにおいてθANTa2の取得を行ってもよい。
後者の手段を用いる場合は、θANTa1とθANTa2の測定を行う間にタグ7が移動すると、その差が誤差となるが、この場合、θANTa2の測定後に、再度θANTa1の測定を行い平均化することで、誤差を補正できる。
図2は本発明に係るリーダライタシステムの機能を表すブロック図である。リーダライタシステム100は、アンテナ6a、6bを備えたリーダライタ50と、PC60により構成されている。また、PC(制御手段)60は、リーダライタ50と情報の授受を行なう通信部20と、リーダライタ50により演算された遅延時間に基づいてタグ7とアンテナとの相対速度を演算する相対速度演算手段22と、タグ7の動線とアンテナとの最接近点を検出する最接近点検出手段23と、相対速度と最接近点からタグ7の通過及び通過方向を判定する判定部24と、最接近が検出されたアンテナ名を記憶する記憶手段25と、全体を同期制御する制御部21と、を備えて構成されている。
即ち、リーダライタ50からは各アンテナ6a、6bとタグ7との遅延時間が出力される。PC60は、この遅延時間から各アンテナ6a、6bとタグ7との相対速度を求める。また、相対速度の向きが変わる点がアンテナ6a、6bとの最接近点となる。そして求まった相対速度と最接近点に基づいてタグ7の通過及び通過方向を判定する。これにより、簡単な演算結果から容易にタグ7の通過及び通過方向を判定することができる。
図3(a)は本発明の第1の実施形態に係るリーダライタがタグの通過及び通過方向を検出する動作を説明する図である。円23はアンテナ6aに対してタグの動線20が最接近したときの点21までの等距離の範囲を表し、円24はアンテナ6bに対してタグの動線20が最接近したときの点22までの等距離の範囲を表している。本発明では、複数のアンテナ(本実施形態では2つ)6a、6bを用意し、それぞれのアンテナ6a、6bと対象とするタグの動線20とが最短になる点(動線20と直交する点)21、22が異なるように設置する。タグのそれぞれのアンテナ6a、6bに対する距離の変化(相対速度)から、それぞれのアンテナ6a、6bにタグが最も近付いたタイミングを得て、以下のようにタグの通過及び通過方向を判断する。図3(a)より、 最初に最接近が検出されたアンテナ6aと、最後に最接近が検出されたアンテナ6bが異なる場合には、アンテナ6aからアンテナ6b方向へ通過したと判定する。
即ち、2つのアンテナ6a、6bが並んで配置されているとき、タグが直線20上に一定方向に進む場合、タグとの最接近が最初に検出されたアンテナ6aと、最接近が最後に検出されたアンテナ6bが必ず存在する。従って、このような順番で検出された場合は、最接近が最初に検出されたアンテナ6aから最接近が最後に検出されたアンテナ6bの方向にタグが通過したと判定することができる。これにより、タグの通過ばかりでなく、通過した方向も判定することができる。
図3(b)は、本発明の第2の実施形態に係るリーダライタがタグの通過及び通過方向を検出する動作を説明する図である。最初と最後に最接近が検出されたアンテナが同じ場合(最初に最接近が点25で検出されたアンテナ6a に再び点26で最接近し、それ以後、異なるアンテナ6bへの最接近が検出されなかった場合)には、そのアンテナ6a方向からやって来て引き返したと判断する。但し、最接近する動きが、同時に複数のアンテナに対してのものであった場合には、それを無視して考える。
即ち、動線27上をタグが一定方向に移動するとは限らない。例えば、1つのアンテナ6aに最接近して、そのまま引き返すこともある。このような状況を判定するには、タグとの最接近が最初に検出されたアンテナ6aに再びタグが最接近し、それ以後、異なるアンテナ6bへの最接近が検出されなかったことを検出することである。これにより、従来、判別することが困難であった途中で反転して戻って行くタグについても、どの時点で引き返したかの判定が可能となる。
図3(c)は、本発明の第3の実施形態に係るリーダライタがタグの通過及び通過方向を検出する動作を説明する図である。同時に点29で複数のアンテナ6a、6bで最接近が検出され、上記図3(a)、図3(b)も検出されなかった場合には、手前で引き返した動きと判定する。即ち、同時に2つのアンテナ6a、6bによりタグが検出された場合は、それぞれのアンテナ6a、6bに最接近したことになる。その後、タグが通過したと判定されず(図3(a)の場合)、且つ、最接近が最初に検出されたアンテナ6aの方向から接近して引き返したと判定されない場合(図3(b)の場合)には、2つのアンテナ6a、6bの手前で引き返したと判定する。これにより、アンテナ6a、6bには近づいたが、そのまま戻ったタグを検出して制御対象から外すことができる。また、相対速度の情報を追加して、さらに、精度の高い検出を行うこともできる。即ち、最初にアンテナ6aに最接近する前の動きにおいて、いずれかのアンテナに対して遠ざかる動きが検出されず、かつ、最後にアンテナ6bに最接近した後の動きにおいて、いずれかのアンテナに対して近付く動きが検出されなかった場合には、アンテナ6aからアンテナ6b方向への通過と判断する。また、アンテナ6aに対して遠ざかる動きを示し、また、アンテナ6bに対して近付く動きを示している場合には、そのタグは通過中(アンテナ6aとアンテナ6bの間に存在する)であると判断する。
図4は図3の動作を制御するPCの動作を説明するフローチャートである。PC60は、リーダライタ50が同時に2つのアンテナ6aと6bで最接近が検出されたかを最接近検出手段23により検出する(S1)。その結果、同時に再接近が検出されると(S1でYES)、判定部24はアンテナの手前で引き返したと判定する(図3(c)の場合)(S9)。ステップS1で最接近検出手段23が同時に最接近が検出されないと検出した場合は(S1でNO)、最初に最接近が検出されたアンテナがあるかを検証する(S2)。なければ(S2でNO)、ステップS1に戻って繰り返す。最初に最接近が検出されると(S2でYES)、そのアンテナ名Xを記憶手段25に記憶する(S3)。次に、最接近検出手段23は最後に最接近が検出されたアンテナがあるかを検証する(S4)。最後に最接近が検出されると(S4でYES)、そのアンテナ名Yを記憶手段25に記憶する(S5)。そして記憶手段25に記憶されたアンテナ名XとYが同じか否かを判定し(S6)、等しければ(S6でYES)、アンテナX方向からやってきて引き換えしたと判定する(図3の(b)の場合)(S8)。一方、ステップS6でアンテナ名が等しくなければ(S6でNO)、アンテナXからアンテナY方向へ通過したと判定する(図3(a)の場合)(S7)。
図5は3つのアンテナによりリーダライタがタグの通過及び通過方向を検出する動作を説明する図である。図5では、タグ1の動線36に対してアンテナ6aとの最短距離の点が30、アンテナ6bとの最短距離の点が31、アンテナ6cとの最短距離の点が32とし、タグ2の動線37に対してアンテナ6aとの最短距離の点が33、アンテナ6bとの最短距離の点が35、アンテナ6cとの最短距離の点が34とする。夫々の点は各アンテナと動線が直交する位置にある。例えば、タグ1の動線36を矢印の方向に通過する場合の動作について説明する。タグ1のそれぞれのアンテナ6a、6b、6cに対する距離の変化(相対速度)から、それぞれのアンテナ6a、6b、6cにタグが最も近付いたタイミングを得て、以下のようにタグの通過及び通過方向を判断する。図5より、 最初に最接近が点30で検出されたアンテナ6aと、最後に最接近が点32で検出されたアンテナ6cが異なる場合には、アンテナ6aからアンテナ6c方向へ通過したと判定する。同様に、タグ2の動線37を矢印の方向に通過する場合の動作については、タグ2のそれぞれのアンテナ6a、6b、6cに対する距離の変化(相対速度)から、それぞれのアンテナ6a、6c、6bにタグが最も近付いたタイミングを得て、以下のようにタグの通過及び通過方向を判断する。図5より、 最初に最接近が点33で検出されたアンテナ6aと、最後に最接近が点35で検出されたアンテナ6bが異なる場合には、アンテナ6aからアンテナ6b方向へ通過したと判定する。
本発明の一実施形態に係るリーダライタのブロック図である。 本発明に係るリーダライタシステムの機能を表すブロック図である。 (a)は本発明の第1の実施形態に係るリーダライタがタグの通過及び通過方向を検出する動作を説明する図、(b)は本発明の第2の実施形態に係るリーダライタがタグの通過及び通過方向を検出する動作を説明する図、(c)は本発明の第3の実施形態に係るリーダライタがタグの通過及び通過方向を検出する動作を説明する図である。 図3の動作を制御するPCの動作を説明するフローチャートである。 3つのアンテナによりリーダライタがタグの通過及び通過方向を検出する動作を説明する図である。
符号の説明
1 PLL回路、2 VCO、3 変調器、4、8 増幅器、5サーキュレータ、6a、6b アンテナ、7 タグ、9、11 ミキサ、12、13 BPF、14、16 A/Dコンバータ、15 演算器、20 通信部、21 制御部、22 相対速度演算手段、23 最接近検出手段、24 判定部、25 記憶手段、50 リーダライタ、60 PC、100 リーダライタシステム

Claims (5)

  1. 非接触情報記録媒体との間で電波を送受する複数のアンテナを有するリーダライタと該リーダライタを制御する制御手段を有するリーダライタシステムにおいて、
    前記制御手段は前記アンテナから前記非接触情報記録媒体に送信された電波が反射された際の反射波の遅延時間を演算する演算手段を備え、
    前記制御手段は、前記演算手段により算出された遅延時間に基づいて前記複数のアンテナとの関係における前記非接触情報記録媒体の相対距離変化を演算し、それぞれのアンテナに対する前記非接触情報記録媒体の最接近点でのタイミングを検出して、当該これらの最接近点におけるタイミングの順序から該非接触情報記録媒体の通過の有無及び通過方向を判定することを特徴とするリーダライタシステム。
  2. 前記制御手段は、前記リーダライタと情報の授受を行なう通信部と、前記リーダライタにより演算された遅延時間に基づいて前記非接触情報記録媒体とアンテナとの相対距離変化を演算する相対距離変化演算手段と、それぞれのアンテナに対する前記非接触情報記録媒体の最接近点におけるタイミングを検出する最接近点検出手段と、前記相対距離変化と前記最接近点におけるタイミングの順序から前記非接触情報記録媒体の通過及び通過方向を判定する判定部と、前記最接近点が検出されたアンテナ名を記憶する記憶手段と、を備えていることを特徴とする請求項1に記載のリーダライタシステム。
  3. 前記制御手段は、前記非接触情報記録媒体との前記最接近点が最初に検出されたアンテナと前記最接近点が最後に検出されたアンテナが異なるアンテナである場合には、前記最接近点が最初に検出されたアンテナから前記最接近点が最後に検出されたアンテナの方向に前記非接触情報記録媒体が通過したと判定することを特徴とする請求項1又は2に記載のリーダライタシステム。
  4. 前記制御手段は、前記非接触情報記録媒体との前記最接近点が最初に検出されたアンテナに再び前記非接触情報記録媒体が最接近し、それ以後、他のアンテナへの前記最接近点が検出されなかった場合には、前記最接近点が最初に検出されたアンテナに接近してから引き返したと判定することを特徴とする請求項1又は2に記載のリーダライタシステム。
  5. 前記制御手段は、同時に前記複数のアンテナにより前記非接触情報記録媒体との前記最接近点が検出され、前記最接近点が最初に検出されたアンテナから前記最接近点が最後に検出されたアンテナの方向に前記非接触情報記録媒体が通過したと判定されず、且つ、前記最接近点が最初に検出されたアンテナに接近してから引き返したと判定されない場合には、前記複数のアンテナの手前で引き返したと判定することを特徴とする請求項1又は2に記載のリーダライタシステム。
JP2008278212A 2008-10-29 2008-10-29 リーダライタシステム Active JP5474330B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008278212A JP5474330B2 (ja) 2008-10-29 2008-10-29 リーダライタシステム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008278212A JP5474330B2 (ja) 2008-10-29 2008-10-29 リーダライタシステム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010108148A JP2010108148A (ja) 2010-05-13
JP5474330B2 true JP5474330B2 (ja) 2014-04-16

Family

ID=42297556

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008278212A Active JP5474330B2 (ja) 2008-10-29 2008-10-29 リーダライタシステム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5474330B2 (ja)

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3596359B2 (ja) * 1999-07-12 2004-12-02 松下電器産業株式会社 移動体識別装置及び移動体識別システム
JP2001043460A (ja) * 1999-08-03 2001-02-16 Star Micronics Co Ltd 盗難防止システム及び物品監視装置
JP2003146413A (ja) * 2001-11-16 2003-05-21 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 無線タグによる貸出返却管理方法とこれを実施する装置
JP4244859B2 (ja) * 2004-05-10 2009-03-25 株式会社Ihi トラックの積荷の検品装置及び検品方法
WO2006095828A1 (ja) * 2005-03-09 2006-09-14 Omron Corporation 距離測定装置、距離測定方法、および通信システム
JP2007303972A (ja) * 2006-05-11 2007-11-22 Aruze Corp 無線icタグの位置特定システム、並びに位置特定装置
JP5442965B2 (ja) * 2008-07-01 2014-03-19 日本信号株式会社 物品位置検出システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010108148A (ja) 2010-05-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9581689B2 (en) Reader/writer and article sorting system
JP5712680B2 (ja) 交信処理装置および交信処理装置における距離計測方法
US7714773B2 (en) RFID tag distance measuring system and reader
JP4265694B2 (ja) 距離測定装置、距離測定方法、反射体、および通信システム
JP4270299B2 (ja) Rfidタグ距離測定装置およびrfidタグ距離測定システム
JP2007533976A (ja) 非接触リーダライタ
JP5611511B2 (ja) リーダライタ、及び物品仕分システム
JP2007265272A (ja) Rfid自動追尾システム、rfid自動追尾方法、そのシステム又は方法に用いられるタグ通信装置
JP5474330B2 (ja) リーダライタシステム
US8436765B2 (en) Communication processing device and distance measurement method in communication processing device
JP5518320B2 (ja) リーダライタシステム、及び物品仕分システム
WO2019208565A1 (ja) 近距離センサー
EP2195763B1 (en) A method for classifying a transponder and/or signals originating from a transponder and reader
JP5442965B2 (ja) 物品位置検出システム
US10958360B2 (en) Transceiver and method for distance measurement
JP4227633B2 (ja) 特性表示装置と特性表示方法
JP4816320B2 (ja) 無線通信装置
WO2012124151A1 (ja) 交信処理装置および交信処理装置における距離計測方法
JP5762821B2 (ja) 通行管理装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111017

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130131

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130226

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130426

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131112

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140114

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140204

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140205

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5474330

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150