JP5473546B2 - Ofdm復調装置 - Google Patents

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この発明は、OFDM(直交周波数分割多重)変調方式により変調されて伝送された信号を復調する復調装置に関するものである。
ISDB−T、DVB−T等の地上デジタル放送方式では、基準パイロット信号の一つであるSP(Scattered Pilot)信号が、サブキャリア方向に12キャリア毎に1回、シンボル方向に4シンボル毎に1回挿入される。SP信号は、送信局側から送信する際に規格でその内容が決められており、振幅及び位相が判っていると言う点で、「既知信号」である。ここで、OFDM変調方式を用いた地上デジタル放送では、送信局より出射されたサブキャリアの内で、受信機のアンテナに直接受信されるサブキャリアに加えて、建物或いは山々によって反射された後に受信機のアンテナで受信される様々な遅延波も存在するため、これらの遅延波が直接波に干渉する結果、データ等が載せられた各サブキャリアは、伝送路を経由することで歪むこととなる。そこで、SP信号が以上の様に既知信号である点を利用して、受信したSP信号のサブキャリアが伝送路でどの様に歪んだかを推定する、即ち、伝送路特性の推定が行われる。受信機は、データを載せたサブキャリアの伝送路特性を、SP信号の伝送路特性を内挿することによって求め、得られた伝送路特性の推定結果を用いて等化処理を行う。一般に伝送路特性の推定方法では、シンボル方向の内挿処理後にキャリア方向の内挿処理を行って伝送路特性を推定している。このとき、キャリア方向の内挿処理では、受信したOFDM信号中の遅延波成分における最大遅延時間を別途算出し、算出結果における最大遅延時間を考慮し、適正な通過帯域のフィルタで周波数方向へのフィルタリングを行い、不要な雑音成分の除去を行っている。このときの遅延波の検出においては、予め決められた閾値よりも大きな電力値をもつものを検出するようにしている。
特許第3654646号公報(段落0029) 特開平10−257013号公報(段落0071) 特開平11−17642号公報(段落0055〜0057)
従来の方法では、電力値の比較的小さな反射波が多数到来する、例えば山岳地域のような受信環境において、これらの反射波組が周波数内挿フィルタ帯域外に存在し、なおかつ予め決められた閾値電力より小さい場合には雑音成分として除去されてしまう。この結果、伝送路の推定結果がこれら多数の反射波の影響を無視したものとなり、推定した伝送路特性をもとに等化した結果は劣化する。
この発明は、上述のような課題を解消するためになされたもので、本発明のOFDM復調装置は、
OFDM信号を周波数スペクトル信号に変換するフーリエ変換部と、
前記フーリエ変換部から出力されたサブキャリア成分からパイロット信号を抽出するパイロット抽出部と、
前記パイロット信号に対応する既知信号を発生する送信パイロット発生部と、
前記パイロット抽出部により抽出された前記パイロット信号を前記送信パイロット信号で除算することにより、前記パイロット信号の伝送に用いたサブキャリアに対する伝送路特性を算出する除算部と、
前記除算部により算出された前記パイロット信号の前記伝送路特性に対して、時間方向に内挿を行なって伝送路特性を生成する時間内挿フィルタ部と、
前記時間内挿フィルタ部から出力される伝送路特性に対して周波数方向に内挿を行なう周波数内挿フィルタ部と、
前記除算部により算出された前記パイロット信号の前記伝送路特性に基づいて遅延プロファイルを推定する遅延プロファイル推定部と、
前記遅延プロファイル推定部で推定された前記遅延プロファイルに基づいて前記周波数内挿フィルタ部の通過帯域を設定する通過帯域設定部とを備え、
前記通過帯域設定部は、
遅延到来波が現れる得る遅延時間範囲を、複数の区間に分け、該複数の区間の各々について到来波の電力積分値を求め、前記複数の区間のうちの前記電力積分値が比較的大きい区間の集合に対応する帯域を前記周波数内挿フィルタ部の通過帯域と決定するものであり、
該複数の区間を第1の組と第2の組に分割し、該分割を、前記第1の組に属する区間の前記積分値の最大のものが、前記第2の組に属する区間の前記積分値の最小のものよりも小さくなるように、かつ、前記第1の組に属するすべての区間の前記電力積分値の総和の、前記第2の組に属するすべての区間の前記電力積分値の総和に対する比が、所定値以下の範囲内であって、かつ可能な限り大きいという条件が満たされるように行い、
このようにして分割された第2の組に属する区間の集合に対応する帯域を通過帯域として決定し、
前記通過帯域設定部は、
前記複数の区間のうちで前記電力積分値の最も小さいものを仮に前記第1の組に属するものとし、それ以外の区間を仮に前記第2の組に属するものとし、
前記比が前記所定値以下であるとの判断される度に、前記第2の組の前記区間のうちの電力積分値が最小のものを前記第1の組に移す処理を、前記比が前記所定値よりも大きいという判断がされるまで繰り返し、
前記比が前記所定値よりも大きいという判断がされたときに、直前に前記第2の組から前記第1の組に移した区間を前記第2の組に戻し、
戻した状態において前記第2の組に属する区間の集合に対応する帯域を通過帯域として決定する
ことを特徴とする。
本発明によれば、電力の小さな到来波が多数存在するような電波環境において、精度良く伝送路特性を推定することができる。
本発明の実施の形態1におけるOFDM復調装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態1における伝送路推定部104の構成例を示すブロック図である。 図2の周波数内挿フィルタ部7の構成例を示す図である。 実施の形態1のOFDM復調装置において受信されるOFDM信号のパイロット信号の配列を示す図である。 (a)乃至(c)は、図2の遅延プロファイル推定部5で求められる遅延プロファイルと周波数内挿フィルタの関係を示す図である。 実施の形態1における到来波の電力の積分範囲の定め方を示す図である。 実施の形態1における帯域設定処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2における伝送路推定部104の構成例を示す図である。 図8の周波数内挿フィルタ部8の構成例を示す図である。 実施の形態2における到来波の電力の積分範囲の定め方を示す図である。 実施の形態2における帯域設定処理の一例を示すフローチャートである。 実施の形態2における帯域設定処理の他の例を示すフローチャートである。
以下本発明の実施の形態を、図面を用いて説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1のOFDM復調装置の構成を示す図である。図1において、100は放送電波を受信する受信アンテナ、101はチューナ、102はアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換回路、103は直交復調部であり、その出力側にI軸信号とQ軸信号の複素ベースバンド信号が得られる。104は時間信号を周波数信号に変換するためのフーリエ変換部であり、例えばFFT(高速フーリエ変換回路で構成されている)。106は伝送路の周波数特性を推定する伝送路推定部であり、105は伝送路推定部106の推定結果をもとに等化を行う等化部である。
図2は、この発明の実施の形態1の伝送路推定部106の一例を示すブロック図である。図2に示される伝送路推定部106は、フーリエ変換部104から出力されたサブキャリア成分からSP(スキャタード・パイロット)信号を抽出するパイロット抽出部1と、前記パイロット信号に対応する既知信号(送信パイロット信号)を発生させる送信パイロット発生部2と、パイロット抽出部1で抽出したSP信号を送信パイロット発生部2で生成したSP信号で除算することにより、パイロット信号の伝送に用いたサブキャリアに対する伝送路特性(SP信号に対する伝送路特性)を求める複素除算部3とを有する。
図2に示される伝送路推定部106はさらに、複素除算部3により算出されたSP信号の伝送路特性に対して、時間方向に内挿を行なう時間内挿フィルタ部4と、時間内挿フィルタ部4から出力されるサブキャリア周波数成分の各々に対応する伝送路特性に基づいて、遅延波の遅延時間や電力を算出し、これにより、遅延プロファイルを求める遅延プロファイル推定部5と、遅延プロファイル推定部5で求められた前記遅延プロファイルに基づいて周波数内挿フィルタ部7の通過帯域(周波数内挿するためのフィルタの通過帯域)を設定する通過帯域設定部6と、時間内挿フィルタ部4から出力される伝送路特性に対して周波数方向(キャリア方向)に内挿を行なう周波数内挿フィルタ部7とを有する。
通過帯域設定部6は、積分値算出部10と、遅延波検出部11と、積分値比較部12と、帯域判定部13とを有する。
積分値算出部10は遅延プロファイルを受け、後述のようにして定められ、変更される積分範囲についての電力の積分値を求める。
遅延波検出部11は、所定の閾値THp以上の遅延波を検出する。
積分値比較部12は積分値算出部10で求められた2つの積分値同士を比較する。
帯域判定部13は積分値比較部12の比較結果をもとに周波数内挿フィルタ部7の通過帯域を指定する信号CPBを生成する。
図3は、この発明の実施の形態1の周波数内挿フィルタ部7の詳細ブロック図である。図3に示される周波数内挿フィルタ部7は、後述のようにして設定される通過帯域の周波数成分を通過させるLPF(ローパスフィルタ)20と、LPF20のタップ係数をテーブルとして複数用意した係数テーブル21とを有する。係数テーブル21に記憶された複数のタップ係数のうちいずれが選択されてLPF20に供給されるかに応じてLPF20の通過帯域が変わる。
係数テーブル21に記憶された複数のタップ係数のうち、通過帯域設定部6から供給された通過帯域指定信号CPBで指定された通過帯域を実現するためのタップ係数が選択されてLPF20に供給される。
周波数内挿フィルタ部7のフィルタ特性としては、到来波が通過する通過帯域があれば十分であり、通過帯域が不必要に広い場合、不要な雑音成分もフィルタを通過してしまうため、復調の性能が低下してしまう。このような復調性能の低下を避けるためには、周波数内挿フィルタ部7の通過帯域を必要最小限にする必要がある。本発明は、周波数内挿フィルタ部7の通過帯域を定めるための新たな方法を用いることを特徴とする。通過帯域の設定は、本実施の形態では、係数テーブル21の選択により行われる。以下では、係数テーブル21の選択の方法について詳しく説明する。
まず、本実施の形態1おけるOFDM復調装置について説明する。
OFDM変調された無線信号(OFDM変調信号)を受信アンテナ100で受信し、チューナ101によってRF周波数の信号を中間周波数帯の信号に変換する。中間周波数信号(IF)をA/D変換回路102によってデジタル信号に変換し、デジタル信号となったIF信号は、直交復調部103によってベースバンド信号であるI軸信号とQ軸信号に分離される。さらに、フーリエ変換部104により、時間信号であるI軸信号とQ軸信号とを周波数成分に変換し、この結果1シンボル内における全サブキャリアの複素データを得ることができる。
周波数成分に変換した信号においては、日本の地上波デジタル放送方式ISDB−Tでは、図4に示すようにSP信号が配置されている。図4において、横方向は周波数方向、縦方向は時間方向を示し、ハッチングを施した丸印がパイロット信号、白抜きの丸印がパイロット信号以外のサブキャリア成分をそれぞれ示している。また、破線で囲み、「i番目のシンボル」と記した部分は一つのシンボル(i番目のシンボル)を構成しているサブキャリアを指し、実線で囲み、「k番目のサブキャリア」と記した部分は各シンボルのなかのk番目のサブキャリアを指す。
図4に示すようにSP信号は周波数方向において12サブキャリア毎に、時間方向において4シンボル毎に挿入されている。従って、このパイロット信号によって得られる伝送路特性から全キャリアに対する伝送路特性を算出するには、時間方向と周波数方向の内挿処理が必要である。
伝送路推定部106のパイロット抽出部1は、周波数軸に変換された複素データのうちSP信号以外に対し0値を挿入し、SP信号だけを抽出する。
複素除算部3において、パイロット抽出部1で抽出されたSP信号を送信パイロット発生部2で生成されたSP信号で除算し、SP信号の伝送に用いたサブキャリアの伝送路特性を算出する。ここで、受信されるSP信号をY、送信パイロット発生部2で生成された既知信号であるSP信号をR、伝送路特性をH、雑音をNとすると受信信号Yは式(1)で表される。
Y = H・R+N (1)
従って、伝送路特性の推定は式(2)によって行なわれる。
H = Y/R−N/R (2)
さらに、雑音Nが小さいとした場合、
H=Y/R
として推定することができる。このとき算出される伝送路特性HはSP信号の伝送で用いられたサブキャリアについてのものであり、データ信号のサブキャリアは伝送路特性が未知であるため、時間内挿フィルタと周波数内挿フィルタによる内挿処理によって補間して伝送路特性を求めることになる。このようにして補間して求められた伝送路特性の推定結果をもとにデータ信号を等化する。
はじめに時間方向に伝送路特性を内挿し、時間内挿結果をもとに遅延プロファイル推定部5が遅延プロファイルを出力する。即ち、時間内挿フィルタ部4において、除算部3により算出されたパイロット信号の伝送路特性に対して、時間方向に内挿を行なってすべてのシンボルについての伝送路特性を生成し、遅延プロファイル推定部5において、時間内挿フィルタ部4から出力される前記伝送路特性に基づいてすべてのサブキャリアについての遅延プロファイルを推定する。このとき図5(a)のような推定結果が得られたとする。横軸は遅延時間、縦軸は電力を示す。
図5(a)は、遅延波のない場合を示している。
周波数内挿フィルタ部7の帯域幅は予め、到来波の遅延時間範囲に対応して複数の段階的乃至離散的な値のいずれかを取るように決めてある。
図5(a)に示す例では、遅延時間0〜τ0の範囲DR0に対応する帯域を通過帯域とするフィルタ、遅延時間0〜τ1の範囲DR1に対応する帯域を通過帯域とするフィルタ、遅延時間0〜τ2の範囲DR2に対応する帯域を通過帯域とするフィルタ、遅延時間0〜τ3の範囲DR3に対応する帯域を通過帯域とするフィルタ、遅延時間0〜τ4の範囲DR4に対応する帯域を通過帯域とするフィルタと全部で5つの互いに異なる(通過帯域)をもつフィルタとして作用することができるように構成されたものであり、検出された遅延時間範囲に応じて、5つのフィルタのいずれかとして作用すべきかが選択される。どのフィルタとして作用すべきはフィルタ係数の選択により行われる。
図5(b)に示すように、ある閾値THpよりも大きい電力をもつ遅延波を検出したとすると、従来の方法であれば、検出した遅延波の遅延時間τaを含む範囲に対応する帯域幅のフィルタを選択し、雑音成分を取り除いている。
ところがこのような方法では、図5(c)に斜線で示すように、電力が閾値THp以下の、多数の遅延波が存在する場合には、これらの成分も除去されてしまい、結果的に誤った伝送路推定を行ってしまう。
仮に、閾値THpを下げることによって斜線部分の遅延波成分を拾い上げることとすると、不必要なまでに広い帯域のフィルタを選択してしまい、雑音成分も誤って遅延波として検出して可能性が生じる。
このような問題を解決するため、本実施の形態1では、到来波電力の遅延時間方向の積分値に基づいて、遅延波を含む範囲と、雑音成分しか含まない範囲との判別を行なう。即ち、遅延時間ゼロからある遅延時間(境界候補時間)までの範囲における上記積分値と、該境界候補時間を超える範囲における上記積分値とを比較し、後者の前者に対する比が所定値(所定の閾値)以下であって、かつ最大となるように、上記境界候補時間を境界時間と決定し、該境界時間以下の範囲に対応する帯域を通過帯域と決定する。具体的には、境界候補時間を次第に長くしながら、上記比が上記所定以下となる時間を探し、見つけられた時間を境界時間として決定し、該境界時間までの範囲に対応する帯域を通過帯域と決定する。
境界候補時間をゼロから次第に増加させても良いが、例えば所定の閾値THp以上の遅延波を検出した場合には、その遅延波の遅延時間τa、又はそれよりも長い遅延時間(例えば予め離散的に定められた複数の遅延時間の一つ)を探索開始点としても良い。
以下では、到来波が現われ得る範囲(遅延が到来する可能性が無視できない程度に存在する範囲)を解析対象とし、予め複数の区間に分割し、分割点の一つを初期境界候補時間(境界候補時間の初期値)とする場合について説明する。例えば、図6に示すように、遅延時間のうち、遅延波が到来する可能性が無視できない程度に存在する範囲の上限をτ4とし、遅延時間0から上限値τ4までを5つの区間Sq(q=0〜4)に分割する。区間を表す符号Sqの添え字qは遅延時間0の側から順に付されたものであり、区間の番号とも呼ばれる。区間相互の分割点が符号τ0、τ1、τ2、τ3で示されている。区間S〜Sの各々の幅は互いに等しくても良いが、互いに異なっていても良く、例えば、遅延時間の短い側ほど、区間の幅を狭くしても良い。
以下に、詳しく述べるように、分割点τ0〜τ3のいずれかが境界候補時間として用いられる。そして、所定の閾値THp以上の遅延波が検出されたときには、該遅延波の遅延時間を含む区間の上限側の分割点(該区間の上限側端部)を境界時間探索の開始点とする。
図6では、閾値THp以上の遅延波が検出され、該遅延波の遅延時間がτaであり、遅延時間τaを含む区間Sの上限側の分割点τ1を探索開始点(最初の境界候補時間)とする場合を示す。
この場合、最初に、区間Sの上限側の分割点τ1を境界候補時間τxとして、0〜τ1の範囲(区間S、Sから成る範囲)の電力の積分値(第1の積分値)と、τ1〜τ4の範囲(区間S、S、Sから成る範囲)の電力の積分値(第2の積分値)を積分値算出部10によって求め、求めた第1及び第2の積分値を積分値比較部21で比較する。即ち、第1を積分値に対する第2の積分値の比(積分比)を求め、該積分比が所定値よりも大きいかどうかの判定を行う。即ち、上記第1の積分値をA、上記第2の積分値をB、上記積分比をRTbaとした場合、
RTba=B/A (3)
を求め、該積分比RTbaが所定値THbaよりも大きいかどうかの判定を行う。
積分比RTbaが所定値THbaよりも大きい、即ち、
RTba=B/A>THba
である場合には、上記の積分値の算出に用いた境界候補時間(τx=τ1)より長い遅延時間の区間(S、S、S)に多数の遅延波が存在することを意味する。
この場合、帯域判定部13は境界候補時間τxを変更する(従って積分範囲を変更する)指示を積分値算出部10へ出す。具体的には、τ1よりも一段階大きい分割点(τ1を下限側端部とする区間Sの上限側端部)であるτ2を境界候補時間τxとして選択するよう指示する。これに応じて、積分値算出部10では、0〜τ2の範囲(区間S、S、Sから成る範囲)の積分値を新たな第1の積分値Aとして求め、τ2〜τ4の範囲(区間S、Sから成る範囲)の積分値を新たな第2の積分値Bとして求め、第1の積分値Aに対する第2の積分値Bの比(積分比)RTbaが所定値THbaよりも大きいかどうかの判定を行う。
このときも、積分比が所定値THbaより大きい(RTba=B/A>THbaである)と判断した場合、帯域判定部13は、境界候補時間τxを変更する(従って積分範囲を変更する)指示を積分値算出部10へ出す。具体的には、τ2よりも一段階大きい分割点(τ2を下限側端部とする区間Sの上限側端部)であるτ3を境界候補時間τxとして選択するよう指示する。これに応じて、積分値算出部10では、0〜τ3の範囲(区間S、S、S、Sから成る範囲)の積分値を新たな第1の積分値Aとして求め、τ3〜τ4の範囲(区間Sから成る範囲)の積分値を新たな第2の積分値Bとして求め、第1の積分値Aに対する第2の積分値Bの比(積分比)RTbaが所定値THbaよりも大きいかどうかの判定を行う。
このとき、積分比が所定値THba以下であると判断した場合、帯域判定部13は、このときの境界候補時間τx=τ3を境界時間τcとして決定し、境界時間τc以下の範囲(区間S、S、S、Sから成る範囲)に対応する周波数帯域を通過帯域とすることを決定し、該決定結果を示す信号(通過帯域指定信号)CPBを周波数内挿フィルタ部7に供給する。
周波数内挿フィルタ部7では、帯域判定部13からの通過帯域指定信号CPBで指定される通過帯域を実現するためのタップ係数を選択するよう周波数内挿フィルタ部7に帯域判定部13が選択信号CPBを出力する。
以上のように、上記の実施の形態では、境界候補時間を次第に長くしたとき、積分比RTbaが所定値THbaよりも小さくなる境界時間を探し出し、LPF10のフィルタの帯域幅(通過帯域)を決定する。
なお、上記のように、境界候補時間τxを次第に移動させながら、それぞれの積分範囲における積分値を求める方法として、境界候補時間τxが変更される度に、それぞれの積分範囲にわたる積分を行っても良いが、区間S〜Sの各々について積分値を求めて記憶しておき、積分範囲が変更される度に変更後の積分範囲に属する区間の積分値の総和を求めて、これを当該積分範囲の積分値としても用いても良い。この場合、変更により追加された区間の積分値を変更前の積分範囲の積分値の総和に加算し、或いは変更により削減された区間の積分値を変更前の積分範囲の積分値の総和から減算することで、変更後の積分範囲の積分値の総和を求めても良い。
なお、「総和」といっても複数の積分値の和とは限らず、積分範囲に含まれる区間が1個であり、従って単一の積分値自体が「総和」となることもある。
以上の動作をより一般化した形で図7のフローチャートを用いて説明する。以下の説明では、区間ごとの積分値を求めて記憶しておき、積分範囲が変わる度に新たな積分範囲に属する区分毎の積分値の総和を求める場合を想定している。
最初に、積分値算出部10において、区間S〜Sの各々について電力の積分値T〜Tを求め、積分値算出部10内のメモリ10mに蓄える(ST11)。この処理が終わると、終わったことを帯域判定部13に知らせる。
これと並行して、遅延波検出部11で閾値THp以上の遅延波を検出し、そのピークの遅延時間τaが属する区間を示す情報(区間の番号)を帯域判定部13に知らせる。
帯域判定部13では、遅延波検出部11で閾値THp以上の遅延波が検出され、その遅延時間τaが属する区間を示す情報(区間の番号)が伝えられたときは(ST12)、区間の番号をパラメータpの値とし(ST13)、層でなければ0をパラメータpの値とし(ST14)、積分値算出部10に知らせる。
なお、所定の閾値以上の遅延波の検出は行わず、0に最も近い分割点τ0を最初の境界候補時間とする場合には、ステップST12,ST13を省略し、ステップST11の次にステップST14に進むこととすれば良い。
積分値算出部10では、区間SからSまでの積分値T=Tの総和
Figure 0005473546
を求め、同時に区間Sp+1からSまでの積分値Tp+1〜Tの総和
Figure 0005473546
を求めて出力する(ST15)。
積分値比較部12では、積分値算出部10から出力された積分値Ap、Bpの比Bp/Apが所定値THbaよりも大きいか、即ち
Bp/Ap>THba
が満たされるかどうか判定し(ST16)、判定結果を帯域判定部13に知らせる。
所定値THbaよりも大きいという判定結果であれば、帯域判定部13では、pを1だけ増加し(ST17)、増加後のpの値を積分値算出部10に知らせる。以下、ステップST15の処理が再び行われる。
ステップST16で所定値THba以下であると判定されたら、ステップST18に進み、帯域判定部13では、区間S〜Sに対応する帯域を通過帯域と決定し、決定された通過帯域を示す信号(通過帯域信号)CPBを出力する。
以上のように、通過帯域設定部6は、周波数内挿フィルタ部7の通過帯域を、境界時間(τc)以下の範囲に対応する帯域を通過帯域と決定するものであり、
該境界時間を、遅延プロファイル推定部5で求められた遅延プロファイルのうちの、
境界時間(τc)以下の範囲にわたる到来波の電力積分値Aに対する、
境界時間(τc)を超える範囲にわたる到来波の電力積分値Bの比が所定値THba以下の範囲内であって、かつ可能な限り大きくなるように定める。
ここで「可能な限り」とは、境界候補時間が取り得る値が離散的であるための制約によるものであり、境界候補時間をそのとり得る値の範囲内で変化させた場合に最大となる値であることを意味する。
より具体的には、通過帯域設定部6の帯域判定部13は、最初に閾値以上の遅延波の遅延時間τaよりも長い時間(図示の例ではτ1)を境界候補時間τxとし、或いは比較的小さな値、例えば最も0に近い分割点τ0を境界候補時間τxとし、通過帯域設定部6の積分値算出部10は、境界候補時間τx以下の範囲にわたる到来波の電力積分値を第1の積分値Aとして求めるとともに、境界候補時間τxを超える範囲にわたる到来波の電力積分値を第2の積分値Bとして求めるとともに、積分値比較部12は、第1の積分値Aに対する第2の積分値Bの比が所定値THbaより大きいかどうかの判定を行い、帯域判定部13は、上記の比(B/A)が所定値THbaより大きいことが判定される度に、境界候補時間τxを増加させ、積分値算出部10に増加された境界候補時間τxで新たな第1の積分値A及び新たな第2の積分値Bを算出させ、積分値比較部12に前記判定を行なわせる処理を行なわせ、前記比(B/A)が前記所定値THba以下となったときに、そのときの境界候補時間τxを境界時間τcとし、該境界時間τcまでの範囲に対応する帯域を通過帯域として決定し、決定された通過帯域を示す信号(通過帯域信号)CPBを出力する。
帯域判定部13が出力した通過帯域指定信号CPBをもとに、周波数内挿フィルタ部7内にある係数テーブル21は帯域指定信号CPBで指定される通過帯域を実現するためのタップ係数を選択してLPF10へ出力する。
以上の処理によって本来必要な遅延波成分を残し、なおかつ不要な雑音成分を除去できる適正なフィルタリングが実現される。
なお、上記の例では、境界候補時間以下の範囲にわたる到来波の電力積分値を第1の積分値Aとし、境界候補時間を超える範囲にわたる到来波の電力積分値を第2の積分値Bとして、境界候補時間を次第に長くしながら、第1の積分値Aに対する第2の積分値Bの比RTbaが所定値THba以下となる点を探し出すこととしているが、区間0〜τ4までの範囲(全解析対象範囲)にわたる電力積分値を第1の積分値Cとして求め、境界候補時間を超える範囲にわたる電力積分値を第2の積分値Bとして求め、上記第1の積分値Cを固定したままで、境界候補時間を次第に長くしながら(第2の積分値Bを求めるための範囲を狭めながら)、第1の積分値Cに対する第2の積分値Bの比、即ち積分比RTbc=B/Cを算出し、積分比RTbcが所定値THbc以下となる点(境界候補時間)を探し出し、このようにして探し出された境界候補時間を境界時間として採用し、該境界時間以下の範囲に対応する帯域を通過帯域と決定するように構成しても良く、そのように構成した場合にも、上記の例と同様に本来必要な遅延波成分を残し、なおかつ不要な雑音成分を除去できる適正なフィルタリングが実現される。
上記の例では、境界候補時間を次第に増加させながら、積分値Aに対する積分値Bの比RTbaが所定値以下であって、かつ可能な限り大きいという条件が満たされる状態を探し出すこととしているが、逆に境界候補時間を次第に減少させながら、積分値Aに対する積分値Bの比RTbaが所定値以下であって、かつ可能な限り大きいという条件が満たされる状態を探し出すこととしても良い。この場合、通過帯域設定部6の帯域判定部13は、最初に境界候補時間τxを比較的大きな値、例えば最も上限に近い分割点τ3と設定し、境界候補時間τx以下の範囲の積分値Aに対する、境界候補時間τxを超える範囲の積分値Bの比が所定値THba以下であるかどうかの判定を行い、比B/Aが所定値THba以下であることが判定される度に、境界候補時間τxを減少させ、新たな積分値Aに対する新たな積分値Bの比B/A所定値THbaよりも大きくなったときに、直前に減少させる前の境界候補時間までの範囲に対応する帯域を通過帯域として決定し、決定された通過帯域を示す信号(通過帯域信号)CPBを出力する。
同様に、区間0〜τ4までの範囲(全解析対象範囲)積分値Cを求め、境界候補時間τxを次第に短くしながら、境界候補時間τxを超える範囲の積分値Bの、積分値Cに対する比B/Cが所定値THbc以下であって、かつ可能な限り大きいという条件が満たされる状態を探し出すこととしても良い。
さらにまた、2つの積分値A、Bの比B/Aを所定値THbaと比較することは、その逆数である比A/Bを所定値THab(=1/THba)と比較することと等価であり、このような考慮に基づく変形したものも本発明の範囲に含まれる。積分値B、Cの比についても同様である。
また、本実施の形態1では遅延プロファイル推定部5で推定された遅延プロファイルをそのまま用いて積分値算出部10で積分値を算出しているが、遅延プロファイル推定部5が、予め決められた回数推定を行った結果を平均化し、平均化された遅延プロファイルを出力し、積分値算出部10が、遅延プロファイル推定部5から出力される平均化された遅延プロファイルをもとに遅延時間方向の積分値を算出することとしても良く、こうすることで遅延プロファイルの推定結果に含まれる不要な雑音成分を予め抑圧することができ、精度良く通過帯域を判定することができる。
実施の形態2.
実施の形態1は、LPFを備えた周波数内挿フィルタ部7を用いているが、実施の形態1の構成に代えて、本実施の形態2では、周波数内挿フィルタ部7として、LPFとBPF(バンドパスフィルタ)を組み合わせたものを用いる。以下、本実施の形態を、図8〜図12を用いて説明する。
本実施の形態2のOFDM復調装置の全体的構成は図1に示す通りであるが、伝送路推定部106の構成が異なる。図8は、本実施の形態における伝送路推定部106の構成例を示すブロック図である。図8において符号1から5で示す回路は本実施の形態1と同様であるため説明を省く。
通過帯域設定部6は、図2に示すものとは異なり、積分値算出部40、抽出加算部41、積分値比較部42、及び帯域判定部43を備える。また、図2の周波数内挿フィルタ部7の代わりに、周波数内挿フィルタ部8が設けられている。
図9は、周波数内挿フィルタ部8の構成を示す図である。図示の周波数内挿フィルタ部8は、LPF30と、LPF30のタップ係数をテーブルとして複数用意したLPF用係数テーブル31と、BPF32と、BPF32のタップ係数をテーブルとして複数用意したBPF用係数テーブル33と、LPF30の結果とBPF32の結果を加算する加算器34とを有する。
遅延プロファイル推定部5による推定により、図10のような遅延プロファイルが得られたものとする。
図10で、区間S〜Sは、実施の形態1について述べたのと同様に、到来波が現われ得る範囲(解析対象範囲)を分割することにより形成されたものであり、互いに連続している。
積分値算出部40では、上記の区間S、S、S、S、Sのそれぞれの、到来波の電力積分値T、T、T、T、Tを算出し、内部のメモリ40mに記憶する。
抽出加算部41は、上記複数の区間S〜Sを、電力積分値の比較的小さいものから成る第1の組Gdと、電力積分値の比較的大きいものから成る第2の組Geに分割し、第1の組Gdに属する区間の電力積分値の合計を第1の総和Dとして求めるとともに、第2の組Geに属する区間の電力積分値の合計を第2の総和Eとして求める。上記の分割は、第1の組Gdに属する区間の電力積分値の最大のものが、第2の組Geに属する区間の電力積分値Geの最小のものよりも小さくなるように行われる。また、上記第1の総和Dの第2の総和Eに対する比が、所定値THde以下の範囲内であって、かつ可能な限り大きくなるように分割が行われる。上記第1の総和Dの第2の総和Eに対する比D/Eが、所定値以下の範囲内かどうかの判定は、積分値比較部42で行われる。
「上記第1の総和Dの第2の総和Eに対する比D/Eが、所定値THde以下の範囲内であって、かつ可能な限り大きい」という条件を満たす状態に到達する過程では、
第1の組Gdに属する区間を次第に増加させ(これに伴い第2の組Geに属する区間を次第に減少させ)、或いは第2の組Geに属する区間を次第に増加させ(これに伴い第1の組Gdに属する区間を次第に減少させ)、第1の総和D及び第2の総和Eの算出並びに上記の所定値THdeとの比較が繰り返される。
上記の「上記第1の総和Dの第2の総和Eに対する比D/Eが、所定値THde以下の範囲内であって、かつ可能な限り大きい」という条件が満たされる状態となったときに、そのとき、第2の組Geに属する区間の集合に対応する帯域を周波数内挿フィルタ部8の通過帯域として決定し、決定された通過帯域を指定する信号(帯域指定信号)CPBを周波数内挿フィルタ部8に供給する。上記の処理における、総和D、Eの算出、及び所定値THdeとの比較のための制御、並びに帯域指定信号CPBの出力などは、帯域判定部43により行われる。
以下、最初に上記の第1の組Gdに属する区間を次第に増やしていく場合について、詳しく説明する。
積分値算出部40が、区間S〜Sの電力積分値T〜Tを求め、メモリ40mに記憶したら、抽出加算部41は、これらの積分値の中で一番小さな値を第1の組Gdに属する区間の積分値として抽出し、それ以外の積分値を第2の組Geに属する区間の積分値として抽出し、それぞれの組の積分値の加算を行なう。図10に示す例で、仮に区間Sが最小の積分値を有すると判断された場合、抽出加算部41で区間Sの積分値を第1の組Gdに属する区間の積分値の総和(第1の総和)Dとして求めるとともに、区間S、S、S、Sの積分値の総和を第2の組Geに属する区間の積分値の総和(第2の総和)Eとして求める。そして、第1の総和Dの第2の総和Eに対する比(積分比)
RTde=D/E (4)
を算出する。
算出した積分比RTdeが所定値THde以下である場合、区間Sは周波数内挿フィルタ部8のフィルタによって除去可能な区間であると帯域判定部43が判断する。そして、区間Sの積分値の次に最小となる積分値を持つ区間を第2の組Geから第1の組Gdに移すよう抽出加算部41に指示する。
抽出加算部41は第2の組Geに属する4つの区間のなかで積分値が最小となる区間を検出する。図10の例において、区間Sの積分値が第2の組Geに属する4つの区間のなかで最小であると判断した場合、区間Sを第2の組Geから第1の組Gdに移し、第1の組Gdに属する区間S及びSの積分値の総和(第1の総和)Dと、第2の組Geに属する区間S、S、及びSの積分値の総和(第2の総和)Eを算出し両者の比(積分比)RTde=D/Eを算出する。算出した積分比RTdeが所定値THde以下である場合、区間Sも同様にフィルタによって除去可能な区間であると帯域判定部43が判断する。そして、区間Sの積分値の次に最小となる区間を第2の組Geから第1の組Gdに移すよう、帯域判定部43は抽出加算部41に指示する。
抽出加算部41は第2の組Geに属する3つの区間のなかで積分値が最小となる区間を検出する。図10の例において、区間Sの積分値が第2の組Geに属する3つの区間のなかで最小であると判断された場合、区間Sを第2の組Geから第1の組Gdに移し、第1の組Gdに属する区間S、S、及びSの積分値の総和(第1の総和)Dと、第2の組Geに属する2つの区間S及びSの総和(第2の総和)Eを算出し両者の比(積分比)RTde=D/Eを算出する。算出した積分比RTdeが所定値THdeよりも大きい場合、区間Sはフィルタによって除去すべきでないものと帯域判定部43が判断し、区間Sを第2の組Geに戻す。
そして、帯域判定部43は、以上の判断結果に基づき、区間S及びS以外の区間S、S、及びS(第2の組Geに属する区間)の集合に対応する帯域を通過帯域とするよう指示する信号(帯域指定信号)CPBを周波数内挿フィルタ部8に供給する。
以上の動作をより一般化した形で図11のフローチャートを用いて説明する。
最初に、積分値算出部40において、区間S〜Sの各々について電力の積分値T〜Tを求め、積分値算出部40内のメモリ40mに蓄える(ST21)。
次に積分値算出部40において、区間S〜Sの積分値T〜Tを値の小さい順に並べ、小さい順にU(q=0〜4)の符号を付ける(ST22)。
この処理が終わると、終わったことを帯域判定部43に知らせる。帯域判定部43では、パラメータrを0に設定して、抽出加算部41に知らせる(ST23)。
抽出加算部41では、積分値U〜Uの総和
Figure 0005473546
を求め、同時に積分値Ur+1〜Uの総和
Figure 0005473546
を求めて出力する(ST24)。
積分値比較部42では、抽出加算部41から出力された積分値Dr、Erの比Dr/Erが所定値THde以下であるか、即ち
Dr/Er≦THde (5)
が満たされるかどうか判定し(ST25)、判定結果を帯域判定部43に知らせる。
所定値THde以下であるという判定結果であれば、帯域判定部43では、rを1だけ増加し(ST26)、増加後のrの値を抽出加算部41に知らせる。以下、ステップST24の処理が再び行われる。
ステップST25で所定値THdeよりも大きいと判定されたら、ステップST27に進み、帯域判定部43では、積分値U〜Ur−1を持つ区間に対応する帯域を通過帯域と決定し、そのことを示す信号(帯域指定信号)CPBを出力する。
以上のように、上記の例では、通過帯域設定部6は、複数の区間S〜Sのうちで電力積分値の最も小さいものを第1の組Gdに属するものとし、それ以外の区間を第2の組Geに属するものとし、積分比RTde=D/Eが所定値THde以下であるとの判断される度に、第2の組Geの区間のうちの電力積分値が最小のものを第1の組Gdに移す処理を、積分比RTdeが所定値THdeよりも大きいという判断がされるまで繰り返し、積分比RTdeが所定値THdeよりも大きいという判断がされたときに、直前に第2の組Geから第1の組Gdに移した区間(最後に第2の組Geから第1の組Gdに移した区間)を第2の組Geに戻し、戻した状態において第2の組Geに属する区間の集合に対応する帯域を通過帯域として決定し、決定された通過帯域を示す信号(通過帯域信号)CPBを出力する。
帯域判定部43が出力する帯域指定信号CPBは、周波数内挿フィルタ部8が通過させるべき周波数帯域を指定する。本実施の形態2では本実施の形態1と異なり通過帯域が2つ以上の群に分散する場合を考慮したものであり、周波数内挿フィルタ部8では、遅延時間が0に近い側に対してLPFを適用し、それ以外の区間に対してBPFを適用する。図10の例では、0〜τ0の範囲の到来波を通過させるためにLPF30を用い、τ1〜τ3の範囲の到来波を通過させるためにBPF32を用いる。
帯域判定部43が出力する帯域指定信号CPBは、LPF30に所望の通過帯域を持たせるためのタップ係数を選択するための信号(タップ係数選択信号)CPBaと、BPF32に所望の通過帯域を持たせるためのタップ係数を選択するための信号(タップ係数選択信号)CPBbとを含む。
周波数内挿フィルタ部8のLPF用係数テーブル31は選択信号CPBaに応じてタップ係数を選択してLPF30に供給し、BPF用係数テーブル33は選択信号CPBaに応じてタップ係数を選択してBPF32に供給する。
LPF30に供給されるタップ係数は、LPF30を0〜τ0の区間(選択された区間)を通過帯域とするフィルタとして作用させるためのタップ係数であり、BPF32に供給されるタップ係数は、BPF32をτ1〜τ3の区間を通過帯域とするフィルタとして作用させるためのタップ係数である。
これによって本来必要な遅延波成分を残し、なおかつ不要な雑音成分を除去できる適正なフィルタリングが実現される。
なお、上記のように、周波数内挿フィルタ部8が1個のLPFと1個のBPFから成る場合には、第2の組Geに属する区間は、互いに連続した区間から成る2つ以下の群で構成されている必要がある。例えば、第2の組Geに属する区間が3つであって互いに連続せず、3つの群に分かれる場合(例えば、区間S、S、Sが第2の組Geに属することとなった場合)、第2の組Geに属する区間の間に位置し、第1の組Gdに属する区間を、第2の組Geに移し(例えば、区間Sを第2の組Geに移し、或いは区間Sを第2の組Geに移し)、これにより、連続する区間からなる群の数が2つとなるようにする。このような処理も帯域判定部43が行う。
さらにまた、図10に示すように、所定の閾値THp以上の遅延波が検出された場合には、積分値の大きさの順とは別に、遅延波の遅延時間τaを含む区間を優先的に第2の群に入れ、対応する帯域が通過帯域(の一部)となるようにすることとしても良い。
なお、上記の例では、積分値の比較的小さいものから成る第1の組Gdに属する区間の積分値の総和を第1の総和Dとし、積分値の比較的大きいものから成る第2の組Geに属する区間の積分値の総和を第2の総和Eとし、第2の組Geに属する区間を第1の組Gdに移しながら、第1の総和Dの第2の総和Eに対する比RTdeが所定値THdeよりも大きくなる状態を探し出すこととしているが、区間0〜τ4までの範囲(解析対象範囲)にわたる電力積分値、即ち区間S〜Sの積分値の総和を第2の総和Cとして求め、第2の総和Cを固定したままで、第1の組Gdに属する区間を増やしながら、第1の総和Dを更新していくことにより、第1の総和Dの第2の総和Cに対する比が所定値THdcよりも大きくなる状態を探し出し、そのような状態になる直前に、第1の組Gdに追加した区間(第1の組Gdに最後に追加した区間)を第1の組Gdから除き、これにより、積分比RTdcが所定値THdc以下であると言う条件が満たされ、かつ第1の組Gdに最多の区間が属する状態に到達させ、その状態において、第1の組Gdに属する区間以外の区間に対応する帯域を通過帯域と決定することとしても良く、そのようにしても、上記の例と同様に本来必要な遅延波成分を残し、なおかつ不要な雑音成分を除去できる適正なフィルタリングが実現される。
図11を参照して説明した例では、区間を電力積分値が小さい順に抽出し、第1の組Gdに属する区間を次第に増やしているが、すでに述べたように、電力積分値が大きい順に区間を抽出し、第2の組Geに属する区間を次第に増やすこととしても良い。以下、この場合の処理を説明する。
積分値算出部40が、区間S〜Sの電力積分値T〜Tを求め、メモリ40mに記憶したら、抽出加算部41は、これらの積分値の中で一番大きな値を第2の組Geに属する区間の積分値として抽出し、それ以外の積分値を第1の組Gdに属する区間の積分値として抽出し、それぞれの組の積分値の加算を行なう。図10に示す例で、仮に区間Sが最大の積分値を有すると判断された場合、抽出加算部41で区間Sの積分値を第2の組Geに属する区間の積分値の総和(第2の総和)Eとして求めるとともに、区間S、S、S、Sの積分値の総和を第1の組Gdに属する区間の積分値の総和(第1の総和)Dとして求める。そして、第1の総和Dの、第2の総和Eに対する比(積分比)
RTde=D/E
を算出する。
算出した積分比RTdeが所定値THdeよりも大きい場合、帯域判定部43は、区間Sの積分値の次に最大となる積分値を持つ区間を第1の組Gdから第2の組Geに移すよう抽出加算部41に指示する。
抽出加算部41は第1の組Gdに残っている4つの区間のなかで積分値が最大となる区間を検出する。図10の例において、区間Sの積分値が第1の組Gdに残っている区間のなかで最大であると判断した場合、区間Sを第1の組Gdから第2の組Geに移し、第1の組Gdに属している区間S、S及びSの積分値の総和(第1の総和)Dと、第2の組Geに属している区間S、及びSの積分値の総和(第2の総和)Eを算出し両者の比(積分比)RTde=D/Eを算出する。算出した積分比RTdeが所定値THdeよりも大きい場合、帯域判定部43は、第1の組Gdに残っている区間の中で積分値が最大の区間を第1の組Gdから第2の組Geに移すよう、帯域判定部43は抽出加算部41に指示する。
抽出加算部41は第1の組Gdに残っている3つの区間のなかで積分値が最大となる区間を検出する。図10の例において、区間Sの積分値が第1の組Gdに残っている区間のなかで最大であると判断された場合、区間Sを第1の組Gdから第2の組Geに移し、第1の組Gdに属している区間S、及びSの積分値の総和(第1の総和)Dと、第2の組Geに属している2つの区間S、S、及びSの総和(第2の総和)Eを算出し両者の比(積分比)RTde=D/Eを算出する。算出した積分比RTdeが所定値THde以下である場合、帯域判定部43は、その時点で、第2の組Geに属している3つの区間S、S、及びSの集合に対応する帯域を通過帯域とするよう指示する信号(帯域指定信号)CPBを周波数内挿フィルタ部8に供給する。
以下、上記の動作をより一般化した形で図12のフローチャートを用いて説明する。
最初に、図11について説明したのと同様に、積分値算出部40において、区間S〜Sの各々について電力の積分値T〜Tを求め、積分値算出部40内のメモリ40mに蓄える(ST21)。
次に積分値算出部40において、区間S〜Sの積分値T〜Tを値の大きい順に並べ、小さい順にV(q=0〜4)の符号を付ける(ST32)。
この処理が終わると、終わったことを帯域判定部43に知らせる。帯域判定部43では、パラメータrを0に設定して、抽出加算部41に知らせる(ST23)。
抽出加算部41では、積分値V〜Vの総和
Figure 0005473546
を求め、同時に積分値Vr+1〜Vの総和
Figure 0005473546
を求めて出力する(ST34)。
積分値比較部42では、抽出加算部41から出力された積分値Dr、Erの比Dr/Erが所定値THdeよりも大きいか、即ち、
Dr/Er>THde
が満たされるかどうか判定し(ST35)、判定結果を帯域判定部43に知らせる。
所定値THdeよりも大きいという判定結果であれば、帯域判定部43では、rを1だけ増加し(ST26)、増加後のrの値を抽出加算部41に知らせる。以下、ステップST34の処理が再び行われる。
ステップST35で所定値THde以下であると判定されたら、ステップST37に進み、帯域判定部43では、積分値V〜Vを持つ区間に対応する帯域を通過帯域と決定し、そのことを示す信号(帯域指定信号)CPBを出力する。
以上のように、通過帯域設定部6は、複数の区間S〜Sのうちで前記電力積分値の最も大きいものを第2の組Geに属するものとし、それ以外の区間を第1の組Gdに属するものとし、積分比RTde=D/Eが所定値THdeよりも大きいとの判断される度に、第1の組Gdの区間のうちの電力積分値が最大のものを第2の組Geに移す処理を、積分比RTdeが所定値THde以下であるという判断がされるまで繰り返し、積分比RTdeが所定値THde以下であるという判断がされたときに、第2の組Geに属する区間の集合に対応する帯域を通過帯域として決定し、決定された通過帯域を示す信号(通過帯域信号)CPBを出力する。
なおまた、上記の例では、第1の組Gdに属する区間を大きいものから順に、第2の組Geに移しながら、第1の組Gdに属する区間の積分値の総和(第1の総和)Dの、第2の組Geに属する区間の積分値の総和(第2の総和)Eに対する比RTdeが所定値THde以下となる状態を探し出すこととしているが、区間0〜τ4までの範囲(解析対象範囲)にわたる電力積分値を第1の総和Cとして求め、第2の組Geに属する区間を増やしながら、第2の総和Eの第1の総和Cに対する比が所定値THecよりも大きくなる状態を探し出し、これにより、積分比RTecが所定値THec以上であると言う条件が満たされ、かつ第2の組Geに最少の区間が属する状態に到達させ、その状態において、第2の組Geに属する区間に対応する帯域を通過帯域と決定することとしても良く、そのようにしても、上記の例と同様に本来必要な遅延波成分を残し、なおかつ不要な雑音成分を除去できる適正なフィルタリングが実現される。
さらにまた、2つの積分値D、Eの比D/Eを所定値THdeと比較することは、その逆数である比E/Dを所定値THed(=1/THde)と比較することと等価であり、このような考慮に基づく変形したものも本発明の範囲に含まれる。積分値D、Cの比についても同様である。
また、本実施の形態2では遅延プロファイル推定部5で推定された遅延プロファイルをそのまま用いて積分値算出部40で積分値を算出しているが、遅延プロファイル推定部5が、予め決められた回数推定を行った結果を平均化し、平均化された遅延プロファイルを出力し、積分値算出部40が、遅延プロファイル推定部5から出力される平均化された遅延プロファイルをもとに遅延時間方向の積分値を算出することとしても良く、こうすることで遅延プロファイルの推定結果に含まれる不要な雑音成分を予め抑圧することができ、精度良く通過帯域を判定することができる。
また、本実施の形態2では周波数内挿フィルタ部8をLPFとBPFをそれぞれ1つずつ構成しているが、区間の数に伴ってBPFを複数用意し、全フィルタ出力結果を加算して伝送路特性を推定しても同様に本来必要な遅延波成分を残し、なおかつ不要な雑音成分を除去できる適正なフィルタリングが実現される。
1 パイロット抽出部、 2 送信パイロット発生部、 3 複素除算部、 4 時間内挿フィルタ部、 5 遅延プロファイル推定部、 6 帯域設定部、 7 周波数内挿フィルタ部、 10 積分値算出部、 11 遅延波検出部、 12 積分値比較部、 13 帯域判定部、 20 LPF、 21 係数テーブル、 30 LPF、 31 LPF用係数テーブル、 32 BPF、 33 BPF用係数テーブル、 34 加算器、 40 積分値算出部、 41 抽出加算部、 42 積分値比較部、 43 帯域判定部、 44 周波数内挿フィルタ部。

Claims (6)

  1. OFDM信号を周波数スペクトル信号に変換するフーリエ変換部と、
    前記フーリエ変換部から出力されたサブキャリア成分からパイロット信号を抽出するパイロット抽出部と、
    前記パイロット信号に対応する既知信号を発生する送信パイロット発生部と、
    前記パイロット抽出部により抽出された前記パイロット信号を前記送信パイロット信号で除算することにより、前記パイロット信号の伝送に用いたサブキャリアに対する伝送路特性を算出する除算部と、
    前記除算部により算出された前記パイロット信号の前記伝送路特性に対して、時間方向に内挿を行なって伝送路特性を生成する時間内挿フィルタ部と、
    前記時間内挿フィルタ部から出力される伝送路特性に対して周波数方向に内挿を行なう周波数内挿フィルタ部と、
    前記除算部により算出された前記パイロット信号の前記伝送路特性に基づいて遅延プロファイルを推定する遅延プロファイル推定部と、
    前記遅延プロファイル推定部で推定された前記遅延プロファイルに基づいて前記周波数内挿フィルタ部の通過帯域を設定する通過帯域設定部とを備え、
    前記通過帯域設定部は、
    遅延到来波が現れる得る遅延時間範囲を、複数の区間に分け、該複数の区間の各々について到来波の電力積分値を求め、前記複数の区間のうちの前記電力積分値が比較的大きい区間の集合に対応する帯域を前記周波数内挿フィルタ部の通過帯域と決定するものであり、
    該複数の区間を第1の組と第2の組に分割し、該分割を、前記第1の組に属する区間の前記積分値の最大のものが、前記第2の組に属する区間の前記積分値の最小のものよりも小さくなるように、かつ、前記第1の組に属するすべての区間の前記電力積分値の総和の、前記第2の組に属するすべての区間の前記電力積分値の総和に対する比が、所定値以下の範囲内であって、かつ可能な限り大きいという条件が満たされるように行い、
    このようにして分割された第2の組に属する区間の集合に対応する帯域を通過帯域として決定し、
    前記通過帯域設定部は、
    前記複数の区間のうちで前記電力積分値の最も小さいものを仮に前記第1の組に属するものとし、それ以外の区間を仮に前記第2の組に属するものとし、
    前記比が前記所定値以下であるとの判断される度に、前記第2の組の前記区間のうちの電力積分値が最小のものを前記第1の組に移す処理を、前記比が前記所定値よりも大きいという判断がされるまで繰り返し、
    前記比が前記所定値よりも大きいという判断がされたときに、直前に前記第2の組から前記第1の組に移した区間を前記第2の組に戻し、
    戻した状態において前記第2の組に属する区間の集合に対応する帯域を通過帯域として決定する
    ことを特徴とするOFDM復調装置。
  2. OFDM信号を周波数スペクトル信号に変換するフーリエ変換部と、
    前記フーリエ変換部から出力されたサブキャリア成分からパイロット信号を抽出するパイロット抽出部と、
    前記パイロット信号に対応する既知信号を発生する送信パイロット発生部と、
    前記パイロット抽出部により抽出された前記パイロット信号を前記送信パイロット信号で除算することにより、前記パイロット信号の伝送に用いたサブキャリアに対する伝送路特性を算出する除算部と、
    前記除算部により算出された前記パイロット信号の前記伝送路特性に対して、時間方向に内挿を行なって伝送路特性を生成する時間内挿フィルタ部と、
    前記時間内挿フィルタ部から出力される伝送路特性に対して周波数方向に内挿を行なう周波数内挿フィルタ部と、
    前記除算部により算出された前記パイロット信号の前記伝送路特性に基づいて遅延プロファイルを推定する遅延プロファイル推定部と、
    前記遅延プロファイル推定部で推定された前記遅延プロファイルに基づいて前記周波数内挿フィルタ部の通過帯域を設定する通過帯域設定部とを備え、
    前記通過帯域設定部は、
    遅延到来波が現れる得る遅延時間範囲を、複数の区間に分け、該複数の区間の各々について到来波の電力積分値を求め、前記複数の区間のうちの前記電力積分値が比較的大きい区間の集合に対応する帯域を前記周波数内挿フィルタ部の通過帯域と決定するものであり、
    該複数の区間を第1の組と第2の組に分割し、該分割を、前記第1の組に属する区間の前記積分値の最大のものが、前記第2の組に属する区間の前記積分値の最小のものよりも小さくなるように、かつ、前記第1の組に属するすべての区間の前記電力積分値の総和の、前記遅延到来波が現れる得る遅延時間範囲内のすべての区間の前記電力積分値の総和に対する比が、所定値以下の範囲内であって、かつ可能な限り大きいという条件が満たされるように行い、
    このようにして分割された第2の組に属する区間の集合に対応する帯域を通過帯域として決定し、
    前記通過帯域設定部は、
    前記複数の区間のうちで前記電力積分値の最も小さいものを仮に前記第1の組に属するものとし、それ以外の区間を仮に前記第2の組に属するものとし、
    前記比が前記所定値以下であるとの判断される度に、前記第2の組の前記区間のうちの電力積分値が最小のものを前記第1の組に移す処理を、前記比が前記所定値よりも大きいという判断がされるまで繰り返し、
    前記比が前記所定値よりも大きいという判断がされたときに、直前に前記第2の組から前記第1の組に移した区間を前記第2の組に戻し、
    戻した状態において前記第2の組に属する区間の集合に対応する帯域を通過帯域として決定する
    ことを特徴とするOFDM復調装置。
  3. OFDM信号を周波数スペクトル信号に変換するフーリエ変換部と、
    前記フーリエ変換部から出力されたサブキャリア成分からパイロット信号を抽出するパイロット抽出部と、
    前記パイロット信号に対応する既知信号を発生する送信パイロット発生部と、
    前記パイロット抽出部により抽出された前記パイロット信号を前記送信パイロット信号で除算することにより、前記パイロット信号の伝送に用いたサブキャリアに対する伝送路特性を算出する除算部と、
    前記除算部により算出された前記パイロット信号の前記伝送路特性に対して、時間方向に内挿を行なって伝送路特性を生成する時間内挿フィルタ部と、
    前記時間内挿フィルタ部から出力される伝送路特性に対して周波数方向に内挿を行なう周波数内挿フィルタ部と、
    前記除算部により算出された前記パイロット信号の前記伝送路特性に基づいて遅延プロファイルを推定する遅延プロファイル推定部と、
    前記遅延プロファイル推定部で推定された前記遅延プロファイルに基づいて前記周波数内挿フィルタ部の通過帯域を設定する通過帯域設定部とを備え、
    前記通過帯域設定部は、
    遅延到来波が現れる得る遅延時間範囲を、複数の区間に分け、該複数の区間の各々について到来波の電力積分値を求め、前記複数の区間のうちの前記電力積分値が比較的大きい区間の集合に対応する帯域を前記周波数内挿フィルタ部の通過帯域と決定するものであり、
    該複数の区間を第1の組と第2の組に分割し、該分割を、前記第1の組に属する区間の前記積分値の最大のものが、前記第2の組に属する区間の前記積分値の最小のものよりも小さくなるように、かつ、前記第1の組に属するすべての区間の前記電力積分値の総和の、前記第2の組に属するすべての区間の前記電力積分値の総和に対する比が、所定値以下の範囲内であって、かつ可能な限り大きいという条件が満たされるように行い、
    このようにして分割された第2の組に属する区間の集合に対応する帯域を通過帯域として決定し、
    前記通過帯域設定部は、
    前記複数の区間のうちで前記電力積分値の最も大きいものを仮に前記第2の組に属するものとし、それ以外の区間を仮に前記第1の組に属するものとし、
    前記比が前記所定値よりも大きいとの判断される度に、前記第1の組の前記区間のうちの電力積分値が最大のものを前記第2の組に移す処理を、前記比が前記所定値以下であるという判断がされるまで繰り返し、
    前記比が前記所定値以下であるという判断がされたときに、前記第2の組に属する区間の集合に対応する帯域を通過帯域として決定する
    ことを特徴とするOFDM復調装置。
  4. OFDM信号を周波数スペクトル信号に変換するフーリエ変換部と、
    前記フーリエ変換部から出力されたサブキャリア成分からパイロット信号を抽出するパイロット抽出部と、
    前記パイロット信号に対応する既知信号を発生する送信パイロット発生部と、
    前記パイロット抽出部により抽出された前記パイロット信号を前記送信パイロット信号で除算することにより、前記パイロット信号の伝送に用いたサブキャリアに対する伝送路特性を算出する除算部と、
    前記除算部により算出された前記パイロット信号の前記伝送路特性に対して、時間方向に内挿を行なって伝送路特性を生成する時間内挿フィルタ部と、
    前記時間内挿フィルタ部から出力される伝送路特性に対して周波数方向に内挿を行なう周波数内挿フィルタ部と、
    前記除算部により算出された前記パイロット信号の前記伝送路特性に基づいて遅延プロファイルを推定する遅延プロファイル推定部と、
    前記遅延プロファイル推定部で推定された前記遅延プロファイルに基づいて前記周波数内挿フィルタ部の通過帯域を設定する通過帯域設定部とを備え、
    前記通過帯域設定部は、
    遅延到来波が現れる得る遅延時間範囲を、複数の区間に分け、該複数の区間の各々について到来波の電力積分値を求め、前記複数の区間のうちの前記電力積分値が比較的大きい区間の集合に対応する帯域を前記周波数内挿フィルタ部の通過帯域と決定するものであり、
    該複数の区間を第1の組と第2の組に分割し、該分割を、前記第1の組に属する区間の前記積分値の最大のものが、前記第2の組に属する区間の前記積分値の最小のものよりも小さくなるように、かつ、前記第1の組に属するすべての区間の前記電力積分値の総和の、前記遅延到来波が現れる得る遅延時間範囲内のすべての区間の前記電力積分値の総和に対する比が、所定値以下の範囲内であって、かつ可能な限り大きいという条件が満たされるように行い、
    このようにして分割された第2の組に属する区間の集合に対応する帯域を通過帯域として決定し、
    前記通過帯域設定部は、
    前記複数の区間のうちで前記電力積分値の最も大きいものを仮に前記第2の組に属するものとし、それ以外の区間を仮に前記第1の組に属するものとし、
    前記比が前記所定値よりも大きいとの判断される度に、前記第1の組の前記区間のうちの電力積分値が最大のものを前記第2の組に移す処理を、前記比が前記所定値以下であるという判断がされるまで繰り返し、
    前記比が前記所定値以下であるという判断がされたときに、前記第2の組に属する区間の集合に対応する帯域を通過帯域として決定する
    ことを特徴とするOFDM復調装置。
  5. 前記周波数内挿フィルタ部が、
    LPFと、BPFと、複数の係数を含むLPF用係数テーブルと、複数の係数を含むBPF用係数テーブルとを有し、
    前記決定された通過帯域を表す信号に応じて、前記LPF用係数テーブルに含まれる複数の係数のうちの、前記通過帯域に対応するもの及び前記BPF用係数テーブルに含まれる複数の係数のうちの、前記通過帯域に対応するものを選択することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のOFDM復調装置。
  6. 前記遅延プロファイル推定部は、複数回の推定により得られた遅延プロファイルを平均し、該平均化された遅延プロファイルを出力し、前記積分値算出部が前記平均化された遅延プロファイルに基づいて前記電力積分値を求めることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のOFDM復調装置。
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