JP5472135B2 - 結晶シリコン製造設備用の搬送設備 - Google Patents

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本発明は、結晶シリコン体を製造する結晶炉の複数を経由する状態で設定された移動経路に沿って移動自在でかつ前記結晶炉で製造された結晶シリコン体を搬送自在な搬送車が設けられた結晶シリコン製造設備用の搬送設備に関する。
上記結晶シリコン製造設備用の搬送設備の従来例として、結晶炉として単結晶シリコン体製造装置(以下、単結晶炉と言う。)が設けられ、単結晶炉の複数を経由する状態で設定された直線状の移動経路に沿って移動自在でかつ単結晶炉で製造された単結晶シリコン体を搬送自在な搬送車が設けられたものがある(例えば、特許文献1参照)。
単結晶炉は、珪石から得られる金属珪素を精製・析出した多結晶シリコンを溶融する例えば石英製の坩堝を着脱自在に備えており、坩堝において溶融したシリコンに種子結晶を浸してゆっくりと引上げることによって、この種子結晶と同じ方位配列を持った単結晶を成長させ、大きな円柱状のインゴットに仕上げる装置である。
上記特許文献1の搬送装置は、移動経路を走行移動することで、単結晶シリコンの原料が投入された坩堝を移動経路の端部に対応する位置に設定された坩堝搬入箇所から単結晶炉まで搬送し、インゴットを単結晶炉から移動経路の端部に対応する位置に設定されたインゴット搬出箇所まで搬送するものである。
これにより、単結晶炉まで坩堝を搬送する作業や単結晶炉からインゴットを搬送する作業から作業者を解放し、結晶シリコン製造設備における作業者の労力の軽減を図ったものである。
特開2010−132508号公報
従来の結晶シリコン製造設備用の搬送設備では、上述のように、単結晶炉で製造されたインゴットは搬送車にて搬送されるので、単結晶炉からインゴットを搬送する作業者の労力を軽減できるのであるが、搬送車にて搬出箇所に搬送されたインゴットは、作業者が別の台車等に乗せ換えた後、基板状に加工するためのスライス加工機まで人為作業にて搬送する、又は、別の搬送手段を用いてスライス加工機まで搬送させることになる。
ところで、太陽電池用の半導体基板を製造する場合、結晶シリコン体として多結晶シリコン体が用いられる場合が多い。
多結晶シリコン体は、多結晶炉に装着自在な桝状をした例えば黒鉛製の坩堝を用いて、偏平直方体形状に鋳造され、その後、加工機により角柱状に縦断され、その後、角柱状の多結晶シリコン体がスライス加工される。そのため、円柱状の単結晶シリコン体と違い、多結晶シリコン体を用いる場合は、基板状にスライスする前に、偏平直方体形状を角柱状に縦断加工する加工機により角加工する工程が必要である。
ところが、従来の結晶シリコン製造設備用の搬送設備を多結晶シリコン体の製造設備に用いると、多結晶炉で鋳造された多結晶シリコン体は搬送車にて搬送されるだけで、その後の角加工する加工機までは、人為作業にて搬送する、又は、別の搬送手段を用いて搬送させることになる。
そのため、多結晶シリコン体については、角加工する工程が必要な分、従来の結晶シリコン製造設備用の搬送設備では、多結晶シリコン体をスライス加工機に供給するまでに、多結晶シリコン体の乗せ変え作業が多く発生するので、作業者の負担が大きくなる。
さらに、単結晶炉や多結晶炉は、摂氏1,000度近い高温にて多結晶シリコンを溶融するため、単結晶炉や多結晶炉が設置される空間は高温環境となり、多結晶シリコンを角柱状に縦断加工する工程では切断時の発熱を冷却するためのオイルがオイルミストとなって雰囲気中に拡散するため、従来から、多結晶炉が設置される空間と加工機が設置される空間とは相互に環境の影響を防止するため仕切壁にて仕切られている。このため、一方の空間から他方の空間に移動するには、両空間を連通させる連絡口を通る必要があり、両空間を自由に移動できない。そのため、多結晶炉が設置される空間から加工機が設置される空間に多結晶シリコン体を搬送する作業は手間の掛かるものであった。
本発明は上記実情に鑑みて為されたものであって、その目的は、多結晶シリコン体を縦断加工するまでの作業者の作業負担を軽減することができる結晶シリコン製造設備用の搬送設備を提供する点にある。
この目的を達成するために、本発明に係る結晶シリコン製造設備用の搬送設備の第1特徴構成は、結晶シリコン体を製造する結晶炉の複数を経由する状態で設定された移動経路に沿って移動自在でかつ前記結晶炉で製造された結晶シリコン体を搬送自在な搬送車が設けられた結晶シリコン製造設備用の搬送設備において、
前記複数の結晶炉は、多結晶シリコン体を鋳造する多結晶炉であり、前記移動経路が直線状に設定され、前記移動経路の長手方向の一方側部分が位置する一方側空間と、前記移動経路の長手方向の他方側部分が位置する他方側空間とが、前記搬送車が通過自在な通過用開口が形成された仕切壁にて仕切られて互いに隣接して配置され、前記複数の多結晶炉が前記一方側空間において前記移動経路に沿って設置され、前記多結晶炉にて鋳造された多結晶シリコン体を縦断加工する複数の加工機が、前記他方側空間において前記移動経路の他方側部分に沿って設置され、前記搬送車が、前記多結晶炉にて鋳造された前記多結晶シリコン体を前記仕切壁を通過させて前記多結晶炉から前記加工機に搬送自在に構成されている点にある。
本特徴構成によれば、互いに隣接して配置された一方側空間と他方側空間とは仕切壁にて仕切られているので、一方側空間における環境(例えば、複数の多結晶炉が配置されたることによる高温環境)と、他方側空間における環境(例えば、複数の加工機が配置されることによる粉塵やオイルミストが浮遊する環境)とが相互に影響することを防止できる。
一方側空間と他方側空間とは仕切壁にて仕切られているが、仕切壁には通過用開口が形成されているため、搬送車は通過用開口を通過することで、一方側空間と他方側空間との間を移動経路に沿って移動することができる。これにより、搬送車は、一方側空間における多結晶炉にて鋳造された多結晶シリコン体を、他方側空間における加工機に搬送することができる。
多結晶シリコン体の場合は、単結晶シリコン体のインゴットと違って半導体基板を得るためのスライス加工をする前に多結晶シリコン体を加工機にて角柱状に縦断加工する必要があるが、この点、本特徴構成によれば、多結晶炉で鋳造した多結晶シリコン体を、作業者が一方側空間から他方側空間へ人為的に搬送することなく、加工機にて縦断加工することができる。
このように、本特徴構成によると、多結晶シリコン体を縦断加工するまでの作業者の作業負担を軽減することができる結晶シリコン製造設備用の搬送設備を得るに至った。
本発明に係る結晶シリコン製造設備用の搬送設備の第2特徴構成は、前記一方側空間に位置する前記移動経路の端部に対応する箇所及び前記他方側空間に位置する移動経路の端部に対応する箇所に、前記多結晶シリコン体を鋳造するための坩堝を載置支持自在な坩堝支持台が設けられ、前記一方側空間における前記坩堝支持台が、空の坩堝に対して前記多結晶シリコン体の原料を人為作業により投入する鋳造準備作業用箇所に設置され、前記他方側空間における前記坩堝支持台が、前記多結晶炉で鋳造された前記多結晶シリコン体を収容している前記坩堝を人為作業により破砕する坩堝破砕作業用箇所に設置され、前記搬送車は、前記坩堝を支持自在でかつ移載対象箇所との間で前記坩堝を移載自在な移載装置を備えて構成され、前記鋳造準備作業用箇所に対応する前記移動経路における位置に停止した状態で前記移載装置を作動させて、前記一方側空間における前記坩堝支持台を前記移載対象箇所として、前記多結晶シリコン体の原料が投入された前記坩堝を受け取り自在に構成され、前記坩堝破砕作業用箇所に対応する前記移動経路における位置に停止した状態で前記移載装置を作動させて、前記他方側空間における前記坩堝支持台を前記移載対象箇所として、鋳造された前記多結晶シリコン体を収容している前記坩堝を受け渡し自在に構成されている点にある。
本特徴構成によれば、鋳造準備作業用箇所では、坩堝支持台に支持された坩堝に多結晶シリコン体の原料を投入する鋳造準備作業が行われ、坩堝破砕作業用箇所では、鋳造された多結晶シリコン体を収容している坩堝が坩堝支持台に支持され、この坩堝を破砕する坩堝破砕作業が行われる。そして、鋳造準備作業用箇所は、一方側空間に位置する前記移動経路の端部に対応する箇所であり、坩堝破砕作業用箇所は、他方側空間に位置する前記移動経路の端部に対応する箇所であるので、鋳造準備作業や坩堝破砕作業を、移動経路の端部に対応する箇所にて搬送車との干渉を極力避けた状態で行うことができるため、一方側空間や他方側空間において作業性のよい適切な箇所で人為作業を行うことができる。
作業者による鋳造準備作業が完了すると、原料投入済みの坩堝は、搬送車が備える移載装置により移載され、搬送車にて搬送される。これにより、原料投入済みの坩堝を、例えば、多結晶炉に供給することができる。また、作業者による坩堝破砕作業が完了すると、多結晶シリコン体を収容していた坩堝が粉砕されることで多結晶シリコン体が露出した状態で坩堝支持台に支持されることになる。そして、露出状態の多結晶シリコン体は、例えば、ホイストなどを用いて人為作業により専用のパレットに載置された後、搬送車が備える移載装置により搬送車に移載され、搬送される。これにより、多結晶シリコン体が搬送車にて加工機に供給される。
このように、作業者による鋳造準備作業や坩堝破砕作業が行ないやすく、作業者による作業が完了した後に、坩堝や多結晶シリコン体が搬送装置にて搬送される。したがって、作業者による人為作業と搬送車による搬送作業とを適切に連係させることができ、作業効率の向上を図ることができる。
本発明に係る結晶シリコン製造設備用の搬送設備の第3特徴構成は、前記坩堝破砕作業用箇所に前記移動経路の長手方向で隣接する加工準備用作業用箇所に、前記多結晶シリコン体の底面に接着されるパレットを、接着面が上向きとなる姿勢で載置支持するパレット支持台が設けられ、前記加工機は、前記搬送車から前記パレットの接着面に接着された状態の前記多結晶シリコン体が供給されると前記多結晶シリコン体を角柱状に縦断加工するように構成され、前記搬送車が、前記移載装置により、パレット支持台及び前記加工機に対して前記パレットを移載自在に構成されている点にある。
本特徴構成によれば、加工準備用作業用箇所に設けられたパレット支持台に、多結晶シリコン体の底面に接着されるパレットを、接着面が上向きとなる姿勢でセットしておくこができる。作業者がパレットを坩堝破砕作業用箇所に隣接する加工準備用作業用箇所のパレット支持台にセットしておくことで、坩堝破砕作業用箇所で坩堝を粉砕した後に、多結晶シリコン体をパレットの接着面に接着させるに当って、例えば、ホイスト等の吊り上げ移動手段を用いて、移動経路に沿って移動させて下降させるだけの簡単な作業で、パレット支持台に準備されたパレットの接着面に載置させることできる。
そして、パレットに底面が接着された多結晶シリコン体は、搬送車が備える移載装置によりパレットごと搬送され、加工機に対して供給されることで、多結晶シリコン体が角柱状に縦断加工される。なお、縦断加工されて角柱状となった複数の多結晶シリコン体のそれぞれは底面がパレットに接着されたままであるから、縦断加工後も、搬送車により加工機からパレットごと複数の角柱状の多結晶シリコン体を搬送することができる。
このように、本特徴構成によると、搬送車は坩堝の移載とパレットの移載との双方に兼用の移載装置を備えることで、搬送車の構成の複雑化を防止しながら、坩堝支持台、多結晶炉、パレット支持台、加工機の夫々との間で坩堝又はパレットの移載を行うことができる。
本発明に係る結晶シリコン製造設備用の搬送設備の第4特徴構成は、前記一方側空間と前記他方側空間とに、前記坩堝及び前記パレットを収納自在な収納部が複数配置され、前記搬送車が、前記複数の収納部との間で、前記坩堝及び前記パレットを授受自在に構成されている点にある。
本特徴構成によれば、搬送車が坩堝及び前記パレットを収納自在な収納部との間で坩堝及び前記パレットを授受できるため、鋳造準備作業用箇所で材料が投入された坩堝を直接多結晶炉に受け渡さずに、一旦収納部に受け渡して保管することができる。また、多結晶炉から受け取った多結晶シリコン体を収容している坩堝を直接坩堝破砕作業用箇所における坩堝支持台に受け渡さずに、一旦収納部に受け渡して保管することができる。
したがって、坩堝やパレットの置き場所を確保できるため、鋳造準備作業用箇所や坩堝破砕作業用箇所における坩堝支持台の数や、加工準備用作業用箇所におけるパレット支持台の数を極力抑えることができる。
また、原料の投入が完了して多結晶炉への供給準備が完了した坩堝や、多結晶炉での鋳造の後の放熱が完了して加工機への供給準備が完了したパレットを収納部に保管しておくことができため、複数の多結晶炉や複数の加工機の要求に応じて、搬送車を使って適切なタイミングで坩堝やパレットの受け取り及び受け渡しを行うことができる。
本発明に係る結晶シリコン製造設備用の搬送設備の第5特徴構成は、前記搬送車が、前記移動経路に沿って走行自在な走行台車と、前記走行台車に立設される昇降マストに沿って昇降自在な昇降台とを備えたスタッカクレーンにて構成されている点にある。
本特徴構成によれば、物品搬送能力の高いスタッカクレーンを用いて、坩堝及びパレットの搬送を行うことができるので、処理能力の向上を図ることができる。また、スタッカクレーンの昇降機能を利用して、多結晶炉や加工機への移載も可能となるので、移載装置の構成の簡素化を図ることができる。しかも、収納部が上下に複数並べて設けられた場合は、リンク式の昇降装置などに比べて、スタッカクレーンは移載装置を上下方向に広い範囲で昇降させることができるため、収納部を上下方向の広い範囲に積層することができるため、設備の収納能力を向上させることができる。
実施形態の結晶シリコン製造設備全体平面図 スタッカクレーンの走行方向視での正面図 多結晶炉についての停止位置に位置するスタッカクレーンの平面図 多結晶炉に対する移載動作を示す図 加工機についての停止位置に位置するスタッカクレーンの平面図 加工機に対する移載動作を示す図 収納部における坩堝の収納状態を示す側面図 多結晶シリコンの底面に接着されたパレットの下方斜視図
本発明に係る結晶シリコン製造設備用の搬送設備の実施形態を図面に基づいて説明する。図1に示すように、結晶シリコン製造設備には、複数の多結晶炉Rと複数の加工機Kとが図1の紙面左右方向に沿う2本の列を一対として3対6本の列を形成する状態で設けられている。一対の列の間には、床面にスタッカクレーン1の走行レール2が直線状に敷設されており、スタッカクレーン1は、この走行レール2に沿って移動自在でかつ、多結晶炉Rで鋳造された結晶シリコン体を搬送自在となっている。つまり、スタッカクレーン1は本発明の搬送車に相当し、その移動経路Lは、多結晶炉Rの複数を経由する状態で直線状に設定されている。
図示は省略するが、スタッカクレーン1は、鋳造エリアZ1に設けられた地上側コントローラから赤外線通信により指令される搬送指令を受信することで、当該搬送指令にて指令された搬送元から搬送先に後述する坩堝25やパレット27を搬送する。また、搬送作業時の走行作動の制御に必要な走行位置情報やその時間変化である走行速度情報を取得するために、スタッカクレーン1は、スタッカクレーン1の移動経路Lにおける走行位置を検出する走行位置検出手段としての走行用レーザ距離計を備えている。同様に、搬送作業時の昇降作動の制御に必要な昇降位置情報やその時間変化である昇降速度情報を取得するために、スタッカクレーン1は、昇降台14の昇降マスト13に沿う昇降経路における昇降位置を検出する昇降位置検出手段としての昇降用レーザ距離計を備えている。
移動経路Lの長手方向の一方側部分L1が位置する一方側空間としての鋳造エリアZ1、移動経路Lの長手方向の他方側部分L2が位置する他方側空間としての加工エリアZ2が、仕切壁3にて仕切られて互いに隣接して配置されている。仕切壁3にはスタッカクレーン1が通過自在な通過用開口が形成されており、シャッタSにより開閉自在となっている。シャッタSは、スタッカクレーン1が鋳造エリアZ1から加工エリアZ2へ移動するときや、その逆に移動するときには、開状態となり、スタッカクレーン1が通過用開口を通過した後に閉状態に切り換えられる。
図示は省略するが、シャッタSには、下辺部から上方に向けて凹入する切り欠きが形成されている。切り欠き部の上端は、地上側コントローラとの赤外線通信の通信光や走行用レーザ距離計の測距光の高さよりも高くなっている。これにより、シャッタSが閉じ状態であっても、また、開閉動作中であっても、赤外線通信の通信光や走行用レーザ距離計の測距光が切り欠き部を通過することで、スタッカクレーン1の制御を問題なく継続することができる。
移動経路Lの鋳造エリアZ1における端部より走行方向で外方側には、3本の移動経路Lの端部にスタッカクレーン1を移動させるトラバーサ5が設けられている。トラバーサ5によりスタッカクレーンを3本の移動経路Lの何れかに投入することで、各移動経路Lの両脇に配置された多結晶炉Rや加工機Kに対する坩堝25やパレット27の搬送を移動経路Lごとに行うことができる。このように、1台のスタッカクレーン1を設けるだけで、設備全体における坩堝25やパレット27の搬送を行うことができるようになっている。以下の説明では、一つの移動経路Lの両横脇に配置された各構成について説明する。
鋳造エリアZ1に位置する移動経路Lの端部に対応する箇所及び加工エリアZ2に位置する移動経路Lの端部に対応する箇所に、多結晶シリコン体26を鋳造するための黒鉛製の坩堝25を載置支持自在な坩堝持台6・8が設けられている。鋳造エリアZ1における2つの坩堝持台6(以下、段取りステーション6という。)は、空の坩堝25に対して多結晶シリコン体26の原料24である析出多結晶シリコンを作業者が人為作業により投入する鋳造準備作業用箇所A1に設置されている。加工エリアZ2における1つの坩堝持台8(以下、破砕ステーション8という。)は、多結晶炉Rで鋳造された多結晶シリコン体26を収容している坩堝25を作業者がハンマー等を使って人為作業により破砕する坩堝破砕作業用箇所A2に設置されている。
坩堝破砕作業用箇所A2に移動経路Lの長手方向で隣接する加工準備用作業用箇所A3には、多結晶シリコン体26の底面に接着されるパレット27(図6・図8参照。)を、接着面27sが上向きとなる姿勢で載置支持するパレット支持台9(以下、接着ステーション9という。)が設けられている。図示は省略するが、破砕ステーション8及び接着ステーション9の上方にはホイストが設けられており、破砕ステーション8にて坩堝25が破砕されて露出した多結晶シリコン体26は、ホイストにより吊り上げられて、接着ステーション9に準備されたパレット27の上に載置される。
鋳造エリアZ1の鋳造準備作業用箇所A1付近及び移動経路Lの一方側部分L1の中間箇所には、移動経路Lの両側に、坩堝25及びパレット27を収納自在な収納棚7が配置されている。加工エリアZ2の移動経路Lの両側に配置されている加工機Kの夫々の間にも同じく収納棚7が設置されている。
収納棚7は、図2に示すように、坩堝25及びパレット27を収納自在な収納部11が上下に複数並べて構成されている。図2及び図7に示すように、収納部11の棚板上には、収納用受台33が設けられている。収納用受台33は樹脂パレットなどにて構成された受け材34と、この受け材34の上面に載置されたMCナイロン(ポリアミド系合成繊維)などのエンジニアリングプラスチック製の位置決め部35にて構成されている。位置決め部35は、平面視中央部分の矩形状範囲が下方に凹入する形状に形成されており、坩堝25やパレット27が載置されたときに、坩堝25の底面に形成された矩形状の凸部25a(図4及び図7参照)やパレット27の底面に形成された矩形状の凸部27a(図6及び図8参照)が嵌合することにより、坩堝25やパレット27を所定位置に位置決めされた状態で安定良く支持できるようになっている。
複数の多結晶炉Rは、鋳造エリアZ1において移動経路Lの一方側部分L1に沿って移動経路Lの両側に設置されている。多結晶炉Rは、多結晶シリコン体26を鋳造する多結晶炉であり、図2に示すように、床面に設置された下側フレームに固定状態で支持される多結晶炉本体21と、この多結晶炉本体21に固定状態で取り付けられた坩堝受台23と、床面に設置された上側フレーム22に昇降自在に支持された蓋体20とを備えている。スタッカクレーン1が坩堝25を移載する場合は、蓋体20が上昇位置まで上昇され、多結晶炉本体21から離間した状態となる。スタッカクレーン1による坩堝25の移載が完了すると、蓋体20が下降操作され、内部が密封状態となる。
多結晶炉Rは、坩堝25に投入された析出多結晶シリコンを高温で溶融させて結晶シリコン体26を鋳造するため、多結晶炉Rの周辺温度が上昇し、鋳造エリアZ1全体が高温環境となっている。
複数の加工機Kは、加工エリアZ2において移動経路Lの他方側部分L2に沿って移動経路Lの両側に設置されている。加工機Kは、図5に示すように、スタッカクレーン1との間でパレット27を授受する加工機移載ステーション10を備えている。図6に示すように、加工機移載ステーション10には、昇降装置30により昇降自在に支持されたパレット受台31と、パレット受台31が下降移動する際にパレット27の外周部に案内作用するガイド32とが設けられている。パレット受台31が下降移動する際にパレット27がガイド32によりパレット受台31に対して所定位置に案内されることで、パレット27がパレット受台31に対してずれた状態であっても、パレット受台31が下限位置まで下降するまでに適正な位置に修正される。
パレット27の接着面27sに接着された状態の偏平直方体状の多結晶シリコン体26が加工機移載ステーション10にスタッカクレーン1により供給されると、加工機Kは、パレット受台31を下降させ、多結晶シリコン26をパレット27ごと加工機移載ステーション10から本体側へ移送し、偏平直方体状の多結晶シリコン体26を角柱状に縦断加工した後、角柱状の多結晶シリコン体26の複数の底面がパレット27に接着した状態で加工機移載ステーション10に戻されるように構成されている。
加工機Kは、ワイヤナイフを巻回駆動させて多結晶シリコン体26を縦断加工するが、その際に発生する熱を冷却するためにオイルを使用するため、加工エリアZ2はオイルミスト環境となっている。
スタッカクレーン1は、図2、図3及び図5に示すように、移動経路Lに沿って走行自在な走行台車12と、走行台車12に立設される前後一対の昇降マスト13に沿って昇降自在な昇降台14とを備えている。走行台車12には走行レール2の左右両側面に当接する下部ガイドローラ18が設けられ、一対の昇降マスト13の上端を連結する上部フレームには、レール支持部材17にて天井側に支持されている上部レール16の左右両側面に当接する上部ガイドローラ19が設けられている。そして、走行台車12の走行作動により、上下の各ガイドローラが走行レール2及び上部レール16に案内されることで、スタッカクレーン1は、移動経路Lに沿って移動自在となっている。昇降台14には、坩堝25及びパレット27の移載方向視で両端部を支持自在でかつ移載方向に出退することで移載対象箇所との間で坩堝25及びパレット27を移載自在な移載装置としての一対のスライドフォーク装置15・15が装備されている。
スタッカクレーン1は、地上側コントローラから搬送指令を受信すると、その搬送指令にて指令される搬送元から搬送先まで搬送対象物を搬送するべく、スタッカクレーン1の走行台車12の走行作動、昇降台14の昇降作動、一対のスライドフォーク装置15・15の出退作動を、自身が装備するクレーンコントローラが制御する。
すなわち、各段取りステーション6、収納棚7における各収納部11、各多結晶炉Rにおける坩堝受台23、砕ステーション8、接着ステーション9、各加工機Kにおけるパレット受台31の夫々について、これらに対応する移動経路Lにおける位置としての移載用走行停止位置、及び、これらに対応する昇降台14の昇降経路における位置としての移載用昇降停止位置が設定されており、クレーンコントローラは、走行位置検出手段の検出情報に基づいて走行停止位置に走行台車12を停止させ、昇降位置検出手段の検出情報に基づいて昇降停止位置に昇降台14を停止させる。そして、走行台車12を停止させた状態で、坩堝25又はパレット27を受け取るための移載、すなわち、一対のスライドフォーク装置15・15を突出させ、昇降台14を上昇させ、一対のスライドフォーク装置15・15を引退させる掬い移載や、坩堝25又はパレット27を受け渡すための移載、すなわち、一対のスライドフォーク装置15・15を突出させ、昇降台14を下降させ、一対のスライドフォーク装置15・15を引退させる卸し移載を行う。
スタッカクレーン1は、図2及び図3に示すように、多結晶炉Rについての移載用走行停止位置に走行台車12を位置させ、移載用昇降停止位置に昇降台14を位置させた状態で、掬い移載や卸し移載を行う。多結晶炉Rにおける坩堝受台23は、図3に示すように、平面視中央部分の矩形状範囲が下方に凹入する形状に形成された坩堝位置決め部23aを備えている。坩堝25の底面には、坩堝位置決め部23aに嵌合自在な下方に突出する形状の凸部25aが形成されている。
そして、図4に示すように、段取りステーション6で原料24が投入された坩堝25を多結晶炉Rに受け渡す場合は、多結晶炉Rの蓋体20が上昇位置に位置した状態で、スタッカクレーン1は、走行台車12を多結晶炉Rについて設定された走行停止位置に停止させ、昇降台14を多結晶炉Rについて設定された昇降用停止位置に停止させる。そして、卸し移載を行うべく、図4(a)にて示す高さで一対のスライドフォーク装置15を突出させた後、昇降台14を下降させて、坩堝25を、坩堝位置決め部23aにて所定位置に案内されるようにして下降させ、所定位置に位置決めされた状態で坩堝受台23に支持させる。その後、図4にて仮想線で示す高さまで一対のスライドフォーク装置15をさらに下降させて図4(a)に示す高さから設定高さだけ低い高さに位置させ、坩堝25の底面と一対のスライドフォーク装置15の上面とを離間させてから、一対のスライドフォーク装置15を引退させる。
多結晶炉Rから坩堝25を受け取る場合は、坩堝25を受け渡す場合の卸し移載よりも上記設定高さだけ低い高さを昇降用停止位置として昇降台14を位置させて、一対のスライドフォーク装置15を突出させて、設定量だけ上昇させ、引退させる。このように、スタッカクレーン1は、坩堝25に収容された状態の多結晶シリコン体26を多結晶炉Rとの間で受け取り自在に構成されている。
スタッカクレーン1は、図5及び図6に示すように、加工機Kについての移載用走行停止位置に走行台車12を位置させ、移載用昇降停止位置に昇降台14を位置させた状態で、縦断加工前の偏平直方体状の多結晶シリコン体26が載置されたパレット27の掬い移載や縦断加工後の角柱状の複数の多結晶シリコン体26が載置されたパレット27の卸し移載を行う。多結晶炉Rにおけるパレット受台31は、図6に示すように、平面視中央部分の矩形状範囲が下方に凹入する形状に形成されたパレット位置決め部31aを備えている。パレット27の底面には、図8に示すように、パレット位置決め部31aに嵌合自在な下方に突出する形状の凸部27aが形成されている。
そして、図6に示すように、接着ステーション9で偏平直方体状の多結晶シリコン体26が接着されたパレット27を加工機Kに受け渡す場合は、加工機Kのパレット受台31が上昇位置に位置した状態で、スタッカクレーン1は、走行台車12を加工機Kについて設定された走行停止位置に停止させ、昇降台14を加工機Kについて設定された昇降用停止位置に停止させる。そして、卸し移載を行うべく、図6(a)にて示す上限高さに位置するパレット受台31に対して、一対のスライドフォーク装置15を突出させた後、昇降台14を下降させて、パレット27を、パレット位置決め部31aにて所定位置に案内されるようにして下降させ、図6(a)で示すように、所定位置に位置決めされた状態でパレット受台31に支持させる。そして、図4にて仮想線で示す高さまで一対のスライドフォーク装置15をさらに下降させて図4(a)に示す高さから設定高さだけ低い高さに位置させ、坩堝25の底面と一対のスライドフォーク装置15の上面とを離間させてから、一対のスライドフォーク装置15を引退させる。なお、この時点で、パレット27がパレット受台31の所定位置からずれていても、上述の通り、図6(b)に示すように、パレット受台31が下限位置まで下降する際にガイド32によりパレット受台31に対する所定位置に位置するように修正される。
加工機Kからパレット27を受け取る場合は、パレット27を受け渡す場合の卸し移載よりも上記設定高さだけ低い高さを昇降用停止位置として昇降台14を位置させて、一対のスライドフォーク装置15を突出させて、設定量だけ上昇させ、引退させる。このように、スタッカクレーン1は、パレット27に載置された状態で多結晶シリコン体26を加工機Kとの間で受け取り自在に構成されている。
同様に、スタッカクレーン1は、鋳造準備作業用箇所A1に対応する移動経路Lにおける位置に停止した状態で、鋳造エリアZ1における坩堝支持台6、つまり、段取りステーション6を移載対象箇所として、一対のスライドフォーク装置15により、多結晶シリコン体26の原料24が投入された坩堝25を受け取り自在に構成されている。
また、スタッカクレーン1は、坩堝破砕作業用箇所A2に対応する移動経路Lにおける位置に停止した状態で、加工エリアZ2における坩堝支持台8、つまり、砕ステーション8を移載対象箇所として、一対のスライドフォーク装置15により、鋳造された偏平直方体状の多結晶シリコン体26を収容している坩堝25を受け渡し自在に構成されている。
さらに、スタッカクレーン1は、加工準備用作業用箇所A3に対応する移動経路Lにおける位置に停止した状態で、加工準備用作業用箇所A3のパレット支持台9、つまり、接着ステーション9を移載対象箇所として、一対のスライドフォーク装置15により、偏平直方体状の多結晶シリコン体26が接着されたパレット27を受け取り自在に構成されている。
さらにまた、スタッカクレーン1は、収納部11に対応する移動経路Lにおける位置に停止した状態で、収納部11を移載対象箇所として、一対のスライドフォーク装置15により、坩堝25及びパレット27を授受自在に構成されている。
以下、本実施形態の結晶シリコン製造設備における多結晶シリコンの製造工程について、順を追って説明する。坩堝準備工程では、作業者が空の坩堝25を鋳造準備作業用箇所A1における段取りステーション6にセットし、作業者が空の坩堝25に原料24が投入する。原料24の投入が完了すると作業者が鋳造準備作業用箇所A1に設けられた図外の原料投入完了ボタン等の原料投入完了通報手段を用いて搬送要求を指令する。これにより、スタッカクレーン1は、段取りステーション6から搬出した坩堝25を、原則として鋳造エリアZ1における収納部11に搬入する。なお、スタッカクレーン1は、複数の多結晶炉Rのうち鋳造対象の坩堝25が搬入されるのを待機しているものがあれば、段取りステーション6から搬出した坩堝25を当該多結晶炉Rに直接搬入する。
鋳造工程では、スタッカクレーン1により、原料投入済みの坩堝25を収納部11から搬出し、多結晶炉Rに搬入する(場合によっては、上述のように、段取りステーション6から直接搬入される。)。多結晶炉Rで原料24が坩堝25内で溶融されて、所定時間経過後に多結晶シリコン体26が析出されて、鋳造工程が完了すると、放熱工程が行われる。
放熱工程では、鋳造工程が完了した多結晶炉Rから搬送要求が出され、スタッカクレーン1が、偏平直方体状の多結晶シリコン体26を収容した坩堝25を当該多結晶炉Rから搬出し、鋳造エリアZ1における収納部11又は加工エリアZ2における収納部11に搬入し、鋳造工程での余熱が冷めるまで保管される。
放熱工程が完了すると、スタッカクレーン1は、収納部11から偏平直方体状の多結晶シリコン体26を収容した坩堝25を搬出し、坩堝破砕作業用箇所A2における砕ステーション8に搬入する。砕ステーション8に坩堝25が搬入されると、作業者は、ハンマ等で偏平直方体状の多結晶シリコン体26を収容している黒鉛製の坩堝25を叩き割って、多結晶シリコン体26を露出状態にする工程を行う。
一方、坩堝破砕作業用箇所A2に隣接する加工準備用作業用箇所A3に、作業者は予めパレット27をセットしておき、適宜のタイミングでパレット27の上面である接着面27sに接着剤を塗布する。そして、作業者は、工程が完了した後、破砕ステーション8に支持されている露出状態の多結晶シリコン体26を、ホイストにより吊り上げて、接着ステーション9の上方に移動させた後、パレット27の接着面27sに載置させるべく、下降させる接着工程を行う。
接着工程が完了すると、作業者は、加工準備用作業用箇所A3に設けられた接着完了ボタンなどの接着完了通報手段を用いて搬送要求を指令する。これにより、スタッカクレーン1は、接着ステーション9からパレット27ごと偏平直方体状の多結晶シリコン体26を搬出し、当該パレット27を、原則として加工エリアZ2における収納部11に搬入する。ここで、所定時間の乾燥工程が行われる。
乾燥工程が完了すると、スタッカクレーン1は、加工エリアZ2の収納部11から偏平直方体状の多結晶シリコン体26をパレット27ごと搬出し、加工機における加工機移載ステーション10に搬入する。加工機移載ステーション10にパレット27が搬入されると、加工機により、加工工程が行われ、偏平直方体状の多結晶シリコン体26が角柱状に縦断加工される。
加工工程が完了すると、加工工程が完了した加工機Kから搬送要求が出され、スタッカクレーン1が、角柱状の多結晶シリコン体26が複数接着したパレット27を当該加工機Kにおける加工機移載ステーション10から搬出し、接着ステーション9に搬出する。そして、パレット27に接着している角柱状の多結晶シリコン体26を剥がす剥離作業が作業者により行われる。剥離された角柱状の多結晶シリコン体26は、他の搬送装置にてスライス加工機が設置された箇所に搬送されるか、又は、製品として出荷される。
このように、スタッカクレーン1が、移動経路Lの両側に配置された各移載対象箇所を搬送元及び搬送先として、これらの移載対象箇所との間で坩堝25やパレット27を授受して、搬送元から搬送先まで移動経路Lに沿って走行移動することで、作業者の作業負担が軽減される。
また、坩堝25の凸部25aとパレット27の凸部27aは同じ形状に形成されており、多結晶炉Rの坩堝受台23に形成された坩堝位置決め部23aと、加工機Kのパレット受台31に形成されたパレット位置決め部31aとは、同じ形状である。これにより、スタッカクレーン1に備えた一対のスライドフォーク装置15により、坩堝25及びパレット27の両端部を載置支持した状態で搬送し、多結晶炉Rとの間での坩堝25の移載や加工機Kとの間でのパレット27の移載ができる。さらに、収納部11の収納用受台33における位置決め部35は坩堝位置決め部23aやパレット位置決め部31aと同じように形状の凹入部が形成されているので、坩堝25及びパレット27の双方を収納自在となっている。
これにより、原料24を投入する準備工程が完了した坩堝25、多結晶炉Rでの鋳造工程が完了して偏平直方体状の多結晶シリコン体26を収容している坩堝25、偏平直方体状の多結晶シリコン体26が接着面27sに載置されたパレット27、加工機Kでの角加工工程が完了して角柱状の複数の多結晶シリコン体26が接着されたパレット27のいずれも収納部11に収納することができるため、鋳造工程で加熱された坩堝25を放熱する放熱工程や、偏平直方体状の多結晶シリコン体26が接着面27sに載置されたパレット27の接着剤を乾燥させる乾燥工程を収納部11に収納した状態で行うことができる。また、これらの収納部11を多数設けているので、多結晶炉Rや加工機Kの処理タイミングに応じて適切な時期に、原料24が投入済みの坩堝25を多結晶炉Rに受け渡すことや、接着剤が乾燥済みのパレット27を加工機Kに受け渡すことが可能となって、生産効率のよい設備となる。
〔別の実施形態〕
以上、発明者によって為された発明を発明の実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。以下、本発明の別実施形態について説明する。
(1)上記実施形態では、収納棚が収納部を上下に複数並べて構成されたものを例示したが、収納棚が収納部を上下左右に複数並べて構成されたものであってもよい。また、収納棚が収納部を上下に一段だけ備えて構成されたものであってもよい。この場合、搬送車としてはスタッカクレーンに代えて、走行台車に昇降マストを備えない搬送台車であってもよい。
(2)上記実施形態では、搬送車が複数の移動経路に兼用されるものを例示したが、複数の移動経路の夫々に搬送車を配置してもよく、また、各移動経路に2台以上の搬送車を配置してもよい。
(3)上記実施形態では、搬送車が坩堝及びパレットの双方を移載自在な単一兼用の移載装置を備えたものを例示したが、これに代えて、搬送車が、坩堝用の移載装置とパレット用の移載装置とを備えたものであってもよい。搬送設備として複数の搬送車を設ける場合は、一の搬送車に坩堝用の移載装置を備えさせ、他の搬送車にパレット用の移載装置を備えさせるように構成してもよい。
R 結晶炉
K 加工機
L 移動経路
L1 一方側部分
L2 他方側部分
Z1 一方側空間
Z2 他方側空間
A1 鋳造準備作業用箇所
A2 坩堝破砕作業用箇所
A3 加工準備用作業用箇所
1 搬送車、スタッカクレーン
3 仕切壁
4 通過用開口
6、8 坩堝支持台
9 パレット支持台
11 収納部
12 走行台車
13 昇降マスト
14 昇降体
15 移載装置
24 原料
25 坩堝
26 結晶シリコン体
27 パレット
27s 接着面

Claims (5)

  1. 結晶シリコン体を製造する結晶炉の複数を経由する状態で設定された移動経路に沿って移動自在でかつ前記結晶炉で製造された結晶シリコン体を搬送自在な搬送車が設けられた結晶シリコン製造設備用の搬送設備であって、
    前記複数の結晶炉は、多結晶シリコン体を鋳造する多結晶炉であり、
    前記移動経路が直線状に設定され、
    前記移動経路の長手方向の一方側部分が位置する一方側空間と、前記移動経路の長手方向の他方側部分が位置する他方側空間とが、前記搬送車が通過自在な通過用開口が形成された仕切壁にて仕切られて互いに隣接して配置され、
    前記複数の多結晶炉が前記一方側空間において前記移動経路に沿って設置され、
    前記多結晶炉にて鋳造された多結晶シリコン体を角柱状に縦断加工する複数の加工機が、前記他方側空間において前記移動経路の他方側部分に沿って設置され、
    前記搬送車が、前記多結晶炉にて鋳造された前記多結晶シリコン体を前記仕切壁を通過させて前記多結晶炉から前記加工機に搬送自在に構成されている結晶シリコン製造設備用の搬送設備。
  2. 前記一方側空間に位置する前記移動経路の端部に対応する箇所及び前記他方側空間に位置する移動経路の端部に対応する箇所に、前記多結晶シリコン体を鋳造するための坩堝を載置支持自在な坩堝支持台が設けられ、
    前記一方側空間における前記坩堝支持台が、空の坩堝に対して前記多結晶シリコン体の原料を人為作業により投入する鋳造準備作業用箇所に設置され、
    前記他方側空間における前記坩堝支持台が、前記多結晶炉で鋳造された前記多結晶シリコン体を収容している前記坩堝を人為作業により破砕する坩堝破砕作業用箇所に設置され、
    前記搬送車は、前記坩堝を支持自在でかつ移載対象箇所との間で前記坩堝を移載自在な移載装置を備えて構成され、前記鋳造準備作業用箇所に対応する前記移動経路における位置に停止した状態で前記移載装置を作動させて、前記一方側空間における前記坩堝支持台を前記移載対象箇所として、前記多結晶シリコン体の原料が投入された前記坩堝を受け取り自在に構成され、前記坩堝破砕作業用箇所に対応する前記移動経路における位置に停止した状態で前記移載装置を作動させて、前記他方側空間における前記坩堝支持台を前記移載対象箇所として、鋳造された前記多結晶シリコン体を収容している前記坩堝を受け渡し自在に構成されている請求項1記載の結晶シリコン製造設備用の搬送設備。
  3. 前記坩堝破砕作業用箇所に前記移動経路の長手方向で隣接する加工準備用作業用箇所に、前記多結晶シリコン体の底面に接着されるパレットを、接着面が上向きとなる姿勢で載置支持するパレット支持台が設けられ、
    前記加工機は、前記搬送車から前記パレットの接着面に接着された状態の前記多結晶シリコン体が供給されると前記多結晶シリコン体を角柱状に縦断加工するように構成され、
    前記搬送車が、前記移載装置により、パレット支持台及び前記加工機に対して前記パレットを移載自在に構成されている請求項2記載の結晶シリコン製造設備用の搬送設備。
  4. 前記一方側空間と前記他方側空間とに、前記坩堝及び前記パレットを収納自在な収納部が複数配置され、
    前記搬送車が、前記複数の収納部との間で、前記坩堝及び前記パレットを授受自在に構成されている請求項3記載の結晶シリコン製造設備用の搬送設備。
  5. 前記搬送車が、前記移動経路に沿って走行自在な走行台車と、前記走行台車に立設される昇降マストに沿って昇降自在な昇降台とを備えたスタッカクレーンにて構成されている請求項1〜4の何れか1項記載の結晶シリコン製造設備用の搬送設備。
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