JP5471983B2 - サイドメンバ構造 - Google Patents

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本発明は、サイドメンバ構造に関する。
特許文献1には、車体前部に車両前後方向に延在され、車両上側に屈曲した屈曲部を有するメンバ本体と、屈曲部の外側部に接合され、屈曲部の内側部側に凸を成すように湾曲された補強部を有する下側補強部材とを備えたメンバ部材の補強構造が開示されている。
特開2005−329789号公報 特開2000−264247号公報 特開平9−95260号公報 特開平9−315344号公報
特許文献1に記載の例において、屈曲部に対してこの屈曲部を屈曲させる方向に外力が作用した場合には、屈曲部の内側部が外側部よりも先に変形することが想定される。しかしながら、この特許文献1に記載の例では、補強部を有する下側補強部材が屈曲部の外側部に接合されている。このため、サイドメンバに形成された屈曲部の変形をより一層効果的に抑制するためには改善の余地がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、サイドメンバに形成された屈曲部の変形をより一層効果的に抑制することができるサイドメンバ構造を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、請求項1に記載のサイドメンバ構造は、車両幅方向に沿って切断したときの断面形状がハット状とされて車両前後方向に延在されると共に、車体パネルの車両下側に配置されて前記車体パネルとで閉断面を形成し、且つ、車両上側又は車両下側に屈曲した屈曲部を有するサイドメンバと、前記屈曲部の内側部に沿って延在されて前記屈曲部の内側部に接合された被接合部と、前記被接合部と一体に形成される共に、前記閉断面内において前記屈曲部の内側部よりも前記屈曲部の外側部側に設けられ、且つ、前記屈曲部の内側部側に凸を成すように一つの円弧状に湾曲された補強部と、を有し、前記サイドメンバの図心よりも前記屈曲部の内側部側に配置された補強部材と、を備えている。
このサイドメンバ構造によれば、補強部材は、閉断面内に設けられると共に屈曲部の内側部側に凸を成すように一つの円弧状に湾曲された補強部を有している。従って、屈曲部に対してこの屈曲部を屈曲させる方向に外力が作用しても、この外力によるモーメントを補強部によって低減(キャンセル)することができる。これにより、屈曲部の変形を抑制することができる。
しかも、補強部材の被接合部は、屈曲部の内側部に沿って延在されてこの内側部に接合されている。これにより、屈曲部において外側部よりも先に変形される内側部が補強部材によって補強されるので、サイドメンバに形成された屈曲部の変形をより一層効果的に抑制することができる。
さらに、補強部材は、サイドメンバの図心よりも屈曲部の内側部側に配置されている。これにより、屈曲部においては、サイドメンバの図心に対して、補強部材を含めたサイドメンバの図心が屈曲部の内側部側に移動されて、この図心が例えば穏やかなカーブ又は斜めにショートカットされる。これにより、屈曲部における応力集中を緩和することができるので、屈曲部の変形を抑制する効果を向上させることができる。
請求項2に記載のサイドメンバ構造は、請求項1に記載のサイドメンバ構造において、前記補強部の円弧の曲率が、前記サイドメンバの屈曲部の曲率と同一またはそれ以上とされている。
このサイドメンバ構造によれば、閉断面内に設けられると共に屈曲部の内側部側に凸を成すように湾曲されかつこの湾曲の円弧の曲率が、前記サイドメンバの屈曲部の曲率と同一またはそれ以上とされている補強部を有している。従って、屈曲部に対してこの屈曲部を屈曲させる方向に外力が作用しても、この外力によるモーメントを補強部によって低減(キャンセル)することができる。これにより、屈曲部の変形を抑制する効果をより向上させることができる。
請求項3に記載のサイドメンバ構造は、車両幅方向に沿って切断したときの断面形状がハット状とされて車両前後方向に延在されると共に、車体パネルの車両下側に配置されて前記車体パネルとで閉断面を形成し、且つ、車両上側又は車両下側に屈曲した屈曲部を有するサイドメンバと、前記屈曲部の内側部に沿って延在されて前記屈曲部の内側部に接合された被接合部と、前記被接合部と一体に形成される共に、前記閉断面内において前記屈曲部の内側部よりも前記屈曲部の外側部側に設けられ、且つ、前記屈曲部の内側部側に凸を成すように湾曲されると共に前記車両前後方向に延在され前記屈曲部の内側部側に凸のビードを備えた補強部と、を有し、前記サイドメンバの図心よりも前記屈曲部の内側部側に配置された補強部材と、を備えている。
このサイドメンバ構造によれば、補強部材は、閉断面内に設けられると共に屈曲部の内側部側に凸を成すように湾曲されると共に前記車両前後方向に延在され前記屈曲部の内側部側に凸のビードを備えた補強部を有している。従って、屈曲部に対してこの屈曲部を屈曲させる方向に外力が作用しても、この外力によるモーメントを補強部によって低減(キャンセル)することができる。これにより、屈曲部の変形をより抑制することができる。しかも、補強部材の被接合部は、屈曲部の内側部に沿って延在されてこの内側部に接合されている。これにより、屈曲部において外側部よりも先に変形される内側部が補強部材によって補強されるので、サイドメンバに形成された屈曲部の変形をより一層効果的に抑制することができる。さらに、補強部材は、サイドメンバの図心よりも屈曲部の内側部側に配置されている。これにより、屈曲部においては、サイドメンバの図心に対して、補強部材を含めたサイドメンバの図心が屈曲部の内側部側に移動されて、この図心が例えば穏やかなカーブ又は斜めにショートカットされる。これにより、屈曲部における応力集中を緩和することができるので、屈曲部の変形を抑制する効果を向上させることができる。
請求項4に記載のサイドメンバ構造は、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のサイドメンバ構造において、前記補強部が中空状に形成された構成とされている。
このサイドメンバ構造によれば、補強部は、中空状に形成されているので、補強部材全体の曲げ剛性を向上させることができる。これにより、屈曲部の変形を抑制する効果を向上させることができる。
請求項5に記載のサイドメンバ構造は、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のサイドメンバ構造において、前記被接合部が、前記屈曲部において、前記サイドメンバにおける車両幅方向端側に形成され前記車体パネルと接合された前記内側部としてのフランジ部と接合されている。
このサイドメンバ構造によれば、被接合部は、屈曲部において、サイドメンバにおける車両幅方向端側に形成され車体パネルと接合された内側部としてのフランジ部と接合されている。これにより、屈曲部において変形初動の起点となるフランジ部が補強部材によって補強されるので、屈曲部の変形を抑制する効果を向上させることができる。
請求項6に記載のサイドメンバ構造は、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載のサイドメンバ構造において、前記補強部材と、車両前後方向に延在されると共に前記補強部材の前記補強部又は側壁部に接合された別の補強部材とで、閉断面を形成する。
請求項7に記載のサイドメンバ構造は、請求項6に記載のサイドメンバ構造において、前記別の補強部材は、車両幅方向に沿って切断したときの断面形状が前記補強部材側に開口するハット状となるように形成されかつ車両幅方向両端側に形成された一対のフランジ部が前記補強部材の前記補強部に接合されている。
請求項8に記載のサイドメンバ構造は、請求項6に記載のサイドメンバ構造において、前記別の補強部材は、車両幅方向に沿って切断したときの断面形状がハット状となるように形成されかつ車両幅方向両端側に形成された一対の側壁部が前記補強部材の前記側壁部に接合されている。
請求項6〜請求項8に記載のサイドメンバ構造によれば、別の補強部材によって補強部材を補強することができるので、屈曲部の変形を抑制する効果をより向上させることができる。
以上詳述したように、本発明によれば、サイドメンバに形成された屈曲部の変形をより一層効果的に抑制することができる。
本発明の第一実施形態に係るサイドメンバ構造の側面図である。 図1の2−2線拡大断面図である。 図1に示される補強部材の斜視図である。 図1に示される補強部材の第一変形例を示す図2に対応する断面図である。 図1に示される補強部材の第二変形例を示す図2に対応する断面図である。 本発明の第二実施形態に係るサイドメンバ構造の図2に対応する拡大断面図である。 図6に示される補強部材の斜視図である。 本発明の第二実施形態に係るサイドメンバ構造の変形例を示す図2に対応する拡大断面図である。 図8に示される補強部材の斜視図である。 (A)〜(C)は、本発明の第二実施形態に係るサイドメンバ構造における補強部に作用するモーメントを説明するための模式図である。
[第一実施形態]
はじめに、本発明の第一実施形態について説明する。
なお、各図において示される矢印UP、矢印FR、矢印OUTは、車両上下方向上側、車両前後方向前側、車両幅方向外側をそれぞれ示している。
図1に示される本発明の第一実施形態に係るサイドメンバ構造10は、本発明におけるサイドメンバに相当するフロントサイドメンバ12に対して適用されている。フロントサイドメンバ12は、車体前部において車両前後方向に延在されており、第一水平部14、第二水平部16、第一屈曲部18、第二屈曲部20、傾斜部22を有して構成されている。
第二水平部16は、第一水平部14の車両前側且つ車両上側に形成されており、第一屈曲部18は、第一水平部14の車両前側に円弧状に形成されると共に車両上側に屈曲されている。また、第二屈曲部20は、第二水平部16の車両後側に円弧状に形成されると共に車両下側に屈曲されており、傾斜部22は、車両前側に向かうに従って車両上側に向かうように車両前後方向に対して傾斜されて第一屈曲部18と第二屈曲部20とを連結している。
また、このフロントサイドメンバ12は、図2に示されるように、車両幅方向に沿って切断したときの断面形状が車両上側に開口するハット状となるように形成されている。つまり、このフロントサイドメンバ12は、車両幅方向に対向する一対の側壁部24と、この一対の側壁部24における車両下側の端部を連結する底壁部26と、一対の側壁部24における車両上側の端部から車両幅方向両側に延びる一対のフランジ28とを有して構成されている。なお、このフロントサイドメンバ12は、第一水平部14から第二水平部16に至るまで略一定の断面で形成されている。
また、このフロントサイドメンバ12は、例えばフロアパネル等とされた車体パネル30の車両下側に配置されている。車体パネル30は、車両前後方向且つ車両幅方向に延在されている。そして、図1,図2に示されるように、フランジ28のうち第一屈曲部18が形成された部分のフランジ部28Aは、後述する補強部材36に形成されたフランジ40を介して車体パネル30に例えばスポット溶接等による溶接部32(図2参照)によって接合されている。なお、第一屈曲部18は、本発明における屈曲部に相当し、フランジ部28Aは、本発明における屈曲部の内側部に相当する。
一方、図1に示されるように、フランジ28におけるフランジ部28Aの車両前後方向両側(第一屈曲部18以外の部分)に形成されたフランジ部28Bは、車体パネル30に例えばスポット溶接等によって直接接合されている。また、このようにしてフランジ28が車体パネル30に接合されることにより、フロントサイドメンバ12は、車体パネル30とで閉断面34(図2参照)を形成している。
また、第一屈曲部18には、補強部材36が設けられている。この補強部材36は、図3に示されるように、車両幅方向に沿って切断したときの断面形状が車両上側に開口するハット状となるように形成されている。つまり、この補強部材36は、車両幅方向に対向する一対の側壁部38と、一対の側壁部38における車両上側の端部から車両幅方向両側に延びる一対のフランジ40と、一対の側壁部38における車両下側の端部を連結する補強部42とが一体に形成された構成とされている。
フランジ40は、上述の第一屈曲部18に形成されたフランジ部28Aと同様に湾曲されており、このフランジ部28Aに沿って延在されている。このフランジ40は、上述のように、第一屈曲部18に形成されたフランジ部28Aと接合されている(図2参照)。なお、このフランジ40は、本発明における被接合部に相当する。
補強部42は、図2に示されるように、閉断面34内においてフランジ部28Aよりも第一屈曲部18の外側部(つまり、底壁部26のうち第一屈曲部18を構成する底壁部26A)側に設けられており、フランジ部28A側(矢印A側)に凸を成すように湾曲されている(図1,図3も参照)。また、この補強部42には、フランジ部28A側に膨出されると共に車両前後方向に延びるビード44が形成されている。さらに、この補強部材36は、図1,図2に示されるように、フロントサイドメンバ12の図心C2よりもフランジ部28A側に配置されている。
次に、本発明の第一実施形態の作用及び効果について説明する。
本発明の第一実施形態に係るサイドメンバ構造10によれば、補強部材36は、閉断面34内に設けられると共にフランジ部28A側(矢印A側)に凸を成すように湾曲された補強部42を有している。従って、例えば車両に前面衝突等が発生して、第一屈曲部18に対してこの第一屈曲部18を屈曲させる方向に外力が作用しても、この外力によるモーメントを補強部42によって低減(キャンセル)することができる。これにより、第一屈曲部18の変形を抑制することができる。
しかも、補強部材36のフランジ40は、第一屈曲部18の内側部に形成されたフランジ部28Aに沿って延在されてこのフランジ部28Aに接合されている。これにより、第一屈曲部18において外側部よりも先に変形される内側部(圧縮力が作用する側の部分)が補強部材36によって補強されるので、第一屈曲部18の変形をより一層効果的に抑制することができる。
つまり、第一屈曲部18に対してこの第一屈曲部18を屈曲させる方向に外力が作用した場合には、第一屈曲部18の内側部が外側部よりも先に変形されることで、第一屈曲部18の大変形に成長する。従って、上述のように、第一屈曲部18の変形の根本的な原因となる第一屈曲部18の内側部を補強部材36によって補強することにより、より高い変形を抑制する効果を得ることができる。
また、上述のように、フランジ40がフランジ部28Aと接合されることにより、第一屈曲部18において変形初動の起点となるフランジ部28Aが補強部材36によって補強される。これにより、第一屈曲部18の変形を抑制する効果を向上させることができる。
さらに、補強部材36は、図1,図2に示されるように、フロントサイドメンバ12の図心C2よりもフランジ部28A側(矢印A側)に配置されている。これにより、第一屈曲部18においては、サイドメンバの図心C2に対して、補強部材36を含めたフロントサイドメンバ12の図心C1がフランジ部28A側に移動されて、この図心C1が例えば穏やかなカーブ又は斜めにショートカットされる(図1参照)。これにより、第一屈曲部18における応力集中を緩和することができるので、このことによっても、第一屈曲部18の変形を抑制する効果を向上させることができる。
なお、補強部42をできるだけ大きく形成すると共に補強部42の曲率をできるだけ大きくすると、第一屈曲部18の変形を抑制する効果をより向上させることができる。
ここで、図10(A)〜(C)を用いて、直線状の補強部142に荷重が入力された場合に、この直線状の補強部142に生じるモーメントと、本実施形態の補強部42に対して荷重が入力された場合に、この補強部42に生じるモーメントとの相違について説明する。
先ず、図10(A),(C)に示されるように、直線状の補強部142に集中荷重Wが入力されると、この補強部142には、集中荷重Wの作用点で最大となるモーメントM1が作用する。これに対して、図10(B),(C)に示されるように、本実施形態の補強部42に集中荷重Wが入力されると、集中荷重Wの作用点において最大となるモーメントM2が作用する。ところが、このモーメントM2の最大値M2maxは、モーメントM1の最大値M1maxよりも小さくなる。
これは、補強部42を支持する支点R1,R2から補強部42に対して支点反力F,Fがそれぞれ補強部42の中心方向へ作用することにより、キャンセルモーメントM3が生じることによるものである。
つまり、荷重Wの入力方向に対して湾曲する補強部42の両端部に支点反力F,Fが生じ、これにより、補強部42に作用するモーメントを低減することができるのである。これは、補強部42にキャンセルモーメントが作用することで、補強部42の入力荷重に対する剛性を向上させるということと等価である。
このように、補強部42が湾曲して形成されていると、補強部42に作用するモーメントを低減することができ、補強部42の剛性、ひいては、補強部材36(図3参照)の剛性を向上させることができる。
次に、本発明の第一実施形態の変形例について説明する。
本発明の第一実施形態において、図1に示されるサイドメンバ構造10は、車体前部に設けられたフロントサイドメンバ12に対して適用されていたが、車体後部に設けられたリアサイドメンバに対して適用されても良い。
また、補強部材36は、車両上側に屈曲する第一屈曲部18に設けられていたが、図1の想像線(二点鎖線)で示されるように、車両下側に屈曲する第二屈曲部20に設けられていても良い。また、補強部材36は、第一屈曲部18及び第二屈曲部20の両方に設けられていても良い。なお、補強部材36が第二屈曲部20に設けられた場合、第二屈曲部20は、本発明における屈曲部に相当する。
また、補強部材36は、フランジ40がフランジ部28Aに接合されることで第一屈曲部18を補強していたが、例えば、フランジ40が省かれた構成とされると共に、側壁部38が側壁部24における第一屈曲部18の内側の部分に接合されることで第一屈曲部18を補強していても良い。なお、この場合には、側壁部24における第一屈曲部18の内側の部分が本発明における屈曲部の内側部に相当する。つまり、本発明において、屈曲部の内側部とは、屈曲部の内側の端部だけでなく、屈曲部における内側の端部側の部分も含む趣旨である。
また、図4に示されるように、補強部材36の車両下側にさらに別の補強部材46が設けられていても良い。なお、この補強部材46は、車両幅方向に沿って切断したときの断面形状が車両上側に開口するハット状となるように形成されている。また、補強部材46の車両幅方向両端側に形成された一対のフランジ48は、補強部42におけるビード44よりも両側の部分に例えばスポット溶接による溶接部50によりそれぞれ接合されている。そして、一対のフランジ48の間に形成された本体部52は、ビード44とで閉断面54を形成している。このように構成されていると、補強部材46によって補強部材36を補強することができるので、第一屈曲部18(図1参照)の変形を抑制する効果をより向上させることができる。
また、図5に示される変形例では、補強部材36が上述のビード44(図2参照)を備えない代わりに、この補強部材36が補強部材56によって補強されている。すなわち、この補強部材56は、車両幅方向に沿って切断したときの断面形状が車両上側に開口するハット状となるように形成されている。そして、補強部材56の車両幅方向両端側に形成された一対の側壁部58は、一対の側壁部38に例えばスポット溶接による溶接部60によりそれぞれ接合されている。そして、補強部材56は、補強部材36とで閉断面64を形成している。このように構成されていても、補強部材56によって補強部材36を補強することができるので、第一屈曲部18の変形を抑制する効果をより向上させることができる。
また、特に図示しないが、補強部42は、一対の側壁部38や一対のフランジ40よりも厚肉に形成されていても良い。このように構成されていると、補強部42の曲げ剛性を向上させることができるので、このことによっても、第一屈曲部18(図1参照)の変形を抑制する効果をより向上させることができる。
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態について説明する。
図6に示される本発明の第二実施形態に係るサイドメンバ構造70は、上述の本発明の第一実施形態に係るサイドメンバ構造10に対し、補強部材36(いずれも図2参照)の代わりに、一対の補強部材76を備えている。
なお、本発明の第二実施形態において、一対の補強部材76以外の構成については、上述の本発明の第一実施形態と同様であり、同一符合を用いてその説明を省略する。また、一対の補強部材76は、フロントサイドメンバ12の車両幅方向中央部を中心として面対称状に形成されている。従って、ここでは、一方の補強部材76について説明し、他方の補強部材76の説明は省略する。
補強部材76は、図7に示されるように、連結部78と、フランジ80と、補強部82とが一体に形成された構成とされている。連結部78は、フランジ80と補強部82とを連結しており、図6に示されるように、側壁部24に沿って車両上下方向に延在されている。
フランジ80は、連結部78の車両上側の端部から車両幅方向に延びている。このフランジ80は、上述の第一屈曲部18に形成されたフランジ部28A(図1も参照)と同様に湾曲されており、このフランジ部28Aに沿って延在されている。また、このフランジ80は、フランジ部28Aと車体パネル30との間に重ねられた状態で、これらと例えばスポット溶接による溶接部72によって接合されている。なお、このフランジ80は、本発明における被接合部に相当する。
補強部82は、閉断面34内においてフランジ部28Aよりも底壁部26A側に設けられており、図7に示されるように、フランジ部28A側(矢印A側)に凸を成すように湾曲されている。また、この補強部82は、連結部78の車両下側の端部に形成されると共に車両上側に折り返されており、これにより中空状に形成されている。また、図6に示されるように、この補強部82の先端部82Aは、例えばスポット溶接による溶接部84により側壁部24及び連結部78と接合されている。
また、補強部材76は、フロントサイドメンバ12の図心C2よりもフランジ部28A側に配置されている。
次に、本発明の第二実施形態の作用及び効果について、上述の本発明の第一実施形態と異なる点について説明する。
本発明の第二実施形態に係るサイドメンバ構造70によれば、補強部82は、中空状に形成されているので、補強部材76全体の曲げ剛性を向上させることができる。これにより、第一屈曲部18の変形を抑制する効果を向上させることができる。
また、補強部材76は、フロントサイドメンバ12の図心C2よりもフランジ部28A側に配置されている。従って、第一屈曲部18においては、補強部材76を含めたフロントサイドメンバ12の図心C2が穏やかなカーブ又は斜めにショートカットされる(図1参照)。これにより、第一屈曲部18における応力集中を緩和することができるので、第一屈曲部18の変形を抑制する効果をより向上させることができる。
次に、本発明の第二実施形態の変形例について説明する。
本発明の第一実施形態において、サイドメンバ構造70は、車体前部に設けられたフロントサイドメンバ12に対して適用されていたが、車体後部に設けられたリアサイドメンバに対して適用されても良い。
また、補強部材76は、車両上側に屈曲する第一屈曲部18に設けられていたが、車両下側に屈曲する第二屈曲部20(図1参照)に設けられていても良い。また、補強部材76は、第一屈曲部18及び第二屈曲部20の両方に設けられていても良い。なお、補強部材76が第二屈曲部20に設けられた場合、第二屈曲部20は、本発明における屈曲部に相当する。
また、補強部材76は、フランジ80がフランジ部28Aに接合されることで第一屈曲部18を補強していたが、例えば、フランジ80が省かれた構成とされると共に、連結部78が側壁部24における第一屈曲部18の内側の部分に接合されることで第一屈曲部18を補強していても良い。なお、この場合には、側壁部24における第一屈曲部18の内側の部分が本発明における屈曲部の内側部に相当する。
また、サイドメンバ構造70は、一対の補強部材76を備えていたが、どちらか一方の補強部材76のみを備えていても良い。
また、サイドメンバ構造70は、一対の補強部材76の代わりに、図8,図9に示されるように、補強部材96を備えていても良い。
すなわち、補強部材96は、一対の連結部98と、一対のフランジ100と、補強部102とが一体に形成された構成とされている。一対の連結部98は、それぞれフランジ100と補強部102とを連結しており、車両上下方向に延在されている。また、この一対の連結部98は、例えばスポット溶接による溶接部104によって互いに接合されている。
フランジ100は、連結部98の車両上側の端部から車両幅方向に延びている。このフランジ100は、上述の第一屈曲部18に形成されたフランジ部28A(図1も参照)と同様に湾曲されており、このフランジ部28Aに沿って延在されている。また、このフランジ100は、フランジ部28Aと車体パネル30との間に重ねられた状態で、これらと例えばスポット溶接による溶接部92によって接合されている。なお、このフランジ100は、本発明における被接合部に相当する。
補強部102は、閉断面34内においてフランジ部28Aよりも底壁部26A側に設けられており、図9に示されるように、フランジ部28A側(矢印A側)に凸を成すように湾曲されている。また、この補強部102は、一対の連結部98の車両下側の端部に形成されると共に、中空状に形成されている。
この変形例においても、補強部102は、中空状に形成されているので、補強部材96全体の曲げ剛性を向上させることができる。これにより、第一屈曲部18の変形を抑制する効果を向上させることができる。
また、補強部材96は、フロントサイドメンバ12の図心C2よりもフランジ部28A側に配置されている。従って、第一屈曲部18においては、補強部材96を含めたフロントサイドメンバ12の図心C2が穏やかなカーブ又は斜めにショートカットされる(図1参照)。これにより、第一屈曲部18における応力集中を緩和することができるので、第一屈曲部18の変形を抑制する効果をより向上させることができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
10,70 サイドメンバ構造
12 フロントサイドメンバ(サイドメンバ)
18 第一屈曲部(屈曲部)
20 第二屈曲部(屈曲部)
26A 底壁部26A(屈曲部の外側部)
28A フランジ部(屈曲部の内側部)
30 車体パネル(車体パネル)
34 閉断面
38,58 側壁部
36,76,96 補強部材
40,80,100 フランジ(被接合部)
42,82,102 補強部
46,56 補強部材(別の補強部材)
48 フランジ(フランジ部)

Claims (8)

  1. 車両幅方向に沿って切断したときの断面形状がハット状とされて車両前後方向に延在されると共に、車体パネルの車両下側に配置されて前記車体パネルとで閉断面を形成し、且つ、車両上側又は車両下側に屈曲した屈曲部を有するサイドメンバと、
    前記屈曲部の内側部に沿って延在されて前記屈曲部の内側部に接合された被接合部と、前記被接合部と一体に形成される共に、前記閉断面内において前記屈曲部の内側部よりも前記屈曲部の外側部側に設けられ、且つ、前記屈曲部の内側部側に凸を成すように一つの円弧状に湾曲された補強部と、を有し、前記サイドメンバの図心よりも前記屈曲部の内側部側に配置された補強部材と、
    を備えたサイドメンバ構造。
  2. 前記補強部の円弧の曲率が、前記サイドメンバの屈曲部の曲率と同一またはそれ以上とされている、請求項1に記載のサイドメンバ構造。
  3. 車両幅方向に沿って切断したときの断面形状がハット状とされて車両前後方向に延在されると共に、車体パネルの車両下側に配置されて前記車体パネルとで閉断面を形成し、且つ、車両上側又は車両下側に屈曲した屈曲部を有するサイドメンバと、
    前記屈曲部の内側部に沿って延在されて前記屈曲部の内側部に接合された被接合部と、前記被接合部と一体に形成される共に、前記閉断面内において前記屈曲部の内側部よりも前記屈曲部の外側部側に設けられ、且つ、前記屈曲部の内側部側に凸を成すように湾曲されると共に前記車両前後方向に延在され前記屈曲部の内側部側に凸のビードを備えた補強部と、を有し、前記サイドメンバの図心よりも前記屈曲部の内側部側に配置された補強部材と、
    を備えたサイドメンバ構造。
  4. 前記補強部は、中空状に形成されている、
    請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のサイドメンバ構造。
  5. 前記被接合部は、前記屈曲部において、前記サイドメンバにおける車両幅方向端側に形成され前記車体パネルと接合された前記内側部としてのフランジ部と接合されている、
    請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のサイドメンバ構造。
  6. 前記補強部材と、車両前後方向に延在されると共に前記補強部材の前記補強部又は側壁部に接合された別の補強部材とで、閉断面が形成されている、
    請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載のサイドメンバ構造。
  7. 前記別の補強部材は、車両幅方向に沿って切断したときの断面形状が前記補強部材側に開口するハット状となるように形成されかつ車両幅方向両端側に形成された一対のフランジ部が前記補強部材の前記補強部に接合されている、
    請求項6に記載のサイドメンバ構造。
  8. 前記別の補強部材は、車両幅方向に沿って切断したときの断面形状がハット状となるように形成されかつ車両幅方向両端側に形成された一対の側壁部が前記補強部材の前記側壁部に接合されている、
    請求項6に記載のサイドメンバ構造。
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