JP5471384B2 - 電動機駆動用インバータ装置 - Google Patents

電動機駆動用インバータ装置 Download PDF

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Description

本発明は、電動機(ブラシレスDCモータ)をインバータ制御する制御技術に係り、特に詳しくは、出力電圧を制御するために力率改善電源回路(アクティブフィルタ)を搭載した電動機駆動用インバータ装置に関するものである。
例えば、最近の空気調和機等にあっては、コンプレッサのモータにインバータ制御を採用するものが一般的になっている。このインバータ制御では、交流電源を直流電源に変換し、変換して得られた直流電圧をインバータ手段で任意の交流電圧に変換してモータに印加する。
上記交流電源を直流電源に変換する手段として、一般的なコンデンサ入力型電源回路を用いると、交流電源からの入力交流電流波形が歪波となり、高調波電流が発生する。そこで、入力交流電流波形をほぼ正弦波(正弦波状)とするために、例えば図5に示す様な低周波でスイッチングを行う昇圧コンバータ型アクティブフィルタを含む電源回路(例えば、特許文献1参照)を備えたインバータ装置や、図7に示す様な高周波でスイッチングを行う昇圧コンバータ型アクティブフィルタを含む電源回路(例えば、特許文献2参照)を備えたインバータ装置が提案されている。
はじめに、図5及び図6を用いて、特許文献1に記載された、低周波でスイッチングを行う昇圧コンバータ型アクティブフィルタを搭載した従来の電動機駆動用インバータ装置について説明する。
図5において、昇圧コンバータ部分はリアクタ2、ブリッジ整流回路4、平滑コンデンサ5、ダイオードブリッジ21及びトランジスタ22からなる双方向性のスイッチング手段を備えた主回路から構成される。さらに、昇圧コンバータは、ゼロクロス検知部23と、スイッチング制御部28を備え、交流電源1の電源半周期に複数回トランジスタ22をオン・オフすることにより、オン期間中にリアクタ2に蓄積したエネルギーをオフ期間に負荷側へ放出して、交流電源1から供給される交流電圧を昇圧するとともに直流電圧に変換し、負荷であるモータ20を駆動するインバータ回路6に電力を供給している。
図6(a)は、インバータ装置の入力交流電流波形の一例を示す図である。スイッチング制御部28は、交流電源1の電源半周期間に、負荷の大きさに応じて予め定められた回数だけ、ゼロクロス検知部23によって得られる交流電源1のゼロクロス点を基準時刻としたタイミングにて、トランジスタ22をオン・オフ動作させる。さらに、インバータ装置はインバータ回路6へ供給する直流電圧の電圧検出部9を備え、トランジスタ22のオン期間を調整することによって、出力電圧を負荷に応じて調整しつつ、図6(a)に示すような、広い通電幅を有する入力電流波形を得ている。これによって高い力率を実現している。
次に、図7及び図8を用いて、特許文献2に記載された、高周波でスイッチングを行う昇圧コンバータ型アクティブフィルタを含む電源回路を搭載した従来の電動機駆動用インバータ装置について説明する。
図7において、高周波でスイッチングを行う昇圧コンバータ型アクティブフィルタを含む電源回路を搭載した電動機駆動用インバータ装置は、交流電源1を全波整流して直流電圧に変換するブリッジ整流回路4と、この直流電圧を所定電圧に昇圧するとともに、入力
交流電流波形を正弦波状に制御するためのアクティブフィルタ回路30と、アクティブフィルタ回路30の出力電圧を三相の交流電圧に変換してモータ20に印加するインバータ回路6と、アクティブフィルタ回路30を制御する制御用IC31と、制御用IC31の制御信号(ON/OFF、出力電圧設定値)及びインバータ回路6のスイッチング素子の制御信号(PWM波形を含む)を出力する制御回路33と、その制御信号によりインバータ回路6のスイッチング素子を駆動するドライバ部32とから構成される。
ここで、アクティブフィルタ回路30は、ブリッジ整流回路4の正端子側に直列に接続した昇圧チョークコイル30aと、この昇圧チョークコイル30aに直列に接続した逆阻止ダイオード30bと、この昇圧チョークコイル30aと逆阻止ダイオード30bの間でブリッジ整流回路4の負端子側に接続したスイッチング素子(IGBT;絶縁ゲート形トランジスタ)30cと、出力電圧を平滑化する平滑コンデンサ30dと、入力電圧を検出する入力電圧検出回路30eと、当該電流を検出する電流検出回路(シャント抵抗)30fと、出力電圧を検出する出力電圧検出回路30gとから構成される。
この電源回路が空気調和機に適用された場合、モータ20の回転速度を当該室温コントロールに必要とされるコンプレッサの目標運転周波数とするため、アクティブフィルタ回路30を制御するとともに、インバータ回路6のスイッチング素子をオン、オフ駆動する。また、制御回路33は、コンプレッサの現運転周波数を目標運転周波数とするために、制御用IC31に必要な制御信号(ON/OFF、出力直流電圧の設定値)を出力するとともに、モータ20をPWM制御し、またPAM制御する構成となっている。
さらに、制御用IC31には、アクティブフィルタ回路30における検出入力電圧、電流及び出力電圧が入力され、入力交流電流波形が正弦波状になるように、かつ、出力電圧が設定値になるように、スイッチング素子30cをスイッチングする。この制御により入力交流電流波形が図8(a)に示す波形となり、またチョークコイル電流波形が図8(b)に示す波形となる。
このように、入力交流電流波形を正弦波状とすることにより、入力交流電流波形の歪波が小さくなるので、高調波電流を低減することができる。これによって、インバータ装置の力率の向上を図っている。なお、制御用IC31は制御回路33からの制御信号(ON/OFF、出力直流電圧の設定値)に従ってアクティブフィルタ回路30を起動するとともに、出力電圧をその出力直流電圧の設定値に昇圧する。
特開2009−100499号公報 特開2002−171791号公報
しかしながら、上記従来のインバータ装置の場合、以下のような課題がある。すなわち、低周波でスイッチングを行う場合には、損失は低いものの出力電圧を高くできないため、電動機の駆動範囲が狭くなってしまう。
さらに、低周波でスイッチングを行う昇圧コンバータ型アクティブフィルタを含む電源回路を搭載した電動機駆動用インバータ装置においては、スイッチング素子(トランジスタ)がオフの期間(かつ、ブリッジ整流回路中のダイオードを介して電流がインバータ回路側へと流れている期間)には、リアクタに接続されていない側の交流電源ラインの電位は、電流が流れてオン状態にあるダイオードに接続されている側の電源回路の直流出力端
における電位(平滑コンデンサの正側または負側の電位)にほぼ等しくなるのに対し、スイッチング素子がオンの期間には、ブリッジ整流回路を構成するダイオードがすべてオフ状態(逆バイアス状態)となる。このため、リアクタに接続されていない側の交流電源ラインの電位は、電源回路の直流出力の負側における電位に対してフローティング状態となり、結果的にブリッジ整流回路を構成するダイオードの逆バイアス時の容量、その他周辺部の浮遊容量のバランスによって定まる電位に変化する。
すなわち、ブリッジ整流回路を構成するダイオードをD1、D2、D3、D4(D1とD2、D3とD4がそれぞれ直列に接続され、D1及びD3が平滑コンデンサの正側の端子に、D2及びD4が平滑コンデンサの負側の端子にそれぞれ接続されるように記号をつける。以下、同様。)とした場合、スイッチング手段のターンオン時においては、交流電源からの交流電圧が正の半周期の場合、ダイオードD1とダイオードD4とがオン状態からオフ状態となる。このとき、電源回路の直流出力電圧に相当する電圧を、ダイオードD1とダイオードD4の逆バイアス電圧で分担して平衡状態に至る。また、交流電源からの交流電圧が負の半周期の場合、ダイオードD2とダイオードD3とがオン状態からオフ状態となり、電源回路の直流出力電圧に相当する電圧をダイオードD2とダイオードD3の逆バイアス電圧で分担して平衡状態に至ることになる。ここでブリッジ整流回路を構成するダイオードが同一でバランスの取れている場合には、逆バイアス電圧の分担比率がほぼ1:1となり、リアクタに接続されていない側の交流電源ラインの電位は、およそ電源回路の直流出力電圧の1/2の電位に変化する。
その結果、従来の低周波でスイッチングを行う昇圧コンバータ型アクティブフィルタを含む電源回路を搭載した電動機駆動用インバータ装置においては、スイッチング素子のオン・オフの度に、リアクタに接続されていない側の交流電源ラインの電位と電源回路の直流出力側各部との電位差が、スイッチング時間内に変化することになる。
一般に、交流電源ラインの電位は、大地に対して交流的に安定した電位となっている。ここで、スイッチング素子のオン・オフの度に、交流電源ラインと電源回路の直流出力間の電位差が変化すると、電源回路の直流出力側の各部の、大地に対する電位が変化することとなり、これがコモンモードノイズの原因となっていた。(上記電位差の波形については、例えば図6(b)及び(c)を参照。ただし、リアクタに接続されていない側の交流電源ラインの電位=ダイオードD4のカソード電位。)
上記のコモンモードノイズは、スイッチング回数が比較的少ない場合においてはさほど問題にならないが、力率や昇圧性能の向上等の目的により、スイッチング回数を増加させたい場合にコモンモードノイズの増加が課題となる。その結果スイッチング回数を少なく抑えるために、昇圧能力が高周波のタイプに比べて劣るという課題がある。
一方、上記従来の高周波でスイッチングを行う昇圧コンバータ型アクティブフィルタを含む電源回路を搭載した電動機駆動用インバータ装置においては、以下の課題がある。すなわち、高周波でスイッチング素子を駆動する場合には、電動機の駆動範囲は広がるものの、アクティブフィルタ回路にある逆阻止ダイオードの漏れ電流がスイッチング素子に流れ込むことにより、損失が発生するため、低周波のタイプに比べ軽負荷時の効率が劣る。
さらに、上記いずれのインバータ装置においても、インバータ部分に漏れ電流が生じてしまうので、電源供給部分、すなわち電源回路部分でできるだけコモンモードノイズを低減しておく必要がある。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、スイッチングを行う昇圧コンバータ型アクティブフィルタを含む電源回路を搭載した電動機駆動用インバータ装置において、昇圧能力を向上させるためにスイッチング回数を増加させてもコモンモードノイズの増加が抑
制でき、高力率で低損失の電動機駆動用インバータ装置を簡単な回路構成にて提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の電動機駆動用インバータ装置は、昇圧部分の構成が、昇圧コンバータ型アクティブフィルタを含む電源回路のを備え、特に、ブリッジ整流回路を構成するダイオード(D1、D2、D3、D4)のうち、リアクタに接続されていない側の交流入力端にアノードが接続されたダイオードD3は、リアクタに接続されている側の交流入力端にカソードが接続されたダイオードD2に比べて逆回復時間の大きなダイオードでとし、かつ、リアクタに接続されていない側の交流入力端にカソードが接続されたダイオードD4は、リアクタに接続されている側の交流入力端にアノードが接続されたダイオードD1に比べて逆回復時間の大きなダイオードとするものである。
これによって、スイッチング手段がオフ状態にあって逆回復特性に差のある2個のダイオードD1、D4(交流電源の交流電圧が負の半周期の場合は、D2、D3)を介してインバータ回路側へ電流が流れている状態から、スイッチング手段がターンオンする場合において、逆回復特性の良い方の(より高速の)ダイオードD1(またはD2)がダイオードD4(またはD3)よりも先にオフするため、電源回路の直流出力電圧をダイオードD1(またはD2)のみで分担する形となる。したがって、ダイオードD1(またはD2)の逆バイアス電圧のみが上昇し、やがて出力電圧にほぼ等しい電圧に達する。
逆バイアス状態のダイオードD1(またはD2)は、充電された平滑コンデンサと等価的に同じであるため、逆回復特性の悪い方のダイオードD4(またはD3)は、少数キャリアがまだ残っているうちに、逆バイアス状態ではなくなってしまう。
そのため、ダイオードD1(またはD2)の逆バイアス電圧が出力電圧にほぼ等しい電圧に達した後も、ダイオードD4(またはD3)の両端電圧が上昇することはない。そして、スイッチング手段がターンオンする前に電流が流れていた逆回復特性の悪い方のダイオードD4(またはD3)の両端電圧を、ほぼオン状態の電圧のまま保つことができる。
その結果、本発明の電動機駆動用インバータ装置は、スイッチング手段の開閉動作前後において、リアクタに接続されていない側の交流電源ラインと、電源回路の直流出力との間に接続されているダイオードの両端電圧の変動をほぼゼロに抑制することができる。
本発明の電動機駆動用インバータ装置は、スイッチング手段の短絡・開放時において、交流電源と電源回路の直流出力間の電位差変動が生じなくなることから、スイッチング回数を増加させ昇圧能力を上げた場合においてもコモンモードノイズを抑制することができ、損失の増加を招くことなく電動機の駆動範囲を拡大することができる。
本発明の実施の形態1における電動機駆動用インバータ装置の構成図 本発明の実施の形態1における各部動作の説明図であって(a)は正の半サイクルを示す図、(b)は負の半サイクルを示す図 本発明の実施の形態1における各部動作の波形説明図 本発明の実施の形態1における各部動作波形であって(a)はダイオードD1、D4の両端電圧の1周期間の電圧波形を示す図、(b)はスイッチング手段3のオフとオンの切換え毎の電圧波形を示す図 従来の低周波でスイッチングを行う昇圧コンバータ型アクティブフィルタを含む電源回路を搭載した電動機駆動用インバータ装置の構成図 従来の低周波でスイッチングを行う昇圧コンバータ型アクティブフィルタを含む電源回路を搭載した電動機駆動用インバータ装置の各部動作の波形説明図 従来の高周波でスイッチングを行う昇圧コンバータ型アクティブフィルタを含む電源回路を搭載した電動機駆動用インバータ装置の構成図 従来の高周波でスイッチングを行う昇圧コンバータ型アクティブフィルタを含む電源回路を搭載した電動機駆動用インバータ装置の各部動作の波形説明図であって(a)は入力電流を示す図、(b)はチョークコイルに流れる電流を示す図
第1の発明は、交流電源からの交流電圧を整流するブリッジ整流回路と、交流電源とブリッジ整流回路の交流入力端の一端との間に接続されたリアクタと、ブリッジ整流回路の交流入力側に接続されて、リアクタを介して交流電源を短絡・開放するスイッチング手段と、ブリッジ整流回路の直流出力端に接続された平滑コンデンサと、交流電源の電源半周期間に複数回スイッチング手段を駆動する昇圧回路制御手段と、ブリッジ整流回路の直流出力電圧を所望の交流電圧に変換するインバータ回路と、前記インバータ回路の駆動を制御するインバータ制御部と、により構成された電動機駆動用インバータ装置において、ブリッジ整流回路を構成するダイオード(D1、D2、D3、D4)のうち、リアクタに接続されていない側の交流入力端にアノードが接続されたダイオードD3は、リアクタに接続されている側の交流入力端にカソードが接続されたダイオードD2に比べて逆回復時間の大きなダイオードで構成され、かつ、リアクタに接続されていない側の交流入力端にカソードが接続されたダイオードD4は、リアクタに接続されている側の交流入力端にアノードが接続されたダイオードD1に比べて逆回復時間の大きなダイオードで構成されるものである。
これによって、スイッチング手段がターンオンする際に、ダイオードD1(またはD2)がダイオードD4(またはD3)よりも先にオフするので、ダイオードD4(またはD3)内の少数キャリアがまだ残っているうちに、逆バイアス状態でなくなる。したがって、スイッチング手段がターンオンする前に電流が流れていたダイオードD4(またはD3)の両端電圧を、ほぼオン状態の電圧のまま保つことができ、スイッチング手段の開閉動作前後において、交流電源ラインと直流電源装置の出力間における電位差の変動を抑えることができる。その結果、コモンモードノイズの発生が抑制されるため、高周波でスイッチングを行う昇圧コンバータ型アクティブフィルタを含む電源回路を搭載した電動機駆動用インバータ装置と同等の直流出力電圧を、損失やコモンモードノイズの増加を招くことなく得ることができる。
第2の発明は、特に、第1の発明において、ブリッジ整流回路を構成するダイオード(D1、D2、D3、D4)のうちD3、D4のダイオードの逆回復時間が前記ダイオードD1、前記ダイオードD2の逆回復時間の約10倍以上長い特性を持つ素子で構成することにより、スイッチング手段がターンオンする前に電流が流れていたダイオードD4(またはD3)の両端電圧を確実に、ほぼオン状態の電圧のまま保つことができるので、リアクタに接続されていない側の交流電源と、直流電源装置の出力間にわずかに生じる電圧変動をも抑制することができ、スイッチング手段による開閉動作の前後において、交流電源と直流電源装置の出力間における電圧変動を生じさせないので、コモンモードノイズを更に抑制することができる。
第3の発明は、特に、第1または第2の発明において、ダイオードD3及びダイオードD4を、一般整流用ダイオードにて構成するものであり、一般に安価で、逆回復時間が数十μs程度と大きく、順方向電圧の低い一般整流用ダイオードを用いることによって、ダイオードD3、D4とダイオードD1、D2との逆回復時間の差を十分に確保することができ、第1及び第2の発明と同様の効果を得るとともに、安価でかつ、高効率の電動機駆
動用インバータ装置を構成することが可能となる。
第4の発明は、特に、第1〜第3の発明において、スイッチング制御部は、2kHzを超えるキャリア周波数にてスイッチング手段を駆動し、するものであり、これによって、キャリア周波数を電源周波数の40倍以上に設定することにより、電源高調波規制を満足することができる。
また、2kHzを越える高いキャリア周波数にて、多数のスイッチングによって分散して昇圧動作を行うため、1回のスイッチングにおける短絡期間が短くなり、デューティ比を大きくしても、入力電流リプルの増加によって力率を低下させる心配が少ないことから、昇圧動作を行うトータルの短絡期間を大きくとることが可能となるので、より高い昇圧性能を得ることが可能となる。
第5の発明は、特に、第4の発明において、スイッチング制御部は、20kHz以上のキャリア周波数にてスイッチング手段を駆動することにより、人にとって非可聴領域となる周波数まで周波数を高くしてスイッチング回数を増加させることで、リアクタからの騒音を気にすることなく、細やかなスイッチング動作によって入力電流をより正弦波に近い波形に制御できるので、より高い力率を得ることができる。
第6の発明は、特に、第1〜第5におけるインバータ装置を、空気調和装置に搭載したものであり、空気調和装置に搭載されるインバータ装置への要求、つまり軽負荷から重負荷までの広い運転範囲に対応する広い出力電圧範囲と、その運転時間の大半を占める軽負荷での運転での効率の良さと合致しているため、空気調和装置への適用は最適である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明に係る第1の実施の形態における電動機駆動用インバータ装置を示す構成図である。図1において、交流電源1の出力端からリアクタ2を経由してダイオードD1、ダイオードD2、ダイオードD3、ダイオードD4から構成されるブリッジ整流回路4に入力される。ブリッジ整流回路4の出力には平滑コンデンサ5、インバータ回路6が接続されている。インバータ回路6には電動機20とインバータ回路6の駆動信号を生成するインバータ制御部11が接続されている。インバータ制御部11には電動機20を流れる電流を検出する電動機電流検出器12が接続されている。また、交流電源1の出力端からリアクタ2を介して交流電源1を短絡するスイッチング手段3が接続され、交流電源1から流れる入力電流を検出する入力電流検出器7、交流電源1の電圧を検出する電源電圧検出器8、直流出力電圧を検出する直流電圧検出器9からの検出信号に基づいてスイッチング手段3を動作させるための駆動信号を生成する昇圧回路制御部10を備えることで、電動機駆動用インバータ装置の力率を改善するようになっている。
また、インバータ制御部は、電動機20を流れる電流情報に基づいてPWM制御御によってインバータ回路を制御し、直流電圧を任意の周波数の交流電力に変換してモータ20に供給することでモータの回転制御を行っている。また、昇圧回路制御部10におけるスイッチング手段3の駆動には、PWM制御やPAM制御を用いている。
以上のように構成されたインバータ装置について、図2、図3及び図4を用いて回路動作を説明する。
昇圧動作については電源電圧が正の半サイクルと負の半サイクルで動作モードが変化す
る。まず、正の半サイクルにおける動作について図2(a)を用いて説明する。スイッチング手段3がオフ時は、交流電源1−リアクタ2−ダイオードD1−平滑コンデンサ5−ダイオードD4−交流電源1の経路で平滑コンデンサ5に充電電流が流れる。この場合は、ダイオードD4は導通状態なので図2(a)のa点はb点と同電位になる。次に、スイッチング手段3がオンの時は、交流電源1−リアクタ2−スイッチング手段3−交流電源1の経路で短絡電流が流れる。一方、ダイオードD1がターンオフした際に、ダイオードD4はダイオードD1より逆回復時間が長い分だけ導通状態が維持され、ダイオードD4には逆バイアスの電圧が印加されずに、図2(a)のa点とb点は同電位を維持することとなる。
次に、負の半サイクルにおける動作について図2(b)を用いて説明する。スイッチング手段3がオフ時は、交流電源1−ダイオードD3−平滑コンデンサ5−ダイオードD2−リアクタ2−交流電源1の経路で平滑コンデンサ5に充電電流が流れる。この場合は、ダイオードD4には直流出力電圧が逆バイアスの電圧として印加されている。次に、スイッチング手段3がオン時は、交流電源1−スイッチング手段3−リアクタ2−交流電源1の経路で短絡電流が流れる。一方、ダイオードD2がターンオフした際に、ダイオードD3はダイオードD2より逆回復時間が長い分だけ導通状態が維持され、ダイオードD4には直流出力電圧が逆バイアスの電圧として印加され続けることとなる。
よって、ダイオードD4の両端電圧の波形は図3に示すように、正の半サイクル間ではダイオードD4は導通状態のため、図2(a)のa点とb点は同電位になり、負の半サイクル間ではダイオードD4には直流出力電圧が逆バイアスの電圧として印加されることとなる。つまり、スイッチング手段3のオンとオフの切換え時において、ダイオードD4のカソード側の電圧がブリッジ整流回路の負の直流出力端に対し変動することはなく、一方でリアクタ2が接続されていない側の交流電源1の入力端子の電位は安定化しているので、コモンモードノイズが抑制されることとなるので、昇圧性能を上げることが可能となる。また、これによりに効率が改善されることとなる。
更に、2kHzを越えるキャリア周波数によって高周波スイッチング動作を行ない、ダイオードD1、D2を逆回復時間100ns程度、ダイオードD3、D4を逆回復時間1μs程度のダイオードで整流回路を構成した場合のダイオードD1、D4の両端電圧の1周期間の電圧波形を図4(a)、スイッチング手段3のオフとオンの切換え毎の電圧波形を図4(b)に示す。
図4(b)に示すように、直流出力電圧が約300Vでは、交流電源の正の半サイクル間のダイオードD4の両端電圧は平均約10V以下になり、ダイオードD1、D2、D3、D4をすべて高速リカバリーダイオードで構成した場合は平均約100V程度変動していた(図示せず)のに対し、大幅に電圧の変動は抑えられている。図4(a)に示すように、正の半サイクル間では、ダイオードD4の両端電圧は約10V以下、負の半サイクル間では、ダイオードD4の両端電圧は約300V程度に電圧が安定化している。さらに、ノイズの発生も約10dB程度少なくなっている(図示せず)ことが確認できており、コモンモードノイズが発生しにくくなり、さらに効率が改善されることも確認できている。
また、スイッチング手段3がオフからオンに切換わった際のダイオードD1あるいはダイオードD2のターンオフ時に、ダイオードD1あるいはダイオードD2の両端電圧間に生じる電圧変動が十分になくなるまでに相当する時間がダイオードD3、D4の逆回復時間となる素子で構成することでダイオードD4の両端電圧の安定化を図る。具体的には、ダイオードD3、D4の逆回復時間はダイオードD1、D2の逆回復時間の約10倍以上になるようにダイオードD1、D2、D3、D4の選定を行う。そうすることで、正の半サイクル間では、ダイオードD4の両端電圧は直流出力電圧の約5%以下、負の半サイク
ル間では、ダイオードD4の両端電圧は直流出力電圧相当の電圧に安定化でき、上記に示した一例とほぼ同等のコモンモードノイズ抑制効果が得られる。そして、昇圧性能を上げて、電源周波数の40倍を越えたところでスイッチングを実施することで、電源高調波規制値を満足することが可能となる。
さらに、ダイオードD4、D2に比べてダイオードD3、D4の方の逆回復時間をそれぞれ長くすればよいので、ダイオードD3、D4を逆回復時間が数μs程度の一般整流ダイオードで構成すればよい。このように、一般整流ダイオードを用いることで、よりコンパクトかつ安価に構成することができる。
一方、正の半サイクルと負の半サイクルの切換わりの際、特に交流電源1の入力電流が低い場合は、数キャリア分経過してからダイオードD4の両端電圧が安定化する傾向が確認できることもある。
さらに、20kHz以上のキャリア周波数によって高周波スイッチング動作を行なった場合は、キャリア周波数が人に対して非可聴の周波数領域となり、リアクタから発生する磁歪音が抑制され、低騒音化が可能となる。
なお、特に、本電動機駆動用インバータ装置の適用先として空気調和装置を考えた場合、空気調和装置に搭載される圧縮機に用いられる電動機駆動用インバータ装置に要求される仕様は、軽負荷から重負荷まで対応できる広い出力範囲と空気調和装置の駆動時間の大半を占める軽負荷時の効率の良さである。これら要求に対して本動機駆動用インバータ装置は、要件を満たしているため、搭載する電源としては最適のものとなる。
以上のように、本発明にかかる電動機駆動用インバータ装置は、小型・軽量な構成にて、コモンモードノイズを抑制でき、低損失で昇圧能力が高いことから、空気調和器や冷蔵庫をはじめ、電動機を装備する多くの電化製品の電動機駆動用インバータ装置として適用できる。
1 交流電源
2 リアクタ
3 スイッチング手段
4 ブリッジ整流回路
5 平滑コンデンサ
6 インバータ回路
10 昇圧回路制御部
11 インバータ制御部
D1、D2、D3、D4 ダイオード

Claims (6)

  1. 交流電源からの交流電圧を整流するブリッジ整流回路と、交流電源とブリッジ整流回路の交流入力端の一端との間に接続されたリアクタと、ブリッジ整流回路の交流入力側に接続されて、リアクタを介して交流電源を短絡・開放するスイッチング手段と、ブリッジ整流回路の直流出力端に接続された平滑コンデンサと、交流電源の電源半周期間に複数回スイッチング手段を駆動する昇圧回路制御部と、ブリッジ整流回路の直流出力電圧を所望の交流電圧に変換するインバータ回路と、前記インバータ回路の駆動を制御するインバータ制御部と、により構成された電動機駆動用インバータ装置において、
    前記ブリッジ整流回路を構成するダイオード(D1、D2、D3、D4)のうち、リアクタに接続されていない側の交流入力端にアノードが接続されたダイオードD3は、リアクタに接続されている側の交流入力端にカソードが接続されたダイオードD2に比べて逆回復時間の大きなダイオードで構成され、かつ、
    前記リアクタに接続されていない側の交流入力端にカソードが接続されたダイオードD4は、前記リアクタに接続されている側の交流入力端にアノードが接続されたダイオードD1に比べて逆回復時間の大きなダイオードで構成されることを特徴とする電動機駆動用インバータ装置。
  2. ブリッジ整流回路を構成するダイオード(D1、D2、D3、D4)のうちD3、D4のダイオードの逆回復時間が前記ダイオードD1D2の逆回復時間の約10倍以上長い特性を持つ素子で構成されることを特徴とする請求項1に記載の電動機駆動用インバータ装置。
  3. ブリッジ整流回路を構成するダイオード(D1、D2、D3、D4)のうちD3、D4のダイオードは、一般整流ダイオードで構成されることを特徴とする請求項1または2に記載の電動機駆動用インバータ装置。
  4. スイッチング制御部は、2kHz以上のキャリア周波数で前記スイッチング手段を駆動することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電動機駆動用インバータ装置。
  5. スイッチング制御部は、20kHz以上のキャリア周波数でスイッチング手段を駆動することを特徴とする請求項4に記載の電動機駆動用インバータ装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の電動機駆動用インバータ装置を搭載した空気調和装置。
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