JP5471332B2 - 画像記録装置 - Google Patents

画像記録装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5471332B2
JP5471332B2 JP2009260654A JP2009260654A JP5471332B2 JP 5471332 B2 JP5471332 B2 JP 5471332B2 JP 2009260654 A JP2009260654 A JP 2009260654A JP 2009260654 A JP2009260654 A JP 2009260654A JP 5471332 B2 JP5471332 B2 JP 5471332B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
guide
guide groove
unit
load
posture
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2009260654A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011104823A (ja
Inventor
貴光 河合
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP2009260654A priority Critical patent/JP5471332B2/ja
Publication of JP2011104823A publication Critical patent/JP2011104823A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5471332B2 publication Critical patent/JP5471332B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、下部に設けられた本体ユニットに対して上部に設けられた上部ユニットが回動可能に構成された画像記録装置に関する。
従来、画像記録機構を備えた本体ユニットが下部に設けられ、画像読取機構などを備えた上部ユニットが上部に設けられた画像記録装置が広く知られている。この種の画像記録装置においては、上記本体ユニットに対して上記上部ユニットが所定の回動軸を中心に回動可能となっている。また、上記本体ユニットに対して上記上部ユニットが開状態で保持されるように、上記上部ユニットを開状態に保持する支持部材(スタンド又はストッパとも称される)が設けられている。このような支持部材が設けられているため、作業者が上記上部ユニットを支えなくても上記上部ユニットが開状態に保持される。そのため、作業者は、上記本体ユニット内の画像記録機構を容易にメンテナンスすることが可能となる。
このような画像記録装置の一例として、特許文献1には、上部ユニットが閉じられるときに負荷を生じさせて制動作用を発揮させ、上部ユニットが開かれるときは負荷が解除されて上部ユニットが軽快に回動可能な開閉機構を備えた画像記録装置が開示されている。上記開閉機構は、上記上部ユニットを支持するスタンド部材が備える摩擦部材と、これを摺動支持するガイド溝を有するガイド部材とを備えており、ガイド部材を移動させることによって、上記摩擦部材と上記ガイド溝との隙間を変化させ、これにより、閉動作時の負荷と開動作時の負荷とを異ならせている。
特開2006−44061号公報
しかしながら、特許文献1の画像記録装置の開閉機構では、上記摩擦部材の外形寸法のばらつきという製造過程における問題が原因で、上記摩擦部材と上記ガイド溝との隙間が一定とならないことがある。この場合、製品(装置)ごとに上部ユニットの開閉時の負荷が異なり、そのため、製品が異なれば上部ユニットの開閉時の操作感も異なってしまうおそれがある。
本発明の目的は、上部ユニットの開閉動作時の負荷が製造過程で生じる部品寸法のばらつきに影響されず、いずれの画像記録装置においても上記負荷を同等にすることが可能な手段を提供することである。
(1) 本発明の画像記録装置は、本体ユニットと、上部ユニットと、支持部材と、ガイド部材とを具備する。上部ユニットは、上記本体ユニットの上側に設けられ、上記本体ユニットの一方側を回動軸として上記本体ユニットの上面を覆う閉姿勢と上記本体ユニットの上面から上方へ離間した開姿勢との間で回動可能に支持されている。支持部材は、上記上部ユニットを上記開姿勢に保持するためのものであり、上記本体ユニット及び上記上部ユニットの両ユニットのいずれか一方のユニットに支持部材の基端部が回動可能に支持されている。ガイド部材は、上記両ユニットのいずれか他方のユニットに少なくとも一部が固定されている。このガイド部材は、上記支持部材の先端部を摺動可能に支持しつつ上記上部ユニットの回動姿勢に応じた位置に上記先端部を案内するガイド溝を有する。このように構成された画像記録装置は、上記支持部材の先端部と上記ガイド溝との間の摺動抵抗が、上記閉姿勢から上記開姿勢に至る第1回動時よりも上記開姿勢から上記閉姿勢に至る第2回動時のほうが大きくなるように構成されている。
これにより、作業者は、上部ユニットを開姿勢から閉姿勢へ回動させるときの負荷よりも小さい負荷で上部ユニットを閉姿勢から開姿勢へ回動させることができる。また、上部ユニットが開姿勢から閉姿勢となるときに負荷が大きくなるため、閉姿勢への急激な回動動作が制限される。このため、作業者は、上部ユニットを開姿勢から閉姿勢まで安全に回動させることができる。また、開動作時及び閉動作時それぞれにおける摺動抵抗を変化させることによって上部ユニットの回動時の負荷が決まるため、上部ユニットの回動時の負荷は、上記支持部材の先端部や上記ガイド溝の部品寸法のばらつきの影響を受けにくい。その結果、いずれの画像記録装置においても上記負荷が同等となるため、上部ユニットを開閉操作する際の操作感も各装置間において同等となり、装置の品質が向上する。
(2) 上記支持部材は、上記ガイド溝に挿入されて摺動支持される摺動軸を有する。また、上記ガイド部材は、上記支持部材とは反対側に設けられた第1分割ガイドと、上記支持部材側で上記第1分割ガイドに対して接離可能に設けられ上記第1分割ガイドに対向して配置されることにより上記ガイド溝を形成する第2分割ガイドと、上記第2分割ガイドを上記第1分割ガイドへ向けて弾性付勢する付勢部材とを有している。この場合、上記摺動軸は、上記第1回動時に上記閉姿勢向きの荷重を受けて上記第2分割ガイドの第2カイド縁を上記付勢部材の付勢力に抗して押圧しつつ上記第2ガイド縁に沿って摺動し、上記第2回動時に上記開姿勢向きの荷重及び上記付勢部材の付勢力を受けて上記第1分割ガイドの第1ガイド縁及び上記第2ガイド縁の双方に挟持されつつ摺動する。
この構成では、上記摺動軸は、上記第1回動時に上記閉姿勢向きの荷重を受けて上記第2分割ガイドの第2カイド縁を上記付勢部材の付勢力に抗して押圧するため、第2分割ガイドは第1分割ガイドから離れる。このため、第1回動時の上記摺動軸は、第2ガイド縁のみに接しつつ摺動する。一方、上記摺動軸は、上記第2回動時に上記開姿勢向きの荷重及び上記付勢部材の付勢力を受けるため、上記第1分割ガイドと第2分割ガイドとによって挟持されつつ第1ガイド縁及び第2ガイド縁の双方に接しつつ摺動する。これにより、上記第1回動時の負荷に比べて上記第2回動時の負荷が大きくなるため、上部ユニットを開姿勢から閉姿勢まで安全に回動させることができる。また、付勢部材から一定の付勢力を受けるため、いずれの画像記録装置においても第2回動時の負荷が同等となる。
(3) 本発明の画像記録装置において、上記第2分割ガイドは、上記第1回動時に上記摺動軸が上記閉姿勢向きの荷重を受けることにより上記第1分割ガイドから離れる方向へ移動し、上記第2回動時に上記摺動軸が上記開姿勢向きの荷重及び上記付勢部材の付勢力を受けることにより上記第1分割ガイドに接する方向へ移動することが好ましい。
(4) 本発明の画像記録装置は、上記ガイド溝に連続するように該ガイド溝の一方端に設けられ、上記上部ユニットが上記開姿勢にあるときに上記第1分割ガイドと上記第2分割ガイドとが互いに接した状態で上記摺動軸を収容する第1収容部と、上記第1収容部よりも上記ガイド溝の他方端側に設けられ、上記第1分割ガイドと上記第2分割ガイドとが互いに接した状態で上記摺動軸の外径寸法よりも小さい溝幅を形成する第1狭幅部とを更に備えることが好ましい。
これにより、上部ユニットが開姿勢のときに摺動軸が収容部に収められる。この状態では、付勢部材による付勢力によって第1分割ガイドと第2分割ガイドとが接しているので、摺動軸はガイド溝へ移動できない。このため、上部ユニットが開姿勢に安定して保持される。
(5) 上記第1収容部の具体例としては、上記ガイド溝から上記第1分割ガイド側へ延出された凹部が考えられる。
(6) また、上記第1狭幅部の具体例としては、上記第1ガイド縁及び上記第2ガイド縁の双方又はいずれか一方に突設された突起を有するものが考えられる。
(7) 上記支持部材は、上記ガイド溝に挿入されて摺動支持され該ガイド溝の溝幅よりも小さい外径を有する摺動軸を有する。また、上記摺動軸は、上記第1回動時に上記閉姿勢向きの荷重を受けて上記ガイド溝における上記支持部材側の第3ガイド縁に沿って摺動し、上記第2回動時に上記開姿勢向きの荷重を受けて上記ガイド溝における上記支持部材とは反対側の第4ガイド縁に沿って摺動するものである。この場合、上記摺動軸において上記第3ガイド縁に摺接される第1部位は、上記第4ガイド縁に摺接される第2部位よりも小さい摺動抵抗を生じさせる材質で構成されている。
このように構成された画像記録装置であっても、作業者は、上部ユニットを開姿勢から閉姿勢へ回動させるときの負荷よりも小さい負荷で上部ユニットを閉姿勢から開姿勢へ回動させることができる。また、上部ユニットが開姿勢から閉姿勢となるときに負荷が大きくなるため、閉姿勢への急激な回動動作が制限される。このため、作業者は、上部ユニットを開姿勢から閉姿勢まで安全に回動させることができる。また、開動作時及び閉動作時それぞれにおける摺動抵抗を変化させることによって上部ユニットの回動時の負荷が決まるため、上部ユニットの回動時の負荷は、上記支持部材の先端部や上記ガイド溝の部品寸法のばらつきの影響を受けにくい。その結果、上部ユニットの回動時に生じる負荷が製品ごとに一定となるため、上部ユニットの開閉操作時の操作感が製品ごとに一定となり、装置の品質が向上する。
(8) 本発明の画像記録装置は、上記ガイド溝に連続するように該ガイド溝の一方端に設けられ、上記上部ユニットが上記開姿勢にあるときに上記摺動軸を収容する第2収容部と、上記第2収容部よりも上記ガイド溝の他方端側に設けられ、上記摺動軸の外径よりも狭い溝幅を形成する第2狭幅部とを更に備えることが好ましい。
これにより、上記第1回動時の負荷に比べて上記第2回動時の負荷が大きくなるため、上部ユニットを開姿勢から閉姿勢まで安全に回動させることができる。
(9) 上記第2収容部の具体例としては、上記ガイド溝から上記支持部材とは反対側へ延出された凹部が考えられる。
(10) また、上記第2狭幅部の具体例としては、上記摺動軸が通過する際に溝幅を拡大する方向へ弾性変形する弾性片を有するものが考えられる。
本発明の画像記録装置によれば、上部ユニットの開動作時及び閉動作時それそれの負荷が製造過程で生じる部品寸法のばらつきに影響されにくいため、いずれの画像記録装置においても上記負荷を同等にすることができる。その結果、いずれの画像記録装置においても上部ユニットの開閉操作時の操作感が同等となるため、装置の品質が向上する。
図1は、複合機10の構成を示す外観斜視図であり、(A)にはスキャナユニット12が閉じられた状態が示されており、(B)にはスキャナユニット12が開かれた状態が示されている。 図2は、複合機10の構成を示す外観図であり、(A)にはスキャナユニット12が開けられた状態を正面上方から見た斜視図が示されており、(B)には切断線IIB−IIBの断面図が示されている。 図3は、ストッパ90の構成を示す斜視図である。 図4は、負荷調整部材100の構成を示す側面図であり、(A)には負荷調整部材100の組立完成図が示されており、(B)には負荷調整部材100の部品分解図が示されている。 図5は、負荷調整部材100の取り付け構造を示す断面図であり、(A)にはスキャナユニット12における図2の切断線IIB−IIBの断面図が示されており、(B)には要部VBの部分拡大図が示されている。 図6は、ストッパ90と負荷調整部材100との連結機構を示す側面図であり、(A)にはスキャナユニット12が閉姿勢のときの連結状態が示されており、(B)にはスキャナユニット12が閉姿勢から開姿勢への回動途中における連結状態が示されている。 図7は、ストッパ90と負荷調整部材100との連結機構を示す側面図であり、(A)にはスキャナユニット12が開姿勢のときの連結状態が示されており、(B)にはスキャナユニット12が開姿勢から閉姿勢への回動途中における連結状態が示されている。 図8は、本発明の変形例に係るストッパ130及び負荷調整部材140の構成を示す側面図であり、(A)にはストッパ130が示されており、(B)には負荷調整部材140が示されている。 図9は、ストッパ130と負荷調整部材140との連結機構を示す側面図であり、(A)にはスキャナユニット12が閉姿勢のときの連結状態が示されており、(B)にはスキャナユニット12が閉姿勢から開姿勢への回動途中における連結状態が示されている。 図10は、ストッパ130と負荷調整部材140との連結機構を示す側面図であり、(A)にはスキャナユニット12が開姿勢のときの連結状態が示されており、(B)にはスキャナユニット12が開姿勢から閉姿勢への回動途中における連結状態が示されている。
以下、適宜図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。
[複合機10の概略構成]
図1は、本発明の画像記録装置の一実施形態に係る複合機10の外観を示す斜視図である。以下の説明においては、複合機10が使用可能に設置された状態(図1の状態)を基準として上下方向7を定義し、開口13が設けられている側を手前側(正面)として前後方向8を定義し、複合機10を手前側(正面)から見て左右方向9を定義する。
図1に示されるように、複合機10は、高さ(上下方向7の長さ)に対して横幅(左右方向9の長さ)及び奥行き(前後方向8の長さ)が大きい薄型の直方体に概ね形成されている。複合機10は、ファクシミリ機能、プリント機能、スキャン機能、及び、コピー機能などの各種の機能を有している。なお、本発明の画像記録装置は、上記した全ての機能を有するものに限られず、例えば、プリント機能のみを有するプリンタ、プリント機能とスキャナ機能のみを有する複合機、或いはコピー機能のみを有する複写機として本発明の画像記録装置が実施されてもよい。
複合機10の下部にインクジェット記録方式のプリンタユニット11(本発明の本体ユニットの一例)が設けられている。プリンタユニット11は、正面に開口13が形成されたプリンタ筐体14を有する。開口13に記録用紙を収容するためのトレイ24が装着されている。なお、図1(B)ではトレイ24の図示が省略されている。本実施形態ではプリンタユニット11がインクジェット記録方式のものとして説明するが、プリンタユニット11はインクジェット記録方式のものに限られず、電子写真方式或いは熱転写方式のものであってもよい。
プリンタユニット11の上側にスキャナユニット12(本発明の上部ユニットの一例)が設けられている。スキャナユニット12は、上面にコンタクトガラス(不図示)が設けられたスキャナ筐体15を有する。画像が読み取られる原稿は、コンタクトガラスの上面に載置される。
[スキャナユニット12の開閉機構]
スキャナユニット12は、プリンタユニット11の上面に対して開閉可能なように複合機10の後背部側を回動中心として回動可能に支持されている。具体的には、プリンタ筐体14の後背部に回動軸26(図2(B)参照)が設けられ、スキャナ筐体15の後背部に上記回動軸26に軸支される軸受部27(図4(A)参照)が設けられており、回動軸26に軸受部27が嵌め入れられて軸支されることによって、スキャナ筐体15とプリンタ筐体14とが連結されている。これにより、スキャナユニット12は、回動軸26を中心にして、プリンタユニット11の上面を覆う閉姿勢(図1(A)に示される姿勢)とプリンタユニット11の上面から上方へ離間した開姿勢(図1(B)に示される姿勢)との間で回動可能となる。本実施形態では、プリンタユニット11の上面が開放されている。そのため、スキャナユニット12が図1(B)に示されるように上方へ開けられてプリンタユニット11の上面が露出されると、作業者は、プリンタユニット11の上面から内部にアクセスすることが可能となる。そして、作業者は、プリンタユニット11内の構成要素のメンテナンスやジャム処理などを行うことが可能となる。このように、スキャナユニット12は、プリンタユニット11の上面を覆うカバーの役割を担っている。
図2に示されるように、プリンタユニット11とスキャナユニット12との間にはストッパ90(本発明の支持部材の一例)が設けられている。ストッパ90は、装置の前後方向8の長さよりも若干短い寸法の平板部材で構成されており、その基端部93がプリンタユニット11の上部の前方側の部位に回動自在に支持されている。このストッパ90は、平面視で前後方向8に延出されている。ストッパ90の後方側の先端部94は、スキャナ筐体15に設けられた負荷調整部材100(本発明のガイド部材の一例)に摺動可能に連結されている。ストッパ90は、スキャナユニット12がプリンタユニット11に対して開かれた開姿勢において、図2(B)に示されるように、筋交いの如くスキャナユニット12を支持する。これにより、スキャナユニット12は、ストッパ90によって開姿勢に保持される。
図3は、ストッパ90の構成を示す斜視図である。ストッパ90は、例えば、合成樹脂成型品として実現される。ストッパ90の基端部93には、厚み方向に貫通する軸孔91が形成されている。この軸孔91にプリンタユニット11に設けられた支軸(不図示)が挿通されることにより、ストッパ90がプリンタユニット11に回動自在に支持される。
ストッパ90の先端部94には、厚み方向に突出する係合ピン92(本発明の摺動軸の一例)が設けられている。係合ピン92は、後述される負荷調整部材100のガイド溝103(図4参照)に挿通されて係合された状態で、ガイド溝103に沿って摺動可能とされる。係合ピン92の外周面は、高摩擦部材であるフリクションラバーにより覆われている。フリクションラバーはゴム製の弾性部材であり、所望の摺動抵抗を生じさせるためのものである。フリクションラバーは、接着剤などにより係合ピン92の外周面全域に貼り付けられて固定される。
図4は、負荷調整部材100の構成を示す側面図である。負荷調整部材100は、図2(B)に示されるように、スキャナ筐体15に取り付けられている。図4に示されるように、負荷調整部材100は、ストッパ90の先端部93の係合ピン92を摺動可能に支持しつつ、スキャナユニット12の回動姿勢に応じた位置にストッパ90の先端部94を案内するものである。図4に示されるように、負荷調整部材100は、スキャナ筐体15の厚み方向に幅広の平板形状に形成されており、例えば、合成樹脂成型品として実現される。
図4(A)に示されるように、負荷調整部材100には、その長手方向にガイド溝103が形成されている。ガイド溝103には、ストッパ90の係合ピン92が挿通される。係合ピン92はガイド溝103に沿って摺動移動自在である。これにより、ストッパ90の先端部94がスキャナユニット12の開閉に伴って概ね前後方向8へ案内される。
図4(B)に示されるように、負荷調整部材100は、大別して、分割された2つの部材から構成されている。具体的には、負荷調整部材100は、上側ガイド部材101(本発明の第1分割ガイドの一例)と、下側ガイド部材102(本発明の第2分割ガイドの一例)とから構成されている。上側ガイド部材101はガイド溝103の概ね上半分に相当する上側縁部105(本発明の第1ガイド縁の一例)を有する。下側ガイド部材102はガイド溝103の概ね下半分に相当する下側縁部106(本発明の第2ガイド縁の一例)を有する。本実施形態では、上側ガイド部材101と下側ガイド部材102とが図4の紙面において上下方向に対向して配置されることによって、上側縁部105及び下側縁部106で囲まれたカイド溝103が形成される。
図5に示されるように、負荷調整部材100は、その長手方向がスキャナユニット12の前後方向8と一致するようにスキャナ筐体15に設けられている。本実施形態では、図4において、左側がスキャナ筐体15の後方側に向けられ、右側がスキャナ筐体15の前方側に向けられた状態で負荷調整部材100がスキャナ筐体15の左端部付近に取り付けられている。スキャナ筐体15において、上側ガイド部材101はストッパ90が設けられている側(プリンタユニット11側)とは反対側、つまり上側(スキャナユニット12側)に配置されており、下側ガイド部材102はストッパ90が設けられている側(プリンタユニット11側)、つまり下側に配置されている。
上側ガイド部材101はスキャナ筐体15に固定されている。具体的には、図5(B)に示されるように、スキャナ筐体15の左端部付近に設けられた支持壁30にビスなどの締結具、接着剤、或いは嵌め入れ等の固定手段によって固定されている。一方、下側ガイド部材102は、上側ガイド部材101に対して接触する位置(図5(B)参照)と上側ガイド部材101から離れた位置との間で移動可能に支持されている。具体的には、上側ガイド部材101の長手方向の両端部それぞれに下方へ突出する支持バー108,109が設けられており、下側ガイド部材102の長手方向の両端部それぞれには支持バー108,109に対応する位置に貫通孔111,112が形成されており、支持バー108,109が貫通孔111,112に挿通されることで、下側ガイド部材102は支持バー108,109に沿ってその延出方向へ移動可能となる。これにより、下側ガイド部材102は、上側ガイド部材101に対して図5の紙面において上下方向に接離可能となる。
図4に示されるように、負荷調整部材100は、コイルバネ114,115(本発明の付勢部材の一例)を有する。コイルバネ114は、その内孔に貫通孔111を貫通した支持バー108が挿通された状態でスキャナ筐体15に取り付けられている。具体的には、図5(B)に示されるように、支持壁30の前方端の下方にバネ受け壁31が設けられており、所定のバネ力を生じさせるようにある程度圧縮された状態でコイルバネ114がバネ受け壁31と下側ガイド部材102との間に配置されている。また、コイルバネ115は、その内孔に貫通孔112を貫通した支持バー109が挿通された状態でスキャナ筐体15に取り付けられている。具体的には、図5(B)に示されるように、支持壁30の後方端の下方にバネ受け壁32が設けられており、所定のバネ力を生じさせるようにある程度圧縮された状態でコイルバネ115がバネ受け壁32と下側ガイド部材102との間に配置されている。このようなコイルバネ114,115が設けられているため、下側ガイド部材112はコイルバネ114,115の付勢力によって上側ガイド部材101側へ向けて所定の弾性力で押しつけられる。このため、コイルバネ114,115による付勢力以外の外力が加えられていない場合は、負荷調整部材100の上側ガイド部材101と下側ガイド部材102とが接触した状態となる。
図5に示されるように、ガイド溝103の前方側の一端には、係止溝104(本発明の第1収容部、凹部の一例)が設けられている。係止溝104は、ガイド溝103から連続され且つガイド溝103から上側に延出されている。係止溝104は、上側ガイド部材101の上側縁部105が凹形状に切り欠かれることによって形成される。係合ピン92がガイド溝103から係止溝104へ進入することにより、ストッパ90が、スキャナユニット12を開姿勢に保持する姿勢となり、当該姿勢が保たれる。ガイド溝103と係止溝104との境界には、突片117(本発明の突起の一例)が設けられている。この突片117は、下側ガイド部材102の下側縁部106から上方へ突出している。本実施形態では、図5に示す如く上側ガイド部材101と下側ガイド部材102とが上下方向に接触した状態では、突片117付近の溝幅、つまり、突片117と上側ガイド部材101との間隔は、係合ピン92の外径寸法よりも小さい。一方、係止溝104は、係合ピン92を収容し得るサイズに形成されている。そのため、一旦、係止溝104に進入した係合ピン92がガイド溝103に戻るには、ガイド溝103の溝幅を広げる方向へ突片117を押圧して、コイルバネ114を圧縮させる必要がある。なお、突片117と上側ガイド部材101との間における幅の狭い部分が、本発明の第1狭幅部に相当する。
図5に示す如く上側ガイド部材101と下側ガイド部材102とが上下方向に接した状態では、ガイド溝103において突片117よりも後方側の区域119の溝幅は、係合ピン92の外径寸法よりも大きく形成されている。一方、区域119からガイド溝103の後端部付近までの区域120の溝幅は、係合ピン92の外径寸法よりも小さく形成されている。また、ガイド溝103の後端部の区域121の溝幅は、係合ピン92の外径寸法よりも大きく形成されている。
以下、図6及び図7を参照しながら、スキャナユニット12の開閉に伴うストッパ90及び負荷調整部材100の動作について説明する。なお、図6及び図7には、複合機10を側面から見たときのストッパ90及び負荷調整部材100の姿勢が示されており、その他の構成は省略されている。
スキャナユニット12がプリンタユニット11に対して開閉されるに伴い、ストッパ90が基端側の軸孔91を回動中心として回動される。ストッパ90の回動先端側の係合ピン92は、負荷調整部材100のガイド溝103に沿ってスライド移動される。負荷調整部材100は、スキャナユニット12のスキャナ筐体15に取り付けられており、装置背面側を回動中心としてスキャナユニット12と一体に回動される。
図6(A)はスキャンユニット12が閉姿勢のときの状態が示されている。このとき、係合ピン92はガイド溝103の後端部の区域121に配置されている。上述したように、区域121の溝幅は係合ピン92の外径寸法よりも大きいので、下側ガイド部材102はコイルバネ114,115によって上方へ付勢されて、上側ガイド部材101に接している。
スキャナユニット12がプリンタユニット11に対して閉姿勢から開姿勢へ向けて回動されると、その回動動作に伴って負荷調整部材100はスキャナユニット12とともに上側へ回動される。このとき、係合ピン92がガイド溝103に挿通されているので、スキャナユニット12が開かれると、係合ピン92が負荷調整部材100によって上側へ持ち上げられる。これにより、ストッパ90が起立するように回動される。このとき、負荷調整部材100がガイド溝103に係合された係合ピン92を持ち上げる反力として、負荷調整部材100の下側ガイド部材102をコイルバネ114,115の付勢力に抗して下方へ押し下げる荷重が係合ピン92から下側ガイド部材102に付与される。この荷重を受けた下側ガイド部材102は下方へ押し下げられて、上側ガイド部材101から離れる。これにより、ガイド溝103の溝幅が拡大され、その溝幅が係合ピン92の外径寸法より大きくなる。この状態で係合ピン92がガイド溝103の区域121から区域120へ移動すると、図6(B)に示されるように、係合ピン92は、上記荷重を下側ガイド部材102に付与して区域120の溝幅を拡大させつつ、下側縁部106に接した状態で下側縁部106に沿って前方へ移動する。
スキャナユニット12が閉姿勢から開姿勢へ回動される過程で、係合ピン92は、下側縁部106のみに摺接する。このため、係合ピン92と下側縁部106との間には、係合ピン92の移動方向とは反対方向の摺動抵抗Mが生じる。この摺動抵抗Mは、係合ピン92から下側ガイド部材102へ付与される上記荷重と、係合ピン92及び下側縁部106の摩擦係数とによって決定されるものである。
スキャナユニット12が更に開姿勢へ向けて回動されて、ストッパ90が更に起立されると、係合ピン92はガイド溝103の区域120及び区域119を抜けて突片117に到達する。そして、図7(A)に示されるように、スキャナユニット12が完全に開かれて開姿勢となると、ストッパ90の係合ピン92は、突片117を乗り越えてガイド溝103の前方端へ移動する。その後、スキャナユニット12が手放されると、スキャナユニット12の重力によってスキャナユニット12は閉姿勢へ移動しようとするが、係合ピン92が係止溝104に進入して、係合ピン92がガイド溝103へ戻ることが規制される。そのため、ストッパ90が起立された状態に維持される。また、このストッパ90が、スキャナユニット12を筋交いの如く支持するため、スキャナユニット12が手放されても、スキャナユニット12は開姿勢を保持する。なお、スキャナユニット12が手放されて係合ピン92が係止溝104に進入すると、係合ピン92から下側ガイド部材102への荷重がなくなるので、下側ガイド部材102はコイルバネ114,115の付勢力を受けて再び上側ガイド部材101と接した状態となる(図7(A)参照)。
一方、スキャナユニット12がプリンタユニット11に対して開姿勢から閉姿勢へ向けて回動される際には、係止溝104に進入した係合ピン92をガイド溝103へ戻すべく、スキャナユニット12が一旦持ち上げられて、係合ピン92が係止溝104からガイド溝103の前方端に移動される。その後、ストッパ90が倒伏方向へ押し下げられて倒伏方向の外力が加えられると、係合ピン92は、下側ガイド部材102を押し下げて溝幅を拡大させつつ突片117を乗り越えてガイド溝103の区域119に進入する。係合ピン92がガイド溝103に進入した後は、スキャナユニット12のみが閉姿勢へ向けて回動されることにより、ストッパ90が起立姿勢から倒伏姿勢へ回動される。
ストッパ90の係合ピン92は、負荷調整部材100のガイド溝103に挿通されているので、スキャナユニット12が開姿勢から閉姿勢へ回動される過程では、負荷調整部材100の上側ガイド部材101によって係合ピン92が下側へ押しつけられる。これにより、ストッパ90が倒伏するように回動され、係合ピン92は、ガイド溝103を前方側から後方側へスライド移動される。上側ガイド部材101が係合ピン92を押し下げる際に、その反力として、上側ガイド部材101は係合ピン92から上方への荷重を受ける。したがって、スキャナユニット12が開姿勢から閉姿勢へ回動される過程で、係合ピン92がガイド溝103を後方へ移動する際は、係合ピン92は、上側縁部105に接した状態で移動する。このため、係合ピン92と上側縁部105との間には、係合ピン92の移動方向とは反対方向の摺動抵抗Mが生じる。この摺動抵抗Mは、係合ピン92から上側ガイド部材101へ付与される上記荷重と、係合ピン92及び上側縁部105の摩擦係数とによって決定されるものである。
スキャナユニット12が開姿勢から閉姿勢へ回動される過程で、係合ピン92がガイド溝103の区域119を後方へ移動する際は、区域119の溝幅は係合ピン92の外径寸法よりも大きいため、係合ピン92は、上側縁部105のみに摺接する。このため、係合ピン92が区域119を移動する間は、上記摺動抵抗Mだけが生じる。したがって、過大な摺動抵抗が生じないので、スキャナユニット12の閉じ始めにおいては、スキャナユニット12は軽快に閉じられる。
一方、区域120の溝幅は係合ピン92の外径寸法よりも小さいため、係合ピン92がガイド溝103の区域119から区域120へ移る際に、係合ピン92は負荷調整部材100の下側ガイド部材102をコイルバネ114,115の付勢力に抗して下方へ押し下げる。これにより、図7(B)に示されるように、下側ガイド部材102は上側ガイド部材101から離れる。このとき、係合ピン92は、スキャナユニット12の閉じ動作によって、上側ガイド部材101から受ける荷重と、コイルバネ114,115のバネ力によって下側ガイド部材102から受ける荷重との両方が付与され、上側ガイド部材101と下側ガイド部材102とによって挟持された状態で後方へ移動する。このため、係合ピン92と下側縁部106との間には、係合ピン92の移動方向とは反対方向の摺動抵抗Mが生じる。つまり、スキャナユニット12の閉動作においてガイド溝103の区域120を係合ピン92が移動する際は、上記摺動抵抗Mに加えて上記摺動抵抗Mが生じるため、開動作時や閉動作における閉じ始めに比べて過大な摺動抵抗が生じることになる。言い換えると、係合ピン92とガイド溝103との間に生じる摺動抵抗は、スキャナユニット12が閉姿勢から開姿勢へ回動される場合よりも、開姿勢から閉姿勢へ回動される場合のほうが大きくなる。そのため、スキャナユニット12が開姿勢から閉姿勢へ回動される過程で区域120を係合ピン92が移動する際は、開動作時や閉動作における閉じ始めに比べて大きな負荷がかかる。したがって、スキャナユニット12が急激に閉姿勢へ回動されたとしても、上記摺動抵抗によるダンパー作用が働くため、スキャナユニット12の回動動作が制動される。その結果、スキャナユニット12はゆっくり閉じられる。
なお、図6(A)に示されるように、スキャナユニット12が完全に閉じられて閉姿勢になると、ストッパ90の係合ピン92は、ガイド溝103の区域121に進入する。上述したように、区域121の溝幅は係合ピン92の外径寸法よりも大きい。そのため、下側ガイド部材102はコイルバネ114,115の付勢力を受けて再び上側ガイド部材101に接した状態となる。
[本実施形態の作用・効果]
上述したように、本実施形態では、係合ピン92とガイド溝103との間に生じる摺動抵抗が、スキャナユニット12が閉姿勢から開姿勢へ回動される場合よりも、開姿勢から閉姿勢へ回動される場合のほうが大きくなるように構成されているため、作業者は、小さい負荷でスキャナユニット12を閉姿勢から開姿勢へ回動させることができる。また、スキャナユニット12が開姿勢から閉姿勢となるときに負荷が大きくなるため、閉姿勢への急激な回動動作が制限される。このため、作業者は、スキャナユニット12を開姿勢から閉姿勢まで安全に回動させることができる。また、分割された2部材からなる負荷調整部材100によって開動作時及び閉動作時それぞれにおける摺動抵抗を変化させることでスキャナユニット12の回動時の負荷が決まるため、係合ピン92やガイド溝103の寸法のばらつきの影響を受けにくくなり、いずれ複合機10においても回動時の負荷が同等となる。その結果、いずれ複合機10においてもスキャナユニット12の開閉操作時の操作感が同等となり、複合機10の品質が向上する。
なお、上述の実施形態では、負荷調整部材100をスキャナ筐体15に設け、ストッパ90をプリンタ筐体14に回動可能に支持させることとしたが、逆に、負荷調整部材100をプリンタ筐体14に設け、ストッパ90をスキャナ筐体15に回動可能に支持させた構成を採用することも可能である。
[本実施形態の変形例]
次に、図8乃至図10を参照して、上述の実施形態の変形例について説明する。この変形例が上述の実施形態と異なるところは、ストッパ90に代えてストッパ130(本発明の支持部材の一例)が採用されている点と、負荷調整部材100に代えて負荷調整部材140(本発明のガイド部材の一例)が採用されている点である。なお、この変形例の説明においては、上述の実施形態と同一の構成については、図8乃至図10において上述の実施形態の各構成要素に付した符号と同番号の符号を付すことによって、その詳細な説明を省略する。
図8(A)にストッパ130が示されている。ストッパ130はストッパ90と概ね同形状に形成されており、ストッパ90と同様に合成樹脂成型品として実現される。このストッパ130の先端部94には、厚み方向に突出する係合ピン132(本発明の摺動軸の一例)が設けられている。係合ピン132は、負荷調整部材100のガイド溝143(図8(B)参照)に挿通されて係合された状態で、ガイド溝143に沿って摺動可能とされる。係合ピン132の外周面は、2種類の部材で覆われている。具体的には、ガイド溝143に沿ってスライド移動する際に、ガイド溝143の上側縁部145(本発明の第4ガイド縁の一例)に摺接される上側摩擦部材133(本発明の第2部位の一例)と、ガイド溝143の下側縁部146(本発明の第3ガイド縁の一例)に摺接される下側摩擦部材134(本発明の第1部位の一例)とによって覆われている。上側摩擦部材133,134は、例えば、ゴム製の弾性部材であるフリクションラバーで構成されている。本変形例では、下側摩擦部材134は、上側摩擦部材133よりも小さい摩擦抵抗を生じさせる材質で構成されている。
図8(B)に負荷調整部材140が示されている。負荷調整部材140は、負荷調整部材100と概ね同形状に形成されており、負荷調整部材100と同様に合成樹脂成型品として実現される。しかしながら、負荷調整部材100とは異なり、分割されておらず、またコイルバネ114,115も設けられておらず、1つの部材で構成されている。図8(B)に示されるように、負荷調整部材140には、その長手方向にガイド溝143が形成されている。ガイド溝143には、ストッパ130の係合ピン132が挿通される。係合ピン132はガイド溝143に沿って摺動移動自在である。これにより、ストッパ130の先端部94がスキャナユニット12の開閉に伴って概ね前後方向8へ案内される。本変形例では、ガイド溝143の溝幅は、ガイド溝143の全域において、係合ピン132の外径寸法よりも大きく形成されている。つまり、係合ピン132の外径はガイド溝143の溝幅よりも小さい。なお、ガイド溝143の前方側の一端にも、ガイド溝143から連続され且つガイド溝143から上側に延出された係止溝104と同様の係止溝144(本発明の第2収容部、凹部の一例)が設けられている。
また、ガイド溝143と係止溝144との境界には、ガイド溝143の溝幅を拡げる方向に弾性変形可能な弾性片147が形成されている。弾性片147は係止溝144側へ延出されており、その先端に突起148が設けられている。突起148は、下側縁部146から上方へ突出している。そのため、突片148付近の溝幅、つまり、突起148と上側縁部145との間隔は、係合ピン132の外径寸法よりも小さくなっている。そのため、一旦、係止溝144に進入した係合ピン132がガイド溝143に戻るには、ガイド溝143の溝幅を広げる方向へ弾性片147を押圧して、弾性片147を弾性変形させる必要がある。
以下、図9及び図10を参照しながら、スキャナユニット12の開閉に伴うストッパ130及び負荷調整部材140の動作について説明する。なお、上述の実施形態と同様の動きについての説明は省略する。図9及び図10には、複合機10を側面から見たときのストッパ130及び負荷調整部材140の姿勢が示されており、その他の構成は省略されている。
図9(A)はスキャンユニット12が閉姿勢のときの状態が示されている。このとき、係合ピン132はガイド溝143の後端部に配置されている。
スキャナユニット12がプリンタユニット11に対して閉姿勢から開姿勢へ向けて回動されると、係合ピン132が負荷調整部材140によって上側へ持ち上げられる。これにより、ストッパ130が起立するように回動される。このとき、負荷調整部材140がガイド溝143に係合された係合ピン132を持ち上げる反力として、係合ピン132から下側縁部146に荷重が付与される。図9(B)に示されるように、係合ピン132は、上記荷重を下側縁部146に付与した状態で、下側摩擦部材134が下側縁部146に接したまま下側縁部146に沿って前方へ移動する。このとき、係合ピン132の下側摩擦部材134と下側縁部146との間には、係合ピン132の移動方向とは反対方向の摺動抵抗Mが生じる。この摺動抵抗Mは、係合ピン132から下側縁部146へ付与される上記荷重と、下側摩擦部材134及び下側縁部146の摩擦係数とによって決定されるものである。
図10(A)に示されるように、スキャナユニット12が完全に開かれて開姿勢となると、ストッパ130の係合ピン132は、突起148を乗り越えてガイド溝143の前方端へ移動する。その後、スキャナユニット12が手放されると、係合ピン132が係止溝144に進入して、係合ピン132がガイド溝143へ戻ることが規制される。そのため、ストッパ130が起立された状態に維持される。また、このストッパ130が、スキャナユニット12を筋交いの如く支持するため、スキャナユニット12が手放されても、スキャナユニット12は開姿勢を保持する。
一方、スキャナユニット12がプリンタユニット11に対して開姿勢から閉姿勢へ向けて回動される際には、係止溝144に進入した係合ピン132をガイド溝143へ戻すべく、スキャナユニット12が一旦持ち上げられて、係合ピン132が係止溝144からガイド溝143の前方端に移動される。その後、ストッパ130が倒伏方向へ押し下げられて倒伏方向の外力が加えられると、係合ピン132は、突起148に当接して弾性片147を押し下げて溝幅を拡大させつつ突起148を乗り越えてガイド溝143に進入する。
スキャナユニット12が開姿勢から閉姿勢へ回動される過程では、負荷調整部材140の上側縁部145によって係合ピン132が下側へ押しつけられる。これにより、ストッパ130が倒伏するように回動され、係合ピン132は、ガイド溝143を前方側から後方側へスライド移動される。上側縁部145が係合ピン132を押し下げる際に、その反力として、上側縁部145は係合ピン132から上方への荷重を受ける。したがって、スキャナユニット12が開姿勢から閉姿勢へ回動される過程で、係合ピン132がガイド溝143を後方へ移動する際は、係合ピン132の上側摩擦部材133が上側縁部145に接した状態で移動する。このため、上側摩擦部材133と上側縁部145との間には、係合ピン132の移動方向とは反対方向の摺動抵抗Mが生じる。この摺動抵抗Mは、係合ピン132から上側縁部145へ付与される上記荷重と、上側摩擦部材133及び上側縁部145の摩擦係数とによって決定されるものである。
上述したように、下側摩擦部材134は、上側摩擦部材133よりも小さい摩擦抵抗を生じさせる材質で構成されている。したがって、スキャナユニット12が開姿勢から閉姿勢へ回動される場合に生じる摩擦抵抗Mは、閉姿勢から開姿勢へ回動される場合に生じる摩擦抵抗Mよりも大きい。そのため、上述の実施形態と同様に、スキャナユニット12が開姿勢から閉姿勢へ回動される過程で大きな負荷がかかる。このため、スキャナユニット12が急激に閉姿勢へ回動されたとしても、上記摺動抵抗によるダンパー作用が働くため、スキャナユニット12の回動動作が制動される。その結果、スキャナユニット12はゆっくり閉じられる。
10・・・複合機
11・・・プリンタユニット
12・・・スキャナユニット
14・・・プリンタ筐体
15・・・スキャナ筐体
90,130・・・ストッパ
92,132・・・係合ピン
100,140・・・負荷調整部材
101・・・上側ガイド部材
102・・・下側ガイド部材
103・・・ガイド溝
105・・・上側縁部
106・・・下側縁部
114・・・コイルバネ
115・・・コイルバネ
117・・・突片
147・・・弾性片

Claims (9)

  1. 本体ユニットと、
    上記本体ユニットの上側に設けられ、上記本体ユニットの一方側を回動軸として上記本体ユニットの上面を覆う閉姿勢と上記本体ユニットの上面から上方へ離間した開姿勢との間で回動可能に支持された上部ユニットと、
    上記両ユニットのいずれか一方のユニットに基端部が回動可能に支持され、上記上部ユニットを上記開姿勢に保持するための支持部材と、
    上記両ユニットのいずれか他方のユニットに少なくとも一部が固定され、上記支持部材の先端部を摺動可能に支持しつつ上記上部ユニットの回動姿勢に応じた位置に案内するガイド溝を有するガイド部材と、を具備し、
    上記支持部材の先端部と上記ガイド溝との間の摺動抵抗が、上記閉姿勢から上記開姿勢に至る第1回動時よりも上記開姿勢から上記閉姿勢に至る第2回動時のほうが大きくなるように構成されており、
    上記支持部材は、上記ガイド溝に挿入されて摺動支持される摺動軸を有し、
    上記ガイド部材は、上記支持部材とは反対側に設けられた第1分割ガイドと、上記支持部材側で上記第1分割ガイドに対して接離可能に設けられ上記第1分割ガイドに対向して配置されることにより上記ガイド溝を形成する第2分割ガイドと、上記第2分割ガイドを上記第1分割ガイドへ向けて弾性付勢する付勢部材とを有してなり、
    上記摺動軸は、
    上記第1回動時に上記閉姿勢向きの荷重を受けて上記第2分割ガイドの第2カイド縁を上記付勢部材の付勢力に抗して押圧しつつ上記第2ガイド縁に沿って摺動し、
    上記第2回動時に上記開姿勢向きの荷重及び上記付勢部材の付勢力を受けて上記第1分割ガイドの第1ガイド縁及び上記第2ガイド縁の双方に挟持されつつ摺動する画像記録装置。
  2. 上記第2分割ガイドは、上記第1回動時に上記摺動軸が上記閉姿勢向きの荷重を受けることにより上記第1分割ガイドから離れる方向へ移動し、上記第2回動時に上記摺動軸が上記開姿勢向きの荷重及び上記付勢部材の付勢力を受けることにより上記第1分割ガイドに接する方向へ移動する請求項に記載の画像記録装置。
  3. 上記ガイド溝に連続するように該ガイド溝の一方端に設けられ、上記上部ユニットが上記開姿勢にあるときに上記第1分割ガイドと上記第2分割ガイドとが互いに接した状態で上記摺動軸を収容する第1収容部と、
    上記第1収容部よりも上記ガイド溝の他方端側に設けられ、上記第1分割ガイドと上記第2分割ガイドとが互いに接した状態で上記摺動軸の外径寸法よりも小さい溝幅を形成する第1狭幅部とを更に備える請求項又はに記載の画像記録装置。
  4. 上記第1収容部は、上記ガイド溝から上記第1分割ガイド側へ延出された凹部である請求項に記載の画像記録装置。
  5. 上記第1狭幅部は、上記第1ガイド縁及び上記第2ガイド縁の双方又はいずれか一方に突設された突起を有する請求項又はのいずれかに記載の画像記録装置。
  6. 本体ユニットと、
    上記本体ユニットの上側に設けられ、上記本体ユニットの一方側を回動軸として上記本体ユニットの上面を覆う閉姿勢と上記本体ユニットの上面から上方へ離間した開姿勢との間で回動可能に支持された上部ユニットと、
    上記両ユニットのいずれか一方のユニットに基端部が回動可能に支持され、上記上部ユニットを上記開姿勢に保持するための支持部材と、
    上記両ユニットのいずれか他方のユニットに少なくとも一部が固定され、上記支持部材の先端部を摺動可能に支持しつつ上記上部ユニットの回動姿勢に応じた位置に案内するガイド溝を有するガイド部材と、を具備し、
    上記支持部材の先端部と上記ガイド溝との間の摺動抵抗が、上記閉姿勢から上記開姿勢に至る第1回動時よりも上記開姿勢から上記閉姿勢に至る第2回動時のほうが大きくなるように構成されており、
    上記支持部材は、上記ガイド溝に挿入されて摺動支持され該ガイド溝の溝幅よりも小さい外径を有する摺動軸を有し、
    上記摺動軸は、上記第1回動時に上記閉姿勢向きの荷重を受けて上記ガイド溝における上記支持部材側の第3ガイド縁に沿って摺動し、上記第2回動時に上記開姿勢向きの荷重を受けて上記ガイド溝における上記支持部材とは反対側の第4ガイド縁に沿って摺動するものであり、
    上記摺動軸において上記第3ガイド縁に摺接される第1部位は、上記第4ガイド縁に摺接される第2部位よりも小さい摺動抵抗を生じさせる材質で構成されている画像記録装置。
  7. 上記ガイド溝に連続するように該ガイド溝の一方端に設けられ、上記上部ユニットが上記開姿勢にあるときに上記摺動軸を収容する第2収容部と、
    上記第2収容部よりも上記ガイド溝の他方端側に設けられ、上記摺動軸の外径よりも狭い溝幅を形成する第2狭幅部とを更に備える請求項に記載の画像記録装置。
  8. 上記第2収容部は、上記ガイド溝から上記支持部材とは反対側へ延出された凹部である請求項に記載の画像記録装置。
  9. 上記第2狭幅部は、上記摺動軸が通過する際に溝幅を拡大する方向へ弾性変形する弾性片を有する請求項又はに記載の画像記録装置。
JP2009260654A 2009-11-16 2009-11-16 画像記録装置 Active JP5471332B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009260654A JP5471332B2 (ja) 2009-11-16 2009-11-16 画像記録装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009260654A JP5471332B2 (ja) 2009-11-16 2009-11-16 画像記録装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011104823A JP2011104823A (ja) 2011-06-02
JP5471332B2 true JP5471332B2 (ja) 2014-04-16

Family

ID=44228896

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009260654A Active JP5471332B2 (ja) 2009-11-16 2009-11-16 画像記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5471332B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6079261B2 (ja) * 2013-01-22 2017-02-15 ブラザー工業株式会社 画像形成装置
JP7318503B2 (ja) 2019-07-26 2023-08-01 セイコーエプソン株式会社 記録装置、開閉装置
JP7471786B2 (ja) 2019-09-11 2024-04-22 キヤノン株式会社 位置保持機構及び画像形成装置

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4548586B2 (ja) * 2004-08-04 2010-09-22 ブラザー工業株式会社 画像記録装置
JP2007047570A (ja) * 2005-08-11 2007-02-22 Seiko Epson Corp 画像形成装置
JP4321531B2 (ja) * 2006-02-01 2009-08-26 ブラザー工業株式会社 画像読取装置
JP4407669B2 (ja) * 2006-05-01 2010-02-03 村田機械株式会社 画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011104823A (ja) 2011-06-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN100579346C (zh) 图像记录设备和开关机构
US8511818B2 (en) Multifunction peripheral having opening and closing mechanism
US6804858B2 (en) Opening and closing mechanism of hinged pair of bodies
JP4673766B2 (ja) 画像読取装置
JP4569687B2 (ja) 回動装置
US8662770B2 (en) Image recording apparatus
JP5471332B2 (ja) 画像記録装置
JP6536513B2 (ja) 画像形成装置
KR20130051742A (ko) 화상형성장치
US20110241511A1 (en) Opening and closing apparatus
JP4375368B2 (ja) 用紙搬送機構及びこれを備えた画像形成装置
JP6238612B2 (ja) プリント装置
JP4569517B2 (ja) 画像形成装置
US20050151762A1 (en) Image recording apparatus with slidably opening scanner bed
JP4407669B2 (ja) 画像形成装置
JP5344187B2 (ja) 上部ユニットケースの開閉装置
JP3671846B2 (ja) 画像形成装置
JP6763264B2 (ja) 開閉装置、画像形成装置及び複合機
JPWO2020100526A1 (ja) シート収容装置、及びシート収容装置を備える画像処理装置、シート位置決め部材
JP4347866B2 (ja) サーマルプリンタ
JP3470408B2 (ja) ペーパー解除機構
US20100244367A1 (en) Sheet Feeder and Image Recorder Having the Same
US20150274462A1 (en) Conveying device
JP4424043B2 (ja) ヒンジ及びそれを用いた画像形成装置
JP2023160573A (ja) ヒンジ並びにこのヒンジを用いた事務機器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20121101

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130926

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131001

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131126

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140107

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140120

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5471332

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150