JP5471238B2 - 発光素子、発光装置、およびプロジェクター - Google Patents

発光素子、発光装置、およびプロジェクター Download PDF

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Description

本発明は、発光素子、発光装置、およびプロジェクターに関する。
スーパールミネッセントダイオード(SLD:Super Luminescent Diode、以下「SL
D」ともいう)は、発光ダイオードと同様に低コヒーレント性を示し、広帯域な発光スペクトルを示しながら、半導体レーザーと同程度の出力を得ることが可能な光半導体素子である。SLDは、一般的に、半導体レーザーから共振器構造を取り除いて、レーザー発振を抑制した構造を有している。レーザー発振を抑制するためには、素子端面における光反射率を抑制する必要がある。比較的簡易に素子端面の反射率を低減する方法としては、例えば、利得領域を素子端面の垂線に対して傾ける構造が知られている(特許文献1参照)。
プロジェクターやディスプレイなどの表示装置の光源用の発光素子として、SLDを用いる場合、SLDの光出力が高いことが望ましい。光出力を高めるための1つの方法としては、例えば、誘導放出による増幅利得を増大させる方法がある。
しかしながら、誘導放出による増幅利得を増大させるために、半導体レーザーの共振器長に相当する素子奥行き長を長くすることは、素子が大型化してしまうという問題がある。
特開2007−273690号公報
本発明のいくつかの態様に係る目的の1つは、小型化を図ることができ発光素子を提供することにある。また、本発明のいくつかの態様に係る目的の1つは、上記発光素子を有する発光装置、およびプロジェクターを提供することにある。
本発明に係る発光素子は、
第1クラッド層と第2クラッド層とに挟まれる活性層を有する積層構造体を含み、
前記活性層のうちの少なくとも一部は、前記活性層の電流経路となる複数の利得領域を構成し、
前記積層構造体において、前記活性層の露出する面のうちの第1面および第2面は、互いに対向する位置関係であり、
前記複数の利得領域のうちの第1利得領域および第2利得領域は、前記活性層を平面的にみて、直線状に、前記第1面から前記第2面まで、前記第1面の垂線に対して反時計回り方向に傾いており、
前記複数の利得領域のうちの第3利得領域は、前記活性層を平面的にみて、直線状に、前記第1面から前記第2面まで、前記第1面の垂線に対して時計回り方向に傾いており、
前記第1利得領域の前記第1面側の端面と、前記第3利得領域の前記第1面側の端面とは、前記第1面に設けられた重なり面において重なっており、
前記第2利得領域の前記第2面側の端面と、前記第3利得領域の前記第2面側の端面とは、前記第2面に設けられた重なり面において重なっており、
前記第1面側の重なり面、および前記第2面側の重なり面において、前記複数の利得領域で生じる光は、反射され、
前記第1利得領域の前記第2面側の端面、および前記第2利得領域の前記第1面側の端面において、前記複数の利得領域に生じる光は、出射される。
このような発光素子によれば、小型化図ることができる。
本発明に係る発光素子は、
第1クラッド層と第2クラッド層とに挟まれる活性層を有する積層構造体を含み、
前記活性層のうちの少なくとも一部は、前記活性層の電流経路となる複数の利得領域を構成し、
前記積層構造体において、前記活性層の露出する面のうちの第1面および第2面は、互いに対向する位置関係であり、
前記複数の利得領域は、直線状に、前記第1面から前記第2面まで設けられ、
前記複数の利得領域のうちの第1利得領域および第2利得領域は、前記活性層を平面的にみて、前記第1面の垂線に対して反時計回り方向に傾いており、
前記第1利得領域と前記第2利得領域との間には、前記複数の利得領域のうちの第3利得領域と第4利得領域とが交互に配置され、
前記第3利得領域は、前記活性層を平面的にみて、時計回り方向に傾いており、
前記第4利得領域は、前記活性層を平面的にみて、前記反時計回り方向に傾いており、
隣り合う前記第3利得領域および前記第4利得領域において、前記第3利得領域の端面と、前記第4利得領域の端面とは、前記第1面または前記第2面に設けられた重なり面において重なっており、
前記第1利得領域の前記第1面側の端面と、前記第1利得領域と隣り合う前記第3利得領域の前記第1面側の端面とは、前記第1面に設けられた重なり面において重なっており、
前記第2利得領域の前記第2面側の端面と、前記第2利得領域と隣り合う前記第3利得領域の前記第2面側の端面とは、前記第2面に設けられた重なり面において重なっており、
前記第1面側の重なり面、および前記第2面側の重なり面において、前記複数の利得領域で生じる光は、反射され、
前記第1利得領域の前記第2面側の端面、および前記第2利得領域の前記第1面側の端面において、前記複数の利得領域に生じる光は、出射される。
このような発光素子によれば、小型化図ることができる。
本発明に係る発光素子において、
前記第1面側の重なり面、および前記第2面側の重なり面は、反射部によって覆われ、
前記第1面側から前記活性層を平面的にみて、前記第1面側の重なり面を覆う前記反射部と、前記第2面側の重なり面を覆う前記反射部とは、重なっていないことができる。
このような発光素子によれば、前記第1面側の重なり面を覆う前記反射部と、前記第2面側の重なり面を覆う前記反射部と、の間で、前記複数の利得領域に生じる光が直接的に多重反射することを防止することができる。そのため、前記複数の利得領域に生じる光のレーザー発振を抑制または防止することができる。
本発明に係る発光素子において、
前記第1面側の重なり面、および前記第2面側の重なり面を避けて、前記第1面および前記第2面は、反射防止部によって覆われていることができる。
このような発光素子によれば、平面視において、前記反射部は、前記反射防止部と対向しているので、確実に前記複数の利得領域に生じる光が直接的に多重反射を防止することができる。
本発明に係る発光素子において、
少なくとも、前記第1利得領域、前記第2利得領域および前記第3利得領域は、利得領域群を構成し、
前記利得領域群は、複数配列されていることができる。
このような発光素子によれば、前記利得領域群が複数配列されているので、発光素子全体の高出力化を図ることができる。
本発明に係る発光装置は、
本発明に係る発光素子と、
前記発光素子の前記第1利得領域の前記第2面側の端面から出射される光を、反射させる第1ミラーと、
前記発光素子の前記第2利得領域の前記第1面側の端面から出射される光を、反射させる第2ミラーと、
を含み、
前記第1ミラーで反射された光の進む方向と、前記第2ミラーで反射された光の進む方向とは、同じ方向である。
このような発光装置によれば、本発明に係る発光素子を含んでいるので、小型化図ることができる。
本発明に係る発光装置によれば、
さらに、前記発光素子を収容するパッケージを含み、
前記第1ミラーおよび前記第2ミラーは、前記パッケージの内側面によって形成されていることができる。
このような発光装置によれば、前記第1ミラーおよび前記第2ミラーを、前記パッケージの内側面として一体的に形成することができるため、その分、低コストで形成されることができる。
本発明に係るプロジェクターは、
本発明に係る発光装置と、
前記発光装置から出射された光を画像情報に応じて変調する光変調装置と、
前記光変調装置によって形成された画像を投射する投射装置と、
を含む。
このようなプロジェクターによれば、本発明に係る発光装置を含んでいるので、小型化図ることができる。
本実施形態に係る発光素子を模式的に示す斜視図。 本実施形態に係る発光素子を模式的に示す平面図。 本実施形態に係る発光素子を模式的に示す断面図。 本実施形態に係る発光素子の活性層を第1面側から平面的にみた図。 本実施形態に係る発光素子の活性層を第1面側から平面的にみた図。 本実施形態に係る発光素子の製造工程を模式的に示す断面図。 本実施形態に係る発光素子の製造工程を模式的に示す断面図。 本実施形態に係る発光素子の製造工程を模式的に示す断面図。 本実施形態の第1変形例に係る発光素子を模式的に示す平面図。 本実施形態の第2変形例に係る発光素子を模式的に示す平面図。 本実施形態の第3変形例に係る発光素子を模式的に示す断面図。 本実施形態に係る発光装置を模式的に示す平面図。 本実施形態に係る発光装置を模式的に示す断面図。 本実施形態の変形例に係る発光装置を模式的に示す斜視図。 本実施形態に係るプロジェクターを模式的に示す図。
1. 発光素子
まず、本実施形態に係る発光素子100について、図面を参照しながら説明する。図1は、発光素子100を模式的に示す斜視図である。図2は、発光素子100を模式的に示す平面図である。図3は、発光素子100を模式的に示す図2のIII−III線断面図である。なお、図1および図2では、便宜上、第2電極114の図示を省略している。さらに、図1では、便宜上、反射部130および反射防止部132の図示を省略している。また、ここでは、発光素子100がInGaAlP系(赤色)のSLDである場合について説明する。SLDは、半導体レーザーと異なり、端面反射による共振器の形成を抑えることにより、レーザー発振を防止することができる。そのため、スペックルノイズを低減することができる。
発光素子100は、図1〜図3に示すように、積層構造体120と、第1電極112と、第2電極114と、絶縁部116と、反射部130と、反射防止部132と、を含むことができる。積層構造体120は、基板102と、第1クラッド層104と、活性層106と、第2クラッド層108と、コンタクト層110と、を含むことができる。
基板102としては、例えば、第1導電型(例えばn型)のGaAs基板などを用いることができる。
第1クラッド層104は、基板102上に形成されている。第1クラッド層104としては、例えば、n型のAlGaInP層などを用いることができる。なお、図示はしないが、第1基板102と第1クラッド層104との間に、バッファー層が形成されていてもよい。バッファー層としては、例えば、n型のGaAs層、InGaP層などを用いることができる。バッファー層は、その上方に形成される層の結晶性を向上させることができる。
活性層106は、第1クラッド層104上に形成されている。活性層106は、例えば、InGaPウェル層とInGaAlPバリア層とから構成される量子井戸構造を3つ重ねた多重量子井戸(MQW)構造を有する。活性層106の形状は、例えば直方体(立方体である場合を含む)などである。活性層106は、図1および図2に示すように、第1面105および第2面107を有する。第1面105および第2面107は、活性層106の面のうち第1クラッド層104または第2クラッド層108に接していない面であり、層構造体120において、露出している面である。第1面105および第2面107は、活性層106の側面ともいえる。第1面105および第2面107は、互いに対向しており、図示の例では平行である。
活性層106の一部は、複数の利得領域を構成している。図示の例では、活性層106は、3つの利得領域(第1利得領域160、第2利得領域162および第3利得領域164)を有している。利得領域160,162,164には、光を生じさせることができ、この光は、利得領域160,162,164内で利得を受けることができる。利得領域160,162,164は、活性層106の電流経路となることができる。
利得領域160,162,164の各々は、図2に示すように活性層106を平面的にみて、第1面105から第2面107まで、第1面105の垂線Pに対して傾いた方向に向かって設けられている。これにより、利得領域160,162,164に生じる光のレーザー発振を抑制または防止することができる。図示の例では、第1利得領域160および第2利得領域162は、垂線Pに対して一方の側に傾いており、角度θの傾きを有する第1方向Aに向かって設けられている。すなわち、第1利得領域160と第2利得領域162とは、平行に設けられている。また、第3利得領域164は、垂線Pに対して他方の側(上記一方の側の反対側)に傾いており、角度θの傾きを有する第2方向Bに向かって設けられている。言い換えると、第1利得領域160および第2利得領域162は、第1面105から第2面107まで、垂線Pに対して反時計回り方向に傾いて設けられている。また、第3利得領域164は、垂線Pに対して時計回り方向に傾いて設けられている。
第1利得領域160は、第1面105に設けられた第1端面170と、第2面107に設けられた第2端面171と、を有している。第2利得領域162は、第1面105に設けられた第3端面172と、第2面107に設けられた第4端面173と、を有している。第3利得領域164は、第1面105に設けられた第5端面174と、第2面107に設けられた第6端面175と、を有している。図示の例では、第1端面170と第5端面174とは、第1重なり面180において完全に重なっている。また、第4端面173と第6端面175とは、第2重なり面182において完全に重なっている。
第1利得領域160の平面形状と、第3利得領域164の平面形状とは、例えば、第1面105の垂線Pに対して線対称である。図2に示すように、第1利得領域160の平面形状と、第3利得領域164の平面形状とは、第1重なり面180の垂直二等分線Pに対して線対称であってもよい。また、第2利得領域162の平面形状と、第3利得領域164の平面形状とは、例えば、第1面105の垂線Pに対して線対称である。第2利得領域162の平面形状と、第3利得領域164の平面形状とは、第2重なり面182の垂直二等分線Pに対して線対称であってもよい。利得領域160,162,164の各々の平面形状は、例えば平行四辺形などである。
重なり面180,182(端面170,173,174,175)は、例えば図2に示すように、反射部130によって、覆われている。これにより、利得領域160,162,164に生じる光の波長帯において、重なり面180,182の反射率を高くすることができる。したがって、重なり面180,182において、利得領域160,162,164に生じる光は、反射されることができる。重なり面180,182の反射率は、例えば、100%、あるいはそれに近いことが望ましい。反射部130は、例えば、誘電体多層膜ミラーや、DBR(Distributed Bragg Reflector)などである。具体的には、反射部130としては、重なり面180,182側からSiO層、Ta層の順序で積層した誘電体多層膜ミラーなどを用いることができる。
端面171,172は、例えば図2に示すように、反射部防止部132によって、覆われている。これにより、利得領域160,162,164に生じる光の波長帯において、端面171,172の反射率を、低くすることができる。したがって、端面171,172において、利得領域160,162,164に生じる光は、出射されることができる。図示の例では、反射防止部132は、重なり面180,182を避けて、第1面105および第2面107を覆っている。端面171,172の反射率は、例えば、0%、あるいはそれに近いことが望ましい。反射防止部132は、例えば、誘電体多層膜などからなる。具体的には、反射防止部132としては、例えば、端面171,172側からSiO層、SiON層の順序で積層した多層膜などを用いることができる。
ここで、図4は、活性層106を、第1面105側から平面的にみた図である。図4に示すように、第1面105側の端面170,172,174と、第2面107側の端面171,173,175とは、重なっていない。これにより、利得領域160,162,164に生じる光を端面の間で、直接的に多重反射させないことができる。その結果、直接的な共振器を構成させないことができるため、利得領域160,162,164に生じる光のレーザー発振を抑制または防止することができる。なお、この場合には、図4に示すように、例えば、端面170,174と、端面171と、のずれ幅xは、正の値であればよい。
また、図5は、反射部130および反射防止部132が形成された活性層106を、第1面105側から平面的にみた図である。図5に示すように、第1面105側の第1重なり面180を覆う反射部130(反射部130a)と、第2面107側の第2重なり面182を覆う反射部130(反射部130b)とは、重なっていない。例えば、利得領域160,162,164における光の閉じ込め効率などによっては、利得領域160,162,164以外の活性層106内を光が進行することもあり、このような場合に、反射部130aと反射部130bとが重なっていると、両反射部130a,130b間で光が多重反射する場合がある。発光素子100では、反射部130aと反射部130bとは重なっておらず、図2に示すように平面視において、反射部130は、反射防止部132と対向しているので、確実に光の多重反射を防止することができる。したがって、利得領域160,162,164に生じる光のレーザー発振を抑制または防止することができる。なお、この場合には、図5に示すように、例えば、反射部130aと反射部130bとのずれ幅xは、正の値であればよい。
第2クラッド層108は、図1および図3に示すように、活性層106上に形成されている。すなわち、活性層106は、第1クラッド層104と第2クラッド層108とに挟まれているといえる。第2クラッド層108としては、例えば、第2導電型(例えばp型)のAlGaInP層などを用いることができる。
例えば、p型の第2クラッド層108、不純物がドーピングされていない活性層106、およびn型の第1クラッド層104により、pinダイオードが構成される。第1クラッド層104および第2クラッド層108の各々は、活性層106よりも禁制帯幅が大きく、屈折率が小さい層である。活性層106は、光を増幅する機能を有する。第1クラッド層104および第2クラッド層108は、活性層106を挟んで、注入キャリア(電子および正孔)並びに光を閉じ込める機能を有する。
発光素子100は、第1電極112と第2電極114との間に、pinダイオードの順バイアス電圧を印加すると、活性層106の利得領域160,162,164において電子と正孔との再結合が起こる。この再結合により発光が生じる。この生じた光を起点として、連鎖的に誘導放出が起こり、利得領域160,162,164内で光の強度が増幅される。例えば、図2に示すように、第1利得領域160に生じる光の一部10は、第1利得領域160内で増幅された後、第1重なり面180において反射して、第3利得領域164に至る。そして、第3利得領域164内で増幅された後、第2重なり面182において反射して、さらに第2利得領域162内で増幅され、第3端面172から出射光20として出射される。同様に、第2利得領域162に生じる光の一部は、第2利得領域162内で増幅された後、第2重なり面182において反射して、第3利得領域164に至る。そして、第3利得領域164内で増幅された後、第1重なり面180において反射して、さらに第1利得領域160内で増幅され、第2端面171から出射光22として出射される。なお、第1利得領域160に生じる光には、直接、第2端面171から出射光22として出射されるものもある。同様に、第2利得領域162に生じる光には、直接、第3端面172から出射光20として出射されるものもある。これらの光も同様に各利得領域160,162内において増幅される。利得領域160,162,164は、光の伝播領域(導波領域)ともいえる。
コンタクト層110は、図1および図3に示すように、第2クラッド層108上に形成されている。コンタクト層110としては、第2電極114とオーミックコンタクトする層を用いることができる。コンタクト層110としては、例えば、p型のGaAs層などを用いることができる。コンタクト層110によって、第2電極114の接触抵抗を低減することができる。
コンタクト層110と、第2クラッド層108の一部とは、柱状部111を構成することができる。柱状部111の平面形状は、例えば図2に示すように、利得領域160,162,164と同じである。すなわち、例えば、柱状部111の平面形状によって、電極112,114間の電流経路が決定され、その結果、利得領域160,162,164の平面形状が決定される。なお、図示はしないが、柱状部111は、例えば、コンタクト層110、第2クラッド層108、および活性層106から構成されていてもよいし、さらに、第1クラッド層104をも含んで構成されていてもよい。また、柱状部111の側面を傾斜させることもできる。
絶縁部116は、図1および図3に示すように、第2クラッド層108上であって、柱状部111の側方に設けられていることができる。絶縁部116は、柱状部111の側面に接していることができる。絶縁部116の上面は、例えば、コンタクト層110の上面と連続している。絶縁部116としては、例えば、SiN層、SiO層、ポリイミド層などを用いることができる。絶縁部116としてこれらの材料を用いた場合、電極112,114間の電流は、絶縁部116を避けて、該絶縁部116に挟まれた柱状部111を流れることができる。絶縁部116は、活性層106の屈折率よりも小さい屈折率を有することができる。この場合、絶縁部116を形成した部分の垂直断面の有効屈折率は、絶縁部116を形成しない部分、すなわち、柱状部116が形成された部分の垂直断面の有効屈折率よりも小さくなる。これにより、平面方向において、利得領域160,162,164内に効率良く光を閉じ込めることができる。
第1電極112は、基板102の下の全面に形成されている。第1電極112は、該第1電極112とオーミックコンタクトする層(図示の例では基板102)と接していることができる。第1電極112は、基板102を介して、第1クラッド層104と電気的に接続されている。第1電極112は、発光素子100を駆動するための一方の電極である。第1電極112としては、例えば、基板102側からCr層、AuGe層、Ni層、Au層の順序で積層したものなどを用いることができる。なお、第1クラッド層104と基板102との間に、第2コンタクト層(図示せず)を設け、ドライエッチングなどにより該第2コンタクト層を露出させ、第1電極112を第2コンタクト層上に設けることもできる。これにより、片面電極構造を得ることができる。この形態は、基板102が絶縁性である場合に特に有効である。
第2電極114は、コンタクト層110(柱状部111)上および絶縁部116上に形成されている。第2電極114とコンタクト層110との接触面は、図2に示すように、利得領域160,162,164と同様の平面形状を有している。図示はしないが、第2電極114は、絶縁部116上には形成されず、コンタクト層110上にのみに形成されていてもよい。第2電極114は、コンタクト層110を介して、第2クラッド層108と電気的に接続されている。第2電極114は、発光素子100を駆動するための他方の電極である。第2電極114としては、例えば、コンタクト層110側からCr層、AuZn層、Au層の順序で積層したものなどを用いることができる。
本実施形態に係る発光素子100の一例として、InGaAlP系の場合について説明したが、発光素子100は、発光利得領域が形成可能なあらゆる材料系を用いることができる。半導体材料であれば、例えば、AlGaN系、InGaN系、GaAs系、AlGaAs系、InGaAs系、InGaAsP系、ZnCdSe系などの半導体材料を用いることができる。
本実施形態に係る発光素子100は、例えば、プロジェクター、ディスプレイ、照明装置、計測装置などの光源に適用されることができる。
本実施形態に係る発光素子100は、例えば、以下の特徴を有する。
発光素子100によれば、第1利得領域160に生じる光の一部10は、第1重なり面180および第2重なり面182において反射して、第2利得領域162および第3利得領域164内においても、利得を受けながら進行することができる。第2利得領域162に生じる光の一部に関しても同様である。したがって、発光素子100によれば、重なり面180,182において積極的に反射させないような場合に比べ、光強度の増幅距離が長くなる。これにより、発光素子100は、高い光出力を得ることができる。また、発光素子100によれば、重なり面180,182において積極的に反射させないような場合に比べ、同程度の光出力を保ちつつ、活性層106の第1面105と第2面107との間の距離D(図2参照)を小さくすることができる。すなわち、光出力は、光が利得領域内を進行する距離に依存するので、重なり面180,182において積極的に反射させないような場合では、発光素子100と同じ光出力を得ようとすると、距離Dが大きくなってしまう。以上のように、発光素子100では、小型化を図ることができ、設計の自由度を向上させることができる。また、低コスト化、省資源化、省エネルギー化を図ることができる。
発光素子100によれば、上述したように、利得領域160,162,164は、第1面105から第2面107に向かって、垂線Pに対して傾いて設けられている。また、利得領域160,162,164では、第1面105から活性層106を平面的にみて、第1面105側の端面170,172,174と、第2面107側の端面171,173,175とは、重なっていない。さらに、第1面105から活性層106を平面的にみて、第1面105側の第1重なり面180を覆う反射部130aと、第2面107側の第2重なり面182を覆う反射部130bとは、重なっていない。そのため、利得領域160,162,164に生じる光のレーザー発振を抑制または防止することができる。したがって、スペックルノイズを低減させることができる。さらに、発光素子100では、利得領域160,162,164に生じる光は、利得領域160,162,164内において利得を受けながら進行して、外部に出射されることができる。したがって、従来の一般的なLED(Light Emitting Diode)よりも高い出力を得ることができる。以上のように、本実施形態によれば、スペックルノイズを低減でき、かつ高出力である発光素子(SLD)を提供することができる。
2. 発光素子の製造方法
次に、本実施形態に係る発光素子100の製造方法について、図面を参照しながら説明する。図6〜図8は、発光素子100の製造工程を模式的に示す断面図である。
図6に示すように、基板102上に、第1クラッド層104、活性層106、第2クラッド層108、およびコンタクト層110を、この順でエピタキシャル成長させる。エピタキシャル成長させる方法としては、例えば、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法、MBE(Molecular Beam Epitaxy)法などを用いることができる。
図7に示すように、コンタクト層110および第2クラッド層108をパターニングする。パターニングは、例えば、フォトリソグラフィー技術およびエッチング技術などを用いて行われる。本工程により、柱状部111を形成することができる。
図8に示すように、柱状部111の側面を覆うように絶縁部116を形成する。具体的には、まず、例えば、CVD(Chemical Vapor Deposition)法、塗布法などにより、第2クラッド層108の上方(コンタクト層110上を含む)に絶縁層(図示せず)を成膜する。次に、例えば、エッチング技術などを用いて、コンタクト層110の上面を露出させる。以上の工程により、絶縁部116を形成することができる。
図3に示すように、コンタクト層110(柱状部111)上に第2電極114を形成する。次に、基板102の下面下に第1電極112を形成する。第1電極112および第2電極114は、例えば、真空蒸着法により形成される。
図2に示すように、第1面105および第2面107を覆うように、反射部130および反射防止部132を形成する。反射部130および反射防止部132は、例えば、CVD法、スパッタ法、イオンアシスト蒸着(Ion Assisted Deposition)法などにより形成される。なお、第1電極112、第2電極114、反射部130および反射防止部132の形成順序は、特に限定されない。
以上の工程により、発光素子100を製造することができる。
発光素子100の製造方法によれば、小型化を図ることができ、かつ高出力である発光素子を得ることができる。
3. 発光素子の変形例
次に、本実施形態の変形例に係る発光素子200,300,400について、図面を参照しながら説明する。以下、本実施形態の変形例に係る発光素子200,300,400において、本実施形態に係る発光素子100の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
(1)第1変形例に係る発光素子
まず、本実施形態の第1変形例に係る発光素子200について、図面を参照しながら説明する。図9は、発光素子200を模式的に示す平面図であり、図2に対応している。なお、図9では、便宜上、第2電極114の図示を省略している。
発光素子200では、図9に示すように、活性層106は、第1利得領域160、第2利得領域162、第3利得領域164および第4利得領域260を有している。第1利得領域160と第2利得領域162との間に、第3利得領域164と第4利得領域260とは、交互に配置されている。第3利得領域164および第4利得領域260の数は、特に限定されないが、図示の例では、第3利得領域164は2つ設けられ、第4利得領域260は1つ設けられている。第1利得領域160には、第3利得領域164および第4利得領域260のうち、第3利得領域164が隣接している。同様に、第2利得領域162には、第3利得領域164および第4利得領域260のうち、第3利得領域164が隣接している。すなわち、図示の例では、第1利得領域160側から、第1利得領域160、第3利得領域164、第4利得領域260、第3利得領域164、第2利得領域162の順で、配列されている。これらの利得領域は、第1面105から第2面107に向かう方向と直交する方向に、配列されている。
第4利得領域260は、第1面105から第2面107まで、第1面105の垂線Pに対して傾いた方向に向かって設けられている。具体的には、第4利得領域260は、垂線Pに対して角度θの傾きを有する第1方向Aに向かって設けられている。すなわち、第4利得領域260は、第1利得領域160および第2利得領域162と、平行に設けられている。言い換えると、第4利得領域260は、第1面105から第2面107まで、垂線Pに対して反時計回り方向に傾いて設けられている。
第4利得領域260は、第1面105に設けられた第7端面270と、第2面107に設けられた第8端面272と、を有している。図示の例では、第4利得領域260の第7端面270と、第2利得領域164と隣り合う第3利得領域164の第5端面174とは、第3重なり面284において完全に重なっている。また、第4利得領域260の第8端面272と、第1利得領域160と隣り合う第3利得領域164の第6端面175とは、第4重なり面286において完全に重なっている。重なり面184,186は、例えば、反射部130によって、覆われている。
第4利得領域260の平面形状と、第3利得領域164の平面形状とは、例えば、第1面105の垂線Pに対して線対称である。図9に示すように、第4利得領域260の平面形状と、第3利得領域164の平面形状とは、第3重なり面284または第4重なり面286の垂直二等分線Pに対して線対称であってもよい。第4利得領域260の平面形状は、例えば平行四辺形などである。
発光素子200によれば、第1利得領域160に生じる光の一部10は、第1重なり面180、第4重なり面286、第3重なり面284、第2重なり面182の順で反射され、第3端面172から出射されることができる。すなわち、第1利得領域160に生じる光の一部10は、第1利得領域160、第3利得領域164、第4利得領域260、第3利得領域164、第2利得領域164の順で、各利得領域において、利得を受けながら進行することができる。したがって、発光素子200では、例えば発光素子100に比べて、第1面105と第2面107との間の距離Dを同じに保ちつつ、出射面である端面171,172における光出力を大きくすることができる。
(2)第2変形例に係る発光素子
次に、本実施形態の第2変形例に係る発光素子300について、図面を参照しながら説明する。図10は、発光素子300を模式的に示す平面図であり、図2に対応している。なお、図10では、便宜上、第2電極114の図示を省略している。
発光素子300では、図10に示すように、第1利得領域160、第2利得領域162および第3利得領域164は、利得領域の群(利得領域群)360を構成し、利得領域群360は、複数配列されている。利得領域群360は、第1面105から第2面107に向かう方向と直交する方向に、配列されている。図示の例では、利得領域群360は、3つ配列されているが、その数は特に限定されない。なお、図示はしないが、利得領域群360は、第1利得領域160、第2利得領域162および第3利得領域164の他に、利得領域を有していてもよい。
発光素子300によれば、利得領域群360が複数配列されているので、例えば発光素子100に比べて、発光素子全体の高出力化を図ることができる。
また、発光素子300によれば、第1面105側の複数の出射面から出射される光20は、同一の方向に進行することができる。同様に、第2面107側の複数の出射面から出射される光22は、同一の方向に進行することができる。これにより、発光素子300では、例えば、複数の出射面から出射される光が発散する方向に進むような場合に比べて、図示しない光学系(出射光20,22が入射する光学系)を小型化することができる。
(3)第3変形例に係る発光素子
次に、本実施形態の第3変形例に係る発光素子400について、図面を参照しながら説明する。図11は、発光素子400を模式的に示す断面図であり、図3に対応している。
発光素子100の例では、絶縁部116と、絶縁部116とが形成されていない領域、すなわち柱状部111を形成している領域に屈折率差を設けて、光を閉じ込める屈折率導波型について説明した。これに対し、発光素子400は、柱状部111を形成することによって屈折率差を設けず、利得領域160,162,164がそのまま導波領域となる、利得導波型であることができる。
すなわち、発光素子400では、図11に示すように、コンタクト層110および第2クラッド層108は、柱状部を構成せず、その側方に絶縁部116は形成されない。絶縁部116は、利得領域160,162,164の上方以外のコンタクト層110上に形成されている。つまり、絶縁部116は利得領域160の上方に開口を有し、該開口ではコンタクト層110の上面が露出している。第2電極114は、その露出しているコンタクト層110上および絶縁部116上に形成されている。第2電極114とコンタクト層110との接触面は、利得領域160,162,164と同じ平面形状を有している。図示の例では、第2電極114とコンタクト層110との接触面の平面形状によって、電極112,114間の電流経路が決定され、その結果、利得領域160,162,164の平面形状が決定されることができる。なお図示はしないが、第2電極114は、接縁部116上には形成されず、利得領域160,162,164の上方のコンタクト層110上にのみ形成されていてもよい。
発光素子400によれば、発光素子100と同様に、小型化および高出力化を図ることができる。
4. 発光装置
次に、本実施形態に係る発光装置500について、図面を参照しながら説明する。図12は、発光装置500を模式的に示す平面図である。図13は、発光装置500を模式的に示す図12のXIII−XIII線断面図である。なお、図12では、便宜上、第2電極114の図示を省略している。また、図13では、便宜上、発光素子300を簡略化して示している。
発光装置500は、本発明に係る発光素子を含む。以下の例では、本発明に係る発光素子として、発光素子300を含む発光装置500について説明する。
発光装置500は、図12および図13に示すように、発光素子300と、第1ミラー512および第2ミラー514を有する光軸変換素子510と、サブマウント520と、を含むことができる。
発光素子300は、例えば、サブマウント520上に実装されている。図示の例では、発光素子300は、2つ実装されているが、その数は特に限定されない。発光素子300は、図示はしないが、例えば、ワイヤーボンディングにより、サブマウント520上の電極と電気的に接続されていてもよい。
光軸変換素子510は、例えば、サブマウント520上に形成される。光軸変換素子510は、第1ミラー512および第2ミラー514を有している。光軸変換素子510は、例えば、複数の第1ミラー512および第2ミラー514を有することができるが、その数は特に限定されない。ミラー512,514は、図13に示すように、活性層106の上面に対して、例えば45度傾斜している。図12および図13に示すように、光軸変換素子510の一方側の側面の一部が第1ミラー512であり、他方側の側面の一部が第2ミラー514であってもよい。光軸変換素子510の材質としては、例えば、アルミニウム、銀、金などを列挙することができる。例えば、光軸変換素子510のミラー512,514の部分のみを、上記列挙した材料としてもよい。
第1ミラー512は、例えば、第1面105に対向するように配置されている。具体的には、第1ミラー512は、図12に示すように平面的にみて、第1面105側から出射される光20の進行方向と、直交するように配置されている。第1ミラー512は、第1面105側から出射される光20を反射させることができる。具体的には、図13に示すように、第2面107から第1面105に向かう方向(例えば水平方向)に進んできた光20を、活性層106の厚み方向(例えば垂直方向)に反射させることができる。例えば、第1面105側から出射された光20の各々が、第1ミラー512まで到達するまでに進行する距離は、等しい。
第2ミラー514は、例えば、第2面107に対向するように配置されている。具体的には、第2ミラー514は、図12に示すように平面的にみて、第2面107から出射される光22の進行方向と、直交するように配置されている。第2ミラー514は、第2面107側から出射される光22を反射させることができる。具体的には、図13に示すように、第1面105から第2面107に向かう方向(例えば水平方向)に進んできた光22を、活性層106の厚み方向(例えば垂直方向)に反射させることができる。例えば、第2面107側から出射された光22の各々が、第2ミラー514まで到達するまでに進行する距離は、等しい。第1ミラー512および第2ミラー514によって、光20,22を同一の方向に反射させることができる。
サブマウント520は、発光素子300および光軸変換素子510を支持している。サブマウント520の材質としては、例えば、アルミニウム、銅、モリブテン、タングステン、シリコン、ベリリウム、炭素や、これらの化合物(例えば、窒化アルミニウム、酸化ベリリウム)、合金などを列挙することができる。サブマウント520は、例えば、金型成型などにより形成される。
発光装置500によれば、発光素子300を有することができる。発光素子300は、上述のとおり、重なり面180,182において積極的に反射させないような場合に比べ、同程度の光出力を保ちつつ、活性層106の第1面105と第2面107との間の距離D(図2参照)を小さくすることができる。これにより、第1面105側の出射面(第3端面172)と、第2面107側の出射面(第2端面171)と、の間の距離を小さくすることができる。そのため、例えば、光の密度を高くすることができる。したがって、発光装置500では、例えば、プロジェクターやディスプレイの光源に用いた場合、光強度むらを低減することができる。
5. 発光装置の変形例
次に、本実施形態の変形例に係る発光装置600について、図面を参照しながら説明する。図14は、発光装置600を模式的に示す斜視図である。以下、本実施形態の変形例に係る発光装置600において、本実施形態に係る発光装置500の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。なお、図14では、便宜上、発光素子300を簡略化して示している。
発光装置600では、図14に示すように、発光素子300は、パッケージに収容されている。パッケージは、パッケージベース610およびリッド(図示せず)からなり、リッドは、パッケージベース610の開口部を封止している。発光素子300は、パッケージベース610の開口部内に収容されているともいえる。図示の例では、発光素子300は、サブマウント520を介して、パッケージベース610の内側底面612に実装されている。パッケージベース610の材質としては、例えば、アルミニウム、銅、モリブテン、タングステン、シリコン、ベリリウム、炭素や、これらの化合物、合金などを列挙することができる。これらの材質は、熱伝導率が高く、放熱効果を高めることができる。
発光装置600では、第1ミラー512および第2ミラー514は、パッケージの内側面(より具体的には、パッケージベース610の内側面)によって形成されている。すなわち、ミラー512,514は、パッケージベース610の内側面として、パッケージベース610と一体的に形成されている。例えば、パッケージベース610の内側面に、アルミニウムなどを蒸着して、ミラー512,514としてもよい。なお、図示はしないが、第1ミラー512は、平面的にみて、第1面105側から出射される光20の進行方向と、直交するように配置されていてもよい。また、第2ミラー514は、平面的にみて、第2面107側から出射される光22の進行方向と、直交するように配置されていてもよい。
なお、パッケージには、図14に示すように、発光素子300の第2電極114に電流を供給するためのモジュール電極620が形成されていてもよい。モジュール電極620は、ワイヤーボンディング630を介して、第2電極114と電気的に接続されていてもよい。
発光装置600によれば、第1ミラー512および第2ミラー514を、パッケージベース610の内側面として一体的に形成することができるため、その分、低コストで形成されることができる。
6. プロジェクター
次に、本実施形態に係るプロジェクター700について、図面を参照しながら説明する。図15は、プロジェクター700を模式的に示す図である。なお、図15では、便宜上、プロジェクター700を構成する筐体は省略している。プロジェクター700は、本発明に係る発光装置を有する。以下では、本発明に係る発光装置として、発光装置500を用いた例について説明する。
プロジェクター700において、赤色光、緑色光、青色光を出射する赤色光源(発光装置)500R,緑色光源(発光装置)500G、青色光源(発光装置)500Bは、上述した発光装置500である。
プロジェクター700は、光源500R,500G,500Bから出射された光をそれぞれ画像情報に応じて変調する透過型の液晶ライトバルブ(光変調装置)704R,704G,704Bと、液晶ライトバルブ704R,704G,704Bによって形成された像を拡大してスクリーン(表示面)710に投射する投射レンズ(投射装置)708と、を備えている。また、プロジェクター700は、液晶ライトバルブ704R,704G,704Bから出射された光を合成して投写レンズ708に導くクロスダイクロイックプリズム(色光合成手段)706を備えていることができる。
さらに、プロジェクター700は、光源500R,500G,500Bから出射された光の照度分布を均一化させるため、各光源500R,500G,500Bよりも光路下流側に、均一化光学系702R,702G,702Bを設けており、これらによって照度分布が均一化された光によって、液晶ライトバルブ704R,704G,704Bを照明している。均一化光学系702R,702G、702Bは、例えば、ホログラム702aおよびフィールドレンズ702bによって構成される。
各液晶ライトバルブ704R,704G,704Bによって変調された3つの色光は、クロスダイクロイックプリズム706に入射する。このプリズムは4つの直角プリズムを貼り合わせて形成され、その内面に赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが十字状に配置されている。これらの誘電体多層膜によって3つの色光が合成され、カラー画像を表す光が形成される。そして、合成された光は投写光学系である投射レンズ706によりスクリーン710上に投写され、拡大された画像が表示される。
プロジェクター700によれば、赤色光源500R、緑色光源500Gおよび青色光源500Bの各々から出射される光の密度が高いため、スクリーン710上の光強度むらを低減することができる。
なお、上述の例では、光変調装置として透過型の液晶ライトバルブを用いたが、液晶以外のライトバルブを用いてもよいし、反射型のライトバルブを用いてもよい。このようなライトバルブとしては、例えば、反射型の液晶ライトバルブや、デジタルマイクロミラーデバイス(Digital Micromirror Device)が挙げられる。また、投射光学系の構成は、使用されるライトバルブの種類によって適宜変更される。
また、発光装置500を、発光装置500からの光をスクリーン上で走査させることにより、表示面に所望の大きさの画像を表示させる画像形成装置である走査手段を有するような走査型の画像表示装置(プロジェクター)の発光装置にも適用することが可能である。
なお、上述した実施形態および変形例は一例であって、これらに限定されるわけではない。例えば、各実施形態および各変形例を適宜組み合わせることも可能である。
上記のように、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できよう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。
10 光、20 光、22 光、100 発光素子、102 基板、
104 第1クラッド層、105 第1面、106 活性層、107 第2面、
108 第2クラッド層、110 コンタクト層、111 柱状部、112 第1電極、
114 第2電極、116 絶縁部、130 反射部、132 反射防止部、
160 第1利得領域、162 第2利得領域、164 第3利得領域、
170 第1端面、171 第2端面、172 第3端面、173 第4端面、
174 第5端面、175 第6端面、180 第1重なり面、182 第2重なり面、
200 発光素子、260 第4利得領域、270 第7端面、272 第8端面、
284 第3重なり面、286 第4重なり面、300 発光素子、
360 利得領域群、400 発光素子、500 発光装置、510 光軸変換素子、
512 第1ミラー、514 第2ミラー、520 サブマウント、600 発光装置、
610 パッケージベース、612 内側底面、620 モジュール電極、
630 ワイヤーボンディング、700 プロジェクター、702 均一化光学系、
702a ホログラム、702b フィールドレンズ、704 液晶ライトバルブ、
706 クロスダイクロイックプリズム、708 投写レンズ、710 スクリーン

Claims (8)

  1. 第1クラッド層と第2クラッド層とに挟まれる活性層を有する積層構造体を含み、
    前記活性層のうちの少なくとも一部は、前記活性層の電流経路となる複数の利得領域を構成し、
    前記積層構造体において、前記活性層の露出する面のうちの第1面および第2面は、互いに対向する位置関係であり、
    前記複数の利得領域のうちの第1利得領域および第2利得領域は、前記活性層を平面的にみて、直線状に、前記第1面から前記第2面まで、前記第1面の垂線に対して反時計回り方向に傾いており、
    前記複数の利得領域のうちの第3利得領域は、前記活性層を平面的にみて、直線状に、前記第1面から前記第2面まで、前記第1面の垂線に対して時計回り方向に傾いており、
    前記第1利得領域の前記第1面側の端面と、前記第3利得領域の前記第1面側の端面とは、前記第1面に設けられた重なり面において重なっており、
    前記第2利得領域の前記第2面側の端面と、前記第3利得領域の前記第2面側の端面とは、前記第2面に設けられた重なり面において重なっており、
    前記第1面側の重なり面、および前記第2面側の重なり面において、前記複数の利得領域で生じる光は、反射され、
    前記第1利得領域の前記第2面側の端面、および前記第2利得領域の前記第1面側の端面において、前記複数の利得領域に生じる光は、出射される、発光素子。
  2. 第1クラッド層と第2クラッド層とに挟まれる活性層を有する積層構造体を含み、
    前記活性層のうちの少なくとも一部は、前記活性層の電流経路となる複数の利得領域を構成し、
    前記積層構造体において、前記活性層の露出する面のうちの第1面および第2面は、互いに対向する位置関係であり、
    前記複数の利得領域は、直線状に、前記第1面から前記第2面まで設けられ、
    前記複数の利得領域のうちの第1利得領域および第2利得領域は、前記活性層を平面的にみて、前記第1面の垂線に対して反時計回り方向に傾いており、
    前記第1利得領域と前記第2利得領域との間には、前記複数の利得領域のうちの第3利得領域と第4利得領域とが交互に配置され、
    前記第3利得領域は、前記活性層を平面的にみて、時計回り方向に傾いており、
    前記第4利得領域は、前記活性層を平面的にみて、前記反時計回り方向に傾いており、
    隣り合う前記第3利得領域および前記第4利得領域において、前記第3利得領域の端面と、前記第4利得領域の端面とは、前記第1面または前記第2面に設けられた重なり面において重なっており、
    前記第1利得領域の前記第1面側の端面と、前記第1利得領域と隣り合う前記第3利得領域の前記第1面側の端面とは、前記第1面に設けられた重なり面において重なっており、
    前記第2利得領域の前記第2面側の端面と、前記第2利得領域と隣り合う前記第3利得領域の前記第2面側の端面とは、前記第2面に設けられた重なり面において重なっており、
    前記第1面側の重なり面、および前記第2面側の重なり面において、前記複数の利得領域で生じる光は、反射され、
    前記第1利得領域の前記第2面側の端面、および前記第2利得領域の前記第1面側の端面において、前記複数の利得領域に生じる光は、出射される、発光素子。
  3. 請求項1または2において、
    前記第1面側の重なり面、および前記第2面側の重なり面は、反射部によって覆われ、
    前記第1面側から前記活性層を平面的にみて、前記第1面側の重なり面を覆う前記反射部と、前記第2面側の重なり面を覆う前記反射部とは、重なっていない、発光素子。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項において、
    前記第1面側の重なり面、および前記第2面側の重なり面を避けて、前記第1面および前記第2面は、反射防止部によって覆われている、発光素子。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項において、
    少なくとも、前記第1利得領域、前記第2利得領域および前記第3利得領域は、利得領域群を構成し、
    前記利得領域群は、複数配列されている、発光素子。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の発光素子と、
    前記発光素子の前記第1利得領域の前記第2面側の端面から出射される光を、反射させる第1ミラーと、
    前記発光素子の前記第2利得領域の前記第1面側の端面から出射される光を、反射させる第2ミラーと、
    を含み、
    前記第1ミラーで反射された光の進む方向と、前記第2ミラーで反射された光の進む方向とは、同じ方向である、発光装置。
  7. 請求項6において、
    さらに、前記発光素子を収容するパッケージを含み、
    前記第1ミラーおよび前記第2ミラーは、前記パッケージの内側面によって形成されている、発光装置。
  8. 請求項6または7に記載の発光装置と、
    前記発光装置から出射された光を画像情報に応じて変調する光変調装置と、
    前記光変調装置によって形成された画像を投射する投射装置と、
    を含む、プロジェクター。
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