JP5470821B2 - 車両の駆動力制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、動機により駆動力を得る車両の駆動力制御装置に関する。
従来、特許文献1記載の車両においては、運転者の過誤による過大なアクセル操作に対して車両が追従しないよう、アクセル信号に遅れフィルタをかけている。
特開2006−144650号公報
しかしながら、モータによって駆動する車両ではモータの高応答性を活かしてアクセル操作に対しリニアな駆動力を得ているが、モータを動力源とする車両に上記従来技術を適用した場合、運転者によるアクセル開度APOが意図せずに変動すると、アクセル開度APOの変動が遅れフィルタを介して駆動力に反映され、車両の振動を招くという問題があった。
例えば、悪路走行時に車両の振動によってアクセルペダルを踏む運転者の足も振動するため、この振動が駆動力に反映されてしまう。また、この振動を低減するために遅れフィルタのゲインを変更してもよいが、アクセル開度APOに対する駆動力の応答低下を招くことになる。
また、アクセル開度APOの変動による車両の振動は全車速域、全アクセル操作領域で発生するわけではなく、また運転者によっては意図しないアクセル開度APOの振動が発生しない。そのため全車速域、全アクセル操作領域で一律に遅れフィルタ処理を行うと、本来遅れフィルタ処理が不要な領域にも遅れフィルタ処理がなされることになり、駆動力応答がアンバランスになる。
また一律に遅れフィルタ処理を行うと、アクセル開度APOに対する駆動力応答が悪化してアクセル開度APOに対して駆動力がリニアに応答する、というモータ駆動車両のメリットが活かされない。
さらに、車両の定常状態を判定し、定常状態と判定されたときのみ遅れフィルタをかけることとしてもよいが、一定の時間内にアクセル開度が所定値以下の場合に定常状態と判定する場合、定常状態判定の開始から結果が出るまでにタイムラグが生じるため、その間に発生するアクセル開度APOによる振動を防止することはできない。
本発明は上記問題に着目してなされたもので、その目的とするところは、アクセル開度APOによる車両の振動を抑制した車両の駆動力制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明では、制御手段は、アクセル信号に対し遅れ処理を実行し、またはアクセル信号に対し不感帯を設定する遅れ処理手段を備え、遅れ処理手段は、アクセル信号に含まれるノイズを検知し、ノイズが検知されると、検知されたノイズの特性に応じて、アクセル信号に対し遅れ処理を実行し、またはアクセル信号に対し不感帯を設定し、バッテリの残量が所定値以下となった場合、遅れ処理の実行または不感帯の設定を解除することとした。



よって、アクセル開度APOによる車両の振動を抑制した車両の駆動力制御装置を提供できる。
以下、本発明の車両の駆動力制御装置を実現する最良の形態を、図面に示す実施例に基づいて説明する。
[システム構成]
図1は本願車両の駆動力制御装置を適用したハイブリッド車両のシステム構成図である。ハイブリッド車両は、エンジンE、第1、第2電動機MG1,MG2、第1、第2インバータ1a,1b、動力分割機構3、バッテリ2、コントローラCU、左後輪RL(駆動輪)、右後輪RR(駆動輪)を有する。なお、FLは左前輪、FRは右前輪である。
動力分割機構3は入力軸INを介してエンジンEと接続するとともに第1、第2電動機MG1,MG2と接続され、コントローラCUからの制御指令に基づき締結・解放制御される。第1電動機MG1は動力伝達機構3のみと接続し、第2電動機MG2は動力伝達機構3および出力軸OUTを介して駆動輪RL,RRと接続する。
第1、第2電動機MGは、ロータに永久磁石を埋設しステータにステータコイルが巻き付けられた同期型電動機である。駆動の際はコントローラCUからの制御指令に基づき第1、第2インバータ1a,1bによって制御される。
この電動機MGは、バッテリ2からの電力の供給を受けて回転駆動するとともに、外力により回転している際には発電機として機能し、バッテリ2を充電することも可能である。
コントローラCUは、バッテリ2からの電力供給を受け、アクセルペダル4からのアクセル開度APO、車速センサ5からの車速Vに基づき第1、第2電動機MG1,MG2、第1、第2インバータ1a,1b、動力分割機構3、およびエンジンEを制御して各走行モード(EVモード、HEVモード)を実行する。
[走行モード]
本願ハイブリッド車両は動力分割機構3の締結・解放状態に応じてEVモード(電動機MGの駆動力のみで走行)、およびHEVモード(電動機MGおよびエンジンEの駆動力を併用)の2走行モードを有する。
(EVモード)
動力分割機構3によって第2電動機MG2とエンジンEとが解放状態とされる場合、エンジンEの駆動力は出力軸OUTには伝達されず、車両は第2電動機MG2の動力のみを動力源として走行するEVモードとなる。その際、動力分割機構3によって第1電動機MG1と第2電動機MG2を締結し、第1、第2電動機MG1,MG2双方の駆動力を出力軸OUTに伝達してもよい。
(HEVモード)
動力分割機構3が締結状態にある場合、エンジンEの駆動力は第2電動機MG2を介して出力軸OUTに伝達され、第2電動機MG2に加えてエンジンEの駆動力を併用するHEVモードとなる。この場合も、動力分割機構3によって第1、第2電動機MG1、MG2の双方の駆動力を出力軸OUTに伝達してもよい。
[制御構成]
図2はコントローラCU内における駆動力の制御ブロック図である。駆動力マップ110に基づき。アクセル開度APOに対し遅れフィルタ処理を実行して出力軸駆動力を算出し、乗算部120においてこの出力軸駆動力に車速を乗じることで目標駆動力を演算する。
駆動力マップ110は、
・アクセル開度APO
・車速V
・バッテリ2の残量
・単位時間当たりアクセル開度変化量ΔAPO
・アクセル開度APOおよび車速Vに基づいて演算される駆動力の変曲点(駆動力の時間変化率の正負が入れ替わる点)の個数
・変曲点間の偏差量
の少なくともいずれか1つに基づき時定数を算出し、この時定数により遅れフィルタ処理を行って出力軸駆動力を算出する(詳細は後述)。
[駆動力制御処理]
図3は駆動力制御のフローチャートである。以下、各ステップにつき説明する。なお、以下では運転者の意図しない微小なアクセル開度APOをノイズと定義する。また、図3のフローにおける車両の走行モードはEVモードとし、第2電動機MG2の駆動力のみによって走行するものとする。
ステップS1ではアクセル開度APOのノイズの有無および偏差Aを検知し、ステップS2へ移行する(後述の図6参照)。
ステップS2では、検知されたノイズに基づきアクセル開度APOに対して施す遅れフィルタの時定数を決定し、ステップS3へ移行する。ノイズが検出されなければ遅れフィルタは設定されない。なお、実施例1では時定数を設定するものとするが、アクセル開度APOの検出値に対し一定の不感帯を設定してもよい。
遅れフィルタの時定数は、アクセル開度APOのノイズ周波数−時定数マップ(図4参照)、およびバッテリ残量−時定数マップ(図5参照)から算出される。ノイズ周波数−時定数マップは車速Vにより複数のマップを備えている。検出されたアクセル開度APO、車速V、およびバッテリ2の残量に基づき最適なマップを1つまたは複数選択し、時定数を算出する。
複数のマップを選択する場合は複数の時定数が算出されるため、これら複数の時定数から最終的な時定数を決定する。最終的な時定数の算出には平均値等を用いてもよいし、それぞれの時定数に重み付けを行って算出してもよい。複数の時定数のうちの最大値あるいは最小値を用いてもよい。
悪路走行時に車両の振動によってアクセルペダルを踏む運転者の足も振動するため、この振動が駆動力に反映されてしまう。また、この振動を低減するために遅れフィルタのゲインを変更してもよいが、アクセル開度APOに対する駆動力の応答低下を招くことになる。そこで複数の時定数マップのうち少なくともいずれか1つのマップを用いることで、車両状態に合わせた最適な時定数を決定し、意図しないアクセル開度APOの変動に基づく車両振動を低減する。
また、アクセル開度APOの変動による車両の振動は全車速域、全アクセル操作領域で発生するわけではなく、また運転者によっては意図しないアクセル開度APOの振動が発生しない。そのため全車速域、全アクセル操作領域で一律に遅れフィルタ処理を行うと、本来遅れフィルタ処理が不要な領域にも遅れフィルタ処理がなされることになり、駆動力応答がアンバランスになるが、複数の時定数マップのうち少なくともいずれか1つのマップを用いることで、車両状態に合わせた最適な時定数を決定してアクセル開度APOの変動に基づく車両振動を抑制する。
また一律に遅れフィルタ処理を行うと、アクセル開度APOに対する駆動力応答が悪化してアクセル開度APOに対して駆動力がリニアに応答する、というモータ駆動車両のメリットが活かされないが、複数の時定数マップのうち少なくともいずれか1つのマップを用いることで、車両状態に合わせた最適な時定数が決定される。
さらに、車両の定常状態を判定し、定常状態と判定されたときのみ遅れフィルタをかけることとしてもよいが、一定の時間内にアクセル開度が所定値以下の場合に定常状態と判定する場合、定常状態判定の開始から結果が出るまでにタイムラグが生じるため、その間に発生するアクセル開度APOによる振動を防止することはできない。そこで
複数の時定数マップのうち少なくともいずれか1つのマップを用いることにより、定常状態か否かを判断することなく車両状態に合わせた最適な時定数を決定し、意図しないアクセル開度APOの変動に基づく車両振動を低減する。
ステップS3では、ステップS1で検知されたノイズの偏差Aが所定範囲内であるかどうかが判断され、YESであればステップS4へ移行し、NOであればステップS7へ移行する。詳細は後述する(図6:ステップS105参照)。
ステップS4ではバッテリ2の残量≧所定値であるかどうかが判断され、YESであればステップS4へ移行し、NOであればステップS7へ移行する。
バッテリ2の残量が少ない場合は第1、第2電動機MG1,MG2の駆動力が小さくなり、アクセル開度APOのノイズが発生しても運転者が不快に感じるほどの車体振動は発生しない。そのため、実施例1ではバッテリ2の残量が40%以下の場合、ステップS7へ進んで遅れフィルタの選択を解除してアクセル操作に対する駆動力の応答性を向上させる。
ステップS5では車速V≧所定値であるかどうかが判断され、YESであればステップS6へ移行し、NOであればステップS7へ移行する。
駐車時や車庫入れ時など、車速が低いとき(例えば40km/h以下)にアクセル開度APOに対して遅れフィルタを施すと、アクセル開度APOに対する駆動力応答が急変して操作性が悪化する。そのため、ステップS7へ進んで遅れフィルタの選択を解除する。
ステップS6ではアクセル開度APO所定値であるかどうかが判断され、YESであればステップS8へ移行し、NOであればステップS7へ移行する。
アクセル開度APOが所定値以下であれば、運転者の意図は急加速または急減速ではない通常の走行意図と考えられるが、アクセル開度APOが所定値以上であれば急加速または急減速意図と考えられる。急加速または急減速意図がある際にアクセル開度APOに対し遅れフィルタを施すと運転者に違和感を与えるため、アクセル開度APOが所定値以上であればステップS7へ進んで遅れフィルタを施す制御を解除する。
ステップS7では遅れフィルタを施す制御を解除し、ステップS8へ移行する。
ステップS8では、第2電動機MG2の駆動力をアクセル開度APOに基づき算出される目標駆動力まで線形変化させ、ステップS9へ移行する。ここで線形変化の傾きは小さく設定され、駆動力を緩く変化させて車両挙動の急変を抑制する。
ステップS9では車両の加速判定または減速判定がなされているかどうかが判断され、YESであればステップS10へ移行し、NOであれば制御を終了する。
加速または減速意図がある際にアクセル開度APOに対し遅れフィルタを施すと運転者に違和感を与えるため、アクセル開度APOが所定値以上であればステップS10へ進んで遅れフィルタを施す制御を解除する。
さらに、ステップS11に進んで第2電動機MG2の駆動力をアクセル開度APOに対応する目標値まで直ちに変化させ、駆動力の応答性を確保して車両コントロール性を向上させる。
ステップS10では遅れフィルタを施す制御を解除し、ステップS11へ移行する。
ステップS11では第2電動機MG2の駆動力をアクセル開度APOに対応する目標値まで直ちに変化させ、制御を終了する。
[ノイズ検知フロー]
図6はノイズ検知フロー(図3のステップS1)である。
ステップS101ではノイズ検知を行うタイマの計測時間≧所定時間Tかどうかが判断され、YESであればステップS105へ移行し、NOであればステップS102へ移行する。
ステップS102ではアクセル開度APOの変曲点の有無を判断する。変曲点があればステップS103へ移行し、なければ制御を終了する。
ステップS103では計測時間内で生じた変曲点の個数nを積算し、ステップS104へ移行する。
変曲点の積算を所定時間T内に限ることで、変曲点の誤検出が頻出した場合でも所定時間T経過後は一旦積算が打ち切られる。そのため誤った変曲点の値が所定時間Tを越えて積算されることがなく、制御精度の悪化が回避される。
ステップS104では変曲点の絶対値を記憶し、制御を終了する。
ステップS105では変曲点の個数nを算出するとともに、変曲点が複数ある場合は各変曲点の絶対値の偏差Aを演算してステップS106へ移行する。
ここで、アクセル開度APOの偏差Aが上限値A0の範囲内(例:A0の範囲はアクセル開度変化0.5%〜2%)に存在する場合に遅れフィルタ処理を行う。偏差Aが0.5%以下であれば運転者の意図は極低速、2%以上であれば加速と考えられる。
加速または極低速意図がある場合にアクセル開度APOに対し遅れフィルタを施すと運転者に違和感を与えるため、アクセル開度APOの偏差が所定範囲外の場合は図3のステップS3においてNO判断がなされ、ステップS7へ進んで遅れフィルタの選択を解除する。
ステップS106ではノイズ検知のタイマをクリアし、制御を終了する。
[駆動力制御の経時変化]
図7は駆動力制御のタイムチャートである。図8は図7の拡大図である。図8の各領域D1〜D5(太線の囲み)の縦軸の長さは、いずれも変曲点の差分Aの上限値A0である。
アクセル開度APOのノイズの周波数fは、変曲点数をn、所定時間をTとして
f=n/(2T)
と定義する。このノイズ周波数fに基づき、図4のマップを用いて時定数を算出する。
ここで図6のステップS105において各変曲点間の差分Aを演算するが、差分Aの値が上限値A0を超過した場合、ノイズではなく運転者の意図に基づきアクセル開度APOが変化したものとみなす。この場合ノイズ判定は行わず、遅れフィルタを施す制御を解除する(図3:ステップS3→S7)。
上限値A0の範囲内で変曲点が発生している場合のみ、アクセル開度APOのノイズと判断する(図8、図9参照)。図8、図9では各変曲点間の偏差Aはいずれも上限値A0を下回っており、ノイズ判定が行われる。
図8では変曲点をNで示す。領域D2においては変曲点Nの個数n=4であり、ノイズ周波数fは
f=4/(2T)=2/T
となる。この値に基づき図4のマップを用いて時定数を算出し、遅れフィルタを施す。
[実施例1の効果]
(1)第1、第2電動機MG1、MG2と、
第1、第2電動機MG1、MG2によって駆動される駆動輪RL,RRと、
第1、第2電動機MG1、MG2に電力を供給するバッテリ2と、
運転者のアクセル操作によるアクセル開度APO(アクセル信号)に基づき、第1、第2電動機MG1、MG2を駆動制御するコントローラCU(制御手段)を備えた車両の駆動力制御装置において、
コントローラCUは、アクセル開度APOに対し遅れ処理を実行し、またはアクセル開度APOに対し不感帯を設定する遅れ処理手段(ステップS1〜S11)を備え、
遅れ処理手段は、アクセル開度APO、車速V、またはバッテリ2残量のうち少なくともいずれか1つに基づき、アクセル開度APOに対し遅れ処理を実行し、またはアクセル開度APOに対し不感帯を設定することとした。
これにより、運転者の意図しないアクセル開度APOの振動による車両の振動を抑制した車両の駆動力制御装置を提供することができる。
(2)遅れ処理手段は、アクセル開度APOの変曲点の個数n、変曲点間の偏差A、アクセル開度APO、アクセル開度APOの変化量、車速V、およびバッテリ2残量のうち、少なくとも1つに基づくマップを有し、このマップに基づきアクセル開度APOに対し遅れ処理を実行し、またはアクセル開度APOに対し不感帯を設定することとした。
これにより車両状態に合わせた最適な時定数を決定し、意図しないアクセル開度APOの変動に基づく車両振動を低減することができる。
(3)遅れ処理手段は、車速Vが所定値以下となった場合、遅れ処理の実行または不感帯の設定を解除することとした。
駐車時や車庫入れ時など、車速が低いとき(例えば40km/h以下)にアクセル開度APOに対して遅れフィルタを施すと、アクセル開度APOに対する駆動力応答が急変して操作性が悪化する。そのため、遅れフィルタの選択または不感帯の設定を解除することにより、操作性の悪化を回避することができる。
(4)遅れ処理手段は、バッテリ2の残量が所定値以下となった場合、遅れ処理の実行または不感帯の設定を解除することとした。
バッテリ2の残量が少ない場合は第1、第2電動機MG1,MG2の駆動力が小さくなり、アクセル開度APOのノイズが発生しても運転者が不快に感じるほどの車体振動は発生しない。そのため、バッテリ2の残量が所定値以下の場合、遅れフィルタの選択または不感帯の設定を解除してアクセル操作に対する駆動力の応答性を向上させることができる。
(5)遅れ処理手段は、アクセル開度APOとアクセル開度APOの変化量のうち、いずれか一方または両方が所定値以上となった場合、遅れ処理の実行または不感帯の設定を解除することとした。
アクセル開度APOまたはアクセル開度変化量ΔAPOが所定値以であれば、運転者の意図は急加速または急減速と考えられる。急加速または急減速意図がある際にアクセル開度APOに対し遅れフィルタを施すと運転者に違和感を与えるため、アクセル開度APOが所定値以上であればステップS7へ進んで遅れフィルタを施す制御を解除し、運転者の違和感を低減することができる。
(6)遅れ処理手段は、車速Vとバッテリ2残量のうち、いずれか一方または両方に基づき遅れ処理の実行または不感帯の設定を解除した場合、第1、第2電動機MG1、MG2の駆動力を目標値まで線形に変化させることとした。
線形変化によって駆動力を緩く変化させ、車両挙動の急変を抑制することができる。
(7)遅れ処理手段は、アクセル開度APOとアクセル開度APOの変化量のうち、いずれか一方または両方に基づき遅れ処理の実行または不感帯の設定を解除した場合、第1、第2電動機MG1、MG2の駆動力を直ちに目標値まで変化させることとした。
遅れ処理を解除する際は直ちに解除することにより、駆動力の応答性を確保して車両コントロール性を向上させることができる。
(8)アクセル開度APOの変曲点の個数nは、所定時間内に発生する変曲点の数を積算した値であることとした。
変曲点の積算を所定時間T内に限ることで、変曲点の誤検出が頻出した場合でも所定時間T経過後は一旦積算が打ち切られる。そのため誤った変曲点の値が所定時間Tを越えて積算されることがなく、制御精度の悪化を回避することができる。
(9)遅れ処理手段は、変曲点間の偏差Aが所定の範囲内(例えば上限値A0=2%としてアクセル開度変化0.5%〜2%)にある場合、遅れ処理の実行または不感帯の設定を行うこととした。
偏差Aが小さければ運転者の意図は極低速、上限値A0以上であれば加速と考えられる。加速または極低速意図がある場合にアクセル開度APOに対し遅れフィルタを施すと運転者に違和感を与えるため、アクセル開度APOの偏差が所定範囲外の場合は遅れフィルタの選択を解除して違和感を低減することができる。
以上、本発明のハイブリッド車両の制御装置を実施例に基づき説明してきたが、具体的な構成については、この実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
(他の実施例)
例えば、図9のようなハイブリッド車両に適用してもよい。図9では、電動機MGの駆動力をトランスミッションATを介して駆動輪RL,RRに伝達している(コントローラCU等の制御構成については省略する)。このようなハイブリッド車両にあっても、実施例1と同様の効果を得ることができる。
ハイブリッド車両のシステム構成図である。 コントローラ内における駆動力の制御ブロック図である。 駆動力制御のフローチャートである。 アクセル開度APOのノイズ周波数−時定数マップである。 バッテリ残量−時定数マップである。 ノイズ検知フローである。 駆動力制御のタイムチャートである。 図7の拡大図である。 他の実施例である。
符号の説明
2 バッテリ
APO アクセル開度(アクセル信号)
CU コントローラ(制御手段)
MG1、MG2 第1、第2電動機
RL,RR 後輪(駆動輪)
S1〜S11 遅れ処理手段

Claims (9)

  1. 電動機と、
    前記電動機によって駆動される駆動輪と、
    前記電動機に電力を供給するバッテリと、
    運転者のアクセル操作によるアクセル信号に基づき、前記電動機を駆動制御する制御手段と
    を備えた車両の駆動力制御装置において、
    前記制御手段は、前記アクセル信号に対し遅れ処理を実行し、または前記アクセル信号に対し不感帯を設定する遅れ処理手段を備え、
    前記遅れ処理手段は、
    前記アクセル信号に含まれるノイズを検知し、ノイズが検知されると、前記検知されたノイズの特性に応じて、前記アクセル信号に対し遅れ処理を実行し、または前記アクセル信号に対し不感帯を設定し、
    前記バッテリの残量が所定値以下となった場合、前記遅れ処理の実行または前記不感帯の設定を解除すること
    を特徴とする車両の駆動力制御装置。
  2. 請求項1に記載の車両の駆動力制御装置において、
    前記遅れ処理手段は、前記アクセル信号の変曲点間の偏差が所定の範囲内にある場合、前記アクセル信号の変化をノイズとして検知し、前記遅れ処理の実行または前記不感帯の設定を行うこと
    を特徴とする車両の駆動力制御装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の車両の駆動力制御装置において、
    前記遅れ処理手段は、前記検知されたノイズだけでなく、検出された車速ごとに、前記アクセル信号に対し遅れ処理を実行し、または前記アクセル信号に対し不感帯を設定すること
    を特徴とする車両の駆動力制御装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の車両の駆動力制御装置において、
    前記遅れ処理手段は、前記検知されたノイズだけでなく、検出されたバッテリの残量ごとに、前記アクセル信号に対し遅れ処理を実行し、または前記アクセル信号に対し不感帯を設定すること
    を特徴とする車両の駆動力制御装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の車両の駆動力制御装置において、
    前記遅れ処理手段は、前記ノイズの周波数に基づくマップを有し、このマップに基づき前記アクセル信号に対し遅れ処理を実行し、または前記アクセル信号に対し不感帯を設定すること
    を特徴とする車両の駆動力制御装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の車両の駆動力制御装置において、
    前記遅れ処理手段は、車速が所定値以下となった場合、前記遅れ処理の実行または前記不感帯の設定を解除すること
    を特徴とする車両の駆動力制御装置。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の駆動力制御装置において、
    前記遅れ処理手段は、前記アクセル信号と前記アクセル信号の変化量のうち、いずれか一方または両方が所定値以上となった場合、前記遅れ処理の実行または前記不感帯の設定を解除すること
    を特徴とする車両の駆動力制御装置。
  8. 請求項に記載の車両の駆動力制御装置において、
    前記遅れ処理手段は、前記アクセル信号と前記アクセル信号の変化量のうち、いずれか一方または両方に基づき前記遅れ処理の実行または前記不感帯の設定を解除した場合、前記電動機の駆動力を直ちに目標値まで変化させること
    を特徴とする車両の駆動力制御装置。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の車両の駆動力制御装置において、
    前記遅れ処理手段は、前記バッテリの残量が所定値以下となった場合、または車速が所定値以下となった場合、前記遅れ処理の実行または前記不感帯の設定を解除し、前記電動機の駆動力を目標値まで線形に変化させること
    を特徴とする車両の駆動力制御装置。
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