JP5469035B2 - 充電インレット - Google Patents

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Description

この発明は、電力の送り元である給電プラグを接続する受電コネクタが設けられる充電インレットに関する。
近年、車両からの排出ガスを少なく抑えることを目的として、各車両メーカでは、モータを駆動とする電気自動車(ハイブリッド車も含む)の開発機運が非常に高くなってきている。このような電気自動車では、車両の動力源であるバッテリの電力残量が少なくなる度に、例えば家庭や電気スタンド等においてバッテリに充電を行わなくてはならないことから、電気自動車にはユーザが簡単に扱える様々な充電システムが設けられることになる(例えば、特許文献1参照)。この場合の例としては、例えば家庭の商用電源に繋がる給電プラグを接続可能な受電コネクタが取り付けられたインレットを車両に設け、帰宅したときなどに駐車車両のインレットに給電プラグを接続し、商用電源を車両に送り込むことによって車両のバッテリに充電を行うことが想定される。
特開平9−161898号公報
ところで、受電コネクタは、車両のインレットに組み付けられて、車両外側からボルトによって締結されることが一般的である。この場合、ボルトが外側に露出してしまう。よって、例えばボルトを緩めて、停車中の車両から受電コネクタ自体が盗まれる可能性も想定されるので、インレットに取り付けられた受電コネクタが盗難されてしまうことを防止する技術の開発が要望されていた。また、インレットには、接続口としての受電コネクタが取り付けられるのみで、ユーザに対して給電プラグの接続状況やバッテリの充電状況等を表示するものがなく、充電に関わる情報を表示する装置が求められていた。
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、不正破壊を生じ難くすることができ、且つ機能的にも優れる充電インレットを提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について説明する。
請求項1に記載の発明は、バッテリ充電用の電力を送出する給電プラグの挿込先として受電コネクタを有する充電インレットにおいて、充電に関係する機能部を搭載した保護部材を、前記受電コネクタに組み付け可能であり、且つ前記保護部材を前記受電コネクタに固定する締結部が外部に露出しない構造をとる組付機構を備えたことをその要旨としている。
同構成によれば、保護部材を受電コネクタに止める締結部が外部に露出しないので、締結部が不正破壊の被害に遭い難い。よって、充電インレットが勝手に分解等されずに済むので、給電プラグを他のバッテリに繋ぐ盗電などの問題に対処することが可能となる。また、保護部材に充電に関係する機能部を搭載したので、例えば充電残量などの情報をユーザに通知することが可能となる。よって、受電コネクタの保護、及び情報の表示を1つの部材で兼ねることが可能となる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の充電インレットにおいて、前記給電プラグが前記受電コネクタに接続されると、前記給電プラグが前記受電コネクタに固定されることで該受電コネクタから抜け止めされ、該固定の解除操作が行われると、前記給電プラグを前記受電コネクタから取り外せる給電プラグロック装置を備え、充電インレットの搭載先は、車両であり、前記保護部材は、前記ロック装置を外側から覆い隠すものであることをその要旨としている。
電気自動車のバッテリ充電には、ガソリン車のガソリン補給に比べて比較的長い時間を要する。特に、ユーザが自宅でバッテリ充電を行う場合には、家庭の商用電源に繋がる給電プラグを車両の充電インレットに接続して車両を長時間放置することとなる。この場合、例えば給電中の車両から給電プラグを取り外して別の車両の充電インレットに装着して盗電されたり、給電プラグ自体が盗まれたりする可能性もある。そこで、上記構成によれば、給電プラグを受電コネクタに接続すると、係止状態で抜け止めされ、解除操作を行うと、給電プラグを受電コネクタから取り外せる給電プラグロック装置を備えた。このため、給電プラグが受電コネクタに接続された状態でロックされることで、第3者による給電プラグの取り外しを防止することができる。また、保護部材が給電プラグロック装置を車両の外側から覆うので、車両の外側から締結部とともに給電プラグロック装置は見えない。このため、第3者が給電プラグを盗もうとしても、ロック装置を破壊することができず、給電プラグ及び受電コネクタの盗難を抑制することが可能である。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の充電インレットにおいて、前記組付機構は、前記保護部材を内側から組み付けることにより、前記締結部を該内側に隠す構造であることをその要旨としている。
同構成によれば、締結部を内側に隠す構造であるので、締結部を隠すための部材を別途用意する必要がない。このため、部品点数を抑えながら、締結部を隠すことが可能となる。よって、締結部の不正破壊についても生じ難くすることが可能となる。
請求項4に記載の発明は、請求項1又は2に記載の充電インレットにおいて、前記組付機構は、前記保護部材を外側から組み付け、且つ前記締結部が外部に露出しないように、当該保護部材の表面をカバーにより隠す構造であることをその要旨としている。
同構成によれば、締結部を外側から組み付けることが可能となるので、無理な体勢を伴わず楽な姿勢で保護部材を受電コネクタに組み付けることが可能となる。また、締結部を外側から覆うカバーを設けたので、締結部を外側から組み付けるようにしても、締結部を隠すことが可能となる。よって、締結部の不正破壊についても生じ難くすることが可能となる。
本発明によれば、充電インレットにおいて、不正破壊を生じ難くすることができ、且つ機能性を向上することができる。
車両及び充電システムの構成を示す構成図。 受電コネクタが搭載されたインレットの正面図。 インレットの取付構造を示す分解斜視図。 インレットの取付構造を示す分解側面図及び拡大断面図。 給電プラグの概略構成を示す断面図。 アンロック状態のロック機構の構成を示す背面側斜視図。 ロック状態のロック機構の構成を示す背面側斜視図。 給電プラグが受電コネクタに接続された状態のインレットを示す正面図。 インレットの取付構造を示す分解斜視図。 給電プラグが受電コネクタに接続された状態のインレットを示す斜視図。
(第1の実施形態)
以下、本発明をプラグインハイブリッド車のインレットに具体化した第1の実施形態について図1〜図7を参照して説明する。
図1に示されるように、ハイブリッド式の車両1には、駆動輪2の駆動源としてエンジンとモータとの駆動力を組み合わせて出力するハイブリッドシステム3が備えられている。車両1は、エンジン及びモータの組合せを適宜変えて走行する。車両1には、モータに電力を供給するバッテリ4が搭載されている。バッテリ4は、例えばリチウムイオン電池からなる。
車両1には、バッテリ4に電力を充電する充電システム60が設けられている。この場合、車両1には、住宅や充電スタンド等の外部電源(充電設備)61から延びる給電プラグ10の接続先としてインレット5が設けられている。
図2〜図4に示されるように、インレット5は、車体のリッド9が開操作されることにより外部に露出する。インレット5には、給電プラグ10を挿し込む受電コネクタ20が取り付けられている。インレット5の中央の受電コネクタ20において、その挿込口21の内部には、給電プラグ10を受電コネクタ20に電気的に繋ぐ複数の接続端子25が設けられている。接続端子25は、電力の伝送経路となるパワー端子25aや、各種信号の通信経路となる信号端子25b等を備える。受電コネクタ20の外周面上部22には、給電プラグ10の係止爪16が係合先として係止部23が形成されている。
図1に示されるように、受電コネクタ20は、給電プラグ10から送り込まれた交流電圧をコンバータ6によって直流電圧に変換して車両1のバッテリ4に送って、バッテリ4に電力を充電する。給電プラグ10は、接続ケーブル12を介して外部電源61として例えば交流(商用電源)200Vに接続されている。
図5に示されるように、給電プラグ10の本体11の先端11aには、受電コネクタ20の挿込口21に嵌着される円筒状の嵌着部14が備えられている。嵌着部14の内部には、受電コネクタ20に設けられる接続端子25と電気的に接続される複数の接続端子15が設けられている。接続端子15は、電力の伝送経路となるパワー端子15aや、各種信号の通信経路となる信号端子15b等を備える。
給電プラグ10には、インレット5に係止可能な係止爪16が中央の軸を支点に揺動可能に設けられている。係止爪16と本体11との間には、係止爪16を閉じ側に常時付勢する付勢部材17が介装されている。給電プラグ10をインレット5に取り付けるときは、係止爪16を操作して開き状態にし、給電プラグ10をインレット5に挿し込む。そして、係止爪16から手を離すと、付勢部材17の付勢力にて係止爪16が閉じ、インレット5の係止部23に係止する。よって、給電プラグ10がインレット5に固定され、給電プラグ10の半挿しや脱落が防止される。
図1に示されるように、車両1には、充電動作を管理する充電ECU75が設けられている。充電ECU75は、給電プラグ10がインレット5に接続されていることと、電子キーシステム70にて電子キー80とID照合が成立していることなどを、充電開始の条件としている。
電子キーシステム70には、照合ECU71、車外LF発信機72、車内LF発信機73及びUHF受信機74が設けられている。車外LF発信機72が送信したリクエスト信号Srqに応答して電子キー80がIDコード信号Sidを返信したとき、車両1がIDコード信号SidをUHF受信機74で受信すると、照合ECU71がID照合する。そして、このID照合が成立すると、ドアロックECU78を介してドアロック装置79によるドアロック施解錠が許可される。また、車内LF発信機73が送信したリクエスト信号Srqに応答して電子キー80がIDコード信号Sidを返信したとき、車両1がIDコード信号Sidを受信すると、照合ECU71がID照合する。そして、このID照合が成立すると、エンジン始動が許可される。
図6及び図7に示されるように、インレット5には、接続状態にある給電プラグ10の取り外しをロックする給電プラグロック装置40が設けられている。給電プラグロック装置40は、受電コネクタ20の上部に配置されている。給電プラグロック装置40には、機構部分としてロック機構(電動ロック機構)41の各種部品を収納するケース42が設けられている。ケース42には、給電プラグロック装置40の駆動源としてモータ43が横向きに収納されている。
モータ43の駆動軸には、モータ43の回転運動をモータ軸方向の直線運動に変換する伝達部材44を介して、中央に貫通孔を持ったストッパ45がモータ軸方向に直線往復動可能に螺合されている。伝達部材44は、モータ軸の外周に形成された雄裸子部44aと、ストッパ45の孔内面に形成された雌裸子部45aとを備えている。ストッパ45には、板状のロックバー46がモータ軸方向に直線往復動可能に連結されている。ストッパ45は、ストッパ下部45bがロックバー46の緩衝孔46aに挿通され、ストッパ下部45bと緩衝孔46aとの間に付勢ばね48が介装されている。付勢ばね48は、ロックバー46を常にロック側に付勢している。ロックバー46の移動先には、給電プラグ10がインレット5に接続されたときに係止爪16を上から押さえ付け可能なロック部材47が回動可能に取り付けられている。ロック部材47は、上部の回動軸47aを支点に上下方向に回動可能である。
図6に示されるように、ストッパ45がモータ43側に移動してロックバー46がロック部材47から離間すると、ロック部材47の回動が許可される。つまり、給電プラグロック装置40がアンロック状態となり、給電プラグ10の抜き挿しが可能となる。
一方、インレット5に給電プラグ10が接続された後、図7に示されるように、モータ43が回転してストッパ45がモータ43から離間する方向に直線移動すると、それに伴ってロックバー46も一体に直線移動し、ロック部材47の係合部47bに係止する。よって、ロック部材47が係止爪16を上から押さえ付ける状態となり、給電プラグロック装置40がロック状態となる。このため、給電プラグ10をインレット5から抜き取ることが不可となる。
図2及び図3に示されるように、給電プラグロック装置40には、係止爪16が係止部23内に挿入されたか否かを検知する挿入検知スイッチ27が設けられている。挿入検知スイッチ27は、係止部23に挿入された係止爪16が接触して変位するスライドピース26の変位を検知することで、係止爪16の挿入を検知する。スライドピース26は、係止爪16の挿入位置に突出しており、係止爪16が挿入すると係止爪16の挿入方向と直交する側面方向へ変位する。なお、スライドピース26は、係止爪16の挿入位置側へ常に付勢されている。
図1に示されるように、車両1には、給電プラグロック装置40の動作を管理するロックECU77が設けられている。ロックECU77は、車内LAN76に接続され、各種ECUと各種情報のやり取りが可能である。ロックECU77は、挿入検知スイッチ27及びモータ43に接続されている。ロックECU77は、モータ43を通電制御することにより、ロック機構41の動作状態を切り換える。
図2及び図3に示されるように、インレット5の表側には、少なくとも給電プラグロック装置40を外側から覆うカバーモジュール7が取り付けられている。カバーモジュール7の中央には、受電コネクタ20の挿込口21を露出させる略十字形状の開口部30が形成されるとともに、受電コネクタ20の挿込口21以外を覆うものとなっている。なお、カバーモジュール7が保護部材として機能する。
カバーモジュール7には、給電プラグロック装置40のロックを解除するときに操作するアンロックスイッチ31が設けられている。アンロックスイッチ31は、例えばプッシュ式のモーメンタリスイッチからなるとともに、操作されるとスイッチ信号をロックECU77に出力する。なお、アンロックスイッチ31が機能部及び操作手段として機能する。
カバーモジュール7には、給電プラグロック装置40の動作状態を示すアンサーランプ32が設けられている。アンサーランプ32は、ロックECU77に接続され、点灯状態がロックECU77にて制御される。アンサーランプ32は、給電プラグロック装置40がロック状態となると緑色で1回点灯し、給電プラグロック装置40がアンロック状態となると緑色で2回点灯する。また、アンサーランプ32は、給電プラグロック装置40の動作に異常があるときは、赤色で連続点灯する。なお、アンサーランプ32が機能部及び表示手段として機能する。
カバーモジュール7には、バッテリ4の充電量を示す充電インジケータ33が設けられている。充電インジケータ33は、ロックECU77に接続され、表示がロックECU77にて制御される。充電インジケータ33は、3個の表示部が縦に並んでおり、バッテリ4の充電量に合わせてこれらの表示部が点灯する。充電インジケータ33は、満充電となると3個の表示部全てが点灯する。充電インジケータ33は、インレット5に設けられる蓋となるリッド9が開いている間は常に点灯し、リッド9が閉じられると消灯する。なお、充電インジケータ33が機能部及び表示手段として機能する。
インレット5には、リッド9の開蓋を検知するリッド開閉検知スイッチ35が設けられている。リッド開閉検知スイッチ35は、リッド9が閉蓋すると接触して収納されるスライドピース36の変位を検知することでリッド9の開蓋を検知して、ロックECU77にリッド開信号を出力する。なお、スライドピース36は、受電コネクタ20に取り付けられているとともに、カバーモジュール7から突出してインレット5の正面側へ常に付勢されている。
図1に示されるように、ロックECU77には、ロック機構41の動作を制御するロック機構制御部77aが設けられている。ロック機構制御部77aは、ロック機構41がアンロック状態の際、係止爪16が係止部23に挿し込まれたことと、ドアロックがロック状態であることとを条件に、モータ43へ正回転の駆動信号を出力して、ロック機構41をロック状態に切り換える。また、ロック機構制御部77aは、ロック機構41がロック状態の際、アンロックスイッチ31が操作されたことと、ドアロックがアンロック状態であることとを条件に、モータ43へ逆回転の駆動信号を出力して、ロック機構41をアンロック状態に切り換える。
ロックECU77には、アンサーランプ32の点灯を制御するランプ点灯制御部77bが設けられている。ランプ点灯制御部77bは、給電プラグロック装置40がロック状態となると、アンサーランプ32にロック完了表示として緑色で1回点灯させ、給電プラグロック装置40がアンロック状態となると、アンサーランプ32にアンロック完了表示として緑色で2回点灯させる。また、ランプ点灯制御部77bは、給電プラグロック装置40のロック動作又はアンロック動作が通常通り動作しない際には、アンサーランプ32にエラー表示として赤色で連続点灯させる。
また、ロックECU77には、充電ECU75から充電量を取得する充電量取得部77cが設けられている。充電量取得部77cは、リッド開閉検知スイッチ35からリッド開蓋信号が入力すると、充電ECU75へ問い合わせて定期的に充電量を取得する。
ロックECU77には、充電インジケータ33の表示を制御するインジケータ表示制御部77dが設けられている。インジケータ表示制御部77dは、充電量取得部77cが取得した充電量を充電インジケータ33に表示させる。インジケータ表示制御部77dは、バッテリ4の充電量が残り少ない状態に合わせて、充電インジケータ33の3個の表示部のうち最下部の表示部のみ点灯させている(図2参照)。
図3及び図4に示されるように、インレット5には、受電コネクタ20、給電プラグロック装置40及びカバーモジュール7を、車体51の内側からボルト55によって車体51に組み付ける組付機構50が設けられている。このように、ボルト55を車体51の内側から組み付けるのは、ボルト55が外側に露出していると、ボルト55を不正に取り外されて、給電プラグロック装置40が不正にアンロックにされる可能性も否めないからである。よって、本例では、ボルト55を車体51の内側に隠すことにより、ボルト55の不正な取り外しを防止している。なお、ボルト55が締結部として機能する。
具体的には、まず、車体51のインレット5に受電コネクタ20を車両1の外側から取り付ける。このとき、受電コネクタ20の四隅に形成されるボルト取付部52は、車体51のボルト取付部59と一致する位置に貫通孔が形成されている。続いて、受電コネクタ20の外側に車両1の外側から給電プラグロック装置40を取り付ける。このとき、給電プラグロック装置40に形成される2つのボルト取付部53は、受電コネクタ20の上側のボルト取付部52と一致する位置に貫通孔が形成されている。続いて、受電コネクタ20及び給電プラグロック装置40の外側にカバーモジュール7を車両1の外側から取り付ける。そして、車体51の内側から各ボルト取付部52,53に各ボルト55を挿入して、カバーモジュール7の雌螺子部34に各ボルト55を螺着することで、受電コネクタ20、給電プラグロック装置40、及びカバーモジュール7を車体51に締結する。なお、受電コネクタ20のボルト取付部52が締結部として機能する。
ここで、図4の左側の拡大図に示されるように、下側の締結部は、車体51、受電コネクタ20、及びカバーモジュール7がボルト55によって締結されている。また、図4の右側の拡大図に示されるように、上側の締結部は、車体51、受電コネクタ20、給電プラグロック装置40、及びカバーモジュール7がボルト55によって締結されている。
さて、本実施形態においては、アンサーランプ32や充電インジケータ33を搭載したカバーモジュール7で受電コネクタ20の挿込口21以外を車両1の外側から覆い、車体51に対して受電コネクタ20と給電プラグロック装置40とカバーモジュール7とを車両1の内側からボルト55で締結した。このため、第3者が受電コネクタ20を盗もうとしても、受電コネクタ20のボルト取付部52とともに、車体51に取り付けたボルト55は見えず、ボルト55を緩めることができないので、受電コネクタ20の盗難を抑制することができる。
また、図8に示されるように、受電コネクタ20に給電プラグ10が接続された状態において、第3者がカバーモジュール7をインレット5から無理矢理取り外そうとしても、ボルト55で車体51に締結されているとともに、給電プラグ10やコネクタ蓋24に引っ掛かる。このため、第3者が取り外すことはできず、受電コネクタ20や給電プラグ10の盗難を抑制することができる。
以上、説明した実施形態によれば、以下の作用効果を奏することができる。
(1)受電コネクタ20のボルト取付部52及びボルト55等を車両1の外側から覆うカバーモジュール7を備えたので、車両1の外側から受電コネクタ20のボルト取付部52及びボルト55等は見えない。このため、第3者が受電コネクタ20を盗もうとしても、ボルト55を緩めることができず、不正破壊を生じ難くできる。よって、インレット5に取り付けられた受電コネクタ20の盗難を抑制することができる。
また、カバーモジュール7に充電に関する情報を表示するアンサーランプ32や充電インジケータ33を搭載したので、ユーザに情報を通知することができ、受電コネクタ20の保護、及び情報の表示を1つの部材で兼ねることができる。
(2)受電コネクタ20に接続された給電プラグ10を係止状態で抜け止めする給電プラグロック装置40をインレット5に設け、この給電プラグロック装置40をカバーモジュール7によって車両1の外側から覆うので、車両1の外側から受電コネクタ20のボルト取付部52とともに給電プラグロック装置40は見えない。このため、第3者が給電プラグ10を盗もうとしても、給電プラグロック装置40を破壊することができず、給電プラグ10及び受電コネクタ20の盗難を抑制することができる。
(3)カバーモジュール7が車両1の内側からボルト55によって車両1に締結されるので、受電コネクタ20のボルト取付部52及びボルト55等が内側に隠れ、これらを隠すための部材を別途用意しなくともよい。このため、部品点数を抑えながら、ボルト取付部52及びボルト55等を隠すことができる。
(第2の実施形態)
以下、本発明をプラグインハイブリッド車のインレットに具体化した第2の実施形態について、図9及び図10を参照して説明する。この実施形態のインレット5は、カバーモジュール7の取り付け方が上記第1の実施形態と異なっている。以下、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
図9及び図10に示されるように、本実施形態のカバーモジュール7には、ボルト55を挿入するボルト取付部54が形成されている。このボルト取付部54は、受電コネクタ20のボルト取付部52と一致する位置に貫通孔が形成されている。また、このカバーモジュール7には、カバーモジュール7のボルト取付部54を覆うとともに、カバーモジュール7に嵌め込まれるカバー8が設けられている。
受電コネクタ20、給電プラグロック装置40、及びカバーモジュール7は、車両1の外側からボルト55によって車体51に締結されている。具体的には、第1の実施形態と同様に、車体51のインレット5に受電コネクタ20、給電プラグロック装置40、カバーモジュール7の順で取り付ける。そして、車両1の外側から各ボルト取付部52,53,54に各ボルト55を挿入して、車体51の図示しない雌螺子部に各ボルト55を螺着することで、受電コネクタ20、給電プラグロック装置40、及びカバーモジュール7を車体51に締結する。続いて、カバーモジュール7にカバー8を嵌め込む。なお、このカバー8とカバーモジュール7とは、カバーモジュール7にカバー8が1度嵌め込まれると外れない噛み込み構造となっている。カバー8は、金属製であると防犯性が向上する。
さて、本実施形態においては、アンサーランプ32や充電インジケータ33を搭載したカバーモジュール7で受電コネクタ20の挿込口21以外を車両1の外側から覆い、車体51に対して受電コネクタ20と給電プラグロック装置40とカバーモジュール7とを車両1の外側からボルト55で締結した。そして、カバーモジュール7のボルト取付部54を覆うカバー8をカバーモジュール7に嵌め込ませた。このため、第3者が受電コネクタ20を盗もうとしても、受電コネクタ20のボルト取付部52とともに、車体51に取り付けたボルト55は見えず、ボルト55を緩めることができないので、受電コネクタ20の盗難を抑制することができる。
以上、説明した実施形態によれば、第1の実施形態の(1)及び(2)の作用効果に加え、以下の作用効果を奏することができる。
(4)カバーモジュール7が受電コネクタ20と給電プラグロック装置40とともに、車両1の外側からボルト55によって車体51のインレット5に締結した。このため、無理な体勢をせずに楽な姿勢で組み付けることができる。そして、カバーモジュール7のボルト取付部54及びボルト55等をカバー8で覆ったので、ボルト55を外側から組み付けるようにしても、ボルト55等が外側に露出しない。このため、部品点数を抑えながら、ボルト取付部52及びボルト55等を隠すことができる。
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することができる。
・上記実施形態では、給電プラグロック装置40のボルト取付部53は、受電コネクタ20のボルト取付部52の上側にのみ一致する2個を設けたが、受電コネクタ20のボルト取付部52に対応させて、3個や4個のボルト取付部53を設けてもよい。
・上記実施形態において、ロック機構41のロックバー46の移動方向は任意に設定可能である。
・上記実施形態において、ロック機構41は、モータ43に駆動されたロックバー46がロック部材47に係合することで給電プラグ10の係止爪16を係止したが、ロックバー46が直接係止爪16を係止してもよい。
・上記実施形態において、ロック機構41は、モータ43で駆動するようにしたが、ソレノイド等の他の駆動手段で駆動するようにしてもよい。
・上記実施形態では、給電プラグ10に設けられた係止爪16を規制する給電プラグロック装置40を採用したが、給電プラグ10の嵌着部14等の抜け止めを係止する等、他の給電プラグ10を受電コネクタ20に係止状態とするロック装置を採用してもよい。
・上記実施形態において、給電プラグロック装置40を省略した構成を採用してもよい。
・上記実施形態において、締結部は、ボルト55に限定されず、他の留め具を採用してもよい。
・上記実施形態において、機能部は、アンサーランプ32や充電インジケータ33に限らず、他の表示体を採用してもよい。
・上記実施形態において、機能部は、アンロックスイッチ31に限定されず、ロックスイッチでもよいし、他の機能スイッチでもよい。
・上記実施形態において、機能部は、アンサーランプ32や充電インジケータ33等の表示手段や、アンロックスイッチ31等の操作手段に限定されず、充電に関係するモジュール(機能単位、構成単位)であれば何でもよい。
・第2の実施形態において、カバー8の噛み込み構造(嵌め殺しの構造)は、かしめやスプリングピン等、種々のものが採用可能である。
・上記実施形態では、電子キーシステム70は、スマート照合を用いたシステムに限らず、電子キー80からの通信をトリガとするワイヤレス照合を用いたシステムでもよい。なお、これらシステムの両方が車両1に搭載されていてもよい。
・上記実施形態では、車両1と電子キー80との電子キーシステムのID照合の照合結果に基づいて給電プラグ10の操作者が正しいか否かの認証を行った。しかしながら、給電プラグ10に電子キー80との無線通信可能な通信手段を設けて、給電プラグ10が直接電子キー80との間でID照合して給電プラグ10の操作者が正しいか否かの認証を行い、このID照合に基づいてドアロックのロック操作やアンロック操作と連動するようにしてもよい。なお、通信手段は、車両1と同様なアンテナ及び送受信機であってもよいし、トランスポンダを備えた電子キーが相手であれば、イモビライザアンプであってもよい。
・上記実施形態において、電子キーシステム70は、例えばIDコードの発信元としてトランスポンダを使用するイモビライザーシステムを採用してもよい。
・上記実施形態において、電子キーシステム70で使用する電波の周波数は、必ずしもLFやUHFに限定されず、これら以外の周波数が使用可能である。また、車両1から電子キー80に電波発信するときの周波数と、電子キー80から車両1に電波を返すときの周波数とは、必ずしも異なるものに限定されず、これらを同じ周波数としてもよい。
・上記実施形態において、ユーザ認証は、必ずしも電子キー80を使用したキー認証に限定されず、例えば生体認証等の他の認証を応用してもよい。
・上記実施形態において、組付機構50は、少なくともカバーモジュール7を車体51に組み付け可能な構造をとればよい。
・上記実施形態において、接続ケーブル12に充電の開始・停止を操作する充電オンオフスイッチを設けてもよい。
・上記実施形態では、プラグインハイブリッド式の車両1のインレット5に適用したが、プラグインハイブリッド式の車両に限らず、電気自動車のインレット等に適用してもよい。
・上記実施形態において、本例の給電プラグロック装置40は、必ずしも車両1のみに適用されることに限らず、充電式バッテリを持つ装置や機器であれば、その採用先は特に限定されない。
次に、上記実施形態から把握できる技術的思想をその効果と共に記載する。
(イ)請求項1〜4のいずれか一項に記載の充電インレットにおいて、前記機能部は、充電に関係する情報を表示する表示手段であることを特徴とする充電インレット。
同構成によれば、保護部材に充電に関係する機能部として表示手段を備えたので、保護部材の表示手段をユーザが確認することで、ユーザが充電に関する情報を確認することが可能となる。
(ロ)請求項1〜4、及び技術的思想(イ)のいずれかに記載の充電インレットにおいて、前記機能部は、給電プラグロック装置を動作させるときに操作する操作手段であることを特徴とする充電インレット。
同構成によれば、保護部材に充電に関係する機能部として操作手段を備えたので、保護部材の操作手段をユーザが操作することで、ユーザが意図して給電プラグロック装置を動作させることが可能となる。よって、ユーザは充電インレットという給電プラグの近傍に設けられる操作手段を操作することで、給電プラグロック装置の動作を容易に操作することが可能となる。
1…車両、4…バッテリ、5…インレット、6…コンバータ、7…保護部材としてのカバーモジュール、9…リッド、10…給電プラグ、16…係止爪、20…受電コネクタ、21…挿込口、23…係止部、27…挿入検知スイッチ、30…開口部、31…アンロックスイッチ、32…機能部及び表示手段としてのアンサーランプ、33…機能部及び表示手段としての充電インジケータ、34…雌螺子部、35…リッド開閉検知スイッチ、40…給電プラグロック装置、41…ロック機構、43…モータ、46…ロックバー、47…ロック部材、50…組付機構、51…車体、52…締結部としてのボルト取付部、53…ボルト取付部、54…ボルト取付部、55…締結部としてのボルト、56…ドアハンドル、57…ロックセンサ、58…アンロックセンサ、59…ボルト取付部、60…充電システム、70…電子キーシステム、71…照合ECU、75…充電ECU、77…ロックECU、77a…ロック機構制御部、77b…ランプ点灯制御部、77c…充電量取得部、77d…インジケータ表示制御部、80…電子キー。

Claims (4)

  1. バッテリ充電用の電力を送出する給電プラグの挿込先として受電コネクタを有する充電インレットにおいて、
    充電に関係する機能部を搭載した保護部材を、前記受電コネクタに組み付け可能であり、且つ前記保護部材を前記受電コネクタに固定する締結部が外部に露出しない構造をとる組付機構を備えた
    ことを特徴とする充電インレット。
  2. 請求項1に記載の充電インレットにおいて、
    前記給電プラグが前記受電コネクタに接続されると、前記給電プラグが前記受電コネクタに固定されることで該受電コネクタから抜け止めされ、該固定の解除操作が行われると、前記給電プラグを前記受電コネクタから取り外せる給電プラグロック装置を備え、
    充電インレットの搭載先は、車両であり、前記保護部材は、前記ロック装置を外側から覆い隠すものである
    ことを特徴とする充電インレット。
  3. 請求項1又は2に記載の充電インレットにおいて、
    前記組付機構は、前記保護部材を内側から組み付けることにより、前記締結部を該内側に隠す構造である
    ことを特徴とする充電インレット。
  4. 請求項1又は2に記載の充電インレットにおいて、
    前記組付機構は、前記保護部材を外側から組み付け、且つ前記締結部が外部に露出しないように、当該保護部材の表面をカバーにより隠す構造である
    ことを特徴とする充電インレット。
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