JP5468199B2 - 導電性接着剤組成物、電子部品搭載基板及び半導体装置 - Google Patents

導電性接着剤組成物、電子部品搭載基板及び半導体装置 Download PDF

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Description

本発明は、導電性接着剤組成物、電子部品搭載基板及び半導体装置に関するものである。
電子部品を回路基板などへ実装するには、鉛を含むはんだを用いた接合法が広く知られている。しかし近年、環境問題への認識の高まりから、はんだに代わって鉛を含まない鉛フリーはんだや導電性の接着剤組成物が注目されるようになっている。ところが、鉛フリーはんだとして主に使われているSn−Ag−Cuはんだは、接続温度が260℃と高く、熱感受性の高い一部の電子部品では使用できない問題がある。また、より低温で接続可能な鉛フリーはんだとして、融点が138℃であるSn−Biはんだが用いられている。しかしながら、Sn−Biはんだによる接続が適用された電子機器が高温環境下で使用される場合、高温で放置されることによりSn−Biはんだにおける金属の組成が変化し、はんだ接合が脆弱化するという問題があった。
これらの問題を克服するために熱硬化性樹脂に銀粉末等の金属粒子を分散させてペースト状にした導電性の接着剤が提案されている(特許文献1参照)。かかる熱硬化型の導電性接着剤は、熱硬化性樹脂をバインダ成分とすることで、その硬化体の高温下での強度低下を抑制することができる。しかしながら、この接着剤における導電性発現機構が金属粒子同士の接触によるものであるため、良好な導電性を確保するためには導電粒子の含有量を増加させる必要がある。その結果、バインダ成分の減少に伴い、接着剤の接着力が低下してしまう。
そこで、熱硬化性樹脂と共に、鉛フリーはんだなどの低温で溶融するような金属粒子とフラックスとを含有することで、接着性と導電性との両立を図った接着剤が提案されている(特許文献2及び3参照)。これらの特許文献に記載の接着剤は、はんだの金属結合により導電性が確保できると共に、熱硬化性樹脂により接着力が確保できる、とされている。
特開2002−161259号公報 特開2004−160508号公報 特開2001−170797号公報
しかしながら、特許文献2で開示されたハロゲン性のフラックスは、環境負荷及びマイグレーション誘起などの問題があるため、これに代替するフラックスが要求される。また、特許文献2及び3でフラックスとして用いられている二官能カルボン酸は、金属結合を形成させるために接着剤中に大量に含有させる必要がある。その結果、接着剤の保存安定性が低下したり接着力が低下したりする。
そこで、本発明は上記事情にかんがみてなされたものであり、ハロゲン性のフラックスを含有しなくても、接着性及び保存安定性に十分優れたものであり、かつ、導電性に十分優れた硬化物を形成できる導電性接着剤組成物、並びに、その導電性接着剤組成物を用いて各部材が電気的に接続された電子部品搭載基板及び半導体装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、融点が260℃以下であり、かつ鉛以外の金属を含む導電性粒子、及びエポキシ樹脂と下記一般式(I)で表される脂肪族ジヒドロキシカルボン酸とを含む接着剤成分を含有する導電性接着剤組成物を提供する。
Figure 0005468199
(式(I)中、R は置換していてもよい炭素数1〜5のアルキル基を示し、n及びmはそれぞれ独立に0〜5の整数を示す。)
また、本発明の導電性接着剤組成物は、耐高温放置性に加えて耐TCT性も優れているため、実装信頼性が良好な硬化物を形成可能となる。
また、一層優れた保存安定性、導電性及び印刷性を得る観点から、本発明の導電性接着剤組成物は、脂肪族ジヒドロキシカルボン酸を上記金属100質量部に対して0.5〜20質量部含むことが好適である。
本発明は、基板と、電子部品と、基板と電子部品とを接着して電気的に接続する導電層とを備え、上記導電層が上述の導電性接着剤組成物の硬化物である電子部品搭載基板を提供する。また、本発明は、半導体搭載用の支持基材と、半導体素子と、支持基材と半導体素子とを接着して電気的に接続する導電層とを備え、上記導電層が上述の導電性接着剤組成物の硬化物である半導体装置を提供する。
これらの本発明の電子部品搭載基板及び半導体装置における導電層は、上記導電性接着剤組成物の硬化物であるため、十分に優れた導電性と接着性とを示すことができる。さらには、導電層が良好な耐TCT性及び耐高温放置性を示すことにより、これらの電子部品搭載基板及び半導体装置は信頼性が高いものとなる。
本発明によれば、ハロゲン性のフラックスを含有しなくても、接着性及び保存安定性に十分優れたものであり、かつ、導電性に十分優れた硬化物を形成できる導電性接着剤組成物、並びに、その導電性接着剤組成物を用いて各部材が電気的に接続された電子部品搭載基板及び半導体装置を提供することができる。
以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面中、同一要素には同一符号を付すこととし、重複する説明は省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。更に、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
本発明の導電性接着剤組成物は、はんだと同程度の導電性を有し、かつ接着力(固定力)に優れるので、従来はんだが用いられていた部分の代替材として広く使用することができる。また、接着性があまり必要とされない分野にも使用することができる。すなわち、受動部品やLSIパッケージなどの電子部品と、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂等のプラスチックフィルム、ガラス不織布等の基材にポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、BTレジン等のプラスチックを含浸・硬化させたもの、アルミナ等のセラミックス等の基板との接合に用いることができる。
具体的には、本発明の導電性接着剤組成物は、図1、2に示すように、従来はんだで接続していた受動部品の接続や、はんだ又は異方導電性フィルムで接続していた半導体素子等の電子部品の接続にも適用できる。特に、本発明の導電性接着剤組成物は、はんだと比較して低温での接続が可能であるため、CCDモジュールなどの耐熱性が劣る部品を接続する場合に好適に用いられる。また、従来、はんだにより半導体素子と基板とを接続する場合は、半導体素子と基板との熱膨張係数の差により発生する応力を緩和するために、素子と基板との間にアンダーフィル材を注入する必要があった。これに対して、本発明の導電性接着剤組成物で接続を行う場合は、樹脂成分が応力緩和作用を有するため、アンダーフィル材を必要とせず、またプロセス面の簡略化も可能である。
また、本発明の導電性接着剤組成物は、図3に示すように、はんだと組み合わせて用いて半導体素子と基板との接続を行うことができる。更に、本発明の導電性接着剤組成物は、図4に示すように、図1や図2に示す受動部品を搭載したインターポーザとしての基板を、マザーボードのような別の基板に実装する際にも使用することができる。
このような用途に用いられる本発明の導電性接着剤組成物(以下、単に「接着剤組成物」という。)は、(A)導電性粒子、及び(B)接着剤成分を含有するものである。以下、それぞれの成分について詳細に説明する。
<(A)導電性粒子>
本発明に係る導電性粒子は、融点が260℃以下であり、かつ鉛以外の金属を含むものであれば特に限定されない。このような金属としては、例えば、Sn、Ag、Cu、Bi、In及びZnからなる群より選ばれる1種の金属、あるいは上記群より選ばれる2種以上の金属の合金が挙げられる。より具体的には、Sn42−Bi58はんだ、及びSn96.5−Ag3−Cu0.5はんだなどが挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
導電性粒子の平均粒子径は、特に制限はないが、0.1〜100μmであると好ましい。この平均粒子径が0.1μm未満であると、接着剤組成物の粘度が高くなり作業性が低下する傾向にある。また、導電性粒子の溶融性を高めるために後述する脂肪族ジヒドロキシカルボン酸を多量接着剤組成物に含有させた場合に、その保存安定性や接着力が低下する傾向にある。また、導電性粒子の平均粒子径が100μmを超えると、印刷性又は接続信頼性が低下する傾向にある。接着剤組成物の印刷性又は作業性を更に良好にする観点から、この平均粒子径は1.0〜50μmであるとより好ましい。さらに、接着剤組成物の保存安定性並びに硬化物の実装信頼性を向上させる観点から、この平均粒子径は5.0〜30μmであると特に好ましい。
本発明に係る導電性粒子は、金属のみから構成されるものの他、セラミックス材料や樹脂材料等の金属以外の固体材料からなる粒子の表面を金属膜で被覆した導電性粒子であってもよく、それらの混合物であってもよい。
本発明の接着剤組成物における導電性粒子の含有量は、その導電性粒子を構成する金属の含有量が、接着剤組成物の全量に対して5〜95質量%であることが好ましい。上記金属の含有量が5質量%未満の場合は、接着剤組成物の硬化物の導電性が低下する傾向にある。一方、上記金属の含有量が95質量%を超えると、接着剤組成物の粘度が高くなり作業性が低下する傾向にある。また、相対的に接着剤組成物中の接着剤成分が少なくなるため、硬化物の実装信頼性が低下する傾向にある。この金属の接着剤組成物の全量に対する含有量は、作業性又は導電性を向上させる観点から、10〜90質量%であることがより好ましく、硬化物の実装信頼性を高める観点から、15〜85質量%であることが特に好ましい。
<(B)接着剤成分>
本発明に係る接着剤成分は、その被着体を接着する作用を有すると共に、接着剤組成物中の導電性粒子及び必要に応じて添加されるフィラーを互いに結合するバインダ成分としても作用する。この接着剤成分は、熱硬化性樹脂と脂肪族ジヒドロキシカルボン酸とを含むものであれば特に限定されない。
熱硬化性樹脂としては、例えばエポキシ樹脂、アクリル樹脂、マレイミド樹脂及びシアネート樹脂等の熱硬化性の有機高分子化合物、並びにそれらの前駆体が挙げられる。これらの中では、アクリル樹脂及びマレイミド樹脂に代表される、分子中に重合可能な炭素−炭素二重結合を有する化合物、あるいは、エポキシ樹脂が好ましい。これらの好ましい熱硬化性樹脂は、耐熱性及び接着性に優れ、しかも必要に応じて有機溶剤中に溶解又は分散させれば液体の状態で取り扱うこともできるため、作業性にも優れている。上述の熱硬化性樹脂は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
分子中に重合可能な炭素−炭素二重結合を有する化合物としては、例えば、モノアクリレート化合物、モノメタクリレート化合物、ジアクリレート化合物、及びジメタクリレート化合物が挙げられる。
モノアクリレート化合物としては、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、アミルアクリレート、イソアミルアクリレート、ヘキシルアクリレート、ヘプチルアクリレート、オクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ノニルアクリレート、デシルアクリレート、イソデシルアクリレート、ラウリルアクリレート、トリデシルアクリレート、ヘキサデシルアクリレート、ステアリルアクリレート、イソステアリルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、イソボルニルアクリレート、ジエチレングリコールアクリレート、ポリエチレングリコールアクリレート、ポリプロピレンアクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、2−ブトキシエチルアクリレート、メトキシジエチレングリコールアクリレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、2−フェノキシエチルアクリレート、フェノキシジエチレングリコールアクリレート、フェノキシポリエチレングリコールアクリレート、2−ベンゾイルオキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、ベンジルアクリレート、2−シアノエチルアクリレート、γ−アクリロキシエチルトリメトキシシラン、グリシジルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、アクリロキシエチルホスフェート及びアクリロキシエチルフェニルアシッドホスフェートが挙げられる。
モノメタクリレート化合物としては、例えば、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、アミルメタクリレート、イソアミルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、ヘプチルメタクリレート、オクチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ノニルメタクリレート、デシルメタクリレート、イソデシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、トリデシルメタクリレート、ヘキサデシルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、イソステアリルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート、ジエチレングリコールメタクリレート、ポリエチレングリコールメタクリレート、ポリプロピレンメタクリレート、2−メトキシエチルメタクリレート、2−エトキシエチルメタクリレート、2−ブトキシエチルメタクリレート、メトキシジエチレングリコールメタクリレート、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート、2−フェノキシエチルメタクリレート、フェノキシジエチレングリコールメタクリレート、フェノキシポリエチレングリコールメタクリレート、2−ベンゾイルオキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、2−シアノエチルメタクリレート、γ−メタクリロキシエチルトリメトキシシラン、グリシジルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、メタクリロキシエチルホスフェート及びメタクリロキシエチルフェニルアシッドホスフェートが挙げられる。
ジアクリレート化合物としては、例えば、エチレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ビスフェノールA、ビスフェノールF又はビスフェノールAD1モルとグリシジルアクリレート2モルの反応物、ビスフェノールA、ビスフェノールF又はビスフェノールADのポリエチレンオキサイド付加物のジアクリレート、ビスフェノールA、ビスフェノールF又はビスフェノールADのポリプロピレンオキサイド付加物のジアクリレート、ビス(アクリロキシプロピル)ポリジメチルシロキサン、ビス(アクリロキシプロピル)メチルシロキサン−ジメチルシロキサンコポリマーが挙げられる。
ジメタクリレート化合物としては、例えば、エチレングリコールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、1,9−ノナンジオールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、トリプロピレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、ビスフェノールA、ビスフェノールF又はビスフェノールAD1モルとグリシジルメタクリレート2モルの反応物、ビスフェノールA、ビスフェノールF又はビスフェノールADのポリエチレンオキサイド付加物のジメタクリレート、ビスフェノールF又はビスフェノールADのポリプロピレンオキサイド付加物、ビス(メタクリロキシプロピル)ポリジメチルシロキサン、ビス(メタクリロキシプロピル)メチルシロキサン−ジメチルシロキサンコポリマーが挙げられる。
これらの分子中に重合可能な炭素−炭素二重結合を有する化合物は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
接着剤成分が分子中に重合可能な炭素−炭素二重結合を有する化合物を熱硬化性樹脂として含む場合、そのラジカル重合開始剤を更に含むことが好ましい。ラジカル重合開始剤は、ボイドを有効に抑制する観点等から、有機過酸化物であると好ましい。また、接着剤成分の硬化性及び粘度安定性を向上させる観点から、有機過酸化物はその分解温度が70〜170℃であることが好ましい。
ラジカル重合開始剤としては、例えば、1,1,3,3,−テトラメチルブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロドデカン、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)3−ヘキシン、クメンハイドロパーオキサイドが挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
ラジカル重合開始剤の配合割合は、接着剤成分の総量に対して0.01〜20質量%であると好ましく、0.1〜10質量%であるとより好ましく、0.5〜5質量%であると更に好ましい。
エポキシ樹脂としては、その1分子中に2個以上のエポキシ基を有する化合物が好ましい。そのようなエポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールADなどとエピクロクヒドリドンとから誘導されるエポキシ樹脂などが挙げられる。
かかるエポキシ樹脂は市販のものを入手することができる。その具体例としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂であるAER−X8501(旭化成工業社製、商品名)、R−301(油化シェルエポキシ社製、商品名)、YL−980(油化シェルエポキシ社製、商品名)、ビスフェノールF型エポキシ樹脂であるYDF−170(東都化成社製、商品名)、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂であるR−1710(三井石油化学工業社製、商品名)、フェノールノボラック型エポキシ樹脂であるN−730S(大日本インキ化学工業社製、商品名)、Quatrex−2010(ダウ・ケミカル社製、商品名)、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂であるYDCN−702S(東都化成社製、商品名)、EOCN−100(日本化薬社製、商品名)、多官能エポキシ樹脂であるEPPN−501(日本化薬社製、商品名)、TACTIX−742(ダウ・ケミカル社製、商品名)、VG−3010(三井石油化学工業社製、商品名)、1032S(油化シェルエポキシ社製、商品名)、ナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂であるHP−4032(大日本インキ化学工業社製、商品名)、脂環式エポキシ樹脂であるEHPE−3150、CEL−3000(共にダイセル化学工業社製、商品名)、DME−100(新日本理化社製、商品名)、EX−216L(ナガセ化成工業社製、商品名)、脂肪族エポキシ樹脂であるW−100(新日本理化社、商品名)、アミン型エポキシ樹脂であるELM−100(住友化学工業社製、商品名)、YH−434L(東都化成社製、商品名)、TETRAD−X、TETRAC−C(共に三菱瓦斯化学社、商品名)、レゾルシン型エポキシ樹脂であるデナコールEX−201(ナガセ化成工業社製、商品名)、ネオペンチルグリコール型エポキシ樹脂であるデナコールEX−211(ナガセ化成工業社製、商品名)、ヘキサンディネルグリコール型エポキシ樹脂であるデナコールEX−212(ナガセ化成工業社製、商品名)、エチレン・プロピレングリコール型エポキシ樹脂であるデナコールEXシリーズ(EX−810、811、850、851、821、830、832、841、861(いずれもナガセ化成工業社製、商品名))、下記一般式(1)で表されるエポキシ樹脂E−XL−24、E−XL−3L(共に三井東圧化学社製、商品名)が挙げられる。
Figure 0005468199

ここで、式(1)中、kは1〜5の整数を示す。
上述のエポキシ樹脂は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
また、接着剤成分が上述のエポキシ樹脂を熱硬化性樹脂として含有する場合、反応性希釈剤として、1分子中に1個のみエポキシ基を有するエポキシ化合物を更に含有してもよい。そのようなエポキシ化合物は市販品として入手可能であり、その具体例としては、例えばPGE(日本化薬社製、商品名)、PP−101(東都化成社製、商品名)、ED−502、ED−509、ED−509S(旭電化工業社製、商品名)、YED−122(油化シェルエポキシ社製、商品名)、KBM−403(信越化学工業社製、商品名)、TSL−8350、TSL−8355、TSL−9905(東芝シリコーン社製、商品名)が挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
反応性希釈剤の配合割合は、本発明による効果を阻害しない範囲であればよく、上記エポキシ樹脂の全量に対して0〜30質量%であることが好ましい。
接着剤成分が熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂を含有する場合、その硬化剤を更に含有することが好適であり、それに加えて硬化性を向上させるための硬化促進剤を含有することがより好適である。
硬化剤としては、従来用いられるものであれば特に限定されず、市販のものが入手可能である。市販の硬化剤としては、例えば、フェノールノボラック樹脂であるH−1(明和化成社製、商品名)、VR−9300(三井東圧化学社製、商品名)、フェノールアラルキル樹脂であるXL−225(三井東圧化学社製、商品名)、下記一般式(II)で表されるp−クレゾールノボラック樹脂であるMTPC(本州化学工業社製、商品名)、アリル化フェノールノボラック樹脂であるAL−VR−9300(三井東圧化学社製、商品名)、下記一般式(III)で表される特殊フェノール樹脂であるPP−700−300(日本石油化学社製、商品名)が挙げられる。
Figure 0005468199

式(II)中、Rは、それぞれ独立に1価の炭化水素基、好ましくはメチル基又はアリル基を示し、qは1〜5の整数を示す。また、式(III)中、Rはアルキル基、好ましくはメチル基又はエチル基を示し、Rは水素原子又は1価の炭化水素基を示し、pは2〜4の整数を示す。
硬化剤の配合割合は、エポキシ樹脂のエポキシ基1.0当量に対して、硬化剤中の反応活性基の総量が0.3〜1.2当量となる割合であることが好ましく、0.4〜1.0当量となる割合であることがより好ましく、0.5〜1.0当量となる割合であることが更に好ましい。反応活性基が0.2当量未満であると、接着剤成分の耐リフロークラック性が低下する傾向があり、1.2当量を超えると接着剤成分の粘度が上昇し、作業性が低下する傾向がある。上記反応活性基は、エポキシ樹脂との反応活性を有する置換基のことであり、例えば、フェノール性水酸基等が挙げられる。
硬化促進剤としては、ジシアンジアミド等、従来硬化促進剤として用いられているものであれば特に限定されず、市販品が入手可能である。市販品としては、例えば、下記一般式(IV)で表される二塩基酸ジヒドラジドであるADH、PDH、SDH(いずれも日本ヒドラジン工業社製、商品名)、エポキシ樹脂とアミン化合物との反応物からなるマイクロカプセル型硬化剤であるノバキュア(旭化成工業社製、商品名)が挙げられる。これらの硬化促進剤は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
Figure 0005468199

式(IV)中、Rは2価の芳香族基又は炭素数1〜12の直鎖若しくは分岐鎖のアルキレン基、好ましくはm−フェニレン基又はp−フェニレン基を示す。
上記硬化促進剤の配合割合は、エポキシ樹脂100質量部に対して0.01〜90質量部であると好ましく、0.1〜50質量部であるとより好ましい。この硬化促進剤の配合割合が0.01質量部未満であると硬化性が低下する傾向があり、90質量部を超えると粘度が増大し、接着剤成分を取り扱う際の作業性が低下する傾向がある。
また、市販の硬化促進剤として、上述のものに加えて/代えて、例えば、有機ボロン塩化合物であるEMZ・K、TPPK(共に北興化学工業社製、商品名)、三級アミン類又はその塩であるDBU、U−CAT102、106、830、840、5002(いずれもサンアプロ社製、商品名)、イミダゾール類であるキュアゾール、2PZ−CN、2P4MHZ、C17Z、2PZ−OK(いずれも四国化成(株)製、商品名)等を用いてもよい。
これらの硬化促進剤の配合割合は、エポキシ樹脂100質量部に対して20質量部以下であると好ましい。
また、硬化剤及び硬化促進剤はそれぞれの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明における接着剤成分に含まれる脂肪族ジヒドロキシカルボン酸は、フラックス成分及び硬化剤として作用するものである。この脂肪族ジヒドロキシカルボン酸は、脂肪族主鎖骨格に直接2つのヒドロキシル基及び1つ以上のカルボキシル基が結合されているもの、あるいは、脂肪族側鎖を介して2つのヒドロキシル基及び1つ以上のカルボキシル基が結合されている化合物であると好適である。このような化合物としては、主鎖が脂肪族骨格であり2つのヒドロキシル基と1つ以上のカルボキシル基を有するものであれば特に制限はないが、例えば、上記一般式(I)で表される化合物又は酒石酸が好ましい。
ここで、式(I)中、Rは置換していてもよい炭素数1〜5のアルキル基を示し、本発明による上述の効果をより有効に発揮する観点から、プロピル基、ブチル基又はペンチル基であると好ましい。また、n及びmはそれぞれ独立に0〜5の整数を示し、本発明による上述の効果をより有効に発揮する観点から、nが0かつmが1であるか、n及びmの両方が1であると好ましく、n及びmの両方が1であるとより好ましい。
上記一般式(I)で表される化合物としては、例えば、2,2−ビスヒドロキシメチルプロピオン酸、2,2−ビスヒドロキシメチルブタン酸、2,2−ビスヒドロキシメチルペンタン酸が挙げられる。
脂肪族ジヒドロキシカルボン酸の含有量は、本発明による上記効果をより有効に発揮する観点から、上述の融点260℃以下でありかつ鉛以外の金属の全量100質量部に対して、0.5〜20質量部であることが好ましい。さらに、保存安定性、導電性の観点から、1.0〜10質量部であることがより好ましい。上記脂肪族ジヒドロキシカルボン酸の含有量が0.5質量部未満の場合、金属の溶融性が低下し導電性が低下する傾向があり、20質量部を超えた場合、保存安定性、印刷性が低下する傾向がある。
本発明に係る接着剤成分は、上述の各成分の他、必要に応じて、応力緩和のための可撓剤、作業性向上のための希釈剤、接着力向上剤、濡れ性向上剤及び消泡剤からなる群より選ばれる1種以上の添加剤を含んでもよい。また、これらの成分の他、本発明による効果を阻害しない範囲において各種添加剤を含んでいてもよい。
例えば、本発明の接着剤成分は、半導体素子とリードフレームとを接着したことによって発生する応力を緩和する目的で、可撓剤を含んでもよい。可撓剤としては、液状ポリブタジエン(宇部興産社製、商品名「CTBN−1300×31」、「CTBN−1300×9」、日本曹達社製、商品名「NISSO−PB−C−2000」)などが挙げられる。可撓剤の含有量は、通常、熱硬化性の有機高分子化合物及びその前駆体の総量100質量部に対して、0〜500質量部であると好適である。
本発明における接着剤成分は、接着力向上の目的で、シランカップリング剤やチタンカップリング剤などのカップリング剤が含有されてもよい。シランカップリング剤としては、例えば、信越化学社製、商品名「KBM−573」などが挙げられる。また、濡れ性向上の目的で、アニオン系界面活性剤やフッ素系界面活性剤等を接着剤成分に含有させてもよい。さらに、接着剤成分は、消泡剤としてシリコーン油等を含有してもよい。上記接着力向上剤、濡れ性向上剤、消泡剤は、それぞれ1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。これらは接着剤組成物の全体量に対して、0.1〜10質量%含まれることが好ましい。
また、本発明の接着剤成分には、ペースト組成物の作製時の作業性及び使用時の塗布作業性をより良好にするため、必要に応じて希釈剤を添加することができる。このような希釈剤としては、ブチルセロソルブ、カルビトール、酢酸ブチルセロソルブ、酢酸カルビトール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、α−テルピネオール等の比較的沸点の高い有機溶剤が好ましい。この希釈剤は、接着剤組成物の全体量に対して0.1〜30質量%含まれることが好ましい。
本発明の接着剤組成物は、フィラーを含有してもよい。フィラーとしては、例えば、アクリルゴム、ポリスチレンなどのポリマー粒子、ダイヤモンド、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、アルミナなどの金属以外の無機粒子、金、白金、銀、銅、ニッケル、アルミニウム、パラジウムなどの金属粒子、あるいは、金、白金、銀、銅、ニッケル、アルミニウム、パラジウムをポリマー粒子、無機粒子又は金属粒子にめっきした被覆粒子が挙げられる。フィラーは1種を単独で又は2種以上を混合して用いてもよい。
本発明において、上記効果をより有効に発揮する観点から、導電性粒子に対する接着剤成分の配合比率(接着剤成分/導電性粒子)は、接着剤組成物中の固形分比(質量比)で、5/95〜50/50であることが好ましい。さらに、接着性、導電性及び作業性の観点から、上記配合比は10/90〜30/70であることがより好ましい。この配合比率が5/95未満であると、接着剤組成物の粘度が高くなり作業性が確保し難くなり、又は、接着力が低下する傾向にある。この配合比率が50/50を下回ると、導電性が低下する傾向にある。
本発明において、上述の各成分は、それぞれにおいて例示されたもののいずれを組み合わせてもよい。
上記本発明の接着剤組成物は、上述の各成分を一度に又は複数回に分けて、必要に応じて加熱すると共に、混合、溶解、解粒混練又は分散することにより各成分が均一に分散したペースト状のものとして得られる。この際に用いられる分散・溶解装置としては、公知の撹拌器、らいかい器、3本ロール、プラネタリーミキサー等が挙げられる。
このようにして得られる本発明の接着剤組成物は、電子部品、回路配線材料、電極材料、導電性接合材料、導電性接着剤、又はダイボンディング材として使用される。
以上説明した本実施形態の導電性接着剤組成物によると、良好な保存安定性を有しつつ、短時間の硬化で所定の接着力と導電性を両立することが可能となる。そのため、この導電性接着剤組成物を、電子部品を表面実装するための導電性接着剤としてプリント配線板に使用した場合、従来品と比較して優れた耐TCT性と耐高温放置性を有することにより、信頼性の高い電子部品搭載基板を得ることができる。
次に、本発明の電子部品搭載基板について、図1〜4を用いて説明する。
図1は、本発明の電子部品搭載基板の好適な一実施形態を示す模式断面図である。図1に示すように、電子部品搭載基板1は、基板12上に形成された基板接続端子14と、電子部品16に接続されている電子部品接続端子18とが、導電部材10により互いに接合されると共に電気的に接続された構造を有している。そして、導電部材10は、上述した本発明の接着剤組成物を硬化させたものとなっている。
本発明の接着剤組成物を用いて電子部品16と基板12とを接着させるには、まず基板12の基板接続端子14上に接着剤組成物をディスペンス法、スクリーン印刷法、スタンピング法等により塗布する。次いで、電子部品接続端子18を有する電子部品16を、電子部品接続端子18と基板接続端子14とが接着剤組成物を介して電気的に接続されるように基板12に圧着し、その後オーブン又はリフロー炉等の加熱装置を用いて接着剤組成物を加熱硬化することにより行うことができる。
また、本発明の電子部品搭載基板は、図1に示した構造に限定されず、例えば、図2〜4に示す構造を有していてもよい。図2に示す電子部品搭載基板2は、基板12上に形成された基板接続端子14と、電子部品16に接続されているリード20とが、本発明の接着剤組成物を硬化させてなる導電部材10により電気的に接続された構造を有している。
また、図3に示す電子部品搭載基板3は、本発明の接着剤組成物とはんだとを組み合わせて基板12と電子部品16とを接続した構造を有している。電子部品搭載基板3において、電子部品16上には電子部品接続端子18が形成され、更に電子部品接続端子18上に、はんだボール22が形成されている。そして、このはんだボール22と基板12上に形成された基板接続端子14とが、本発明の接着剤組成物を硬化させてなる導電部材10により電気的に接続され、電子部品搭載基板3が形成されている。
さらに、図4に示す電子部品搭載基板4は、図2及び図3に示した電子部品16を搭載した基板12を、さらに他の基板24に実装した構造を有している。ここでも、電子部品
16と基板12との接続、及び基板12と基板24との接続が、本発明の接着剤組成物を硬化させてなる導電部材10により行われている。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
例えば、上述の実施形態における基板を半導体搭載用の支持基材に、電子部品を半導体素子に置き換えれば、半導体搭載用の支持基材と、半導体素子と、上記支持基材と半導体素子とを接着して電気的に接続する導電層とを備える本発明の半導体装置が構成される。ここで、導電層は、本発明による接着剤組成物の硬化物である。また、半導体搭載用の支持基材及び半導体素子は従来のものであってもよい。
以下、実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例及び比較例で用いた材料は、下記の方法で作製したもの、あるいは入手したものである。調製方法の一例を実施例1に示すが、その他の実施例及び比較例の樹脂組成、配合比は表1〜3に示すとおりであり、調製方法に関しては実施例1と同様である。
[実施例1]
YDF−170(東都化成社製、ビスフェノールF型エポキシ樹脂の商品名、エポキシ当量=170)25.2質量部と、2PZ−CN(四国化成社製、イミダゾール化合物の商品名)1.3質量部と、BHPA(2,2−ビスヒドロキシメチルプロピオン酸)3.5質量部とを混合し、3本ロールを3回通して接着剤成分を調製した。
次に、上述の接着剤成分30質量部に対して、導電性粒子であるSn42−Bi58粒子(平均粒子径20μm)70質量部を加えて混合した。さらにそれらの混合物に3本ロールを3回通した後、真空撹拌らいかい器を用いて500Pa以下で10分間脱泡処理を行うことにより導電性接着剤組成物を得た。
[実施例2〜9、比較例1〜6]
上述したように、表1、2に示す組成とした以外は実施例1と同様にして、実施例2〜9、比較例1〜6の導電性接着剤組成物を得た。なお、表1、2に示した材料の詳細は以下の通りである。また、表1、2中の各材料の配合割合の単位は質量部である。
BHBA:2,2−ビスヒドロキシメチルブタン酸
BHVA:2,2−ビスヒドロキシメチルペンタン酸
TCG−1:銀粉、徳力化学研究所製商品名
(接着性、導電性、耐TCT性及び耐高温放置性の評価)
上記実施例1〜9、比較例1〜6に係る導電性接着剤組成物の特性を下記の方法で測定した。その結果を表1、2にまとめて示した。
(1)接着性(接着強度):導電性接着剤組成物を銀めっき付き銅板上に約0.5mg塗布し、この上に2mm×2mm×0.25mmの矩形平板状の錫めっき付き銅板を圧着して試験片を得た。その後、実施例1〜8及び比較例1〜5に係る試験片に対しては、150℃、10分間の熱履歴を加えた。実施例9及び比較例6の試験片に対しては、シェア速度500μm/sec、クリアランス100μmでボンドテスター(DAGE社製、2400)により25℃におけるシェア強度を測定した。
(2)導電性(体積抵抗率):1mm×50mm×0.03mmの帯状の金めっき付き銅板2枚を、上記導電性接着剤組成物を介して、互いに直交するように貼り合わせて試験片を得た。これにより直交部分における接着剤の層が1mm×1mm×0.03mmの寸法になった。続いて、上記(1)と同様の熱履歴を試験片に加えた。その後の試験片について、四端子法で体積抵抗率を測定した。
(3)耐TCT性:1.7mm×1.4mmの銀めっき付き銅箔ランドを設けた、100mm×50mm×1.0mmの矩形平板状のガラスエポキシ基板を準備した。次いで、銅箔ランド上に導電性接着剤組成物をメタルマスク(厚み100μm、開口寸法1.0mm×1.6mm)を用いて印刷し、チップ抵抗(3.2mm×1.6mm)を搭載した。この部品搭載基板に上記(1)と同様の熱履歴を加え、耐TCT性評価用の試験基板を得た。この試験基板を、熱衝撃試験機(1サイクル:−55℃で30分間保持、125℃まで5分間で昇温、125℃で30分間保持、−55℃まで5分間で降温)に投入し、接続抵抗を測定した。耐TCTの評価は、初期抵抗に対して±10%以内の抵抗変化率を示したサイクル数で行った。
(4)耐高温放置性:上記(3)と同様にして作製した試験基板を、125℃の高温槽に投入し、接続抵抗を測定した。耐高温放置性の評価は、初期抵抗に対して±10%以内の抵抗変化率を示した放置時間で行った。
Figure 0005468199
Figure 0005468199
本発明の電子部品搭載基板の好適な一実施形態を示す模式断面図である。 本発明の電子部品搭載基板の他の好適な一実施形態を示す模式断面図である。 本発明の電子部品搭載基板のさらに他の好適な一実施形態を示す模式断面図である。 本発明の電子部品搭載基板のなおもさらに他の好適な一実施形態を示す模式断面図である。
符号の説明
1、2、3、4…電子部品搭載基板、10…導電部材、12、24…基板、14…基板接続端子、16…電子部品、18…電子部品接続端子、20…リード、22…はんだボール。

Claims (4)

  1. 融点が260℃以下であり、かつ鉛以外の金属を含む導電性粒子、及び
    エポキシ樹脂と下記一般式(I)で表される脂肪族ジヒドロキシカルボン酸とを含む接着剤成分、
    を含有する導電性接着剤組成物。
    Figure 0005468199
    (式(I)中、R は置換していてもよい炭素数1〜5のアルキル基を示し、n及びmはそれぞれ独立に0〜5の整数を示す。)
  2. 前記脂肪族ジヒドロキシカルボン酸を前記金属100質量部に対して0.5〜20質量部含む、請求項に記載の導電性接着剤組成物。
  3. 基板と、電子部品と、前記基板と前記電子部品とを接着して電気的に接続する導電層と、を備え、
    前記導電層が請求項1又は2に記載の導電性接着剤組成物の硬化物である電子部品搭載基板。
  4. 半導体搭載用の支持基材と、半導体素子と、前記支持基材と前記半導体素子とを接着して電気的に接続する導電層と、を備え、
    前記導電層が請求項1又は2に記載の導電性接着剤組成物の硬化物である半導体装置。
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