JP5468175B1 - 食品切断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 柔軟性を有し変形しやすい食品であっても、歩留まりや品質を悪化させたり、作業能率を低下させたりすることなく、矩形状の食品を切断して複数の切断片に分割することのできる食品切断装置を提供する。
【解決手段】 撮像食パンPBの平面視画像PPから導かれる対角カットラインDCLをカットコンベア10の搬送面11a内に設定して、対角カットラインDCLと平面視で一致するようにレシプロカッタ41を位置変更する。レシプロカッタ41の下降により撮像食パンPBを対角カットラインDCLに沿って切断して一対の三角カットピースTPに分割する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、例えば、コンビニエンスストア、スーパーマーケット等で販売する業務用サンドイッチを作るために、具を塗布又は載置した矩形状スライス食パンや中に具を挟んだ矩形状スライス食パンのセットを対角線で切断して直角三角形状に二等分割(通称ハーフカット)する食品切断装置に関し、特に柔軟性を有し変形しやすい食品の切断に適する。
例えば特許文献1,2のように、超音波振動する回転丸刃、レシプロ刃等の超音波式切断刃を用いてハーフカット作業を行うことにより、具を押し潰したりこぼしたりせずに切断できスライス食パンや具の切断面もきれいである。さらに昨今のハーフカット作業では、ベルトコンベアの上方から搬送面に向かって赤外線レーザービームを搬送方向に沿う直線状に照射し、その直線状レーザービーム(レーザーマーカー)を指標(ガイドライン)として利用している。すなわち、作業者はスライス食パンの対角線がレーザーマーカーと一致するように1個ずつ搬送面上に載置すれば、搬送方向の下流側に配置された超音波式切断刃で切断(二等分割)される。
ところが、切断刃の配置位置は常に一定(搬送方向に対して平面視での位置変更不可)であるから、切断片(カットピース)が二等分割されたか否かは、もっぱら作業者の技量(すなわちレーザーマーカーとスライス食パンの対角線との一致精度)に左右され、作業者がスライス食パンをベルトコンベアの搬送面上に置いた時点で合否が決する。したがって、熟練度の低い作業者ではカットピースに大小関係(「親子」とも俗称される)を生じやすく、置いた後の修正ができないので、ハーフカットの歩留まりが低下する。
そこで、ハーフカットの歩留まり低下を抑制するために、特許文献3では、矩形状に枠組み固定された受け板とその下側の受け台とで寿司サンド(食品)を保持させ、受け台に形成されたスリットに沿って切断刃を移動させて寿司サンドを三角形状にハーフカットする。作業者が受け板に対する寿司サンドの入れ替えを行った後切断刃を駆動して切断する独立作業形態においては、受け板のような案内ガイドや矯正ガイドを用いる手法は有効である。しかしながら、作業者が載せた食品(寿司サンド等)をベルトコンベアで搬送し切断刃を駆動して切断する流れ作業形態に適用することは困難であり、作業能率の低下(例えばタクトタイムの延長)を招くおそれがある。また、サンドイッチや寿司サンドのような柔軟な食品では、ガイド類によってかえって姿勢が不安定になったり変形(例えば型崩れや潰れ)したりすることで歩留まりや品質の低下を招くおそれもある。
特公平4−66548号公報 特許第2855194号公報 特開2000−354995号公報
本発明の課題は、柔軟性を有し変形しやすい食品であっても、歩留まりや品質を悪化させたり、作業能率を低下させたりすることなく、矩形状の食品を切断して複数の切断片に分割することのできる食品切断装置を提供することにある。
課題を解決するための手段及び発明の効果
上記課題を解決するための前提となる食品切断装置は、
柔軟性と所定の厚みを有する食品を平面視で擬似的な矩形形状を呈する状態で搬送面に載置して1個ずつ水平方向に搬送するベルトコンベアと、
そのベルトコンベアの上方に配置され、前記搬送面に載置された食品の平面視画像を個別に撮影する撮影機を有する撮像部と、
その撮影機で撮影された平面視画像に対応し切断対象となる画像対応食品を切断するために上下方向に昇降可能であり、かつ前記ベルトコンベアの上方において平面視での位置変更可能に配置された切断刃を有する切断部と、
その切断部の切断刃が前記画像対応食品を前記搬送面に載置した状態で切断するように、前記ベルトコンベア、前記撮像部及び前記切断部の作動を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、前記画像対応食品の平面視画像から導かれる切断予定線を前記ベルトコンベアの搬送面内に設定するとともに、その切断予定線と平面視で一致するように前記切断刃を位置変更させ、その切断刃の下降により前記画像対応食品を前記切断予定線に沿って切断させて複数の切断片に分割する。
上記食品切断装置では、ベルトコンベアの搬送面内に設定された切断予定線に切断刃が位置変更して、画像対応食品(すなわち、平面視画像が撮影され切断対象となる食品)をその切断予定線に沿って切断する。このように、作業者が食品をベルトコンベアの搬送方向に対して正規の位置に載せられなかった場合でも、画像対応食品の平面視画像に基づいて切断予定線を設定し、その切断予定線に切断刃を位置変更させた上で画像対応食品を切断するので、切断片の切断精度が向上し、不良品の発生を抑制できる。また、画像対応食品に接触してその位置や姿勢を矯正するようなガイド類を搬送途中に設ける必要がないので、一連の流れ作業を停滞させることなく、高い作業能率を維持することができる。さらに、このようなガイド類との接触による型崩れ・潰れ等の変形を防ぎ、画像対応食品の品質の低下や不良品の発生を回避できる。
したがって、柔軟性を有し変形しやすい食品であっても、歩留まりや品質を悪化させたり、作業能率を低下させたりすることなく、矩形状の食品を切断して複数の切断片に分割することができる。なお、ハーフカットでは1本の切断予定線によって矩形状の食品は2個(一対)の切断片に分割されるが、複数(2本以上)の切断予定線によって矩形状の食品を3個以上の切断片に分割することも可能である。この場合、2本の切断予定線が直角状に交差して配置されると矩形状の食品は十字状にカットされ、複数の切断予定線が平行状に並べて配置されると矩形状の食品は短冊状にカットされる。
「柔軟性と所定の厚みを有し平面視で擬似的な矩形形状を呈する食品」の代表例は、具材を載せたサンドイッチ用スライス食パンや具材を挟んだサンドイッチ用スライス食パンのセット(1段又は複数段)であるが、具材なしのスライス食パンやスライス食パンのみのセット(2枚重ね以上)であってもよい。また、上記したような寿司サンドの飯体や飯体と具材とのセット(特許文献3参照)等の他、ハム、ベーコン、肉類等や稲荷寿司用の油揚げ、おでん用の豆腐・蒟蒻類等も含まれる。なお、「矩形」には長方形と正方形とが含まれる。
上記食品切断装置において、撮影機による撮影及び切断刃による切断は、ベルトコンベアによる搬送中又は搬送停止中の食品に対していずれも可能である。「撮影機」はカメラ(スチールカメラ又はビデオカメラ)であり、デジタル式、アナログ式のいずれであってもよい。一方、「切断刃」は往復動(レシプロ)式、回転(ロータリ)式、無端帯(循環)式、落下(ギロチン)式のいずれであってもよい。なお、落下式以外では、食品の厚み方向(上下方向)に超音波振動を付加して超音波振動カッタとすれば滑らかな切断面が得られる。
撮影機と切断刃の配置位置関係については、前者の撮影機を後者の切断刃よりも搬送方向の上流側に設けるのが一般的であるが、スペースが許せばほぼ同位置に設けたり、あるいは可逆搬送式ベルトコンベアを用いることにより切断刃を上流側に設けることも可能である。撮影機の配置位置(すなわち、後述する撮影位置)と切断予定線の設定位置(すなわち、後述する切断位置)との関係についても同様である。
上記食品切断装置において、切断部の切断刃は撮像部の撮影機よりも搬送方向の下流側に配置されるとともに、切断予定線は撮影機の配置位置よりも搬送方向の下流側であって平面視で切断刃の配置位置近傍に設定され、
制御部は、ベルトコンベアを駆動して画像対応食品を平面視画像の撮影位置から切断予定線が設定された切断位置に搬送させる間に、切断予定線と一致するように切断刃を位置変更させる。
このように、切断刃が撮影機よりも搬送方向の下流側に配置され、切断予定線がその切断刃の配置位置近傍に設定されるので、食品の搬入→画像撮影→画像対応食品の下流側への搬送及び切断刃の位置変更→画像対応食品の切断→切断片の搬出といった一連の流れ作業工程をベルトコンベアの搬送方向に沿って円滑に行うことができる。しかも、画像対応食品の切断位置への搬送と切断刃の切断予定線(切断位置)への位置変更とを並行して行えるので、作業能率が向上する。
具体的には、制御部は、撮影位置でベルトコンベアを停止して撮影機に平面視画像を撮影させ、ベルトコンベアを駆動して画像対応食品を切断位置に搬送させるとともに、切断予定線と一致するように切断刃を位置変更させた後、切断位置でベルトコンベアを停止して切断刃の下降により画像対応食品を切断予定線に沿って切断させる。
これによって、ベルトコンベアを駆動して1番目の画像対応食品を(撮影位置から切断位置へ)搬送しかつ切断刃を(1番目の切断予定線へ)位置変更する間に、2番目の食品を撮影位置に搬入できる。また、ベルトコンベアを停止して1番目の画像対応食品を切断する間に、2番目の食品の平面視画像の撮影を行える。さらに、ベルトコンベアを駆動して1番目の切断片を搬出する間に、2番目の画像対応食品を(撮影位置から切断位置へ)搬送しかつ切断刃を(2番目の切断予定線へ)位置変更するとともに、3番目の食品を撮影位置に搬入できる。このように、作業工程の並行処理、処理タイミングの同期化等を図ることによって、サイクルタイム(作業工程1サイクルの所要時間)やタクトタイム(並行作業工程の同期時間間隔)を短縮して、作業能率を一層向上させることができる。
上記切断刃は所定の切断幅を有する平板状であって、搬送面に直交する垂直軸の周りに揺動回転可能に軸支され、
切断部は、切断刃の板面を垂直軸とともに平行移動させるための平行移動機構と、切断刃の板面を垂直軸の周りに回転移動させるための回転移動機構とを有する。
このとき制御部は、切断刃の垂直軸を平行移動機構により所定の方向に所定距離平行移動させるとともに、切断刃の垂直軸を回転移動機構により搬送方向に対して所定角度回転移動させ、切断刃が切断予定線と一致したとき画像対応食品の切断を開始する。
この場合、切断刃の位置変更は、平面視でベルトコンベアの搬送面内における垂直軸の位置(搬送面上の座標位置)変更及び搬送方向に対する垂直軸の回転角変更で行われるので、搬送面内に設定される切断予定線に対して切断刃を容易に一致させることができ、食品を高精度で円滑に切断できる。その際、垂直軸の回転角(調整移動角)を直角又は鈍角(すなわち90°以上)の角度範囲にわたって変更可能とする場合には、直交する2本の切断予定線に沿って矩形状の食品を十字にカットし4個の切断片とすることができる。なお、幅方向のバランスをよくするために、垂直軸は板状切断刃の切断幅の中心(切断予定線の中点に相当する)に設けられる。
ベルトコンベアの搬送面を見通すことのできる側方部に配置され、搬送面に載置された食品の立面視画像を個別に撮影する副撮影機を有する副撮像部を備え、
制御部は、副撮影機で撮影した画像対応食品の立面視画像における厚みに応じて、撮影機で撮影した画像対応食品の平面視画像における長さの目盛りを校正する。
平面視画像は画像対応食品の表面(天井面)を撮影したものであるから、画像対応食品の厚みが変化すると撮影機(カメラのレンズ)から画像対応食品の表面までの距離が変動するので、撮影された平面視画像の大きさも変化することになり、切断予定線の位置設定や切断刃の位置変更に支障を来すおそれがある。しかし、副撮影機が撮影した立面視画像における画像対応食品の厚みの変化に応じて、撮影機が撮影した平面視画像における長さの目盛りを校正し、切断予定線からの切断位置のずれを抑制できる。食品の種類や仕様の変更によって食品の厚みが異なる場合、あるいはベルトコンベアで搬送される食品の厚みが1個ずつ変動する場合のいずれに対しても画像対応食品を切断予定線に沿って切断できる。
なお、「副撮影機」には上記した「撮影機」と同じものを用い、副撮影機を搬送方向において撮影機とほぼ同じ位置に配置し、撮影機とほぼ同時に撮影することによって、タクトタイムを短縮できる。
そこで、上記課題を解決するために、本発明の食品切断装置は、
柔軟性と所定の厚みを有する食品を平面視で擬似的な矩形形状を呈する状態で搬送面に載置して1個ずつ水平方向に搬送するベルトコンベアと、
そのベルトコンベアの上方に配置され、前記搬送面に載置された食品の平面視画像を個別に撮影する第一撮影機を有する第一撮像部と、
前記ベルトコンベアの搬送面を見通すことのできる側方部に配置され、前記搬送面に載置された食品の立面視画像を個別に撮影する第二撮影機を有する第二撮像部と、
前記第一撮影機で撮影された平面視画像及び前記第二撮影機で撮影された立面視画像の双方に対応し切断対象となる画像対応食品を切断するために上下方向に昇降可能であり、かつ前記ベルトコンベアの上方において平面視での位置変更可能に配置された切断刃を有する切断部と、
その切断部の切断刃が前記画像対応食品を前記搬送面に載置した状態で切断するように、前記ベルトコンベア、前記第一及び第二撮像部並びに前記切断部の作動を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、前記第二撮影機で撮影した前記画像対応食品の立面視画像における厚みに応じて、前記第一撮影機で撮影した該画像対応食品の平面視画像における長さの目盛りを校正した上で、前記画像対応食品の平面視画像から導かれる切断予定線を前記ベルトコンベアの搬送面内に設定するとともに、その切断予定線と平面視で一致するように前記切断刃を位置変更させ、その切断刃の下降により前記画像対応食品を前記切断予定線に沿って切断させて複数の切断片に分割することを特徴とする。
上記食品切断装置においても、作業者が食品をベルトコンベアの搬送方向に対して正規の位置に載せられなかった場合でも、画像対応食品(すなわち、平面視画像が撮影され切断対象となる食品)の平面視画像に基づいて切断予定線を設定し、その切断予定線に切断刃を位置変更させた上で画像対応食品を切断するので、切断片の切断精度が向上し、不良品の発生を抑制できる。また、画像対応食品に接触してその位置や姿勢を矯正するようなガイド類を搬送途中に設ける必要がないので、一連の流れ作業を停滞させることなく、高い作業能率を維持することができる。さらに、このようなガイド類との接触による型崩れ・潰れ等の変形を防ぎ、画像対応食品の品質の低下や不良品の発生を回避できる。このように、柔軟性を有し変形しやすい食品であっても、歩留まりや品質を悪化させたり、作業能率を低下させたりすることなく、矩形状の食品を切断して複数の切断片に分割することができる。
また、第二撮影機が撮影した立面視画像における画像対応食品の厚みの変化に応じて、第一撮影機が撮影した平面視画像における長さの目盛りを校正し、切断予定線からの切断位置のずれを抑制できる。食品の種類や仕様の変更によって食品の厚みが異なる場合、あるいはベルトコンベアで搬送される食品の厚みが1個ずつ変動する場合のいずれに対しても画像対応食品を切断予定線に沿って切断できる。
なお、「第二撮影機」には上記した「副撮影機」と同じものを用い、また「第一撮影機」には上記した「撮影機」と同じものを用い、第二撮影機を搬送方向において第一撮影機とほぼ同じ位置に配置し、第一撮影機とほぼ同時に撮影することによって、タクトタイムを短縮できる。
切断部は切断刃を上下方向に昇降移動させるための昇降機構を有し、
昇降機構は、切断刃が画像対応食品より上方にある非切断時には高速で下降し、画像対応食品の切断時には低速で下降するとともに、
制御部は、画像対応食品の厚みに応じて、昇降機構における高速での下降距離と低速での下降距離とを調整する。
切断部の昇降機構において、立面視画像における画像対応食品の厚み大の場合には厚み小の場合よりも非切断時(切断前)の急速下降距離を短く、切断時の緩速下降距離を長く調整し、切断工程の時間短縮を図りつつきれいな切断面を形成できる。なお、ボールねじとボールスプラインとの複合機構であるボールねじスプラインを用いる場合には、切断刃の垂直軸(ボールねじスプライン軸)は単一軸での昇降運動及び回転運動が可能となる。このように、ボールねじスプラインの採用によって垂直軸の昇降機構と回転移動機構とが兼用され、切断部の構造のシンプル化を図ることができる。
このような食品切断装置に切断予定線を設定する手順の一例として、制御部は、平面視画像において擬似的な矩形形状を呈する輪郭線を直線に補正して(又は直線化して)基準矩形を求め、その基準矩形から切断予定線を導くことができる。具体例として、例えば平面視画像の輪郭線に外接(又は内接)する矩形を基準矩形とすることによって直線化補正を行ってもよい。
このとき、ハーフカットの一例として、切断予定線は基準矩形における対角線が用いられ、画像対応食品は、平面視で擬似的な直角三角形状を呈し互いにほぼ合同な(すなわち、ほぼ同形同大の)一対の切断片に分割される場合がある。
あるいは、ハーフカットの他の例として、切断予定線は基準矩形における平行二辺間距離の二等分割線が用いられ、画像対応食品は、平面視で擬似的な矩形形状を呈し互いにほぼ合同な(すなわち、ほぼ同形同大の)一対の切断片に分割される場合がある。
なお、切断部は、切断刃を切断予定線に沿って往復直線運動させるための往復駆動機構と、上下方向に超音波振動させるための超音波振動機構とを有することがある。このような超音波振動方式では、往復駆動機構は切断刃がベルトコンベアの搬送面と接触する直前に駆動を停止し、最終的に超音波振動機構の微小振動(例えば、振幅100μm以下)のみで画像対応食品を切断片に切り分けることによって、ベルトの搬送面が損傷から保護される。
以上のような食品切断装置を前提とし、柔軟性を有し変形しやすい矩形状の食品を切断する食品切断方法を単独の発明として把握することができる。
例えば、
柔軟性と所定の厚みを有し平面視で擬似的な矩形形状を呈する食品をベルトコンベアの搬送面に載置した状態で、上下方向に昇降可能な切断刃により切断して複数の切断片に分割する食品切断方法であって、
前記ベルトコンベアを停止してこのとき前記搬送面に載置された食品の平面視画像を撮影する撮像工程と、
その撮像工程で撮影された平面視画像に対応し切断対象となっている食品を画像対応食品とし、その画像対応食品の平面視画像から導かれる切断予定線を前記ベルトコンベアの搬送面内に設定するとともに、前記ベルトコンベアを駆動して前記画像対応食品を前記平面視画像の撮影位置から前記切断予定線が設定された切断位置に搬送させる間に、前記切断予定線と一致するように前記切断刃を位置変更させる調整工程と、
前記切断位置において前記切断刃の下降により前記画像対応食品を前記切断予定線に沿って切断して複数の切断片に分割する切断工程と、
を含むことを特徴とする食品切断方法である。
あるいは、
柔軟性と所定の厚みを有し平面視で擬似的な矩形形状を呈する食品をベルトコンベアの搬送面に載置した状態で、上下方向に昇降可能な切断刃により切断して複数の切断片に分割する食品切断方法であって、
前記ベルトコンベアを停止してこのとき前記搬送面に載置された食品の平面視画像及び立面視画像をそれぞれ撮影する撮像工程と、
その撮像工程で撮影された平面視画像及び立面視画像に対応し切断対象となっている食品を画像対応食品とし、その画像対応食品の立面視画像における厚みに応じて、該画像対応食品の平面視画像における長さの目盛りを校正した上で、前記画像対応食品の平面視画像から導かれる切断予定線を前記ベルトコンベアの搬送面内に設定するとともに、前記ベルトコンベアを駆動して前記画像対応食品を前記平面視画像の撮影位置から前記切断予定線が設定された切断位置に搬送させる間に、前記切断予定線と一致するように前記切断刃を位置変更させる調整工程と、
前記切断位置において前記切断刃の下降により前記画像対応食品を前記切断予定線に沿って切断して複数の切断片に分割する切断工程と、
を含むことを特徴とする食品切断方法である。
これらの食品切断方法によれば、撮像工程の前の搬入工程において、作業者が食品をベルトコンベアの搬送方向に対して正規の位置に載せられなかった場合でも、画像対応食品(すなわち、撮像工程で平面視画像が撮影され切断対象となっている食品)の平面視画像に基づき、調整工程において切断予定線が設定され、その切断予定線に切断刃を位置変更させた上で、切断工程において画像対応食品が切断され、その後の搬出工程で切断片が搬出される。このように、熟練度に関わらず不良切断片の発生が抑制されるので、搬入作業における作業者の肉体的かつ精神的な負担が大幅に軽減され、生産能率の向上を図ることができる。
本発明に係る食品切断装置の一実施例を示す平面図。 図1の部分断面正面図。 スライス食パンを対角線でハーフカットする場合の概要説明図。 図3における制御動作の一例を表わす説明図。 図3における制御動作の他の例を表わす説明図。 図3における制御動作のさらに他の例を表わす説明図。 スライス食パンを平行線でハーフカットする場合の概要説明図。 図7における制御動作の一例を表わす説明図。 図7における制御動作の他の例を表わす説明図。 図7における制御動作のさらに他の例を表わす説明図。 本発明の食品切断装置を用いたハーフカット処理を表わすフローチャート。 本発明の食品切断装置を用いたハーフカット連続工程の一例を表わす説明図。 スライス食パンを対角線で十字カットする場合の制御動作の概要を表わす説明図。 スライス食パンを平行線で十字カットする場合の制御動作の概要を表わす説明図。 スライス食パンを平行線で短冊カットする場合の制御動作の概要を表わす説明図。
以下、本発明の実施の形態につき図面に示す実施例を参照して説明する。図1は本発明に係る食品切断装置の具体的事例として、ハーフカット装置の一実施例を示す平面図であり、図2はその部分断面正面図である。これらの図に表わされたハーフカット装置100は、所定の厚み(例えば10mm)にスライスされかつ間に具を挟んだ2枚の矩形状スライス食パンをセットとし、そのセットを1段又は複数段に積み重ねた食品(以下、単にスライス食パンSBという)を二等分割(ハーフカット)してサンドイッチを製造する際に用いられる(図3,図7参照)。
スライス食パンSBは柔軟性を有し、輪郭線が完全な一直線ではなく少し凹凸があるので、平面視で擬似的な矩形形状を呈している。このため、対角線(図3の符号DCL参照)で切断して直角三角形状に等分割する場合、あるいは平行二辺間距離の二等分割線(図7の符号PCL参照)で切断して矩形状に等分割する場合を問わず、等しい大きさの切断片を得るためには切断刃を擬似矩形状のスライス食パンSBに対して正確に位置決めすることが最も重要である。なお、「矩形」には長方形と正方形とが含まれるが、本実施例では主として正方形で表わし、かつ輪郭線の凹凸度合いを強調して記載してある。
図1及び図2に示すハーフカット装置100は対角線でハーフカットする場合を例示し、スライス食パンSBを搬送ベルト11の搬送面11aに載置して1個ずつ水平方向に搬送するカットコンベア10(ベルトコンベア)と、カットコンベア10上のスライス食パンSBを個別に(1個ずつ)撮影するための第一撮像部20(撮像部)及び第二撮像部30(副撮像部)と、カットコンベア10上のスライス食パンSBを個別に(1個ずつ)ハーフカットするための切断部40と、これらのカットコンベア10、第一及び第二撮像部20,30、切断部40の作動を制御する制御部50とを備える。また、カットコンベア10の上流側には、作業者が載せたスライス食パンSBをカットコンベア10へ搬入するための搬入コンベア1が配置される一方、カットコンベア10の下流側には、ハーフカットされたスライス食パンSBを搬出するための搬出コンベア2が配置されている。これらのコンベア(搬入コンベア1,搬出コンベア2,カットコンベア10)は、循環回転を同時に開始し同時に停止するように、各コンベアモータ(搬入用モータ1a,搬出用モータ2a,搬送モータ10a)によって同期駆動し同期停止される。
第一撮像部20には、カットコンベア10の上方に配置され、搬送面11aに載置されたスライス食パンSBの平面視画像PP(図3参照)を個別に撮影する第一カメラ21(撮影機;第一撮影機)が配置されている。一方、第二撮像部30には、カットコンベア10の搬送面11aを見通すことのできる側方部に配置され、搬送面11aに載置されたスライス食パンSBの立面視画像PS(図3参照)を個別に撮影する第二カメラ31(副撮影機;第二撮影機)が配置されている。
第一カメラ21と第二カメラ31とは搬送方向においてほぼ同じ位置に配置されているので、1個のスライス食パンSBの平面視画像PPと立面視画像PSとはほぼ同時に撮影される。第一カメラ21で平面視画像PPを撮影されかつ第二カメラ31で立面視画像PSを撮影されたスライス食パンSBは、撮像食パンPB(画像対応食品)として切断部40のレシプロカッタ41(切断刃)による切断(ハーフカット)の対象となる。
切断部40のレシプロカッタ41は、第一カメラ21及び第二カメラ31よりも搬送方向の下流側に配置され、上下方向に昇降可能である。また、レシプロカッタ41は、カットコンベア10の上方において平面視での位置変更(この実施例では、カットコンベア10の幅方向への平行移動と自身の中心軸周りでの回転移動)が可能である。
具体的には、レシプロカッタ41は、所定の切断幅(例えば210mm)を有する平板状であり、その切断幅の中心(中央)に位置し搬送面11aに直交する垂直軸42の周りに揺動回転可能に軸支されている。なお、垂直軸42はボールねじスプライン軸で構成され、後述するように切断時には切断位置である第二ポジションP2の中心すなわち切断予定線(図3の対角カットラインDCL及び図7の平行カットラインPCL参照)の中点MPと一致する。
切断部40は、レシプロカッタ41の板面を垂直軸42とともにベルト幅方向すなわち前後方向へ平行移動させるための前後移動機構43(平行移動機構)を有する。この前後移動機構43は、カットコンベア10を概ね門形状に取り囲んで配置されるメインフレーム4M(固定枠)に固定された移動用シリンダ43aと、そのメインフレーム4Mに対してベルト幅方向(前後方向)へ平行移動可能なサブフレーム4S(前後移動枠)とメインフレーム4Mとの間に設置された直線ガイド43bとを含む。移動用シリンダ43aは電動式又は空気圧式が推奨される。なお、フレーム4Mには、前方側に延びるステー3aを介してレーザービーム発生器3が固定され、カットコンベア10及び搬入コンベア1に共通の幅方向中心線BCに向けてレーザービームLBを照射する。
また、切断部40は、レシプロカッタ41の板面を垂直軸42の周りに回転移動(具体的には、レシプロカッタ41を垂直軸42とともに一体的に回転移動)させるための回転移動機構と、レシプロカッタ41(すなわち垂直軸42)を上下方向に昇降移動させるための昇降機構とを兼用したボールねじスプライン44を有する。昇降及び回転移動機構であるボールねじスプライン44はボールねじとボールスプラインとの複合機構であり、レシプロカッタ41の垂直軸42は、ねじ溝とスプライン溝とが形成された単一のボールねじスプライン軸として昇降運動及び回転運動を行う。
サブフレーム4Sに固定されたねじナット用モータ44bの回転は、ねじナット用タイミングベルト44cとサブフレーム4Sに固定されたボールねじナット44aとを介して垂直軸42に伝達される。同じくサブフレーム4Sに固定されたスプライン外筒用モータ44eの回転は、スプライン外筒用タイミングベルト44fとサブフレーム4Sに固定されたボールスプライン外筒44dとを介して垂直軸42に伝達される。その結果、垂直軸42はサブフレーム4S、つまりボールねじナット44a及びボールスプライン外筒44dに対して昇降及び相対回転可能に保持される。また、垂直軸42の下端部にはカットフレーム4C(昇降回転枠)が固定されている。
これによって、ねじナット用モータ44b(すなわち、ねじナット用タイミングベルト44c)のみを駆動回転させると、垂直軸42は(回転せずに)昇降運動を行う。例えば、ねじナット用モータ44bを平面視で時計回りに駆動回転させると垂直軸42は下降し、反時計回りに駆動回転させると上昇する。一方、ねじナット用モータ44b及びスプライン外筒用モータ44eをともに同方向に駆動回転させると、垂直軸42は(昇降せずに)同方向に回転運動を行う。例えば、ねじナット用モータ44b及びスプライン外筒用モータ44eを平面視で時計回りに駆動回転させると垂直軸42は時計回りに回転し、反時計回りに駆動回転させると反時計回りに回転する。なお、スプライン外筒用モータ44e(すなわち、スプライン外筒用タイミングベルト44f)のみを回転させると、垂直軸42は回転運動と昇降運動を同時に(いわゆるスパイラル運動)行うこともできる。例えば、スプライン外筒用モータ44eを平面視で時計回りに駆動回転させると垂直軸42は時計回りに回転しかつ上昇し、反時計回りに駆動回転させると反時計回りに回転しかつ下降する。
なお、ボールねじスプライン44の基本的な伝動構造は、特公平5−70744号公報、特公平7−9260号公報、特開昭62−49070号公報等の文献記載内容と同じであるので、詳細部分(例えば、ボールねじナット44aやボールスプライン外筒44dと垂直軸42との間の軸受構造)の説明を省略した。
さらに、切断部40は、偏心回転によりレシプロカッタ41を刃面(後述する切断予定線と平面視で一致する)に沿って往復直線運動させるための偏心駆動機構45(往復駆動機構)を有する。この偏心駆動機構45は、カットフレーム4Cに固定された駆動用モータ45aと、そのカットフレーム4Cに沿って移動可能なカッタホルダ4H(駆動枠)とカットフレーム4Cとの間に設置された直線ガイド45bとを含む。カッタホルダ4Hにはレシプロカッタ41が固定されている。したがって、駆動用モータ45aの駆動(回転)は、偏心駆動機構45及びカッタホルダ4Hを介してレシプロカッタ41へ伝達され、レシプロカッタ41は刃幅方向(刃筋方向)へ往復運動する。なお、カッタホルダ4Hには、切断時に撮像食パンPBの表面(天井面)を上方から軽く押圧してずれを抑制する押え板(図示せず)を設けてもよい。
カッタホルダ4Hを超音波振動させるための超音波振動発生器46がメインフレーム4Mに固定配置されている(図2参照)。超音波振動発生器46の超音波振動はカッタホルダ4Hを介してレシプロカッタ44へ伝達される。レシプロカッタ41は上記した往復運動と同時に上下方向へも微小振動するので、スライス食パンSB(撮像食パンPB)を素早くかつきれいな切断面でハーフカットすることができる。あるいは、レシプロカッタ41がカットコンベア10の搬送面11aと接触する直前に偏心駆動機構45を停止しても、残された距離(例えば0.1mm)を超音波による振動下降距離LV(図2参照)に設定できるので、搬送面11aの損傷を最小限に留めることができる。
このように、ボールねじスプライン44においてねじナット用モータ44bのみが駆動回転する場合には、垂直軸42は昇降運動のみを行うので、ボールねじスプライン44はレシプロカッタ41の昇降機構として機能する。その際、レシプロカッタ41が撮像食パンPBより上方にある非切断時には昇降機構(ボールねじスプライン44の垂直軸42)が高速で下降し、撮像食パンPBの切断時には低速で下降すれば、作業時間(サイクルタイム及び/又はタクトタイム)を短縮できる。そして、撮像食パンPBの厚みに応じて、昇降機構(ボールねじスプライン44の垂直軸42)における高速での下降距離LHと低速での下降距離LL(図2参照)とを調整するときには、作業時間(サイクルタイム及び/又はタクトタイム)を一層短縮できかつ撮像食パンPBの押し潰しを防止できる。
一方、ボールねじスプライン44においてねじナット用モータ44b及びスプライン外筒用モータ44eがともに同方向に駆動回転する場合には、垂直軸42は回転運動のみを行うので、ボールねじスプライン44はレシプロカッタ41の回転移動機構として機能する。なお、ボールねじスプライン44においてスプライン外筒用モータ44eのみを駆動回転させ、垂直軸42にスパイラル運動を適用する場合には、垂直軸42に昇降運動と回転運動を同時に付与できるので、作業時間(サイクルタイム及び/又はタクトタイム)をさらに短縮できる可能性がある。
いずれにしても、レシプロカッタ41の垂直軸42を前後移動機構43により前後方向(コンベアの幅方向)に所定距離平行移動させるとともに、垂直軸42をボールねじスプライン44の回転移動機構により搬送方向に対して所定角度回転移動させればよいので、レシプロカッタ41を切断予定線(図3の対角カットラインDCL及び図7の平行カットラインPCL参照)に容易に一致させることができる。また、レシプロカッタ41が切断予定線と一致したとき撮像食パンPBの切断を開始することによって、撮像食パンPBを迅速確実に切断することができる。
制御部50は、演算装置であるCPU51と、読み取り専用記憶装置であるROM52と、読み書き可能な主記憶装置でありワークエリアとして使用されるRAM53と、入出力インターフェース(I/F)54とを中心に構成されている。入出力インターフェース54を介して制御部50と、搬入用モータ1a,搬出用モータ2a,搬送モータ10a,レーザービーム発生器3,第一カメラ21,第二カメラ31,移動用シリンダ43a,ねじナット用モータ44b,スプライン外筒用モータ44e,駆動用モータ45a,超音波振動発生器46等との間の信号が入出力される(図2参照)。また、第一カメラ21及び第二カメラ31の撮影データは画像処理部55でデジタル演算処理された後、画像表示部56に表示される。
制御部50のCPU51は、第二カメラ31で撮影した撮像食パンPB(スライス食パンSB)の立面視画像PSにおける厚みに応じて、第一カメラ21で撮影した撮像食パンPBの平面視画像PPにおける長さの目盛りを校正する(図3,図7参照)。その後、CPU51は、撮像食パンPBの平面視画像PPから導かれる対角カットラインDCL(図3参照;切断予定線)又は平行カットラインPCL(図7参照;切断予定線)をカットコンベア10の搬送面11a内に設定して、カットラインDCL,PCLと平面視で一致するようにレシプロカッタ41を位置変更させる。さらに、CPU51は、レシプロカッタ41の下降により撮像食パンPBをカットラインDCL,PCLに沿って切断させて一対の三角カットピースTP(図3参照;切断片)又は四角カットピースRP(図7参照;切断片)に分割する。
次に図3を参照し、対角線でハーフカットする場合に、制御部50のCPU51(図2参照)による制御動作の概要を説明する。第二カメラ31で撮影した撮像食パンPB(スライス食パンSB)の立面視画像PSにおける厚みに応じて、第一カメラ21で撮影した撮像食パンPBの平面視画像PPにおける長さの目盛りを校正する。つまり、第二カメラ31の立面視撮像範囲PSAに変化がなくても、立面視画像PSにおける撮像食パンPBの厚みが大きくなる(例えば、一点鎖線で示すように二段重ねになる)と、第一カメラ21(のレンズ)と撮像食パンPBの表面(天井面)との距離が近くなって、平面視撮像範囲PPA内の平面視画像PPが相対的に大きくなる。そこで、平面視画像PPにおける長さの尺度を校正(補正)して、切断位置のずれ等を防止する。なお、厚みがほぼ一定の撮像食パンPB(すなわちスライス食パンSB)のみを切断する場合には、この長さ目盛りの校正を省略してもよい。
その後、撮像食パンPBの平面視画像PPから導かれる対角カットラインDCL(切断予定線)をカットコンベア10の搬送面11a内に設定して、対角カットラインDCLと平面視で一致するようにレシプロカッタ41を位置変更する。さらに、レシプロカッタ41の下降により撮像食パンPBを対角カットラインDCLに沿って切断して一対の三角カットピースTP(切断片)に分割する。
具体的には、対角カットラインDCLは第一カメラ21及び第二カメラ31の配置位置よりも搬送方向の下流側であってレシプロカッタ41の配置位置近傍に設定される。よって、カットコンベア10を駆動して撮像食パンPBを平面視画像PP及び立面視画像PSの撮影位置である第一ポジションP1から、対角カットラインDCLが設定された切断位置である第二ポジションP2に搬送する間に、対角カットラインDCLと一致するようにレシプロカッタ41を位置変更する。
さらに具体的には、第一ポジションP1(撮影位置)でカットコンベア10を停止して第一カメラ21及び第二カメラ31で平面視画像PP及び立面視画像PSを撮影する。次に、カットコンベア10を駆動して撮像食パンPBを第二ポジションP2(切断位置)に搬送するとともに、対角カットラインDCLと一致するようにレシプロカッタ41を位置変更する。その後、第二ポジションP2(切断位置)でカットコンベア10を停止し、レシプロカッタ41の下降により撮像食パンPBを対角カットラインDCLに沿って切断する。なお、レシプロカッタ41は第二ポジションP2で撮像食パンPBを切断した後上昇して、待機位置である第三ポジションP3(図4〜図6参照)に移動する。
ところで、上記対角カットラインDCLは次のようにして設定される。図3に示す平面視画像PPにおいて、擬似的な矩形形状を呈する輪郭線に外接する矩形を基準矩形SRと定めることにより、輪郭線の4頂点が明確になりかつ4辺が直線に補正(直線化)される。その基準矩形SRに引いた対角線を対角カットラインDCL(切断予定線)として、搬送面11a上の第二ポジションP2(切断位置)に設定する。なお、レシプロカッタ41による切断の結果、撮像食パンPB(スライス食パンSB)は、平面視で擬似的な直角三角形状を呈し互いにほぼ合同な(すなわち同形同大の)一対の三角カットピースTP(切断片)に分割される。
次に図4〜図6により、対角線でハーフカットする場合の制御動作の具体例を説明する。説明中の各用語は以下の意味で用いている。
・搬送距離LC(搬送方向移動距離):第一ポジションP1(撮影位置)と第二ポジションP2(切断位置)との撮像食パンPBの搬送方向中心間距離である(例えば、100mm≦LC≦200mm)。
・幅方向調整移動距離LA:対角カットラインDCLの幅方向中心線BCからの幅方向ずれ量である(例えば、−50mm≦LA≦+50mm)。
・垂直軸の調整移動角θA:対角カットラインDCLの幅方向中心線BCからの回転方向ずれ角である(例えば、−90°≦θA≦+90°)。
・幅方向待機移動距離LS:第三ポジションP3(待機位置)と第二ポジションP2(切断位置)とのレシプロカッタ41の幅方向移動距離である(例えば、0mm≦LS≦50mm)。
<対角カットラインDCLが中心線BCに一致設定される場合>(図4)
(A)撮影された平面視画像PPの撮像食パンPBがレーザービームLBに対してずれなく置かれているので、基準矩形SRの対角カットラインDCLとカットコンベア10の幅方向中心線BCとの間に幅方向ずれ量LA及び回転方向ずれ角θAが生じていない状態(幅方向調整移動距離LA=0、垂直軸の調整移動角θA=0)である。
(B)搬送モータ10a(図2参照)の駆動により、撮像食パンPBが第一ポジションP1(撮影位置)から第二ポジションP2(切断位置)へ搬送距離LCだけ下流側に搬送される。その間に、移動用シリンダ43a(図2参照)の駆動により、レシプロカッタ41は第三ポジションP3(待機位置)から第二ポジションP2(切断位置)へ幅方向待機移動距離LSだけ移動する。搬送モータ10a(図2参照)の駆動停止によりカットコンベア10が搬送停止し、ねじナット用モータ44b(図2参照)の駆動によりレシプロカッタ41が下降し、駆動用モータ45a(図2参照)の駆動及び超音波振動発生器46(図2参照)からの振動付加によりレシプロカッタ41が撮像食パンPBを対角カットラインDCLでハーフカットする。
(C)レシプロカッタ41は、ねじナット用モータ44b(図2参照)の駆動により上昇するとともに、移動用シリンダ43a(図2参照)の駆動により、第二ポジションP2(切断位置)から第三ポジションP3(待機位置)へ幅方向待機移動距離LSだけ戻り移動する。搬送モータ10a(図2参照)の駆動により、ハーフカットされた一対の三角カットピースTP,TPはカットコンベア10から搬出される。
<対角カットラインDCLが中心線BCに平行設定される場合>(図5)
(A)撮影された平面視画像PPの撮像食パンPBがレーザービームLBに対してベルト幅方向(前後方向)に平行にずれて置かれているので、基準矩形SRの対角カットラインDCLとカットコンベア10の幅方向中心線BCとの間に幅方向ずれ量LAのみが生じている状態(幅方向調整移動距離LA≠0、垂直軸の調整移動角θA=0)である。
(B)搬送モータ10a(図2参照)の駆動により、撮像食パンPBが第一ポジションP1(撮影位置)から第二ポジションP2(切断位置)へ搬送距離LCだけ下流側に搬送される。その間に、移動用シリンダ43a(図2参照)の駆動により、レシプロカッタ41は第三ポジションP3(待機位置)から第二ポジションP2(切断位置)へ幅方向待機移動距離LS+幅方向調整移動距離LAだけ移動する。搬送モータ10a(図2参照)の駆動停止によりカットコンベア10が搬送停止し、ねじナット用モータ44b(図2参照)の駆動によりレシプロカッタ41が下降し、駆動用モータ45a(図2参照)の駆動及び超音波振動発生器46(図2参照)からの振動付加によりレシプロカッタ41が撮像食パンPBを対角カットラインDCLでハーフカットする。
(C)レシプロカッタ41は、ねじナット用モータ44b(図2参照)の駆動により上昇するとともに、移動用シリンダ43a(図2参照)の駆動により、第二ポジションP2(切断位置)から第三ポジションP3(待機位置)へ幅方向待機移動距離LS+幅方向調整移動距離LAだけ戻り移動する。搬送モータ10a(図2参照)の駆動により、ハーフカットされた一対の三角カットピースTP,TPはカットコンベア10から搬出される。
<対角カットラインDCLが中心線BCに斜め設定される場合>(図6)
(A)撮影された平面視画像PPの撮像食パンPBがレーザービームLBに対して斜め方向に傾いて置かれているので、基準矩形SRの対角カットラインDCLとカットコンベア10の幅方向中心線BCとの間に幅方向ずれ量LAと回転方向ずれ角θAとが生じている状態(幅方向調整移動距離LA≠0、垂直軸の調整移動角θA≠0)である。
(B)搬送モータ10a(図2参照)の駆動により、撮像食パンPBが第一ポジションP1(撮影位置)から第二ポジションP2(切断位置)へ搬送距離LCだけ下流側に搬送される。その間に、レシプロカッタ41は、移動用シリンダ43a(図2参照)の駆動により第三ポジションP3(待機位置)から第二ポジションP2(切断位置)へ幅方向待機移動距離LS+幅方向調整移動距離LAだけ移動するとともに、ねじナット用モータ44b及びスプライン外筒用モータ44e(図2参照)の駆動により垂直軸の調整移動角θAだけ回転する。搬送モータ10a(図2参照)の駆動停止によりカットコンベア10が搬送停止し、ねじナット用モータ44b(図2参照)の駆動によりレシプロカッタ41が下降し、駆動用モータ45a(図2参照)の駆動及び超音波振動発生器46(図2参照)からの振動付加によりレシプロカッタ41が撮像食パンPBを対角カットラインDCLでハーフカットする。
(C)レシプロカッタ41は、ねじナット用モータ44b(図2参照)の駆動により上昇し、移動用シリンダ43a(図2参照)の駆動により第二ポジションP2(切断位置)から第三ポジションP3(待機位置)へ幅方向待機移動距離LS+幅方向調整移動距離LAだけ戻り移動するとともに、ねじナット用モータ44b及びスプライン外筒用モータ44e(図2参照)の駆動により垂直軸の調整移動角θAだけ戻り回転する。搬送モータ10a(図2参照)の駆動により、ハーフカットされた一対の三角カットピースTP,TPはカットコンベア10から搬出される。
なお、図4〜図6においてレシプロカッタ41の待機位置である第三ポジションP3は、切断位置である第二ポジションP2から離間して配置されている。しかし、両ポジションP2,P3の間の移動時間を考慮すると、第三ポジションP3を第二ポジションP2にできるだけ近接して(例えば、第二ポジションP2の近傍であってカットコンベア10の幅方向中心線BCの直上位置に)配置することが望ましい。
次に図11のフローチャートにより、また図1〜図6を参照しつつ、ハーフカット装置100を用いて対角線でハーフカットする場合の各工程について説明する。
<準備工程>
S1にてレーザービーム発生器3からレーザービームを発射するとともに、超音波振動発生器46から超音波振動を発振する。S2にて駆動用モータ45aを駆動してレシプロカッタ41を往復直線運動させるとともに、S3にてコンベアモータ(搬入用モータ1a,搬出用モータ2a,搬送モータ10a)を同期駆動してコンベア(搬入コンベア1,搬出コンベア2,カットコンベア10)を作動させる。S4にて作業者が搬入コンベア1にスライス食パンSBを載せる。S5にて第一ポジションP1(撮影位置)にスライス食パンSBが到着したことを確認する。
<撮像工程>
スライス食パンSBが到着している場合には(S5でYES)、S6にてコンベアモータ1a,2a,10aを同期停止し、第一カメラ21,第二カメラ31でスライス食パンSBの平面視画像PP,立面視画像PSを撮影する。一方、スライス食パンSBが到着していない場合には(S5でNO)、S4に戻ってスライス食パンSBを載せる操作を待つ。
<調整工程>
S7にて基準矩形SRを求め、第二ポジションP2(切断位置)に対角カットラインDCLを設定する。S8にてコンベアモータ1a,2a,10aを同期駆動し、撮像食パンPBを第二ポジションP2(切断位置)へ搬送する間に、レシプロカッタ41を対角カットラインDCLと一致させる(重ね合わせる)。S9にて第二ポジションP2(切断位置)に撮像食パンPBが到着したことを確認する。
<切断工程>
撮像食パンPBが到着している場合には(S9でYES)、S10にてコンベアモータ1a,2a,10aを同期停止する。その後、レシプロカッタ41を高速下降距離LH間では高速下降した後、低速下降距離LL間で低速下降しつつ撮像食パンPBをハーフカットし、振動下降距離LV間では駆動用モータ45aを停止し、超音波振動のみで切断する。S11にてレシプロカッタ41を第三ポジション(待機位置)へ移動した後、S2へリターンする。一方、撮像食パンPBが到着していない場合には(S9でNO)、S8へリターンする。
このように、柔軟性を有し変形しやすいスライス食パンSBであっても、歩留まりや品質を悪化させたり、作業能率を低下させたりすることなく、矩形状のスライス食パンSBを直角三角形状にハーフカットすることができる。また、第二カメラ31が撮影した立面視画像PSにおける撮像食パンPBの厚みの変化に応じて、第一カメラ21が撮影した平面視画像PPにおける長さの目盛りを校正し、対角カットラインDCLからの切断位置のずれを抑制できる。
次に図12を参照して、ハーフカット装置を用いて連続工程により対角線でハーフカットする場合について説明する。
(A)コンベア1,2,10が同期駆動する。カットコンベア10の第一ポジションP1(撮影位置)に最初のスライス食パンSB1が到着する。
(B)コンベア1,2,10が同期停止する。第一ポジションP1(撮影位置)で最初の撮像食パンPB1の画像撮影が行われ、搬入コンベア1には第二のスライス食パンSB2が載せられる。
(C)コンベア1,2,10が同期駆動する。最初の撮像食パンPB1は第一ポジションP1(撮影位置)から第二ポジションP2(切断位置)へ搬送され、レシプロカッタ41は第三ポジションP3(待機位置)から第二ポジションP2(切断位置)へ移動する。第二のスライス食パンSB2が第一ポジションP1(撮影位置)に到着する。
(D)コンベア1,2,10が同期停止する。最初の撮像食パンPB1は第二ポジションP2(切断位置)でレシプロカッタ41により三角カットピースTR1にハーフカットされ、レシプロカッタ41は第三ポジションP3(待機位置)に戻る。第二のスライス食パンSB2の画像撮影が第一ポジションP1(撮影位置)で行われる。搬入コンベア1には第三のスライス食パンSB3が載せられる。
(E)コンベア1,2,10が同期駆動する。最初の三角カットピースTR1が搬出コンベア2へ排出される。第二の撮像食パンPB2は第一ポジションP1(撮影位置)から第二ポジションP2(切断位置)へ搬送され、レシプロカッタ41は第三ポジションP3(待機位置)から第二ポジションP2(切断位置)へ移動する。第三のスライス食パンSB3が第一ポジションP1(撮影位置)に到着する。
このように、(A)〜(E)の各タクト(並行作業工程)において、第一〜第三ポジションP1〜P3での作業内容が明確でありかつ密接に関連付けられているので、流れ作業(連続工程)がスムーズに処理され、各タクトタイムひいてはサイクルタイムの短縮により作業能率の向上を図ることができる。なお、図12では搬入コンベア1,カットコンベア10,搬出コンベア2が1本のラインを構成し、(A)〜(E)のタクトを並行処理して排出された切断片(三角カットピースTR1等)の梱包作業(切断片の袋詰め、密閉、箱詰め等)も搬出コンベア2上で行われる。例えば、搬入コンベア1とカットコンベア10からなるラインを複数並列に設け、各ラインで(A)〜(E)のタクトを行い、各ラインから1本の幅広の後続コンベアに切断片を排出させて後続作業(切断片の梱包作業その他)を集約して行えば、作業能率が一層向上する。
ところで図7は、図3の対角線に代わり、平行線(平行二辺間距離の二等分割線)でハーフカットする場合の制御動作の概要を表わしている。また図8〜図10は、図4〜図6の対角線に代わり、平行線でハーフカットする場合の制御動作の具体例を表わしている。これらの図7〜図10に示す内容は図3〜図6の「対角カットラインDCL」を「平行カットラインPCL」に置き換え、かつ図3〜図6の「三角カットピースTP」を「四角カットピースRP」に置き換えたものに相当するので、詳しい説明は割愛する。なお、平行カットラインPCLの設定は対角カットラインDCLの場合と同様であり、図11のハーフカット処理フローや図12のハーフカット連続工程においても、対角カットラインDCLの代わりに平行カットラインPCLを用いることができる。
以上の実施例に示すハーフカット装置100では、各々のスライス食パンSBに設定される切断予定線は、常に1本の対角カットラインDCL又は平行カットラインPCLであるが、1個のスライス食パンSBに切断予定線を複数設定したり、あるいはこれらのカットラインDCL,PCLをスライス食パンSB毎に交互に設定したりしてもよい。もちろん両カットラインDCL,PCL以外の切断予定線を採用してもよい。
例えば図13は切断予定線を複数設定する場合であり、図3の変形例として対角線で十字カットする場合の制御動作の概要を表わしている。なお、図13では、第一ポジションP1(撮影位置)で画像撮影された撮像食パンPBがカットコンベア10の幅方向中心に対してずれなく置かれている場合について説明するが、幅方向中心に対して平行状に又は斜め方向にずれて置かれている場合についてもこれまでの説明と同様の制御動作が行われる(図4〜図6参照)。
(A)基準矩形SRには、互いに直交する2本の対角カットラインDCL1,DCL2が設定される。
(B)搬送モータ10a(図2参照)の駆動により、撮像食パンPBが第一ポジションP1(撮影位置)から第二ポジションP2(切断位置)へ搬送される。その間に、移動用シリンダ43a(図2参照)の駆動により、レシプロカッタ41は待機位置(図示せず)から第二ポジションP2(切断位置)へ移動する。搬送モータ10a(図2参照)の駆動停止によりカットコンベア10が搬送停止し、ねじナット用モータ44b(図2参照)の駆動によりレシプロカッタ41が下降し、駆動用モータ45a(図2参照)の駆動及び超音波振動発生器46(図2参照)からの振動付加によりレシプロカッタ41が撮像食パンPBを第一の対角カットラインDCL1でカットし、ハーフサイズの三角カットピースTP1,TP1に分割する。
(C)カットコンベア10は搬送停止状態を維持している。レシプロカッタ41は、ねじナット用モータ44b(図2参照)の駆動により上昇するとともに、ねじナット用モータ44b及びスプライン外筒用モータ44e(図2参照)の駆動により+90°(又は−90°)回転する。ねじナット用モータ44b(図2参照)の駆動によりレシプロカッタ41が下降し、駆動用モータ45a(図2参照)の駆動及び超音波振動発生器46(図2参照)からの振動付加によりレシプロカッタ41がハーフサイズの三角カットピースTP1,TP1を第二の対角カットラインDCL2でカットし、クオーターサイズの三角カットピースTP2,TP2,TP2,TP2に分割する。
(D)レシプロカッタ41は、ねじナット用モータ44b(図2参照)の駆動により上昇し、移動用シリンダ43a(図2参照)の駆動により第二ポジションP2(切断位置)から待機位置(図示せず)へ戻り移動するとともに、ねじナット用モータ44b及びスプライン外筒用モータ44e(図2参照)の駆動により−90°(又は+90°)戻り回転する。搬送モータ10a(図2参照)の駆動により、クオーターサイズの直角三角形状にカットされた4個の三角カットピースTP2,TP2,TP2,TP2はカットコンベア10から搬出される。
さらに図14は、図13の対角線に代わり、平行線で十字カットする場合の制御動作の概要を表わしている。この図14に示す内容は図13の「第一及び第二の対角カットラインDCL1,DCL2」を「第一及び第二の平行カットラインPCL1,PCL2」に置き換え、かつ図13の「三角カットピースTP1,TP2」を「四角カットピースRP1,RP2」に置き換えたものに相当するので、詳しい説明は割愛する。なお、第一及び第二の平行カットラインPCL1,PCL2の設定は第一及び第二の対角カットラインDCL1,DCL2の場合と同様である。
次に図15は、図14の変形例として平行線で短冊カットする場合の制御動作の概要を表わしている。なお、図15では、第一ポジションP1(撮影位置)で画像撮影された撮像食パンPBがカットコンベア10の幅方向中心に対してずれなく置かれている場合について説明するが、幅方向中心に対して平行状に又は斜め方向にずれて置かれている場合についてもこれまでの説明と同様の制御動作が行われる(図8〜図10参照)。
(A)基準矩形SRには、互いに平行な複数(この実施例では3本)の平行カットラインPCL,PCL,PCLが設定される。
(B)搬送モータ10a(図2参照)の駆動により、撮像食パンPBが第一ポジションP1(撮影位置)から第二ポジションP2(切断位置)へ搬送される。その間に、移動用シリンダ43a(図2参照)の駆動により、レシプロカッタ41は待機位置(図示せず)から第二ポジションP2(切断位置)へ移動する。搬送モータ10a(図2参照)の駆動停止によりカットコンベア10が搬送停止し、ねじナット用モータ44b(図2参照)の駆動によりレシプロカッタ41が下降し、駆動用モータ45a(図2参照)の駆動及び超音波振動発生器46(図2参照)からの振動付加によりレシプロカッタ41が撮像食パンPBを1本目の平行カットラインPCLでカットする。
(C)カットコンベア10は搬送停止状態を維持している。レシプロカッタ41は、ねじナット用モータ44b(図2参照)の駆動により上昇するとともに、移動用シリンダ43a(図2参照)の駆動により2本目の平行カットラインPCLへ移動する。ねじナット用モータ44b(図2参照)の駆動によりレシプロカッタ41が下降し、駆動用モータ45a(図2参照)の駆動及び超音波振動発生器46(図2参照)からの振動付加によりレシプロカッタ41が撮像食パンPBを2本目の平行カットラインPCLでカットする。同様に、レシプロカッタ41は撮像食パンPBを3本目の平行カットラインPCLでカットし、短冊状のクオーターサイズの四角カットピースRP,RP,RP,RPに分割する。なお、(B),(C)において、3本の平行カットラインPCL,PCL,PCLをどのような順序で使用して撮像食パンPBを4個の四角カットピースRP,RP,RP,RPに切断するかは任意に設定することができる。
(D)レシプロカッタ41は、ねじナット用モータ44b(図2参照)の駆動により上昇し、移動用シリンダ43a(図2参照)の駆動により第二ポジションP2(切断位置)から待機位置(図示せず)へ戻り移動する。搬送モータ10a(図2参照)の駆動により、短冊状のクオーターサイズにカットされた4個の四角カットピースRP,RP,RP,RPはカットコンベア10から搬出される。
以上の実施例では、スライス食パンSBの切断装置についてのみ説明したが、本発明はスライス食パン用に限定されるものではない。また、スライス食パンSB等の食品の輪郭線を直線に補正(又は直線化)して基準矩形を得る手段について、上記実施例では輪郭線に外接(又は内接)する矩形を求めたが、これに代わって最小二乗法、補間法等の演算によって算出する等種々の手段を用いることができる。
3 レーザービーム発生器
10 カットコンベア(ベルトコンベア)
11a 搬送面
20 第一撮像部(撮像部)
21 第一カメラ(撮影機;第一撮影機)
30 第二撮像部(副撮像部)
31 第二カメラ(副撮影機;第二撮影機)
40 切断部
41 レシプロカッタ(切断刃)
42 垂直軸(ボールねじスプライン軸)
43 前後移動機構(平行移動機構)
44 ボールねじスプライン(昇降機構、回転移動機構)
45 偏心駆動機構(往復駆動機構)
46 超音波振動発生器(超音波振動機構)
50 制御部
100 ハーフカット装置(食品切断装置)
SR 基準矩形
DCL 対角カットライン(切断予定線)
PCL 平行カットライン(切断予定線)
PP 平面視画像
PS 立面視画像
P1 第一ポジション(撮影位置)
P2 第二ポジション(切断位置)
P3 第三ポジション(待機位置)
SB スライス食パン(食品)
PB 撮像食パン(画像対応食品)
TP 三角カットピース(切断片)
RP 四角カットピース(切断片)

Claims (5)

  1. 柔軟性と所定の厚みを有する食品を平面視で擬似的な矩形形状を呈する状態で搬送面に載置して1個ずつ水平方向に搬送するベルトコンベアと、
    そのベルトコンベアの上方に配置され、前記搬送面に載置された食品の平面視画像を個別に撮影する第一撮影機を有する第一撮像部と、
    前記ベルトコンベアの搬送面を見通すことのできる側方部に配置され、前記搬送面に載置された食品の立面視画像を個別に撮影する第二撮影機を有する第二撮像部と、
    前記第一撮影機で撮影された平面視画像及び前記第二撮影機で撮影された立面視画像の双方に対応し切断対象となる画像対応食品を切断するために上下方向に昇降可能であり、かつ前記ベルトコンベアの上方において平面視での位置変更可能に配置された切断刃を有する切断部と、
    その切断部の切断刃が前記画像対応食品を前記搬送面に載置した状態で切断するように、前記ベルトコンベア、前記第一及び第二撮像部並びに前記切断部の作動を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、前記第二撮影機で撮影した前記画像対応食品の立面視画像における厚みに応じて、前記第一撮影機で撮影した該画像対応食品の平面視画像における長さの目盛りを校正した上で、前記画像対応食品の平面視画像から導かれる切断予定線を前記ベルトコンベアの搬送面内に設定するとともに、その切断予定線と平面視で一致するように前記切断刃を位置変更させ、その切断刃の下降により前記画像対応食品を前記切断予定線に沿って切断させて複数の切断片に分割することを特徴とする食品切断装置。
  2. 前記切断部は前記切断刃を上下方向に昇降移動させるための昇降機構を有し、
    前記昇降機構は、前記切断刃が前記画像対応食品より上方にある非切断時には高速で下降し、該画像対応食品の切断時には低速で下降するとともに、
    前記制御部は、前記画像対応食品の厚みに応じて、前記昇降機構における高速での下降距離と低速での下降距離とを調整する請求項1に記載の食品切断装置。
  3. 前記切断部の切断刃は前記第一及び第二撮影機よりも搬送方向の下流側に配置されるとともに、前記切断予定線は前記第一及び第二撮影機の配置位置よりも搬送方向の下流側であって平面視で前記切断刃の配置位置近傍に設定され、
    前記制御部は、前記ベルトコンベアを駆動して前記画像対応食品を前記平面視画像の撮影位置から前記切断予定線が設定された切断位置に搬送させる間に、前記切断予定線と一致するように前記切断刃を位置変更させる請求項1又は2に記載の食品切断装置。
  4. 前記制御部は、前記撮影位置で前記ベルトコンベアを停止して前記第一撮影機に前記平面視画像を撮影させ、前記ベルトコンベアを駆動して前記画像対応食品を前記切断位置に搬送させるとともに、前記切断予定線と一致するように前記切断刃を位置変更させた後、前記切断位置で前記ベルトコンベアを停止して前記切断刃の下降により前記画像対応食品を前記切断予定線に沿って切断させる請求項3に記載の食品切断装置。
  5. 前記切断刃は所定の切断幅を有する平板状であって、前記搬送面に直交する垂直軸の周りに揺動回転可能に軸支され、
    前記切断部は、前記切断刃の板面を前記垂直軸とともに平行移動させるための平行移動機構と、前記切断刃の板面を前記垂直軸の周りに回転移動させるための回転移動機構とを有する請求項1ないし4のいずれか1項に記載の食品切断装置。
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