JP5838001B1 - 食品切断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】食品切断装置を提供する。【解決手段】食品切断装置10は、食品11を搬送する第1コンベヤ20と、前記第1コンベヤ20の上方に配置され、前記食品11を切断する切断部40と、前記第1コンベヤ20より上流側に配置され、前記食品11を前記第1コンベヤ20に搬送する第2コンベヤ30と、前記第2コンベヤ30の上方に配置され、前記食品11の画像を撮影する撮影部50と、前記第1コンベヤ20、前記切断部40、前記第2コンベヤ30および前記撮影部50を制御する制御部60と、を備え、前記制御部60は、前記画像に基づいて前記食品11の搬送方向の位置を調整するように前記第2コンベヤ30を制御するよう構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、サンドイッチなどの食品を切断する食品切断装置に関する。
従来、食品を切断する装置として、特許文献1および2に示す食品切断装置が知られている。この食品切断装置は、ベルトコンベヤ、ベルトコンベヤの上方に配置された第一撮像部、ベルトコンベヤの側方に配置された第二撮像部、および、切断部を備えている。食品は、ベルトコンベヤで運ばれながら、その平面視画像が第一撮像部により撮影されると共に、立面視画像が第二撮像部により撮影される。そして、これらの画像に基づいて切断部の位置を調整して、ベルトコンベヤに載置された食品を切断部により切断している。
特許第5468175号公報 特許第5496402号公報
上記特許文献1および2の食品切断装置では、ベルトコンベア上の撮影位置に食品を載置してから食品を撮影している。このため、食品を撮影位置に正確に載置することができれば、撮影した食品とこれに先行する食品との間隔を所定の距離に保つことができる。しかしながら、食品はベルトコンベヤの正確な撮影位置に載置することは困難であり、食品の載置位置は撮影位置からずれてしまうことがある。この場合、ベルトコンベヤに載置されている食品の間隔が変化してしまうため、この変化を考慮して食品の載置間隔を最小間隔より広くとらなければならず、切断効率が低下してしまう。
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、切断効率の向上をさらに図った食品切断装置を提供することを目的としている。
本発明のある態様に係る食品切断装置は、食品を搬送する第1コンベヤと、前記第1コンベヤの上方に配置され、前記食品を切断する切断部と、前記第1コンベヤより上流側に配置され、前記食品を前記第1コンベヤに搬送する第2コンベヤと、前記第2コンベヤの上方に配置され、前記食品の画像を撮影する撮影部と、前記第1コンベヤ、前記切断部、前記第2コンベヤおよび前記撮影部を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記画像に基づいて前記食品の搬送方向の位置を調整するように前記第2コンベヤを制御するよう構成されている。
この構成によれば、サンドイッチなどの食品は、第2コンベヤ上で撮影された後に、撮影された画像に基づいて搬送方向の位置が第2コンベヤにより調整されてから、第2コンベヤから第1コンベヤへ搬送されて、第1コンベヤ上で切断部により切断される。よって、搬送される食品の搬送方向の間隔を最小にすることができるため、切断効率の向上が図られる。
食品切断装置では、前記切断部は、前記第1コンベヤの搬送部を互いの間に挟んで配置された一対のプーリ、および、前記一対のプーリに掛けられた無端帯刃を有していてもよい。また、食品切断装置では、前記制御部は、前記画像に基づいて前記切断部を前記搬送方向に移動させて、前記搬送方向および上下方向に直交する方向における前記食品と前記切断部との位置調整を行うように構成されていてもよい。これにより、搬送方向および上下方向に直交する方向に切断部を移動させなくてもよいため、食品切断装置の簡略化および小型化が図られる。
本発明は、以上に説明した構成を有し、切断効率の向上をさらに図った食品切断装置を提供することができるという効果を奏する。
本発明の上記目的、他の目的、特徴、及び利点は、添付図面参照の下、以下の好適な実施態様の詳細な説明から明らかにされる。
本発明の実施の形態1に係る食品切断装置を左側から見た図である。 図1の食品切断装置を上側から見た図である。 図1の食品切断装置の前側帯刃とサンドイッチとの位置調整を説明するための図である。 本発明の実施の形態2に係る食品切断装置を上側から見た図である。 本発明の実施の形態3に係る食品切断装置を上側から見た図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下では全ての図面を通じて同一又は相当する要素には同一の参照符号を付して、その重複する説明を省略する。
(実施の形態1)
まず、実施の形態1に係る食品切断装置10について、図1および図2を参照しながら説明する。図1は、左側から見た食品切断装置10を概略的に示す図であり、図2は、上側から見た食品切断装置10を概略的に示す図である。なお、以下の説明では、食品切断装置10において各図の矢印が示す搬送方向の上流側を前側とし、搬送方向の下流側を後側とする。また、この前側から食品切断装置10を見て左右方向を定義している。左右方向は、搬送方向および上下方向に対して直交する方向である。また、食品として、サンドイッチ11を例示するが、ケーキなどの他の食品も適応可能である。
食品切断装置10は、第1コンベヤ20、第2コンベヤ30、切断部40、撮影部50および制御部60を備えている。さらに、食品切断装置10は、供給コンベヤ70および送出コンベヤ80を備えていてもよい。供給コンベヤ70、第2コンベヤ30、第1コンベヤ20および送出コンベヤ80は、この順で、前から後に向かって並べられている。供給コンベヤ70、第2コンベヤ30、第1コンベヤ20および送出コンベヤ80の各搬送部72a、32a、22a、82a(サンドイッチ11が搬送される部分)は、その高さが互いに等しく、平面視で前後方向に直線状になるように配置されている。
第1コンベヤ20は、サンドイッチ11を切断部40へ搬送すると共に、切断部40により切断されたサンドイッチ11をさらに下流側へ搬送するコンベアであり、複数の第1従動ローラ21、第1ベルト22および第1駆動ローラ23を有している。第1駆動ローラ23は、インダクションモータ等の電動モータ(図示せず)を内蔵するモータローラである。複数の第1従動ローラ21および第1駆動ローラ23は、それぞれ軸心を左右方向へ向けて設けられている。複数の第1従動ローラ21のうちの最も上流側にある第1従動ローラ(上流側第1従動ローラ)21aおよび最も下流側にある第1従動ローラ(下流側第1従動ローラ)21bは、その上端部分が同一水平面に位置するように配置されている。第1ベルト22は、シート状であって、複数の第1従動ローラ21および第1駆動ローラ23のそれぞれに掛けられている。上流側第1従動ローラ21aと下流側第1従動ローラ21bとの間を直接的に結ぶ第1ベルト22の部分(第1搬送部)22aは水平で前後方向に延びている。
第1駆動ローラ23が回転すると、第1搬送部22aが前方から後方へ移動する。そして、第1駆動ローラ23は、所定時間回転した後に停止して、第1ベルト22の移動も停止する。さらに、第1駆動ローラ23は、所定時間停止した後に回転を開始する。このような第1コンベヤ20の間欠動作は、制御部60からの信号に基づき制御される。なお、第1駆動ローラ23の回転時間は、たとえば、サンドイッチ11の載置間隔および第1駆動ローラ23の回転速度に応じて設定される。また、第1駆動ローラ23の停止時間は、たとえば、切断部40の位置調整時間および昇降時間などに応じて設定される。さらに、第1駆動ローラ23の回転速度も適宜、設定可能である。
第2コンベヤ30は、サンドイッチ11を撮影部50へ搬送すると共に、撮影部50により撮影された画像に基づいて搬送方向におけるサンドイッチ11の位置を調整して、サンドイッチ11を第1コンベヤ20へ搬送するコンベヤである。第2コンベヤ30は、第1コンベヤ20より上流側に配置されており、複数の第2従動ローラ31、第2ベルト32および第2駆動ローラ33を有している。第2従動ローラ31、第2ベルト32および第2駆動ローラ33は、第1従動ローラ21、第1ベルト22および第1駆動ローラ23とそれぞれ同様であるため、説明は省略する。下流側第2従動ローラ31bは上流側第1従動ローラ21aに近接している。
第2駆動ローラ33の回転により、第2搬送部32aが前方から後方へ搬送方向に移動する。また、第2駆動ローラ33の回転を停止することにより、第2搬送部32aの移動が停止する。このような第2コンベヤ30の動作は、制御部60からの信号に基づき制御される。なお、第2駆動ローラ33の回転時間は、たとえば、サンドイッチ11の移動距離および第2駆動ローラ33の回転速度に応じて設定される。また、第2駆動ローラ33の停止時間は、たとえば、第1コンベヤ20との同期や後述の第1センサ12からの検出信号に基づいて設定される。さらに、第2駆動ローラ33の回転速度も適宜、設定可能である。
第1センサ12は、第2コンベヤ30に搬入されるサンドイッチ11を検知するセンサであって、赤外線センサなどが用いられる。第1センサ12は、第2コンベヤ30の上流端またはその近傍に配置されている。第1センサ12がサンドイッチ11を検知すると、この検知信号が第1センサ12から制御部60に出力される。
供給コンベヤ70は、上流側作業コンベヤ100などから食品切断装置10へサンドイッチ11を搬入するコンベヤであって、第2コンベヤ30より上流側に配置されている。供給コンベヤ70は、複数の供給従動ローラ71、供給ベルト72および供給駆動ローラ73を有している。供給従動ローラ71、供給ベルト72および供給駆動ローラ73は、第1従動ローラ21、第1ベルト22および第1駆動ローラ23とそれぞれ同様であるため、説明は省略する。下流側供給従動ローラ71bは上流側第2従動ローラ31aに近接している。
供給駆動ローラ73の回転により、供給搬送部72aが前方から後方へ搬送方向に移動する。また、供給駆動ローラ73の回転を停止することにより、供給搬送部72aの移動が停止する。このような供給コンベヤ70の動作は、制御部60からの信号に基づき制御される。なお、供給駆動ローラ73の回転時間は、たとえば、サンドイッチ11の移動距離および供給駆動ローラ73の回転速度に応じて設定される。また、供給駆動ローラ73の停止時間は、たとえば、第2コンベヤ30との同期や後述の第2センサ13からの検出信号に基づいて設定される。さらに、供給駆動ローラ73の回転速度も適宜、設定可能である。
第2センサ13は、供給コンベヤ70に搬入されるサンドイッチ11を検知するセンサであって、赤外線センサなどが用いられる。第2センサ13は、供給コンベヤ70の上流端またはその近傍に配置されている。第2センサ13がサンドイッチ11を検知すると、この検知信号が第2センサ13から制御部60に出力される。
送出コンベヤ80は、食品切断装置10から下流側作業コンベヤ101などへサンドイッチ11を搬出するコンベヤである。送出コンベヤ80は、第1コンベヤ20より下流側に配置されており、複数の送出従動ローラ81、送出ベルト82および送出駆動ローラ83を有している。送出従動ローラ81、送出ベルト82および送出駆動ローラ83は、第1従動ローラ21、第1ベルト22および第1駆動ローラ23とそれぞれ同様であるため、説明は省略する。上流側送出従動ローラ81aは下流側第1従動ローラ21bに近接している。
送出駆動ローラ83の回転により、送出搬送部82aが前方から後方へ搬送方向に移動する。このような送出コンベヤ80の動作は、制御部60からの信号に基づき制御される。なお、送出駆動ローラ83の回転速度は、たとえば、第1駆動ローラ23の回転速度より低く設定される。
支持機構90は、第1コンベヤ20から送出コンベヤ80を介して下流側作業コンベヤ101に搬出するサンドイッチ11を上側から支持するための機構であって、たとえば、2つの支持ローラ91、92および支持ベルト93を備えている。2つの支持ローラ91、92は、各軸心を左右方向に向けて、互いの間に間隔を開けて配置されている。支持ベルト93は、2つの支持ローラ91、92のそれぞれに掛けられている。2つの支持ローラ91、92の各下端部分を繋ぐ支持ベルト93の部分(支持部)は、送出搬送部82aと平行に設けられる。上流側の支持ローラ91は送出コンベヤ80の上流端より上流側の第1コンベヤ20の下流側端部上に配置され、下流側の支持ローラ92は送出コンベヤ80の下流端より下流側の下流側作業コンベヤ101の上流側端部上に配置されている。このため、支持ベルト93は、第1コンベヤ20の下流側端部、送出コンベヤ80、および、下流側作業コンベヤ101の上流側端部に亘って設けられている。
支持ローラ91、92の回転により、支持ベルト93の支持部は前方から後方へ搬送方向に移動する。支持ローラ91、92の回転速度は、たとえば、送出コンベヤ80の送出駆動ローラ83の回転速度と同期するように設定される。この支持機構90の動作は、制御部60からの信号に基づき制御される。
切断部40は、第1コンベヤ20の第1搬送部22aより上方に配置され、無端帯刃41、一対のプーリ42およびアーム部43を有している。無端帯刃41は、たとえば、金属製で長寸の帯状部材の両端を繋ぎ合わせることによって無端状態とした刃物であって、一方の縁部に刃先が形成されている。無端帯刃41は、その刃先を下側へ向けて、一対のプーリ42のそれぞれに掛けられている。このため、無端帯刃41は、各プーリ42上を移動する円弧形状の部分、および、2つのプーリ42の間を移動する2つの直線状の部分を有している。2つの直線状の部分は、前側に位置する部分(前側帯刃)41aおよび後側に位置する部分(後側帯刃)41bにより構成される。この前側帯刃41aの刃先は、サンドイッチ11の切断に用いられる。
一対のプーリ42は、第1コンベヤ20の第1搬送部22aを互いの間に挟むように配置されて、アーム部43の各端部に回転自在に固定されている。一対のプーリ42の一方には、駆動モータ(図示せず)の出力軸が直結している。
プーリ42の回転軸芯は、図1に示すように、上下方向に対して所定の同一角度だけ前方(上流側)へ傾斜している。これにより、無端帯刃41の後側帯刃41bは前側帯刃41aより所定の高さDだけ上方に位置している。この高さDは、前側帯刃41aが第1搬送部22aに近接する際に、この第1搬送部22aに載置されたサンドイッチ11の高さより後側帯刃41bが高くなるように設定される。なお、図1では、説明の便宜上、上昇端位置にある切断部40、および、下降端位置にある切断部40を表している。
アーム部43には、図2に示すように、プーリカバー44、スプレーノズル45、洗浄槽46および案内部47が取り付けられている。プーリカバー44は、プーリ42に掛けられた無端帯刃41の部分を覆うカバーであって、アーム部43の両端にそれぞれ固定されている。スプレーノズル45は、洗浄水を無端帯刃41に吹き付けるためのノズルであって、アーム部43の前側に固定されている。洗浄槽46は、無端帯刃41を洗浄するための槽であって、アーム部43の後側に固定されている。案内部47は、無端帯刃41の前側帯刃41aの刃先を鉛直下向きに規制する部分である。たとえば、2つの案内部47が、互いの間に間隔を開けてアーム部43の前側に固定されている。プーリ42の回転軸心の傾きにより前側帯刃41aの刃先は鉛直方向に対して傾斜するが、この案内部47によって前側帯刃41aの刃先が鉛直下方向きに矯正される。
アーム部43は、進退駆動部(図示せず)、昇降駆動部(図示せず)および旋回駆動部(図示せず)に取り付けられている。この進退駆動部により、切断基準線LCを基準として無端帯刃41は搬送方向の上流側および下流側に移動する。切断基準線LCは、サンドイッチ11を切断する際に前側帯刃41aの基準点(たとえば、一対のプーリ42の中間点)が配置される線である。なお、本実施の形態では、切断基準線LCは搬送方向に直交する左右方向に沿って設定されている。また、前側帯刃41aの基準点は、切断時にサンドイッチ11の左右方向のほぼ中心に位置するように、第1ベルト22の左右方向の中心が設定されている。
昇降駆動部により、図1に示すように、プーリ42を介してアーム部43に取り付けられた無端帯刃41は上昇および下降の動作が可能である。この無端帯刃41の上昇端位置は、第1搬送部22aに載置されたサンドイッチ11の上面より前側帯刃41aが情報に位置するように設定され、下降端位置は、前側帯刃41aが第1搬送部22aの上面に接触しないで極めて近接する位置に設定されている。
旋回駆動部により、図2に示すように、無端帯刃41は、その基準点を旋回中心WSとして切断基準線LCに対して所定角度WA、旋回する。この所定角度WAは、第1ベルト22の幅寸法または一対のプーリ42の間隔の設定に依るが、たとえば、0度以上60度以下である。所定角度が0度である際には、無端帯刃41は搬送方向に対して直交し、切断基準線LC上に配置される。また、所定角度が60度より大きくなると、無端帯刃41の刃より下方に突き出しているプーリカバー44などが無端帯刃41の刃より先に第1搬送部22aに当たり、第1搬送部22a上のサンドイッチ11を無端帯刃41の刃で切断できない。これに対し、所定角度が60度以下であれば、無端帯刃41の刃より下方に突き出している部分が第1搬送部22a上に来ないため、無端帯刃41が第1搬送部22aに接近し、サンドイッチ11を切断できる。
撮影部50は、図1および図2に示すように、第2コンベヤ30の第2搬送部32aより上方に配置され、カメラ部51および画像処理部52を備えている。カメラ部51は、第2コンベヤ30に載置されたサンドイッチ11を撮影してその画像を取得する。この撮影範囲は、撮影基準点PFを中心に第2搬送部32aと同じまたはそれより広く設定されている。撮影基準点PFは、第2搬送部32aにおいて送り基準線LSより上流側であって、たとえば、第2搬送部32aの中央に設定される。この第2搬送部32aの中央は、第2搬送部32aの上流端および下流端のそれぞれから等しい距離にある搬送方向の中心であって、第2搬送部32aの右側側端および左側側端のそれぞれから等しい距離にある左右方向の中心に位置する。
送り基準線LSは、切断部40の切断基準線LCから所定の送り基準ピッチの整数倍の位置になるように設定される。送り基準ピッチは、第1搬送部22aおよび第2搬送部32aを搬送されるサンドイッチ11の最小間隔に設定される。すなわち、送り基準線LSと切断基準線LCとの間を搬送されるサンドイッチ11と、旋回する切断部40とが干渉しないような、サンドイッチ11の最小間隔に送り基準ピッチが定められる。この実施の形態では、第1送り基準ピッチP1:250mmおよび第2送り基準ピッチP2:500mmが設けられている。この第1送り基準ピッチP1の2倍で第2送り基準ピッチP2の1倍になるように、送り基準線LSは切断基準線LCから500mmの位置に設定されている。なお、第1送り基準ピッチP1および第2送り基準ピッチP2は、切断部40の旋回角度WAやサンドイッチ11のサイズなどにより決められる。たとえば、切断時の旋回角度WAが相対的に小さい場合は、第1送り基準ピッチp1を適用し、旋回角度WAが相対的に大きい場いい波第2送り基準ピッチP2を適用する。
画像処理部52は、カメラ部51が取得した画像を処理する部であって、演算部および記憶部を有している。この記憶部に記憶されたプログラムに従って演算部が実行することにより、カメラ部51が所得した画像から、サンドイッチ11の基準点PRや角部などの情報(画像情報)が取得されて制御部60に出力される。このサンドイッチ11の基準点PRは、サンドイッチ11の2つの対角線の交点やサンドイッチ11の重心などに予め設定されている。
制御部60は、第1センサ12、第2センサ13および撮影部50からの画像情報に基づいて供給コンベヤ70、第2コンベヤ30、第1コンベヤ20、送出コンベヤ80および切断部40のそれぞれの制御を行う演算処理装置である。たとえば、制御部60は、撮影部50からの画像に基づいてサンドイッチ11の搬送方向の位置を調整するように第2コンベヤ30を制御する。また、制御部60は、撮影部50からの画像に基づいて切断部40を搬送方向に移動させて、左右方向におけるサンドイッチ11と切断部40との位置調整を行う(詳細は後述)。なお、撮影部50の画像処理部52は制御部60と共に1つのプロセッサで構成されていてもよい。
次に、サンドイッチ11を三角切りする場合の食品切断装置10の動作について図1および図2を参照して説明する。この動作は制御部60により実行される。サンドイッチ11の三角切りでは、2つの三角柱形状のサンドイッチ11になるように直方体形状のサンドイッチ11を切断する方法である。この実施の形態では、食品切断装置10の上流側に上流側作業コンベヤ100が配置され、下流側に下流側作業コンベヤ101が配置されている場合について説明する。ただし、これらの作業コンベヤ100、101が配置されていなくてもよく、この場合も配置されている場合と同様の作業が行われる。
まず、図1に示すように、上流側作業コンベヤ100において、スライスパンおよび具材を積層させてサンドイッチ11を組み立てる作業が行われる。この作業は手作業で行われるため、上流側作業コンベヤ100の搬送部は低速度で移動する。搬送部にはサンドイッチ11が狭い間隔で載置されている。このサンドイッチ11の下流端が供給コンベヤ70の上流端に達すると、第2センサ13がサンドイッチ11を検出する。
第2センサ13の検出により、供給コンベヤ70が動作し、サンドイッチ11は上流側作業コンベヤ100から供給コンベヤ70の供給搬送部72aに搬入されて、後続のサンドイッチ11から引き離された状態で一旦停止する。すなわち、供給搬送部72aの移動速度は上流側作業コンベヤ100の搬送部より速いため、供給搬送部72a上のサンドイッチ11と上流側作業コンベヤ100の搬送部上のサンドイッチ11との間隔が開けられる。
このサンドイッチ11に先行する第2コンベヤ30上のサンドイッチ11が第1コンベヤ20に搬送されると、これに伴って供給コンベヤ70が動作する。これにより、サンドイッチ11が供給搬送部72aにより搬送されて第2コンベヤ30の上流端に達すると、第2センサ13がサンドイッチ11を検出する。この検出に基づき第2コンベヤ30が動作し、サンドイッチ11は供給コンベヤ70から第2コンベヤ30に搬入される。この第2コンベヤ30の第2搬送部32aの移動速度は供給コンベヤ70の供給搬送部72aと同じに設定されている。このため、サンドイッチ11はスムーズに供給コンベヤ70から第2コンベヤ30へ移動する。
そして、第2搬送部32aが所定距離移動して停止すると、サンドイッチ11がカメラ部51の下方に来る。ここで、サンドイッチ11がカメラ部51により撮影されて、サンドイッチ11の画像が画像処理部52により処理される。この処理により、サンドイッチ11の基準点PRおよび対角線の角度αなどが画像情報として取得される。
画像情報に基づいてサンドイッチ11の基準点PRと撮影基準点PFとが搬送方向において一致していれば、撮影基準点PFと送り基準線LSとの間隔だけ、第2搬送部32aを移動させる。これにより、サンドイッチ11の基準点PRが送り基準線LSに配置される。
一方、画像情報に基づいてサンドイッチ11の基準点PRと撮影基準点PFとが搬送方向においてずれていれば、このずれの距離で撮影基準点PFと送り基準線LSとの間隔を補正して、第2搬送部32aを移動させる。これにより、サンドイッチ11の基準点PRの搬送方向のずれが補正されて、サンドイッチ11の基準点PRは送り基準線LSに載る。
そして、第1コンベヤ20の間欠動作に合わせて第2搬送部32aを移動させる。具体的には、第1コンベヤ20の第1搬送部22aが停止している時にサンドイッチ11は第2搬送部32aの送り基準線LSにあり、第1搬送部22aが移動を開始する時に第2搬送部32aも移動させる。この第2搬送部32aの移動速度は第1搬送部22aと同じに設定されている。また、第1搬送部22aおよび第2搬送部32aが直線状に並び、これらの高さおよび移動速度が等しいため、サンドイッチ11は型崩れ等なくスムーズに第2搬送部32aから第1搬送部22aに移ることができる。
サンドイッチ11は、先行するサンドイッチ11と所定の送り基準ピッチの間隔を開けて、第2搬送部32aおよび第1搬送部22aを移動する。この送り基準ピッチは、サンドイッチ11のサイズや切断形態などに応じて作業員により制御部60を用いて予め設定されている。たとえば、アーム部43の旋回角度WAが50度以下であれば、第1送り基準ピッチP1に設定されても、送り基準線LSから切断基準線LCへ搬送されるサンドイッチ11と無端帯刃41等とが干渉しない。このため、第2送り基準ピッチP2より短い第1送り基準ピッチP1に設定される。
サンドイッチ11は、送り基準線LSから第1送り基準ピッチP1移動して停止し、この停止位置からさらに第1送り基準ピッチP1移動して停止する。サンドイッチ11の搬送方向の位置は第2コンベヤ30により補正されているため、サンドイッチ11の基準点PRは切断基準線LCに位置する。しかしながら、サンドイッチ11の左右方向の位置や角度がずれている場合がある。このサンドイッチ11の左右方向の位置ずれについては、画像に基づいて切断部40を搬送方向に移動させて、サンドイッチ11と無端帯刃41との左右方向の位置を調整する。
具体的には、図3に示すように、画像情報のサンドイッチ11の対角線の角度αから旋回角度WA=90−αを求める。この対角線の角度は、角度基準線LAと対角線との成す角度である。この角度基準線LAは、この実施の形態では、搬送方向に延びる直線であって、左右方向に延びる切断基準線LCに対して直交する線である。
そして、切断基準線LCにおける第1搬送部22aの左右方向の中心POに旋回中心WSを合わせて、切断基準線LCに対して角度WA、無端帯刃41を旋回する。このサンドイッチ11が角度ずれしている場合、対角線の角度αは角度ずれを含んでいるため、90−αで表される旋回角度WAは角度ずれで補正された値となる。よって、点線で示す前側帯刃41aとサンドイッチ11の対角線とが平行になる。これにより、サンドイッチ11および切断部40の角度調整が行われる。
次に、画像情報に基づいて、サンドイッチ11の基準点PRと切断基準線LCにおける旋回中心WSとの左右方向のずれdyを求める。このずれdy、対角線の角度α、および、搬送方向の変位dxの関係式dx=tan(90−α)・dyにより、ずれdyを変位dxに変換する。この変位dxだけ、前側帯刃41aを搬送方向に移動させると、サンドイッチ11の左右方向の位置が調整される。これにより、破線で示す前側帯刃41aはサンドイッチ11の対角線上に位置する。
ここで、図1に示すように、アーム部43を下降させれば、前側帯刃41aが上昇端位置から下降端位置へ移動し、サンドイッチ11は対角線に沿って前側帯刃41aにより切断されて、2つの三角柱形状のサンドイッチ11になる。アーム部43を上昇させると、前側帯刃41aが上昇端位置に戻る。第1搬送部22aが第1送り基準ピッチP1だけ再び移動する。この際、後続のサンドイッチ11の画像情報に基づいて無端帯刃41の角度および位置が調整される。そして、第1搬送部22aが停止すると、切断されたサンドイッチ11が無端帯刃41の後側帯刃41bの下方に位置し、後続のサンドイッチ11が切断位置に移動する。アーム部43が下降することにより後続のサンドイッチ11が前側帯刃41aにより切断される。一方、後側帯刃41bも下降するが、プーリ42の回転軸芯の傾斜により、後側帯刃41bがサンドイッチ11の高さより高くなっている。このため、サンドイッチ11は後側帯刃41bに接触することなく、第1搬送部22aによって下流側へ搬送される。
切断されたサンドイッチ11は、第1コンベヤ20により搬送されて送出コンベヤ80の上流端に達すると、送出コンベヤ80の送出搬送部82aに搬入され、さらに、送出搬送部82aから下流側作業コンベヤ101の搬送部に移動する。この際、サンドイッチ11は支持機構90と第1コンベヤ20、送出コンベヤ80、下流側作業コンベヤ101との間に上下方向に挟まれる。このため、サンドイッチ11は、これらに支持されながら第1コンベヤ20から送出コンベヤ80を介して下流側作業コンベヤ101に搬出される。
下流側作業コンベヤ101ではサンドイッチ11の包装などが行われるため、この下流側作業コンベヤ101の搬送部の移動速度は第1搬送部22aより遅い。よって、サンドイッチ11が第1搬送部22aから送出コンベヤ80の送出搬送部82aに搬送される際には、これらの搬送部22a、82aおよび支持機構90の支持ベルト93は第1搬送部22aの移動速度で移動する。一方、サンドイッチ11が送出搬送部82aから下流側作業コンベヤ101の搬送部に搬送される際には、送出搬送部82a、下流側作業コンベヤ101の搬送部および支持機構90の支持ベルト93は下流側作業コンベヤ101の搬送部の移動速度で移動する。このため、サンドイッチ11は、第1コンベヤ20から送出コンベヤ80を介して下流側作業コンベヤ101へスムーズに搬送される。
上記構成の食品切断装置10によれば、撮影部50が、第1コンベヤ20とは独立して駆動する第2コンベヤ30上に設けられている。このため、第1コンベヤ20は、サンドイッチ11を切断する時にだけ停止すればよく、撮影のために停止する必要がない。この結果、サンドイッチ11の切断処理を効率良く実施でき、単位時間当たりの処理量を最大化できる。また、撮影された画像情報に基づいてサンドイッチ11の搬送方向の位置が調整される。よって、最小間隔の所定の送り基準ピッチごとにサンドイッチ11を搬送することができるため、切断効率の向上が図れる。
また、画像情報に基づいて切断部40を搬送方向に移動させて、サンドイッチ11と無端帯刃41との左右方向の位置を調整している。このため、無端帯刃41を左右方向に移動させる必要がなく、食品切断装置10を簡素化することができる。さらに、無端帯刃41は一対のプーリ42に掛けられているため、左右方向のサイズが大きい。これに対して、無端帯刃41を左右方向に移動しないため、食品切断装置10に左右方向のサイズを無端帯刃41の移動のために大きくする必要がなく、食品切断装置10の小型化が図られる。
(実施の形態2)
実施の形態1では、第1送り基準ピッチP1でサンドイッチ11を搬送していた。これに対して、実施の形態2では、第2送り基準ピッチP2でサンドイッチ11を搬送する。図4は、実施の形態2に係る食品切断装置10を上側から見た図である。
図4に示すように、たとえば、三角切りするサンドイッチ11の搬送方向における長さが長いほど、切断基準線LCに対するアーム部43の旋回角度WAが大きく、たとえば、旋回角度WAが50度より大きくなる。この場合、第2送り基準ピッチP2では、送り基準線LSと切断基準線LCとの間に配置されたサンドイッチ11の搬送を無端帯刃41等が干渉するため、第1送り基準ピッチP1より長い第2送り基準ピッチP2に設定される。
この送り基準ピッチを除けば、実施の形態2に係る食品切断装置10は実施の形態1に係る食品切断装置10と同様であるため、重複する説明は省略する。この食品切断装置10においても、撮影部50が第2コンベヤ30上に設けられているため、切断効率の向上が図れる。
(実施の形態3)
実施の形態1では、サンドイッチ11を三角柱形状に切断する三角切りについて説明した。これに対して、実施の形態3では、サンドイッチ11を直方体形状に切断する短冊切りについて説明する。図5は、実施の形態3に係る食品切断装置10を上側から見た図である。
図5に示すように、左右方向に沿って延びる無端帯刃41の前側帯刃41aにより、たとえば、サンドイッチ11を搬送方向に三等分するように切断する。この短冊切りでは、サンドイッチ11の基準点PRではなく、サンドイッチ11の上流側切断線および下流側切断線を切断基準線LCに合わせる。上流側切断線および下流側切断線は、上流側端辺および下流側端辺に平行な線であって、これらの間を三等分するように設定される。この上流側端辺は、たとえば、画像情報の角部に基づいて前側右角部と後側左角部を結ぶ直線で設定される。下流側端辺は、たとえば、画像情報の角部位置に基づいて後側右角部と後側左角部を結ぶ直線で設定される。
よって、サンドイッチ11の撮影後、サンドイッチ11の基準点PRではなく、下流側切断線が送り基準線LSに位置するように、画像情報の角部位置に基づいて第2搬送部32aを移動させる。そして、第1搬送部22aの動作開始に伴い第2搬送部32aを移動させると、サンドイッチ11は第1送り基準ピッチP1で第2搬送部32aおよび第1搬送部22aにより搬送される。第1搬送部22aが停止すると、下流側切断線が切断基準線LCまたはその近傍に位置する。ここで、サンドイッチ11の角度がずれていると、まず、画像情報のサンドイッチ11の角部の位置情報に基づいてアーム部43を旋回し、無端帯刃41の前側帯刃41aを下流側切断線に合わせる。この前側帯刃41aが降下させてから上昇させて、サンドイッチ11を下流側切断線で切断する。次に、アーム部43を上流側に移動させて、前側帯刃41aを上流側切断線に合わせてから降下および上昇させて、サンドイッチ11を上側切断線で切断する。これにより、サンドイッチ11が短冊状に三等分されて、第1搬送部22aにより下流側へ搬送される。
このサンドイッチ11の切断位置を除けば、実施の形態3に係る食品切断装置10は実施の形態1に係る食品切断装置10と同様であるため、重複する説明は省略する。この食品切断装置10においても、撮影部50が第2コンベヤ30上に設けられているため、切断効率の向上が図れる。
(実施の形態4)
上記全ての実施の形態では、切断部40の刃物に無端帯刃41が用いられていたが、刃物はこれに限定されない。たとえば、回転丸刃、鉈形状刃やレシプロ刃などを刃物として用いることもできる。これらの刃物を超音波振動する超音波振動発生器が切断部40に設けられている。
(その他の実施の形態)
上記全ての実施の形態では、無端帯刃41などの刃物を搬送方向に移動させることにより、切断部40の刃物とサンドイッチ11との左右方向の位置調整を行った。これに対して、刃物を左右方向に移動させる機構を切断部40に設けて、刃物を左右方向に移動させて切断部40の刃物とサンドイッチ11との左右方向の位置調整を行ってもよい。
上記全ての実施の形態では、送り基準線LSを撮影基準点PFの下流側に設けたが、送り基準線LSを撮影基準点PF上に設けてもよい。この場合、第2コンベヤ30の第2搬送部32aを下流側または上流側へ移動させることにより、サンドイッチ11を送り基準線LSに合わせることができる。
上記全ての実施の形態では、食品切断装置10は供給コンベヤ70および送出コンベヤ80を備えていたが、供給コンベヤ70および/または送出コンベヤ80を備えていなくてもよい。また、上記全ての実施の形態では、食品切断装置10は支持機構90を備えていたが、支持機構90を備えていなくてもよい。
なお、上記全実施の形態は、互いに相手を排除しない限り、互いに組み合わせてもよい。
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施の形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造および/または機能の詳細を実質的に変更できる。
本発明の食品切断装置は、切断効率の向上をさらに図った食品切断装置等として有用である。
10 :食品切断装置
20 :第1コンベヤ
22a :第1搬送部(第1コンベヤの搬送部)
30 :第2コンベヤ
40 :切断部
41 :無端帯刃
42 :プーリ
50 :撮影部
60 :制御部

Claims (3)

  1. 食品を搬送する第1コンベヤと、
    前記第1コンベヤの上方に配置され、前記食品を切断する切断部と、
    前記第1コンベヤより上流側に配置され、前記食品を前記第1コンベヤに搬送する第2コンベヤと、
    前記第2コンベヤの上方に配置され、前記食品の画像を撮影する撮影部と、
    前記第1コンベヤ、前記切断部、前記第2コンベヤおよび前記撮影部を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記画像に基づいて前記食品の搬送方向の位置を調整するように前記第2コンベヤを制御するよう構成されている、食品切断装置。
  2. 前記切断部は、前記第1コンベヤの搬送部を互いの間に挟んで配置された一対のプーリ、および、前記一対のプーリに掛けられた無端帯刃を有している、請求項1に記載の食品切断装置。
  3. 前記制御部は、前記画像に基づいて前記切断部を前記搬送方向に移動させて、前記搬送方向および上下方向に直交する方向における前記食品と前記切断部との位置調整を行うように構成されている、請求項2に記載の食品切断装置。
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