JP2016196068A - 被加工物の切断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】切断方向によっては切断時に形崩れしやすい被加工物を、形崩れしやすい方向に沿って形崩れを抑制しつつ切断することができる被加工物の切断装置を得ること。【解決手段】被加工物の切断装置100は、被加工物Pを搬送面Csに沿って搬送方向Xに搬送する搬送手段10と、搬送方向Xに対して角度を付けた方向Yに少なくとも1つの細長い刃21を往復駆動することにより、搬送手段10によって搬送されている被加工物Pを搬送面Csに対して略平行な少なくとも1つの面に沿って複数の部分に切断する切断手段20とを備える。搬送手段10は、第1のコンベア11aを搬送方向Xに駆動する第1のコンベア手段11と第2のコンベア12aを搬送方向Xに駆動する第2のコンベア手段12とを含む。第1のコンベア11aおよび第2のコンベア12aは、これらのコンベアの間に被加工物Pが挟まれた状態で搬送方向Xに搬送可能に構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、被加工物の切断装置に関し、特に被加工物の厚み方向と垂直な面に沿って被加工物を切断する時に形崩れを起こしやすい被加工物、例えば、厚く焼いた玉子焼きなどの食品を切断するための装置に関する。
従来から、給食センターや食品加工工場では、食品を給食や弁当のおかずとして提供するために、食品を所定の形状に切断する加工が行われており、このような加工には食品に適した種々の専用の切断装置が用いられている。
例えば、特許文献1には、玉子焼きの切断装置が開示されている。この切断装置では、ベルトコンベア上に供給された溶き玉子が上下のバーナで焼かれてシート状の玉子焼きが作製され、作製されたシート状の玉子焼きがベルトコンベア上で切断刃によって玉子焼きの厚み方向に切断されて短冊状の玉子焼き片が自動で作製されるようになっている。
特許文献2には、切断された食品材料を供給する供給装置が開示されている。この供給装置は、ベルトコンベア11上に載置されたソーセージ、野菜などの食品材料が回転カッターによって水平方向に沿ってスライスされるようになっている。
また、特許文献3および特許文献4には、ブロック状の食材の切断によって細長い食材を製造する装置が開示されている。
例えば、特許文献3に開示の装置では、ブロック状のコンニャクが切断されて断面がほぼ正方形の細長いコンニャクが作製される。具体的には、この装置は、コンニャクの厚み方向に垂直な方向に沿って往復駆動する第1のスライス刃と、コンニャクの厚み方向に沿って往復駆動する第2のスライス刃とを有し、ブロック状のコンニャクが押し込み室内に押し込んまれてその出口から押し出される際に、2枚のスライス刃でコンニャクが厚み方向と厚み方向に垂直な方向とに沿って切断されて細長いコンニャクが作製されるように構成されている。
特許文献4に開示の装置は、特許文献3に開示の装置において、コンニャクの厚み方向に沿って往復駆動する第2のスライス刃に代わる回転刃を備えたものである。この装置は、回転刃とコンニャクの厚み方向に垂直な方向に沿って往復駆動するスライス刃とにより、ブロック状のコンニャクが切断されて複数の細長いコンニャクが得られるようになっている。
ところで、給食や弁当などの食材として提供するために加工される食品には、厚く焼いた玉子焼き(以下、厚焼き玉子という。)のように、厚み方向に垂直な面に沿って切断する際に形崩れしやすいものがあり、上述した特許文献1〜4に開示の装置はこのような食品の切断には適さない。
以下、その理由を説明する。なお、ここでは、厚焼き玉子から巻きずしの具材である断面が四角形で細長い玉子焼き(以下、細長玉子焼き片という。)を切り出す場合を例に挙げる。
厚焼き玉子から細長玉子焼き片を切り出す方法としては、例えば、厚焼き玉子を厚み方向に垂直な面に沿って切断して所定厚さの板状の玉子焼き片を作製し、この板状の玉子焼き片をその厚み方向に沿って切断して細長玉子焼き片を作製する方法が考えられる。
この方法では、厚焼き玉子から細長玉子焼き片を切り出す加工を効率よく機械的に行うことができるが、この方法には、厚焼き玉子をその厚み方向に垂直な面に沿って切断する工程が含まれており、この工程に上述した特許文献に開示の加工装置を用いても、厚焼き玉子から形のきれいな板状の玉子焼き片を切り出すことができない。
なぜなら、特許文献1に開示の装置は、玉子焼きの切断を行うものであるが、この装置は、玉子焼きを厚み方向に沿って切断するものであり、玉子焼きを厚み方向と垂直な面に沿って切断するのに単純に適用できないからである。
また、特許文献2〜特許文献4に開示の装置は、ソーセージ、野菜、コンニャクなどの切断時に形崩れしにくい食品を切断するものであって、厚焼き玉子のような食品を形崩れしやすい方向に切断するのにこれらの特許文献に開示の装置を用いても、切断時の形崩れを回避できるものではないからである。
特開平11−134号公報 特開2001−57873号公報 特開平8−289756号公報 特開昭48−68765号公報
本発明は、切断方向によっては切断時に形崩れしやすい被加工物を、形崩れしやすい方向に沿って形崩れを抑制しつつ切断することができる被加工物の切断装置を提供することを目的とする。
本発明の被加工物の切断装置は、被加工物を所定の搬送面に沿って所定の搬送方向に搬送する搬送手段と、該所定の搬送方向に対して角度を付けた方向に少なくとも1つの細長い刃を往復駆動することにより、該搬送手段によって搬送されている該被加工物を該所定の搬送面に対して略平行な少なくとも1つの面に沿って複数の部分に切断する切断手段とを備え、該搬送手段は、第1のコンベアを該所定の搬送方向に駆動する第1のコンベア手段と第2のコンベアを該所定の搬送方向に駆動する第2のコンベア手段とを含み、該第1のコンベアおよび該第2のコンベアは、該第1のコンベアと該第2のコンベアとの間に該被加工物が挟まれた状態で該所定の搬送方向に搬送されることが可能なように構成されており、そのことにより上記目的が達成される。
一実施形態では、前記少なくとも1つの細長い刃は、第1の細長い刃と第2の細長い刃とを含み、前記切断手段は、該第1の細長い刃および該第2の細長い刃が互いに交差するように該第1の細長い刃および該第2の細長い刃を往復駆動する。
一実施形態では、前記搬送手段は、前記被加工物を前記搬送面上で1列にあるいは2列以上並行に搬送するように構成されている。
一実施形態では、前記搬送手段は、前記搬送上を1列あるいは2列以上並行に搬送される各列の前記被加工物が、前記搬送面上を搬送される該被加工物の各列に対応した搬送経路から逸れないようにガイドするガイド部材を有する。
一実施形態では、前記ガイド部材は、前記搬送経路の両側に配置された一対のガイド壁を有し、前記ガイド部材は、前記被加工物が前記第1のコンベアと前記第2のコンベアとの間に該被加工物が挟まれた状態で該被加工物が該搬送経路を移動するとき、該被加工物が該第1のコンベアと該第2のコンベアとにより押し潰されないように該被加工物を該一対のガイド壁が支持するように構成されている。
一つの実施態様では、前記被加工物が、切断時に崩れやすい性質を有する食品である。
一つの実施態様では、前記被加工物が厚焼きの玉子焼きである。
本発明によれば、切断方向によっては切断時に形崩れしやすい被加工物を、形崩れしやすい方向に沿って形崩れを抑制しつつ切断することができる被加工物の切断装置を実現することができる。
図1は本発明の実施形態1による切断装置を概念的に示す斜視図である。 図2は、図1に示す切断装置を説明するための平面図であり、図2(a)は、この切断装置を図1のA方向から見た全体構成を示し、図1(b)はその主要部を示す。 図3は、図1に示す切断装置を説明する側面図であり、図3(a)は、この切断装置を図1のB方向から見た構造を示し、図3(b)は、この切断装置を図1のC方向から見た構造を示す。 図4は、図1に示す切断装置の動作を説明するための図であり、被加工物がベルトコンベアにより被加工物の切断領域へ送り込まれる様子を示す。 図5は、図1に示す切断装置の動作を説明するための図であり、被加工物が被加工物の切断領域で切断される様子を示す。 図6は、図1に示す切断装置の動作を説明するための図であり、切断後の被加工物が搬送される様子を示す。 図7は本発明の実施形態2による切断装置を概念的に示す斜視図である。 図8は、図7に示す切断装置を説明するための平面図であり、図8(a)は、この切断装置を図7のA方向から見た全体構成を示し、図8(b)はその主要部を示す。 図9は、図7に示す切断装置の動作を説明するための図であり、被加工物がベルトコンベアにより被加工物の切断領域へ送り込まれる様子を示す。 図10は、図7に示す切断装置の動作を説明するための図であり、被加工物の切断領域で被加工物が切断される様子を示す。 図11は、図7に示す切断装置の動作を説明するための図であり、切断後の被加工物が搬送される様子を示す。 図12は本発明の実施形態2の変形例による切断装置を説明するための平面図であり、図12(a)はこの切断装置の全体構成を示し、図12(b)はその主要部を示す。 図13は本発明の実施形態3による切断装置を説明するための平面図であり、図13(a)はこの切断装置の全体構成を示し、図13(b)はその主要部を示す。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は本発明の実施形態1による切断装置を概念的に示す斜視図である。
この被加工物の切断装置100は、切断方向によっては切断時に形崩れしやすい被加工物Pを、切断の際に形崩れしやすい方向に沿って切断する装置である。
この切断装置100は、少なくとも、被加工物Pを所定の搬送面Csに沿って所定の搬送方向Xに搬送する搬送手段10と、所定の搬送方向Xに対して角度を付けた方向Yに少なくとも1つの細長い刃21を往復駆動することにより、搬送手段10によって搬送されている被加工物Pを所定の搬送面Csに対して略平行な少なくとも1つの面に沿って複数の部分に切断する切断手段20とを備えている。
ここで、被加工物Pは、切断方向によっては切断時に形崩れしやすいという性質を有するものであればどのようなものでもよい。以下の実施形態では、このような被加工物Pの一例として、厚く焼いた厚焼きの玉子焼きを挙げるが、本発明の切断装置は、厚焼きの玉子焼き以外の食材、さらには食材以外の部材にも適用可能である。なお、厚焼きの玉子焼きPは、薄く焼いたシート状の玉子焼きを折り畳んだりロール状に巻いて直方体状に成形したりして厚くしたものである。
また、搬送手段10は、少なくとも、第1のコンベア11aを所定の搬送方向Xに駆動する第1のコンベア手段11と第2のコンベア12aを所定の搬送方向Xに駆動する第2のコンベア手段12とを含み、第1のコンベア11aおよび第2のコンベア12aは、第1のコンベア11aと第2のコンベア12aとの間に被加工物Pが挟まれた状態で所定の搬送方向Xに搬送されることが可能なように構成されている。
ここで、搬送手段10を構成する第1のコンベア手段11および第2のコンベア手段12の代表的な例は、上下に対向するように配置された2つのベルトコンベアであるが、第1、第2のコンベア手段はベルトコンベアに限るものではない。
さらに、細長い刃21は、この細長い刃が被加工物Pの搬送方向Xに対して角度を付けた方向Yに往復運動することにより被加工物Pを所定の搬送面Csに対して略平行な少なくとも1つの面に沿って複数の部分に分断するように設けられていれば、細長い刃21の数は1つでもよいし2つ以上であってもよい。
以下、第1、第2のコンベア手段11、12が第1、第2のベルトコンベア11、12であり、少なくとも1つの細長い刃21が1つの細長い刃21であり、被加工物Pが厚焼きの玉子焼きPである場合について実施形態1の切断装置を具体的に説明する。
なお、以下の説明では、細長い刃21は切断刃21といい、厚焼きの玉子焼きは、厚焼き玉子という。
図2は、図1に示す切断装置を説明するための平面図であり、図2(a)は、この切断装置を図1のA方向から見た全体構成を示し、図1(b)はその主要部を示す。
図3は、図1に示す切断装置を説明する側面図であり、図3(a)は、この切断装置を図1のB方向から見た構造を示し、図3(b)は、この切断装置を図1のC方向から見た構造を示す。
実施形態1の切断装置100では、第1のベルトコンベア11が第1の架台B1に取り付けられており、第2のベルトコンベア12が第1のベルトコンベア11上に位置するように第2の架台B2に取り付けられている。
ここで、第1のベルトコンベア11は、被加工物Pを搬送するための搬送面Csを形成する搬送ベルト11aと、搬送ベルト11aを支持する一対の回転ローラ11bおよび11cとを有する。一対の回転ローラ11bおよび11cの一方(例えば回転ローラ11b)は、搬送ベルト11aを動かす駆動ローラであり、その他方(例えばローラ11c)は、搬送ベルト11aの動きに合わせて回転する従動ローラである。
第2のベルトコンベア12は、第1のベルトコンベア11の搬送ベルト11aの上面(搬送面)Csに対向するように配置された搬送ベルト12aと、搬送ベルト12aを支持する一対の回転ローラ12bおよび12cとを有する。一対の回転ローラ12bおよび12cの一方(例えば回転ローラ12b)は、搬送ベルト12aを動かす駆動ローラであり、その他方(例えば回転ローラ12c)は、搬送ベルト12aの動きに合わせて回転する従動ローラである。
また、第1のベルトコンベア11と第2のベルトコンベア12の上下の間隔は、切断の対象となる厚焼き玉子Pの厚さと同程度に設定されている。厚焼き玉子Pの厚さをL1とすると、第1のベルトコンベア11の搬送ベルト11aの上面(搬送面)と、第2のベルトコンベア12の搬送ベルト12aの下面との間隔L2は、L2=L1×90%〜L1×98%とされている。従って、厚焼き玉子Pは、第1のベルトコンベア11の搬送ベルト11aの上面(搬送面)Csと、第2のベルトコンベア12の搬送ベルト12aの下面とによって上下方向からやや押された状態で搬送される。ここでは、第1のベルトコンベア11と第2のベルトコンベア12では、搬送ベルト11aおよび12aの移動速度および移動方向は一致している。
また、第2の架台B2には、第1のベルトコンベア11上を移動する厚焼き玉子Pを切断する切断手段20が取り付けられている。この切断手段20は、被加工物Pを切断するための切断刃21と、切断刃21が厚焼き玉子Pの搬送方向Xに対して角度を付けた方向Yに沿って往復移動可能となるように切断刃21の一端および他端を支持する一対の刃支持部22および23とを有する。ここで、刃支持部22および23の一方(例えば刃支持部22)は、切断刃21を往復駆動させる駆動機構を有し、刃支持部22および23の他方(例えば刃支持部23)は、切断刃21を往復移動可能に支持する機構を有する。なお、刃支持部22、23は両方とも駆動機構を有していてもよいし、刃支持部22、23には両方とも駆動機構を持たせず、切断刃21を刃支持部とは別の機構により往復駆動させるようにしてもよい。
ここで、第1のベルトコンベア11と第2のベルトコンベア12とが対向する領域のうちの、切断刃21と交差する部分が、厚焼き玉子Pが切断される切断領域Rcとなっている。また、切断刃21は第1のベルトコンベア11と第2のベルトコンベア12の間の中間の高さ位置に配置されている。ただし、第1のベルトコンベア11と第2のベルトコンベア12の間での切断刃21の高さ位置は、これらのベルトコンベアの中間の高さ位置に限定されるものではない。また、被加工物Pの搬送方向Xに対する切断刃21の傾斜角度も特に限定されるものではない。ただし、搬送方向Xに対する切断刃21の傾斜角度は小さい方が厚焼き玉子Pが切断刃21から受ける搬送方向と垂直な方向(つまり、搬送ベルトの幅方向)の力が小さくなり厚焼き玉子Pを切断しやすくなるが、この傾斜角度が小さいと、厚焼き玉子Pを切断し始めてから切断し終わるまでの厚焼き玉子Pの搬送距離が長くなり、切断手段2がベルトコンベア11上で占有するスペースが大きくなる。このため、この実施形態1では搬送方向Xに対する切断刃21の傾斜角度は、例えば45度としている。ただし、この傾斜角度は45度に限定されない。例えば、この30〜60度とすると、厚焼き玉子Pを比較的切断しやすく、しかも切断手段2の占有スペースを比較的小さくすることができる。また、この傾斜角度は、60度以上であっても、厚焼き玉子Pの厚み方向と垂直な面に沿って厚焼き玉子Pの形崩れを抑制しつつ厚焼き玉子Pを切断できる角度であればよい。
また、第1および第2のベルトコンベア11,12の搬送ベルト11a、12aの移動速度V1を0.04〜0.08m/sとする場合は、切断刃21の往復駆動周波数および往復ストロークはそれぞれ、100〜600rpm、10〜30mmが好ましい。ただし、搬送ベルト11a、12aの移動速度V1は、生産能力に応じて設定され、上記の速度に限定されるものではなく、切断刃21の往復駆動周波数および往復ストロークも上記の値に限定されるものではない。
切断刃21は、第1のベルトコンベア11の搬送面(搬送ベルト11aの表面)と、第2のベルトコンベア12の厚焼き玉子Pとの接触面(搬送ベルト12の下面)との間に、これらの面から所定の距離を隔ててこれらの面に平行に配置されている。例えば、35mmの厚さの厚焼き玉子を切断する場合、切断刃21と第1のベルトコンベア11の表面との間隔、あるいは切断刃21と第2のベルトコンベア12の下面との間隔は15mm〜20mmの範囲で調整可能であることが好ましい。
切断刃21は細長の板状に形成されたステンレスなどの材料で構成されており、ベルトコンベア11、12の上流側の端縁に切刃が形成されている。切断刃21の幅は5〜15mmとすることができる。
切断刃21は図1などに示すように1つであってもよいし、2以上であってもよい。2つの切断刃21を有する切断装置については後述の実施形態2および3で具体的に説明する。
さらに、第2の架台B2には、厚焼き玉子Pがベルトコンベア11の搬送ベルト11aとベルトコンベア12の搬送ベルト12aとが対向する領域に沿って移動するように厚焼き玉子Pをガイドする一対のガイド壁13aおよび13bが取り付けられている。一対のガイド壁13aおよび13bは、厚焼き玉子Pが搬送ベルト11aと搬送ベルト12aとが対向する領域(搬送領域)から逸れないように搬送ベルト12aの両側に配置されている。また、一対のガイド壁13aおよび13bは、ベルトコンベア11の搬送ベルト11aとベルトコンベア12の搬送ベルト12aとにより挟まれた厚焼き玉子Pが押し潰されないように厚焼き玉子Pを両側から支える働きもある。また、焼き上がった厚焼き玉子には幅、厚み共に多少誤差がある。このような厚焼き玉子に対しては、一対のガイド壁13aおよび13bには、上下のベルトコンベア11、12で同じ厚みになるように少し押し潰された厚焼き玉子を幅方向に成形するという効果もある。これらのガイド壁13aおよび13bの切断刃21と交差する部分には、切断刃21を通すためのスペース13a1および13b1が設けられている。
なお、この実施形態1の切断装置では、第2の架台B2は第1の架台B1に対してヒンジ機構Hにより回転可能に取り付けられている。ヒンジ機構Hは、例えば、第1の架台B1の側辺部にベルトコンベアの搬送方向に沿って並ぶように固定された一対の固定支柱H1と、これらの固定支柱H1に回転可能に取り付け回転シャフトH3と、支持シャフトH3と第2の架台B2とを結合する結合部材H2とを有する。
このようなヒンジ機構Hでは、作業者が搬送方向に平行な回転シャフトH3を中心として第2の架台B2を回動させることにより、第1のベルトコンベア11の上部領域から第2のベルトコンベア12および切断刃21が取り除かれる。従って、切断装置の各部のメンテナンス作業がしやすくなる。
また、厚焼き玉子を切断する工程を含む食品加工工場などの実際の加工ラインでは、本実施形態1の切断装置の上流側に厚焼き玉子を製造する装置が設けられており、以下簡単に厚焼き玉子の製造装置について説明する。
このような厚焼き玉子の製造装置は、例えば、玉子を溶いた液をシート状に延ばす玉子ケースと、玉子ケースを加熱する加熱装置とを有し、玉子ケース上で薄く焼かれたシート状の玉子焼きを重ね合せる処理あるいはこれを巻き取る処理により厚く成形して直方体形状の厚焼き玉子を作製するものである。
本発明の切断装置には、このような厚焼き玉子の製造装置で作製された直方体形状の厚焼き玉子が、その一辺が搬送方向Xに平行になるように搬送装置(図示せず)によって間欠的にあるいは連続的に提供される。
次に、図4〜図6を用いて、実施形態1の切断装置100が厚焼き玉子を切断する動作を説明する。
図4から図6は、図1に示す切断装置の動作を説明するための図であり、図4は、厚焼き玉子がベルトコンベアにより切断領域Rcへ送り込まれる様子を示し、図5は、切断領域Rcで厚焼き玉子が切断される様子を示し、図6は、切断後の厚焼き玉子が搬送される様子を示している。
なお、図4〜図6では、厚焼き玉子が切断される様子を明確にするため、第2のベルトコンベア12は二点鎖線で示し、さらに、図1〜図3に示される回転ローラ11b、11c、12b、12cおよび刃支持部22、23は省略している。
厚焼き玉子の製造装置で作製された厚焼き玉子Pが本実施形態1の切断装置100に供給されると、厚焼き玉子Pは、図4に示すように、第1のベルトコンベア11と第2のベルトコンベア12とに挟まれた状態で搬送面Cs上を、切断刃21が配置されている切断領域Rcに向けて搬送される。
切断領域Rcでは、切断刃21が搬送方向Xに対して角度を付けた方向Yに沿って往復駆動しており、厚焼き玉子Pが切断領域Rcに入ると、図5に示すように、厚焼き玉子Pを切断刃21により搬送面Csに対してほぼ平行な面に沿って2つの部分に切断する切断処理が行われる。このとき第1および第2のベルトコンベア11、12によって厚焼き玉子Pは挟まれた状態となっているので、厚焼き玉子Pが切断刃21の往復駆動によりベルトコンベア11、12の幅方向に移動したり、切断刃21による切断抵抗により搬送面Cs上でスリップしたりするのを回避できる。
また、第2のベルトコンベア12の両側にはガイド壁13aおよび13bが設けられているので、厚焼き玉子Pは搬送面Cs上のベルトコンベア11とベルトコンベア12とが対向する搬送領域からはみ出さないように一対のガイド壁13aおよび13bによりガイドされ、同時に、厚焼き玉子Pはこれらのベルトコンベア11、12により押し潰されないように一対のガイド壁13aおよび13bにより支持される。また、焼き上がった厚焼き玉子には幅、厚み共に多少誤差がある。このような厚焼き玉子は、上下のベルトコンベア11、12で同じ厚みになるように少し押し潰され、厚焼き玉子の両側のガイド壁13a、13bにより幅方向に成形される。
また、切断刃21の往復駆動の方向Yは、厚焼き玉子Pの搬送方向Xに対して角度を付けた方向であるので、切断刃21は直方体形状の厚焼き玉子Pの角部から厚焼き玉子Pの内部に入り込むこととなり、切り始めの大きな切断抵抗が低減されることとなり、切断時に形崩れしやすい厚焼き玉子Pが形崩れするのを抑制することができる。
このように厚焼き玉子Pが切断領域Rcを通過する間に切断刃21は厚焼き玉子Pの内部を往復駆動しながら通過するので、厚焼き玉子Pが切断領域Rcを通り過ぎた状態では、厚焼き玉子Pは図6に示すように切断刃21により上下2分割された状態となる。
その後、厚み方向と垂直な面に沿って切断された状態の厚焼き玉子Pを、厚み方向に切断する切断処理が行われ、巻ずしの具材として使用される断面が四角形の細長玉子焼き片が作製される。
このように本実施形態1の切断装置100では、被加工物である厚焼き玉子Pを上下に配置した第1のベルトコンベア11と第2のベルトコンベア12とで挟みこんだ状態で厚焼き玉子Pをこれらのベルトコンベア11、12により搬送面Cs上を搬送し、搬送面Cs上の切断領域Rcでは、厚焼き玉子Pの搬送方向Xに対して角度を付けた方向Yに往復駆動する切断刃21により厚焼き玉子Pを切断するようにしたので、切断時に形崩れしやすい厚焼き玉子Pを、切断時に形崩れしやすい搬送面に平行な方向(厚み方向に垂直な方向)に沿って形崩を抑制しつつ切断することができる。これにより巻ずしの具材となる細長玉子焼き片を厚焼き玉子からきれいな形で切り出すことができ、巻ずしなどの食品の見栄えが加工処理に起因して悪くなるのを回避できる。
また、この切断装置100では、厚焼き玉子は、上下に配置した第1のベルトコンベア11と第2のベルトコンベア12とで挟みこんだ状態で切断されるので、厚焼き玉子の製造直後のより形崩れしやすい温度の高い状態でも、形崩れを抑制しつつ厚焼き玉子の厚み方向と垂直な方向に沿って切断することができる。このように厚焼き玉子を製造直後の温度の高い状態で切断する場合は、切断刃は厚焼き玉子の熱で殺菌されることとなり、切断刃を別途殺菌する処理は不要である。
しかも、第2のベルトコンベア12の両側にはガイド壁13aおよび13bが設けられているので、厚焼き玉子Pが搬送面Cs上の搬送領域からはみ出さないように一対のガイド壁13aおよび13bによりガイドされ、同時に、第1のベルトコンベア11と第2のベルトコンベア12とに挟まれて搬送される厚焼き玉子Pがこれらのベルトコンベアにより押し潰されないように一対のガイド壁13aおよび13bにより支持される。また、焼き上がった厚焼き玉子には幅、厚み共に多少誤差がある。このような厚焼き玉子に対しては、厚焼き玉子の両側のガイド壁13a、13bは、上下のベルトコンベア11、12で同じ厚みになるように少し押し潰された厚焼き玉子を幅方向に成形するという効果もある。
なお、上記実施形態1では、切断装置として、第1のベルトコンベア11を第1の架台B1に取り付け、第2のベルトコンベア12および切断手段20を第2の架台B2に取り付けたものを示したが、第1のベルトコンベア11、第2のベルトコンベア12および切断手段20を取り付ける架台の構造は限定されるものではない。
例えば、実施形態1の切断装置100は、第1の架台B1に回動可能に第3の架台をさらに取り付け、第2のベルトコンベア11を第3の架台に取り付けたものでもよい。
また、実施形態1の切断装置100は、第1のベルトコンベア11、第2のベルトコンベア12および切断手段20を1つの架台、例えば第1の架台に取り付けたものでもよい。
また、この実施形態1の切断装置100では、第2の架台B2には、ガイド壁13aおよび13bが取り付けられているが、切断刃21による厚焼き玉子の切断の際に、厚焼き玉子に働くベルトコンベアの幅方向の力が小さく、厚焼き玉子Pの搬送ベルトの幅方向への移動が切断に影響せず、しかも上下のベルトコンベアの搬送ベルトにより挟まれた厚焼き玉子Pが、ガイド壁がなくても押し潰されないような切断条件が満たされる場合は、ガイド壁はなくてもよい。ただし、このように、厚焼き玉子Pを幅方向に成形するガイド壁がない場合には、厚焼き玉子Pの幅方向の寸法誤差が許容範囲内に収まっていることが望ましい。なお、このような切断条件は、上下のベルトコンベアの間隔、厚焼き玉子の厚さ、厚焼き玉子の搬送速度、切断刃の移動速度、切断刃の傾斜角度などを調整することで実現可能である。
また、上記実施形態1では、切断装置として1つの切断刃21を有するものについて説明したが、切断刃21は2つ以上でもよく、実施形態2として、2つの切断刃を有する切断装置を説明する。
(実施形態2)
図7は本発明の実施形態2による切断装置を概念的に示す斜視図である。図8は、図7に示す切断装置を説明するための平面図であり、図8(a)は、この切断装置を図7のA方向から見た全体構成を示し、図8(b)はその主要部を示す。
この実施形態2の切断装置200は、実施形態1の切断装置100においてもう1つの切断手段20aを備えたものであり、その他の構成は実施形態1と同一である。
簡単に説明すると、この実施形態2の切断装置200の第2の架台B2には、実施形態1で説明した切断手段20に加えて、厚焼き玉子Pの搬送方向Xに対して切断手段20の切断刃21とは逆に角度を付けた切断刃21aを有する切断装置20aが取り付けられている。
この切断装置20aは、上述した切断装置20と同様に、厚焼き玉子Pを切断するための細長い刃(以下、切断刃という。)21aが被加工物Pの搬送方向Xに対して角度を付けた方向Y1に沿って往復移動可能となるように切断刃21aの一端および他端を支持する一対の刃支持部22aおよび23aとを有する。ここで、刃支持部22aおよび23aの一方(例えば刃支持部22a)は、切断刃21aを往復駆動させる駆動機構を有し、刃支持部22aおよび23aの他方(例えば刃支持部23a)は、切断刃21aを往復移動可能に支持する機構を有する。また、ガイド壁13aおよび13bと新たに設けた切断手段20aの切断刃21aとの交差部には、切断刃21aを通すためのスペース13a2および13b2が設けられている。
この実施形態2のように切断刃が2つ設けられている場合は、2つの切断刃による厚焼き玉子Pの切断により3つの板状の玉子焼き片が得られる。
また、2つの切断刃を使用する場合は、通常は、第1のベルトコンベア11と第2のベルトコンベア11、12との間の間隔が2つの切断刃により3等分されるように2つの切断刃が配設される。この場合は、2つの切断刃21、21aを用いて厚焼き玉子Pを切断することにより、厚焼き玉子Pは等しい厚さの3枚の板状の玉子焼き片に切り出される。
ここで、1つの切断刃21ともう1つの切断刃21aとはそれぞれベルトコンベアの搬送方向Xを対称軸として線対称となるように搬送方向Xに対して45度傾けているが、好ましい各切断刃片の搬送方向に対する傾斜角度は30度〜60度である。また、2つの切断刃21および切断刃21aを使用する場合、1つの切断刃21ともう1つの切断刃21aとの交差角度は60度〜120度とすることが好ましい。ただし、上記傾斜角度は60度以上であってもよいし、上記交差角度は120度以上であってもよい。これらの角度は、厚焼き玉子Pの厚み方向と垂直な面に沿って厚焼き玉子Pの形崩れを抑制しつつ厚焼き玉子Pを切断できる角度であればよい。
さらに、1つの切断刃21の往復駆動周波数ともう1つの切断刃21aの往復駆動周波数は同じであっても異なっていてもよい。また、1つの切断刃21の往復駆動周波数ともう1つの切断刃21aの往復駆動周波数とが同じである場合は、両切断刃21および21aの間で、切断刃が搬送方向の上流側から下流側に移動する期間と、切断刃が搬送方向の下流側から上流側に移動する期間とが一致するように両切断刃の往復動作を同期させてもよいし、両切断刃21および21aの間で、一方の切断刃が搬送方向の上流側から下流側に移動する期間と、他方の切断刃が搬送方向の下流側から上流側に移動する期間とが一致するように両切断刃の往復動作を同期させてもよい。
この実施形態2の切断装置200におけるその他の構成は実施形態1の切断装置100におけるものと同一である。
次に、図9〜図11を用いて、実施形態2の切断装置が厚焼き玉子を切断する動作を説明する。
図9から図11は、図7および図8に示す切断装置の動作を説明するための図であり、図9は、厚焼き玉子Pがベルトコンベアにより切断領域へ送り込まれる様子を示し、図10は、厚焼き玉子Pが切断刃により切断される様子を示し、図11は、切断後の厚焼き玉子Pが搬送される様子を示している。
実施形態1と同様に、直方体形状の厚焼き玉子Pが本実施形態2の切断装置200に供給されると、厚焼き玉子Pは、図9に示すように、第1のベルトコンベア11と第2のベルトコンベア12とに挟まれた状態で搬送面Cs上を、切断刃21および21aが立体交差するように配置されている切断領域Rcに向けて搬送される。
切断領域Rcでは、2つの切断刃21、21aがそれぞれ、搬送方向Xに対して角度を付けた方向Y、Y1に沿って往復駆動しており、厚焼き玉子Pが切断領域Rcに入ると、図10に示すように2つの切断刃21、21aにより厚焼き玉子Pを搬送面Csに対してほぼ平行な面に沿って3つの部分に切断する切断処理が行われる。
この実施形態2では、1つの切断刃21の往復駆動の方向は、厚焼き玉子Pの搬送方向Xに対して角度を付けた方向Yであり、もう1つの切断刃21aの往復駆動の方向が、搬送方向Xに対して、1つの切断刃21とは逆に角度を付けた方向Y1であるので、切断刃21および切断刃21aが厚焼き玉子Pの両方の角部からほぼ同時に厚焼き玉子Pの内部に入り込むこととなる。このため、切り始めの大きな切断抵抗が低減されるという効果に加えて、1つの切断刃21の往復駆動により厚焼き玉子Pに働くベルトコンベア11、12の幅方向の力が、もう1つの切断刃21aの往復駆動により厚焼き玉子Pに働くベルトコンベア11、12の幅方向の力により打ち消されるようにすることができる。このため、切断時に形崩れしやすい厚焼き玉子Pが形崩れするのをより一層抑制することができる。
このように厚焼き玉子Pが切断領域Rcを通過する間に切断刃21、21aが厚焼き玉子Pの内部を往復駆動しながら通過するので、厚焼き玉子Pが切断領域Rcを通り過ぎた状態では、厚焼き玉子Pは図11に示すように切断刃21、21aにより上、中、下に3分割された状態となる。
このように本実施形態2の切断装置200では、実施形態1の切断装置100の構成に加えて、往復運動する方向が実施形態1の切断刃21とは搬送方向Xに対して対称となるもう1つの切断刃21aを備えているので、1つの切断領域で厚焼き玉子Pの2か所を同時に切断することができ、切断作業の効率を高めることができる。
また、両切断刃21および21aの間で、切断刃が搬送方向の上流側から下流側に移動する期間と、切断刃が搬送方向の下流側から上流側に移動する期間とが一致するように両切断刃の往復動作を同期させることにより、厚焼き玉子がこれらの切断刃21および21aから受けるベルトコンベア11の幅方向の力が相互に打ち消されることとなる。これにより切断時に厚焼き玉子Pの位置ずれを抑制して厚焼き玉子Pの切断時の形崩れをより一層抑制することができる。
また、厚焼き玉子Pが2つの切断刃21および21aから受けるベルトコンベア11の幅方向の力が相互に打ち消される場合、ガイド壁をなくすことができる。ただし、この場合、ベルトコンベア11の搬送ベルト11aとベルトコンベア12の搬送ベルト12aとにより挟まれた厚焼き玉子Pが、ガイド壁がなくても押し潰されないような切断条件が満たされる必要がある。また、このように、厚焼き玉子Pを幅方向に成形するガイド壁がない場合は、厚焼き玉子Pの幅方向の寸法誤差が許容範囲内に収まっていることが望ましい。このような切断条件は、実施形態1でも説明したとおり、上下のベルトコンベアの間隔、厚焼き玉子の厚さ、厚焼き玉子の搬送速度、切断刃の移動速度、切断刃の傾斜角度などを調整することで実現可能である。
(実施形態2の変形例)
図12は、このような構成の実施形態2の変形例を説明する平面図であり、図12(a)は、切断装置200aの全体構成を示し、図12(b)はその主要部を示している。
切断装置200aは、実施形態2の切断装置200におけるガイド壁13aおよび13bを取り除いたものである。
このようにガイド壁13aおよび13bを有していない構成の切断装置200aにおいても、それぞれの切断刃21、21aが厚焼き玉子Pに及ぼすベルトコンベアの幅方向の力が相殺され、しかも上下のベルトコンベアにより挟まれた厚焼き玉子Pが押し潰されないような切断条件が満たされるようにすることにより、厚焼き玉子Pが切断刃21、21aから受ける力により位置ずれしたり、上下のベルトコンベアにより押しつぶされたりするのを回避しつつ、厚焼き玉子Pを搬送面上で搬送しながら切断することができる。
(実施形態3)
図13は、本発明の実施形態3による切断装置を説明するための平面図であり、図13(a)は、この切断装置の全体構成を示し、図13(b)はその主要部を示す。
この実施形態3の切断装置300は、実施形態2の切断装置200において、第1のベルトコンベア11に代えて、このベルトコンベア11の搬送ベルト11aに比べて幅の広い搬送ベルト311aを有する第1のベルトコンベア311を備え、第2のベルトコンベア12に代えて、このベルトコンベア12の搬送ベルト12aに比べて幅の広い搬送ベルト312aを有する第2のベルトコンベア312を備え、被加工物Pを搬送面Cs上で2列並行に搬送可能に構成したものである。
第1のベルトコンベア311の搬送ベルト311a、回転ローラ311b、311c、第2のベルトコンベア312の搬送ベルト312a、回転ローラ312b、312cはそれぞれ、実施形態2の第1のベルトコンベア11の搬送ベルト11a、回転ローラ11b、11c、第2のベルトコンベア12の搬送ベルト12a、回転ローラ12b、12cに相当するものである。
さらに、この実施形態3の切断装置300では、第2の架台B2には、実施形態2の切断装置200における一対のガイド壁13aおよび13bに代わる3つのガイド壁313a〜313cが搬送面Csに沿って搬送方向Xに延びるように取り付けられている。
ここで、ガイド壁313aおよび313bはそれぞれ、搬送ベルト312aの一方の側辺および他方の側辺に沿って配置され、ガイド壁313cは搬送ベルト312aの幅方向の中央に配置されている。ここで、ガイド壁313aの切断刃21、21aと交差する部分には、切断刃21、21aを通すためのスペース313a1および313a2が設けられている。ガイド壁313bの切断刃21、21aと交差する部分には、切断刃21、21aを通すためのスペース313b1および313b2が設けられている。ガイド壁313cの切断刃21、21aと交差する部分には、切断刃21、21aを通すためのスペース313c1が設けられている。
このような構成の実施形態3の切断装置300では、搬送面Cs上を2列並行に搬送される一方の列の被加工物(厚焼き玉子)Pが、搬送面Cs上の一端側のガイド壁313aと中央のガイド壁313cとの間の領域(第1の搬送領域)から逸れないように搬送され、その他方の列の被加工物Pが搬送面Cs上の他端側のガイド壁313bと中央のガイド壁313cとの間の領域(第2の搬送経路)から逸れないように搬送されるようになっている。また、第1の搬送領域をベルトコンベア311とベルトコンベア312により挟まれて搬送される厚焼き玉子Pは、上下のベルトコンベア311および312により押し潰されないように一端側のガイド壁313aと中央のガイド壁313cとにより支持される。同様に第2の搬送領域をベルトコンベア311とベルトコンベア312により挟まれて搬送される厚焼き玉子Pは、上下のベルトコンベア311および312により押し潰されないように他端側のガイド壁313bと中央のガイド壁313cとにより支持される。
さらに、被加工物である焼き上がった厚焼き玉子Pには、上述したように幅、厚みともに多少の誤差がある。このような厚焼き玉子に対しては、対向するガイド壁313aおよび313cには、上下のベルトコンベア311、312により同じ厚みになるように少し押し潰された第1の搬送経路上の厚焼き玉子を幅方向に成形するという効果もあり、対向するガイド壁313bおよび313cには、上下のベルトコンベア311、312により同じ厚みになるように少し押し潰された第2の搬送経路上の厚焼き玉子を幅方向に成形するという効果もある。
また、この実施形態の切断装置300では、搬送面Cs上のガイド壁313aとガイド壁313cとの間の領域(第1の搬送経路)が切断刃21と交差する部分には第1の切断領域Rc1が形成され、搬送面Cs上の第1の搬送経路が切断刃21aと交差する部分には第2の切断領域Rc2が形成されている。また、搬送面Cs上のガイド壁313bと中央のガイド壁313cとの間の領域(第2の搬送経路)が切断刃21aと交差する部分には第3の切断領域Rc3が形成され、第2の搬送経路が切断刃21と交差する部分には第4の切断領域Rc4が形成されている。
この実施形態3の切断装置300におけるその他の構成は、実施形態2の切断装置200におけるものと同一である。
このような構成の実施形態3の切断装置300では、搬送面Cs上のいずれの搬送経路を搬送される厚焼き玉子Pも、2つの切断刃21および21aによりそれぞれ切断されることとなる。なお、それぞれの切断刃21、21aによる被加工物Pの切断は実施形態1と同様に行われる。
例えば、2列並行に搬送される一方側の列の厚焼き玉子P(つまり、第1の搬送経路を移動する厚焼き玉子焼きP)は、まず第1の切断領域Rc1で切断刃21により、搬送面Csから1/3の高さのところで切断され、その後、第2の切断領域Rc2でもう1つの切断刃21aにより、搬送面Csから2/3の高さのところで切断される。これにより第1の搬送経路を移動する厚焼き玉子Pは3つの板状の玉子焼き片に分断される。
また、2列並行に搬送される他方側の列の厚焼き玉子焼きP(つまり、第2の搬送経路を移動する厚焼き玉子P)は、まず第3の切断領域Rc3で切断刃21aにより、搬送面Csから2/3の高さのところで切断され、その後、第4の切断領域Rc4で切断刃21により、搬送面Csから1/3の高さのところで切断される。これにより第2の搬送経路を移動する厚焼き玉子Pも3つの板状の玉子焼き片に分断される。その後は、実施形態1と同様に、厚み方向と垂直な面に沿って切断された厚焼き玉子が厚み方向に切断されることにより細長玉子焼き片が得られる。
このような構成の実施形態3の切断装置300では、厚焼き玉子Pをベルトコンベア311上で2列並行に搬送しながら厚焼き玉子Pを厚み方向と垂直な面に沿って切断することができ、厚焼き玉子Pの切断作業を効率よく行うことが可能である。
なお、上記実施形態3では、上下のベルトコンベアとして、厚焼き玉子Pが搬送面上で2列並行して搬送されるように、搬送面上で厚焼き玉子を1列で搬送する場合に比べて搬送ベルトの幅の広いものを用いているが、厚焼き玉子Pを搬送面上で2列並行に搬送する場合は、上側のベルトコンベアおよび下側のベルトコンベアの少なくとも一方として、厚焼き玉子Pを1列で搬送するための2つの搬送ベルトを有し、これらの2つの搬送ベルトを2列に並べて配置した構造のものを用いてもよい。
また、厚焼き玉子Pを搬送面上で並行に搬送するための構成は、2列並行に搬送するものに限定されず、3列以上の多数列並行に搬送するものでもよい。
本発明は、被加工物の切断装置の分野において、切断方向によっては切断時に形崩れしやすい被加工物を、形崩れしやすい方向に沿って形崩れを抑制しつつ切断することができる被加工物の切断装置を提供できるものとして有用である。
10 搬送手段
11,311 第1のコンベア手段(第1のベルトコンベア)
11a、311a 第1のコンベア(搬送ベルト)
11b、12b、311b 回転ローラ(駆動ローラ)
11c、12c、311c 回転ローラ(従動ローラ)
12、312 第2のコンベア手段(第2のベルトコンベア)
12a、312a 第2のコンベア(搬送ベルト)
13a、13b、313a、313b、313c ガイド壁
13a1、13b1、13a1、13b2、313a1、313a2、313b1、313b2、313c1 スペース
20、20a 切断手段
21、21a 切断刃
22、23、22a、23a 刃支持部
100、200、200a、300 切断装置
B1 第1の架台
B2 第2の架台
Cs 搬送面
H ヒンジ機構
H1 固定支柱
H2 結合部材
H3 回転シャフト
P 被加工物(厚焼き玉子焼き)
X 搬送方向
Y、Y1 切断刃の駆動方向

Claims (7)

  1. 被加工物を所定の搬送面に沿って所定の搬送方向に搬送する搬送手段と、
    該所定の搬送方向に対して角度を付けた方向に少なくとも1つの細長い刃を往復駆動することにより、該搬送手段によって搬送されている該被加工物を該所定の搬送面に対して略平行な少なくとも1つの面に沿って複数の部分に切断する切断手段と
    を備え、
    前記搬送手段は、第1のコンベアを前記所定の搬送方向に駆動する第1のコンベア手段と第2のコンベアを該所定の搬送方向に駆動する第2のコンベア手段とを含み、該第1のコンベアおよび該第2のコンベアは、該第1のコンベアと該第2のコンベアとの間に前記被加工物が挟まれた状態で該所定の搬送方向に搬送されることが可能なように構成されている、被加工物の切断装置。
  2. 前記少なくとも1つの細長い刃は、第1の細長い刃と第2の細長い刃とを含み、前記切断手段は、該第1の細長い刃および該第2の細長い刃が互いに交差するように該第1の細長い刃および該第2の細長い刃を往復駆動する、請求項1に記載の被加工物の切断装置。
  3. 前記搬送手段は、前記被加工物を前記搬送面上で1列にあるいは2列以上並行に搬送するように構成されている、請求項1または請求項2に記載の被加工物の切断装置。
  4. 前記搬送手段は、前記搬送上を1列あるいは2列以上並行に搬送される各列の前記被加工物が、前記搬送面上を搬送される該被加工物の各列に対応した搬送経路から逸れないようにガイドするガイド部材を有する、請求項3に記載の被加工物の切断装置。
  5. 前記ガイド部材は、前記搬送経路の両側に配置された一対のガイド壁を有し、前記ガイド部材は、前記被加工物が前記第1のコンベアと前記第2のコンベアとの間に該被加工物が挟まれた状態で該被加工物が該搬送経路を移動するとき、該被加工物が該第1のコンベアと該第2のコンベアとにより押し潰されないように該被加工物を該一対のガイド壁が支持するように構成されている、請求項4に記載の被加工物の切断装置。
  6. 前記被加工物が、切断時に崩れやすい性質を有する食品である、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の被加工物の切断装置。
  7. 前記被加工物が厚焼きの玉子焼きである、請求項6に記載の被加工物の切断装置。
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