JP5466248B2 - 繊維状光触媒体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、光触媒材料が担体に担持された光触媒体及びこれの製造方法、並びにこれを利用した浄化装置に関し、特には、大きな比表面積を有する光触媒体等に関する。
従来、可視光ないし紫外光照射下の光触媒により水や空気を浄化する技術が知られている。光触媒としては、酸化物半導体、特に酸化チタン(TiO)は優れた触媒作用があり化学的に安定であり、溶出して環境汚染する可能性の低い安全な化合物であることが知られている。
酸化チタンの光触媒作用を利用して各種の環境汚染物質の分解除去が行われている。例えば、水の浄化、又は水中のアンモニア、アルデヒド類、アミン類等の悪臭物質の分解、更に菌類の殺菌、藻類の殺藻等に利用されている。
空気やガスの処理については、例えば、トイレの尿臭、ペットの臭い、煙草の臭い等の悪臭物質の分解、又は焼却炉から排出される窒素化合物、硫化化合物、ダイオキシン等の環境汚染物質の分解除去においても酸化チタンの光触媒作用が使われている。
酸化チタンを各種用途の光触媒として使用する場合、他の無機材料を担体として、それに担持させることが一般的である。なお、本明細書中においては、担体と該担体に担持させた光触媒材料とからなる複合体を単に「光触媒体」と呼ぶ。
その中で、光触媒体を多孔質等の形状とし、光触媒材料が被処理物と接触できる比表面積を大きくすることにより、光触媒作用を効率良く発揮させるための試みが多々なされている。
例えば特許文献1には、陶磁器、セメント、発泡コンクリート、レンガ、シリカ、アルミナ、ジルコニア、炭化ケイ素、窒化ケイ素、チタン酸バリウム等を主体とするセラミックス多孔体が担体として好ましいことが開示されている。この公報において多孔体と記述されているものは、上記各種無機材料をジョークラッシャー等の粉砕機により破砕し数mm〜数十mm、典型的には1〜100mmの細片状若しくは粒状にしたものである。
また、別の例として、特許文献2において活性炭、ゼオライト、シリカゲル、アルミナ、パーライト、多孔質ガラスが担体として用いられており、特に活性炭が好ましい旨が開示されている。活性炭の製造方法として、椰子殻を乾燥して微粉を除いた活性炭原料をロータリーキルン(550〜650℃)中に投入し、赤熱した状態で水蒸気、炭酸ガス(燃焼ガス中のCO)及び酸素(燃焼空気中のO)の混合雰囲気にて、温度850〜950℃で活性化処理することにより、粒状の活性炭としている。
その他、例えば、特許文献3〜7等において、各種の多孔質担体に光触媒材料を担持させる態様が記載されている。
しかしながら、これらのような従来の光触媒体は、比表面積を大きくしているにも関わらず、その大きな比表面積から期待されるほどの処理能力が得られていないなどの問題があった。
特開2004−230301号公報 特開2006−110470号公報 特開2004−305883号公報 特開2003−181475号公報 特開2002−35551号公報 特開2001−232206号公報 特開2001−170453号公報
本発明は前述のような問題に鑑みてなされたもので、光触媒作用を効率よく発揮させることができる光触媒体及びこれの製造方法、並びにこのような光触媒体を用いた浄化装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、少なくとも、多数本のシリカガラス繊維からなる繊維状シリカガラス担体と、該繊維状シリカガラス担体の表面に形成された、光触媒となる材料の被膜とからなることを特徴とする繊維状光触媒体を提供する。
このような、少なくとも、多数本のシリカガラス繊維からなる繊維状シリカガラス担体と、該繊維状シリカガラス担体の表面に形成された、光触媒となる材料の被膜とからなる繊維状光触媒体であれば、担体が、高い光透過性を有するシリカガラス繊維からなるので、高い光透過性を有するとともに、繊維状であるがゆえに通気性及び通水性が高く、また、光触媒材料と被処理物とが接触することができる比表面積が大きい光触媒体とすることができる。そして、これらの特徴を同時に有することにより、光触媒作用を効率よく発揮させることができる。
また、繊維状の光触媒体であるので、粒子状の光触媒体と比較して飛散しにくく取扱いが容易である。また、塊状の光触媒体と比較して任意の形状に成形しやすく、任意の形状の容器に容易に充填することができる。
また、繊維状の光触媒体であるので、目的に応じて充填密度、空隙率を容易に任意に設定することができる。また、用途に合わせて布状、ウール状、フェルト状等にすることができる。
また、このように担体がシリカガラス繊維からなるものであれば、化学的安定性が高く、耐熱性が高い繊維状光触媒体とすることができる。
この場合、前記光触媒材料は、酸化チタンであることが好ましい。
このように、光触媒材料が酸化チタンであれば、より浄化処理能力が高い光触媒体とすることができる。
また、本発明の繊維状光触媒体は、前記繊維状シリカガラス担体に含有される元素のうち、アルカリ金属元素Li、Na、K各々の含有量が100wt.ppb以下であり、アルカリ土類金属元素Mg、Ca各々の含有量が50wt.ppb以下であり、遷移金属元素Cr、Fe、Ni、Cu、Zn各々の含有量が10wt.ppb以下である繊維状光触媒体とすることができる。
このように、繊維状シリカガラス担体に含有される元素のうち、各種金属元素が上記のような含有量であれば、純度が十分に高い繊維状シリカガラス担体とすることができる。そして、このような、不純物金属元素が非常に少なく、純度が十分に高い繊維状シリカガラス担体であれば、再結晶化などによる繊維状シリカガラス担体の劣化(失透)を効果的に防止することができ、また、光触媒体を利用する際の環境中への不純物の放出も防止することができる。
また、前記シリカガラス繊維は、短繊維とすることができる。
このように、シリカガラス繊維が、短繊維、すなわちウール(石英ウール、石英ガラスウール)であれば、繊維状光触媒体を、塊状にまとめることがより容易になり、より取り扱いしやすいものとすることができる。
また、前記シリカガラス繊維は、繊維径が5〜300μm、長さが100mm以上であることが好ましい。
このように、本発明の繊維状光触媒体に係るシリカガラス繊維の繊維径が5μm以上であれば、シリカガラス繊維の強度を十分確保できるので、切断されて粒子様になってしまうことなどを防止することができ、より取り扱い易いものとすることができる。また、繊維径が300μm以下であれば、繊維の強度が強すぎることなく適度であり、より取り扱い易いものとすることができる。
なお、本明細書における繊維径とは、通常用いられる定義に準じ、繊維の断面積を、該繊維の断面形状が真円形であると仮定して換算したときの直径に該当する値を意味するものであり、断面形状が真円形でなくとも定義されるものである。
また、本発明の繊維状光触媒体のシリカガラス繊維の長さが100mm以上であれば、より取り扱いしやすい繊維状光触媒体とすることができる。
また、前記シリカガラス繊維は、ファイバーカール半径が200mm以下であることが好ましい。
このようにシリカガラス繊維のファイバーカール半径が200mm以下であれば、シリカガラス繊維に適度なカールを持たせることができ、繊維状光触媒体を塊状にまとめて取り扱うことをより容易にすることができる。
また、前記繊維状シリカガラス担体は、OH基含有量が1〜1000wt.ppmであることが好ましい。
このように、繊維状シリカガラス担体のOH基含有量が1〜1000wt.ppmであれば、紫外線の照射による、担体の光透過率低下や強度劣化を効果的に防止することができる繊維状光触媒体とすることができる。
また、本発明は、少なくとも、反応器と、該反応器内に収容された、上記のいずれかの繊維状光触媒体と、紫外線ランプとを具備し、前記紫外線ランプで前記繊維状光触媒体に紫外線を照射しながら、前記繊維状光触媒体に被処理物を接触させ、光触媒作用によって該被処理物を浄化処理するものであることを特徴とする浄化装置を提供する。
このような、本発明に係る繊維状光触媒体を具備する浄化装置であれば、光触媒作用を効率よく発揮させることができる光触媒体を具備する浄化装置であるので、高い処理能力を有する浄化装置とすることができる。
また、本発明は、少なくとも、多数本のシリカガラス繊維からなる繊維状シリカガラス担体を作製し、該繊維状シリカガラス担体の表面に、光触媒となる材料の被膜を形成する処理を行うことを特徴とする繊維状光触媒体の製造方法を提供する。
このように、少なくとも、多数本のシリカガラス繊維からなる繊維状シリカガラス担体を作製し、該繊維状シリカガラス担体の表面に、光触媒となる材料の被膜を形成する処理を行う繊維状光触媒体の製造方法であれば、担体として、繊維状シリカガラス担体を用いることにより、高い光透過性を有する繊維状光触媒体を製造することができる。従って、紫外線の透過性が高い繊維状光触媒体とすることができ、紫外線による光触媒作用を効率よく発揮させることができる。
また、このように高い光透過性を有すると同時に、繊維状担体に光触媒材料が担持された繊維状光触媒体とすることができるので、光触媒体中の通気性及び通水性が高く、光触媒材料と被処理物とが接触することができる比表面積を大きいものとすることができ、光触媒作用をさらに効率よく発揮させることができる。
また、このように担体がシリカガラス繊維からなる繊維状光触媒体とすることができるので、化学的安定性が高く、耐熱性が高い繊維状光触媒体とすることができる。
この場合、本発明に係る繊維状光触媒体の製造方法では、前記光触媒材料を、酸化チタンとすることが好ましい。
このように、光触媒材料を、酸化チタンとすれば、より浄化処理能力が高い光触媒体とすることができる。
また、前記繊維状シリカガラス担体の作製を、少なくとも、ケイ素化合物を原料として、火炎加水分解法により、OH基を含有する透明シリカガラス母材を形成する工程と、該透明シリカガラス母材を棒状体に加工する工程と、該透明シリカガラス棒状体を溶融し、繊維状に線引きしてシリカガラス繊維を作製する工程とにより行うことができる。
これらのような工程を経て繊維状シリカガラス担体の作製を行い、繊維状光触媒体の製造を行えば、高純度のシリカガラスからなる繊維状担体を、より容易に製造することができる。
また、この場合、前記透明シリカガラス棒状体を線引きしてシリカガラス繊維を作製する際に、高速の流体を吹き付けることによって、短繊維のシリカガラス繊維を作製することもできる。
このように、透明シリカガラス棒状体を線引きしてシリカガラス繊維を作製する際に、高速の流体を吹き付けることによって、短繊維(ウール)のシリカガラス繊維を作製すれば、繊維状光触媒体を、塊状等の任意の形状にまとめることがより容易にすることができ、より取り扱いしやすくすることができる。
また、前記透明シリカガラス棒状体を線引きする際の溶融を、火炎加熱、ヒーターによる直接電気抵抗加熱、高周波誘導加熱の少なくとも1手法により行うことができる。
このように、本発明に係る繊維状光触媒体の製造方法では、透明シリカガラス棒状体を線引きする際の溶融を、上記のような各種の方法を適宜選択して行うことができる。
また、前記透明シリカガラス棒状体の軸方向に対する垂直断面形状を、真円、楕円、正方形、長方形、三角形のいずれかとすることができる。
このように、透明シリカガラス棒状体の軸方向に対する垂直断面形状を、真円以外にも、必要に応じて、楕円、正方形、長方形、三角形とすることができる。また、上記のうち各種多角形形状とすれば、シリカガラス繊維にカールを付与しやすくすることができる。
また、前記光触媒材料の被膜形成処理を、スパッタリング法、グロー放電法、熱蒸着法、真空蒸着法、化学蒸着法(CVD法)、イオンプレーティング法のいずれかの方法で行うことができる。また、前記光触媒材料の被膜形成処理を、前記光触媒材料の前駆体となる有機金属化合物の溶液又は前記光触媒材料の前駆体となる化合物からなる微粒子の分散液に前記繊維状シリカガラス担体を含浸させた後、加熱乾燥処理することにより行うことができる。
このように、本発明に係る繊維状光触媒体の製造方法では、光触媒材料被膜形成処理を、上記のような各種乾式法や各種湿式法を適宜選択して行うことができる。
以上のように、本発明に従う繊維状光触媒体及び繊維状光触媒体の製造方法であれば、担体がシリカガラス繊維からなるので、高い光透過性を有するとともに、通気性及び通水性が高く、光触媒材料と被処理物とが接触することができる比表面積が大きい繊維状光触媒体とすることができる。
以下、本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
前述のように、従来の光触媒体は、比表面積を大きくする工夫がなされているにも関わらず、その大きな比表面積から期待されるほどの処理能力が得られていないという問題があった。
本発明者は、これらのような問題を解決すべく、以下のような検討を行った。
例えば、特許文献1に記載されている光触媒体を構成する担体は、前述のように、多孔体ではあるが、各種無機材料を破砕し1〜100mmの細片状若しくは粒状にしたものである。粒子状であるので、光反応を促進させるために担体の外側から可視光ないし紫外光を照射しても担体微粒子の表面で乱反射してしまい、光触媒体内側まで光が十分に届かないものである。また、粉砕過程により、どうしても金属等の不純物が混入し、純度を高く保てないものであった。このように不純物が入るため、耐熱性、耐薬品性、化学的安定性はよりいっそう低いものとなってしまう。
また、従来の担体は可視光ないし紫外光の透過性が無いのが一般的であり、比表面積を大きくした光触媒体を使用した光化学反応が、主にこれら光触媒体の表層部分でしか起こっておらず、効率の低いものとなっていた。
そこで、本発明者らは、まず、微粉末状の光触媒体や、微粉末を焼結することにより製造することにより比表面積を大きくした光触媒体に比べ、可視光ないし紫外線の透過性が高い繊維状シリカガラス担体を作製し、これを繊維状光触媒体とすることを考えた。
このような光触媒体であれば、紫外線の透過率が高く、また、繊維の間の空隙を被処理物が通過できるので、光触媒作用を効果的に発揮させることができると考えた。
一方、透明なシリカゲル粒子も同様に使用できるのではないかと考えられるが、粒径の大きいシリカゲルの場合、これを担体として使用しても浄化処理物の空気や水が粒子の隙間を流れてしまい、シリカゲル粒子内部の細孔には入りにくく、結果として光触媒反応の効率が悪いという結果になってしまう。反対に、粒子の細かいシリカゲルの場合、空気や水の処理時に目詰まりを起こしたり、粒子内部に紫外光が入りにくく、結果として光触媒反応の効率が悪いという結果になってしまう。
なお、繊維状シリカガラスの製造方法は古くから知られているが、最近の文献としては特開2004−99376号公報、特開2004−99377号公報、特開2004−352576号公報、特開2006−27960号公報、特開2006−282401号公報等が上げられる。
しかしながら、繊維状シリカガラスに関するこれら近年の発明は多層プリント配線に用いられる合成シリカガラス繊維、糸、布に関するものであり、特に1GHz以上の高周波回路に必要な低誘電率、低損失なプリント基板に関するものである。
また、特開2006−231171号公報において窒素酸化物(NO)を紫外線から可視光照射下における光触媒と尿素により、窒素へ還元する方法が示されている。この中で尿素の担体として、活性炭、活性炭素繊維、酸化チタン、アルミナ、シリカゲル、石英ウールが考えられている。
しかしながら、この文献の石英ウールはそもそも尿素の担体として考えられており、酸化チタンの担体ではない。
本発明者らは、これらの知見から、光触媒体に可視光ないし紫外光の光透過性と通気性及び通水性を付与すべく、繊維状シリカガラス担体を作製し、次いで、該繊維状シリカガラス担体の表面に、光触媒となる材料の被膜を形成する処理を行うことによって繊維状光触媒体の製造を行うことを見出した。そして、このような製造方法によれば、高い光透過性を有するとともに、通気性及び通水性も高く、光触媒材料と被処理物とが接触することができる比表面積が大きい光触媒体とすることができることに想到し、本発明を完成させた。
また、従来の粉体や焼結体の担体のように、担体に不純物が多く含まれる場合、例えば水の浄化においては、担体の不純物元素含有量が多くまた化学的安定性が低いために、浄化した水にこれら担体に含有される不純物元素が溶出して混入することが多々起こる。あるいは空気の浄化においては、担体の不純物元素含有量が多くまた担体が破砕された粉体、あるいは粉体を焼結した塊状体であるために、浄化した空気にこれら担体に含有される不純物元素含有微粉末が混入することが多々起こる。特に、処理する気体が高温で腐蝕性ガスを含んでいる場合には、担体が劣化することにより2次的不純物が発生してしまうことがあった。
また、微粉末状の光触媒体は、飛散しやすいなどの問題に加え、一般に、耐熱性、耐薬品性、化学的安定性等が低く、長期間の使用や、特には、紫外線照射下での高温の流体を処理する様な過酷な条件下での使用には耐えられなかった。
また、固い塊状の光触媒体は加工性に難があった。
これに対し、本発明のように、繊維状シリカガラス担体の表面に、光触媒材料の被膜が形成された繊維状光触媒体であれば、加工性にも優れ、また、担体の材質がシリカガラスであるので、可視光ないし紫外光の光透過性が良好であり、かつ、化学的安定性、耐熱性が高い光触媒体とすることができる。
以下、本発明について図面を参照しながらさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
図1に、本発明に係る繊維状光触媒体の製造方法の一例を示した。なお、図1には、便宜上1本のシリカガラス繊維について図示しているが、実際には、本発明に係る繊維状シリカガラス担体は、多数本のシリカガラス繊維からなる。
まず、図1(a)に示したような、繊維状シリカガラス担体11を作製する(段階(a))。なお、図1(a−1)には、繊維の軸方向に沿った断面、図1(a−2)には、繊維の軸方向に対する垂直断面をそれぞれ模式的に示している。
この繊維状シリカガラス担体は、公知の方法(例えば、「高純度シリカの応用技術」(株式会社シーエムシー、1991年3月1日発行、P.202、第5章シリカ繊維とその応用)に概要が記載されている)によって作製することができるが、例えば、以下のような方法によって作製することが好ましい。
まず、以下のようにして透明シリカガラス母材を形成する(工程1)。
高純度ケイ素化合物、例えばSiClを原料とし、酸水素ガス又はプロパンガス等を用いた火炎加水分解法により、OH基を1〜1000wt.ppm程度含有する高純度透明シリカガラス母材を形成する。ここで行う火炎加水分解法は、高温(1700℃程度以上)にして直接透明なシリカガラス母材を得る方法である直接溶融法や、比較的低温(500〜800℃程度)で一度白色不透明のスート体を作った後、減圧下にて加熱再溶融させて透明シリカガラス母材を得る方法であるスート法等の方法を適宜選択して行うことができる。
なお、火炎加水分解法以外の製造方法を用いて上記透明シリカガラス母材を製造してもよいが、火炎加水分解法によれば、より高純度のものが得られ、OH基の濃度も調節しやすいので好ましい。シリカガラス母材中のOH基濃度は、例えば、火炎加水分解反応中の酸素量と水素量の比率を変化させること等により制御することが可能である。
次に、以下のようにして、上述の透明シリカガラス母材を棒状体に加工する(工程2)。これにより、次の工程3における繊維形状への線引き加工を行いやすくする。
例えば、透明シリカガラス母材を加熱軟化させる熱加工により、直径5〜10mm、長さ500〜2000mm程度の棒状体に延伸加工する。このような加工方法とした場合、透明シリカガラス棒状体の軸方向に対する垂直断面形状は真円や楕円に近いものとなりやすい。
また、透明シリカガラス母材を切断機により加工し、必要に応じて、軸方向に対する垂直断面形状が正方形、長方形、三角形その他多角形の細長い棒状体に加工してもよい。寸法としては、多角形の辺の長さの合計が10〜50mm、長さ500〜2000mm程度とする。垂直断面形状を多角形とすることにより、次の工程3の、繊維形状への延伸(線引き加工)によって繊維に適度な曲げ(ファイバーカール)を形成することができる。
次に、以下のようにして、上述の透明シリカガラス棒状体を溶融し、繊維状に線引きしてシリカガラス繊維を作製する(工程3)。
例えば、工程2で得られた直径5〜10mmの合成透明シリカガラス棒状体を10〜30本並列させてプロパン等の火炎、あるいは、ヒーターによる直接電気抵抗加熱、高周波誘導加熱にて加熱、溶融軟化し、延伸(線引き)させて、繊維径300μm程度以下のシリカガラス繊維とする。なお、溶融線引きの際の加熱方法は上記の方法を複数組み合わせてもよい。
このまま冷却し、連続繊維(長繊維)のシリカガラス繊維としてもよいが、このあと更に引き続き高速の流体を吹き付ける(例えば、火炎でジェットブローする)ことにより、繊維径5〜100μm程度のウール状(短繊維)のシリカガラス繊維を作製してもよい。
以上のような工程を経ることにより、図1(a)に示したような、繊維状シリカガラス担体11を作製することができる。
また、シリカガラス繊維を収束したり、紡糸したり、編み込んだりして、ストランド、ヤーン、クロス等と呼ばれる形態として、繊維状シリカガラス担体としてもよい。その他、本発明に係る繊維状シリカガラス担体の形態としては、一般にシリカガラス繊維がとりうる種々の形態を適宜選択することができる。
この繊維状シリカガラス担体は、シリカガラス繊維一本の寸法については、下記のような理由により、直径(繊維径)が5〜300μm、長さ(繊維長)は100mm以上であることが好ましい。
なお、本明細書における繊維径とは、前述したように、繊維の断面積を、該繊維の断面形状が真円形であると仮定して換算したときの直径に該当する値を意味するものである。また、上記好ましい繊維径、繊維長の限定は、多数本のシリカガラス繊維の平均(平均繊維径、平均繊維長)により規定することができる。
上記のように、本発明の繊維状光触媒体に係るシリカガラス繊維の繊維径を5μm以上とすることが好ましい。このようにすれば、シリカガラス繊維の強度を十分確保できるので、切断されて粒子様になってしまうことなどを防止することができ、より取り扱い易いものとすることができる。また、繊維径が300μm以下であれば、繊維の強度が強すぎることがなく適度であり、より取り扱い易いものとすることができる。
また、本発明の繊維状光触媒体に係るシリカガラス繊維の長さが100mm以上であれば、繊維状光触媒体をまとめて綿状の塊体とするときに適度にまとまりやすく、より取り扱いしやすい繊維状光触媒体とすることができるので好ましい。
なお、シリカガラス繊維の繊維径は、シリカガラス棒状体を線引きしてシリカガラス繊維とする時の、棒状体の送り速度、繊維の引っ張り速度、火炎量や温度等により制御することができる。
また、シリカガラス繊維の繊維長は、短繊維とする場合は、例えば、高速の流体を吹き付ける際の流速等により制御することができる。また、連続繊維とする場合には、巻き取った後に適度な長さで切断することなどにより調節することができる。
またシリカガラス繊維中のOH基は、好ましくは1〜1000wt.ppm、より好ましくは1〜100wt.ppm程度含有させておく。このようにすれば、耐紫外線性が向上し、特に光透過率低下と強度劣化を防止できる。また、この劣化によって引き起こされる被膜状光触媒材料の剥離を抑制することができる。
これは、OH基はシリカのSi原子とO原子の網目構造(ネットワークストラクチャー)を終端させるもの(ネットワークターミネーター)であり、適量存在させることによりシリカガラス構造を安定化させ(リラックスさせ)、Si−O−Siの結合角度を安定値にすることができ、その結果、紫外線照射による劣化を抑制させることが可能となるからである。
また、上記工程2において、透明シリカガラス母材を、軸方向に対する垂直断面形状が正方形、長方形、三角形その他多角形の細長い棒状体に加工した場合には、線引きしてシリカガラス繊維としたときに、該シリカガラス繊維の垂直断面形状が正方形、長方形、三角形その他多角形になりやすいが、このような断面形状であれば、シリカガラス繊維に適度な曲げ(ファイバーカール)を形成することができる。繊維状シリカガラス担体の繊維はストレートであるよりも、むしろカールがある方が担体を塊状にまとめて取り扱う時の容易性の点から好ましい。
カールの程度は繊維を空気中の室温25℃、相対湿度50%以下の雰囲気にて乾燥したシリカガラス板上に上から落下させた後の形状から判断することが可能である。
この時のシリカガラス繊維の曲率半径、すなわちファイバーカール半径は、200mm以下が好ましく、100mm以下であることがさらに好ましい。ファイバーカール半径の好ましい範囲の下限は特に限定されるものではないが、取り扱いのし易さ等により決定することができ、例えば10mm程度である。
上記したような繊維状シリカガラス担体の製造方法であれば、極めて純度の高いシリカガラスからなる繊維状担体とすることができるので好ましい。
以上のように、図1(a)に示したような繊維状シリカガラス担体11を作製した後、次に、図1(b)に示したように、この繊維状シリカガラス担体11の表面に、光触媒となる材料の被膜15を形成する処理を行って繊維状光触媒体19とする(段階(b))。
なお、図1(b−1)には、繊維の軸方向に沿った断面、図1(b−2)には、繊維の軸方向に対する垂直断面をそれぞれ模式的に示している。
本発明に用いられる光触媒材料としては酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム等が挙げられるが、光触媒活性が高い等の理由により酸化チタンが好ましい。酸化チタンには、純粋な無水酸化チタン(TiO)の他、各種の水和物等が包含される。また、ドープ剤やバインダーなどを含んでいてもよい。
本発明の実施にあたって使用する酸化チタンとしては、光触媒活性の高いアナターゼ型結晶構造のもの(アナターゼ型酸化チタン)が特に好ましい。
以下では、好適な例として、酸化チタンの被膜を形成する場合について主に説明する。
この光触媒材料被膜は、例えば、以下のような方法により形成することができる。大きく分けて2種類、すなわち、乾式法と湿式法が挙げられる。
第1の方法は繊維状シリカガラス担体の表面への光触媒材料の蒸着である(乾式法)。蒸着法としては、酸化チタン(TiO)を高濃度でドープしたシリカガラス(TiO+SiO)、また必要に応じて更に酸化チタンの触媒活性を向上させるために、被処理体の特性又は光反応の光源の種類等にもよるが、W、Sn、S、Mo、V、Mn等の元素を少量ドープさせたチタン化合物を、スパッタリング法、グロー放電法、熱蒸着法、真空蒸着法、化学蒸着法(CVD法)、イオンプレーティング法等の膜付け技術により蒸着することができる。技術的な手軽さやコスト面からは特に熱蒸着法が好ましい。被膜として形成される酸化チタンは二酸化チタン(TiO)が好ましく、構造としてはアナターゼ型酸化チタンが好ましい。
第2の方法は、光触媒材料の前駆体となる有機金属化合物の溶液、又は、光触媒材料の前駆体となる化合物からなる微粒子の分散液(酸化チタンの場合は、有機チタン化合物の溶液又は酸化チタン分散液)に、繊維状シリカガラス担体を含浸させた後、加熱乾燥処理することにより行うものである(ディップコーティング法、湿式法)。
例えば、有機チタン化合物を酸触媒下で加水分解によって調整した酸化チタン(TiO)のゾル溶液に繊維状シリカガラス担体を浸漬して含浸させ、次いで一定速度で引き上げて乾燥、300〜700℃程度で加熱焼成する。均一で高品質の酸化チタンの被膜を作成するためには、前述の浸漬・含浸・乾燥・焼成の各工程を複数回繰り返すのが好ましい。有機チタン化合物としては、チタンエトキシド[Ti(OC]、チタンプロキシド[Ti(OC]、チタンブロキシド[Ti(OC]等のチタンアルコキシドが利用できる。酸触媒としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸などの無機酸、又は蓚酸、乳酸、酢酸などの有機酸を使用することができる。
繊維状シリカガラス担体の表面部に形成、担持させる酸化チタン光触媒の量は、特に限定されるものではなく、その用途や目的、被処理体の気体又は液体かの物質形態等に応じて適宜選択することができる。一般的には繊維状シリカガラス担体100wt.%に対して、光触媒0.1〜50wt.%程度を被膜として担持させることが好ましい。
このようにして製造された、本発明に係る繊維状光触媒体は、多数本のシリカガラス繊維からなる繊維状シリカガラス担体11と、繊維状シリカガラス担体11の表面に形成された、光触媒となる材料の被膜15とからなる繊維状光触媒体19である。
このような繊維状光触媒体であれば、高い通気性及び通水性、光透過性を有すると同時に、光触媒材料と被処理物とが接触することができる比表面積を大きいものとすることができ、光触媒作用を効率よく発揮させることができる。
また、本発明に係る繊維状光触媒体は、特に、上記のように、担体中に含まれるアルカリ金属元素Li、Na、K各々の含有量が100wt.ppb以下、アルカリ土類金属元素Mg、Ca各々の含有量が50wt.ppb以下、遷移金属元素Cr、Fe、Ni、Cu、Zn各々の含有量が10wt.ppb以下とすることができる。これらの金属元素は、それぞれ、作業者の人体、建築物の構成材料、製造装置の構成材料(ステンレス等)から混入しやすいものであるが、本発明によれば、上記範囲に抑制することが可能である。このように、不純物金属元素が非常に少なく、高純度の繊維状シリカガラス担体であれば、可視光ないし紫外光の透過率がさらに高くなり、水の浄化処理や空気の浄化処理における光化学反応をより促進させることができる。また、不純物が少ない繊維状シリカガラス担体であることにより、高温腐蝕性ガスや腐蝕性排水の処理時における繊維状シリカガラス担体の変質、劣化、再結晶化(失透)及びそれによって起こる強度低下及び透過率低下等を効果的に防止することができ、光触媒体として利用する際の環境中への不純物の放出も防止することができる。このような高純度は、従来の焼結法等による多孔質光触媒体の製造方法などでは達成することは極めて困難であった。従って、本発明の繊維状光触媒体は、耐久性に関しても優れている。
このような光触媒体は、耐熱性、耐薬品性、耐紫外線性、耐候性があり、高温下での排ガス処理、腐蝕性の排水処理、腐蝕性の排ガス処理等に好ましい。
そして、このような本発明の繊維状光触媒体を反応器内に収容し、紫外線ランプにより繊維状光触媒体に紫外線を照射しながら、繊維状光触媒体に被処理物を接触させ、光触媒作用によって被処理物を浄化処理する浄化装置として使用することができる。
浄化装置の構成は、様々な態様とすることができる。図2に繊維状光触媒体と紫外線ランプとを具備する汚染ガス浄化装置の一例として、繊維状光触媒体の中心部に紫外線ランプが配置された例を示した。金属製チャンバー21に覆われており、例えばらせん状の仕切り板22aを有するシリカガラスチャンバー22が反応器となる。また、その中心部に紫外線ランプ23が配置されている。本発明の繊維状光触媒体25はシリカガラスチャンバー22内に充填される。紫外線ランプ23により繊維状光触媒体25に紫外線を照射しながら汚染ガス導入口26から汚染ガスを導入し、繊維状光触媒体25を通過させることにより汚染ガスを浄化し、浄化ガス排出口27から浄化されたガスを排出させる。仕切り板22aはなくてもよいが、このようならせん状の仕切り板22aを反応器内に配置することで、光触媒体内におけるガスの通過距離を長くすることができ、汚染ガスの浄化処理を効果的に行うことができる。
なお、紫外線ランプ23は、少なくとも波長400nm以下の紫外線を含む光線を照射できるものであればよいが、効率よく紫外線を照射するために、高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、エキシマランプ等を用いることが好ましい。
また、図3に繊維状光触媒体と紫外線ランプとを具備する汚染ガス浄化装置の別の一例として、繊維状光触媒体の外周部に紫外線ランプが配置された例を示した。金属製チャンバー31に覆われたシリカガラス製外管32内に、反応器として、仕切り板34aを有するシリカガラス製内管34と紫外線ランプ33が配置されている。そして、シリカガラス製内管34内に本発明の繊維状光触媒体35が配置されている。紫外線ランプ33によりシリカガラス製内管34内の繊維状光触媒体35に紫外線を照射しながら汚染ガス導入口36から汚染ガスを導入し、繊維状光触媒体35を通過させることにより汚染ガスを浄化し、浄化ガス排出口37から浄化されたガスを排出させる。
このような、本発明に係る繊維状光触媒体を具備する浄化装置であれば、高い化学的安定性を有するとともに、光触媒作用を効率よく発揮することができる光触媒体を具備する浄化装置であるので、高耐久性と高い処理能力を併せ持つ浄化装置とすることができる。したがって、悪臭や空気中の有害物質を除去する浄化装置として利用でき、特に、熱反応装置から排出される高温燃焼ガス中の環境汚染物質の除去等の過酷な環境下においても使用できる。例えば、焼却炉、火力発電所、自動車等の排ガスの処理に用いることができる。特に、高純度のシリカガラス繊維を担体とすれば、このような目的にさらに合致する。
以下、本発明の実施例及び比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
図1に示したような、繊維状光触媒体の製造方法に従い、以下のように、繊維状光触媒体を製造した。
まず、繊維状シリカガラス担体の作製を、SiCl原料とし、酸水素ガスを用いた火炎加水分解によるスート法によって行った。
高純度四塩化ケイ素を原料とした酸水素火炎加水分解法のスート法により、OH基を250wt.ppm含有する高純度透明合成シリカガラス母材を作成した。この透明合成シリカガラス母材を切断加工することにより、3mm×10mm角、長さ2mのシリカガラス棒状体を20本作成した。次にこれら20本のシリカガラス棒状体を繊維製造装置に原料棒としてセットし、第1のガスバーナにて火炎加熱により軟化延伸して直径200〜300μm程度の太い繊維とし、引き続き第2のガスバーナにて火炎加熱により軟化延伸して線引きして直径5〜20μm程度の細い繊維とすると同時にジェットブローにより短繊維(ウール)の作製を行った。ウールの直径は原料棒としてのシリカガラス棒状体の送り速度、繊維の引っ張り速度(線引き速度)、火炎量と温度コントロールにより制御することができた。ウールを巻き取り器に収容した後、長さ500〜1000mm程度になる様に切断し、混合して綿状で塊状の繊維状高純度シリカガラス担体を作成した。ファイバーカール半径は50〜100mmであった。
また、プラズマ発光分析法(ICP−AES)及びプラズマ質量分析法(ICP−MS)により、繊維状シリカガラス担体の不純物金属元素濃度分析を行った。
次に、繊維状シリカガラス担体の表面に、光触媒材料として酸化チタンを用いて、被膜をディップコーティング法により形成した。
光触媒の酸化チタン源となるチタンアルコキシドと溶媒となるエチルアルコール、安定化剤となるポリエチレングリコール等の試薬を混合してディップコーティング液として調整した。次いで、耐圧性のグローブボックス内に、先に作られた繊維状シリカガラス担体と容器入りのディップコーティング液を入れ、次いでグローブボックス内を10−2Torr(約0.13Pa)以下の減圧にしつつ繊維状シリカガラス担体内部(多数本のシリカガラス繊維間の空隙)を脱ガスして、次いで常圧に戻しつつこの担体をディップコーティング液に入れてチタン化合物液に浸漬させた。このディップコーティング操作を10回繰り返した後、グローブボックスより取り出し、電気炉内に設置し、450℃1時間で焼成を行い透明の被膜を得、繊維状光触媒体とした。
その後この透明被膜をX線回折分析法等により調べたところ、アナターゼ型の酸化チタン(TiO)であることが確認され、また走査型電子顕微鏡(SEM)等により観察したところ被膜表面は粒径5〜10nm程度の酸化チタンの超微粒子から成り、2〜3nm程度の細孔を有しており、比表面積は約80m/gであった。次いで、酸化チタン被膜が形成された後の繊維状光触媒体の重量(g)を測定することにより、シリカガラス担体重量に対する光触媒重量比率(%)を求めた。
(実施例2)
実施例1と同様に、ただし、シリカガラス棒状体からシリカガラス繊維を作製する際の溶融線引き条件を、繊維シリカガラス繊維の繊維径が50〜100μm程度となるように調節し、繊維状光触媒体を製造した。
また、各特性値を実施例1と同様に測定した。
(実施例3)
粒径50〜200μm程度の天然水晶粉を真空電気炉内に設置し10−2Torr(約0.13Pa)以下の減圧下にて200℃に加熱脱ガスを行い、次いで1750℃に昇温させて溶融を行い室温まで除冷することにより透明シリカガラス母材を作成した。その後実施例1、2と同様の手順、条件にて繊維状シリカガラス担体を作製し、次いで二酸化チタンの被膜を形成し、繊維状光触媒体を製造した。また、各特性値を測定した。
(比較例1)
粒径1〜5mmのアルミナセラミックス粉をそのまま担体として用い、実施例1と同様に酸化チタンの被膜形成処理を行って光触媒体とした。
この光触媒体は見た目でも不透明である。
また、各特性値を実施例1と同様に測定した。なお、粉体であるため、繊維径、繊維長は定義できない。また、各遷移金属元素は含有量が多すぎて測定上限値を超えた。
実施例1〜3、比較例1で製造したそれぞれの光触媒体について、光触媒特性を測定した。
(NOx浄化試験)
光触媒体の浄化処理能力を評価するため、図4に概念図を示したような評価装置を用いて、窒素酸化物(NOx)の分解実験を行った。NOxとしては、具体的には、一酸化窒素(NO)を用いた。
円筒形の反応容器52内には、中心に紫外線ランプ51を通し、その周りに光触媒体50を配置した。その他、空気ガスボンベ61、NO100wt.ppm標準ガスを流せるNOxガスボンベ62、圧力調整器63、マスフローコントローラ64、各種バルブ65、NOx濃度計66、排気ファン67等を備えているシステムである。
なお、反応容器52の外寸法は直径11cm長さ32cm、光触媒体の収納シリカガラスチャンバーの外径10cm、内径3cm、長さ30cm、容積2Lであり、各光触媒体の投入量440gとした。
実験条件は以下の通りである。
(1)吸着安定化を図るため、NOxガスフローを、NO濃度1wt.ppm、ガス流量60ml/minで30分行った。
(2)次に、反応容器内の紫外線ランプを点灯、紫外線強度1mW/cmとした。
この状態で、NOxガスフロー、NO濃度1wt.ppm、ガス流量600ml/min、温度25℃、相対湿度50%、5時間の連続運転を行い、光触媒作用によるNOの分解実験を行った。
NO浄化率の評価は、下記の式(1)により計算された数値に基づいて行った。
{(NO初期濃度)−(NO浄化後濃度)}/(NO初期濃度)…式(1)
NO分解率が80%以上を○、80%〜50%を△、50%未満を×と評価した。
(耐候性試験)
各光触媒体に対して、低圧水銀ランプを用い、1mW/cmの紫外線照射エネルギー密度にて温度30℃、湿度90%以上500時間の連続耐候性実験を行い、その後光触媒体の目視観察、実体顕微鏡観察を行った。変化が検知されない時は○、若干の変色が生じたり酸化チタンの剥離が認められた時は△、変色が認められ、酸化チタンの1割以上に剥離が認められた時は×と評価した。
(耐熱性試験)
各光触媒体を、高純度アルミナ保温材、二ケイ化モリブデンヒータを具備する大気炉内に設置し、500℃にて1000時間の連続耐熱性実験を行い、その後の光触媒体の目視観察、実体顕微鏡観察を行った。評価基準は上記耐候性試験と同じく、変化が検知されない時は○、若干の変色が生じたり酸化チタンの剥離が認められた時は△、変色が認められ、酸化チタンの1割以上に剥離が認められた時は×と評価した。
実施例1〜3、比較例1で製造したそれぞれの光触媒体について、特性値と、光触媒としての特性評価の結果を表1にまとめた。
Figure 0005466248
実施例1〜3は、比較例1に対してNOx浄化試験は良好な結果であった。これは、担体がシリカガラス繊維からなるため、紫外線に対する透明度が高く、紫外線が光触媒体の内部に十分に行き渡り、光触媒作用が効果的に発揮されたためと考えられる。
一方、比較例1は、NOx浄化試験はやや不良であった。これは、比較例1のようなアルミナセラミックス粉体に酸化チタンが担持された光触媒体は、紫外線が十分に行き渡らないためであると考えられる。
また、実施例1〜3の中でも、特に、実施例1、2は、不純物含有量が極めて低く、耐候性試験、耐熱性試験の結果も良好であった。これは、不純物が少ないため、高熱下での失透の発生が防止されたためと考えられる。
また、実施例1〜3の光触媒体は、成形が容易であり、NOx浄化試験では反応容器への充填が容易であった。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は単なる例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
本発明に係る繊維状光触媒体の製造方法の一例を、各段階における構造の概念図とともに示す図である。 本発明に係る繊維状光触媒体と紫外線ランプとを具備する浄化装置の一例として、繊維状光触媒体の中心部に紫外線ランプが配置された例を示した概略断面図である。 本発明に係る繊維状光触媒体と紫外線ランプとを具備する浄化装置の別の一例として、繊維状光触媒体の外周部に紫外線ランプが配置された例を示した概略断面図である。 光触媒体の処理能力を評価する装置の一例であり、実施例および比較例で用いたNOx浄化試験装置を示した概略図である。
11…繊維状シリカガラス担体、 15…光触媒材料、
19…本発明の繊維状光触媒体、
21…金属製チャンバー、
22…シリカガラスチャンバー、 22a…らせん状仕切り板、
23…紫外線ランプ、 25…繊維状光触媒体、
26…汚染ガス導入口、 27…浄化ガス排出口、
31…金属製チャンバー、 32…シリカガラス製外管、
33…紫外線ランプ、 34…仕切り板付シリカガラス製内管、 34a…仕切り板、
35…繊維状光触媒体、 36…汚染ガス導入口、 37…浄化ガス排出口、
50…光触媒体、 51…紫外線ランプ、 52…反応容器、
61…空気ガスボンベ、
62…NOxガスボンベ(NO100wt.ppm標準ガス)、
63…圧力調整器、 64…マスフローコントローラ、
65…バルブ、 66…NOx濃度計、 67…排気ファン。

Claims (6)

  1. 少なくとも、多数本のシリカガラス繊維からなる繊維状シリカガラス担体を作製し、該繊維状シリカガラス担体の表面に、光触媒となる材料の被膜を形成する処理を行う繊維状光触媒体の製造方法であって、
    前記繊維状シリカガラス担体の作製を、少なくとも、
    ケイ素化合物を原料として、火炎加水分解法により、OH基を含有する透明シリカガラス母材を形成する工程と、
    該透明シリカガラス母材を棒状体に加工する工程と、
    該透明シリカガラス棒状体を溶融し、繊維状に線引きしてシリカガラス繊維を作製する工程と
    により行い、
    前記透明シリカガラス棒状体の軸方向に対する垂直断面形状を、正方形、長方形、三角形のいずれかとすることを特徴とする繊維状光触媒体の製造方法。
  2. 前記光触媒材料を、酸化チタンとすることを特徴とする請求項1に記載の繊維状光触媒体の製造方法。
  3. 前記透明シリカガラス棒状体を線引きしてシリカガラス繊維を作製する際に、高速の流体を吹き付けることによって、短繊維のシリカガラス繊維を作製することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の繊維状光触媒体の製造方法。
  4. 前記透明シリカガラス棒状体を線引きする際の溶融を、火炎加熱、ヒーターによる直接電気抵抗加熱、高周波誘導加熱の少なくとも1手法により行うことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の繊維状光触媒体の製造方法。
  5. 前記光触媒材料の被膜形成処理を、スパッタリング法、グロー放電法、熱蒸着法、真空蒸着法、化学蒸着法(CVD法)、イオンプレーティング法のいずれかの方法で行うことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の繊維状光触媒体の製造方法。
  6. 前記光触媒材料の被膜形成処理を、前記光触媒材料の前駆体となる有機金属化合物の溶液又は前記光触媒材料の前駆体となる化合物からなる微粒子の分散液に前記繊維状シリカガラス担体を含浸させた後、加熱乾燥処理することにより行うことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の繊維状光触媒体の製造方法。
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