JP5466189B2 - 絶縁検査方法 - Google Patents

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Description

本発明は、絶縁検査方法に関し、詳しくは、電動機の製造時に、電動機用の固定子にコイルとして巻回された複数相の導線の相間の絶縁検査を行なう絶縁検査方法に関する。
従来、この種の絶縁検査方法としては、U相,V相,W相の各巻線を異相間に相間絶縁紙を配置しながら固定子鉄心に挿入し、各相巻線の中性点をかしめ接続し、コイルエンド部を成形した後に、各相巻線のうち二相の端子間にインパルス電圧を印加してその際の部分放電の発生の有無を確認するインパルス放電試験を行なうものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この方法では、インパルス電圧を用いて放電試験を行なうことにより、異相の巻線間の絶縁試験を、巻線の中性点の接続後に行なうことができるようにしている。
特開2010−8199号公報
ところで、二相の巻線の端子から中性点までの各位置の相間電圧は、通常、二相の巻線の端子間にインパルス電圧が印加されたときに交流電圧が印加されたときに比して急峻に小さくなる。このため、製造後のモータが交流電圧で駆動される仕様において、異相の巻線間の絶縁試験をインパルス電圧だけを用いて行なう場合には、二相の巻線の端子から中性点までの全ての位置の相間電圧が絶縁試験時に製造後のモータの駆動時以上となるように、絶縁試験時に、製造後のモータの駆動時に比して十分に大きなインパルス電圧を二相の端子間に印加しなければならなかった。大きなインパルス電圧を用いて絶縁試験を行なうということは、その絶縁試験のために、モータの駆動時に必要な絶縁性能よりも十分に高い絶縁性能でモータを設計しなければならないということになり、相間絶縁紙の厚みを余分に厚くする必要があるなど絶縁物の大型化ひいてはモータの大型化につながるため、好ましくない。したがって、より低い電圧を用いて絶縁試験を行なうことができるようにすることが課題の一つとされていた。
本発明の絶縁検査方法は、複数相の導線の相間の絶縁検査をより低い電圧で行なうことができる方法を提案することを主目的とする。
本発明の絶縁検査方法は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の絶縁検査方法は、
電動機の製造時に、該電動機用の固定子にコイルとして巻回された複数相の導線の相間の絶縁検査を行なう絶縁検査方法であって、
前記複数相の導線が各々にコイルとして前記固定子に巻回されており該複数相の導線が互いに接続されていない状態で、前記複数相の導線のうち二つの一方の端部間に交流電圧を印加して相間の絶縁検査を行なう第1ステップと、
前記複数相の導線が各々にコイルとして前記固定子に巻回されており該複数相の導線の前記一方の端部とは異なる他方の端部が互いに接続されている状態で、前記複数相の導線のうち二つの前記一方の端部間にインパルス電圧を印加して相間の絶縁検査を行なう第2ステップと、
を含み、
前記インパルス電圧は、製造後の前記電動機の駆動時に生じると想定される前記複数相の導線の前記一方の端部間の相間電圧より高い電圧であり、
前記交流電圧は、前記インパルス電圧を用いて前記第2ステップを実行すると生じると想定される前記複数相の導線の前記一方の端部から前記他方の端部までの各位置の相間電圧の関係と、製造後の前記電動機の駆動時に生じると想定される前記複数相の導線の前記一方の端部から前記他方の端部までの各位置の相間電圧の関係と、の交点の相間電圧以上の電圧である、
ことを要旨とする。
この本発明の絶縁検査方法では、複数相の導線が各々にコイルとして固定子に巻回されており複数相の導線が互いに接続されていない状態で複数相の導線のうち二つの一方の端部間に交流電圧を印加して相間の絶縁検査を行なう第1ステップと、複数相の導線が各々にコイルとして固定子に巻回されており複数相の導線の一方の端部とは異なる他方の端部が互いに接続されている状態で複数相の導線のうち二つの一方の端部間にインパルス電圧を印加して相間の絶縁検査を行なう第2ステップと、を含み、インパルス電圧を、製造後の電動機の駆動時に生じると想定される複数相の導線の一方の端部間の相間電圧より高い電圧とすると共に、交流電圧を、インパルス電圧を用いて第2ステップを実行すると生じると想定される複数相の導線の一方の端部から他方の端部までの各位置の相間電圧の関係(以下、インパルス検査時関係という)と、製造後の電動機の駆動時に生じると想定される複数相の導線の一方の端部から他方の端部までの各位置の相間電圧の関係(以下、駆動時関係という)と、の交点の相間電圧以上の電圧とする。即ち、第1ステップでは、交流電圧を用いて複数相の導線における交点に相当する位置またはそれより一方の端部側の位置から他方の端部までの相間の絶縁検査を行ない、第2ステップでは、インパルス電圧を用いて複数相の導線における一方の端部から交点に相当する位置までの相間の絶縁検査を行なうのである。これにより、複数相の導線における一方の端部から他方の端部までの全ての位置で第2ステップの実行時に生じると想定される相間電圧(以下、第2ステップ時相間電圧という)が製造後の電動機の駆動時に生じると想定される相間電圧(以下、駆動時相間電圧という)以上となるようインパルス電圧を定める必要がなく、複数相の導線の一部の位置で第2ステップ時相間電圧が駆動時相間電圧以上となるようインパルス電圧を定めればよいから、より低い電圧(インパルス電圧や交流電圧)を用いて複数相の導線の相間の絶縁検査を行なうことができる。この結果、絶縁検査のために、製造後の電動機の駆動時に比して絶縁性能を高める程度を小さくすることができる。
こうした本発明の絶縁検査方法において、前記インパルス電圧は、製造後の前記電動機の駆動時に生じると想定される前記複数相の導線の前記一方の端部間の相間電圧より高く、前記複数相の導線の相間で部分放電が発生する相間電圧の範囲の下限より低い電圧である、ものとすることもできる。
本発明の一実施例としての絶縁検査方法による複数相の導線(コイル)の相間の絶縁検査に用いる絶縁検査装置20の構成の概略を示す構成図である。 電動機10の外観を示す外観図である。 三相コイル14a〜16aとして固定子12に巻回される導線14〜16の等価回路である。 三相の導線14〜16の相間の絶縁検査を行なう手順を示す手順図である。 交流電圧Voとインパルス電圧Viとの決定方法の説明に用いる説明図である。 交流電圧Voとインパルス電圧Viとの組み合わせを示す説明図である。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としての絶縁検査方法による複数相の導線(コイル)の相間の絶縁検査に用いる絶縁検査装置20の構成の概略を示す構成図であり、図2は、電動機10の外観を示す外観図である。なお、図2では、見易さを考慮して、回転子11と固定子12とにハッチングを付した。以下、まず、電動機10について説明し、その後、絶縁検査装置20について説明する。
電動機10は、三相交流によって駆動される同期発電電動機として構成されており、図2に示すように、図示しない永久磁石が埋め込まれた回転子11と、三相の導線14〜16がコイル14a〜16aとして外周側(スロットの奥側)からU相,V相,W相の順となるよう分布巻によって巻回された固定子12と、を備える。三相の導線14〜16は、銅などによる素線がエナメル材などによる絶縁体によって被覆されて構成されている。また、三相の導線14〜16(コイル14a〜16a)のうちU相,V相間には絶縁紙17が介在しており、V相,W相間には絶縁紙18が介在している。三相の導線14〜16の一方の端部(以下、端子という)14b〜16bは、電動機の10の駆動に用いられる図示しないインバータに接続され、他方の端部(以下、中性点側端部という)14c〜16cは互いに接続されている(以下、この接続点を中性点という)。図3は、三相コイル14a〜16aとして固定子12に巻回される導線14〜16の等価回路である。図3(a)は、三相の導線14〜16の中性点側端部14c〜16cが互いに接続されていない状態(導線14〜16のそれぞれが独立の状態)を示し、図3(b)は中性点側端部14c〜16cが中性点で互いに接続されている状態を示す。
絶縁検査装置20は、交流電圧やインパルス電圧などを発生可能な電圧発生源22と、電圧発生源22の両極に取り付けられた二つの端子24,26と、二つの端子24,26に取り付けられた二本の導線間(二相間)の部分放電を検出する部分放電検出器28と、を備える。部分放電検出器28は、電圧発生源22からの電圧波形と端子26近傍の電圧波形との比較などによって二つの端子24,26に取り付けられた二つの導線間(相間)で部分放電が生じているか否かを判定する。なお、こうした相間の部分放電の有無を判定する手法については周知であるため、詳細な説明は省略する。
次に、電動機10の製造時に、絶縁検査装置20を用いて三相の導線14〜16の相間の絶縁検査を行なう際の動作について説明する。図4は、三相の導線14〜16の相間の絶縁検査を行なう手順を示す手順図である。この絶縁検査は、三相の導線14〜16がコイル14a〜16aとして固定子12に巻回されており三相の導線14〜16の中性点側端部14c〜16cが互いに接続されていない状態で行なわれる。
この絶縁検査では、まず、三相の導線14〜16の相間の絶縁検査に用いる交流電圧Voとインパルス電圧Viとを決定する(ステップS100)。この交流電圧Voとインパルス電圧Viとの決定方法については後述する。
続いて、U相,V相の導線14,15の端子14b,15bを絶縁検査装置20の二つの端子24,26に接続し(ステップS110)、その状態で電圧発生源22によって交流電圧VoをU相,V相の導線14,15の端子14b,15b間に印加して部分放電検出器28によってU相,V相間で部分放電が生じているか否かを判定する(ステップS120)。そして、V相,W相の導線15,16の端子15b,16bを絶縁検査装置20の二つの端子24,26に接続し(ステップS130)、その状態で電圧発生源22によって交流電圧VoをV相,W相の導線15,16の端子15b,16b間に印加して部分放電検出器28によってV相,W相間で部分放電が生じているか否かを判定する(ステップS140)。そして、U相,W相の導線14,16の端子14b,16bを絶縁検査装置20の二つの端子24,26に接続し(ステップS142)、その状態で電圧発生源22によって交流電圧VoをU相,W相の導線14,16の端子14b,16b間に印加して部分放電検出器28によってU相,W相間で部分放電が生じているか否かを判定する(ステップS144)。
次に、三相の導線14〜16の中性点側端部14c〜16cを接続して中性点として(ステップS150)、U相,V相の導線14,15の端子14b,15bを絶縁検査装置20の二つの端子24,26に接続し(ステップS160)、その状態で電圧発生源22によってインパルス電圧ViをU相,V相の導線14,15の端子14b,15b間に印加して部分放電検出器28によってU相,V相間で部分放電が生じているか否かを判定する(ステップS170)。そして、V相,W相の導線15,16の端子15b,16bを絶縁検査装置20の二つの端子24,26に接続し(ステップS180)、その状態で電圧発生源22によってインパルス電圧ViをV相,W相の導線15,16の端子15b,16b間に印加して部分放電検出器28によってV相,W相間で部分放電が生じているか否かを判定する(ステップS190)。そして、U相,W相の導線14,16の端子14b,16bを絶縁検査装置20の二つの端子24,26に接続し(ステップS192)、その状態で電圧発生源22によってインパルス電圧ViをU相,W相の導線14,16の端子14b,16b間に印加して部分放電検出器28によってU相,W相間で部分放電が生じているか否かを判定して(ステップS194)、相間の絶縁検査を終了する。
以上、導線14〜16の相間の絶縁検査を行なう手順について説明した。次に、その絶縁検査で用いる交流電圧Voとインパルス電圧Viとの決定方法について説明する。図5は、交流電圧Voとインパルス電圧Viとの決定方法の説明に用いる説明図である。図中、「Vpd」は、電動機10の設計(仕様)からみて相間の部分放電が生じると想定される相間電圧の範囲の下限である。また、図中、実線は、三相の導線14〜16の中性点側端部14c〜16cが互いに接続されていない状態で二相の端子間に絶縁検査用の交流電圧Voが印加されたときに生じると想定される二相の導線における端子から中性点側端部までの各位置の相間電圧の関係(以下、交流検査時関係という)であり、破線は、三相の導線14〜16の中性点側端部14c〜16cが中性点で接続されている状態で二相の端子間に絶縁検査用のインパルス電圧Viが印加されたときに生じると想定される二相の導線における端子から中性点側端部までの各位置の相間電圧の関係(以下、インパルス検査時関係という)であり、一点鎖線は、製造後の電動機10の駆動時に二相の端子間に交流電圧Vdが印加されたときに生じると想定される二相の導線における端子から中性点側端部までの各位置の相間電圧の関係(以下、駆動時関係という)であり、「Vo1」,「Vi1」,「Vd1」は、それぞれ交流検査時関係,インパルス検査時関係,駆動時関係における端子の位置の相間電圧(端子間電圧)である。なお、交流電圧Vdは、製造後の電動機10の駆動時に想定される最大電圧を用いるものとした。図の実線に示すように、中性点側端部14c〜16cが互いに接続されていない状態での交流検査時関係では、相間電圧が端子から中性点側端部までの位置に拘わらず略一定となり、図の破線や一点鎖線に示すように、中性点側端部14c〜16cが中性点で接続されている状態でのインパルス検査時関係や駆動時関係では、インパルス検査時関係の方が駆動時関係に比して急峻ではあるが、いずれも相間電圧が端子から中性点側端部に向けて小さくなることが分かっている。したがって、実施例では、これらのことを踏まえて、端子の位置の相間電圧(端子間電圧)Vi1が値Vd1より高くかつ値Vpdより低くなるようインパルス電圧Vi(の振幅)を決定し、そのインパルス電圧Viに応じたインパルス検査時関係と駆動時関係との交点Aの相間電圧やそれより若干高い相間電圧を交流電圧Vo(の振幅)として決定するものとした。このようにして決定した交流電圧Voとインパルス電圧Viとを用いて相間の絶縁検査を行なうことにより、交流電圧Voを用いた相間の絶縁検査では、交流検査時関係の相間電圧が駆動時関係の相間電圧以上となる範囲(図の点Aに相当する位置やそれより若干端子側の位置から中性点側端部までの範囲)の相間の絶縁検査を行なうことができ、インパルス電圧Viを用いた相間の絶縁検査では、インパルス検査時関係の相間電圧が駆動時関係の相間電圧以上となる範囲(端子から図の点Aに相当する位置までの範囲)の相間の絶縁検査を行なうことができる。相間の絶縁検査をインパルス電圧Viだけを用いて行なう比較例では、図の二点鎖線に示すように、二相の導線の端子から中性点側端部までの全ての位置でインパルス検査時関係の相間電圧が駆動時関係の相間電圧以上となるようインパルス電圧Viを決定する必要があるため、インパルス電圧Viに交流電圧Vdに比して十分に大きな電圧を用いなければならず、そのために、電動機10の駆動時に必要な絶縁性能よりも十分に高い絶縁性能に電動機10を設計しなければならなかった。このため、絶縁紙17,18を厚くしたりするなど絶縁物の大型化や電動機10の大型化を招いていた。一方、実施例では、交流電圧Voとインパルス電圧Viとを用いて相間の絶縁検査を行なうことにより、より低い電圧(インパルス電圧Viや交流電圧Vo)を用いて相間の絶縁検査を行なうことができる。これにより、絶縁検査のために、駆動時に比して絶縁性能を高める程度を小さくすることができ、絶縁紙17,18を薄くできるなど絶縁物の小型化ひいては電動機の小型化を図ることができる。
次に、交流電圧Voとインパルス電圧Viとを決定する際に考慮すべきことについて説明する。図6は、交流電圧Voとインパルス電圧Viとの組み合わせを示す説明図である。図中、破線の交流電圧Voとインパルス電圧Viとの組み合わせと一点鎖線の交流電圧Voとインパルス電圧Viとの組み合わせとを比較すると、一点鎖線の組み合わせの方がインパルス電圧Viが小さく交流電圧Voが大きくなっている。これは、交流電圧Voとインパルス電圧Viとを用いて端子から中性点側端部までの全ての位置の相間の絶縁検査を行なうためには、インパルス電圧Viが小さいほどインパルス検査時関係と駆動時関係との相間電圧の交点が端子側となるため、交流電圧Voを大きくしなければならない、という理由に基づく。このため、図の破線や一点鎖線に示すように、インパルス電圧Viを小さくするほど絶縁検査のために必要な絶縁性能を低くすることができる(値Vpdを小さくすることができる)ものの、交流電圧Voが大きいほど電動機10の駆動時に問題とならない位置のボイドや異物などの絶縁欠陥(図6参照)によって部分放電が生じることによって絶縁異常と判定しやすくなってしまう。また、絶縁検査のために必要な絶縁性能をより低くするために、三相の導線14〜16の中性点側端部14c〜16cが互いに接続されていない状態で交流電圧Voだけを用いて相間の絶縁検査を行なうことも考えられるが、この場合、交流電圧Voを値Vd1より大きな値とする必要があり、電動機10の駆動時に問題とならない位置の絶縁欠陥(図6参照)によって部分放電が生じることによって絶縁異常とより判定しやすくなってしまうという問題がある。これらを踏まえると、交流電圧Voとインパルス電圧Viとの組み合わせとしては、値Vpdをできるだけ小さくするのに加えて、製造後の電動機10の駆動時に関係ない絶縁欠陥によって絶縁異常と判定してしまうのを抑制できるように、実験結果や解析結果などを考慮して、交流電圧Voとインパルス電圧Viとを決定することが好ましい。
以上説明した実施例の絶縁検査方法によれば、三相の導線14〜16の中性点側端部14c〜16cが互いに接続されていない状態で交流電圧Voを用いて相間の絶縁検査を行なうステップと、三相の導線14〜16の中性点側端部14c〜16cが互いに接続されている状態でインパルス電圧Viを用いて相間の絶縁検査を行なうステップとを含み、製造後の電動機10の駆動時に想定される二相の端子間の電圧より高い範囲でインパルス電圧Viを決定し、そのインパルス電圧Viが二相の端子間に印加されたときに生じると想定される二相の導線の端子から中性点側端部までの各位置の相間電圧の関係としてのインパルス検査時関係と、製造後の電動機10の駆動時に二相の端子間に交流電圧Vdが印加されたときに生じると想定される二相の導線の端子から中性点側端部までの各位置の相間電圧の関係としての駆動時関係と、の交点の相間電圧以上の電圧を交流電圧Voとして決定するから、より低い電圧(インパルス電圧Viや交流電圧Vo)を用いて相間の絶縁検査を行なうことができる。この結果、絶縁検査のために、駆動時に比して絶縁性能を高める程度を小さくすることができ、絶縁紙17,18を薄くできるなど絶縁物の小型化ひいては電動機の小型化を図ることができる。
実施例の絶縁検査方法では、三相の導線14〜16がコイル14a〜16aとして固定子12に巻回されて形成される電動機10の製造時に、三相の導線14〜16の相間の絶縁検査を行なう方法として説明したが、電動機としては、複数相の導線がコイルとして固定子に巻回されて形成されるものであれば如何なるものとしても構わない。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、三相の導線14〜16の中性点側端部14c〜16cが互いに接続されていない状態で交流電圧Voを用いて相間の絶縁検査を行なう図4のステップS110〜S144が「第1ステップ」に相当し、三相の導線14〜16の中性点側端部14c〜16cが互いに接続されている状態でインパルス電圧Viを用いて相間の絶縁検査を行なう図4のステップS160〜S194が「第2ステップ」に相当する。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、電動機の製造産業などに利用可能である。
10 電動機、11 回転子、12 固定子、14 導線、14a〜16a コイル、14b〜16b 一方の端部(端子)、14c〜16c 他方の端部(中性点側端部)、17,18 絶縁紙、20 絶縁検査装置、22 電圧発生源、24 端子、26 端子、28 部分放電検出器。

Claims (1)

  1. 電動機の製造時に、該電動機用の固定子にコイルとして巻回された複数相の導線の相間の絶縁検査を行なう絶縁検査方法であって、
    前記複数相の導線が各々にコイルとして前記固定子に巻回されており該複数相の導線が互いに接続されていない状態で、前記複数相の導線のうち二つの一方の端部間に交流電圧を印加して相間の絶縁検査を行なう第1ステップと、
    前記複数相の導線が各々にコイルとして前記固定子に巻回されており該複数相の導線の前記一方の端部とは異なる他方の端部が互いに接続されている状態で、前記複数相の導線のうち二つの前記一方の端部間にインパルス電圧を印加して相間の絶縁検査を行なう第2ステップと、
    を含み、
    前記インパルス電圧は、製造後の前記電動機の駆動時に生じると想定される前記複数相の導線の前記一方の端部間の相間電圧より高い電圧であり、
    前記交流電圧は、前記インパルス電圧を用いて前記第2ステップを実行すると生じると想定される前記複数相の導線の前記一方の端部から前記他方の端部までの各位置の相間電圧の関係と、製造後の前記電動機の駆動時に生じると想定される前記複数相の導線の前記一方の端部から前記他方の端部までの各位置の相間電圧の関係と、の交点の相間電圧以上の電圧である、
    絶縁検査方法。
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