JP5464432B2 - 給湯装置 - Google Patents

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  • Instantaneous Water Boilers, Portable Hot-Water Supply Apparatuses, And Control Of Portable Hot-Water Supply Apparatuses (AREA)

Description

本発明は、燃焼量を制御することによって設定温度の湯を出湯させる給湯装置に関するものである。
一般家庭に給湯装置が広く普及している。一般家庭に普及している給湯装置は、燃料ガスや灯油を燃料とし、これらを燃焼させて水を加熱するものである。
即ち多くの給湯装置は、燃焼装置と熱交換器とを内蔵している。そして使用者が給湯栓を開く等の行為によって給湯装置内に通水が生じると、燃焼装置に自動的に点火され、熱交換器を通過する水を昇温させる。
また給湯装置から出湯される湯の温度が所望の設定温度となる様に、燃焼量が調節される。
より具体的には、給湯装置に入水される入水温度や通水量に基いて設定温度まで加熱するのに必要な燃焼量が演算される。そして燃焼開始初期においては、前記した演算による燃焼量となる様に燃料供給量を制御して燃焼装置が運転される(フィードフォワード制御、FF制御と略称することもある)。FF制御においては比例弁等の開度と、燃焼量との関係を予めデータ化しておき、演算された燃焼量を目標値とし、前記したデータを参照して目標値の燃焼量となる様に比例弁等の開度を制御する。
燃焼開始初期を過ぎると、前記したFF制御に加え、実際の出湯温度を検出して燃焼量を補正する。即ち燃焼開始初期を過ぎると、前記したFF制御に加えて実際の出湯温度が設定温度になるようにFB(フィードバック)制御を行う。
しかしながら、何らかの要因により、予期せぬ高温の湯が出湯されてしまう場合がある(以下、高温出湯異常と称する)。この様に高温出湯異常があった場合には、安全のために、燃焼装置の燃焼を強制停止する。
しかしながら依然として給湯栓が開かれている様な場合は、給湯装置内に通水が存在しているので、燃焼装置が自動的に再点火されることとなる。
ここで前記した要因が突発的なものであるならば、当該要因は解消しており、正常通り設定温度の湯が出湯される。一方、前記した要因が構造的なものであるならば、再点火の際に前記要因は解消しておらず、再度高温の湯が出湯され、再び燃焼装置の燃焼が強制停止する。そして給湯栓が開かれている限り再点火と再停止を繰り返すこととなる。
そこで本出願人は、再燃焼が実行される事態となった場合には、燃焼開始初期の燃焼量(燃料供給量)を通常の場合の目標値よりも下方に補正し、小燃焼量の状態で燃焼を再開させる構成を発明した。
また小燃焼量に切り換わった状態で、給湯栓が閉じられ、給湯を終えた場合には、小燃焼量で燃焼されたことを学習させ、再度給湯栓が開かれて燃焼が開始される場合には目標値を小燃焼量に切り換えた状態のままで燃焼が開始される。
上記した発明は、特許文献1に開示されている。
即ち特許文献1に開示された方策は、高温出湯異常が発生した場合は燃焼装置を強制消火し、給水栓が依然として開いておれば燃焼量を絞った状態で再度燃焼させるものである。より具体的には、特許文献1に開示された給湯装置は、何らの異常が無かった状態の燃焼開始初期の燃焼量(FF制御の目標値)を基本燃焼量としたとき、基本燃焼量以外に、第1減量燃焼量、第2減量燃焼量、第3減量燃焼量、第4減量燃焼量・・・という様に燃焼量を下方に修正した燃焼量を演算することができる。
そして高温出湯異常が発生した場合であって、且つ給湯装置内に通水が存在し続けている場合には、基本燃焼量から第1減量燃焼量に燃焼量を絞って燃焼装置が自動的に再点火再燃焼される。また第1減量燃焼量に燃焼量を絞ってもなお高温出湯異常が発生した場合には第1減量燃焼量から第2減量燃焼量に燃焼量を絞って燃焼装置が自動的に再燃焼される。それでも高温出湯異常が発生した場合には第2減量燃焼量から第3減量燃焼量に燃焼量を絞り、さらにそれでも高温出湯異常が発生する場合には第3減量燃焼量から第4減量燃焼量に絞り、高温出湯異常が発生しなくなるまで燃焼量を絞り続けて再燃焼を行う。
例えば第3減量燃焼量に燃焼量を絞った段階で、高温出湯異常が収束し、無事に出湯を終えて給水栓が閉じられ、給湯装置内の通水が一旦無くなると、最後の第3減量燃焼量が学習される。
そして使用者が再度給水栓を開いて給湯装置内に通水が生じると、学習された第3減量燃焼量をFF制御の目標値として燃焼が開始される。
特開2007−322083号公報
特許文献1に開示された給湯装置は、合理的で使い勝手が良いが、燃焼量を絞り過ぎた状態で燃焼量を学習してしまう懸念がある。燃焼量を絞り過ぎた状態で学習しても、安全上はなんら問題は無いが、出湯温度の立ち上がりが遅れる懸念がある。
以下、例を挙げて説明する。
例えばマンションの高層階や上水網の末端に位置する家屋では、給水源の圧力が他の地域に比べて低い場合がある。また自家水道や、古い町の上水道では、配管が細く大流量の上水を供給できない場合がある。
この様な給水源の圧力が低い場合や、給水能力自体が低い地域に特許文献1に記載の給湯装置が設置された場合であって、給湯栓の他に給水栓が同時に開かれる様な場合では、給湯装置に供給される水量が一時的に極端に低下する。
例えば一人の使用者が浴室で給湯栓を開いた直後に、家族がトイレを使用し、便器の洗浄に水が使用された様な場合や、用便を終えて手を洗う場合を想定すると、給湯装置に対する通水量は給湯栓を開いた直後は多く、その後に通水量が極端に減少する。特許文献1に開示された給湯装置がこの様な状況に直面すると、基本燃焼量が過剰となって高温出湯異常が発生し、燃焼が強制停止され、第1減量燃焼量に燃焼量を絞って燃焼装置が自動的に再点火される。この時に、家族が用便を終えて手を洗えば、再度高温出湯異常が発生し、第1減量燃焼量から第2減量燃焼量に燃焼量を絞って燃焼装置が自動的に3度目の点火がなされる。また3回目の点火の後に他の家族がトイレを使用すれば3度に渡って高温出湯異常が発生し、第2減量燃焼量から第3減量燃焼量に燃焼量を絞って4度目の点火が行われる。
この段階で、家族のトイレ使用が終わると、高温出湯異常が発生することはない。
この様な状況で高温出湯異常が収束し、無事に出湯を終えて給水栓が閉じられ、給湯装置内の通水が無くなると、最後の第3減量燃焼量が給湯装置に学習される。
そしてこれ以降に新たに給湯栓を開くと、第3減量燃焼量を目標値として燃焼が開始される。
この場合においても、前記した様に一人の使用者が浴室で給湯栓を開いた直後に、家族がトイレを使用し、便器の洗浄に水が使用されると高温出湯異常が生じ、さらに第3減量燃焼量から第4減量燃焼量に燃焼量が絞られ、この第4減量燃焼量が給湯装置に学習されてしまう。
ところが、前記した様な給湯装置を流れる通水量が少量となってしまう現象は、突発的な要因によるものであり、後に給湯栓が開かれた際には、給水圧等は元通りに復帰しているので基本燃焼量は過剰ではない。従って燃焼開始初期の燃焼量(目標値)を元の基本燃焼量に戻しても不都合はない。
一方、第3減量燃焼量で燃焼が開始されたり、第4減量燃焼量で燃焼が開始されるのは、燃料を絞りすぎの状態であり、出湯温度の立ち上がりが遅れる。
そこで本発明は、従来技術の上記した問題点に注目し、特許文献1に開示した給湯装置を改良し、高い安全性を維持しつつ、出湯温度の立ち上がりの遅れを防止することができる給湯装置の開発を課題とするものである。
上記した課題を解決するための請求項1に記載の発明は、燃焼装置と、熱交換器とを有し、前記熱交換器に所定量以上の通水があることを条件として燃焼装置が燃焼し、燃焼熱で熱交換器内の水を加熱し、設定温度の湯を出湯させる給湯装置であって、入水温度と、通水量と、前記設定温度に基づいて燃焼量を演算する燃焼量演算機能を備え、燃焼開始初期においては燃焼量演算機能で演算された初期燃焼量FPを基準として燃焼装置を燃焼させ、且つ出湯温度が異常な高温となった場合には燃焼を停止し、熱交換器に対する通水が所定量以上維持されている場合には燃焼量を初期燃焼量FPから小燃焼量側に補正して燃焼装置を再度燃焼させ、さらに出湯温度が異常な高温となった場合には燃焼を停止し、熱交換器に対する通水が所定量以上維持されている場合には前記補正後の燃焼量から更に小燃焼量側に補正して燃焼装置を再度燃焼させるリトライ機能を備えた給湯装置において、リトライの回数が一定回数以上となった場合であって、一旦熱交換器に対する通水が所定量未満となりその後に熱交換器に対する通水が所定量以上となった場合には、前記初期燃焼量FPを小燃焼側に補正し、当該小燃焼側に補正された補正初期燃焼量SPで燃焼装置を燃焼させ、且つ出湯温度が異常な高温となった場合には燃焼を停止し、熱交換器に対する通水が所定量以上維持されている場合には燃焼量を補正初期燃焼量SPから小燃焼量側に補正して燃焼装置を再度燃焼させ、さらに出湯温度が異常な高温となった場合には燃焼を停止し、熱交換器に対する通水が所定量以上維持されている場合には前記補正後の燃焼量から更に小燃焼量側に補正して燃焼装置を再度燃焼させることを特徴とする給湯装置である。
本発明の給湯装置についても燃焼量の学習を行うが、本発明では、リトライの回数が一定回数以上となった場合に学習を行う。そして本発明では、学習される燃焼量はリトライの際の最終的な補正量とは直接関係は無く、初期燃焼量FPを小燃焼側に補正した補正初期燃焼量SPが学習される。
例えば補正初期燃焼量SPは、初期燃焼量FPに係数Bn(1よりも小さい)を掛けた数量や、一定の燃焼量を引いた燃焼量が採用される。
先の例で説明すると、本発明の給湯装置が高温出湯異常を繰り返した場合、リトライのたびに第1減量燃焼量、第2減量燃焼量、第3減量燃焼量、第4減量燃焼量という様に燃焼量が絞られるが、例えばリトライを4回繰り返して学習された場合でも、補正初期燃焼量SPは最終的な燃焼量たる第4減量燃焼量とはならない。
例えば、補正初期燃焼量SPは、係数B1(例えば0.9)を初期燃焼量FPに掛けた0.9FPとする。そしてさらに0.9FP(補正初期燃焼量SP)で燃焼装置を燃焼させ、且つ出湯温度が異常な高温となった場合には燃焼を停止し、熱交換器に対する通水が所定量以上維持されている場合には燃焼量を補正初期燃焼量SPから小燃焼量側に補正して燃焼装置を再度燃焼させるが、この際の補正第1減量燃焼量は、例えば先の第1減量燃焼量に一定の定数(例えばBn)を掛けたり、第1減量燃焼量から一定値を引いた数量を引いた燃焼量が採用される。
また補正初期燃焼量SPとして補正前の第1減量燃焼量等を採用してもよい。この場合には、最初に第1減量燃焼量で燃焼が開始され、高温出湯異常が発生すると、第2減量燃焼量に補正される。そしてリトライのたびに第3減量燃焼量、第4減量燃焼量、第5減量燃焼量、第6減量燃焼量という様に燃焼量が絞られる。
請求項2に記載の発明は、燃焼量演算機能に加えて出湯温度をフィードバックして燃焼装置の燃焼量を補正制御するフィードバック制御機能を備え、燃焼量演算機能によって演算された燃焼量と、フィードバック制御機能による正又は負の補正量FBPによって燃焼装置を燃焼させるものであり、前記燃焼量演算機能は設定温度または設定温度の近傍に水を加熱することができる通常燃焼量MPを演算することが可能であり、前記初期燃焼量FPは通常燃焼量MPよりも大きい燃焼量であって設定温度以上に水を加熱することができる燃焼量であり、前記補正初期燃焼量SPは前記通常燃焼量MP以上又は以下の燃焼量であり、熱交換器に対する通水が所定量未満である状態から通水が所定量以上となった場合における燃焼開始初期においては前記初期燃焼量FP又は補正初期燃焼量SPで燃焼装置を燃焼させ、一定の条件を充足後は通常燃焼量MPと、フィードバック制御機能による正又は負の補正量FBPによって燃焼装置を燃焼させるものであり、前記補正初期燃焼量SPで燃焼装置が燃焼を開始した場合であって、前記一定の条件を充足後のフィードバック制御機能による正又は負の補正量FBPが所定量以下となったことを条件の一つとして補正初期燃焼量SPを初期燃焼量FPに復帰させることを特徴とする請求項1に記載の給湯装置である。
本発明の給湯装置では、補正初期燃焼量SPを初期燃焼量FPに復帰させることができる。そのため高温出湯異常の要因が突発的で継続性が無いものである場合に、給湯装置を初期状態に戻すことができ、本来の性能を発揮させることができる。
請求項3に記載の発明は、燃焼開始初期においてはフィードバック制御機能を働かせず、燃焼開始後からの積算出湯量が所定値S以上であり且つ出湯温度が所定の温度以上となった場合、あるいは燃焼開始後からの積算出湯量が前記Sよりも多量の所定値L以上となった場合にフィードバック制御機能を働かせ、通常燃焼量MPとフィードバック制御機能による正又は負の補正量FBPを付加して燃焼装置を燃焼させることを特徴とする請求項2に記載の給湯装置である。
本発明の給湯装置では、燃焼開始初期は、フィードフォワード制御(FF制御)のみによって燃焼状態を制御するので、出湯温度を早期に立ち上げることができる。そして燃焼状態が安定したらフィードバック制御機能(FB制御)を機能させてより正確な温度制御を行う。
請求項4に記載の発明は、補正初期燃焼量SPが通常燃焼量MPよりも小さい場合には、補正初期燃焼量SPで燃焼されている状態から、通常燃焼量MPとフィードバック制御機能による正又は負の補正量FBPを付加して燃焼装置を燃焼させる状態に徐々に移行させることを特徴とする請求項2又は3に記載の給湯装置である。
補正初期燃焼量SPが通常燃焼量MPよりも小さい場合に、フィードバック制御機能を突然復活させると、燃焼量が過大な側にオーバーシュートし、高温出湯異常が発生してしまう場合がある。そこで本発明では、補正初期燃焼量SPが通常燃焼量MPよりも小さい場合には、通常燃焼量MPとフィードバック制御機能による正又は負の補正量FBPを付加して燃焼装置を燃焼させる状態に徐々に移行させることとした。
本発明の給湯装置は、高温出湯異常の発生を抑制することができ、高い安全性を有している。また本発明の給湯装置は、出湯温度の立ち上がりの遅れが防止され、使い勝手がよい。
本発明の実施形態の給湯装置の作動原理図である。 本発明の実施形態の給湯装置における点火後の時間と出湯温度との関係を表すグラフであり、初期燃焼量FPと、通常燃焼量MPとが共に適正である場合の出湯温度の上昇曲線を示す。 本発明の実施形態の給湯装置における点火後の時間と出湯温度との関係を表すグラフであり、初期燃焼量FPが過大であるが、通常燃焼量MPは適正である場合の出湯温度の上昇曲線を示す。 本発明の実施形態の給湯装置における点火後の時間と出湯温度との関係を表すグラフであり、初期燃焼量FPは過小であるが、通常燃焼量MPは適正である場合の出湯温度の上昇曲線を示す。 本発明の実施形態の給湯装置における点火後の時間と出湯温度との関係を表すグラフであり、初期燃焼量FPと、通常燃焼量MPとが共に過大である場合の出湯温度の上昇曲線を示す。 本発明の実施形態の給湯装置における点火後の時間と出湯温度との関係を表すグラフであり、初期燃焼量FPと、通常燃焼量MPとが共に過小である場合の出湯温度の上昇曲線を示す。 本発明の実施形態の給湯装置における点火後の時間と出湯温度との関係を表すグラフであり、高温出湯異常が発生した場合の出湯温度の上昇曲線を示す。 本発明の実施形態の給湯装置における点火後の時間と出湯温度との関係を表すグラフであり、第1回リトライの際に高温出湯異常が発生した場合の出湯温度の上昇曲線を示す。 本発明の実施形態の給湯装置における点火後の時間と出湯温度との関係を表すグラフであり、第2回リトライで高温出湯異常が解消した場合の出湯温度の上昇曲線を示す。 本発明の実施形態の給湯装置における点火後の時間と出湯温度との関係を表すグラフであり、安定した燃焼に至るまでの高温出湯異常の履歴を重ねて表示した出湯温度の上昇曲線を示す。 本発明の実施形態の給湯装置の動作を示すフローチャートであり、制御方法の切り換え過程を示す。 本発明の実施形態の給湯装置の動作を示すフローチャートであり、初期燃焼量FP及び補正初期燃焼量SPを変更する過程を示す。
以下、本発明の実施形態について説明する。
本発明の実施形態の給湯装置1は、燃焼量の制御方法に特徴があり、給湯装置1の機械的構造は、公知のそれと大差ない。そのため給湯装置1の機械的構造については、簡単な説明に止める。
本発明の実施形態の給湯装置1は、公知のそれと同様に、燃料ガスを燃焼する燃焼装置2と、燃焼装置2で加熱された湯水を外部に供給するための配管等により構成された通水系統20と、燃焼装置2に燃料ガスの供給を行う燃料系統30とによって構成されている。また電気的な制御を行う機器として制御装置40を備えている。なお本実施形態では、制御装置40で燃焼量演算機能が発揮される。
燃焼装置2は燃焼部3と公知の給排気機構を備え、後記する熱交換器22を加熱して熱交換器22内を流れる水を昇温させるものである。
燃焼部3は、燃料系統30と接続され、その燃料系統30から供給される燃料ガスを燃焼する複数のバーナ5を複数備えている。また本実施形態では、複数のバーナ5は、複数の燃焼エリアに区分されている。
本実施形態では、合計13本のバーナ5が配されており、9本のバーナ5で形成された大燃焼エリア7と、4本のバーナ5で形成された小燃焼エリア8に区分されており、燃焼エリアを切り換えることによって燃焼能力を変更することができる。
燃料系統30は、バーナ5に接続された2本の燃料供給支管31,32と、図示しないガス供給源から供給される燃料ガスを燃料供給支管31,32に送るガス供給主管33と、ガス供給主管33の中途に設けられた元ガス電磁弁34と、ガス比例弁35と、2つの電磁弁36,37とを有する。
元ガス電磁弁34は、燃焼部3で燃焼されている間は常に開成されており、燃焼が停止すると閉止される。
ガス比例弁35は、開度を調整して図示しないガス供給源からの燃料ガスの供給量を調整するものである。
電磁弁36,37は、ガス供給主管33と燃料供給支管31,32との接続部に配されており、2つの電磁弁36,37は互いに独立して制御されるものであり、電磁弁36,37を切り換えることによって燃料ガスが供給される燃焼エリアを変更することができる。
通水系統20は、給水口41から熱交換器22を経由して出湯口42に至る一連の通水路21である。
ここで本実施形態で採用する熱交換器22は、一次熱交換器11と二次熱交換器12とが直列に連結されたものであり、燃焼ガスの顕熱と潜熱を回収することができるものである。
即ち一次熱交換器11は、焼部部3で発生した燃焼ガスの主に顕熱を回収して湯水を加熱する熱交換器である。一方、二次熱交換器12は、一次熱交換器11より燃焼ガスの流れ方向下流側に位置し、燃焼ガスに含まれる水蒸気の潜熱を回収して湯水を加熱する熱交換器である。一次熱交換器11と二次熱交換器12は、接続配管26により直列に接続されている。なお内部の水は、二次熱交換器12側から一次熱交換器11側に流れる。
また給水口41から熱交換器22に至る間には水量センサー23と入水温度センサー27が設けられている。
一方、熱交換器22から出湯口42に至る間には、水量調整弁24と出湯温度センサー28が設けられている。
さらに本実施形態の給湯装置1では、熱交換器22を迂回するバイパス配管25が設けられている。バイパス配管25は、熱交換器22の上流側であって水量センサー23のさらに上流側と、熱交換器22の下流側であって熱交換器22と水量調整弁24との中間部分とを接続するものである。
従って本実施形態では、給水口41から導入された水は、熱交換器22側とバイパス配管25側に分岐され、熱交換器22で昇温された高温の湯に、バイパス配管25を流れる冷水が混合されて出湯口42から出湯される。
前記した水量センサー23は、熱交換器22に供給される湯水の量を検知するものである。また入水温度センサー27は、給水源から給湯装置1に導入される湯水の水温Tiを検知するものである。出湯温度センサー28は、給湯装置1から出湯される湯水の温度を検知するものである。即ち出湯温度センサー28は、熱交換器22で昇温された高温の湯とバイパス配管25を流れる冷水が混合された混合後の湯の温度を検知するものである。
次に本実施形態の給湯装置1の動作について説明する。
本実施形態の給湯装置1は、特許文献1に開示した給湯装置1と同様に、水量センサー23が熱交換器22に所定の最低水量の通水があることを検知(MOQがあるという表現をする場合がある)すると、燃焼装置2に自動的に点火され、燃焼が開始される。
本実施形態の給湯装置1は、FF制御(フィードフォワード制御)と、FB制御(フィードバック制御)を駆使して電磁弁36,37とガス比例弁35とを制御し、燃焼量を増減して設定温度の湯を出湯させる機能を備えている。
ここでFF制御では、ガス比例弁35の開度と、燃焼量との関係が予めデータ化されており、後記する式に基づいて演算された燃焼量を目標値とし、前記したデータを参照して目標値の燃焼量となる様にガス比例弁35の開度を制御する。
一方、FB制御では、出湯温度センサー28の検知温度をフィードバックしてガス比例弁35の開度を補正する。
また本実施形態の給湯装置1では、演算された燃焼量やFB制御による燃焼量に応じて燃焼区画の大小を決定し、当該区画に燃料を供給する電磁弁36,37を開く。これによって燃焼装置2の燃焼能力が決定される。そしてガス比例弁35を制御して燃焼区画に供給する燃料ガスを増減する。また燃焼量の目標値が大きく変動した場合は、電磁弁36,37を切り換えて燃焼区画を変更する(能力切り換えと称する)。そして先述した場合と同様にガス比例弁35を制御して新たな燃焼区画に供給する燃料ガスを増減する。
なお給湯装置1の燃焼量は、号数で表示される。例えば本実施形態の給湯装置1は、最低号数が2.5号、最高号数が25号の仕様とされ、2.5号〜25号の範囲で出湯能力が可変な給湯装置1である。ここで1.0号とは1L/分の水を摂氏25度昇温させ得る出湯能力のことであり、燃焼によるガス消費量分の発熱量に熱交換効率を乗じたものに相当する。
本実施形態の給湯装置1は、燃焼開始初期においては、FF制御だけによって燃焼量が調整され、燃焼が安定すると、FF制御による誤差をFB制御で補正することにより、出湯温度を制御している。即ち燃焼が安定すると、出湯温度センサー28の検知温度をフィードバックしてFF制御による誤差を補う。
この様に給湯装置1では、FF制御による誤差をFB制御で補正することにより、出湯温度を制御している。
またFF制御では、給湯装置1に入水された水の全量を、設定温度または設定温度の近傍に水を加熱することができる通常燃焼量(号数)MPを目安として燃焼量を制御する。
即ち本実施形態の給湯装置1は、制御装置が燃焼量演算機能を備えており、水量センサー23が検知する入水温度Ti と、設定温度Tsと、給湯装置1に入水された通水量Qiから、設定温度Tsまたは設定温度Tsの近傍の温度に水を加熱することができる通常燃焼量(号数)MPを計算する。
ここで給湯装置1に設けられた水量センサー23は、バイパス配管25の分岐部45よりも下流側に設けられており、バイパス配管25を流れる水量を直接的に検知することはできない。そのため水量センサー23の検出値は、給湯装置1全体の通水量Qiを正確に表すものではなく、水量センサー23の検出値は全体の通水量Qiよりも少ない。そこで本実施形態では、水量センサー23の検出値に補正係数を乗じた数を通水量Qiとしている。
なお前記した様に1.0号とは1L/分の水を摂氏25度昇温させ得る熱量である。
通常燃焼量(号数)MPを演算する式は、次の通りである。
MP={(Ts −Ti )・Qi }/25(摂氏)……式1
MP:通常燃焼量(号数)
Ts :設定温度
Ti :入水温度
Qi :通水量
また燃焼開始初期においては、出湯温度を早期に立ち上げるために、通常燃焼量(号数)MPよりも多い熱量たる初期燃焼量FPを目標値として燃焼される。なお本実施形態の給湯装置1は、高温出湯異常が発生した場合に初期燃焼量FPから小燃焼量側に補正して燃焼装置2を再度燃焼させる機能と、初期燃焼量FP自体を小燃焼側に補正し、小燃焼側に補正された補正初期燃焼量SPで燃焼装置2を燃焼させる機能を備えており、初期燃焼量(号数)FP及び補正初期燃焼量(号数)SPは次の式で演算される。
FP又はSP=MP・An・Bn……式2
FP:初期燃焼量(号数)
SP:補正初期燃焼量(号数)
MP:通常燃焼量(号数)
An:リトライ係数(A0〜A7)
ここで
A0:1.3(初期値)
A1:1.2(第1減量補正)
A2:1.1(第2減量補正)
A3:1.0(第3減量補正)
A4:0.9(第4減量補正)
A5:0.8(第5減量補正)
A6:0.7(第6減量補正)
A7:0.6(第7減量補正)
Bn:初期値補正係数(B0〜B3)
ここで
B0:1.0(初期値)
B1:0.9(第1初期値補正)
B2:0.8(第2初期値補正)
B3:0.7(第3初期値補正)
前記した様に本実施形態の給湯装置1は、燃焼開始初期においては、FF制御だけによって燃焼量が調整され、燃焼が安定すると、FF制御による誤差をFB制御で補正することにより、出湯温度を制御する。燃焼が安定したか否かは、次の条件を勘案して決定する。
(1)実際の出湯温度が設定温度に近づいたか否か。
(2)出湯量が安定したか否か。
「実際の出湯温度が設定温度に近づいたか否か」は、設定温度Ts と出湯温度Taとを比較し、この差が一定未満となったか否かで判断する。
また「出湯量が安定したか否か」は、燃焼開始からの積算通水量が一定以上になったか否かで判断する。
次に本実施形態の給湯装置1で給湯を行った場合における出湯温度の上昇曲線について説明する。
本実施形態の給湯装置1では、図2の様な出湯温度の上昇曲線を描くことを想定して設計されている。
即ち燃焼開始初期においては、FF制御だけによって燃焼量が調整される。そして燃焼開始初期には、演算による初期燃焼量FPとなる様に燃焼区画が決定され、ガス比例弁35を制御して燃焼区画に供給する燃料ガスが増減される。
また本実施形態の燃焼装置2では、燃焼開始初期における出湯温度の立ち上げを円滑にするために、燃焼開始初期においては、通常燃焼量(号数)MPよりも多い燃焼量たる初期燃焼量FPを燃焼量の目標値として燃焼される。より具体的には、燃焼装置2は、工場から出荷する際に前記した式1のリトライ係数Anと、初期値補正係数Bnがいずれも初期値たるA0,B0に設定されている。
従って燃焼開始初期においては、燃焼装置2が次式の熱量を発生する様に運転される。
FP=MP・An・Bn=MP・A0・B0=MP・1.3・1.0……式3
FP:初期燃焼量(号数)
An:リトライ係数(A0〜A7)
A0:1.3(初期値)
Bn:初期値補正係数(B0〜B3)
B0:1.0(初期値)
この様に燃焼開始初期においては、設定温度Tsまたは設定温度Tsの近傍に水を加熱することができる燃焼量よりも割増(30パーセント)された燃焼量となる様に燃焼される。そのため出湯温度は、設定温度Tsよりも高い仮想設定温度Tsuを目標として上昇する。
そして燃焼開始から時間が経過し、燃焼状態が安定すると、FF制御の目標値を変更し、燃焼量が通常燃焼量(号数)MPとなる様にガス比例弁35等を制御する。ここで通常燃焼量(号数)MPは、給水を設定温度または設定温度の近傍に水を加熱することができる燃焼量であるから、出湯温度は、温度上昇曲線を変えて図2の様に設定温度Tsに収斂する。
また実際の出湯温度Taと設定温度Tsの間に差がある場合は、フィードバック制御機能による正又は負の補正量FBPが付加され、出湯温度Taを設定温度Tsに一致させる。
初期燃焼量FP及び通常燃焼量MPの設定が適正であるならば、出湯温度はオーバーシュートすることなく、且つ早期に設定温度に収斂する。また通常燃焼量(号数)MPは、給水を設定温度または設定温度の近傍に水を加熱することができる燃焼量であるから、フィードバック制御機能による補正量FBPは外乱に対する補正だけであり、図2の様に僅かである。
しかしながら実際上は、初期燃焼量FPと通常燃焼量MPの演算値は必ずしも正確ではない。また通水量が変動するといった外乱もある。
そのため出湯温度の上昇曲線は、必ずしも図2の様な理想的な曲線を描くとは言えず、程度の大小はあるが、オーバーシュートやアンダーシュートが発生する場合の方が多いといえる。
次に、初期燃焼量FPや通常燃焼量MPの設定がずれていた場合の温度上昇曲線について説明する。初期燃焼量FPや通常燃焼量MPの設定がずれていた場合の温度上昇曲線は、いろいろな曲線が考えられるが、代表的なものは、次の図3,4,5,6に示す4パターンである。
図3に示す昇温パターンは、初期燃焼量FPが過大であるが、通常燃焼量MPが適正である場合の昇温パターンである。
初期燃焼量FPが過大である場合は、設定温度Tsよりも過度に高い仮想設定温度Tsuを目標として上昇する。
そのため出湯温度は早期の内に設定温度Tsを突破し、オーバーシュートする。しかしながら、通常燃焼量MPが適正であるから、燃焼状態が安定すると、出湯温度はしだいに低下し、設定温度に収斂する。また通常燃焼量(号数)MPは、通水を設定温度または設定温度の近傍に水を加熱することができる燃焼量であるから、フィードバック制御機能による補正量FBPは外乱に対する補正量だけであり、図3の様に僅かである。
この様に、初期燃焼量FPが過大である場合は、出湯温度Taがオーバーシュートして設定温度Tsを越える。そのため最高時の出湯温度が、危険温度に達すると、高温出湯異常となり、燃焼が停止される。
次に第2パターンについて説明する。図4に示す昇温パターンは、初期燃焼量FPが過小であるが、通常燃焼量MPが適正である場合の昇温パターンである。
なおこのパターンは、給湯栓を始めに少しだけ開き、その後に全開にして流量を急増させた様な場合や、後記するリトライや学習によって初期燃焼量FPが補正された場合に発生するパターンである。
第2パターンでは、初期燃焼量FPが過小であるから、出湯温度は、設定温度Tsよりも低いTslを目標として上昇する。従って出湯温度はアンダー気味となり、出湯温度の立ち上がりが遅い。
そして燃焼開始から時間が経過し、燃焼状態が安定すると、FF制御の目標値を変更し、燃焼量が通常燃焼量(号数)MPとなる様にガス比例弁35等を制御する。ここで通常燃焼量(号数)MPは、給水を設定温度または設定温度の近傍に水を加熱することができる燃焼量であるから、出湯温度は、温度上昇曲線を変えて図4の様に設定温度Tsに収斂する。
また通常燃焼量(号数)MPは、給水を設定温度または設定温度の近傍に水を加熱することができる燃焼量であるから、フィードバック制御機能による補正量FBPは外乱に対する補正だけであり、図4の様に僅かである。
この様に初期燃焼量FPが過小である場合には、燃焼開始初期における高温出湯異常は発生しにくい。
次に第3パターンについて図5を参照しつつ説明する。図5に示す昇温パターンは、初期燃焼量FPが過大であり、且つ通常燃焼量MPも過大である場合の昇温パターンである。
初期燃焼量FPが過大である場合は、設定温度Tsよりも過度に高い仮想設定温度Tsuを目標として上昇する。
そのため出湯温度は早期の内に設定温度Tsを突破し、オーバーシュートする。
続いてFF制御の目標が、初期燃焼量FPから通常燃焼量MPに変更されるが、通常燃焼量MPについても過度に大きいので、出湯温度は、設定温度Tsよりも高い温度に収斂しようとする。
しかしながら、この段階では、FB制御が機能するから、FB制御によって負の補正量FBPが付加され、出湯温度Taが設定温度Tsに落ちつく。
この様に通常燃焼量(号数)MPが過大である場合は、出湯温度が設定温度Tsよりも高い温度に収斂しようとするから、フィードバック制御機能による補正量FBPが大きい。
この様に、初期燃焼量FPが過大であり、且つ通常燃焼量MPも過大である場合は、必然的に出湯温度Taがオーバーシュートして設定温度Tsを越える。そのため最高時の出湯温度が、危険温度に達すると、高温出湯異常となり、燃焼が停止される。
次に第4パターンについて図6を参照しつつ説明する。図6に示す昇温パターンは、初期燃焼量FPが過小であり、且つ通常燃焼量MPも過小である場合の昇温パターンである。
このパターンについても、給湯栓を始めに少しだけ開き、その後に全開にして流量を急増させた様な場合や、後記するリトライや学習によって初期燃焼量FPが補正された場合に発生するパターンである。
第4パターンでは、初期燃焼量FPが過小であるから、出湯温度は、設定温度Tsよりも低いTslを目標として上昇する。従って出湯温度はアンダー気味となり、出湯温度の立ち上がりが遅い。
そして燃焼開始から時間が経過し、燃焼状態が安定すると、FF制御の目標値を変更し、燃焼量が通常燃焼量(号数)MPとなる様にガス比例弁35等を制御するが、通常燃焼量(号数)MP自体が過小であるから、出湯温度は、設定温度Tsよりも低い温度に収斂しようとする。
しかしながら、この段階では、FB制御が機能するから、FB制御によって正の補正量FBPが付加され、出湯温度Taが設定温度Tsに落ちつく。
この様に通常燃焼量(号数)MPが過小である場合は、出湯温度が設定温度Tsよりも低い温度に収斂しようとするから、フィードバック制御機能による補正量FBPが大きい。
この様に初期燃焼量FPが過小であり、且つ通常燃焼量MPも過小である場合には、燃焼開始初期における高温出湯異常は発生しにくい。
前記した様に本実施形態の給湯装置1は、水量センサー23が所定の最低水量の通水を検知すると、燃焼装置2に自動的点火され、燃焼が開始される。
そして燃焼開始初期においては、FF制御だけによって燃焼量が調整され、燃焼が安定すると、FF制御による誤差をFB制御で補正することにより、出湯温度を制御する。そのため給湯装置1から出湯される湯は、急速に昇温し、出湯温度Taが設定温度Tsに収斂する。即ち燃焼開始初期においては、FF制御の目標値たる初期燃焼量FPが、
FP=MP・A0・B0=1.3MP
であり、通常燃焼量(号数)MPの1.3倍の燃焼量をFF制御の目標値としてガス比例弁35等が制御される。
しかしながら何らかの理由で、高温出湯異常が発生する場合があり、高温出湯異常が発生すると、特許文献1に開示した給湯装置1と同様に燃焼装置2を強制消火する。そして給水栓が依然として開いている等により、熱交換器22に最低水量の水が通過しておれば(MOQが有る状態)、燃焼装置2が再点火され、燃焼量を絞った状態で燃焼装置2がFF制御される。
具体的には、高温出湯異常が発生すると、前記した式2のリトライ係数Anが、初期値たるA0(1.3)から、第1減量補正たるA1(1.2)に変更され、初期燃焼量FPが再演算される。
即ち次式によって第1減量燃焼量に変更した初期燃焼量FPが演算される。
FP=MP・A1・B0=MP・1.2・1.0=1.2MP……式4
FP:初期燃焼量(号数)
A1:リトライ係数:1.2(第1減量補正)
B0:初期値補正係数:1.0(初期値)
即ち1回目のリトライ時には、FF制御の目標値たる初期燃焼量FPが、1.3MPから1.2MPに減少されて燃焼量がFF制御される。
即ち高温出湯異常が発生した場合であって、且つ給湯装置1内に通水が存在し続けている場合(MOQが有る状態)には、基本燃焼量から第1減量燃焼量に燃焼量を絞って燃焼装置2が再燃焼される。
また第1減量燃焼量に燃焼量を絞ってもなお高温出湯異常が発生した場合には第1減量燃焼量から第2減量燃焼量に燃焼量の目標値を絞り、再点火後はこれをFF制御の目標値としてFF制御される。
即ち次式によって第2減量燃焼量に変更した初期燃焼量FPが演算される。
FP=MP・A2・B0=MP・1.1・1.0=1.1MP……式5
FP:初期燃焼量(号数)
A2:リトライ係数:1.1(第2減量補正)
B0:初期値補正係数:1.0(初期値)
それでも高温出湯異常が発生した場合には第2減量燃焼量から第3減量燃焼量に燃焼量を絞り、さらにそれでも高温出湯異常が発生する場合には第3減量燃焼量から第4減量燃焼量に絞り、高温出湯異常が発生しなくなるまで燃焼量を絞り続けて再点火再燃焼を行う。
図7〜10は、この場合の昇温パターンの変化を説明するものである。
即ち図7は、高温出湯異常が発生する代表的なパターンであり、初期燃焼量FPが過大であるために高温出湯異常が発生した場合の昇温パターンである。
初期燃焼量FPが過大である場合は、前記した様に設定温度Tsよりも過度に高い仮想設定温度Tsuを目標として上昇する。
そのため出湯温度は早期の内に設定温度Tsを突破し、オーバーシュートする。そしてこの時に出湯温度が危険温度(例えば摂氏60度以上)を越えると、高温出湯異常となり、燃焼装置2が強制的に停止される。
しかし給水栓が依然として開いている等により、熱交換器22に最低水量の水が通過しておれば、燃焼装置2が再点火され、点火後は、前記した様に燃焼量を絞った状態に燃焼装置2がFF制御される。
即ちFF制御の目標値たる初期燃焼量FPが、1.3MPから1.2MPに減少されて再燃焼される(図8)。
続く第2回目のリトライにおいては、初期燃焼量FPが1.1MPに減少されて再燃焼されるので、燃焼開始初期における昇温曲線の傾斜は、図9に示すように先の2回よりもさらに緩やかになる。
ここで燃焼が安定するまでの間に、出湯温度が危険温度(例えば摂氏60度以上)を越えなければ、図9に示すようにFF制御の目標値が通常燃焼量(号数)MPに変更され、さらにフィードバック制御機能による正又は負の補正量FBPが付加され、出湯温度Taを設定温度Tsに近づく。
最初の燃焼開始と第1回目のリトライ、第2回目のリトライにおける昇温パターンを重ねると、図10の様である。
一方、FF制御の目標値たる初期燃焼量FPが第2減量燃焼量たる1.1MPに減少されて再燃焼されたにも係わらず、出湯温度が危険温度(例えば摂氏60度以上)を越えると、高温出湯異常となり、燃焼装置2が再度強制的に停止される。
給水栓が依然として開いており、熱交換器22に最低水量の水が通過しておれば(MOQがある状態)、初期燃焼量FPを第3減量燃焼量に絞る。さらに高温出湯異常発生すると、初期燃焼量FPを第4減量燃焼量に絞り。それでも高温出湯異常発生する場合は第5減量燃焼量に絞る。本実施形態では、第7減量燃焼量まで絞ることができる。最終条件たる第7減量燃焼量まで絞っても高温出湯異常が発生す場合は、給湯装置1に根本的な故障があると考えられるので、燃焼装置2の動作をロックし、以後は熱交換器22に最低水量の水が通過していても燃焼を開始させない。
また所定のリトライ回数未満で高温出湯異常が発生しなかった場合は、次回の燃焼時には、リトライ係数Anを初期値に戻す。即ち所定のリトライ回数で高温出湯異常が解消した場合は、偶発的な要因で高温出湯異常が発生した可能性がある。そのためリトライ係数Anを初期値に戻し、設計時の条件で燃焼を開始させても高温出湯異常が発生しない可能性が高い。そのためリトライ回数が例えば5回未満で高温出湯異常が解消した場合は、リトライ係数Anを初期値に戻し、設計時の条件で再度燃焼させる。
一方、リトライを相当回数行わなければ高温出湯異常が解消しない場合は、偶発的な要因で高温出湯異常が発生したとは言えず、構造的な問題を含んでいる可能性が高い。そのため設計時の条件で燃焼を開始させると、必然的に高温出湯異常が発生してしまう懸念がある。例えばリトライ回数が5回以上で高温出湯異常が解消した場合は、初期燃焼量FPを補正初期燃焼量SPに減少させて燃焼開始初期のFF制御を行う。
具体的には、高温出湯異常が5回連続して発生すると、前記した式2のリトライ係数Anが、初期値たるA0に戻り、初期値補正係数Bnが、初期値たるB0から、第1初期値補正たるB1に変更される。
即ち次式によって初期燃焼量FPから小燃焼量側に補正した第1補正初期燃焼量SPが演算される。
SP=MP・A0・B1=MP・1.3・0.9=1.17MP……式6
SP:補正初期燃焼量(号数)
A0:リトライ係数:1.3(初期値)
B1:初期値補正係数:0.9(第1初期値補正)
そして使用者等によって新たに給湯栓が開かれる等により、水量センサー23が所定の最低水量の通水を検知すると、通常通り燃焼装置2に自動的に点火され、燃焼が開始される。
そして燃焼開始初期においては、FF制御だけによって燃焼量が調整される。ここで燃焼開始初期においては、FF制御の目標値は、補正初期燃焼量SPであり、1.17MPであって、初期値よりも燃焼量が絞られている。そのため、初期値の状態と比較すると、燃焼開始時の昇温曲線の傾斜が緩いものとなる。
ただし、新たに給湯栓が開かれた場合の燃焼開始初期におけるFF制御の目標値は、前回の給湯の際に高温出湯異常が解除された第5減量燃焼量よりも大きいので、第5減量燃焼量による場合に比べると、燃焼開始時の昇温曲線の傾斜は急傾斜となり、出湯温度の立ち上がりは早い。
またこの場合でも高温出湯異常が発生すると、燃焼装置2が強制消火されるが、熱交換器22に依然として最低水量の水が通過しておれば、さらに再点火され、先の場合と同様に燃焼量を絞った状態で燃焼装置2がFF制御される。
具体的には、高温出湯異常が発生すると、前記した式2のリトライ係数Anを先と同様に初期値たるA0(1.3)から、第1減量補正たるA1(1.2)に変更し、補正初期燃焼量SPが再演算される。
即ち次式によって第1減量燃焼量に変更した補正初期燃焼量SPが演算される。
SP=MP・A1・B1=MP・1.2・0.9=1.08MP……式7
SP:補正初期燃焼量(号数)
A1:リトライ係数:1.2(第1減量補正)
B1:初期値補正係数:0.9(第1初期値補正)
即ち燃焼開始初期におけるFF制御の目標値(燃焼量)を、初期燃焼量FPから第1補正初期燃焼量SPに変更した後に、新たに高温出湯異常が発生すると、1回目のリトライとして演算処理される。
即ち初期燃焼量FPから第1補正初期燃焼量SPに変更した後に高温出湯異常が発生した場合であって、且つ給湯装置1内に通水が存在し続けている場合には、第1補正初期燃焼量SPの基本燃焼量(初期値補正係数がB1の場合の燃焼量)を第1減量燃焼量(SPに対する第1減量燃焼量)に絞り、再点火後はこれをFF制御の目標値として燃焼装置2が制御される。
また第1減量燃焼量(SPに対する第1減量燃焼量)に燃焼量を絞ってもなお高温出湯異常が発生した場合には第1減量燃焼量からさらに第2減量燃焼量(SPに対する第2減量燃焼量)に燃焼量を絞って燃焼装置2がFF制御される。
即ち次式によって第2減量燃焼量に変更した初期燃焼量FPが演算される。
SP=MP・A2・B1=MP・1.1・0.9=0.99MP……式8
FP:初期燃焼量(号数)
A2:リトライ係数:1.1(第1減量補正)
B1:初期値補正係数:0.9(第1初期値補正)
それでも高温出湯異常が発生した場合には第2減量燃焼量から第3減量燃焼量に燃焼量を絞り、さらにそれでも高温出湯異常が発生する場合には第3減量燃焼量から第4減量燃焼量に絞り、高温出湯異常が発生しなくなるまで燃焼量を絞り続けて再燃焼を行う。
所定のリトライ回数で高温出湯異常が発生しなかった場合は、次回の燃焼時には、リトライ係数Anを初期値に戻す。即ち所定のリトライ回数で高温出湯異常が解消した場合は、偶発的な要因で高温出湯異常が発生した可能性がある。そのため初期値補正係数は、第1初期値補正を維持し、リトライ係数Anだけを初期値に戻す。例えば5回未満で高温出湯異常が解消した場合は、リトライ係数Anを初期値に戻す。
一方、リトライを相当回数行わなければ高温出湯異常が解消しない合は、先の場合と同様に、補正初期燃焼量SPをさらに減少させる。
例えば高温出湯異常が5回連続して発生すると、前記した式2のリトライ係数Anが、初期値たるA0に戻り、初期値補正係数Bnが、第1減量補正たるB1から、第2初期値補正たるB2に変更される。
即ち次式によって初期燃焼量FPから小燃焼量側に補正した第1補正初期燃焼量SPが演算される。
SP=MP・A0・B2=MP・1.3・0.8=1.04MP……式9
SP:補正初期燃焼量(号数)
A0:リトライ係数:1.3(初期値)
B2:初期値補正係数:0.8(第2初期値補正)
またこの場合でも高温出湯異常が発生すると、燃焼装置2を強制消火し、熱交換器22に最低水量の水が通過しておれば、再点火され、先の場合と同様に燃焼量を絞った状態で燃焼装置2がFF制御される。
具体的には、高温出湯異常が発生すると、前記した式2のリトライ係数Anを先と同様に初期値たるA0(1.3)から、第1減量補正たるA1(1.2)に変更し、補正初期燃焼量SPが再演算される。
即ち次式によって第1減量燃焼量に変更した補正初期燃焼量SPが演算される。
SP=MP・A1・B2=MP・1.2・0.8=0.96MP……式10
SP:補正初期燃焼量(号数)
A1:リトライ係数:1.2(第1減量補正)
B2:初期値補正係数:0.8(第2初期値補正)
即ち燃焼開始初期におけるFF制御の目標値(燃焼量)を、初期燃焼量FPから第2補正初期燃焼量SPに変更した後に、新たに高温出湯異常が発生すると、1回目のリトライとして演算処理される。
即ち初期燃焼量FPから第2補正初期燃焼量SPに変更した後に高温出湯異常が発生した場合であって、且つ給湯装置1内に通水が存在し続けている場合には、再点火後、第2補正初期燃焼量SPの基本燃焼量を第1減量燃焼量(SPに対する第1減量燃焼量)に絞って燃焼装置2がFF制御される。
以下、高温出湯異常が発生する度にこの演算を繰り返す。熱交換器22に通水が維持されている間に、高温出湯異常が発生すると、燃焼開始初期におけるFF制御の燃焼量の目標値を一段階ずつ減少させてゆく(A0からA1,A2へと順次変更)。そして高温出湯異常が解消されて通常の温度の出湯が実現し、給湯を終えて熱交換器22内の通水が無くなったならば、燃焼開始初期におけるFF制御の目標値(燃焼量)を初期値に戻す(A3等からA0に変更)。以後、新たに熱交換器22に通水があれば、再点火し、燃焼開始初期においては、初期値の目標値でFF制御を行う。
しかし、熱交換器22に通水が維持されている間に、高温出湯異常が所定回数以上繰り返された後に高温出湯異常が解消されて通常の温度の出湯が実現し、給湯を終えて熱交換器22内の通水が無くなったならば、燃焼開始初期におけるFF制御の目標値(燃焼量)を補正初期燃焼量SPに下げ(B0からB1に変更)、この下げた目標値(燃焼量)を記憶学習させる。
この状態で、高温出湯異常が発生すると、先の場合と同様に、燃焼開始初期におけるFF制御の燃焼量の目標値を一段階ずつ減少させ(A0からA1,A2へと順次変更)、高温出湯異常が解消されて通常の温度の出湯が実現し、給湯を終えて熱交換器22内の通水が無くなったならば、燃焼開始初期におけるFF制御の目標値を補正初期燃焼量SPの初期値(B1を維持してA3等からA0に変更)に戻す。以後、新たに熱交換器22に通水があれば、燃焼開始初期においては、初期値の目標値でFF制御を行う。
また熱交換器22に通水が維持されている間に、高温出湯異常が所定回数以上繰り返された後に高温出湯異常が解消されて通常の温度の出湯が実現し、給湯を終えて熱交換器22内の通水が無くなったならば、燃焼開始初期におけるFF制御の目標値を最初の補正初期燃焼量SPからさらに低下させる(B1をB2に変更)。
以上は、高温出湯異常が頻発し、燃焼開始初期におけるFF制御の燃焼量を下げていく場合について説明したが、本実施形態では、一旦下げたFF制御の目標値を復帰させる場合がある。
即ち本実施形態では、フィードバック制御機能による正又は負の補正量FBPに注目し、燃焼状態が安定した状態における補正量FBPが小さいことを条件として一旦下げたFF制御の燃焼量の目標値を復帰させる。
以下、この理由を説明する。
前記した様に、出湯温度の上昇曲線は、図2に示す様なオーバシュートもアンダーシュートも無いパターンが理想的であるが、現実的には、図3,4,5,6に示す様なパターンを描く場合が多い。従って出湯温度の上昇曲線は代表的に図2に示す様なパターンを含めて図3,4,5,6の5パターンがあると言える。
この中で図5に示す昇温パターンは、初期燃焼量FPが過大であり、且つ通常燃焼量MPも過大である場合を示している。この様に初期燃焼量FPが過大であり、且つ通常燃焼量MPも過大である場合は、給湯装置1を設置する際の設定を誤った様な場合であり、構造的に高温出湯異常を起こしやすい状態であると言える。
これに対して図3に示す昇温パターンは、初期燃焼量FPが過大であるが、通常燃焼量MPが適正である場合の昇温パターンである。この様に初期燃焼量FPが過大であるが、通常燃焼量MPが適正である場合は、高温出湯異常は発生しやすいと言えるが、初期燃焼量FPが過大であって通常燃焼量MPが適正となる条件は、例えば最初に給水栓を僅かに開き、その後に前回にした場合の様な突発的な要因が存在する場合に限られ、給湯装置1の異常や設定の誤りではない。
従って、例え初期燃焼量FPが過大であるが、通常燃焼量MPが適正である場合の昇温パターンで高温出湯異常が発生したとしても、時間の経過によって突発的な要因が解消すれば、図2に示す様な理想的な昇温パターンに戻る。
従って初期燃焼量FPが過大であるが、通常燃焼量MPが適正である場合には、補正初期燃焼量SPの補正段階を繰り下げたり、補正初期燃焼量SPを初期燃焼量FPに戻しても構わない。
同じく、図4に示す場合の様に、初期燃焼量FPが過小であるが、通常燃焼量MPが適正である場合の昇温パターンである。
このパターンは、前記した様にリトライや学習によって初期燃焼量FPが補正された場合に発生するパターンである。またこのパターンは、給湯栓を始めに少しだけ開き、その後に全開にして流量を急増させた様な場合や、後記するリトライや学習によって初期燃焼量FPが補正された場合に発生するパターンであり、突発的な要因が存在する場合に限られ、給湯装置1の異常や設定の誤りではない。
従って、例え初期燃焼量FPが過小であるが、通常燃焼量MPが適正である場合の昇温パターンで高温出湯異常が発生したとしても、時間の経過によって突発的な要因が解消すれば、図2に示す様な理想的な昇温パターンに戻る。
従って初期燃焼量FP(又は補正初期燃焼量SP)が過小であるが、通常燃焼量MPが適正である場合には、補正初期燃焼量SPの補正段階を繰り下げたり、補正初期燃焼量SPを初期燃焼量FPに戻しても構わない。
従って、本実施形態では、燃焼状態が安定した状態における補正量FBPが小さいことを条件として一旦下げたFF制御の目標値を復帰させる。
ただしただ一回だけ補正量FBPが小さいからといってFF制御の目標値を復帰させるのは、偶発的に補正量FBPが小さかった場合を排除できないので、燃焼状態が安定した状態で補正量FBPが小さいという条件を連続して所定回数満足する場合に、補正初期燃焼量SPを一段階ずつ復帰させる。
例えば燃焼状態が安定した状態で補正量FBPが小さいという条件が連続して5回続いた場合には、補正初期燃焼量SPを一段階ずつ復帰させる。
続いて、本実施形態の給湯装置1の実際の動作を図11、図12のフローチャートを参照しつつ説明する。
なお、図11、図12のフローチャートでは、工程中に能力切り換えとが無いことを前提としている。即ち前記した様に、本実施形態では、必要な燃焼量に応じて燃焼区画の大小を決定し、当該区画に燃料を供給する電磁弁36,37を開く。また燃焼量が大きく変動した場合は、電磁弁36,37を切り換えて燃焼区画を変更する。この動作を能力切り換えと称する。
能力切り換えを行う場合には、各燃焼エリアへの火移りを円滑に行わしめるため、一旦全ての燃焼エリアのバーナを燃焼させる。そのため一時的に供給熱量が過多となり、出湯温度も一時的に上昇し、前記した図2から図6のいずれの昇温パターンにも当てはまらない昇温過程を辿る。そのため図11、図12で示す工程中に能力切り換えが実行された場合は、ステップ1等に戻す等のクリア作業が実行される。
本実施形態の給湯装置1は、前記した様に、水量センサー23が熱交換器22に所定の最低水量の通水があることを検知(MOQがある状態)すると、燃焼装置2に自動的点火され、燃焼が開始される。図11のフローチャートで説明すると、ステップ1でMOQがオン状態となるのを待っている。そしてステップ1でMOQがオン状態となったことが確認されると、ステップ2に移行し、図示しないイグナイタで燃焼装置2に点火する。そして続いて燃焼量の制御を行う(ステップ3)。ここで本実施形態では、燃焼開始直後は、FF制御のみによって燃焼量を制御し、FB制御は付加しない。また燃焼量は、初期燃焼量FPを目標値としてガス比例弁35等を制御する。
そして図示しないフレームロッド等によって火炎の発生が確認されると、その後の積算通水量(積算出湯量)をカウントする(ステップ4)。そしてステップ5、6で燃焼状態が安定したか否かを確認する。
即ちステップ5、6では、
(1)実際の出湯温度が設定温度に近づいたか否か。
(2)出湯量が安定したか否か。
を確認する。
より具体的には、ステップ5で設定温度Ts と出湯温度Taとを比較し、この差が一定(摂氏2度)未満となったか否かという点と、積算流量があるか否か(所定値S以上、例えば0.2リットル以上流れたか否か)を確認する。
またステップ6では、積算流量が、一定値以上であるか否か(所定値L以上、例えば3リットル以上であるか否か)を確認する。
ステップ5,6のいずれかが満足されれば、ステップ7に移行し、FF制御に加えてFB制御を機能させる。
そして現在のFFの燃焼目標値が、通常燃焼量MP以上であるか否かを確認する。
現在のFF制御の燃焼量の目標値が、通常燃焼量MP以上であるならば、ステップ9に移行し、ただちにFF制御の燃焼量の目標値を初期燃焼量FPから通常燃焼量MPに変更する。
一方、現在のFF制御の燃焼量の目標値が、通常燃焼量MP未満である場合は、ステップ10以降の工程を実行し、時間をかけてFF制御の燃焼量の目標値を通常燃焼量MPに変更する。
即ちステップ10でタイマの計時を開始し、ステップ11で一定時間の経過を待つ。一定時間が経過すればステップ12に移行し、FF制御の燃焼量の目標値を徐々に通常燃焼量MPに変更する。
そしてステップ13で、現在のFFの燃焼量の目標値が、通常燃焼量MP以上であることが確認されると、ステップ9に移行し、FF制御の燃焼量の目標値を通常燃焼量MPと一致させる。
一方、この制御フローと並行して、図12の制御フローが実行されている。
図12の制御フローは、初期燃焼量FP及び補正初期燃焼量SPを変更する制御であり、左列は、初期燃焼量FP及び補正初期燃焼量SPを減少させて行く制御であり、右列は、減少させた初期燃焼量FP及び補正初期燃焼量SPを復帰させる制御である。
即ち初期燃焼量FP及び補正初期燃焼量SPを変更する制御においても、ステップ1でMOQがオン状態となるのを待つ。またMOQがオン状態でないならば、ステップ10に移行し、リトライ係数AnをA0に変更する。
従って一旦MOQがオフとなり、給湯作業が一旦終了した状態となれば、現在のリトライ係数Anに係わらず、リトライ係数Anが初期値に戻る。
ステップ1でMOQがオン状態となったことが確認されると、ステップ2に移行し、図示しないイグナイタで燃焼装置2に点火する。なおこの後、前記した様に燃焼量のFF制御が並行して行われている。
図12のフローチャートの説明に戻ると、ステップ3で高温出湯異常の発生の有無を確認する。
ここで高温出湯異常が発生したならば、ステップ4に移行して、燃焼を強制停止し、ステップ5に移行してリトライ係数Anを1段階上げる。例えば、現在のリトライ係数AnがA0(初期値)であるならば、A1(第1減量補正)に変更し、現在のリトライ係数AnがA1(第1減量補正)であるならば、A2(第2減量補正)に変更する。
仮に、現在のリトライ係数AnがA0(初期値)であり、A1(第1減量補正)に変更されたと仮定して説明を続ける。
続いてステップ6に移行し、アップカウンタに1を加え、リトライ回数を積算する。一方、ダウンカウンタはクリアして0に戻す。ここでアップカウンタは、初期値補正係数を上昇させるためにリトライの回数を積算するカウンタである。またダウンカウンタは初期値補正係数を復帰させるために正常に給湯が行われた回数を積算するカウンタである。
本実施形態では、ステップ6でダウンカウンタはクリアされるから、正常な給湯が連続して行われなければダウンカウンタは積算加算されない。
そしてステップ7に移行し、アップカウンタの数を確認する。
リトライの数が5未満である場合には、ステップ1に戻り、MOQのオンオフ状態を確認する。ここでステップ1に戻り、再度MOQのオンオフ状態を確認してMOQがオンである場合とは、例えば使用者が給湯栓を開いて高温出湯異常が発生し、燃焼が停止されたが、依然として給湯栓が開かれたままの状態である様な場合である。
この様な場合は、再度ステップ2に移行して燃焼装置2に再点火される。ここで前記した様に図11のフローチャートに基づいて燃焼量の制御が並行して行われている。この時同時に実行されている燃焼量の制御では、初期燃焼量FPのリトライ係数AnがA1(第1減量補正)に上げられているから、FF制御の目標値は、初期燃焼量FPを第1減量補正した燃焼量である。
そして続いてステップ3で高温出湯異常の発生を確認する。高温出湯異常が発生したならば、再度ステップ4に移行して、燃焼を強制停止し、ステップ5に移行してリトライ係数Anを1段階上げる。ここて現在のリトライ係数Anは、A1(第1減量補正)であるから、A2(第2減量補正)に変更する。
続いてステップ6に移行し、アップカウンタに1を加え、リトライ回数を積算する。一方、ダウンカウンタはクリアして0に戻す。
そしてステップ7に移行し、アップカウンタの数を確認する。
前記した仮定下においては、リトライの回数が2であり、5未満である場合から、ステップ1に戻り、三たびMOQのオンオフ状態を確認する。
こうしてステップ1〜ステップ7を繰り返し、アップカウンタが加算を続けられ、アップカウンタの数が5となると、ステップ8に移行し、初期値補正係数Bnを一段階上げる。例えば、現在の初期値補正係数BnがB0(初期値)であるならば、B1(第1初期値補正)に変更し、現在の初期値補正係数BnがB1(第1初期値補正)であるならば、B2(第2初期値補正)に変更する。
仮に、現在の初期値補正係数BnがB0(初期値)であり、B1(第1初期値補正)に変更されたと仮定して説明を続ける。
そしてステップ9に移行し、アップカウンタとダウンカウンタの双方をクリアし、ステップ1に戻る。
もしこれ以降も、MOQがオン状態を続けており、且つ高温出湯異常が発生しつづければ、ステップ1〜ステップ9までの動作を繰り返す。より具体的には、先にステップ1〜7の工程を繰り返す。ここで再度ステップ2に移行して燃焼装置2に再点火され、図11のフローチャートに基づいて燃焼量の制御が並行して行われるが、この時同時に実行されている燃焼量の制御では、初期燃焼量FPが補正初期燃焼量SPに変更されている。またリトライ係数Anは、その都度変更される。
さらにリトライの回数が5回となり、ステップ8に移行すると、初期値補正係数Bnがさらに一段階上げられる。ここで現在の初期値補正係数Bnは、B1(第1初期値補正)から、B2(第2初期値補正)に変更する。
こうして初期値補正係数Bnが上位側に変更され、補正初期燃焼量SPが徐々に減少した状態で初期の燃焼が行われる。
一方、何回かのリトライの後、MOQがオフになると、前記した様にステップ10に移行し、リトライ係数AnがA0に変更される。しかしながら、アップカウンタ及びダウンカウンタの数値はクリアされない。また初期値補正係数Bnについてもクリアされない。
従って一旦、給湯作業が終了してMOQがオフになっても、初期値補正係数Bnはそのまま記憶されており、新たなMOQがオンになった場合には、記憶された初期値補正係数Bnで燃焼制御が行われる。
次に、図12のフローチャート右列の、減少させた初期燃焼量FP及び補正初期燃焼量SPを復帰させる制御について説明する。
前記した様にステップ3では、高温出湯異常の発生を確認するが、機器が正常であり、且つ外乱も無いのであれば、高温出湯異常は発生しない。即ち通常の状態においては、大多数の場合、ステップ3はNOとなり、ステップ11以降に移行する。ステップ11〜ステップ13では、一定時間以上、正常な給湯動作を維持しているか否かを検知し、同時にこの間のフィードバック制御機能による正又は負の補正量FBPが所定値以下であるか否かを検知している。
より具体的には、設定温度Ts と出湯温度Taとを比較し、この差が一定未満となったか否かで判断する。即ち設定温度Ts と出湯温度Taとを比較し、この差が一定(摂氏2度)未満となっておれば、正常な給湯動作であると判断する。
また補正量FBPが所定値以下であるか否かは、次式で求められる係数Cが、一定値以下であるか否かによって判断する。例えば係数Cが0.9以下であるならば、補正量FBPが小さい、所定値以下であると判断する。
C=(FF量−FBP)/FF量……式11
FF量:現在のFF量制御の燃焼量
FBP:現在のFB制御の補正量
即ち前記した通り、燃焼装置2に点火されると、図11のフローチャートに基づいて燃焼量の制御が並行して行われている。この時同時に実行されている燃焼量の制御は、FF制御だけが実行されている初期段階から、FF制御とFB制御が併用される段階に移行しつつある。そして時間が経過すると、図11のフローチャートにおける制御工程がステップ9に移行し、FF制御の燃焼量の目標値が通常燃焼量MPに変更される。
従って燃焼開始時の出湯温度の上昇曲線が、前記した図2〜図6のいずれの軌跡を辿ったとしても、出湯温度は安定期に入っている。従って補正量FBPの大小を確認することにより、通常燃焼量MPが適正であるか否かを推定することができる。そして前記した様に、通常燃焼量MPが適正であるならば、補正初期燃焼量SPの補正段階を繰り下げたり、補正初期燃焼量SPを初期燃焼量FPに戻しても構わない。
フローチャートに沿って説明すると、ステップ11でタイマーの計時が開始される。このタイマーは、前記した様に、一定時間以上、正常な給湯動作を維持しているか否かを検知し、同時にこの間の一定時間の間、フィードバック制御機能による正又は負の補正量FBPが所定値以下であることを確認するためのタイマーである。
当該タイマーが計時を終えるまでの間に、上記した二つの条件を外れることとなった場合は、ステップ18に移行してタイマーをクリアし、ステップ1に戻る。
また一定時間の間、上記した二つの条件を維持し続けておれば、ステップ13からステップ14に移行し、前記したアップカウンタをクリアし、ダウンカウンタに1を加算する。
本実施形態では、ステップ14でアップカウンタがクリアされるから、単一のMOQオン中に連続して高温出湯異常が発生しなければアップカウンタは加算されない。また単一のMOQオン中に正常な給湯が行われた時間が一定以上あれば、アップカウンタがクリアされる。
そしてステップ15に移行し、ダウンカウンタの数を確認する。
ダウンカウンタの数が5未満である場合には、ステップ1に戻る。なおフローチャートには表れていないが、ダウンカウンタが加算されるのは、MOQオンが維持されている間に1回限りであり、長時間に渡って連続的に安定して給湯を行っても、ダウンカウンタが連続して加算される訳ではない。
使用者が給湯の使用と停止を繰り返し、その間、一度も高温出湯異常が発生しなければ前記したステップ11〜ステップ15を繰り返してダウンカウンタに1が加算されて行く、そしてダウンカウンタの数が再度5になれば、ステップ15からステップ16に移行し、初期値補正係数Bnをさらに一段階下げる、現在の初期値補正係数BnはB2(第2初期値補正)であるから、初期値補正係数Bnは、B1(第1初期値補正)に復帰する。
こうして初期値補正係数Bnが下位側に変更され、補正初期燃焼量SPが徐々に増加した状態で初期の燃焼が行われる。
そして遂には、初期値補正係数BnがB0(初期値)に復帰し、補正初期燃焼量SPが初期値たる初期燃焼量FPに戻る。そのため出湯温度の立ち上げ速度が復帰し、使い勝手が向上する。
以上説明した実施形態では、リトライ係数Anと、初期値補正係数Bnの二つの変数を設定し、リトライのたびにリトライ係数Anを追加し、リトライが繰り返されると初期値補正係数Bnを変更し、初期値補正係数Bnを記憶学習させたが、本発明はこの演算に限定されるものではない。例えば、リトライ係数Anだけを定め、リトライの度にリトライ係数Anを上昇させ、リトライを繰り返した場合には、次のMOQがオンされた際に、初期値以外のリトライ係数Anを採用する方策も有効である。
具体的には、高温出湯異常が発生する度ごとに初期燃焼量FPを第1減量燃焼量、第2減量燃焼量、第3減量燃焼量と減少させてゆく。そして例えば第5減量燃焼量で高温出湯異常が解消された場合は、次にMOQがオンされた時に第1減量燃焼量を初期燃焼量FPとして燃焼制御する。
また上記した実施形態では、リトライがある場合は、基本的なFF制御の燃焼量の目標値にリトライ係数Anや初期値補正係数Bnを乗じて燃焼開始初期の燃焼量を小燃焼量側に補正したが、基本的なFF制御の燃焼量の目標値から所定量の数量を引くことによって燃焼開始初期の燃焼量を小燃焼量側に補正してもよい。またこれらを複雑に組み合わせてもよい。
以上説明した実施形態は、フィードフォワード制御及びフィードバック制御によって燃焼量だけを制御するものであるが、バイパス配管25に比例弁等を設け、バイパス配管を通過する水量をフィードバック制御するものにも本発明を適用することができる。
以上説明した実施形態では、燃焼開始初期にFF制御のみを利用し、FB制御は停止しているが、本発明はこの構成に限定されるものではなく、燃焼開始初期にFB制御を行ってもよい。ただし、燃焼開始初期には、FB制御の寄与率(ゲイン)を下げておくことが望ましい。
なおFB制御を行う際には、一般的にガス比例弁35がPID制御される。ここでPID制御におけるPI成分(比例と積分)のゲインは、通水量によって変化させることが望ましい。
ただしPI成分(比例と積分)のゲインを通水流に応じて一律の変化率で変化させると、大流量時には出湯温度の収束時間が短くなるが、小流量時には出湯温度の応答速度が遅いため、出湯温度のハンチングが起きる場合がある。
逆にPI成分のゲインが小さい場合には、小流量時には出湯温度の収束時間が短くなるが、大流量時には出湯温度の収束時間が長くなる。
また当該ゲインを小さく設定すると、出湯温度が大きくオーバーシュートした場合に、オーバーシュートからの戻りが遅くなるという問題がある。
そのためPI成分(比例と積分)のゲインを通水量によって変化させるが、通水量に応じて一律の変化率で変化させるのではなく、大流量時の変化率と小流量側の変化率を異ならせ、小流量時に変化率を幾分抑え、小流量時にはPI成分(比例と積分)のゲインを高めに設定することが望ましい。
例えば次の式によってI成分(積分)を変化させる。
I成分=Ki・∫{流量・(設定温度Ts−出湯温度Ta)/25}
(I成分=Ki・インテグラル{流量・(設定温度Ts−出湯温度Ta)/25})
Ki:I分における本来のゲイン
ここで、Kiを流量による可変方式とするためにKiを次の様に定義して流量が少ないときほどKiが小さくなる様にする。
Ki=A・流量+B
ここで〔C≦Ki≦D〕
A,B,C,D:定数
ただし
(設定温度Ts−出湯温度Ta)の値に制限を設ける。
E≦(設定温度Ts−出湯温度Ta)≦F
A,B,C,D:定数
上記した式は、I成分(積分)を変化させる式であるが、他の成分(ID)を同様の式で変化させてもよい。
上記した式によると、ガス比例弁35のPI制御のゲインを流量によって変化させることができる。またガス比例弁35のPI制御の温度偏差成分(設定温度Ts−出湯温度Ta)を出湯温度のオーバーシュート側だけ拡大することができる。
その結果、各流量における出湯温度の最適な応答特性を満足させることができ、出湯温度の収束時間を短くすることができる。また出湯温度がオーバーシュートしても、戻り速度が早いので、出湯温度がオーバーシュートしても、出湯温度を早期に所望の温度に収束させることができる。
以上説明した給湯装置1は、高温出湯異常の発生を抑制することができ、高い安全性を有している。また本実施形態の給湯装置1は、出湯温度の立ち上がりの遅れが防止され、使い勝手がよい。
1 給湯装置
2 燃焼装置
3 燃焼部
5 バーナ
22 熱交換器
23 水量センサー
25 バイパス配管
27 入水温度センサー
28 出湯温度センサー
30 燃料系統
35 ガス比例弁
40 制御装置

Claims (4)

  1. 燃焼装置と、熱交換器とを有し、前記熱交換器に所定量以上の通水があることを条件として燃焼装置が燃焼し、燃焼熱で熱交換器内の水を加熱し、設定温度の湯を出湯させる給湯装置であって、入水温度と、通水量と、前記設定温度に基づいて燃焼量を演算する燃焼量演算機能を備え、燃焼開始初期においては燃焼量演算機能で演算された初期燃焼量FPを基準として燃焼装置を燃焼させ、且つ出湯温度が異常な高温となった場合には燃焼を停止し、熱交換器に対する通水が所定量以上維持されている場合には燃焼量を初期燃焼量FPから小燃焼量側に補正して燃焼装置を再度燃焼させ、さらに出湯温度が異常な高温となった場合には燃焼を停止し、熱交換器に対する通水が所定量以上維持されている場合には前記補正後の燃焼量から更に小燃焼量側に補正して燃焼装置を再度燃焼させるリトライ機能を備えた給湯装置において、リトライの回数が一定回数以上となった場合であって、一旦熱交換器に対する通水が所定量未満となりその後に熱交換器に対する通水が所定量以上となった場合には、前記初期燃焼量FPを小燃焼側に補正し、当該小燃焼側に補正された補正初期燃焼量SPで燃焼装置を燃焼させ、且つ出湯温度が異常な高温となった場合には燃焼を停止し、熱交換器に対する通水が所定量以上維持されている場合には燃焼量を補正初期燃焼量SPから小燃焼量側に補正して燃焼装置を再度燃焼させ、さらに出湯温度が異常な高温となった場合には燃焼を停止し、熱交換器に対する通水が所定量以上維持されている場合には前記補正後の燃焼量から更に小燃焼量側に補正して燃焼装置を再度燃焼させることを特徴とする給湯装置。
  2. 燃焼量演算機能に加えて出湯温度をフィードバックして燃焼装置の燃焼量を補正制御するフィードバック制御機能を備え、燃焼量演算機能によって演算された燃焼量と、フィードバック制御機能による正又は負の補正量FBPによって燃焼装置を燃焼させるものであり、前記燃焼量演算機能は設定温度または設定温度の近傍に水を加熱することができる通常燃焼量MPを演算することが可能であり、前記初期燃焼量FPは通常燃焼量MPよりも大きい燃焼量であって設定温度以上に水を加熱することができる燃焼量であり、前記補正初期燃焼量SPは前記通常燃焼量MP以上又は以下の燃焼量であり、熱交換器に対する通水が所定量未満である状態から通水が所定量以上となった場合における燃焼開始初期においては前記初期燃焼量FP又は補正初期燃焼量SPで燃焼装置を燃焼させ、一定の条件を充足後は通常燃焼量MPと、フィードバック制御機能による正又は負の補正量FBPによって燃焼装置を燃焼させるものであり、前記補正初期燃焼量SPで燃焼装置が燃焼を開始した場合であって、前記一定の条件を充足後のフィードバック制御機能による正又は負の補正量FBPが所定量以下となったことを条件の一つとして補正初期燃焼量SPを初期燃焼量FPに復帰させることを特徴とする請求項1に記載の給湯装置。
  3. 燃焼開始初期においてはフィードバック制御機能を働かせず、燃焼開始後からの積算出湯量が所定値S以上であり且つ出湯温度が所定の温度以上となった場合、あるいは燃焼開始後からの積算出湯量が前記Sよりも多量の所定値L以上となった場合にフィードバック制御機能を働かせ、通常燃焼量MPとフィードバック制御機能による正又は負の補正量FBPを付加して燃焼装置を燃焼させることを特徴とする請求項2に記載の給湯装置。
  4. 補正初期燃焼量SPが通常燃焼量MPよりも小さい場合には、補正初期燃焼量SPで燃焼されている状態から、通常燃焼量MPとフィードバック制御機能による正又は負の補正量FBPを付加して燃焼装置を燃焼させる状態に徐々に移行させることを特徴とする請求項2又は3に記載の給湯装置。
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