JP5463646B2 - 光モジュール - Google Patents

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Description

本発明は回路基板と受発光素子を簡易に接続し得る光モジュールに関する。
電子素子間や配線基板間の高速・高密度信号伝送において、従来の電気配線による伝送では、信号の相互干渉や減衰が障壁となり、高速・高密度化の限界が見え始めている。これを打ち破るため電子素子間や配線基板間を光で接続する技術、いわゆる光インターコネクションが提案されており、電気配線と光配線の複合化に関して種々の検討が行われている。
光配線と電気配線の複合化に関し、例えば特許文献1に記載のように電気配線を有する可撓性基板と電気配線に接続される光素子及び光素子と光学的に結合した可撓性を有する光導波路が一体になった配線部品の構造が提案されている。特許文献1に提案される光電気複合配線部品の全体構成の上面図を図8に、断面図を図9に掲載する。光電気複合配線部品100には、可撓性及び光透過性を有するフレキシブル基板101に銅材からなる電気配線102が設けられ、更に複数の端子を有する電気コネクタ103が可撓性及び光透過性を有するフレキシブル基板101の両端に設けられている。この電気コネクタ103により各電子モジュール間において電気信号のインタフェースを行うことができる。
また、光電気複合配線部品100には、光素子である発光素子201と、発光素子201を駆動・制御するドライバIC202とからなる電気−光変換(E/O)部104が、一方の電気コネクタ103の近傍に設けられており、この電気−光変換(E/O)部104の発光素子201及びドライバIC202は可撓性及び光透過性を有するフレキシブル基板101上にフリップチップ実装され、電気配線108を介して電気コネクタ103の一端子105に電気的に接続されている。
更に、光電気複合配線部品100には受光素子203と信号増幅IC204とからなる光−電気変換(O/E)部106が、他方の電気コネクタ103の近傍に設けられており、光−電気変換(O/E)部106の受光素子203及び信号増幅IC204は可撓性及び光透過性を有する基板101上にフリップチップ実装され、電気配線109を介して電気コネクタ103の一端子107に電気的に接続されている。
また、電気−光変換(E/O)部104と光−電気変換(O/E)部106との間のフレキシブル基板101の下面には、光信号を伝播させるための可撓性の光導波路205が設けられている。この光導波路205の長さは数cmから数十cm以上であるのに対し、電気−光変換(E/O)部104と電気コネクタ103間の電気配線108の長さ、及び光−電気変換(O/E)部106と電気コネクタ103間の電気配線109の長さは共に数mm程度である。従って、高速電気信号が伝送される電気配線部の長さは数mm程度と短いため、伝送に伴う信号の劣化は小さく、また電磁ノイズの影響も小さくできる。更に高速電気信号は電気−光変換(E/O)部104において電気信号から光信号に変換されて、伝送路の長さの大部分を占める光導波路205の中を伝播するため、電磁ノイズの影響を排除することができると共に、大容量の伝送が可能である。
電子モジュール110から、一方の電気コネクタ103(図8の左側)を介して電気配線108を経てドライバIC202に高速信号が入力される。電子モジュール110からの高速信号に基づきドライバIC202は発光素子(面発光レーザー)201の発光を制御する。面発光レーザー(VCSEL)201は、可撓性及び光透過性を有するフレキシブル基板101(ポリイミドなど)上にフリップチップ実装され、面発光レーザー(VCSEL)201から出射した光信号は、フレキシブル基板101を透過した後、フレキシブル基板101の下方に設けられた光導波路205に入射する。ここで光導波路205の端面208は光の進行方向に対し略45度に斜め加工されており、斜め加工面は光導波路205とは屈折率の異なる層210(ここでは空気層)に接しているため、光信号は45度の傾斜面211で反射され光導波路205内に沿って伝播し、更に光導波路205の他方の端面211も略45度に斜め加工されているため再び光信号は略45度の傾斜面211で反射されて、図9の上方向に伝播方向を変える。フレキシブル基板101を透過した信号光は、フレキシブル基板101の上面に設けられた受光素子203に入射し電気信号に変換された後、信号増幅IC204によって電気信号の増幅が行なわれ、他方(図8の右側)の電気コネクタ103を介して外部の電子モジュールに伝送される。
上述の光電気複合配線部品は、面発光レーザー(VCSEL)と可撓性及び光透過性を有するフレキシブル基板を用い、光導波路部の端面を加工することで、面発光レーザー(VCSEL)と受光素子を光学的に結合させたものである。ここで、光導波路の長さ方向と光素子の入出射方向が90度異なっており、そのため、光導波路の垂直な端面と光素子を結合させるには、光素子を90度回転させて実装するか、90度変換するための45度ミラーを光導波路に形成する必要があった。
特開2006−91241号公報
本発明は、上記問題点に鑑み、90度曲げる必要のない光素子の実装を実現し、光伝送路のコア部と光素子を高精度かつ簡易に位置合わせすることができるコンパクトな光モジュールを提供することを目的とするものである。
本発明者は、鋭意検討を重ねた結果、光導波路にRFID(Read Frequency Identification)技術を適用することで、上記課題を解決し得ることを見出した。本発明はかかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、ICチップとアンテナ及び電力受電用コイルが形成された回路基板、該ICチップと電気的に接続された受発光素子、及び該受発光素子に光結合される光伝送路を有してなる光モジュールを提供するものである。
本発明によれば、光導波路のコア部などの光伝送路と光素子を高精度かつ簡易に位置合わせすることができ、しかもコンパクトな光モジュールを提供することができる。
本発明の光モジュールは、ICチップとアンテナ及び電力受電用コイルが形成された回路基板、該ICチップと電気的に接続された受発光素子、及び該受発光素子に光結合される光伝送路を有することを特徴とする。光導波路などの光伝送路は受発光素子と光学的に結合され、受発光素子はICチップによって駆動され、ICチップは電力受電用コイルによって発生する電流を電源とし、データの送受信を内蔵されるアンテナを用いて行うものである。以下、図1〜5を用いて詳細に説明する。
図1は本発明の光モジュールを示す概念図である。該光モジュールを構成する回路基板10はSi基板などで形成され、ICチップ11とアンテナ12と電力受電用コイル13が実装されている。ICチップ11にはコイル13が接続されており、コイルに電力供給とデータの送受を行うもの(図示せず、以下「リーダライタ」と称する。)からの電磁波が当たると電流が生じ、この電流を利用してICチップ11を駆動させるものである。また、電力を蓄えるためのコンデンサを組合せてもよい。ICチップ11は受発光素子14と接続されており、受発光素子を動作させたり、制御する機能を有する。より具体的には、受発光素子14が発光素子の場合は、電気信号に基づき発光を制御する。一方、受発光素子14が受光素子の場合は、受光素子にて変換された電気信号の増幅などの機能を有するものである。受発光素子14には光導波路などの光伝送路(図示せず)が光結合されており、光信号の送受信が行われる。
また、光導波路などの光伝送路によって送信された情報を電気信号に変え、ICチップ中のデータ領域に保存することができるとともに、リーダライタから送信される電気信号を該データ領域に保存することもできる。
なお、回路基板10としてFPC(Flexible Printed Circuit)基板を用いることもできる。FPC基板の基板材料としては、ポリイミド、ポリアミド、ポリエーテルイミド、ポリエチレンテレフタレート、液晶ポリマーなどが用いられるが、一般的には耐熱性や入手のしやすさの観点からポリイミドが用いられる。
図1においては、アンテナ12と電力受電用コイル13を別々に記載しているが、アンテナ12が電力受電用コイルを兼ねていてもよい。この場合には、リーダライタからの電気エネルギー及び信号をアンテナ12で受信し、ICチップ11で信号を取り出すものである。また、この態様の場合には、アンテナ12がコイル形状を有することになる。
また、受発光素子14は図2に示すように、回路基板10上に実装されていてもよい。
本発明で用いる発光素子としては特に制限はなく、例えば端面発光レーザー(半導体レーザー)、発光ダイオード又は面発光レーザー(VCSEL)であってもよい。これらのうち、大規模化、高速駆動が可能であり、しかも低コスト及び低消費電力である面発光レーザー(VCSEL)がより好ましい。
また、本発明で用いる受光素子としては、フォトダイオードを用いることが好ましい。
本発明の光モジュールは、無線によって電気信号の送受信を行い、かつ無線によって電力の供給を行うために、ワイヤボンディング、フリップチップなどを用いた電気接続を行う必要がなく、コンパクト化することができる。また、電気接続に伴う制約がないため、光導波路などの光伝送路と受発光素子の位置合わせが容易である。また、光伝送路と受発光素子を着脱可能とすることもできる。
特に、光伝送路として光導波路を用いる場合には、光導波路と受発光素子を物理的に接着させて光学的に結合させることができる。物理的に接着させることで、衝撃や振動によっても結合効率が低下することがない。具体的には、ポリマー光導波路を用い、光導波路の端部を溶融して受発光素子と融着させる方法や、紫外線硬化型樹脂からなる光導波路を用い、UV照射によって硬化させて受発光素子と結合させる方法、さらには光導波路と受発光素子を位置合わせした後にエポキシ系の接着剤で結合させる方法などが挙げられる。更には、光導波路内に受発光素子を内蔵させる方法などが挙げられる。
以下、光伝送路として光導波路を用いた場合を例に図を用いて詳細に説明する。
光導波路と受発光素子の結合の態様としては、例えば、図3〜5に示すようなものが挙げられる。図3〜5に示す態様は、図2に示すような、ICチップ11、アンテナ12、電力受電用コイル13、及び受発光素子14が実装された回路基板10を用いたものであり、図3は光導波路の途中に、図4は光導波路の端部に回路基板10を設置し、光導波路のコア部と受発光素子を結合させるものである。また、図5は光導波路内に受発光素子を内蔵させる態様を示すものである。
図3に示す様態は、導波路20にダイシングやドライエッチング、レーザー加工などによって窪みを形成し、該窪みに回路基板10を収めて接着剤で固定したものである。また、接着剤で固定する代わりに、窪みの形状と回路基板10の形状をコネクタのメスとオスとなるように設計し、受発光素子の位置と光伝送路の位置を合わせることで、光伝送路を着脱可能とする態様をとることもできる。例えば、図3において、窪みを光導波路20のコア部22付近までの深さで設け、回路基板10の先端に近い部分に受発光素子を配置すれば、回路基板10を窪みの奥まで差し込むだけで、光導波路と受発光素子を結合させることができる。
また、図4に示す様態は、光導波路20の端部において光導波路のコアと回路基板上の光素子を位置合せして接着剤で固定したものである。また、この場合にも接着剤で固定する代わりに、光伝送路位置合わせ用ガイドが形成された光モジュールに光素子が搭載された回路基板を上記位置合わせガイドと位置を合わせて実装した形とすることで、光伝送路を位置合わせガイドに沿って着脱可能とする態様をとることもできる。図5に示す様態では、下部クラッド21上に受発光素子が実装された回路基板を搭載し、その後コアと上部クラッドを形成したものである。電気的な接続が不要のため、光素子が搭載された回路基板を自由な位置に取付けることが可能である。なお、図3及び図4に示される態様では、発光素子として面発光レーザー(VCSEL)が好適に用いられ、図5に示される態様では端面発光レーザー(半導体レーザー)が好適に用いられる。また、受光素子は、図3及び図4に示される態様では、PINフォトダイオードが好適に用いられ、図5に示される態様ではMSMフォトダイオードが好適に用いられる。
さらに、回路基板として、Siを用いると、その上に光素子を動作・制御させるためのICチップ11、アンテナ12及び電力受電用コイル13が全てをモノリシックに形成できる。素子もフリップチップ実装したり、Si基板に形成することで回路基板を非常に小さくすることが出来る。
次に、本発明で好適に用いられる光導波路について詳細に説明する。本発明の光導波路は図6にその断面図を示すような構造を有する。すなわち、基材24上に下部クラッド層21、コアパターン22、及び上部クラッド層23が積層されてなる。
(基材)
基材24としては、可撓性を付与するために高分子フィルムが好ましく、特に、透明性、柔軟性、及び強靭性を有するとの観点から、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルサルファイド、ポリアリレート、液晶ポリマー、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリイミドなどが好適に挙げられる。
フィルムの厚さは、目的とする柔軟性により適宜変えてよいが、5〜250μmであることが好ましい。5μm以上であると強靭性が得易いという利点があり、250μm以下であると十分な柔軟性が得られる。
基材24としては、後述するクラッド層形成用樹脂フィルムの製造過程で用いる支持体フィルムを用いることができる。この場合、クラッド層形成用樹脂フィルムとしては、接着処理を施した支持体フィルム上にクラッド層形成用樹脂が製膜されていることが好ましい。これにより、下部クラッド層と基材の接着力を向上させ、下部クラッド層と基材の剥離不良を抑制できる。ここで接着処理とは、易接着樹脂コート、コロナ処理、サンドブラスト等によるマット加工などにより、支持体フィルムとこの上に形成されるクラッド層形成用樹脂との接着力を向上させる処理である。
また、基材24として上記支持体フィルムとは別の基材を用いる場合、支持体フィルム上にクラッド層形成用樹脂が製膜されたクラッド層形成用樹脂フィルムを基材24上にラミネート法などにより転写してもよい。この場合、該支持体フィルム上には、接着処理を行っていないことが好ましい。
(クラッド層形成用樹脂およびクラッド層形成用樹脂フィルム)
本発明で用いるクラッド層形成用樹脂としては、コア層より低屈折率で、光又は熱により硬化する樹脂組成物であれば特に限定されず、熱硬化性樹脂組成物や感光性樹脂組成物を好適に使用することができる。より好適にはクラッド層形成用樹脂が、(A)ベースポリマー、(B)光重合性化合物および(C)光重合開始剤を含有する樹脂組成物により構成されることが好ましい。なお、クラッド層形成用樹脂に用いる樹脂組成物は、上部クラッド層23と下部クラッド層21において、該樹脂組成物に含有する成分が同一であっても異なっていてもよく、該樹脂組成物の屈折率が同一であっても異なっていてもよい。
ここで用いる(A)ベースポリマーはクラッド層を形成し、該クラッド層の強度を確保するためのものであり、該目的を達成し得るものであれば特に限定されず、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエーテルアミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン等、あるいはこれらの誘導体などが挙げられる。これらのベースポリマーは1種単独でも、また2種以上を混合して用いてもよい。上記で例示したベースポリマーのうち、耐熱性が高いとの観点から、主鎖に芳香族骨格を有することが好ましく、特にフェノキシ樹脂が好ましい。また、3次元架橋し、耐熱性を向上できるとの観点からは、エポキシ樹脂、特に室温で固形のエポキシ樹脂が好ましい。さらに、後に詳述する(B)光重合性化合物との相溶性が、クラッド層形成用樹脂の透明性を確保するために重要であるが、この点からは上記フェノキシ樹脂および(メタ)アクリル樹脂が好ましい。なお、ここで(メタ)アクリル樹脂とは、アクリル樹脂およびメタクリル樹脂を意味するものである。
フェノキシ樹脂の中でも、ビスフェノールA、ビスフェノールA型エポキシ化合物またはそれらの誘導体、およびビスフェノールF、ビスフェノールF型エポキシ化合物またはそれらの誘導体を共重合成分の構成単位として含むものは、耐熱性、密着性および溶解性に優れるため好ましい。ビスフェノールAまたはビスフェノールA型エポキシ化合物の誘導体としては、テトラブロモビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールA型エポキシ化合物等が好適に挙げられる。また、ビスフェノールFまたはビスフェノールF型エポキシ化合物の誘導体としては、テトラブロモビスフェノールF、テトラブロモビスフェノールF型エポキシ化合物等が好適に挙げられる。ビスフェノールA/ビスフェノールF共重合型フェノキシ樹脂の具体例としては、東都化成(株)製「フェノトートYP−70」(商品名)が挙げられる。
室温で固形のエポキシ樹脂としては、例えば、東都化学(株)製「エポトートYD−7020、エポトートYD−7019、エポトートYD−7017」(いずれも商品名)、ジャパンエポキシレジン(株)製「エピコート1010、エピコート1009、エピコート1008」(いずれも商品名)などのビスフェノールA型エポキシ樹脂が挙げられる。
次に、(B)光重合性化合物としては、紫外線等の光の照射によって重合するものであれば特に限定されず、分子内にエチレン性不飽和基を有する化合物や分子内に2つ以上のエポキシ基を有する化合物などが挙げられる。
分子内にエチレン性不飽和基を有する化合物としては、(メタ)アクリレート、ハロゲン化ビニリデン、ビニルエーテル、ビニルピリジン、ビニルフェノール等が挙げられるが、これらの中で、透明性と耐熱性の観点から、(メタ)アクリレートが好ましい。
(メタ)アクリレートとしては、1官能性のもの、2官能性のもの、3官能性以上の多官能性のもののいずれをも用いることができる。なお、ここで(メタ)アクリレートとは、アクリレートおよびメタクリレートを意味するものである。
分子内に2つ以上のエポキシ基を有する化合物としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂等の2官能または多官能芳香族グリシジルエーテル、ポリエチレングリコール型エポキシ樹脂等の2官能または多官能脂肪族グリシジルエーテル、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂等の2官能脂環式グリシジルエーテル、フタル酸ジグリシジルエステル等の2官能芳香族グリシジルエステル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル等の2官能脂環式グリシジルエステル、N,N−ジグリシジルアニリン等の2官能または多官能芳香族グリシジルアミン、アリサイクリックジエポキシカルボキシレート等の2官能脂環式エポキシ樹脂、2官能複素環式エポキシ樹脂、多官能複素環式エポキシ樹脂、2官能または多官能ケイ素含有エポキシ樹脂などが挙げられる。これらの(B)光重合性化合物は、単独でまたは2種類以上組み合わせて用いることができる。
次に(C)成分の光重合開始剤としては、特に制限はなく、例えば(B)成分にエポキシ化合物を用いる場合の開始剤として、アリールジアゾニウム塩、ジアリールヨードニウム塩、トリアリールスルホニウム塩、トリアリールセレノニウム塩、ジアルキルフェナジルスルホニウム塩、ジアルキル−4−ヒドロキシフェニルスルホニウム塩、スルホン酸エステルなどが挙げられる。
また、(B)成分に分子内にエチレン性不飽和基を有する化合物を用いる場合の開始剤としては、ベンゾフェノン等の芳香族ケトン、2−エチルアントラキノン等のキノン類、ベンゾインメチルエーテル等のベンゾインエーテル化合物、ベンゾイン等のベンゾイン化合物、ベンジルジメチルケタール等のベンジル誘導体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体、2−メルカプトベンゾイミダゾール等のベンゾイミダゾール類、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド等のフォスフィンオキサイド類、9−フェニルアクリジン等のアクリジン誘導体、N−フェニルグリシン、N−フェニルグリシン誘導体、クマリン系化合物などが挙げられる。また、ジエチルチオキサントンとジメチルアミノ安息香酸の組み合わせのように、チオキサントン系化合物と3級アミン化合物とを組み合わせてもよい。なお、コア層およびクラッド層の透明性を向上させる観点からは、上記化合物のうち、芳香族ケトンおよびフォスフィンオキサイド類が好ましい。これらの(C)光重合開始剤は、単独でまたは2種類以上組み合わせて用いることができる。
(A)ベースポリマーの配合量は、(A)成分および(B)成分の総量に対して、5〜80質量%とすることが好ましい。また、(B)光重合性化合物の配合量は、(A)および(B)成分の総量に対して、95〜20質量%とすることが好ましい。
この(A)成分および(B)成分の配合量として、(A)成分が5質量%以上であり、(B)成分が95質量%以下であると、樹脂組成物を容易にフィルム化することができる。一方、(A)成分が80質量%以下であり、(B)成分が20質量%以上であると、(A)ベースポリマーを絡み込んで硬化させることが容易にでき、光導波路を形成する際に、パターン形成性が向上し、かつ光硬化反応が十分に進行する。以上の観点から、この(A)成分および(B)成分の配合量として、(A)成分10〜85質量%、(B)成分90〜15質量%がより好ましく、(A)成分20〜70質量%、(B)成分80〜30質量%がさらに好ましい。
(C)光重合開始剤の配合量は、(A)成分および(B)成分の総量100質量部に対して、0.1〜10質量部とすることが好ましい。この配合量が0.1質量部以上であると、光感度が十分であり、一方10質量部以下であると、露光時に感光性樹脂組成物の表層での吸収が増大することがなく、内部の光硬化が十分となる。さらに、光導波路として使用する際には、重合開始剤自身の光吸収の影響により伝搬損失が増大することもなく好適である。以上の観点から、(C)光重合開始剤の配合量は、0.2〜5質量部とすることがより好ましい。
また、このほかに必要に応じて、クラッド層形成用樹脂中には、酸化防止剤、黄変防止剤、紫外線吸収剤、可視光吸収剤、着色剤、可塑剤、安定剤、充填剤などのいわゆる添加剤を本発明の効果に悪影響を与えない割合で添加してもよい。
クラッド層形成用樹脂フィルムは、前記(A)〜(C)成分を含有する樹脂組成物を溶媒に溶解して、前記支持体フィルムに塗布し、溶媒を除去することにより容易に製造することができる。
クラッド層形成用樹脂フィルムの製造過程で用いられる支持体フィルムは、その材料については特に限定されず、種々のものを用いることができる。支持体フィルムとしての柔軟性および強靭性の観点から、上記した基材24のフィルム材料として例示したものが同様に挙げられる。
支持体フィルムの厚さは、目的とする柔軟性により適宜変えてよいが、5〜250μmであることが好ましい。5μm以上であると強靭性が得易いという利点があり、250μm以下であると十分な柔軟性が得られる。
このとき、クラッド層形成用樹脂フィルムの保護やロール状に製造するときの巻き取り性などの観点から、必要に応じクラッド層形成用樹脂フィルムに保護フィルムを貼り合わせてもよい。保護フィルムとしては、支持体フィルムとして例に挙げたものと同様なものが使用でき、必要に応じ離型処理や帯電防止処理がされていてもよい。
ここで用いる溶媒としては、該樹脂組成物溶解し得るものであれば特に限定されず、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、トルエン、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、N−メチル−2−ピロリドン等の溶媒またはこれらの混合溶媒を用いることができる。樹脂溶液中の固形分濃度は30〜80質量%程度であることが好ましい。
下部クラッド層21および上部クラッド層23(以下、クラッド層21,23と略す)の厚さに関しては、乾燥後の厚さで、5〜500μmの範囲が好ましい。5μm以上であると、光の閉じ込めに必要なクラッド厚さが確保でき、500μm以下であると、膜厚を均一に制御することが容易である。以上の観点から、該クラッド層21及び23の厚さは、さらに10〜100μmの範囲であることがより好ましい。
また、クラッド層21及び23の厚さは、最初に形成される下部クラッド層21と、コアパターンを埋め込むための上部クラッド層23において、同一であっても異なってもよいが、コアパターンを埋め込むために、上部クラッド層23の厚さは、コア層22の厚さよりも厚くすることが好ましい。
(コア層形成用樹脂フィルム)
次に、本発明で使用するコア層形成用樹脂フィルムについて詳述する。
コア層形成用樹脂フィルムを構成するコア層形成用樹脂としては、コア層がクラッド層21及び23より高屈折率であるように設計され、活性光線によりコアパターンを形成し得る樹脂組成物を用いることができ、感光性樹脂組成物が好適である。具体的には、前記クラッド層形成用樹脂で用いたのと同様の樹脂組成物を用いることが好ましい。すなわち、前記(A)、(B)および(C)成分を含有し、必要に応じて前記任意成分を含有する樹脂組成物である。
コア層形成用樹脂フィルムは、前記(A)〜(C)成分を含有する樹脂組成物を溶媒に溶解して支持体フィルムに塗布し、溶媒を除去することにより容易に製造することができる。ここで用いる溶媒としては、該樹脂組成物を溶解し得るものであれば特に限定されず、前述のクラッド形成用樹脂フィルムの製造に用いられる溶媒として例示したものを用いることができる。また、樹脂溶液中の固形分濃度は、通常30〜80質量%であることが好ましい。
コア層形成用樹脂フィルムの厚さについては特に限定されず、乾燥後のコア層の厚さが、通常は10〜100μmとなるように調整される。該フィルムの厚さが10μm以上であると、光導波路形成後の受発光素子または光ファイバーとの結合において位置合わせトレランスが拡大できるという利点があり、100μm以下であると、光導波路形成後の受発光素子または光ファイバーとの結合において、結合効率が向上するという利点がある。以上の観点から、該フィルムの厚さは、さらに30〜70μmの範囲であることが好ましい。
コア層形成用樹脂フィルムの製造過程で用いる支持体フィルムは、コア層形成用樹脂を支持する支持体フィルムであって、その材料については特に限定されないが、後にコア層形成用樹脂を剥離することが容易であり、かつ、耐熱性および耐溶剤性を有するとの観点から、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレンなどが好適に挙げられる。
該支持体フィルムの厚さは、5〜50μmであることが好ましい。5μm以上であると、支持体フィルムとしての強度が得やすいという利点があり、50μm以下であると、パターン形成時のマスクとのギャップが小さくなり、より微細なパターンが形成できるという利点がある。以上の観点から、該支持体フィルムの厚さは10〜40μmの範囲であることがより好ましく、15〜30μmであることが特に好ましい。
コア層形成用樹脂フィルムの保護やロール状に製造するときの巻き取り性などの観点から、必要に応じコア層形成用樹脂フィルムに保護フィルムを貼り合わせてもよい。保護フィルムとしては、支持体フィルムとして例に挙げたものと同様なものが使用でき、必要に応じ離型処理や帯電防止処理がされていてもよい。
(光導波路の製造方法)
以下、本発明の光導波路の製造方法について詳述する(図7参照)。なお、以下の製造例では、クラッド層形成用樹脂フィルム及びコア層形成用樹脂フィルムを用いた場合の実施形態の一例を具体的に説明する。
まず、第1の工程として、クラッド層形成用樹脂と支持体フィルムから構成されたクラッド層形成用樹脂フィルムを用いて、該クラッド層形成用樹脂を光または加熱により硬化し、下部クラッド層21を形成する(図7(a))。このとき、上記支持体フィルムが、図7(a)に示す下部クラッド層21の基材24となる。
この下部クラッド層21は、後述するコア層との密着性の観点から、コア層積層側の表面において段差がなく平坦であることが好ましい。また、クラッド層形成用樹脂フィルムを用いることにより、クラッド層21の表面平坦性を確保することができる。
クラッド層形成用樹脂フィルムの支持体フィルムの反対側に保護フィルムを設けている場合には、該保護フィルムを剥離後、クラッド層形成用樹脂を光または加熱により硬化し、クラッド層21を形成する。このとき、クラッド層形成用樹脂は接着処理を施した支持体フィルム上に製膜されていることが好ましい。一方、保護フィルムは、クラッド層形成用樹脂フィルムからの剥離を容易にするため接着処理は行っていないことが好ましく、必要に応じ離型処理が施されていてもよい。
次いで、下記に詳述する第2および第3の工程によって、下部クラッド層21上にコア層22’を形成する。
具体的には、第2の工程として、下部クラッド層21上にコア層形成用樹脂フィルムを、ロールラミネータ等により加熱圧着してコア層22’を積層する(図7(b))。加熱圧着することによって、密着性および追従性が向上する。ラミネート温度は、30℃〜100℃の範囲が好ましい。30℃より高い温度であると、下部クラッド層とコア層との密着性が向上し、40℃以上であると、更に密着力を向上させることができる。一方、100℃以下であると、コア層がロールラミネート時に流動することなく、必要とする膜厚が得られる。以上の観点から、40〜70℃の範囲がより好ましく、50℃〜60℃の範囲がさらに好ましい。圧力は0.2〜0.9MPaが好ましい。ラミネート速度は0.1〜3m/minが好ましいが、これらの条件には特に制限はない。
コア層形成用樹脂フィルムは、取扱性の観点から、コア層形成用樹脂と支持体フィルム25から構成されていることが好ましく、この場合、コア層形成用樹脂を下部クラッド層21側にしてラミネートする。また、コア層形成用樹脂フィルムはコア層形成用樹脂単独で構成されていても良い。
コア層形成用樹脂フィルムの基材の反対側に保護フィルムを設けている場合には、該保護フィルムを剥離後、コア層形成用樹脂フィルムをラミネートする。このとき、保護フィルム及び支持体フィルムは、コア層形成用樹脂フィルムからの剥離を容易にするため接着処理は行っていないことが好ましく、必要に応じ離型処理が施されていてもよい。
次に、第3の工程として、コア層22’を露光現像し、光導波路のコアパターン22を形成する(図7(c)及び(d))。具体的には、フォトマスクパターン26を通して活性光線が画像状に照射される。活性光線の光源としては、例えば、カーボンアーク灯、水銀蒸気アーク灯、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、キセノンランプ等の紫外線を有効に放射する公知の光源が挙げられる。また、他にも写真用フラッド電球、太陽ランプ等の可視光を有効に放射するものも用いることができる。
次いで、コア層形成用樹脂フィルムの支持体フィルムが残っている場合には、支持体フィルムを剥離し、ウェット現像等で未露光部を除去して現像し、コアパターン22を形成する。ウェット現像の場合は、前記フィルムの組成に適した有機溶剤系現像液、アルカリ性水溶液、アルカリ性水溶液と1種以上の有機溶剤からなるアルカリ性水系現像液などを用いて、スプレー、揺動浸漬、ブラッシング、スクラッピング等の公知の方法により現像する。また、現像温度は、コア部形成用樹脂層の現像性に合わせて調節される。
有機溶剤系現像液としては、例えば、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、γ−ブチロラクトン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等が挙げられる。また、必要に応じて2種類以上の現像方法を併用してもよい。
アルカリ性水溶液の塩基としては、特に制限はないが、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物;炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属炭酸塩;炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなどのアルカリ金属重炭酸塩;リン酸カリウム、リン酸ナトリウムなどのアルカリ金属リン酸塩;ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウムなどのアルカリ金属ピロリン酸塩;四ホウ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウムなどのナトリウム塩;炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウムなどのアンモニウム塩;水酸化テトラメチルアンモニウム、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、1,3−ジアミノプロパノール−2−モルホリンなどの有機塩基などが挙げられる。
これらの塩基は、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
現像に用いるアルカリ性水溶液のpHは9〜14であることが好ましい。また、アルカリ性水溶液中には、表面活性剤、消泡剤などを混入させてもよい。
アルカリ性準水系現像液として、アルカリ性水溶液と1種類以上の前記有機溶剤からなるものであれば特に制限はない。アルカリ性準水系現像液のpHは、現像が十分にできる範囲でできるだけ小さくすることが好ましく、pH8〜13であることが好ましく、pH9〜12であることがさらに好ましい。
有機溶剤の濃度は、通常、2〜90質量%であることが好ましい。また、アルカリ性準水系現像液中には、界面活性剤、消泡剤などを少量混入させてもよい。
現像の方式としては、例えば、ディップ方式、パドル方式、高圧スプレー方式等のスプレー方式、ブラッシング、スクラッピング等が挙げられ、高圧スプレー方式が解像度向上のためには最も適している。
現像後の処理として、必要に応じて60〜250℃程度の加熱または0.1〜1000mJ/cm2程度の露光を行うことにより、コアパターン86をさらに硬化して用いてもよい。
この後、コアパターン22を埋込むため、クラッド層形成用樹脂フィルムをラミネートし、さらに該クラッド層形成用樹脂フィルムのクラッド層形成用樹脂を硬化し、上部クラッド層23を形成する第4の工程を行う(図7(e))。
具体的には、第4の工程として、コアパターン22上にクラッド層形成用樹脂フィルムを、真空加圧式ラミネータを用いて減圧雰囲気下において加熱圧着する(図7(e))。ここで、第4の工程は、密着性および追従性向上の観点から、平板型ラミネータを用いて減圧雰囲気下で加熱圧着することが好ましい。
なお、本発明において平板型ラミネータとは、積層材料を一対の平板の間に挟み、平板を加圧することにより圧着させるラミネータのことをいう。平板型ラミネータとしては、真空加圧式ラミネータを好適に用いることができる。減圧の尺度である真空度の上限は、10000Pa以下が好ましく、さらには1000Pa以下が好ましい。真空度は、密着性および追従性の見地から低い方が望ましい。一方、真空度の下限は、生産性の観点(真空引きにかかる時間)から、10Pa程度であることが好ましい。加熱温度は、40〜130℃とすることが好ましく、圧着圧力は、0.1〜1.0MPa(1〜10kgf/cm2)とすることが好ましいが、これらの条件には特に制限はない。
ラミネートは、クラッド層形成用樹脂フィルムがクラッド層形成用樹脂と支持体フィルムからなる場合には、クラッド層形成用樹脂をコアパターン22側にしてラミネートする。このときのクラッド層23の厚さは、前述のようにコア層22の厚さより大きくすることが好ましい。硬化は、光または加熱によって上記と同様に行う。
クラッド層形成用樹脂フィルムの支持体フィルムの反対側に保護フィルムを設けている場合には、該保護フィルムを剥離後、クラッド層形成用樹脂フィルムをラミネートして光または加熱により硬化することによりクラッド層23を形成する。
次に、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
実施例1
図2に示されるような回路基板10を送信用及び受信用として2つ準備した。該回路基板はSi基板内に光素子動作・制御用IC11、アンテナ12及びコイル13が形成されており、送信側は発光素子14として裏面発光VCSELがフリップチップ実装されており、受信側は受光素子14としてGeフォトダイオードがSi基板に直接形成されているものを用いた。この回路基板はアンテナなどを含めても0.5mm角以下の小さいものとすることができた。
これらの回路基板10を図10に示すように光導波路20と接続し、光導波路のコア22と回路基板の光素子を位置合せして貼り付けた。光導波路20は樹脂からできており、回路基板10と光導波路20は180℃で圧着するだけで固定することができた。
次いで、図10に示すように、2つのLSI(Large Scale Integration)28間を上記回路基板が実装された光導波路でつないだ。ここでLSIはCPUとメモリから構成されている。LSIが載った配線板29にはLSIの近傍にリーダライタとなる電気配線が形成されており、この配線板29に上記回路基板が実装された光導波路を、上記リーダライタ30の上に回路基板10が来るように実装した。回路基板10とリーダライタ30は数100μmと小さくすることができ、効率良く回路基板10とリーダライタ30をつなぐことが可能であり、その分、回路基板を小さくすることができた。
本発明の光モジュールは、非接触で受発光素子を駆動させることができ、かつ、非接触で電気信号を送信することができる。したがって、電気の接続を要しないため、コンパクトな光モジュールを提供することができる。しかも、電気接続の制約がないために、光導波路のコア部と光素子を高精度かつ簡易に位置合わせすることができる。
本発明の光モジュールにおける回路基板を示す概念図である。 本発明の光モジュールにおける回路基板の他の態様を示す概念図である。 本発明の光モジュールにおけるコア部と受発光素子の結合の態様を示す図である。 本発明の光モジュールにおけるコア部と受発光素子の結合の他の態様を示す図である。 本発明の光モジュールにおけるコア部と受発光素子の結合の他の態様を示す図である。 本発明の光導波路の断面を示す図である。 本発明の光導波路の製造過程を示す図である。 従来の光電気複合配線部品の全体構成の上面図である。 従来の光電気複合配線部品の断面図である。 本発明の光モジュールと光導波路を用いてLSI間を接続した状態を示す図である。
符号の説明
10 回路基板
11 ICチップ
12 アンテナ
13 電力受電用コイル
14 受発光素子
15 電気配線
20 光導波路
21 下部クラッド層
22 コア部
22’ コア層
23 上部クラッド層
24 基材
25 支持体フィルム
26 フォトマスクパターン
27 支持体フィルム
28 LSI(Large Scale Integration)
29 配線板
30 リーダライタ
100 光電気複合配線部品
101 フレキシブル基板
102 電気配線
103 電気コネクタ
104 電気−光変換(E/O)部
105、107 端子
106 光−電気変換(O/E)部
110 電子モジュール
201 発光素子
202 ドライバIC
203 受光素子
204 信号増幅IC
205 光導波路(コア層)
206、207 クラッド層
208、211 端面(45度傾斜面)
209 光導波路部
210 空気層

Claims (13)

  1. ICチップとアンテナ及び電力受電用コイルが形成された回路基板、該ICチップと電気的に接続され、前記回路基板に実装される受発光素子、及び該受発光素子に光結合される光伝送路を有し、
    前記光伝送路には、それぞれに送信側の発光素子、受信側の受光素子が実装される一対の前記回路基板が実装されており、
    前記アンテナ及び電力受電用コイルに電力供給とデータの送受を行い、かつ配線板に形成された一対のリーダライタが設けられ、
    前記一対の回路基板が実装された光伝送路が、前記リーダライタそれぞれの上に前記回路基板が配置されるように、前記配線板に実装されている光モジュール。
  2. 前記アンテナがコイル形状を有し、電力受電用コイルを兼ねる請求項1に記載の光モジュール。
  3. 前記受発光素子が端面発光レーザー、面発光レーザー、発光ダイオード及びフォトダイオードから選ばれる少なくとも1種を搭載するものである請求項1又は2に記載の光モジュール。
  4. 前記回路基板がSi基板であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光モジュール。
  5. 前記光伝送路が光ファイバー又は光導波路であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光モジュール。
  6. 前記光ファイバー及び前記光導波路が石英又はポリマーからなる請求項5に記載の光モジュール。
  7. 前記光導波路が下部クラッド層、パターン化されたコア層、及び上部クラッド層からなるポリマー光導波路である請求項5又は6に記載の光モジュール。
  8. 前記光伝送路が前記受発光素子と物理的に接着される請求項1〜7のいずれかに記載の光モジュール。
  9. 前記光伝送路が、前記回路基板と着脱可能に形成されてなる請求項1〜8のいずれかに記載の光モジュール。
  10. 前記受発光素子の位置が前記光伝送路の位置に合わせられるように、前記回路基板が前記光導波路の端部に圧着されている請求項7に記載の光モジュール。
  11. 前記受発光素子が前記光導波路内に内蔵され、かつ前記受発光素子の位置が前記光伝送路の位置に合わせられるように、前記回路基板が前記下部クラッド層上に搭載されている請求項7に記載の光モジュール。
  12. 前記光伝送路に窪みが設けられ、前記受発光素子の位置と前記光伝送部の位置を合わせるように、前記回路基板を前記窪みに差し込んでいる請求項1〜11のいずれかに記載の光モジュール。
  13. 前記配線板には、一対のLSIが載せられ、
    前記一対のLSIが前記光伝送路を介して接続される請求項1〜12のいずれかに記載の光モジュール。
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