JP5462815B2 - 損傷箇所の推定方法 - Google Patents
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(1) 外乱または劣化後の建物の上層階において振動計測を行い、基準点での振動に対する周波数応答関数Gを取得する事後計測ステップ、
(2) 外乱または劣化前に取得した初期周波数応答関数G0の逆数を周波数応答関数Gに乗じて得た関数において、ピーク振動数fpを求める初期設定ステップ、
(3) 前記建物をモデル化したn自由度系の多層構造モデルについて、仮1次固有円振動数λSおよび仮1次固有ベクトル{ΦS}を設定する振動特性仮定ステップ、
(4) 仮1次固有円振動数λS、仮1次固有ベクトル{ΦS}および前記多層構造モデルの質量行列[M0]を非減衰自由振動方程式に代入し、前記多層構造モデルの各層の構造要素について剛性kS,iを算出する剛性算定ステップ、
(5) 剛性kS,iに基づいて作成した剛性行列[KS]および質量行列[M0]に対応する1次固有円振動数ωSと1次固有ベクトル{ΨS}とを算出するモード算定ステップ、
(6) 最大値が定数aとなるように正規化した1次固有ベクトル{ΨS}の成分に基づいて、前記多層構造モデルの各層の層間擬似変位uS,iを求める層間擬似変位算定ステップ、
(7) 剛性kS,iに層間擬似変位uS,iを乗じて層間擬似慣性力QS,iを算出する擬似慣性力算定ステップ、
(8) 外乱もしくは劣化前の剛性k0,iおよび層間擬似変位u0,iに対応する層間擬似慣性力Q0,iの逆数を層間擬似慣性力QS,iに乗じて判定基準値qS,iを算出する判定基準値算定ステップ、
(9) 1を挟んで設定した下限閾値と上限閾値との間に判定基準値qS,iが納まっているか否かを判定する判定ステップ、
を含み、上記(3)〜(9)を複数回繰り返すことにより、建物に生じた損傷箇所を推定する方法であって、
(A) 1回目の前記振動特性仮定ステップでは、ピーク振動数fpに2πを乗じた値を仮1次固有円振動数λ1とし、最大値が定数aとなるように正規化した仮モードベクトル{Φ0}を仮1次固有ベクトル{Φ1}とし、
(B) 2回目以降の前記振動特性仮定ステップでは、前回のモード算定ステップで算出した1次固有円振動数ωS-1および1次固有ベクトル{ΨS-1}を、仮1次固有円振動数λSおよび仮1次固有ベクトル{ΦS}とし、
(C) 2回目以降の前記判定基準値算定ステップでは、前回の判定基準値算定ステップで算出した総ての判定基準値qS-1,iについて、判定基準値qS-1,iが前記下限閾値と前記上限閾値との間に納まっているか否かを判定し、納まっていないと判定された判定基準値qS-1,iが存在する場合には、当該判定基準値qS-1,iに対応する層の今回の層間擬似慣性力QS,iに、前記層間擬似慣性力Q0,iの逆数と2πfp/ωSとを乗じることで、当該層における今回の判定基準値qS,iを算出し、
(D) S回目以降の前記判定ステップにおいて少なくとも2回連続して肯定判定が得られた場合に、S回目以降のいずれかの回の判定基準値算定ステップで算出した判定基準値を照査し、判定基準値が1を下回っている層を損傷箇所とする、という発明である。
また、剛性kS,i、層間擬似変位uS,iおよび層間擬似慣性力QS,iの一つ目の添え字「S」は、繰り返しの「回数」に対応しており、二つ目の添え字「i」はn以下の自然数であり、質点の番号に対応している。
地震後の1次固有円振動数および1次固有ベクトルを「仮決め」する振動特性仮定ステップ、
非減衰自由振動方程式を利用して、地震後の剛性kS,iを算出する剛性算定ステップ、
剛性行列[KS](地震後の剛性kS,iが反映されたもの)および質量行列[M0]に対応する1次固有ベクトル{ΨS}を固有値解析により算出することで、仮決めした1次固有ベクトルを修正するモード算定ステップ、
1次固有ベクトル{ΨS}に基づいて、層間擬似変位uS,iを算出する層間擬似変位算定ステップ、
地震後の層間擬似慣性力QS,i(=uS,i×kS,i)を算出する擬似慣性力算定ステップ、
判定基準値qS,i(=QS,i/Q0,i)を算出する判定基準値算定ステップ、を含む損傷箇所の推定方法であって、判定基準値qS,iが所定の条件を満たすまで前記各ステップを複数回繰り返した後、条件を満たした判定基準値qS,iを照査することにより、損傷箇所を推定する、というものである。
(10) 外乱もしくは劣化前の剛性k0,iの逆数を剛性kS,iに乗じて判定基準値rS,iを算出する判定基準値算定ステップ、
(11) 1を挟んで設定した下限閾値と上限閾値との間に判定基準値rS,iが納まっているか否かを判定する判定ステップ、を含み、
上記(3)〜(5)、(10)および(11)を複数回繰り返すことにより、建物に生じた損傷箇所を推定する方法であって、
(A) 1回目の前記振動特性仮定ステップでは、ピーク振動数fpに2πを乗じた値を仮1次固有円振動数λ1とし、最大値が定数aとなるように正規化した仮モードベクトル{Φ0}を仮1次固有ベクトル{Φ1}とし、
(B) 2回目以降の前記振動特性仮定ステップでは、前回のモード算定ステップで算出した1次固有円振動数ωS-1および1次固有ベクトル{ΨS-1}を、仮1次固有円振動数λSおよび仮1次固有ベクトル{ΦS}とし、
(C´) 2回目以降の前記判定基準値算定ステップでは、前回の判定基準値算定ステップで算出した総ての判定基準値rS-1,iについて、前記下限閾値と前記上限閾値との間に納まっているか否かを判定し、納まっていないと判定された判定基準値rS-1,iが存在する場合には、当該判定基準値rS-1,iに対応する層の今回の剛性kS,iに、前記剛性k0,iの逆数と2πfp/ωSとを乗じることで、当該層における今回の判定基準値rS,iを算出し、
(D´) S回目以降の前記判定ステップにおいて少なくとも2回連続して肯定判定が得られた場合に、S回目以降のいずれかの回の判定基準値算定ステップで算出した判定基準値を照査し、判定基準値が1を下回っている層を損傷箇所とする、という発明である。
(1´) 外乱または劣化後の建物の上層階において振動計測を行い、基準点での振動に対する周波数応答関数Gを取得する事後計測ステップ、
(2´) 外乱または劣化前に取得した初期周波数応答関数G0の逆数を周波数応答関数Gに乗じて得た関数において、ピーク振動数fpを求める初期設定ステップ、
(3´) 前記建物をモデル化したn自由度系の多層構造モデルについて、仮1次固有円振動数λSおよび仮1次固有ベクトル{ΦS}を設定する振動特性仮定ステップ、
(4´) 前記多層構造モデルの各層の構造要素について剛性kS,iを算出する剛性算定ステップ、
(5´) 剛性kS,iに基づいて作成した剛性行列[KS]および質量行列[M0]に対応する1次固有円振動数ωSと1次固有ベクトル{ΨS}とを算出するモード算定ステップ、
(6´) ピーク振動数fpに2πを乗じた値に対する1次固有円振動数ωSの相対誤差を算出し、当該相対誤差が収束判定値以下であるか否かを判定する判定ステップ、
(7´) 最大値が定数aとなるように正規化した1次固有ベクトル{ΨS}の成分に基づいて、前記多層構造モデルの各層の層間擬似変位uS,iを求める層間擬似変位算定ステップ、
(8´) 外乱もしくは劣化前の層間擬似変位u0,iの逆数を層間擬似変位uS,iに乗じて判定基準値μS,iを算出する判定基準値算定ステップ、
を含み、上記(3´)〜(6´)を複数回繰り返すことにより、建物に生じた損傷箇所を推定する方法であって、
(A´) 1回目の前記振動特性仮定ステップでは、ピーク振動数fpに2πを乗じた値を仮1次固有円振動数λ1とし、最大値が定数aとなるように正規化した仮モードベクトル{Φ0}を仮1次固有ベクトル{Φ1}とし、
(B´) 2回目以降の前記振動特性仮定ステップでは、前回のモード算定ステップで算出した1次固有円振動数ωS-1および1次固有ベクトル{ΨS-1}を、仮1次固有円振動数λSおよび仮1次固有ベクトル{ΦS}とし、
(C´) 1回目の前記剛性算定ステップでは、仮1次固有円振動数λ1、仮1次固有ベクトル{Φ1}および前記多層構造モデルの質量行列[M0]を非減衰自由振動方程式に代入することにより剛性k1,iを算出し、
(D´) 2回目以降の前記剛性算定ステップでは、前回の剛性算定ステップで算出した剛性kS-1,iに初期の剛性k0,iの逆数を乗じて得た剛性比κS,iが閾値dSより小さい場合には、前回の剛性算定ステップで算出した剛性kS-1,iを今回の剛性kS,iとし、前記剛性比κS,iが前記閾値dS以上である場合には、前回の剛性算定ステップで算出した剛性kS-1,iに1未満の値である調整係数CSを乗じて得た値を今回の剛性kS,iとし、
(E´) S回目の判定ステップにおいて肯定判定が得られた場合に、層間擬似変位算定ステップ(7´)および判定基準値算定ステップ(8´)を行い、判定基準値μS,iが1を上回っている層を損傷箇所とする、という発明である。
なお、上記(1´)〜(3´)、(5´)、(7´)、(A´)および(B´)の内容は、それぞれ、上記(1)〜(3)、(5)、(6)、(A)および(B)と同一である。
また、剛性kS,i、剛性比κS,i、層間擬似変位uS,i、判定基準値μS,iの一つ目の添え字は、繰り返しの「回数」に対応しており、二つ目の添え字は、質点の番号(n以下の自然数)に対応している。
本発明の第一の実施形態に係る損傷箇所の推定方法は、図1の(a)に示すように、建物Tの上層階(本実施形態では屋上)および基準点(本実施形態では建物Tの1階床)において振動計測を行うとともに、図1の(b)に示すように、建物Tをn自由度系の多層構造モデルAにモデル化し、非減衰自由振動方程式を利用することにより、外乱または劣化後の損傷箇所を推定する、というものである。
本発明の第二の実施形態に係る損傷箇所の推定方法は、第一の実施形態と同様に、建物Tの上層階(屋上)および基準点(1階床)において振動計測を行うとともに、建物Tをn自由度系の多層構造モデルAにモデル化し、非減衰自由振動方程式を利用することにより、外乱または劣化後の損傷箇所を推定する、というものである。
なお、前記したとおり、ピーク振動数fpは「6.77Hz」であり、正規化された仮モードベクトル{Φ0}の成分は、「φ0,5=1.0、φ0,4=0.8、φ0,3=0.6、φ0,2=0.4、φ0,1=0.2」である(式(7)参照)。また、多層構造モデルAの質点a1〜a5の質量m1〜m5は、いずれも「0.236t/m2」とし、構造要素b1〜b5の初期の剛性k0,1〜k0,5は、いずれも「1866.67kN/m2」とした。判定ステップ46で使用する収束判定値εは「0.100」である。
剛性比κ2,5〜κ2,1は、いずれも1より大きい値となるので、式17の(a)により閾値d2を算出する。剛性比κ2,5〜κ2,1の最大値は、「κ2,1=3.43」であるから、閾値d2は、「2.22」となる。また、ピーク振動数fpは「6.77Hz」であり、1回目の1次固有円振動数ω1は「85.03rad/s」であるから、調整係数C2(=2πfp/ω1)は、「0.500」となる。
A 多層構造モデル
a1〜a5 質点
b1〜b5 構造要素
Claims (5)
- 外乱または劣化後の建物の上層階において振動計測を行い、基準点での振動に対する周波数応答関数Gを取得する事後計測ステップと、
外乱または劣化前に取得した初期周波数応答関数G0の逆数を周波数応答関数Gに乗じて得た関数において、ピーク振動数fpを求める初期設定ステップと、
前記建物をモデル化したn自由度系の多層構造モデルについて、仮1次固有円振動数λSおよび仮1次固有ベクトル{ΦS}を設定する振動特性仮定ステップと、
仮1次固有円振動数λS、仮1次固有ベクトル{ΦS}および前記多層構造モデルの質量行列[M0]を非減衰自由振動方程式に代入し、前記多層構造モデルの各層の構造要素について剛性kS,iを算出する剛性算定ステップと、
剛性kS,iに基づいて作成した剛性行列[KS]および質量行列[M0]に対応する1次固有円振動数ωSと1次固有ベクトル{ΨS}とを算出するモード算定ステップと、
最大値が定数aとなるように正規化した1次固有ベクトル{ΨS}の成分に基づいて、前記多層構造モデルの各層の層間擬似変位uS,iを求める層間擬似変位算定ステップと、
剛性kS,iに層間擬似変位uS,iを乗じて層間擬似慣性力QS,iを算出する擬似慣性力算定ステップと、
外乱もしくは劣化前の剛性k0,iおよび層間擬似変位u0,iに対応する層間擬似慣性力Q0,iの逆数を層間擬似慣性力QS,iに乗じて判定基準値qS,iを算出する判定基準値算定ステップと、
1を挟んで設定した下限閾値と上限閾値との間に判定基準値qS,iが納まっているか否かを判定する判定ステップとを含み、
前記振動特性仮定ステップ、前記剛性算定ステップ、前記モード算定ステップ、前記層間擬似変位算定ステップ、前記擬似慣性力算定ステップ、前記判定基準値算定ステップおよび前記判定ステップを複数回繰り返すことにより、建物に生じた損傷箇所を推定する方法であって、
1回目の前記振動特性仮定ステップでは、ピーク振動数fpに2πを乗じた値を仮1次固有円振動数λ1とし、最大値が定数aとなるように正規化した仮モードベクトル{Φ0}を仮1次固有ベクトル{Φ1}とし、
2回目以降の前記振動特性仮定ステップでは、前回のモード算定ステップで算出した1次固有円振動数ωS-1および1次固有ベクトル{ΨS-1}を、仮1次固有円振動数λSおよび仮1次固有ベクトル{ΦS}とし、
2回目以降の前記判定基準値算定ステップでは、前回の判定基準値算定ステップで算出した総ての判定基準値qS-1,iについて、前記下限閾値と前記上限閾値との間に納まっているか否かを判定し、納まっていないと判定された判定基準値qS-1,iが存在する場合には、当該判定基準値qS-1,iに対応する層の今回の層間擬似慣性力QS,iに、前記層間擬似慣性力Q0,iの逆数と2πfp/ωSとを乗じることで、当該層における今回の判定基準値qS,iを算出し、
S回目以降の前記判定ステップにおいて少なくとも2回連続して肯定判定が得られた場合に、S回目以降のいずれかの回の判定基準値算定ステップで算出した判定基準値を照査し、判定基準値が1を下回っている層を損傷箇所とする、ことを特徴とする損傷箇所の推定方法。 - 外乱または劣化後の建物の上層階において振動計測を行い、基準点での振動に対する周波数応答関数Gを取得する事後計測ステップと、
外乱または劣化前に取得した初期周波数応答関数G0の逆数を周波数応答関数Gに乗じて得た関数において、ピーク振動数fpを求める初期設定ステップと、
前記建物をモデル化したn自由度系の多層構造モデルについて、仮1次固有円振動数λSおよび仮1次固有ベクトル{ΦS}を設定する振動特性仮定ステップと、
仮1次固有円振動数λS、仮1次固有ベクトル{ΦS}および前記多層構造モデルの質量行列[M0]を非減衰自由振動方程式に代入し、前記多層構造モデルの各層の構造要素について剛性kS,iを算出する剛性算定ステップと、
剛性kS,iに基づいて作成した剛性行列[KS]および質量行列[M0]に対応する1次固有円振動数ωSと1次固有ベクトル{ΨS}とを算出するモード算定ステップと、
外乱もしくは劣化前の剛性k0,iの逆数を剛性kS,iに乗じて判定基準値rS,iを算出する判定基準値算定ステップと、
1を挟んで設定した下限閾値と上限閾値との間に判定基準値rS,iが納まっているか否かを判定する判定ステップとを含み、
前記振動特性仮定ステップ、前記剛性算定ステップ、前記モード算定ステップ、前記判定基準値算定ステップおよび前記判定ステップを複数回繰り返すことにより、建物に生じた損傷箇所を推定する方法であって、
1回目の前記振動特性仮定ステップでは、ピーク振動数fpに2πを乗じた値を仮1次固有円振動数λ1とし、最大値が定数aとなるように正規化した仮モードベクトル{Φ0}を仮1次固有ベクトル{ΦS}とし、
2回目以降の前記振動特性仮定ステップでは、前回のモード算定ステップで算出した1次固有円振動数ωS-1および1次固有ベクトル{ΨS-1}を、仮1次固有円振動数λSおよび仮1次固有ベクトル{ΦS}とし、
2回目以降の前記判定基準値算定ステップでは、前回の判定基準値算定ステップで算出した総ての判定基準値rS-1,iについて、前記下限閾値と前記上限閾値との間に納まっているか否かを判定し、納まっていないと判定された判定基準値rS-1,iが存在する場合には、当該判定基準値rS-1,iに対応する層の剛性kS,iに、前記剛性k0,iの逆数と2πfp/ωSとを乗じることで、当該層における今回の判定基準値rS,iを算出し、
S回目以降の前記判定ステップにおいて少なくとも2回連続して肯定判定が得られた場合に、S回目以降のいずれかの回の判定基準値算定ステップで算出した判定基準値を照査し、判定基準値が1を下回っている層を損傷箇所とする、ことを特徴とする損傷箇所の推定方法。 - 外乱または劣化後の建物の上層階において振動計測を行い、基準点での振動に対する周波数応答関数Gを取得する事後計測ステップと、
外乱または劣化前に取得した初期周波数応答関数G0の逆数を周波数応答関数Gに乗じて得た関数において、ピーク振動数fpを求める初期設定ステップと、
前記建物をモデル化したn自由度系の多層構造モデルについて、仮1次固有円振動数λSおよび仮1次固有ベクトル{ΦS}を設定する振動特性仮定ステップと、
前記多層構造モデルの各層の構造要素について剛性kS,iを算出する剛性算定ステップと、
剛性kS,iに基づいて作成した剛性行列[KS]および質量行列[M0]に対応する1次固有円振動数ωSと1次固有ベクトル{ΨS}とを算出するモード算定ステップと、
ピーク振動数fpに2πを乗じた値に対する1次固有円振動数ωSの相対誤差を算出し、当該相対誤差が収束判定値以下であるか否かを判定する判定ステップと、
最大値が定数aとなるように正規化した1次固有ベクトル{ΨS}の成分に基づいて、前記多層構造モデルの各層の層間擬似変位uS,iを求める層間擬似変位算定ステップと、
外乱もしくは劣化前の層間擬似変位u0,iの逆数を層間擬似変位uS,iに乗じて判定基準値μS,iを算出する判定基準値算定ステップとを含み、
前記振動特性仮定ステップ、前記剛性算定ステップ、前記モード算定ステップおよび前記判定ステップを複数回繰り返すことにより、建物に生じた損傷箇所を推定する方法であって、
1回目の前記振動特性仮定ステップでは、ピーク振動数fpに2πを乗じた値を仮1次固有円振動数λ1とし、最大値が定数aとなるように正規化した仮モードベクトル{Φ0}を仮1次固有ベクトル{Φ1}とし、
2回目以降の前記振動特性仮定ステップでは、前回のモード算定ステップで算出した1次固有円振動数ωS-1および1次固有ベクトル{ΨS-1}を、仮1次固有円振動数λSおよび仮1次固有ベクトル{ΦS}とし、
1回目の前記剛性算定ステップでは、仮1次固有円振動数λ1、仮1次固有ベクトル{Φ1}および前記多層構造モデルの質量行列[M0]を非減衰自由振動方程式に代入することにより剛性k1,iを算出し、
2回目以降の前記剛性算定ステップでは、前回の剛性算定ステップで算出した剛性kS-1,iに初期の剛性k0,iの逆数を乗じて得た剛性比κS,iが閾値dSより小さい場合には、前回の剛性算定ステップで算出した剛性kS-1,iを今回の剛性kS,iとし、前記剛性比κS,iが前記閾値dS以上である場合には、前回の剛性算定ステップで算出した剛性kS-1,iに1未満の値である調整係数C S を乗じて得た値を今回の剛性kS,iとし、
S回目の判定ステップにおいて肯定判定が得られた場合に、前記層間擬似変位算定ステップおよび前記判定基準値算定ステップを行い、判定基準値μS,iが1を上回っている層を損傷箇所とする、ことを特徴とする損傷箇所の推定方法。
- 少なくとも一つの層において前記剛性比κS,iが1より大きい場合には、前記剛性比κS,iの最大値と1との相加平均値を前記閾値dSとし、
総ての層において前記剛性比κS,iが1以下である場合には、前記剛性比κS,iの最大値を前記閾値dSとすることを特徴とする請求項3に記載の損傷箇所の推定方法。 - ピーク振動数fpに2πと1次固有円振動数ωS-1の逆数とを乗じて得た値を前記調整係数CSとすることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の損傷箇所の推定方法。
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