JP5461915B2 - 建築工事の出来高払い算出装置 - Google Patents

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Description

本発明は建築工事の出来高払い算出装置に関するものである。
建築請負工事については、その代金の一部を建築物の施主への引き渡し前に手付け金や中間金として建築請負業者に支払うことが慣習として広く一般になされている。このような慣習は建築請負業者の建築物の引き渡しまでの資金つなぎのようなものであると認められるが、近年、施主が中間金等を過剰に支払った後で建築請負業者が破産等してしまうことにより、多くの施主が多大な被害を受けていることが問題となっている。
この問題は施主が出来高払いをすることにより防止することが可能であり、このような出来高払いを計算するものとしては、従来、特許文献1に記載されたものが知られている。この従来例において、注文住宅の代金支払いシステムは、基礎工事、棟上げ工事などの予め設定された工事の進捗状況の複数の段階、および該段階の各々の代金を記憶する契約内容記憶部と、建築業者端末からの工事の段階に対応した支払請求に応じて調査端末に対して工事の進捗状況が上記段階に達しているかの調査指示をインターネットを介して送信する調査指示部と、調査端末からインターネットを介して工事が上記段階に達しているという調査結果が入力されると上記契約内容記憶部から該段階に対応する支払額を読み出して建築業者に支払うよう金融機関端末に支払指示を送信する支払指示部とを有する。
特開2001-331738号公報
しかしながら、以上のような出来高払いでは、建築請負業者への過払いを実質的には防止することができないという欠点がある。
すなわち、注文住宅の建築工事などの建築一式工事は、一般に工務店などの建築請負業者が大工や資材メーカなどの外部業者を使用して行われ、これら資材メーカ等に対する代金については、施主から建築請負業者に支払われる建築請負代金の一部が建築請負業者を介して間接的に充当されることになる。言い換えれば、実質的には施主が負担しているといえる資材メーカ等への代金について、施主から建築請負業者に対して支払われていることになる。例えば、一般に建築請負業者からの資材メーカ等への代金支払いにはいわゆる支払サイトと呼ばれるような支払猶予期間があり、このため、この支払猶予期間中は建築請負業者が施主から実質的に過剰な支払いを受けていると見ることができる。
このような意味での建築請負業者へ実質的な過払いは、例えば施主が資材メーカ等と直接契約してその代金を直接支払えば防止することができるが、この場合には建築請負業者の責任範囲が複雑になってしまったり、施主側に専門知識や様々な手数が要求されてしまうなど結果的に施主に従来よりも多大な負担が生じてしまいやすくなる。
本発明は以上の欠点を解消すべくなされたものであって、施主の負担をあまり大きくすることなく、建築請負業者への実質的な過払いを有効に防止することができる建築工事の出来高払い算出装置の提供を目的とする。
また、本発明の他の目的は、施主の負担をあまり大きくすることなく、建築請負業者への実質的な過払いを有効に防止することができる建築工事の出来高払い算出方法および建築工事の出来高払い算出システムの提供にある。
本発明によれば上記目的は、
建築一式工事における元請け報酬に含まれる元請け固有費用および外部業者別費用を、前記建築一式工事を予め設定された複数に区分けした部分工事毎に対応づけて記憶する工事費用データベース1と、
定の部分工事についての前記元請け固有費用および外部業者別費用を出来高として評価する出来高評価手段2と、
出来高評価された元請け固有費用および外部業者別費用を集計して施主の出来高払い金額を算出する施主支払算出手段3とを有し、
前記工事費用データベース1は、外部業者別費用を元請け業者の外部業者別支払条件に対応づけて記憶し、
前記施主支払算出手段3は、予め設定された施主の元請け固有費用に関する支払条件、および前記外部業者別支払条件に従って元請け固有費用および外部業者別費用をそれぞれ所定期間単位で集計した上で、これらの支払条件に従って決定される支払期日毎にまとめて支払期日毎の出来高払い金額を算出し、
かつ、前記出来高評価手段2は、クライアント端末からネットワークを通じて外部業者による特定の部分工事についての完成を示す画像あるいは動画を受信し、保存して当該部分工事に対応する元請け固有費用および外部業者別費用を一括して出来高評価処理する建築工事の出来高払い算出装置を提供することにより達成される。
本発明によれば、施主の出来高払いについての算出は金額のみならずその支払期日についても行われ、建築請負業者としての元請けが使用するいわゆる下請けなどとしての外部業者の費用は、このような元請けからの下請けへの支払条件に従った支払期日における施主からの出来高払いの対象にされる。したがって建築請負業者に対する実質的な過剰な支払いを防止することができる。
また、出来高払いの算出に際して、上述したように元請けと外部業者、これらの間の支払条件をそのまま利用することにより、建築請負工事についての従来からの契約関係をそのまま維持することができ、建築請負工事の依頼に際しての施主の負担を従来と同等に維持することができる。さらに、元請けと外部業者とは継続的な契約関係にあることが予想されるため、元請けの外部業者への支払サイトにはある程度の長期間を期待することができ、このようにして結果的に出来高払いが先延ばしされることにより、出来高の評価に際しての誤差による過払いをも防止することができる上に、増嵩工事に備えた資金も適宜確保することが可能となる。加えて、工務店などの元請けにおいても、資材メーカや大工などの多数の外部業者への支払サイトによる過剰な買掛金を抱えた上での過剰な現金流入が解消されるため、本業に基づいた財務状況が把握しやすくなり、本業の収支を見失うことによる資金繰りの悪化を防止することができる。また、以上のように建築請負業者への過払いが有効に防止できることにより、いわゆる完成保証と同等の安心感を施主に与えることができる。
上記建築工事の出来高払い算出装置において、工事費用データベース1は、建築一式工事としての注文住宅の建築工事などに対する工務店等の代金としての元請け報酬について、工務店等における外部業者の手配、監督などの独自の労務等に対する費用としての元請け固有費用と、資材メーカや大工などの各外部業者のそれぞれ資材、建築労務費用としての外部業者別費用とに分けて構成し、また、工務店等の上記各外注業者に対する支払条件を記憶する。支払条件は、例えば資材メーカについて月末締めの60日後現金払いや、大工について月末締めの翌月5日現金払い、あるいは大工について25日締めの月末現金払いとして構成され、例えば締め日あるいは締め日間の期間と、支払日までの期間とで構成することができる。
また、工事費用データベース1は、建築一式工事を部分工事毎に切り分けて記憶する。各部分工事は例えば、屋根工事、外壁工事、さらには仮設トイレの設置工事などとして構成することが可能であるが、工事に使用する資材単位で、当該資材についての組み付け工事として構成することもできる。すなわち、例えば大工工事においては、柱単位での組み付け工事をそれぞれ部分工事として構成することができる。
このように資材単位で部分工事を構成する場合、
各部分工事について、該部分工事において使用される資材に対応させて予め設定された単位元請け固有費用および単位外部業者別費用を格納する記憶手段8と、
建築用CADデータを入力可能な入力手段4と、
該入力手段4から入力された建築用CADデータに含まれる資材およびその数量を抽出し、上記単位元請け固有費用および単位外部業者別費用に基づいて建築用CADデータに従った上記元請け固有報酬および外部業者別費用を生成する演算手段9とを有するコンピュータを用いることにより、建築用CADデータに従って簡単に部分工事を抽出することができる。例えば上述した柱の場合、予め木材メーカからの一本の柱の購入価格や、大工による一本の柱の組み付け作業価格を調査、設定しておき、単位外部業者別費用とすることができ、また、この単位外部業者別費用の所定割合を工務店の資材メーカや大工の手配に際しての手数料などしての単位元請け固有費用とすることができる。この場合、上述した記憶手段8等を備えたコンピュータを後述するようにクライアントコンピュータとして構成してサーバ・クライアントシステムを構築することも可能である。
また、上記出来高評価手段2は、例えば、クライアント端末からメールによって特定の部分工事の完成報告を受けると、この部分工事を出来高として評価する。クライアント端末からの完成報告の送信に際しては部分工事を特定して行えば足り、特定の部分工事に対応するコードなどを送信することが可能である。上記完成報告に関しては、外部業者が部分工事の完成を示す画像あるいは動画を予め撮影しておき、この画像データあるいは動画データとともに部分工事のコードなどを送信することにより、客観的な信頼性が確保される
さらに、上記施主支払算出手段3は、施主の支払期日毎の出来高払い金額を算出するもので、元請けや外部業者の出来高を集計し、施主の元請けへの支払条件や、元請けの外部業者別の支払条件に従って、支払期日毎における施主の出来高払い金額を算出する。具体的には例えば、月末締めの60日後現金払いの支払条件の資材メーカAについて同一月内に複数の出来高があり、また、25日締めの翌月5日現金払いの支払条件の大工Bについて同一月内(支払集計期間内)に単数の出来高があり、さらに、この大工Bと同じ支払条件の工務店について同一月内(支払集計期間内)に複数の出来高がある場合を考える。この場合、それぞれについての締め日を過ぎた時点で、複数の出来高がある資材メーカAと工務店のそれぞれについては月内(支払集計期間内)の出来高の金額が集計された上で、支払期日が他と一致しない資材メーカAについては、上述したように集計された出来高の金額が締め日から60日後を支払期日とする施主の出来高払いとされ、一方、支払条件が同じ大工Bと工務店については、大工Bの単数の出来高と工務店Bについての上述したように集計された出来高とをまとめた出来高の金額が、締め部から5日後を支払期日とする施主の出来高払いとされる。
したがって本発明によれば、元請けと各外部業者のそれぞれについての固有な費用について、施主から元請けへの支払条件と元請けから各外部業者への支払条件とに基づいて支払期日毎に集計され、これを各支払期日についての施主の出来高払い金額として算出するために、施主は出来高払い時のみにおいて外部業者と直接的な関係を持ち、これによって施主の実質的な負担が増えることなく、元請けへの実質的な過払いを防止することができる。
また、直接的な契約関係にない外部業者に対して施主が実際に費用を支払う場合、
外部業者から元請け業者への上記所定期間単位での完成した部分工事に対応づけられた費用請求の入力を受け付ける入力手段4を有し、
上記施主支払算出手段3は、出来高評価された外部業者費用、およびこれに対応する部分工事と、上記費用請求、およびこれに対応する部分工事とをそれぞれ比較し、工事と費用の額の両者が一致する外部業者費用を施主の出来高払い金額として決定する照合部5を有して出来高払い算出装置を構成すれば、支払先からの請求書との整合を確保して外部業者への不要な過払いを防止することができる。
さらに、部分工事を建築一式工事の施工日程に振り分けて記憶した工程データベース6を有し、
上記施主支払算出手段3は、上記工程データベース6を参照して施主の支払期日までの日程に振り分けられた部分工事に対応する元請け固有費用および外部業者別費用を累積して施主の支払期日における予想資産的評価を算出する予想評価部7を有して上述した出来高払い算出装置を構成すれば、出来高払いの実際の支払期日における建築工事について資産類似の評価を算出することができ、出来高払いの即時における資産的評価予想を得ることができ、これ基づいて過払いが防止されていることについての確認を行うことができる。また、資産的評価予想と支払期日までの出来高払いの累計値を比較することで、支払期日における実質的な買掛金を把握することができる。
以上において述べた建築工事の出来高払いの算出は、
建築一式工事における元請け報酬を、前記建築一式工事を予め設定された複数に区分けした部分工事毎に対応づけて、かつ、前記元請け報酬に含まれる元請け固有費用および外部業者別費用毎に区分けして記憶可能な工事費用データベース1を備えた出来高払い算出用サーバにおいて、
前記部分工事毎に対応づけられた元請け固有費用および外部業者別費用をネットワークを通してクライアント端末から取得するとともに、元請け業者の外部業者別支払条件をネットワークを通してクライアント端末から取得し、前記元請け固有費用および外部業者別費用を前記部分工事毎に対応づけて、かつ前記外部業者別支払条件を前記外部業者別費用に対応づけて前記工事費用データベース1を構築するステップと、
クライアント端末からネットワークを通じて外部業者による特定の部分工事についての完成を示す画像あるいは動画を受信し、保存した上で、前記工事費用データベース1を参照して当該部分工事に対応する前記元請け固有費用および外部業者別費用を出来高として一括評価するステップと、
前記工事費用データベース1を参照して、出来高評価された元請け固有費用および外部業者別費用を、予め設定された施主の元請け固有費用に関する支払条件、および前記外部業者別支払条件に従ってそれぞれ所定期間単位で集計した上で、これらの支払条件に従って決定される支払期日毎にまとめて施主の支払期日毎の出来高払い金額を算出するステップとを有する建築工事の出来高払い算出方法により行うことができる。
このような建築工事の出来高払いの算出方法によれば、クライアント端末の操作主体に対して第三者となる者をサーバ、すなわち上述した出来高払い算出装置の操作主体とするだけで、施主に対して公正で客観的な出来高払いの連絡を担保することができる。
以上のようなサーバ・クライアントシステムは、
ネットワークを通じて相互に交信が可能なクライアント端末とサーバとを含み、
前記クライアント端末は、建築一式工事の元請け報酬に含まれる元請け固有費用および外部業者別費用を、前記建築一式工事を予め設定された複数に区分けした部分工事毎に対応づけてネットワークを通してサーバに送信するとともに、元請け業者の外部業者別支払条件をネットワークを通してサーバに送信する第1の手段を有し、
前記サーバは、前記元請け固有費用および外部業者別費用を前記部分工事毎に対応づけて、前記建築一式工事について構築される工事費用データベース1と、
特定の部分工事についての前記元請け固有費用および外部業者別費用を出来高として評価する出来高評価手段2とを有し、
かつ、前記第1の手段は、元請け業者の外部業者別支払条件をネットワークを通してサーバに送信するとともに、
前記クライアント端末は、ネットワークを通して外部業者による特定の部分工事の完成を示す画像あるいは動画をサーバに送信する第2の手段を有し、
かつ、前記工事費用データベース1は、前記外部業者別支払条件を前記外部業者別費用に対応づけて前記建築一式工事について構築されるとともに、
前記出来高評価手段2は、前記画像あるいは動画を受信し、保存して特定の部分工事に対応する元請け固有費用および外部業者別費用を一括して出来高評価処理し、
前記サーバは、出来高評価された元請け固有費用および外部業者別費用を、予め設定された施主の元請け固有費用に関する支払条件、および前記外部業者別支払条件に従ってそれぞれ所定期間単位で集計した上で、これらの支払条件に従って決定される支払期日毎にまとめて施主の支払期日毎の出来高払い金額を算出する施主支払算出手段3を有する建築工事の出来高払い算出システムにより構築することができる。
また、サーバ・クライアントシステムによれば、
ネットワークを通して相互に交信が可能なクライアント端末とサーバとにより実行される建築工事の出来高払い算出方法であって、
前記クライアント端末は、建築一式工事の元請け報酬に含まれる元請け固有費用および外部業者別費用を、前記建築一式工事を予め設定された複数に区分けした部分工事毎に対応づけてネットワークを通してサーバに送信するとともに、元請け業者の外部業者別支払条件をネットワークを通してサーバに送信するステップと、
外部業者による特定の部分工事の完成を示す画像あるいは動画をネットワークを通してサーバに送信するステップとを有し、
前記サーバは、前記元請け固有費用および外部業者別費用を前記部分工事毎に対応づけて、かつ前記外部業者別支払条件を前記外部業者別費用に対応づけて前記建築一式工事について工事費用データベース1を構築するステップと、
前記画像あるいは動画を保存した上で、前記工事費用データベース1を参照して、特定の部分工事が対応する前記元請け固有費用および外部業者別費用を出来高として一括評価するステップと、
前記工事費用データベース1を参照して、出来高評価された元請け固有費用および外部業者別費用を、予め設定された施主の元請け固有費用に関する支払条件、および前記外部業者別支払条件に従ってそれぞれ所定期間単位で集計した上で、これらの支払条件に従って決定される支払期日毎にまとめて施主の支払期日毎の出来高払い金額を算出するステップとを有する建築工事の出来高払い算出方法を提供することができる。
なお、本発明によれば、
建築一式工事における元請け報酬に含まれる元請け固有費用および外部業者別費用を、前記建築一式工事を予め設定された複数に区分けした部分工事毎に対応づけて、かつ、前記外部業者別費用を元請け業者の外部業者別支払条件に対応づけて記憶する工事費用データベース1と、
クライアント端末からのネットワークを通じた特定の部分工事についての完成報告を受けて該部分工事に対応する前記元請け固有費用および外部業者別費用を出来高として評価する出来高評価手段2と、
出来高評価された元請け固有費用および外部業者別費用を、予め設定された施主の元請け固有費用に関する支払条件、および前記外部業者別支払条件に従ってそれぞれ所定期間単位で集計した上で、これらの支払条件に従って決定される支払期日毎にまとめて施主の支払期日毎の出来高払い金額を算出する施主支払算出手段3とを有する建築工事の出来高払い算出装置、または、
建築一式工事における元請け報酬を、前記建築一式工事を予め設定された複数に区分けした部分工事毎に対応づけて記憶可能な工事費用データベース1を備えた出来高払い算出用サーバにおいて、
前記部分工事毎に対応づけられた元請け報酬に含まれる元請け固有費用および外部業者別費用をネットワークを通してクライアント端末から取得するとともに、元請け業者の外部業者別支払条件をネットワークを通してクライアント端末から取得し、前記元請け固有費用および外部業者別費用を前記部分工事毎に対応づけて、かつ前記外部業者別支払条件を前記外部業者別費用に対応づけて前記工事費用データベース1を構築するステップと、
クライアント端末からのネットワークを通じた特定の部分工事についての完成報告を受けて前記工事費用データベース1を参照して当該部分工事に対応する前記元請け固有費用および外部業者別費用を出来高として評価するステップと、
前記工事費用データベース1を参照して、出来高評価された元請け固有費用および外部業者別費用を、予め設定された施主の元請け固有費用に関する支払条件、および前記外部業者別支払条件に従ってそれぞれ所定期間単位で集計した上で、これらの支払条件に従って決定される支払期日毎にまとめて施主の支払期日毎の出来高払い金額を算出するステップとを有する建築工事の出来高払い算出方法、さらには、
ネットワークを通じて相互に交信が可能なクライアント端末とサーバとを含み、
前記クライアント端末は、建築一式工事の元請け報酬に含まれる元請け固有費用および外部業者別費用を、前記建築一式工事を予め設定された複数に区分けした部分工事毎に対応づけてネットワークを通してサーバに送信するとともに、元請け業者の外部業者別支払条件をネットワークを通してサーバに送信する第1の手段と、
特定の部分工事の完成報告をネットワークを通してサーバに送信する第2の手段とを有し、
前記サーバは、前記元請け固有費用および外部業者別費用を前記部分工事毎に対応づけて、かつ前記外部業者別支払条件を前記外部業者別費用に対応づけて前記建築一式工事について構築される工事費用データベース1と、
完成報告を受けた部分工事が対応する前記元請け固有費用および外部業者別費用を出来高として評価する出来高評価手段2と、
出来高評価された元請け固有費用および外部業者別費用を、予め設定された施主の元請け固有費用に関する支払条件、および前記外部業者別支払条件に従ってそれぞれ所定期間単位で集計した上で、これらの支払条件に従って決定される支払期日毎にまとめて施主の支払期日毎の出来高払い金額を算出する施主支払算出手段3とを有する建築工事の出来高払い算出システム、加えてさらに、
ネットワークを通して相互に交信が可能なクライアント端末とサーバとにより実行される建築工事の出来高払い算出方法であって、
前記クライアント端末は、建築一式工事の元請け報酬に含まれる元請け固有費用および外部業者別費用を、前記建築一式工事を予め設定された複数に区分けした部分工事毎に対応づけてネットワークを通してサーバに送信するとともに、元請け業者の外部業者別支払条件をネットワークを通してサーバに送信するステップと、
特定の部分工事の完成報告をネットワークを通してサーバに送信するステップとを有し、
前記サーバは、前記元請け固有費用および外部業者別費用を前記部分工事毎に対応づけて、かつ前記外部業者別支払条件を前記外部業者別費用に対応づけて前記建築一式工事について工事費用データベース1を構築するステップと、
前記工事費用データベース1を参照して、完成報告を受けた部分工事が対応する前記元請け固有費用および外部業者別費用を出来高として評価するステップと、
前記工事費用データベース1を参照して、出来高評価された元請け固有費用および外部業者別費用を、予め設定された施主の元請け固有費用に関する支払条件、および前記外部業者別支払条件に従ってそれぞれ所定期間単位で集計した上で、これらの支払条件に従って決定される支払期日毎にまとめて施主の支払期日毎の出来高払い金額を算出するステップとを有する建築工事の出来高払い算出方法を提供することも可能である。

以上の説明から明らかなように、本発明によれば、施主の負担をあまり大きくすることなく、建築請負業者への実質的な過払いを有効に防止することができる建築工事の出来高払い算出装置、建築工事の出来高払い算出方法、および建築工事の出来高払い算出システムを提供することができ、近年において発生している建築途中での建築費用の過払いによる施主の被害を良好に防止することができる。
本発明に係る建築請負システム全体を示すもので、(a)はネットワークを含むシステム全体の構成を示すもの、(b)は建築請負システムの仕組みを示すものである。 クライアント端末を示すブロック図で、(a)は会員工務店のPC、(b)は協力業者の携帯電話を示すものである。 サーバを示すブロック図で、(a)は出来高管理サーバ、(b)は画像管理サーバを示すものである。 会員工務店のPCのフローチャートである。 出来高管理サーバのフローチャートである。 会員工務店のPCの詳細フローチャートである。 出来高管理サーバの詳細フローチャートで、(a)は支払処理過程を示すもの、(b)は画像データ受信過程を示すものである。 クライアント端末、出来高管理サーバ、画像管理サーバのネットワーク上でのやり取りを説明するシーケンス図である。
図1(a)はネットワークを利用した建築工事の出来高評価のためのシステムの全体を示している。ネットワークは公衆回線網、インターネット等の既存のネットワークである。出来高管理サーバと画像管理サーバ、クライアントAとクライアントa1、a2・・・、およびクライアントBとクライアントb1・・・は、LANにより結ばれていても、物理的に単一のコンピュータ等によりそれぞれの機能を発揮するように構成されていてもいい。
この実施の形態において、上記出来高評価のためのシステムは、図1(b)に示す取引システムの一部を構成する。この取引システムは、住宅建築の顧客である施主から管理本部が建築資金をエスクロー資金として預託を受けるエスクロー契約を結ぶことにより、施主と建築請負契約を結ぶ工務店に対して第3者である管理本部が、住宅の出来高払いを施主に対して行うものである。例えば建設会社や不動産会社などの団体が管理本部を務め、この管理本部と上記出来高評価のためのシステムのリース契約を結ぶことにより、工務店は、該システムの会員となって管理本部から建築工事の出来高払いを受ける。
図1(b)に示すように、会員工務店は、上記取引システムを説明した上で施主と建築請負契約を結び、材木店、サッシメーカ、システムキッチンメーカ等の資材メーカから仕入れる建築資材により、大工、電気屋、クロス(内装)屋等の協力業者を使用して、住宅建築を行う。住宅建築に際し、会員工務店は、所有するパーソナルコンピュータ(PC)を利用して上記出来高評価のためのシステムにより積算、施主に提出する見積の作成、実行予算の作成、および工程表の作成等を行い、見積データ、協力業者に対する工事代金や資材メーカに対する資材代金などの発注データ、実行予算データ、および工程データ等を建築請負データとして管理本部のサーバにネットワークを介して送信する。建築請負データを受信した管理本部のサーバは、施主との間で建築資金としてのエスクロー資金の融資契約を結んだ金融機関と交渉し、見積金額に相当する建築請負代金をエスクロー資金として施主から受領した上で、施主の所有するPCに対して会員工務店が請け負う住宅建築の建築資金のエスクローによる出来高払いを行うことを連絡する。なお、エスクロー契約などに関する必要な書面手続きは別途改めて行われる。
また、会員工務店のコンピュータは、資材メーカのサーバに対して、上記建築請負データの発注データに基づいて建築資材を発注する。さらに、会員工務店は、協力業者に対し、上記発注データに基づいて工事代金の支払いをするための工事完了写真の撮影、送信を前提とする工事契約を結ぶ。なお、これらの発注、契約に際しては、その代金の支払いがエスクローによりなされることが契約条件として取り決めされる。この後、建築資材が現場に搬入され、工事工程が進行すると、協力業者は、携帯電話のカメラ機能を利用して作業が完了した現場の写真を撮影し、インターネット接続機能を利用して会員工務店のPCに画像データとして送信する。これを受け取った会員工務店のPC管理者は、モニタによりその画像データがどこの工程のものであるか、作業内容が予定通りか、すなわち予定した作業内容を満たしているかを、例えば設計図などと比較することによって確認する。確認の上で問題がなければ、上記PC管理者は、管理本部のサーバに対し、対応する工程を指定して上記画像データを転送する。画像データの管理本部への送信は、ネットワーク上で運営される工事進歩状況ウェブサイトに掲載される工程表の各工程への画像データのアップロードによってなされ、管理本部のサーバは、工事進歩状況ウェブサイトの工程表の更新に対して上記工程データを連動させることにより、住宅建築工事の進捗状況を随時把握する。
この進捗状況に応じて、管理本部のサーバは、エスクロー資金から、資材メーカおよび協力業者(外部業者)に対し、上記発注データに含まれる代金(費用)について出来高評価による出来高払いを行い、また、会員工務店に対しては、実行予算に含まれる労務費等の経費および見積金額と実行予算の差額である粗利(元請け固有費用)について、出来高評価による出来高払いを行う。出来高評価は、管理本部のサーバによりネットワーク上で運営される出来高評価ウェブサイトに反映され、会員工務店は、該ウェブサイトの更新データが転送されることにより、出来高払いの予定を把握することができる。
なお、上記工事進捗状況ウェブサイトには、予め会員工務店向けの認証コードと施主向けの認証コードとが設定され、会員工務店は自己の認証コードを利用してネットワーク上のアドレス(URL:Uniform Resource Locator)を用いてウェブサイトにアクセスするとともに画像データをアップロードし、施主は自己の認証コードを利用してネットワーク上のアドレスを用いてウェブサイトにアクセスするとともに工事の進捗状況を上記画像データにより随時把握する。また、以上においてはウェブサイトに写真、すなわち静止画像を掲載する場合を述べたが、動画を掲載してもよい。
上述した出来高評価のためのシステムにおいては、図1(a)に示すように、上記会員工務店のPCがクライアントA、B・・・として、また協力業者である大工の携帯電話がクライアントa1、a2・・・、b1・・・としてクライアント端末を構成し、一方、管理本部のサーバが出来高管理サーバとして、また工事進捗状況ウェブサイトを運営するサーバが画像管理サーバとしてサーバ・コンピュータを構成することにより形成される。なお、図1(a)において、上記クライアント端末およびサーバと同じネットワーク上に接続される発注関係先サーバA、B・・・は資材メーカのサーバであり、融資関係先サーバは金融機関のサーバである。
会員工務店のPCは、キーボードやマウス、ディスクドライブ等からなる入力手段4’と、各種演算結果その他の索出データを外部に出力する出力手段11と、液晶モニタ等の表示手段12と、プリンタ等の印刷手段13と、記憶手段8と、演算手段9とを有する。上記入力手段4’および出力手段11は、ネットワークを通したデータの交信を可能にするインターフェイスとしても機能するもので、前述した各サーバではWebサーバプログラムが動作し、このPCではWebブラウザプログラムが動作する。この会員工務店のPCには管理本部のサーバにインストールされるプログラムのサブセットがインストールされ、上記記憶手段8、演算手段9が構築される。
図2に示すように、記憶手段8には、資材マスタファイル14、数量データファイル15、積算単価データベース(積算単価DB)16、作業時間データベース(作業時間DB)17、メーカ・業者ファイル18、実行予算単価データベース(実行予算単価DB)19、仕入メーカファイル20、経費データファイル21、手順データファイル22、資材手順データファイル23、集計時間データファイル24、画像データファイル25、後述する工事費用データベース(工事費用DB)1の主要部を構成する実行予算データ26、発注データ27、日程データファイル28、見積データ29、およびインターネット上の工事進捗状況ウェブサイトへのアクセスを可能にする認証データ30が記憶される。
資材マスタファイル14は、全建築資材を個々に特定する呼び名を格納するもので、例えば、構造材-赤松集成材-梁-105mm×105mm×3,000mm(特一等)など、基礎材、外装材、あるいは構造材などの種類、材種、用途、寸法などの関連情報により各資材を特定する。また、各資材には「0001」、「0002」などのIDコードが割り当てられる。
数量データファイル15には、住宅建築に必要な資材の数量が資材毎に上記IDコードと一対一対応して格納される。この数量は、建築用CADシステムにより作成された設計データから、演算手段9における資材量抽出演算部31による上記資材マスタファイル14を用いた演算処理によって抽出され、例えばCADデータに含まれる資材の呼び名に併記される数量を取得することにより作成される。積算単価DB16は、住宅建築に必要な資材の積算単価が資材毎に上記IDコードと一対一対応して格納される。積算単価は例えば積算資料に基づいて設定される。作業時間DB17には、住宅建築に必要な資材の施工作業に要する時間が資材毎に上記IDコードと一対一対応して格納される。この時間は、過去の実績、経験に基づいて、その平均値が設定される。
メーカ・業者ファイル18には、取引のある資材メーカや大工等が、その名称や氏名、住所、メールアドレスなどの連絡に必要なID情報により特定されて格納される。また、各メーカ等には適宜のIDコードが割り当てられる。このメーカ・業者ファイル18には、工務店のオペレータが入力手段4’を構成するキーボード等により入力することで、資材メーカや大工等を追加登録して格納することも可能である。
実行予算単価DB19には、上記資材メーカの見積金額と大工作業の一般的な手間賃と労務費等の経費の合計金額が、資材毎に、上述した資材マスタファイル14の各資材のIDコードと一対一対応して格納される。この大工工事の一般的な手間賃は、例えば上記作業時間DB17の資材毎の作業時間と所定の数字の積をとることにより、すなわち作業時間に対応する所定の時給を当てはめることにより決定することが可能である。
建築資材メーカの資材毎の見積金額は、仕入れメーカファイル20において、資材マスタファイル14の各資材のIDコードと一対一対応して格納される。例えば資材0001は資材メーカAから1,000円でというように記憶される。この仕入れメーカファイル20も、前述したメーカ・業者ファイル18同様に入力手段4’を構成するキーボード等からの入力による追加登録を格納することが可能である。
また、経費データファイル21には、上記労務費等の経費が、資材毎に、資材マスタファイル14の各資材のIDコードと一対一対応して格納される。この経費は、例えば積算単価DB16の積算単価に対して予め所定の率を設定することなどにより決定することが可能である。
したがって、上記実行予算単価DB19における金額は、上記作業時間DB17の資材毎の作業時間から演算できる大工工事の手間賃と、資材毎に対応する仕入れメーカファイル20の見積金額と、資材毎に対応する経費データファイル21の経費との和を演算手段9の価格演算部32により求めることによって資材毎に算出される。
手順データファイル22は、資材毎の作業の手順、すなわち順番を格納するもので、例えば、屋根工事、外壁工事などの作業が建築工程に沿って記憶される。各作業には適宜のIDコードが割り当てられる。資材手順データファイル23には、上記資材マスタファイル14の資材毎に一対一対応して、建築工事の手順を示す順番が格納される。この順番は上記手順データファイル22の作業に対応して設定されるもので、例えば屋根工事に使用される資材が複数ある場合には、これらの複数の資材に同一の順番が付与される。この順番は、工務店のオペレータによる入力手段4’としてのキーボード等からの入力によって変更することも可能である。
集計時間データファイル24には、演算手段9の工程演算部33により、資材マスタファイル14の各資材のIDコードをキーとして数量データファイル15と作業時間DB17により演算される資材毎の作業時間を、資材手順データファイル23の手順に沿ってソートし、その作業時間の累計を所定時間に割り振ることにより生成される所定時間毎の資材の集計時間の束を、上記手順データファイル22の作業に一対一対応して格納するものである。この所定時間としては、1日当たりの作業時間である8時間などに設定することが望ましい。したがって、資材毎の「数量×単位作業時間」である作業時間が、作業手順毎に集計され、累計8時間になるまで、資材毎に累積されていくことで、例えば、1番目の8時間には、単位作業時間1時間の資材0001が4個と、単位作業時間2時間の資材0002が2個とが、作業aに対応して設定され、2番目の8時間には、単位作業時間2時間の資材0003、1個が作業bに対応して、さらに、単位作業時間3時間の資材0004、2個が作業cに対応して設定され、というように順次資材がなくなるまで複数の8時間毎の集計時間データファイル24が生成される。
画像データファイル25 は、大工の携帯電話から受信する画像データを格納するもので、ネットワークを通して大工の携帯電話から送信される画像データに対する工務店のPC管理者の格納操作に際し、適宜のIDコードが割り当てられて画像データとして保存される。IDコードの付与は演算手段9により自動で行うことが可能である。
実行予算データ26は、実行予算単価DB19における実行予算単価と数量データファイル15の数量を、資材マスタファイル14の各資材のIDコードをキーとして一対一対応させて作成され、また、価格演算部32により各資材に対応する積が求められて資材毎の実行予算が生成された後、合計されて総額の実行予算が算出される。
発注データ27は、仕入れメーカファイル20の見積金額と数量データファイル15の数量を、資材マスタファイル14の各資材のIDコードをキーとして一対一対応させてメーカ・業者ファイル18に格納される資材メーカ毎に集計されて複数作成される。上記実行予算データ26と同様に、価格演算部32により各資材に対応する見積金額と数量の積が求められた後、資材メーカ毎に振り分けられて合計され、資材メーカ毎に対応する総発注価格が算出される。また、この発注データ27としては発注書のひな形も記憶されており、演算手段9の進行部34によってひな形を利用して各発注先向けに印刷手段13としてのプリンタを利用して発注書を作成することができる。
日程データファイル28は、日程を格納するもので、PCに搭載されるカレンダ機能を利用してカレンダに沿った各日程に適宜のIDコードが割り当てられる。日程の設定は、工務店のオペレータにより入力手段4’としてのキーボード等への入力によって調整することが可能である。
見積データ29は、施主に提示する見積書、見積明細を作成するための見積内容情報であり、価格演算部32により積算単価DB16の各積算単価と所定の利益率の積が求められた後、資材マスタファイル14の各資材のIDコードをキーとして、この積を数量データファイル15の数量に一対一対応させて作成される。また、この見積データ29には見積書、見積明細のひな形も格納されており、演算手段9の積算部35により、印刷手段13としてのプリンタを利用して、上記ひな形を使って、施主向けに見積書、見積明細を作成することができる。
一方、演算手段9は、上述した資材量抽出演算部31、価格演算部32、積算部35、工程演算部33、および進行部34の他に、更新管理部36を備える。この更新管理部36は、大工の携帯電話からネットワークを通して入力手段4’を介して受信され、PC管理者の操作により適宜のIDコードの割り当てされた画像データを、画像データファイル25に格納するとともに、出力手段11を介して工事進歩状況ウェブサイトに転送する。格納に際して個々に生成される画像データファイル25には、PC管理者の操作により、更新管理部36によって、日程データファイル28の特定の日程に対応する適宜のIDコードや、手順データファイル22の特定の作業に対応する適宜のIDコードが付与される。
したがって、工務店のPCは、オペレータの操作により、例えばCADデータが入力手段4’としてのディスクドライブを通じて読み込まれると、資材マスタファイル14を参照してCADデータに含まれる資材毎の数量により、数量データファイル15、集計時間データファイル24、実行予算データ26、発注データ27、見積データ29を作成し、また、オペレータからの指示があれば、発注データ27や見積データ29をプリンタに出力し、見積書や発注書を印刷させる。また、オペレータからの指示があれば、各データファイルのデータを表示手段12としての液晶モニタに表示させ、あるいは出力手段11により、ネットワークを通して、数量データファイル15等に含まれる出来高管理サーバのデータに対するいわゆる差分データを出来高管理サーバに対して送信等する。
一方、大工のカメラ付き携帯電話は、市販されるものであり、ボタン等の入力手段4”と、演算手段9’のWebブラウザプログラムの動作によるインターネット接続機能により画像データその他の索出データをネットワークに出力する出力手段11’と、液晶表示部からなる表示手段12’と、カメラ機能により画像データを記録可能な撮影手段37、この画像データを格納する画像データファイル25’を備える記憶手段8’と、上述した演算手段9とを有する。なお、図2(b)における認証データ30’は、必要に応じて工事進歩状況ウェブサイトへのアクセスのため、あるいは会員工務店のPCへのアクセスのためのものである。
一方、出来高管理サーバは、図3(a)に示すように、上記会員工務店のPCの各種手段におけるファイル等に加えて、演算手段9’(9A)に発注管理部38、前記工務店のPCにおける更新管理部36の機能を含む工程管理部39、出来高演算部(出来高評価手段2)、および管理用データ作成部41を有する。なお、上記会員工務店のPCの各種手段におけるファイル等と同一のデータ構成のファイル等は、図3において対応する符号を付して説明を省略する。
発注管理部38は、資材メーカに対する発注を上述したように工務店からのFAXではなく管理本部からオンラインで行う場合に使用するもので、管理本部のオペレータによる入力手段4(4A)としてのキーボード等からの入力に基づいて、ネットワークを通して、資材メーカのサーバに対して、発注書として加工した発注データ27’を送信する。工程管理部39は、工事進歩状況ウェブサイトの更新情報を逐次ネットワークを介して画像管理サーバに確認するもので、画像データの更新、追加が検知されるとこれを取得し、記憶手段8’(8’A)の画像データファイル25”に格納する。
出来高演算部2は、画像データの格納を検知すると、該画像データファイル25”の画像データが関連づけられた日程データファイル28’の日程、あるいは手順データファイル22’の作業を検索し、資材手順データファイル23’、集計時間データファイル24’、資材マスタファイル14’や数量データファイル15’、実行予算単価DB19’、仕入れメーカファイル20’等を参照して実行予算や日程の出来高を演算し、金額出来高データ42や日程出来高データ43として演算結果を記憶手段8’に格納する。この金額出来高データ42等は、その作成日とともに資材、作業、日程、資材メーカあるいは大工等の名称、画像などの特定のIDコードを指定して累積的に複数作成される。なお、ネットワークを通した融資関係先サーバへの出来高の支払い指示の送信は、後述するように例えば1ヶ月単位にまとめられて、進行部34’によって行われる。これと同時にまた、進行部34’は、前記金額出来高データ42等を出力手段11’(11’A)によりネットワークを通して出来高評価ウェブサイトに掲載する。
出来高評価ウェブサイトは、出来高管理サーバの進行部34’によって運営され、管理用データ44に格納される所定の工程表のひな形に対して、資材マスタファイル14’、数量データファイル15’、仕入れメーカファイル20’、経費データファイル21’、日程データファイル28’、資材手順データファイル23’、手順データファイル22’、画像データファイル25”等を利用してデータを書き込むことにより生成される工程表を掲載する。この工程表における各工程(作業)には、特定の資材、日程、資材メーカあるいは大工等の名称、画像、さらに細分化された工程(作業)等に対応する特定のIDコードを保有したポイントが形成される。
進行部34’は、例えば、ネットワークを通して出来高評価ウェブサイトにアクセスした会員工務店からの上記ポイントにおける資材の数量等を含めた照会要求を受信すると、上記ポイントのIDコードに基づいて、要求される資材数量等を検索し、当該数量データを表示するHTMLファイルを作成して施主に送信する。会員工務店のPCは、受信したHTMLファイルに基づいて、表示手段12のモニタにより、上記資材数量等を含む各工程の内容を表示する。
また、管理用データ作成部41は、上記支払い指示の送信を検知すると、管理用データ44を作成する。管理用データ44は、金額出来高データ42に一対一対応して作成され、管理本部は、オペレータによる入力手段4Aからの指示によってこれを表示手段12’としてのモニタに表示させ、あるいは印刷手段13’としてのプリンタによって印刷させることで、出来高の支払い状況を確認することができる。
なお、出来高管理サーバの進行部34’は、ネットワークを通して工務店のPCから数量データファイル15、実行予算単価DB19、仕入れメーカファイル20等の差分データを受信すると、会員工務店の建築工事毎に適宜のIDコードを作成し、このIDコードとともに前記数量データファイル15’等を格納する。したがって、図3(a)に示すように、出来高管理サーバも会員工務店毎に対応して、そこのPCに記憶されるものと同じデータ構造の数量データファイル15’等を保有する。
画像管理サーバは、図3(b)に示すように、会員工務店からネットワークを通して画像データを受信する入力手段4(4B)と、この画像データを格納する画像データファイル25や上記会員工務店の記憶手段8に格納される手順データファイル22、日程データファイル28等を記憶する記憶手段8’(8’B)と、上記出来高管理サーバに画像データをネットワークを介して送信する出力手段11’(11’B)と、これらの記憶、出力等を制御する演算手段9’(9’B)とを有する。この演算手段9’Bはまた、工事進捗状況ウェブサイトの管理、運営も行っており、会員工務店の工程表を掲載し、この工程表の各作業に特定の画像データ等のIDコードをリンクさせる。
すなわち、演算手段9’Bは、工事進捗状況ウェブサイトにアクセスした施主からの各作業の照会要求をネットワークを通して入力手段4Bにより受信すると、画像データを含む工程表の当該作業の照会用の画面を生成するHTMLファイルを作成して出力手段11’Bにより施主に送信する。施主のPCは、受信したHTMLファイルに基づいて、入力手段4’のモニタにより、画像データを含む各作業の内容を表示する。
以上の上記出来高評価のためのシステムにおいて、会員工務店のPCは、図4に示すようにデータを加工、保存し、出来高管理サーバとのネットワークを通した交信を図る。図4に示すように、会員工務店のPC管理者等により作成され、PCに記憶されるCADデータは、入力手段4’としてのキーボード等を介したPC管理者からの資材量抽出演算部31による演算命令により、資材マスタファイル14を参照して各数量データが抽出され、資材毎に対応した数量データとして数量データファイル15に格納される。また、積算部35は、この数量データに対して資材毎に積算単価DB16の積をとり、積算を行う(積算ステップ)。なお、オペレータによる入力手段4’としてのキーボード等からの入力操作により、印刷手段13としてのプリンタに積算結果を出力して見積として印刷を行ったり、あるいは、積算に際して資材毎に適宜の率を付加して演算する、すなわち積算単価に対して一定の率の作業費用を別途付加することにより積算を行うことも可能である。
次いで、上記数量データに基づいて、価格演算部32により、実行予算単価DB19を参照して実行予算データ26が生成されるとともに、仕入れメーカファイル20を参照して資材メーカ毎の発注データ27が生成される。形成された実行予算データ26や発注データ27は、見積データ29、数量データファイル15や仕入れメーカファイル20等とともに進行部34により出力手段11を介して出来高管理サーバに送信される。(実行予算・発注書作成ステップ)。この場合において、形成された実行予算に対して一定の利益率を別途付加することにより再度、見積を作成することも可能である。また、オペレータによる入力手段4’としてのキーボード等からの入力操作により、形成された発注データ27や実行予算データ26を印刷手段13としてのプリンタに出力して発注書、実行予算書、あるいはメーカ・業者ファイル18を参照して見積書を印刷することも可能である。
この後また、数量データを参照して、工程演算部33により、作業時間DB17を用いて資材毎の作業時間が演算され、さらに、手順データファイル22や資材手順データファイル23等を参照して、集計時間データファイル24が作成される。形成された集計時間データファイル24は、日程データファイル28等とともに進行部34により出力手段11を介して工程データとして出来高管理サーバに送信される(工程管理ステップ)。なお、オペレータによる入力手段4’としてのキーボード等からの入力操作により、形成された集計時間データファイル24を利用し、手順データファイル22等を参照して、印刷手段13としてのプリンタにより工程表を印刷することも可能である。また、メーカ・業者ファイル18や仕入れメーカファイル20を参照して、上記工程表を含む業者連絡表を印刷することも可能である。
図4において下方に示される工程管理ステップは、大工の携帯電話から送信される画像データを入力手段4’により受信し、オペレータによる入力手段4’としてのキーボード等からの入力操作によって画像データの撮影日や工程表の日程等に関する情報を付加した上で、出力手段11により工事進捗状況ウェブサイトに対して送信するものである。上記画像データは、オペレータにより上記情報を付加されて画像データファイル25に格納され、また画像データファイル25の差分データとして進捗状況ウェブサイトに送信される。一方、出来高管理サーバにおいては、工事進捗状況ウェブサイトにおける上記画像データの受信を検知すると、これを工事進捗状況ウェブサイトから取得し、所定形式の画像受信確認の連絡を生成して会員工務店のPCに対して送信する。これにより会員工務店のPCは、画像受信確認の連絡を入力手段4’によって受信する。
これに対し、出来高管理サーバは、図5に示すように、上記会員工務店のPCから送信される実行予算データ26や発注データ27等の差分データを受信し、会員工務店の建築工事毎に適宜のIDコードを作成、対応させてこれを保存する。また、上記会員工務店のPCから送信される集計時間データファイル24等の差分データ(工程データを含む工程データファイル)を受信し、上記と同じIDコードを付与してこれを保存する。
この後、さらに会員工務店から送信される上記画像データを工事進捗状況ウェブサイトを介して受信すると、出来高管理サーバは、画像データファイル25”の工程表における日程情報等に基づいて、日程による出来高演算処理を行い、生成された日程出来高データ43を記憶手段8’Aに格納する。また、上記受信した集計時間データファイル24や数量データファイル15の差分データを利用するとともに、予め記憶手段8に格納される資材マスタファイル14等を参照して、出来高による支払い演算集計処理を行い、生成された金額出来高データ42を記憶手段8’Aに格納する。さらに、管理用データ作成部41により管理用データ44が作成され、記憶手段8’Aに格納される。なお、オペレータによる入力手段4Aとしてのキーボード等からの入力操作により、形成された日程出来高データ43、金額出来高データ42、および管理用データ44を印刷手段13’としてのプリンタに出力し、印刷することも可能である。
上記管理用データ作成部41は、実行予算データ26’や発注データ27’に基づいて会員工務店の出来高、大工の工事代金、および資材メーカの資材代金を割り振り、出来高払い、工事代金の支払い、資材代金の支払い指示として管理用データ44に記録する。この指示はこの後オペレータにより上記画像データ等が確認された上で入力手段4Aとしてのキーボード等によって入力される命令によって、出力手段11’Aにより融資関係先サーバに送信され、また、出来高評価ウェブサイトに掲載されて更新データとして会員工務店のPC、大工の携帯、資材メーカのサーバに転送される。なお、図5に示すように、会員工務店のPCに対し、出来高管理サーバから逐次画像データの更新状況を確認することにより、会員工務店の出来高評価を迅速に行うことができる。
これにより、会員工務店や協力業者、資材メーカは、管理本部に直接赴くことなく出来高払いを受けることができ、一方、管理本部は、画像データの受信によって確認のために現場に直接赴くことなく出来高評価、出来高払いを進めることができる。この出来高払いはまた、管理本部のサーバに、対応する画像データや作業を明らかにした状態で保存されるために、その支払い根拠を明確に保存しておくことで、支払いに関して生じる可能性のある事後の争いを未然に防止することができる。
図6および図7に以上の出来高評価のためのシステムにおける会員工務店のPCや出来高管理サーバにおけるフローの一例を示す。図6に示すように、会員工務店のPCへの仕入メーカファイル20や日程データファイル28等への入力は、メニューバーのテンプレートを選択することにより容易にすることができる。CADデータを取り込み(ステップS1)、テンプレートを選択して(ステップS2)実行予算、工程表を作成し(ステップS3)、さらには画像データを入力すると(ステップS4)、出来高管理サーバや画像管理サーバにデータをアップする(ステップS5)。認証を経てサーバにデータを保存させると(ステップS6)、この結果を印刷することができる(ステップS7)。
以上のような画像データの登録、すなわち画像データファイル25の作成や進捗状況ウェブサイトへの送信等の処理も、順次表示手段12としてのモニタに表示される指示に従って進めることができる。
また、図7に示すように、出来高管理サーバにおいてイベントボタンによる出来高の集計処理を設けることは、締日、すなわち月単位の集計をする上で有用であり、この場、締日としては例えば月末を設定することができる。
さらに、この実施の形態において、以上のような締日を基準にした詳細な出来高払いを算出するために、会員工務店のPCは、図2(a)に示すように、元請け回収条件データファイル45、外部業者支払条件データファイル46、上述した工事費用DB1、工程データベース6(工程DB)、請求書データファイル47を記憶手段8に有して構成される。
元請け回収条件データファイル45は、施主から工務店への支払条件を格納するもので、例えば月末締め翌月5日現金払いの場合には締日に関する月末という期日に関するデータと、支払期日に関する5日後という期間に関するデータにより回収条件を特定する。なお、これらは上述したカレンダ機能において各日程に割り当てられたIDコードを利用して特定することができる。外部業者支払条件データファイル46は、工務店から大工や資材メーカなどの外部業者への支払条件を格納するもので、上述した元請け回収条件データファイル45同様、締日および支払期日により各外部業者への支払条件が特定され、この支払条件が外部業者毎に一対一対応して記憶される。複数からなる外部業者毎の対応付けには、上述したメーカ・業者ファイル18のIDコードが利用される。
工事費用DB1は、上述した実行予算データ26に対して、さらに上記元請け回収条件データファイル45および外部業者支払条件データファイル46を対応付けたもので、実行予算単価に含まれる資材メーカの見積金額が各資材メーカのIDコードを利用して各資材メーカへの工務店の支払条件に、大工の手間賃が各大工のIDコードを利用して各大工への工務店の支払条件に、工務店の経費が該工務店への施主の支払条件に対応付けられて構成される。
工程DB6は、上述した集計時間データファイル24および日程データファイル28により日程、作業を振り分けて形成される工程日程において、さらに上述した元請け回収条件データファイル45、外部業者支払条件データファイル46により特定される締日、支払期日を特定して構成されるものである。
請求書データファイル47は、上述した大工や資材メーカから工務店に送付された請求書の内容を格納するもので、これらの請求書を受け取った工務店のオペレータによる入力手段4としてのキーボード等への入力によって締日あるいは支払日に対応付けて請求金額が記憶される。また、この請求金額は、実行予算データ26との照合ができるように、請求金額に係る資材毎に上述したIDコードによる対応付けがなされる。
したがって上述した数量データファイル15同様、出来高管理サーバは、上記回収条件や支払条件、これに対応付けられた資材や工程日程、請求書の内容をネットワークを通じて工務店のPCから受領する。
また、これらのデータを受領する管理本部のサーバは、図3(a)に示すように、これらのデータを記憶手段8’Aに格納するとともに、月次出来高集計部48、月次支払算出部(施主支払算出手段3)、照合部5、予想評価部7を演算手段9’Aに有して構成される。
月次出来高集計部48は、上述した元請け回収条件データファイル45’や外部業者支払条件データファイル46’の締日に応じて月次の出来高を集計するものである。集計は工務店の施主に対するもの、大工の工務店に対するもの、資材メーカの工務店に対するものなど事業者毎を集計単位として行われ、出来高の実行予算データ26’における上述した工務店の経費や大工の手間賃等の内訳を集計することによりなされる。
月次支払算出部3は、以上の月次出来高集計部48における事業者毎の出来高集計を、上述した元請け回収条件データファイル45’等の事業者毎の支払期日に対応付けるもので、例えば、月末締め60日後現金払いの資材メーカの場合、7月の月間の資材メーカの出来高が締日から60日後となる9月末日の支払期日に対応するものとして記憶される。この支払期日への対応付けにおいて、例えば工務店と大工の出来高が同日となる支払期日にそれぞれ出来高を有する場合には、これらの内訳を確認可能な状態で合計出来高が算出される。以上の支払期日に対応づけられた出来高あるいは合計出来高は表示手段12’のモニタに表示することができる。
照合部5は、上述した請求書データファイル47’のデータと、出来高評価された実行予算のデータとの内容を金額、資材の両面から照合するもので、支払先から請求書を受け取ることにより支払を行うという経理処理を担保するものである。したがって出来高評価された実行予算であっても、対応する請求書データがない場合には、買掛金として繰り越し処理され、反対に請求書データに対応する出来高評価がない場合にも、繰越金として処理される。繰り越し処理された出来高は上述した月次支払算出部3の対象から取り除かれる。なお、これらの繰り越し処理、これによる翌月の支払処理は、市販の経理ソフトと同じ構成によって行うことができる。
予想評価部7は、締日や支払期日における建築途上の建築物の予想資産的評価を行うもので、上述した工程DB6’を参照し、支払期日において完成予定の実行予算を累計して当該期日における予想出来高に基づく資産的評価を行う。なお、入力手段4Aとしてのキーボード等からのオペレータの入力により、支払期日ではなく締日を基準にして上述した資産的評価を行うこともできるようにされる。この資産的評価は、上述した出来高同様、表示手段12’のモニタに表示することができる。
したがって図8に示すように、工務店は実行予算に加えて回収条件や支払条件を差分データとして予め出来高管理サーバに送信し(ステップS11)、また、工事の進捗に応じて協力業者から受領した画像データを画像管理サーバに送信し(ステップS13)、大工等の請求書を受け取ったときには請求書データを出来高管理サーバに送信する(ステップS17)。画像管理サーバは上記画像データに従って工事進捗状況ウェブサイトを更新する(ステップS14-1)とともに、上記画像データを出来高管理サーバに転送し(ステップS14-2)、一方、出来高管理サーバは、上記実行予算等を保存し(ステップS12)、上記画像管理サーバからの画像データの転送を受けて工事の進捗を把握し、これに応じた出来高を算出する(ステップS15)。また、出来高管理サーバは、締日においては月次の出来高を集計し(ステップS16)、この出来高に応じた請求書との照合を行い(ステップS17)、それぞれの支払期日における工務店の出来高金額、大工の出来高金額、資材メーカの出来高金額を算出する(ステップS18)。
この算出結果に基づいて、出来高管理サーバのオペレータは、金融機関にエスクロー資金からの支払を指示し、これにより工務店の出来高が施主の工務店に対する支払条件に応じた時期で施主から支払われ、また、大工や資材メーカの出来高が工務店のこれら大工等に対する支払条件に応じた時期で施主から支払われる。なお、金融機関への支払の指示は電話等により行うことが可能であるが、図8に示すように、サーバによりメール等で行うことも可能である(ステップS19)。以上の一連の処理により、図8に示すように、施主から工務店への支払条件が支払サイトAであるのに対し、工務店から資材メーカへの支払条件が上記支払サイトAよりも長い支払サイトBであることにより、出来高評価の締日が同じものであっても、その一部がより遅い時期に支払われることになる。
出来高管理サーバにおける以上に伴う処理を図7に示す。出来高管理サーバは、例えば夕方など所定時刻に日次集計処理を自動で行うように構成されており、起動(ステップS21)後に出来高の日次集計処理が完了しているかを判定し(ステップS22)、上記所定時刻前である場合(ステップS23)には、所定時間を待った上で(ステップS24)、日次集計処理処理を行う(ステップS25)。日次集計処理は例えば時間のアラーム機能に連動させることにより、所定時刻に開始するように構成することができ、その完了の判別は、完了により反転する適宜のフラグを設ければ足りる。
また、日次集計処理が終わると、上述同様今度は例えばカレンダーに基づくアラーム機能により月次の経理上の締日に該当するかを判定し(ステップS26)、締日である場合には月次集計処理を行う(ステップS27)。さらに、同様にアラーム機能により請求書の受付締切日に該当するかを判定し(ステップS28)、該当する場合には請求書の集計処理を行い(ステップS29)、照合した上で支払期日を特定した出来高集計を行う(ステップS30)。
また、出来高の処理に用いる画像データは、これを受信すると(ステップS31)、上述したように認証コードによる認証を行い(ステップS32)、認証成立で画像データを保存し(ステップS33-1)、認証不成立でメールによるエラー送信を行う(ステップS33-2)。
なお、以上においては、画像データを会員工務店のPCを介して管理本部のサーバに送信する場合を示したが、協力業者から直接送信させて会員工務店の手間を省くこともできる。また、上述した出来高管理サーバと画像管理サーバを単一のサーバに統合し、さらに、工事進捗状況ウェブサイトと出来高評価ウェブサイトを当該サーバにより運営される単一のホームページによって構築することもできる。
さらに、以上の実施の形態においては、会員工務店から協力業者に工事を発注する場合を示したが、会員工務店から建築請負データを受領した管理本部のサーバから発注してもよい。また、管理本部のサーバによって、画像データの受信に連動して、会員工務店や大工に対し、画像データの受理メールを送信するように構成することもできる。この場合において、管理本部のサーバにおいて、画像データに対応する日程・作業に対して、工程表の次工程の日程・作業に含まれる資材に対応する協力業者や資材メーカを検索し、これらの携帯電話やサーバに対して、作業の連絡等を自動送信するように構成することもできる。
1 工事費用データベース
2 出来高評価手段
3 施主支払算出手段
4 入力手段
5 照合部
6 工程データベース
7 予想評価部
8 記憶手段
9 演算手段

Claims (7)

  1. 建築一式工事における元請け報酬に含まれる元請け固有費用および外部業者別費用を、前記建築一式工事を予め設定された複数に区分けした部分工事毎に対応づけて記憶する工事費用データベースと、
    定の部分工事についての前記元請け固有費用および外部業者別費用を出来高として評価する出来高評価手段と、
    出来高評価された元請け固有費用および外部業者別費用を集計して施主の出来高払い金額を算出する施主支払算出手段とを有し、
    前記工事費用データベースは、外部業者別費用を元請け業者の外部業者別支払条件に対応づけて記憶し、
    前記施主支払算出手段は、予め設定された施主の元請け固有費用に関する支払条件、および前記外部業者別支払条件に従って元請け固有費用および外部業者別費用をそれぞれ所定期間単位で集計した上で、これらの支払条件に従って決定される支払期日毎にまとめて支払期日毎の出来高払い金額を算出し、
    かつ、前記出来高評価手段は、クライアント端末からネットワークを通じて外部業者による特定の部分工事についての完成を示す画像あるいは動画を受信し、保存して当該部分工事に対応する元請け固有費用および外部業者別費用を一括して出来高評価処理する建築工事の出来高払い算出装置。
  2. 前記外部業者から元請け業者への前記所定期間単位での完成した部分工事に対応づけられた費用請求の入力を受け付ける入力手段を有し、
    前記施主支払算出手段は、出来高評価された外部業者費用、およびこれに対応する部分工事と、前記費用請求、およびこれに対応する部分工事とをそれぞれ比較し、工事と費用の額の両者が一致する前記外部業者費用を施主の出来高払い金額として決定する照合部を有する請求項1記載の建築工事の出来高払い算出装置。
  3. 前記部分工事を建築一式工事の施工日程に振り分けて記憶した工程データベースを有し、
    前記施主支払算出手段は、前記工程データベースを参照して前記施主の支払期日までの日程に振り分けられた部分工事に対応する元請け固有費用および外部業者別費用を累積して施主の支払期日における予想資産的評価を算出する予想評価部を有する請求項1または2記載の出来高払い算出装置。
  4. 建築一式工事における元請け報酬を、前記建築一式工事を予め設定された複数に区分けした部分工事毎に対応づけて、かつ、前記元請け報酬に含まれる元請け固有費用および外部業者別費用毎に区分けして記憶可能な工事費用データベースを備えた出来高払い算出用サーバにおいて、
    前記部分工事毎に対応づけられた元請け固有費用および外部業者別費用をネットワークを通してクライアント端末から取得するとともに、元請け業者の外部業者別支払条件をネットワークを通してクライアント端末から取得し、前記元請け固有費用および外部業者別費用を前記部分工事毎に対応づけて、かつ前記外部業者別支払条件を前記外部業者別費用に対応づけて前記工事費用データベースを構築するステップと、
    クライアント端末からネットワークを通じて外部業者による特定の部分工事についての完成を示す画像あるいは動画を受信し、保存した上で、前記工事費用データベースを参照して当該部分工事に対応する前記元請け固有費用および外部業者別費用を出来高として一括評価するステップと、
    前記工事費用データベースを参照して、出来高評価された元請け固有費用および外部業者別費用を、予め設定された施主の元請け固有費用に関する支払条件、および前記外部業者別支払条件に従ってそれぞれ所定期間単位で集計した上で、これらの支払条件に従って決定される支払期日毎にまとめて施主の支払期日毎の出来高払い金額を算出するステップとを有する建築工事の出来高払い算出方法。
  5. ネットワークを通じて相互に交信が可能なクライアント端末とサーバとを含み、
    前記クライアント端末は、建築一式工事の元請け報酬に含まれる元請け固有費用および外部業者別費用を、前記建築一式工事を予め設定された複数に区分けした部分工事毎に対応づけてネットワークを通してサーバに送信する第1の手段を有し、
    前記サーバは、前記元請け固有費用および外部業者別費用を前記部分工事毎に対応づけて、前記建築一式工事について構築される工事費用データベースと、
    特定の部分工事についての前記元請け固有費用および外部業者別費用を出来高として評価する出来高評価手段とを有し、
    かつ、前記第1の手段は、元請け業者の外部業者別支払条件をネットワークを通してサーバに送信するとともに、
    前記クライアント端末は、ネットワークを通して外部業者による特定の部分工事の完成を示す画像あるいは動画をサーバに送信する第2の手段を有し、
    かつ、前記工事費用データベースは、前記外部業者別支払条件を前記外部業者別費用に対応づけて前記建築一式工事について構築されるとともに、
    前記出来高評価手段は、前記画像あるいは動画を受信し、保存して特定の部分工事に対応する元請け固有費用および外部業者別費用を一括して出来高評価処理し、
    前記サーバは、出来高評価された元請け固有費用および外部業者別費用を、予め設定された施主の元請け固有費用に関する支払条件、および前記外部業者別支払条件に従ってそれぞれ所定期間単位で集計した上で、これらの支払条件に従って決定される支払期日毎にまとめて施主の支払期日毎の出来高払い金額を算出する施主支払算出手段を有する建築工事の出来高払い算出システム。
  6. 前記クライアント端末は、各部分工事について、該部分工事において使用される資材に対応させて予め設定された単位元請け固有費用および単位外部業者別費用を格納する記憶手段と、
    建築用CADデータを入力可能な入力手段と、
    該入力手段から入力された建築用CADデータに含まれる資材およびその数量を抽出し、前記単位元請け固有費用および単位外部業者別費用に基づいて建築用CADデータに従った前記元請け固有費用および外部業者別費用を生成する演算手段とを有する請求項5記載の建築工事の出来高払い算出システム。
  7. ネットワークを通して相互に交信が可能なクライアント端末とサーバとにより実行される建築工事の出来高払い算出方法であって、
    前記クライアント端末は、建築一式工事の元請け報酬に含まれる元請け固有費用および外部業者別費用を、前記建築一式工事を予め設定された複数に区分けした部分工事毎に対応づけてネットワークを通してサーバに送信するとともに、元請け業者の外部業者別支払条件をネットワークを通してサーバに送信するステップと、
    外部業者による特定の部分工事の完成を示す画像あるいは動画をネットワークを通してサーバに送信するステップとを有し、
    前記サーバは、前記元請け固有費用および外部業者別費用を前記部分工事毎に対応づけて、かつ前記外部業者別支払条件を前記外部業者別費用に対応づけて前記建築一式工事について工事費用データベースを構築するステップと、
    前記画像あるいは動画を保存した上で、前記工事費用データベースを参照して、特定の部分工事が対応する前記元請け固有費用および外部業者別費用を出来高として一括評価するステップと、
    前記工事費用データベースを参照して、出来高評価された元請け固有費用および外部業者別費用を、予め設定された施主の元請け固有費用に関する支払条件、および前記外部業者別支払条件に従ってそれぞれ所定期間単位で集計した上で、これらの支払条件に従って決定される支払期日毎にまとめて施主の支払期日毎の出来高払い金額を算出するステップとを有する建築工事の出来高払い算出方法。
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