JP5460890B2 - 入力操作装置 - Google Patents
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Description
また、特許文献2では、タッチパッド上でスクロール動作を行う入力装置について開示されている。この入力装置では、タッチパッド上で所定方向になぞることで方向指示を行い、そのまま指を離さずに曲線軌跡を描くことで、指示方向にスクロール動作を行うことができる。
また、特許文献2に開示される方法では、スクロール方向の指示とその後のスクロール操作を指を離さずに連続して行う必要がある。そのため、この方法を車載用の入力操作装置に適用した場合に、運転中等では方向指示・スクロール操作の一連の指示を行うことは困難であり、使い勝手が悪いという課題がある。
実施の形態1.
入力操作装置1は、図1に示すように、タッチ式入力部2、表示部3、認識部4および制御部5から構成されている。この入力操作装置1は、車載用のナビゲーションシステムに適用されるものであり、図2に示すように、タッチ式入力部2がハンドル21やギア(不図示)等のユーザである運転者の近傍に設置され、表示部3が車内前面のインパネとして設置されている。
表示部3は、制御部5による制御に従い、各種ナビ表示を行うものである。
移動方向記憶部502は、移動方向認識部402からカーソル移動方向を示すデータを受け取った場合に、このデータを記憶するものである。なお、移動方向記憶部502は、移動方向認識部402から新たなカーソル移動方向データを受け取った場合には、このデータを既に記憶しているデータに上書きして記憶する。この移動方向記憶部502に記憶されている移動方向データはカーソル移動部505により抽出される。
決定操作領域表示部504は、入力操作装置1が決定操作領域モードの場合に、決定操作領域設定部405により設定された決定操作領域または予め設定されている固定の決定操作領域を表示部3に表示させるものである。
決定操作部506は、決定操作指示部407から決定操作が指示された場合に、表示部3に表示されているカーソルが位置する項目に対する決定操作を行うものである。
まず、近似線分を用いたカーソル移動方向認識方法について説明する。この方法は、ユーザにより入力された軌跡を構成する点群から近似直線を求め、その偏角を評価することで、カーソル移動方向を認識する方法である。
次いで、移動方向認識部402は、取得した点群32との距離の和が最小となる線分33を求める。これにより、ユーザが入力しようとした方向を示す線分33を近似的に求めることができる。
次いで、移動方向認識部402は、図3(b)に示すように、求めた線分33に対して、基準線(図3ではx軸に平行な線)34からの偏角θを求める。
n’≒n=θ/α (1)
θ’=n’α (2)
すなわち、まず、(1)式において、θ、αからnを求め、値を四捨五入してnを整数値化したn’を求める。そして、(2)式において、n’αからカーソルの移動方向θ’を求める。
次いで、移動方向認識部402は、図4(b)に示すように、取得した軌跡41の始点42a・終点42bを含む直角三角形43を設定し、基準線(図4ではx軸に平行な線)44からの偏角θを求めて、tanθを計算する。
次いで、移動方向認識部402は、軌跡41の始点42a・終点42bのx,y座標を取得して、入力された軌跡41の向きを求める。
次いで、移動方向認識部402は、求めたtanθと軌跡41の向きから、ユーザが入力した軌跡41の基準線44からの角度を特定し、カーソルの移動方向を求める。
よって、移動方向認識部402は、カーソル移動方向が、225度方向(左下方向)であると認識することができる。
まず、決定操作領域設定部405により決定操作領域を設定し、ユーザによりタッチ式入力部2の決定操作領域上でタッチされたかを判断することによって、決定操作指示であるかを判断する方法について説明する。
ymin(画面最下点)≦y≦ym,yM≦y≦yMAX(画面最上点) (3)
で示される範囲を決定操作領域として設定する。この際、決定操作領域を設定するために考慮される押下点は、カーソル移動指示毎に取得したものを用いてもよいし、最初の移動時に取得したものを用いてもよい。なお図6に示す座標系は、図3に示す座標系と同一の座標系を用いるものとする。
一方、図6(b)では、ユーザによりカーソル移動方向指示を示す軌跡65(始点66a・終点66b)が入力された後、カーソル移動指示を示す押下点67が、始点66aより下方で入力された場合を示している。この場合には、yMは終点66bであるが、yMは始点66aより下方に位置する押下点67となる。そのため、押下点67から画面最下点の範囲と終点66bから画面最上点の範囲が決定操作領域68に設定される。
なおこの際、タッチ式入力部2のどの部分が決定操作領域であるかを示すため、図7に示すように、決定操作領域表示部504により、表示部3に表示されている画面上に決定操作領域71を明示的に示してもよい。このように、表示部3の画面上に決定操作領域71とその他の領域とが区別できるように表示を行うことで、ユーザに決定操作領域がどの部分であるかを認識させることができる。
また図6,7では、決定操作領域を上下2点設定する場合について示しているが、この決定操作領域の箇所・数は任意に設定可能である。
図6に示す「始点・終点・押下点」の3点から決定操作領域を設定する方法では、各点が入力される度に決定操作領域が変化する。そのため、決定操作領域が変化する度にユーザはその位置を認識する必要がある。また、表示部3上に決定操作領域を表示する場合には、決定操作領域が変化する度にその表示を変更する必要がある。
そこで、図8に示すように、予め固定の決定操作領域81を設定しておくことで、操作性を高められるだけでなく、システム処理を減らすことができる。なお図8では、決定操作領域を上下2点設定する場合について示しているが、この決定操作領域の箇所・数は任意に設定可能である。またこの場合にも、決定操作領域表示部504により、表示部3に表示されている画面上に決定操作領域を明示的に示すことが可能である。また、固定の決定操作領域を用いる場合、タッチ式入力部2の面上を決定操作領域とそれ以外の領域とで異なる質感にし、ユーザに認識させるようにしてもよい。
この方法では、図9に示すように、ユーザによりタッチ式入力部2上で特定の図形が描かれた場合に、決定操作指示判断部406は決定操作指示が入力されたと判断する。なお図9(a)では円を描いた場合を示し、図9(b)ではチェック記号を描いた場合について示しているが、これに限るものではなく、カーソル移動方向指示およびカーソル移動指示を行う際の入力と区別可能な図形であれば任意に設定可能である。
この方法では、図10に示すように、ユーザによりタッチ式入力部2上でダブルクリックされた場合に、決定操作指示判断部406は決定操作指示が入力されたと判断する。ダブルクリックは、パソコンやスマートフォン等の機器で日常的に使う機会が多い操作であるため、ユーザは直感的に決定操作を行うことができ、利便性を向上させることができる。
この方法では、図11に示すように、ユーザによりタッチ式入力部2上で同時に2箇所タッチ(ダブルタッチ)された場合に、決定操作指示判断部406は決定操作指示が入力されたと判断する。
入力操作装置1の動作では、図12に示すように、タッチ式入力部2を介してユーザによりデータが入力されると、まず、解析処理要求部501は、この入力データを認識部4に出力して、解析処理要求を行う(ステップST1201)。
次いで、移動方向指示判断部401は、入力データがタッチ式入力部2上をなぞられた軌跡であるかを判断する(ステップST1202)。
なお、認識部4は、入力待ち状態の場合には新たにデータが入力されるまで解析処理を行わない。その後、データが入力されると、認識部4は入力待ち状態から解析開始状態へと遷移し、入力データの解析処理を行う。
例えば図13(a)に示すように、ユーザによりタッチ式入力部2上で上から下に向かって軌跡131がなぞられた場合、この軌跡131からカーソル移動方向が下方向であると認識し、図14(a)に示すように、表示部3の画面左下にカーソル移動方向(下向き矢印のアイコン)141を表示する。これによりユーザに対してカーソル移動方向の認識結果をフィードバックすることができる。なお図14(a)では、カーソル142が最上位の項目に位置している状態を示している。
例えば図13(b)に示すタッチ式入力部2において、ユーザにより決定操作領域132以外の領域133上で3回タッチされた場合、図14(a)に示す表示部3に表示されているカーソル142を、図14(b)に示すように、カーソル移動方向141が示す方向(下方向)へ3項目移動させる。
このステップST1208において、決定操作指示判断部406が入力データが決定操作指示を示すデータではないと判断した場合には、認識部4は入力待ち状態へ移行し、シーケンスは終了する。
例えば図13(b)に示すタッチ式入力部2において、ユーザにより決定操作領域132上でタッチされた場合、図14(b)に示す表示部3に表示されているカーソル142が位置する項目に対する決定操作(例えば目的地設定等)を行う。
実施の形態1ではカーソルの移動速度については考慮していないが、カーソルを項目毎に移動させたい場合だけでなく、ページ毎に移動させたい場合や一操作で最後まで移動させたい場合等、状況ごとに求められる速度は異なる。そこで、実施の形態2ではカーソル移動速度を変更可能にしたものについて示す。
図15に示す実施の形態2に係る入力操作装置1aは、図1に示す実施の形態1における認識部4に移動速度変更指示判断部408および移動速度変更指示部409を追加し、制御部5に移動速度変更部507を追加したものである。なお、図15に示す実施の形態2に係る入力操作装置1aにおいて、以下の文中に説明のない構成は図1に示す実施の形態1の構成と同様である。
この場合、ユーザは、カーソル移動方向指示を行う際に、移動方向と同時に速度変更を指示可能な特定の入力を行うことで、カーソル移動速度変更を指示する。その入力例としては、図16(a)に示す軌跡を連続で入力する方法や、図16(b)に示す軌跡の終点を長押しする方法等がある。
入力操作装置1aの動作では、図17に示すように、タッチ式入力部2を介してユーザによりカーソル移動方向指示を示す入力データが入力されると、まず、カーソル移動方向指示が入力されたと判断し(ステップST1202‘YES’)、カーソル移動方向を認識・表示する(ステップST1203,1204)。
次いで、移動速度変更部507は、移動速度変更指示部409からのカーソル移動速度リセット指示に従い、カーソル速度をデフォルト(項目単位での移動)に戻す(ステップST1705)。
この場合、ユーザは、カーソル移動指示を行う際に、移動指示と同時に速度変更を指示可能な特定の入力を行うことで、カーソル移動速度変更を指示する。その入力例としては、図18に示すように、タッチ式入力部2上をタッチした際にそのまま長押しする方法等がある。
入力操作装置1aの動作では、図19に示すように、タッチ式入力部2を介してユーザによりカーソル移動指示を示す入力データが入力されると、まず、カーソル移動方向指示が入力されていないと判断し(ステップST1202‘NO’)、カーソル移動指示が入力されたと判断し(ステップST1205‘YES’)、カーソル移動を行う(ステップST1206,1207)。
このステップST1901において、移動速度変更指示判断部408がカーソル移動速度変更指示は入力されていないと判断した場合には、認識部4aは入力待ち状態へと遷移し、シーケンスは終了する。
この場合には、上記の場合と異なり、何かの指示に付随してカーソル移動速度変更を指示する必要がないため、ユーザは、単独で速度変更を指示可能な特定の入力を行うことで、カーソル移動速度変更指示を行う。その入力例としては、図20に示すダブルタッチにより入力する方法等、カーソル移動方向指示やカーソル移動指示の入力方法と区別可能な入力方法を用いる。
入力操作装置1aの動作では、図21に示すように、タッチ式入力部2を介してユーザによりカーソル移動速度変更指示を示す入力データが入力されると、まず、カーソル移動方向指示が入力されていないと判断し(ステップST1202‘NO’)、カーソル移動指示も入力されていないと判断し(ステップST1205‘NO’)、決定操作指示も入力されていないと判断する(ステップST1208‘NO’)。
このステップST2101において、移動速度変更指示判断部408がカーソル移動速度変更指示は入力されていないと判断した場合には、認識部4aは入力待ち状態へと遷移し、シーケンスは終了する。
実施の形態1,2では、カーソル移動操作に関する方式以外の入力方式については考慮されていないが、入力方式としては、カーソル移動方式だけでなく文字入力方式等様々なものが考えられる。また、本願ではタッチ式入力部2として、入力面を限定しない汎用的な入力部を用いることが可能なため、カーソル移動操作以外の操作を行うことも可能である。そこで、実施の形態3では、ユーザによりタッチ式入力部2を介して特定の入力がされた場合にその入力に対応した入力方式に切替えるものについて説明する。
図22に示す実施の形態3に係る入力操作装置1bは、図1に示す実施の形態1に係る入力操作装置1に入力方式登録部6を追加し、認識部4に入力方式切替指示判断部410および入力方式切替指示部411を追加し、制御部5に入力方式切替部508を追加したものである。なお、図22に示す実施の形態3に係る入力操作装置1bにおいて、以下の文中に説明のない構成は図1に示す実施の形態1の構成と同様である。
図24に示す実施の形態4に係る入力操作装置1cは、図22に示す実施の形態3に係る入力操作装置1bに出力装置群7を追加し、制御部5bにフィードバック指示部509を追加したものである。なお、図24に示す実施の形態4に係る入力操作装置1cにおいて、以下の文中に説明のない構成は図22に示す実施の形態3の構成と同様である。
入力操作装置1cの動作では、タッチ式入力部2を介してユーザによりデータが入力されると、制御部5cは、認識部4bにこの入力データを出力し、解析処理要求を行う。次いで、認識部4bは入力データに対して解析処理を行い、その解析処理結果(カーソル移動方向データ、カーソル移動指示、決定操作指示や入力切替指示等)を制御部5cに出力する。
次いで、制御部5cは、この解析処理結果に基づき、表示部3への表示や、入力方式登録部6からの入力方式の抽出・切替を行う。
Claims (9)
- 車載用の入力操作装置であって、
ユーザからの入力を受け付けるタッチ式入力部と、
前記タッチ式入力部とは別体に設けられた表示部と、
前記タッチ式入力部を介してユーザにより入力された入力データが、前記タッチ式入力部上をなぞられた軌跡であるか前記タッチ式入力部上でタッチされた押下点であるかを判断し、
前記入力データがなぞられた軌跡であると判断された場合には、当該軌跡からカーソル移動方向を認識して移動方向記憶部に記憶し、
前記入力データがタッチされた押下点であると判断された場合には、前記表示部に表示されているカーソルを、前記移動方向記憶部に記憶されている移動方向へ移動させる制御部とを備え、
前記移動方向記憶部は、新たな移動方向が認識されるまで、前記移動方向を記憶し続け、
前記制御部は、前記入力データがタッチされた押下点である毎に、前記表示部に表示されているカーソルを、前記移動方向記憶部に記憶されているカーソル移動方向へ移動させる
ことを特徴とする入力操作装置。 - 前記制御部は、
前記タッチ式入力部を介してユーザにより入力された入力データが、前記タッチ式入力部の特定領域上でタッチされた押下点であるかを判断し、
前記入力データが前記特定領域上でタッチされた押下点であると判断された場合には、前記表示部に表示されているカーソルが位置する項目に対する決定操作を行い、
前記入力データが前記特定領域以外の領域上でタッチされた押下点であると判断された場合には、前記表示部に表示されているカーソルを、前記移動方向記憶部に記憶されているカーソル移動方向へ移動させる
ことを特徴とする請求項1記載の入力操作装置。 - 前記制御部は、
前記タッチ式入力部を介してユーザにより入力された入力データが決定操作指示を示す特定入力であるかを判断し、
前記入力データが前記決定操作指示を示す特定入力であると判断された場合には、前記表示部に表示されているカーソルが位置する項目に対する決定操作を行う
ことを特徴とする請求項1記載の入力操作装置。 - 前記制御部は、
前記タッチ式入力部を介してユーザにより入力された入力データがカーソル移動速度変更指示を示す特定入力であるかを判断し、
前記入力データが前記カーソル移動速度変更指示を示す特定入力であると判断された場合には、前記表示部に表示されているカーソルの移動速度を所定速度に変更する
ことを特徴とする請求項1記載の入力操作装置。 - 前記カーソル移動速度変更指示を示す特定入力とは、前記タッチ式入力部上をなぞる軌跡入力を連続で複数回行う入力、または、前記タッチ式入力部上をなぞる軌跡の終点を長押しする入力のいずれかである
ことを特徴とする請求項4記載の入力操作装置。 - 複数の入力方式をそれぞれ特定入力と対応付けて登録する入力方式登録部をさらに備え、
前記制御部は、前記タッチ式入力部を介してユーザにより入力された入力データが入力方式切替指示を示す特定入力であるかを判断し、
前記入力データが前記入力方式切替指示を示す特定入力であると判断された場合には、当該特定入力に対応する入力方式として、前記入力方式登録部から該当する入力方式を抽出して切替える
ことを特徴とする請求項1記載の入力操作装置。 - ユーザに対して物理的な刺激を与える出力装置をさらに備え、
前記制御部は、前記判断および処理結果に応じて前記出力装置に出力指示を行う
ことを特徴とする請求項1記載の入力操作装置。 - 前記制御部は、前記移動方向記憶部に記憶されているカーソル移動方向を前記表示部に表示させる
ことを特徴とする請求項1記載の入力操作装置。 - 前記タッチ式入力部は、ユーザである運転者の近傍に設置される
ことを特徴とする請求項1記載の入力操作装置。
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