JP5459687B2 - 自動改札装置 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、自動改札装置に関する。
現在、自動改札機を利用する旅客が増加し、自動改札装置が多用されている。
自動改札装置が開発されてから数十年が経過しているが、その間に多機能な自動改札装置が必要とされ、自動改札装置に様々な機能が付加されている。自動改札装置の開発当初は、対応券種が定期券と普通券のみで、印刷処理やパンチ処理等の機能もなかった。
しかし、現在の自動改札装置は、対応券種も様々となり、定期券、普通券はもちろんのこと、SFカード、ICカードと媒体も様々使用できるようになっている。
近年では、ICカード対応のみの自動改札装置も開発され、広く使用されている。
将来、全券種がIC化となることが予想され、自動改札装置での搬送機構よりも、人間検知制御に注目が集まっている。
特開2005−4285号公報
しかしながら、従来におけるゾーン型の人間検知制御は、簡易的な方法で人間の通過を判断していたため、ノイズ、外乱、意地悪的な動きに弱い面がある。また、子供の通過による制御の不明確さにより、様々な問題が挙げられる。
課題を解決するため、実施形態は、通路内を移動する利用者を該利用者の移動方向に沿って所定間隔を存して配設された複数個の光学センサのうち隣接する2個以上が暗状態となることにより、前記利用者の位置を検出し、この検出情報に基づいて前記利用者の位置を管理するもので、前記利用者の乗車券を投入させる投入口部と、この投入口部から投入された前記乗車券が子供用か否かを判別する第1の判別手段と、この第1の判別手段が投入された乗車券が子供用であると判別するのに基づいて1加算するカウンタと、前記光学センサよりも高所に設けられ、前記利用者の高さを検知する高さ検知センサと、この高さ検知センサの検知結果に基づいて前記利用者が子供か否かを判別する第2の判別手段とを具備し、前記投入された乗車券が子供用であるとともに、前記利用者が子供であることが判別され、この判別された子供が前記通路を通過するのに基づいて前記カウンタを1減算する。
一実施の形態である改札システムの構成を概略的に示す図。 図1の改札システムの自動改札装置を示す外観斜視図。 図2の自動改札装置を示す側面図。 図1の改札システムの自動改札装置を示す正面図。 図2の自動改札装置の電気的構成を示すブロック図。 管理テーブルの記憶内容の一例を示す図。 ステータスとその遷移を示す図。 前端ステータスと後端ステータスを説明する図。 センサ情報のデータの並びを示す図。 センサの検出状態を示す図。 通路内を通行する物体の判断を大人から傘に訂正した状態を示す図。 成人の腹部の平均値、及び標準偏差を示す図。 身長が1250mmm未満の子供が通路を通過する際の処理を示す図。 身長が1250mmm未満の子供と身長が1250mmm以上の子供が通路を通過する際の処理を示す図。 身長が1250mmm未満の子供と身長が1250mmm以上の子供とが通路を通過する際の処理を示す図。 大人であると判断された一人の利用者が通路内で検出された状態を示す図。 図16の利用者が通路内で二人に分離したときの検出状態を示す図。 図17で分離された利用者が大人或いは子供であるかが確定された状態を示す図。
以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施の形態である改札システムを示すものである。
改札システムは、監視装置として機能するホストコンピュータ10を備えている。このホストコンピュータ10は、駅に設置された複数の自動改札機100−1、100−2…と通信回線20を介して接続されており、これらの改札機100を監視する。
ホストコンピュータ10は、装置全体を制御するとともに下位に接続された各種機器を制御するもので、複数の改札機100を統括して制御するCPU11を有している。このCPU11には、メモリ部12、表示部13、入力部14、通信制御部15などが接続されている。
メモリ部12は、ホストコンピュータ10自体、及び改札機100などの下位の機器を制御するための制御データなどの各種データを記憶している。表示部13は、ホストコンピュータ10自体の動作状態、下位の機器の動作状態などを表示する。入力部14は、各改札機100の動作モードなど種々の情報を入力するためのキーボードや、接触を検知したのに基づいて対応する情報を出力するタッチパネルなどを有している。通信制御部15は、下位の機器との間で通信回線20を介して種々の情報の送受信を行う。
図2は自動改札機100を示す外観斜視図である。
自動改札機は、通常、2台1組として設置され、両者の間に利用者が通行可能な改札通路61が形成される。入場処理や出場処理どの改札処理を行う自動改札機で利用可能な券媒体としては、普通乗車券、定期券、特急券、回数券、入場券、プリペイドカードなどの磁気式及び無線式の券媒体を対象としている。
これら券媒体は、券媒体固有の識別情報、例えば複数の数字の組み合わせからなる複数桁の識別番号、及び、改札処理に必要な改札情報、例えば、利用可能な区間情報、有効期限情報、入場記録情報、出場記録情報、利用者情報などを有している。このような識別情報及び改札情報は、磁気式券媒体では、その券面の磁気記録層に所定形式で磁気記録されており、また、無線式券媒体では、そのメモリ部に所定形式で記憶されている。
自動改札機100は、筐体1を備えている。筐体1は、投入口2、排出口3、表示部4、ドア機構5、フレーム6、光学センサ21〜46、高さ検知センサ51〜53、表示器8などを備えている。
投入口2は、筐体1における改札通路の上流側に設けられ、施設内への入場時または施設内からの出場時に投入された券媒体を受け取り可能である。投入口2の近傍には、券媒体の投入を阻止するためのシャッタが設けられている。また、排出口3は、筐体1における改札通路の下流側に設けられ、投入口2から受け取った券媒体を必要に応じて排出する。
表示部4は、利用者の通行方向に対して筐体1における排出口3の前方に配置され、利用者や係員などに対して種々の案内情報、例えば改札処理の結果に対応した案内画面を所定の表示パターンで表示する。ドア機構5は、筐体1における改札通路側の側面の両端部に配置され、利用者の通行を制御するために開閉可能に構成されている。このドア機構5は、利用者の通行を可能とする場合に改札通路を開放し、また、利用者の通行を阻止する場合に改札通路を閉鎖する。
フレーム6は、筐体1の上部に設けられ、改札通路を規定するための仕切りとなる。複数の光学センサ21〜46,高さ検知センサ51〜53は、筐体1及びフレーム6の改札通路側における側面部に配置され、利用者の通行を検知するための出力信号を出力する。表示器8は、フレーム6に配置され、小児券、無効券、または異常券の投入や、機器の異常など装置の動作状態を報知する。
図3は、自動改札機100−1を示す側面図である。
この自動改札機100−1の側面部に設けられた光学センサ21〜46は人間位置追従用の透過型の光センサで、この光センサは利用者の通行方向に沿って所定間隔を存して直線状に配設される投光素子21a〜46a(図4に示す)と、他方の自動改札機100−2の側面部に投光素子21a〜46aと対向する状態で配設される受光素子21b〜46bとによって構成されている。図4のL1は、投光素子21a〜46aから受光素子21b〜46bへ投射される光の光軸を示している。
図3において、センサ21〜46の各センサ間の間隔は、人間の胴体の前後幅よりも小さな間隔、例えば8cmに設定されている。この結果、隣接するセンサは、1人の人間により同時に遮光されて検知信号を出力するようになっている。
図3の高さ検知センサ51〜53は、大人と小児とを判別するための大人/小児センサであって、両方の自動改札装置100−1,100−2のそれぞれにセンサ21〜46の列よりやや上方の位置(床面から略125cmm上方の位置)に設けられている。高さ検知センサ51は、自動改札装置100の入口付近に設けられ、高さ検知センサ52は、自動改札装置100の中央付近に設けられ、高さ検知センサ53は、自動改札装置100の出口付近に設けられている。
これらの高さ検知センサ51〜53は、反射型の光センサから構成されており、斜め上方へ光を投射してその反射光を受光する。図4のL2は、高さ検知センサ51〜53の光軸を示している。
図5は、自動改札装置100の電気的構成を示したブロック図である。
71は自動改札装置100の動作を制御するCPU(データ化手段、判別手段、確定手段、記録手段、判断手段)である。72はメモリから構成される記憶部であって、乗車媒体から読み取ったデータ等が一時的に格納される領域や正券カウンタ72aの領域を備えたRAMと、CPU71の動作プログラム等が格納されたフラッシュメモリと、自動改札装置100の稼働データ等を蓄積するEEPROMとを含んでいる。73は通行する人間の位置を管理するための管理テーブルであって、記憶部72の例えばEEPROMに設けられている。CPU71および記憶部72は、本発明の管理手段の一実施形態を構成する。
74はゲート扉を駆動する扉駆動部であって、扉開閉用のモータや、モータの駆動回路などから構成される。75は表示部であって、図1に示した表示部4、表示器8から構成される。76は上位装置であるホスト装置(図示省略)との間で通信を行うホスト通信部、77は自動改札装置100の各部に電源を供給する電源部である。78は人間検知部であって、図3に示した光学センサ21〜46、高さ検知センサ51〜53から構成される。79はアンテナ54の動作を制御するアンテナ制御部であって、アンテナ54は非接触ICカードからなる非接触媒体81との間で無線通信を行い、非接触媒体81に記録されている乗車情報等のデータを非接触で読み取る。
図6は、管理テーブル73の記憶内容の一例を示すものである。
管理テーブル73には、人ハンドル番号73a、位置情報73b,73c、方向情報73d、投入券情報73e、大/小判別情報73f、通行情報73gなどが記録される。
人ハンドル番号73aは、自動改札装置100へ進入した利用者1人毎に割当てられる識別番号である。位置情報73b,73cは、後述するステータスにより利用者の位置を表した情報であって、位置情報73bは今回(更新後)のステータスに基づく位置情報、位置情報73cは前回(更新前)のステータスに基づく位置情報である。
方向情報73dは、利用者が自動改札装置100のいずれの方向から進入したかを表す情報であり、改集札両用機の場合は、改札側から進入したか集札側から進入したかを表す情報である。投入券情報73eは、投入券に関する情報であり、券種、大人券・小児券の区別、券の搬送方向などが含まれる。
大/小判別情報73fは、図3の高さ検知センサ51〜53の検出結果から得られる情報であって、利用者が大人であるか小児であるかを表す情報である。
通行情報73hは、正常客とそれ以外の異常客に関する情報であって、利用者が乗車券を提示しなかった場合は無札客、乗車券が提示されたがそれが有効な乗車券でなかった場合は無効客、進入が許されている側と反対の方向から進入した利用者の場合は逆進入客としてそれぞれのフラグがセットされ、いずれも異常客として取り扱われる。これらの場合以外は、すべて正常客として取り扱われる。また、通行情報73hに正券カウンタ状態、出口通過通知状態、認識開始ステータス番号、傘フラグ、分離フラグ、分離対テーブル番号、くっつきフラグ、くっつき対テーブルなどが含まれている。
以上のような管理テーブル73により、自動改札装置100を通行する人間の位置などが1人毎にリアルタイムに管理される。
次に、上述した自動改札装置100における人間検知の原理を説明する。
図7は、ステータスとその遷移を説明する図である。
ステータスとは、複数個のセンサをグループ化し、各グループごとにセンサ位置に対応して割り当てた位置情報のことである。
例えば、図7(a)のようにセンサ21とセンサ22とが1グループを構成し、当該グループに対してステータスST1が割り当てられる。また、図7(b)のように隣接するセンサ22とセンサ23とが1グループを構成し、当該グループに対してステータスST2が割り当てられる。また、図7(c)のように隣接するセンサ23とセンサ24とが1グループを構成し、当該グループに対してステータスST3が割り当てられる。以後、順次同様にしてステータスST4〜ステータスST46(図7f)が割り当てられる。
管理手段であるCPU71は、人間検知部78におけるセンサ21〜46からの検知信号を監視して、1つのグループにおける複数個のセンサ全部が検知信号を出力している状態のとき、すなわち1グループ内のセンサの遮光状態のAND条件が成立しているときに、そのグループのステータスに人間が位置していると判定する。
なお、1人の人間により遮光されるセンサの数は、その人間の胴体の幅により変化するが、以下では説明を簡単にするために、1人の人間により遮光されるセンサは隣接する2個のセンサのみと仮定する。
今、自動改札装置100の入口側から利用者が進入してくる場合を考えると、最初に入口のセンサ21,22が同時に遮光状態となるから、この時点でCPU71は、人間の現在位置が図7(a)のステータスST1であると判定する。利用者が通路61を進むと、次にセンサ23が遮光状態となるが、前述したようにセンサ23とセンサ22との間隔は人間の胴体の前後幅より小さいため、センサ22,23は遮光状態を維持しており、センサ22,23が同時に遮光状態となり、各センサから検知信号が出力される。したがって、CPU71は、人間の現在位置が図7(b)のステータスST2であると判定する。
さらに、利用者が通路61を進むと、次にセンサ24が遮光状態となるが、センサ23とセンサ24との間隔は人間の胴体の前後幅より小さいため、センサ23は遮光状態を維持しており、センサ23,24が同時に遮光状態となり、各センサから検知信号が出力される。したがって、CPU71は、人間の現在位置が図7(c)のステータスST3であると判定する。以後、順次同様にして利用者が通路61を進むに従ってその現在位置がステータスST4〜ステータスST45(図7e)であると判定される。
最後に、利用者が出口に至ると図7(f)のようにセンサ45,46が同時に遮光状態となり、ステータスはST46と判定される。その後、利用者が出口を抜けると、センサ46は透光状態となり、CPU71は自動改札装置100から利用者が退出したと判定する。
以上の過程において、CPU71はステータスST1を判定した時点で、自動改札装置100へ進入した利用者に対して人ハンドル番号を割当て、管理テーブル73(図6)に、割当てた人ハンドル番号73aを記録する。また、CPU71は、その人ハンドル番号の人の位置を前端ステータスと後端ステータスとで管理する。すなわち、入口から出口へ向う進行方向に人が通過する場合、センサが透光状態から遮光状態へ最初に変化する位置を前端ステータス、センサが遮光状態から透光状態へ最初に変化する位置を後端ステータスとする。例えば、図8において黒丸で示すセンサ26,27,28が人で遮光されている場合、前端ステータスはST28、後端ステータスはST26となる。
なお、図10では2つのステータスにより通行人の前端と後端を管理する例を示したが、通行人の胴体幅が小さい場合は、前述の例のように1つのステータスで前端と後端とを管理できる場合もある。また、通行人の胴体幅が大きい場合は、3つ以上のステータスのうち、先頭と最後のステータスにより前端と後端を管理することになる。
以上のような前端ステータスと後端ステータスは、管理テーブル73に位置情報73b,73cとして記録される。この場合、位置情報73bには最新のステータスが記録され、位置情報73cには1つ前のステータスが記録される。
ところで、本願発明においては、上記したセンサ21〜46の検出情報は4バイトデータで表現され、このデータの並びは、図9に示すように、D0〜D7に順に割り当てられるようになっている。
例えば、センサ21〜46の検知状態が図10に示すような場合、検知情報は0x00000C1E0とデータ化されて管理テーブル73にステータス情報として記録される。
次に、上記した構成において、通路61内を傘を持った利用者が通過する場合について説明する。
従来のゾーン式での人間検知制御では傘を持った人間に対しては、「2人の大人」と誤認識するパタンがあった。誤認識する理由としては、ゾーン式での判別では高さ検知センサが暗となった時点で、「大人」と決め付けていたためである。利用者が傘を手前にまっすぐ立てた状態で通過した場合が誤認識パタンに該当する。
この実施の形態における追従式では、一旦「大人」と判断した場合でも、後から「傘」と判定できた場合は、その塊(管理テーブル)を「大人」から「傘」に変更することが可能となっている。
図11は、通路61内を傘を持った利用者が通過する際のセンサ21〜46の検出状態を変化前と変化後とで比較して示すものである。
検出状態の変化前は、センサ29,30が暗状態(塊A)となり、その前端ステータスがST30、後端ステータスがST29となる。また、高さ検知センサ51(〜53)が暗状態となることにより、利用者は大人であると判別される。
検出状態の変化後は、センサ29のみが暗状態(塊B)となり、その前端ステータスがST29、後端ステータスがST29となる。この検知情報に基づいて検知されたものは利用者ではなく傘と判定され、管理テーブル73に傘フラグがセットされる。このように傘と判定した場合には、正券カウンタの取得対象外となり、また、無札などの異常進入判定も対象外となり、利用者の通過を妨げることがない。なお、管理テーブル73は傘が通路61を出るまで、その動きを追う。
上記したように透過型のセンサ1個のみ暗状態となった場合に、傘、つまり利用者ではないと判断する理由を説明する。
成人の腹部の厚みの平均値、及び標準偏差は、図12に示す通りである。
Z変換により、160mm(=X)以下の成人腹部の厚みの比率を求めると、
Z=(X一μ)/σ
=(160−263)/25.5
=一4.039
標準正規分布表から、確からしさは0.00003となる。
このため、成人腹部の厚みが160mm以下の人は、約3万3千人に1人しかいないことになる。従って、透過型センサが1個のみが暗状態となった場合には、人ではないと判断しても問題はない。
次に、身長が1250mm以下の子供が定期券または切符を投入して通路61を通過する場合について説明する。
図13は、通路内を通過する子供を検出するセンサの検出状態を示すものである。
現在の人間検知制御では、身長が1250mm以下の子供が定期券または切符を投入して通過した場合には、正券残りが発生する。理由としては、高さが125mm以下の物体(子供や荷物等)であれば、無視することになっているためである。
追従式では、子供でも通路61内にいる間は追いかけるため、子供通過を判断できる。
小児券が投入された場合、子供用の正券カウンタ72aをインクリメントし、子供が通路61を通過することにより、子供用正券カウンタを減算する。これにより、正券投入後の子供通過による正券残りは発生せず、後続の人間を無賃で通過させてしまうことを防止することができる。
次に、身長が1250mm未満の子供と1250mm以上の子供(小学校高学年生)が、1枚の小児券で通路61を通過する場合について説明する。
この場合には、例えば、図14に示すようにセンサ28〜30が暗状態(塊B)となり、センサ36〜38が暗状態(塊A)となる。先行する子供に子供用の正券カウンタが割り振られた場合には、このまま二人の子供が進むと、正券カウンタを取得している先行する子供の通過は認められるが、後続の子供は大人の無札と判断され、通過が規制されてしまう。たしかに、先行する子供が小児券を投入し、後続する子供が券を投入しない場合や、異常券を投入した場合には、上記したような状態になる。
しかしながら、先行する子供が小児券を投入しないで、後続の子供が小児券を投入した場合には、二人とも通過できなければならない(1250mm以下の子供の場合には、無視される)。
そこで、この実施の形態では、小児券が投入された場合には、以下のように処理する。
手順1.小児券が投入された場合は、子供用の正券カウンタをインクリメントする。
手順2.通路内に大人もしくは子供が進入した場合に正券を与える。
手順3.進入したのが子供である場合において、子供が通路内にいる間に大人が侵入して来た時には、子供の正券カウンタを削除して、大人に正券カウンタを与える。
図15は上記した手順に沿って処理した場合の一例を示すものである。
すなわち、先行する1250mmm未満の子供が小児券を投入しないで、通路61内に進入し、ついで、後続の1250mm以上の子供が小児券を投入して通路61内に進入する。これにより、先行する子供に正券が与えられ、後続の子供には正券は与えられない。この状態から先行する子供が通路内に存在する間に後続の子供が高さ検知センサ51(〜53)によって検知されて大人と判断された場合には、先行する子供の正券カウンタが削除されて後続の子供に正券カウンタが与えられる。これにより、身長が1250mm未満の子供と1250mm以上の子供(小学校高学年生)が、1枚の小児券で通路61内に進入した場合であっても二人とも通過させることが可能となる。
次に、大人が一人であると判別された利用者が通路61内を通過中に二人に分離した場合について説明する。
図16は変化前のセンサの検出状態を示すもので、センサ29〜34が暗状態(塊A)となっている。このセンサ29〜34によって検知される利用者は、高さ検知センサ51(〜53)によって検知されて大人であると判断され、その大人情報と人ハンドル番号=1が管理テーブル73に記録されている。
図17は変化後のセンサ検出状態を示すもので、センサ28〜30が暗状態(塊B)で、センサ32〜34が暗状態(塊C)となっている。
上記した塊A、塊B、塊Cのセンサ情報は、上記したようにデータ化され、塊Aと塊BのデータがANDされてその結果に基づいて塊Bは塊Aから派生したことが分かる。これは光学センサ21から順に塊を検索するため、左側にある塊Bが先にヒットするためである。この時点では、塊Bが大人なのか、塊Cが大人なのかの区別はつかないため、塊Bを大人と仮定している。塊Cの管理テーブルは新規追加となる。この場合、管理テーブル73の分離フラグと分離対テーブル番号を使用する。それぞれの管理テーブルにおける分離フラグをONにして、分離対テーブル番号に分離した相手の人ハンドル番号をセットする。つまり、塊Bの管理テーブルには2をセットし、塊Cの管理テーブルには1をセットする。
図18はセンサの検出状態がさらに変化した場合を示している。
図17では、塊Bによって検出される利用者は大人と仮定していたが、仮定に反して塊Cによって検出された利用者が大人であった場合のパタンである。
分離対テーブルがある理由は、この時点では、どの塊と塊が分離したかがわからなくなるためである。大人であると検出された利用者は、分離対テーブル番号が1であるため、この塊から分離された塊は人ハンドル番号1の塊Bであると判別される。塊Cが大人と判定されることにより、その管理テーブルの分離フラグと、人ハンドル番号が分離対テーブル番号と等しい分離フラグをOFFにする。さらに、それぞれの管理テーブル73の分離対テーブル番号をクリアする。
これにより、一人の大人と判断された利用者が通路の途中で分離して二人になっても、分離した利用者が大人か子供であるかを確実に判別して確定することができる。
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以下、本願発明の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] 通路内を移動する利用者を該利用者の移動方向に沿って所定間隔を存して配設された複数個の光学センサのうち隣接する2個以上が暗状態となることにより、前記利用者の位置を検出し、この検出情報に基づいて前記利用者の位置を管理するもので、
前記光学センサよりも高所に設けられ、前記利用者の高さを検知する高さ検知センサと、
この高さ検知センサの検知結果に基づいて前記利用者が大人であるか否かを判断する判断手段とを具備し、
前記判断手段は、前記高さ検知手段の検知結果に基づいて前記利用者が大人であると判断したのちに、前記複数の光学センサのうちの1個のみが暗状態になるのに基づいて前記高さ検知手段によって検知されたものは、利用者ではないと判断することを特徴とする自動改札装置。
[2] 前記利用者ではないと判断されたものは、傘であることを特徴とする請求項1記載の自動改札装置。
[3] 通路内を移動する利用者を該利用者の移動方向に沿って所定間隔を存して配設された複数個の光学センサのうち隣接する2個以上が暗状態となることにより、前記利用者の位置を検出し、この検出情報に基づいて前記利用者の位置を管理するもので、
前記利用者の乗車券を投入させる投入口部と、
この投入口部から投入された前記乗車券が子供用か否かを判別する第1の判別手段と、
この第1の判別手段が投入された乗車券が子供用であると判別するのに基づいて1加算するカウンタと、
前記光学センサよりも高所に設けられ、前記利用者の高さを検知する高さ検知センサと、
この高さ検知センサの検知結果に基づいて前記利用者が子供か否かを判別する第2の判別手段とを具備し、
前記投入された乗車券が子供用であるとともに、前記利用者が子供であることが判別され、この判別された子供が前記通路を通過するのに基づいて前記カウンタを1減算することを特徴とする自動改札装置。
[4] 通路内を移動する利用者を該利用者の移動方向に沿って所定間隔を存して配設された複数個の光学センサのうち隣接する2個以上が暗状態となることにより、前記利用者の位置を検出し、この検出情報に基づいて前記利用者の位置を管理するもので、
前記利用者の乗車券を投入させる投入口部と、
この投入口部から投入された前記乗車券が子供用か大人用かを判別する第1の判別手段と、
この第1の判別手段が投入された乗車券が子供用或いは大人用であると判別するのに基づいて1加算する子供用及び大人用のカウンタと、
前記光学センサよりも高所に設けられ、前記利用者の高さを検知する高さ検知センサと、
この高さ検知センサの検知結果に基づいて前記利用者が子供か大人であるかを判別する第2の判別手段とを具備し、
前記子供用のカウンタが1加算されて前記通路内に子供が存在する状態で、後続の利用者が前記通路内に侵入し、この侵入した利用者が大人であると判別されるのに基づいて前記子供用のカウンタを1減算して、前記大人用のカウンタを1加算することを特徴とする自動改札装置。
[5] 通路内を移動する利用者を該利用者の移動方向に沿って所定間隔を存して配設された複数個の光学センサのうち隣接する2個以上が暗状態となることにより、前記利用者の位置を検出し、この検出情報に基づいて前記利用者の位置を管理するもので、
前記複数個の光学センサよりも高所に設けられ、前記利用者の高さを検知する検知センサと、
この検知センサの検知結果に基づいて前記利用者が大人、或いは子供であるかを判断する判断手段と、
前記光学センサの少なくとも隣接する2個以上の第1の光学センサ群が暗状態になることにより、その検出情報をデータ化するとともに、所定時間経過後、前記第1のセンサ群とは異なる第2及び第3のセンサ群が分離する状態で暗状態に変化することにより、その検出情報をデータ化するデータ化手段と、
このデータ化手段によってデータ化された検出情報を変化前と変化後とでANDしその結果に基づいて前記第1の光学センサ群の検出情報と前記第2及び第3の光学センサ群の検出情報の対応関係を判別する判別手段とを具備し、
前記第2及び第3の光学センサ群の何れか一方が暗状態になることによって検出された利用者を大人と仮定し、所定時間経過後、前記大人と仮定された利用者、及び大人と仮定されなかった利用者が前記高さ検知センサで検出されるか否かに基づいて大人であるか否かを確定することを特徴とする自動改札装置。
[6] 前記第2及び第3の光学センサ群によってそれぞれ分離検出される利用者の識別番号及び分離フラグをそれぞれの管理テーブルに記録するとともに、一方の管理テーブルに記載された識別番号を他方の管理テーブルの分離対テーブルにそれぞれ記録する記録手段を備え、
前記分離された一方の利用者が大人であると判断されるのに基づいて、この一方の利用者から分離された他方の利用者を前記分離対テーブルに記載された識別番号に基づいて判別することを特徴とする請求項5記載の自動改札装置。
[7] 前記分離された一方の利用者が大人であると判断されたとき、この大人と判断された利用者の管理テーブルの分離フラグと、識別番号が分離対テーブル番号と等しい分離フラグをOFFするとともに、それぞれの管理テーブルの分離対テーブル番号をクリアすることを特徴とする請求項5記載の自動改札装置。
2…投入口部、21〜46…光学センサ、33〜38…第1のセンサ群、28〜30…第2の光学センサ群、32〜34…第3の光学センサ群、51〜53…高さ検知センサ、61…通路、71…CPU(データ化手段、判別手段、確定手段、記録手段、判断手段)、72a…カウンタ、73a…人ハンドル番号(識別番号)、73…管理テーブル。

Claims (1)

  1. 通路内を移動する利用者を該利用者の移動方向に沿って所定間隔を存して配設された複数個の光学センサのうち隣接する2個以上が暗状態となることにより、前記利用者の位置を検出し、この検出情報に基づいて前記利用者の位置を管理するもので、
    前記利用者の乗車券を投入させる投入口部と、
    この投入口部から投入された前記乗車券が子供用か大人用かを判別する第1の判別手段と、
    この第1の判別手段が投入された乗車券が子供用或いは大人用であると判別するのに基づいて1加算する子供用及び大人用のカウンタと、
    前記光学センサよりも高所に設けられ、前記利用者の高さを検知する高さ検知センサと、
    この高さ検知センサの検知結果に基づいて前記利用者が子供か大人であるかを判別する第2の判別手段とを具備し、
    前記子供用のカウンタが1加算されて前記通路内に子供が存在する状態で、後続の利用者が前記通路内に侵入し、この侵入した利用者が大人であると判別されるのに基づいて前記子供用のカウンタを1減算して、前記大人用のカウンタを1加算することを特徴とする自動改札装置。
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