JP5459615B2 - コリオリ流量計 - Google Patents

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Description

本発明は、被測定流体の質量流量を測定するコリオリ流量計に係り、特に、測定チューブの振動変位の位相に基づく振動周波数算出に関する。
被測定流体が流れる測定チューブを、両端を支点として上下振動させたときに働くコリオリ力を利用して、測定チューブの上流の振動と下流の振動との位相差に基づいて被測定流体の質量流量を測定するコリオリ流量計が知られている。
コリオリ流量計では、測定チューブを固有周波数で振動させるため、測定チューブの振動周波数を測定することで、測定チューブ内を流れる被測定流体の密度も計測することができる。位相差を測定する際および振動周波数を測定する際には、サンプリングして取得した測定チューブの振動変位の位相の算出が行なわれる。
図8は、特許文献1に記載された従来のコリオリ流量計の構成を示すブロック図である。ここでは、特許文献1の記載事項を要約し、従来のコリオリ流量計の構成および動作について説明する。
図8において、センサ部SNSは、被測定流体を流す測定チューブ、測定チューブの両端を固定する支持部材、測定チューブを上下に機械振動させる加振器4、測定チューブの上流側の振動変位を検出する上流センサ5A、測定チューブの下流側の振動変位を検出する下流センサ5B、支持部材の近傍に設けられた温度センサ6などにより構成されている。なお、ここでは、直管の測定チューブを想定しているが、U字管等の測定チューブを用いるようにしてもよい。
クロック信号発振器17は測定チューブの振動とは関係なしに、所定のサンプリング周期を持つタイミング信号Tcを生成する。一方、上流センサ5Aの変位信号Sは、トラックアンドホールド(T&H)回路18に出力され、タイミング信号Tcにより変位信号Sの各周期のN個の時点で順次サンプル/ホールドされる。
ホールドされた変位信号Sはアナログ/デジタル変換器(A/D)19に出力され、ここで順次デジタル信号DA2に変換された後、デジタル形式で処理されるローパスフィルタ(LPF)20に出力される。
ローパスフィルタ(LPF)20は、測定チューブの振動周波数付近よりも高い周波数成分を除去して、デジタルフィルタの一種であるFIR(Finite Impulse Response)フィルタ21Aにデジタル信号DA3として出力する。
FIRフィルタ21Aは、入力信号から測定チューブの振動周波数付近の周波数を抽出し、入力信号と同相の出力信号DA4に変換する同相デジタルフィルタである。
また、デジタル信号DA3は、FIRフィルタ21Bにも出力される。このFIRフィルタ21Bは、入力信号から測定チューブの振動周波数付近の周波数を抽出し、入力信号と90°異なる位相の出力信号DA5に変換する異相デジタルフィルタである。
したがって、FIRフィルタ21Aの出力デジタル信号DA4と、FIRフィルタ21Bの出力デジタル信号DA5との位相差は90°となり、デジタル信号DA4をAsinθと表わすと、デジタル信号DA5はAcosθで表わすことができる。FIRフィルタ21AとFIRフィルタ21Bとでヒルベルト変換器21を構成する。
位相演算部23は、デジタル信号DA4とデジタル信号DA5との比率を演算し、そのtan−1を演算して位相信号θA2を算出する。
上流センサ5Aの変位信号Sと同様に、下流センサ5Bの変位信号Sは、トラックアンドホールド(T&H)回路24に出力され、タイミング信号Tcにより順次サンプル/ホールドされる。ホールドされた変位信号Sはアナログ/デジタル変換器(A/D)25に出力され、ここで順次デジタル信号DB2に変換された後、デジタル形式で処理されるローパスフィルタ(LPF)26に出力される。
ローパスフィルタ(LPF)26は、測定チューブの振動周波数付近よりも高い周波数成分を除去して、FIRフィルタ27Aにデジタル信号DB3として出力する。FIRフィルタ27Aは、入力信号から測定チューブの振動周波数付近の周波数を抽出し、入力信号と同相の出力信号DB4に変換する同相デジタルフィルタである。
また、デジタル信号DB3は、FIRフィルタ27Bにも出力される。このFIRフィルタ27Bは、入力信号から測定チューブの振動周波数付近の周波数を抽出し、入力信号と90°異なる位相の出力信号DB5に変換する異相デジタルフィルタである。
したがって、FIRフィルタ27Aの出力デジタル信号DB4と、FIRフィルタ27Bの出力デジタル信号DB5との位相差は90°となる。FIRフィルタ27AとFIRフィルタ27Bとでヒルベルト変換器27を構成する。
位相演算部29は、デジタル信号DB4とデジタル信号DB5との比率を演算し、そのtan−1を演算して位相信号θB2を算出する。
位相差演算回路30は位相演算部23から順次出力される位相信号θA2と、位相演算部29から順次出力される位相信号θB2との差を演算する。これを平均化回路31が平均し、位相差信号θとして出力する。この位相差信号θは被測定流体の質量流量に比例することとなる。
時間遅れ要素32は位相演算部23から出力される位相信号θA2をサンプル周期Tだけ遅らされて出力する。したがって、時刻tにおいては、1サンプル点手前の位相信号θA2´が周波数演算器33に出力される。
周波数演算器33はこれらの位相信号θA2とθA2´との差を2πTで割算する演算を行ない、時点tにおける加振周波数fcを求める。これを平均化回路34で多数のサンプリング点で求めた加振周波数fcの平均の加振周波数fc´として出力する。
また、励振回路35には上流センサ5Aの変位信号Sが入力され、この変位信号Sに対応する加振電圧を加振器4に出力し、加振器4を、例えば、正弦波状に駆動する。一方、温度センサ6からは、温度信号ST1がトラックアンドホールド(T&H)回路37に出力される。タイミング信号Tcによりホールドされた多数の温度信号は、アナログ/デジタル変換器(A/D)38でデジタル信号に変換された後、平均化回路39に出力され、ここで平均されて温度信号ST2として出力される。
密度演算器40は、加振周波数fc´と温度信号ST2とを入力して被測定流体の密度の演算を演算する。なお、密度信号Dは、基準温度において被測定流体が測定チューブに充満している状態の共振周波数をf、測定チューブが空の状態の共振周波数をfとし、K、Kを定数とすると、
=fc´+K・ST2
D=K(f −f )/f
により求めることができる。
質量流量演算器41は、密度信号D、加振周波数fc´、位相差信号θ、温度信号ST2を入力して質量流量を演算する。なお、質量流量Qは、f(ST2)を温度の補正項、f(D)を密度の補正項とすると、
=f(ST2)・f(D)・tanθ/fc´
により求めることができる。
特開平7−181069号公報
上述のように、測定チューブの振動周波数を測定する際に、位相信号θA2の算出が行なわれ、位相信号θA2の算出においては、θA2=tan−1(sinθA2/cosθA2)の演算が行なわれる。ここで、AsinθA2=DA4、AcosθA2=DA5であり、DA4・DA5ともノイズや測定誤差を含む測定値である。
この演算において、図9に示すように、sinθA2あるいはcosθA2がゼロに近い小さい値になるときは、ノイズ成分や測定誤差が相対的に大きくなる。このため、sinθA2あるいはcosθA2がゼロに近い小さい値のときに得られた位相信号θA2の演算結果を用いて振動周波数を算出すると、精度の悪い測定データとなって、値にばらつきを含むことになる。
そこで、本発明は、コリオリ流量計において、測定チューブの振動周波数算出の精度を向上させることを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明のコリオリ流量計は、被測定流体が流れる測定チューブを振動させ、サンプリングして得られた前記測定チューブの振動変位の位相を算出する位相演算部と、所定の基準に従って前記振動変位の位相の有効無効を判定する位相有効判定部と、を備えたことを特徴とする。
有効とされた前記位相について、時間的に前後する位相の位相差と、前記前後の位相のサンプリング時間差とに基づいて前記測定チューブの振動周波数を算出する周波数算出部をさらに備えるようにしてもよい。
ここで、前記位相有効判定部は、前記振動変位の位相がπ/4の奇数倍を中心とした所定範囲内である場合に、位相が有効であると判定することができる。
また、サンプリングして得られた前記測定チューブの振動変位をsinθとした場合、cosθを算出するフィルタ部をさらに備え、前記位相演算部は、tan−1(sinθ/cosθ)により、前記位相を算出するようにしてもよい。
このとき、前記sinθおよび前記cosθの符号に基づいて、算出された前記位相の補正を行なう位相補正部をさらに備えることができる。
また、前記位相有効判定部は、前記sinθ、前記cosθおよびtanθのいずれかが、θをπ/4の奇数倍としたときの値を中心とした所定範囲内である場合に、位相が有効であると判定するようにしてもよい。
また、有効とされた前記測定チューブの上流の振動変位の位相と、有効とされた下流の振動変位の位相との位相差を算出する位相差算出部をさらに備えることができる。
このとき、前記位相差算出部は、同じタイミングでサンプリングされた上流の振動変位の位相と下流の振動変位の位相を対象に位相差を算出することが望ましい。
本発明によれば、コリオリ流量計において、測定チューブの振動周波数算出の精度を向上させることができる。
本実施形態に係るコリオリ流量計において、振動変位の位相を算出し、測定チューブの振動周波数を算出する機能と、振動変位の位相差を算出する機能に関する構成を抽出したブロック図である。 位相補正について説明する図である。 有効な位相について説明する図である。 周波数算出の際の処理の流れについて説明するフローチャートである。 周波数算出の際の処理の具体例を示すタイミング図である。 本実施形態の第1の別例を示すブロック図である。 本実施形態の第2の別例を示すブロック図である。 従来のコリオリ流量計の構成を示すブロック図である。 sinθあるいはcosθがゼロに近い小さい値になるときを示す図である。
本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本実施形態に係るコリオリ流量計において、測定チューブの上流側の振動変位の位相を算出し、測定チューブの振動周波数を算出する機能と、測定チューブの上流側と下流側の振動変位の位相差を算出する機能に関する構成を抽出したブロック図である。なお、従来と同じ機能ブロックについては同じ符号を付している。
本図に示すように、本実施形態のコリオリ流量計は、従来の構成に加えて、符号チェック部100、位相補正部101、位相有効判定部102、有効位相サンプル差カウンタ103、バッファ104、符号チェック部200、位相補正部201、位相有効判定部202を備えている。また、周波数算出部105、位相差算出部203については、基本的な機能は従来の周波数演算器33、位相差演算回路30と同様であるが、一部の機能が従来と異なっている。図示していないコリオリ流量計のその他の機能部は、従来の構成と同様である。
本実施形態では、ヒルベルト変換器21を構成するFIRフィルタ21A、FIRフィルタ21Bから出力されたデジタル信号DA4、デジタル信号DA5は、従来通り位相演算部23に入力されて、θ´A2=tan−1(DA4/DA5)が算出されるのに加え、符号チェック部100に入力されて、それぞれの符号の正負が判断される。そして、符号の正負に基づいて、位相補正部101において、位相演算部23で算出された位相θ´A2の位相が補正される。
同様に、ヒルベルト変換器27を構成するFIRフィルタ27AとFIRフィルタ27Bから出力されたデジタル信号DB4とデジタル信号DB5は、従来通り位相演算部29に入力されて、θ´B2=tan−1(DB4/DB5)が算出されるのに加え、符号チェック部200に入力されて、それぞれの符号の正負が判断される。そして、符号の正負に基づいて、位相補正部101において、位相演算部23で算出された位相θ´B2の位相が補正される。
ここで、符号チェック部100と位相補正部101、および、符号チェック部200と位相補正部201による位相補正について説明する。両者は同様の処理を行なうため、以下では、符号チェック部100と位相補正部101による位相補正について図2を参照して説明する。
デジタル信号DA4(=AsinθA2)とデジタル信号DA5(=AcosθA2)は、位相演算部23に入力されて、θ´A2=tan−1(DA4/DA5)が算出されるが、本図に示すように、真の位相範囲が0≦θA2<2πであるのに対して、位相演算部23において算出される位相範囲は−π/2≦θ´A2<π/2となる。
そこで、位相演算部23で算出されたθ´A2を、デジタル信号DA4(=AsinθA2)とデジタル信号DA5(=AcosθA2)の符号に基づいて、真の位相にθA2に補正するようにしている。なお、θA2の周期に対してサンプリング間隔を十分密に設定している場合等は、位相演算部23において算出されたθ´A2をそのまま用いても、その後の演算に影響がないため、位相補正は行なわなくてもよい。
具体的には、以下のように補正を行なう。すなわち、符号チェック部100の符号チェックの結果、sinθA2の値、cosθA2の値とも正であれば、θ´A2とθA2とは、いずれも0〜π/2の範囲で一致するため、補正は不要である。
符号チェックの結果、sinθA2の値が正で、cosθA2の値が負であれば、補正前の位相範囲が−π/2≦θ´A2<0であるのに対して、真の位相範囲はπ/2≦θA2<πとなるため、補正値としてπをθ´A2に加えてθA2とする。
符号チェックの結果、sinθA2の値、cosθA2の値とも負であれば、補正前の位相範囲が0≦θ´A2<π/2であるのに対して、真の位相範囲はπ≦θA2<3π/2となるため、補正値としてπをθ´A2に加えてθA2とする。
符号チェックの結果、sinθA2の値が負で、cosθA2の値が正であれば、補正前の位相範囲が−π/2≦θ´A2<0であるのに対して、真の位相範囲は3π/2≦θA2<2πとなるため、補正値として2πをθ´A2に加えてθA2とする。
図1の説明に戻って、位相補正部101によって位相補正されたθA2は、位相有効判定部102において、有効無効が判定される。また、位相補正部201によって位相補正されたθB2は、位相有効判定部202において、有効無効が判定される。
ここで、位相有効判定部102および位相有効判定部202における位相有効無効判定について説明する。両者は同様の処理を行なうため、以下では、位相有効判定部102における位相有効無効判定について説明する。
図9を参照して説明したように、sinθA2あるいはcosθA2がゼロに近い小さい値になるときは、ノイズ成分や測定誤差が相対的に大きくなる。このため、sinθA2あるいはcosθA2がゼロに近い小さい値のときに得られた位相信号θA2の演算結果を用いて振動周波数を算出すると、精度の悪い測定データとなって、値にばらつきを含むことになる。
例えば、位相信号θA2は、θA2=tan−1(sinθA2/cosθA2)によって算出されるが、仮に、データにノイズ成分Nが加わっているとすると、θA2=tan−1((sinθA2+N)/(cosθA2+N))が算出されることになる。
この場合、最もノイズの影響が少なくなって、測定データが安定するのは、sinθA2とcosθA2の値が一致するときである。すなわち、θA2=π/4、3π/4、5π/4、7π/4のときに、得られる測定データの精度が最も高くなることになる。
そこで、本実施形態では、図3に示すように、パラメータαを定めておき、θA2がπ/4±α、3π/4±α、5π/4±α、7π/4±αの範囲にある場合を有効として、有効となった位相θA2を振動周波数および位相差の算出に用いるものとする。その範囲以外のθA2については、無効として振動周波数および位相差の算出には用いないようにする。なお、αの値については、要求される測定精度等に応じて適宜調整することが可能である。
図1の説明に戻って、位相有効判定部102によって有効であると判定された上流側の位相信号θA2は、バッファ104と周波数算出部105と位相差算出部203とに入力される。
また、有効位相サンプル差カウンタ103は、位相有効判定部102が連続して無効と判定した回数をカウントする。このカウント値は、有効とされた位相について、時間的に前後する位相間のサンプリング回数を示すことになる。
具体的には、有効位相サンプル差カウンタ103は、位相が無効と判断されると、カウント値を1増分し、位相が有効と判断されると、その時点のカウント値を出力した後、カウント値を初期値1にリセットする。
バッファ104は、位相有効判定部102から有効と判定された位相信号θA2が入力されると、それまで格納していた1つ前の有効位相信号θA2を、位相信号θA2´として周波数算出部105に出力する。
周波数算出部105は、位相有効判定部102から入力したθA2と、バッファ104から入力したθA2´との差分を算出し、その間の時間差ΔT×2πで割ることにより、振動周波数fcを算出する。θA2とθA2´との時間差ΔTは、有効位相サンプル差カウンタ103のカウント値に基づいて算出することができる。
すなわち、有効位相サンプル差カウンタ103のカウント値Nは、θA2´がサンプリングされてからθA2がサンプリングされるまでのサンプリング回数を示すため、サンプリング間隔Δtとカウント値Nとを乗じることにより、θA2とθA2´との時間差ΔTを求めることができる。
位相差算出部203は、位相有効判定部102から入力した測定チューブの上流側の位相信号θA2と、位相有効判定部202から入力した下流側の位相信号θB2との位相差Δφを演算する。この値を平均化して得られる位相差信号θは、被測定流体の質量流量に比例することとなる。
なお、位相差算出部203における位相差の演算は、同一のサンプリングタイミングで得られた位相信号θA2と位相信号θB2とを用いる必要がある。このため、位相差算出部203は、入力された位相信号θA2と位相信号θB2とが同一のサンプリングタイミングで得られた信号であるかどうかを判定する有効判定部204を備えている。
位相差算出部203は、有効判定部204が、入力された位相信号θA2と位相信号θB2とが同一のサンプリングタイミングで得られた信号であると判定した場合に、位相信号θA2と、位相信号θB2との差を演算する。
次に、本実施形態における周波数算出の際の処理の流れについて図4のフローチャートを参照して説明する。ここでは、位相補正部101によって位相補正されたθA2が、位相有効判定部102に入力された以降の処理について説明する。
まず、位相有効判定部102は、位相補正部101から入力されたθA2が有効範囲内であるかどうかを判定する(S101)。有効範囲内であるかどうかの判定は、θA2がπ/4±α、3π/4±α、5π/4±α、7π/4±αの範囲内にあるかどうかを判断することで行なうことができる。
その結果、θA2が有効範囲内でない場合(S101:No)は、有効位相サンプル差カウンタ103を1増分する(S102)。この場合、θA2は、周波数算出には用いない。
一方、θA2が有効範囲内の場合(S101:Yes)は、θA2をバッファ104と周波数算出部105と位相差算出部203とに出力する(S103)。また、バッファ104は、新たなθA2が入力されたので、それまで格納していた1つ前の有効位相信号θA2を、θA2´として周波数算出部105に出力する(S104)。
さらに、有効位相サンプル差カウンタ103が、その時点のカウンタ値Nを周波数算出部105に出力する(S105)。ただし、このカウンタ値出力処理は、θA2出力処理(S103)やθA2´出力処理(S103)と同時あるいはこれらの処理に先んじて行なうようにしてもよい。
そして、周波数算出部105が、位相有効判定部102から入力したθA2と、バッファ104から入力したθA2´との差分を算出し、この差分を、(有効位相サンプル差カウンタ103のカウンタ値N×サンプリング間隔Δt×2π)で割ることにより、振動周波数fcを算出する(S105)。
有効位相サンプル差カウンタ103は、カウンタ値を周波数算出部105に出力すると、カウンタ値を初期値の1にリセットする(S107)。
図5は、周波数算出の際の処理の具体例を示すタイミング図である。本図は、横軸が時間を示し、縦軸がθA2の値を示している。ここでは、分かりやすくするためθA2の範囲を−π/2〜π/2としている。したがって、θの有効範囲は、π/4±αと−π/4±αである。
本図の例では、Δtの間隔でサンプリングが行なわれており、θ1〜θ14が計測されているものとする。本図に示すように、θ1〜θ14のうち、θ2、θ6、θ9、θ13がθ有効範囲内であるため、これらの計測値が有効とされ、他の計測値は無効とされる。
この状態で、θ6とθ2との間のサンプリング間隔ΔT1、θ9とθ6との間のサンプリング間隔ΔT2、θ13とθ9との間のサンプリング間隔ΔT3は、それぞれΔt×4と算出される。
したがって、周波数算出部105における周波数の算出では、f1=(θ6−θ2)/(2π×Δt×4)、f2=(θ9−θ6)/(2π×Δt×4)、f3=(θ13−θ9)/(2π×Δt×4)…が得られることになる。これらの値を平均化することにより、被測定流体が流れる測定チューブの固有振動周波数を求めることができる。
次に、本実施形態の別例について説明する。図6は、本実施形態の第1の別例を示すブロック図である。
上述の実施形態では、位相演算部23においてθA2=tan−1(sinθA2/cosθA2)によって算出されたθA2に基づいて、位相有効判定部102が位相の有効無効を判定していた。第1の別例では、FIRフィルタ21Aが出力する信号DA4=AsinθA2に基づいて、位相有効判定部106が位相の有効無効を判定するようにする。また、同様に、FIRフィルタ27Aが出力する信号DB4=AsinθB2に基づいて、位相有効判定部206が位相の有効無効を判定するようにする。
この場合、上流センサ5Aにより振幅Aを計測することにより、sinθA2を算出することができ、θA2=sin−1θA2によりθA2を求めることができる。このθA2が、π/4±α、3π/4±α、5π/4±α、7π/4±αの範囲内にあるかどうかを判断することで位相の有効無効を判定するようにする。
以降は、位相有効判定部206によって位相が有効と判定された場合にのみ、符号チェック部100、符号チェック部200による符号チェック、位相演算部23、位相演算部29による位相演算等を行なえばよい。
図7は、本実施形態の第2の別例を示すブロック図である。上述の実施形態では、位相演算部23においてθA2=tan−1(sinθA2/cosθA2)によって算出されたθA2に基づいて位相有効判定部102が位相の有効無効を判定していた。第2の別例では、tanθA2(=sinθA2/cosθA2)の値そのものを算出して、tanθ有効判定部108が位相の有効無効を判定するようにする。また、同様に、tanθB2(=sinθB2/cosθB2)の値そのものを算出して、tanθ有効判定部208が位相の有効無効を判定するようにする。
この場合、tanθA2、tanθA2の値が、tan(π/4±α)、tan(3π/4±α)、tan(5π/4±α)、tan(7π/4±α)に対応する値、すなわち、1±β、−1±βの範囲内にあるかどうかを判断することで位相の有効無効を判定するようにする。ただし、βはαに対応したパラメータである。
以降は、位相が有効と判定された場合にのみ、位相演算部109、位相演算部209による位相演算等を行なえばよい。
さらには、図7の構成において、「tanθ有効判定部108」を「sinθ、cosθ有効判定部108'」に、「tanθ有効判定部208」を「sinθ、cosθ有効判定部208'」に置き換え、sinθA2あるいはcosθA2の値に基づいて、sinθ、cosθ有効判定部108'が位相の有効無効を判定し、sinθB2あるいはcosθB2の値に基づいて、sinθ、cosθ有効判定部208'が位相の有効無効を判定するようにするようにしてもよい。
その場合において、例えば、sinθA2の値に基づいて有効無効を判定する場合は、sinθA2の値が、sin(π/4±α)、sin(3π/4±α)、sin(5π/4±α)、sin(7π/4±α)に対応する値、すなわち、1/√2±γ、−1/√2±γの範囲内にあるかどうかを判断することで位相の有効無効を判定するようにする。ただし、γはαに対応したパラメータである。
以上説明したように、本実施形態およびその別例によれば、測定チューブの振動周波数算出の精度を向上させることができる。
4…加振器、5A…上流センサ、5B…下流センサ、6…温度センサ、17…クロック信号発振器、18…T&H回路、19…A/D、20…LPF、21…ヒルベルト変換器、21A…FIRフィルタ、21B…FIRフィルタ、23…位相演算部、24…T&H回路、25…A/D、26…LPF、27…ヒルベルト変換器、27A…FIRフィルタ、27B…FIRフィルタ、29…位相演算部、30…位相差演算回路、31…平均化回路、32…1サンプル時間遅れ要素、33…周波数演算器、34…平均化回路、35…励振回路、37…T&H回路、38…A/D、39…平均化回路、40…密度演算器、41…質量流量演算器、100…符号チェック部、101…位相補正部、102…位相有効判定部、103…有効位相サンプル差カウンタ、104…バッファ、105…周波数算出部、106…位相有効判定部、108…tanθ有効判定部、109…位相演算部、200…符号チェック部、201…位相補正部、202…位相有効判定部、203…位相差算出部、204…有効判定部、206…位相有効判定部、208…tanθ有効判定部、209…位相演算部、209…位相有効判定部

Claims (8)

  1. 被測定流体が流れる測定チューブを振動させ、サンプリングして得られた前記測定チューブの振動変位の位相を算出する位相演算部と、
    所定の基準に従って前記振動変位の位相の有効無効を判定する位相有効判定部と、
    を備え
    前記位相有効判定部は、前記振動変位の位相がπ/4の奇数倍を中心とした所定範囲内である場合に、位相が有効であると判定することを特徴とするコリオリ流量計。
  2. 前記位相有効判定部が連続して無効と判定した回数をカウントするカウンタをさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載のコリオリ流量計。
  3. 有効とされた前記位相について、時間的に前後する位相の位相差と、前記カウンタのカウンタ値に基づいて求められる前記前後の位相のサンプリング時間差とに基づいて前記測定チューブの振動周波数を算出する周波数算出部をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載のコリオリ流量計。
  4. サンプリングして得られた前記測定チューブの振動変位をsinθとした場合、cosθを算出するフィルタ部をさらに備え、
    前記位相演算部は、tan−1(sinθ/cosθ)により、前記位相を算出することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のコリオリ流量計。
  5. 前記sinθおよび前記cosθの符号に基づいて、算出された前記位相の補正を行なう位相補正部をさらに備えたことを特徴とする請求項4に記載のコリオリ流量計。
  6. 前記位相有効判定部は、前記位相に代え、前記sinθ、前記cosθおよびtanθのいずれかが、θをπ/4の奇数倍としたときの値を中心とした所定範囲内である場合に、位相が有効であると判定することを特徴とする請求項4または5に記載のコリオリ流量計。
  7. 有効とされた前記測定チューブの上流の振動変位の位相と、有効とされた下流の振動変位の位相との位相差を算出する位相差算出部をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のコリオリ流量計。
  8. 前記位相差算出部は、同じタイミングでサンプリングされた上流の振動変位の位相と下流の振動変位の位相を対象に、前記位相差を算出することを特徴とする請求項7に記載のコリオリ流量計。
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