JP3200827B2 - コリオリ質量流量計 - Google Patents

コリオリ質量流量計

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JP3200827B2
JP3200827B2 JP32696093A JP32696093A JP3200827B2 JP 3200827 B2 JP3200827 B2 JP 3200827B2 JP 32696093 A JP32696093 A JP 32696093A JP 32696093 A JP32696093 A JP 32696093A JP 3200827 B2 JP3200827 B2 JP 3200827B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、両端が固定されている
測定チューブ内に被測定流体を流し励振装置により測定
チューブを所定モードで振動させ測定チューブの中央に
対して上下流で得られる一対のコリオリ信号を用いて質
量流量を測定するコリオリ質量流量計に係り、特に、安
定にかつ精度良く質量流量が得られるように改良された
コリオリ質量流量計に関する。
【0002】
【従来の技術】図3は従来のコリオリ質量流量計のセン
サ部の構成を示す構成図である。図4は図3に示すコリ
オリ質量流量計のセンサ部の動作を説明する説明図、図
5は図3に示すセンサ部と組合せて質量流量を演算する
変換部の構成を示す構成図である。
【0003】以下、図3〜図5を用いて従来のコリオリ
質量流量計について説明する。この場合の測定チューブ
は、例えばU字管方式など他の方式でも良いが、簡単の
ため直管方式のもので以下に説明する。
【0004】1は被測定流体を流す測定チューブであ
り、この測定チューブ1の両端は支持部材2、3に固定
されている。この測定チューブ1の中央部近傍には、こ
の測定チューブ1を上下に機械振動をさせる加振器4が
設置されている。
【0005】そして、測定チューブ1の支持部材2、3
に固定されている近傍には、この測定チューブ1の振動
を検出するセンサ5A、5Bが固定されている。また、
支持部材3の近傍には温度補償に使用する温度センサ6
が設けられている。以上によりセンサ部SNSが構成さ
れている。
【0006】加振器4から測定チューブ1に図4のM
1、M2に示すような1次モードの形状で振動が与えら
れている状態で、測定チューブ1に被測定流体が流れる
と、M3、M4に示すような2次モードの形状で測定チ
ューブ1が振動する。
【0007】実際には、この2種類の振動パターンが重
畳された形で測定チューブ1が振動する。測定チューブ
1のこの変形をセンサ5A、5Bで検出して変位信号S
A、SBとして図5に示す変換部TR1に送出する。
【0008】センサ5Aで検出された変位信号SAは、
周波数測定回路7に入力されて、ここで信号周波数fA
が測定される。信号周波数fAはタイミング生成回路8
に出力され、ここで測定チューブ1の振動の1周期を正
確にN等分(Nは自然数)して得たN個所の点を指定す
るサンプリングのタイミング信号TSが生成される。
【0009】一方、変位信号SAはトラッンアンドホー
ルド(T&H)回路9に出力され、ここでサンプリング
タイミング信号TSにより変位信号SAの各周期のN個の
時点で順次サンプル/ホールドされる。ホールドされた
変位信号SAはアナログ/デジタル変換器10に出力さ
れ、ここで順次デジタル信号DA1に変換される。
【0010】デジタル信号DA1は、デスクリートフーリ
エ変換(DFT)回路11で周波数領域にフーリエ変換
され、変換された信号の実数成分と虚数成分との比から
位相θA1が演算される。
【0011】また、センサ5Bで検出された変位信号S
Bは、トラッンアンドホールド(T&H)回路12に出
力され、ここでサンプリングタイミング信号TSにより
変位信号SBの各周期のN個の時点で順次サンプル/ホ
ールドされる。ホールドされた変位信号SBはアナログ
/デジタル変換器13に出力され、ここで順次デジタル
信号DB1に変換される。
【0012】デジタル信号DB1は、デスクリートフーリ
エ変換(DFT)回路14で周波数領域にフーリエ変換
され、変換された信号の実数成分と虚数成分との比から
位相信号θB1が演算される。
【0013】15は位相差演算回路であり、この位相差
演算回路15はDFT回路11から順次出力される信号
位相θA1と、DFT回路14から順次出力される信号位
相θ B1との差を演算して位相差信号θ1として順次出力
する。
【0014】この位相差信号θ1は被測定流体の質量流
量に比例するが、温度センサ6で検出された温度信号を
用いて図示しない回路でこの位相差信号θ1に対して温
度補償をして正確な質量信号として出力される。また、
励振回路16には変位信号SAが入力され、この変位信
号SAに対応する加振電圧を加振器4に出力し、加振器
4を例えば正弦波状に駆動する。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
ようなコリオリ質量流量計は、測定チューブの振動周波
数の1周期を正確にN等分して得たN個所の点における
サンプリング値を用いる必要から、タイミング生成回路
を必要とする上に、この振動周波数は被測定流体の密
度、温度などにより変動するので、測定値に変動が生じ
不安定になり、出力が精度良く追従することができない
という問題がある。
【0016】
【課題を解決するため手段】本発明は、以上の課題を解
決するための主な構成として、両端が固定されている測
定チューブ内に被測定流体を流し励振装置により前記測
定チューブを所定モードで振動させ前記測定チューブの
中央に対して上下流で得られる一対の変位信号を用いて
質量流量を測定するコリオリ質量流量計において、前記
測定チューブの振動とは関係のない所定のサンプリング
周期を持つタイミング信号を生成するクロック信号発振
器と、前記各変位信号を各デジタル信号に変換するアナ
ログ/デジタル変換器と、前記各変位信号に対応する各
デジタル信号を同一位相でフイルタリングして各々第1
・第2フイルタ信号として出力する一対の同相デジタル
フイルタ手段と、前記各変位信号に対応する前記各デジ
タル信号を90゜異なる位相に変換して第3・第4フイ
ルタ信号として出力する一対の異相デジタルフイルタ手
段と、これ等の第1・第3フイルタ信号の比率と第2・
第4フイルタ信号の比率とを演算して各比率から第1・
第2位相を演算する一対の位相演算手段と、前記第1位
相と前記第2位相との差分を演算して前記質量流量に対
応する位相差信号を出力する位相差演算手段とを具備す
るようにしたものである。
【0017】
【作 用】アナログ/デジタル変換器は、測定チューブ
の中央に対して上下流で得られる一対の各コリオリ信号
を各デジタル信号に変換する。一対の同相デジタルフイ
ルタ手段は、この各デジタル信号を同一位相でフイルタ
リングして各々第1・第2フイルタ信号として出力す
る。また、一対の異相デジタルフイルタ手段は、先の各
デジタル信号を90°異なる位相に変換して第3・第4
フイルタ信号として出力する。
【0018】さらに、一対の位相演算手段は、これ等の
第1・第3フイルタ信号の比率と第2・第4フイルタ信
号の比率とを演算して各比率から第1・第2位相を演算
する。そして、位相差演算手段は先の第1位相と先の第
2位相との差分を演算して先の質量流量に対応する位相
差信号を出力する。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例について図を用いて説
明する。図1は本発明の1実施例の構成を示すブロック
図、図2は図1に示すデジタルフイルタの構成を示す構
成図である。なお、図3に示す従来のコリオリ質量流量
計と同一の機能を有する部分には同一の符号を付して適
宜にその説明を省略する。
【0020】図1に示すセンサ部SNSは、図3に示す
センサ部の構成と同様に測定チューブ1、支持部材2、
3、加振器4、センサ5A、5B、温度センサ6などに
より構成されている。
【0021】次に、このセンサ部SNSから出力される
信号を処理する変換部TR2について説明する。クロッ
ク信号発振器17は測定チューブ1の振動とは関係なし
に、所定のサンプリング周期を持つタイミング信号TC
を生成する。
【0022】一方、変位信号SAは、例えばA・SIN
(ωt0)なる形でトラッンアンドホールド(T&H)回
路18に出力され、ここでサンプリングの時点を決める
タイミング信号TCにより変位信号SAの各周期のN個の
時点で順次サンプル/ホールドされる。ここで、Aは振
幅、ωは角周波数、t0は任意の時点を示す。
【0023】ホールドされた変位信号SAはアナログ/
デジタル変換器19に出力され、ここで順次デジタル信
号DA2に変換されて、デジタル形式で処理されるローパ
スフイルタ(LPF)20に出力される。
【0024】ローパスフイルタ(LPF)20は、測定
チューブの振動周波数付近よりも高い周波数成分を除去
して、デジタルフイルタの1種であるFIRフイルタ2
1Aにデジタル信号DA3として出力する。FIRとは、
Finite Impulse Responseの略であり、その構成につい
ては後述する。
【0025】FIRフイルタ21Aは、入力信号と同相
の出力信号に変換する同相デジタルフイルタであり、そ
の出力端には基本的にA・SIN(ωt0)なる形のデジタ
ル信号DA4を出力する。
【0026】また、デジタル信号DA3は同様にデジタル
フイルタの1種であるFIRフイルタ21Bに出力され
る。このFIRフイルタ21Bの構成についても後述す
るが、入力信号と90°異なる位相の出力信号に変換す
る異相デジタルフイルタであり、基本的にA・COS(ω
0)なる形のデジタル信号DA5を出力する。そして、こ
れ等のFIRフイルタ21AとFIRフイルタ21Bで
ヒルベルト変換器21を構成する。
【0027】位相演算器23は、デジタル信号DA4とデ
ジタル信号DA5との比率[A・SIN(ωt0)/A・CO
S(ωt0)=tan(ωt0)]を演算し、そのtan-1を演
算して位相信号θA2(=ωt0)を算定する。
【0028】この算定に当たって、位相信号θA2の値が
90°近くになる比率(DA4/DA5)のときは、精度良
く演算できないので、得られた位相信号θA2が90°に
近いときは、この値を平均値の計算に用いない配慮は必
要である。
【0029】また、変位信号SBは、例えばB・SIN
(ωt0+ΔΦ)なる形でトラッンアンドホールド(T&
H)回路24に出力され、ここでサンプリングの時点を
決めるタイミング信号TCにより変位信号SBの各周期の
N個の時点で順次サンプル/ホールドされる。ここで、
Bは振幅、ΔΦは時点t0における変位信号SAに対する
位相差を示す。
【0030】ホールドされた変位信号SBはアナログ/
デジタル変換器25に出力され、ここで順次デジタル信
号DB2に変換されて、デジタル形式で処理されるローパ
スフイルタ(LPF)26に出力される。このローパス
フイルタ26はローパスフイルタ20と同一の構成であ
り、ゲイン特性および群遅延特性なども共通に選定して
おく。
【0031】ローパスフイルタ26は、ローパスフイル
タ20と同様に、測定チューブの振動周波数付近よりも
高い周波数成分を除去して、デジタルフイルタの1種で
あるFIRフイルタ27にデジタル信号DB3として出力
する。
【0032】FIRフイルタ27Aは、FIRフイルタ
21Aと同様に、入力信号と同相の出力信号に変換する
同相デジタルフイルタであり、その出力端には基本的に
B・SIN(ωt0+ΔΦ)なる形のデジタル信号DB4を出
力する。
【0033】また、デジタル信号DB3はデジタルフイル
タの1種であるFIRフイルタ27Bに出力される。こ
のFIRフイルタ27Bは、入力信号と90°異なる位
相の出力信号に変換する異相デジタルフイルタであり、
基本的にB・COS(ωt0+ΔΦ)なる形のデジタル信号
B5を出力する。そして、これ等のFIRフイルタ27
AとFIRフイルタ27Bとでヒルベルト変換器27を
構成している。
【0034】位相演算器29は、デジタル信号DB4とデ
ジタル信号DB5との比率[B・SIN(ωt0+ΔΦ)/A
・COS(ωt0+ΔΦ)=Tan(ωt0+ΔΦ)]を演算
し、そのtan-1を演算して位相信号θB2(=ωt0+Δ
Φ)を算定する。
【0035】位相差演算回路30は位相演算器23から
順次出力される位相信号θA2と、位相演算器29から順
次出力される位相信号θB2との差(=ΔΦ)を演算して
位相差信号θ2として順次出力する。この位相差信号θ2
は被測定流体の質量流量に比例することとなる。
【0036】時間遅れ要素32は位相演算器23から出
力される位相信号θA2(=ωt0)をサンプル周期Tだ
け遅らされて出力する。したがって、時刻t0において
は、1サンプル点手前の位相信号θA2´(=ωt-1、t
-1は1つ前のサンプリング時点)が周波数演算器33に
出力される。
【0037】周波数演算器33はこれらの位相信号θA2
とθA2´との差を2πTで割算する演算[(ωt0−ω
-1)/2πT=fC]を行い、時点t0における加振周
波数fCを求める。これを平均化回路34で多数のサン
プリング点で求めた加振周波数fCの平均の加振周波数
C´として出力する。
【0038】また、励振回路35には変位信号SAが入
力され、この変位信号SAに対応する加振電圧を加振器
4に出力し、加振器4を例えば正弦波状に駆動する。一
方、温度センサ6からは、温度信号ST1がトラックアン
ドホールド回路37に出力され、サンプリングの時点を
決めるタイミング信号TCによりホールドされた多数の
温度信号は、アナログ/デジタル変換器38でデジタル
信号に変換されて平均化回路39に出力され、ここで平
均されて温度信号ST2として出力される。
【0039】密度演算器40は、加振周波数fC´と温
度信号ST2とが入力されて被測定流体の密度の演算が次
式に基づいて演算される。基準温度において、被測定流
体が測定チューブ1に充満している状態の共振周波数を
V、測定チューブ1が空の状態の共振周波数をf0、K
1、K2を定数とすると、密度信号Dは fV=fC´+K1・ST2 (1) D=K2(f0 2−fV 2)/fV 2 (2) として求められる。
【0040】質量流量演算器41は、密度信号D、加振
周波数fC´、位相差信号θ2(=ΔΦ)、温度信号ST2
とが入力されて、次式に基づき質量流量QMが演算され
る。 QM=f(ST2)・f(D)・tanθ2/fC´
(3) ただし、f(ST2)は温度の補正項、f(D)は密度の
補正項である。
【0041】なお、図1におけるFIRフイルタ21
A、27A、およびFIRフイルタ27A、27Bなど
のデジタルフイルタの具体的構成を図2に示す。ここで
x[t n]は、サンプリング時点tnにおけるデジタル信
号DA3、DB3を、y[tn]はサンプリング時点tnにお
けるデジタル信号DA4、DA5とDB4、DB5をそれぞれ代
表するものとして説明する。
【0042】z-1で示されるのは、サンプリング周期T
に相当する遅延器42であり、これらの遅延器42がカ
スケードに接続され、それぞれサンプリング周期T分だ
け遅延されてx[t−1]、x[t−2]、……、x
[t−N]の値がその出力端に得られている。
【0043】また、x[tn]は乗算器係数h0を持つ乗
算器43Aを介して、x[t−1]は乗算器係数h1
持つ乗算器43Bを介して、x[t−2]は乗算器係数
2を持つ乗算器43Cを介して……x[t−N]は乗
算器係数hNを持つ乗算器43Nを介してそれぞれ加算
器44に出力され、これらが加算されてその出力端にy
[tn]を得る。
【0044】ここで、各乗算器係数h0、h1、h2、…
…、hNを任意に選択することにより、x[tn]に対し
てy[tn]を同相の形で出力させることも、90°位
相を異ならせて出力させることも、或いは任意の周波数
特性を持たせることもできる。
【0045】具体的には、FIRフイルタ21Aと21
Bは、測定チューブ1の振動周波数の付近のみを通過さ
せるような共通のゲイン特性にするが、通過周波数帯域
における群遅延特性はFIRフイルタ21AよりもFI
Rフイルタ21Bの方が90゜位相が進むように各乗算
器係数h0、h1、h2、……、hNを設定する。この関係
は、FIRフイルタ27AとFIRフイルタ27Bの関
係においても同様である。
【0046】なお、図1に示す実施例では、デスクリー
トな回路素子を用いて実現する形として説明したが、ア
ナログ/デジタル変換器19、25、38以降の信号処
理については、マイクロプロセッサ、メモリなどを用い
たソフトウエア演算処理により各ブロックでの機能を順
次実行させ、質量流量信号を得ることができる。
【0047】また、図1に示す実施例では励振回路35
の入力信号として変位信号SAを用いたが、これは変位
信号SBを用いても良い。さらに、図1に示す実施例で
はアナログ/デジタル変換器19、25、38は別個の
変換器として説明したが、これは多入力1出力のマルチ
プレクサを用いれば1個のアナログ/デジタル変換器で
構成することができる。
【0048】図1に示す実施例に使用されるセンサ部S
NSは、図3に示す直管状の測定チューブとして説明し
たが、この形状に限らず、例えば、U字管状など他の形
状のものにも適用することができる。
【0049】
【発明の効果】以上、実施例と共に具体的に説明したよ
うに、特許請求の範囲第1項に記載された発明によれ
ば、被測定流体の密度、温度などにより変動する振動周
波数とは無関係な固定のサンプリング周期で信号をサン
プリングするので、従来のようにタイミング生成回路を
必要とせず、簡単な構成で、しかも測定値に変動が生じ
ない精度の良い出力が得られる。
【0050】第2項に記載された発明によれば、同相デ
ジタルフイルタと異相デジタルフイルタとして有限イン
パルス応答フイルタを用いたので、温度変動や位相歪を
起こさずに精度良く位相差及び振動周波数を求めること
ができ、ひいては精度の良い質量流量を得ることができ
る。
【0051】第3項に記載された発明によれば、有限イ
ンパルス応答フイルタとヒルベルト変換フイルタとにバ
ンドパス特性を持たせる構成としたので、測定チューブ
の振動周波数の近傍のみの信号を通過させることがで
き、不要な信号成分を取り除くことができる。
【0052】第4項に記載された発明によれば、アナロ
グ/デジタル変換器の後段に、各々一対のローパスフイ
ルタを設け、この各出力を各デジタル信号として用いる
ようにしたので、予め信号の周波数帯域を制限しておく
ことができ、後段のFIRフイルタでの信号処理を簡単
にすることができる。
【0053】第5項に記載された発明によれば、第1或
いは第2位相において、所定の時間差で測定された位相
差をこの時間差で割ることにより求められた測定チュー
ブの振動周波数と、被測定流体の温度に関連して測定さ
れた温度信号とを用いて、位相差信号に対して周波数補
正と温度補正とを行う補正手段を有する構成したので、
温度或いは振動周波数の影響を低減することができる。
【0054】第6項に記載された発明によれば、多数の
サンプリング点において得られた位相差の平均値を第1
平均値演算手段で演算するに際し、第1或いは第2位相
が±90°に近くなるときは平均値演算手段での演算か
ら省くようにしたので、演算による誤差が除去された正
確な位相差を求めることができる。
【0055】第7項に記載された発明によれば、多数の
サンプリング点において得られた振動周波数の平均値を
第2平均値演算手段で演算するに際し、第1或いは第2
位相が±90°に近くなるときは前記平均値演算手段で
の演算から省くようにしたので、演算による誤差が除去
された安定な振動周波数を求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例の構成を示すブロック図であ
る。
【図2】図1に示すデジタルフイルタの構成を示す構成
図である。
【図3】コリオリ質量流量計のセンサ部の構成を示す構
成図である。
【図4】図3に示すセンサ部の動作を説明する動作説明
図である。
【図5】図3に示すセンサ部と組合せて信号処理をする
変換部を含む全体構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 測定チューブ 2、3 支持部材 4 加振器 5A、5B センサ 6 温度センサ 7 周波数測定回路 8 タイミング生成回路 9、12、18、24、37 トラッンアンドホールド
回路 11、14 デスクリートフーリエ変換回路 15 位相差演算回路 16、35 励振回路 17 クロック信号発振器 20、26 ローパスフイルタ 21A、21B、27A、27B FIRフイルタ 21、27 ヒルベルト変換器 23、29 位相演算器 30 位相差演算回路 32 時間遅れ要素 33 位相演算器 40 密度演算器 41 質量流量演算器
フロントページの続き (72)発明者 大沢 紀和 東京都武蔵野市中町2丁目9番32号 横 河電機株式会社内 (72)発明者 筒井 弘英 東京都武蔵野市中町2丁目9番32号 横 河電機株式会社内 審査官 飯野 茂 (56)参考文献 特開 昭63−158420(JP,A) 特表 平4−505506(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01F 1/84

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】両端が固定されている測定チューブ内に被
    測定流体を流し励振装置により前記測定チューブを所定
    モードで振動させ前記測定チューブの中央に対して上下
    流で得られる一対の変位信号を用いて質量流量を測定す
    るコリオリ質量流量計において、前記測定チューブの振
    動とは関係のない所定のサンプリング周期を持つタイミ
    ング信号を生成するクロック信号発振器と、前記各変位
    信号を各デジタル信号に変換するアナログ/デジタル変
    換器と、前記各変位信号に対応する各デジタル信号を同
    一位相でフイルタリングして各々第1・第2フイルタ信
    号として出力する一対の同相デジタルフイルタ手段と、
    前記各変位信号に対応する前記各デジタル信号を90゜
    異なる位相に変換して第3・第4フイルタ信号として出
    力する一対の異相デジタルフイルタ手段と、これ等の第
    1・第3フイルタ信号の比率と第2・第4フイルタ信号
    の比率とを演算して各比率から第1・第2位相を演算す
    る一対の位相演算手段と、前記第1位相と前記第2位相
    との差分を演算して前記質量流量に対応する位相差信号
    を出力する位相差演算手段とを具備することを特徴とす
    るコリオリ質量流量計。
  2. 【請求項2】前記変位信号を対応するデジタル信号とし
    て入力する前記同相デジタルフイルタ手段と異相デジタ
    ルフイルタ手段に有限インパルス応答フイルタを用いヒ
    ルベルト変換器を構成したことを特徴とする請求項1記
    載のコリオリ質量流量計。
  3. 【請求項3】前記有限インパルス応答フイルタに、前記
    測定チューブの振動周波数の付近のみを通過させるよう
    な共通のゲイン特性とするバンドパス特性を持たせたこ
    とを特徴とする請求項2記載のコリオリ質量流量計。
  4. 【請求項4】前記アナログ/デジタル変換器の後段に、
    一対のローパスフイルタ手段を設け、この各出力を前記
    各デジタル信号として前記同相デジタルフイルタ手段ま
    たは前記異相デジタルフイルタ手段に入力することを特
    徴とする請求項1記載のコリオリ質量流量計。
  5. 【請求項5】前記第1或いは第2位相において、所定の
    時間差で測定された位相差をこの時間差で割ることによ
    り求められた前記測定チューブの振動周波数と、前記被
    測定流体の温度に関連して測定された温度信号とを用い
    て、被測定流体の密度信号を演算し、更に、前記位相
    差、前記振動周波数、前記密度信号及び前記温度信号よ
    り被測定流体の質量流量を演算する演算器を具備するこ
    とを特徴とする請求項1記載のコリオリ質量流量計。
  6. 【請求項6】多数のサンプリング点において得られた前
    記位相差の平均値を第1平均値演算手段で演算するに際
    し、前記第1或いは第2位相が±90゜に近くなるとき
    は前記平均値演算手段での演算から省くことを特徴とす
    る請求項1記載のコリオリ質量流量計。
  7. 【請求項7】多数のサンプリング点において得られた前
    記振動周波数の平均値を第2平均値演算手段で演算する
    に際し、前記第1或いは第2位相が±90゜に近くなる
    ときは前記平均値演算手段での演算から省くことを特徴
    とする請求項5記載のコリオリ質量流量計。
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