JP5457728B2 - 乗物用シート - Google Patents

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Description

本発明は、車両用シートなどの乗物用シートに関し、特に、乗員を基準とした前面衝突時に座面が移動する構成の乗物用シートに関する。
車両が正面衝突するなどしたときに着座部の座面が後方に移動する構成の車両用シートが知られている。例えば、特許文献1に記載の車両用シートでは、左右方向に軸心を向けたプリテンショナ装置(ガスシリンダ)により、座面を後方に移動させる構成が開示されている。
具体的には、固定フレーム(ベースフレーム)に設けられた取付部材が、座席フレーム(可動フレーム)の側壁に設けた前後に長い取付孔に挿通されることで、可動フレームがベースフレームに対して前後に移動可能となっている。また、ガスシリンダは、可動フレームの前側下方に配置され、その両端から延びて後方に方向転換されたワイヤの端部がそれぞれベースフレームに接続されている。
そして、前面衝突時に、ガスシリンダが作動してワイヤを牽引すると、ワイヤの端部が接続されたベースフレームを可動フレームに対して引き付けようとするので、この力によってベースフレームに対して可動フレーム(座面)が後方へ移動する。
特開2008−213546号公報
ところで、前面衝突時に着座部の座面が移動する車両用シートに、着座部の高さを調整するハイトアジャスト機構をさらに設ける場合、シートを構成するフレーム内の限られたスペースにより多くの部材を配置することになるので、部材の配置を工夫したり、部材を小型化したり、フレーム構造をできるだけ簡略化したりする必要がある。
そこで、本発明は、ハイトアジャスト機構を有し、前面衝突時に着座部の座面が移動するように構成された乗物用シートにおいて、改良したシート構造を提供することを目的とする。
前記した課題を解決する本発明の乗物用シートは、乗員を基準とした前面衝突時に着座部の座面が移動するように構成された乗物用シートであって、前記着座部のうち乗物の機体側に支持されるベースフレームと、前記ベースフレームに対し相対的に移動可能な可動フレームと、前記乗物の機体に前記着座部を取り付けるため、前記着座部の下方で左右に設けられた取付ブラケットと、左右の前記取付ブラケットに回動可能に接続されるとともに、前記ベースフレームに対し回動可能に接続された左右のハイトアジャスト用リンクと、左右の前記ハイトアジャスト用リンクを連結する連結部材と、前記ベースフレームの左右の側壁と左右の前記ハイトアジャスト用リンクにそれぞれ係合し、左右の前記ハイトアジャスト用リンクを前記ベースフレームに対し回動可能に接続する取付部材とを備え、前記連結部材は、前記可動フレームの移動軌跡より下に配置され、前記取付部材は、前記可動フレームの左右の側壁に形成され、前記可動フレームの移動を案内するガイド孔に挿通されていることを特徴とする。
前記した乗物用シートにおいては、前記ハイトアジャスト用リンクに前記取付部材を介して連結されるリンクを備え、前記取付部材は、前記ハイトアジャスト用リンクおよび前記リンクと係合する部分が2面取りされ、前記ハイトアジャスト用リンクおよび前記リンクには、前記取付部材の2面取りされた係合部分と係合する係合孔がそれぞれ形成されている構成とすることができる。
前記した乗物用シートにおいては、前面衝突時に作動する第1および第2の駆動力発生部材と、前記第1の駆動力発生部材の駆動力を、シートベルトに伝達することで、当該シートベルトを引き込む第1の動力伝達部材と、前記第1の駆動力発生部材の左右に設けられ、前記第1の動力伝達部材の力の作用方向を転換させる第1の方向転換部材と、前記第2の駆動力発生部材の駆動力を、前記ベースフレームと前記可動フレームの間で伝達することで、前記可動フレームを前記ベースフレームに対し相対的に移動させる第2の動力伝達部材と、前記第2の駆動力発生部材の左右に設けられ、前記第2の動力伝達部材の力の作用方向を転換させる第2の方向転換部材とを備え、前記第2の方向転換部材は、左右方向において前記第1の方向転換部材よりも内側に配置された構成とすることができる。
前記した乗物用シートにおいては、前記可動フレームに設けられ、前面衝突時に作動する駆動力発生部材と、前記駆動力発生部材の駆動力を、前記ベースフレームに伝達することで、前記可動フレームを前記ベースフレームに対し相対的に移動させる動力伝達部材とを備え、前記取付部材は、前記動力伝達部材が接続される構成とすることができる。
前記した各乗物用シートにおいては、前記ベースフレームの左右の側壁が、前記可動フレームの左右の側壁を挟むように対向して配置された対向部と、当該対向部の後端において上方に突出し、シートバックフレームが取り付けられる取付部とを有し、前記ベースフレームの前記対向部が、後から見て前記取付部に対し外側にずれるように湾曲している構成とすることができる。
本発明によれば、左右のハイトアジャスト用リンクを連結する連結部材を可動フレームの移動軌跡より下に配置したので、可動フレームの移動が妨げられない。これにより、可動フレーム(着座部の座面)のスムーズな移動が可能となる。また、左右のハイトアジャスト用リンクをベースフレームに対し回動可能に接続する取付部材を、可動フレームに形成されたガイド孔に挿通したので、可動フレームの移動をガイドする部品や部位を独立して設ける必要が無い。これにより、ベースフレームの構成を簡略化することができるとともに、部品点数を削減することができる。
また、取付部材のハイトアジャスト用リンクおよびリンクと係合する部分を2面取りし、ハイトアジャスト用リンクおよびリンクに取付部材の2面取りされた係合部分と係合する係合孔をそれぞれ形成することで、ハイトアジャスト用リンクとリンクの角度を取付部材により固定することができる。
また、第2の方向転換部材を第1の方向転換部材よりも内側に配置することで、第2の方向転換部材をコンパクトに配置することができ、座面(可動フレーム)を移動させる装置を小型化することができる。これにより、乗物用シートの小型化も可能となる。
また、前記した取付部材に駆動力発生部材の駆動力をベースフレームに伝達する動力伝達部材を接続することで、ベースフレームにワイヤなどの動力伝達部材を接続するための部位または部材を独立して設ける必要が無い。これにより、ベースフレームの構成をより簡略化することができるとともに、部品点数をより削減することができる。
また、ベースフレーム対向部、後から見て取付部に対し外側にずれるように湾曲させることで、可動フレームが後方へ移動するときにベースフレームと干渉することを避けることができる。また、取付部の間隔が対向部の間隔より小さくなるので、ベースフレームをコンパクト化することができる。
車両用シートのシートフレームの全体斜視図である。 シートフレームの着座部の分解斜視図である。 リアリンク連結パイプと可動フレームとの位置関係およびハイトアジャスト機構を説明する模式図であり、(a)シートを低くしたときと、(b)シートを高くしたときである。 ベースフレームおよび可動フレームを後から見た図である。 図1のZ−Z断面図である。 リンク連結パイプとシート用ガスシリンダを前から見た図である。 ベースフレーム、リアリンク、第2のワイヤの端部および可動フレームにピンが係合した状態を示す斜視図である。 ベースフレーム、リアリンク、第2のワイヤの端部および可動フレームにピンが係合した状態を示す平面図である。 通常状態のスライダ、ベースフレームおよび可動フレームの位置関係を説明する平面図である。 通常状態のスライダ、ベースフレームおよび可動フレームの位置関係を説明する側面図である。 作動後状態のスライダ、ベースフレームおよび可動フレームの位置関係を説明する平面図である。 作動後状態のスライダ、ベースフレームおよび可動フレームの位置関係を説明する側面図である。 第1のガスシリンダを左右逆向きに配置した変形例である。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態について説明する。
図1に示すように、本発明の乗物用シートの一例としての車両用シートは、図1に示すようなシートフレーム1の外側に、ウレタンフォームなどからなるシートクッションを被せることで構成されている。シートフレーム1は、シートバックフレーム2と、着座部フレーム3を有する。なお、本発明において、前後、左右、上下は、シートに座る乗員を基準とする。
図2に示すように、着座部フレーム3は、車体(乗物の機体の一例)に着座部を取り付けるための取付ブラケットの一例としてのレールスライダ装置10と、座面の高さを変更するハイトアジャスト機構20と、ベースフレーム30と、可動フレーム40と、前面衝突時にシートベルトを引き込むプリテンショナ装置50と、前面衝突時に可動フレーム40を後方へ移動させる座面移動装置60とを主として備えている。可動フレーム40(着座部の座面)は、前面衝突するとベースフレーム30に対して相対的に後方に移動するように構成され、この前面衝突による作動前の状態を通常状態といい、作動後の状態を作動後状態という。以下、特に断りが無いときは、通常状態の構成を説明する。
レールスライダ装置10は、レール11とスライダ15を主に有している。レール11は、前後に長く延びた形状を有し、左右に離れて同様のものが2つ平行に設けられている。各レール11は、フロントブラケット12とリアブラケット13により、車体(図示せず)に固定されている。
スライダ15は、前後に長く延びた形状を有し、レール11に対してスライド移動可能に構成されている。スライダ15は、ハイトアジャスト機構20を介してベースフレーム30を車体に支持している。
ハイトアジャスト機構20は、フロントリンク21と、ハイトアジャスト用リンクの一例としてのリアリンク23とを有し、これらの下端21A,23Aがスライダ15に回動可能に接続され、これらの上端21B,23Bがベースフレーム30に回動可能に接続されていることで、4節リンク機構によりベースフレーム30をスライダ15に対して上下動させることができるようになっている。
具体的には、フロントリンク21は、左右に2つ設けられ、それぞれの下端21Aが各スライダ15の前端に設けられた金具91に回動可能に軸支されている。左右のフロントリンク21は、各フロントリンク21中央付近でフロントリンク連結パイプ22により連結されている。これにより、左右のフロントリンク21は、双方が同時に回動するようになっている。
フロントリンク21の上端21Bは、後述する、ベースフレーム30に設けられたダイヤル27と同軸で、ピン92(一方のみ図示)により軸支されている。
各フロントリンク21は、下端21Aよりも上端21Bが後に位置するように後傾して配置されている。
フロントリンク連結パイプ22は、その長さの7割程度を占める中央部22Aが通常状態において両端部22Bよりも下方に位置するように湾曲している。
リアリンク23は、左右に2つ設けられ、それぞれの下端23Aが金具93を介してスライダ15に軸支されることでスライダ15に回動可能に接続され、それぞれの上端23Bが後述するベースフレーム30に対し回転可能に係合したピン94(取付部材の一例)に係合されることでベースフレーム30に対し回動可能に接続されている。また、リアリンク23は、フロントリンク21と同様に下端23Aよりも上端23Bが後に位置するように後傾して配置されている。
左右のリアリンク23は、各リアリンク23の中央付近で、連結部材の一例としてのリアリンク連結パイプ24により連結されている。これにより、左右のリアリンク23は、双方が同時に回動するようになっている。
リアリンク連結パイプ24は、可動フレーム40の通常状態から作動後状態までの移動軌跡より下に配置されている。これにより、リアリンク連結パイプ24と移動する可動フレーム40との干渉が防止されるので、可動フレーム40(座面)をスムーズに移動させることができる。また、通常状態において、リアリンク連結パイプ24は、可動フレーム40の左右のサイドフレーム41の下を通るように、各サイドフレーム41と交差して配置されている(図3,8参照)。これにより、可動フレーム40の左右のサイドフレーム41の間にシートクッションやシートスプリング81が撓むための空間を十分に確保することができるので、シートに座る乗員への当たり感を抑制することができる。本実施形態では、リアリンク連結パイプ24は、その長さの7割程度を占めるシートスプリング81と対向した中央部24Aが、通常状態において、両端部24Bよりも下方かつ後方に位置するように湾曲しているので、乗員への当たり感をさらに抑制できる。
リアリンク23の上端23Bとピン94とは、回転不能に係合している。そして、ピン94は、ベースフレーム30に設けられたリンク25の下端と回転不能に係合している。具体的には、例えば、ピン94は、リアリンク23およびリンク25と係合する部分が2面取りされており、リアリンク23およびリンク25には、ピン94の2面取りされた係合部分とほぼ同じ形状・大きさの係合孔がそれぞれ形成されている。そして、このように形成されたピン94と各係合孔を互いに係合させることでピン94と、リアリンク23およびリンク25とが回転不能となっている。これにより、リアリンク23とリンク25とは、互いの角度がピン94により固定される。
図3(a),(b)に示すように、リンク25の上端は、前方に延びる操作リンク26と回動可能に連結しており、操作リンク26は、ベースフレーム30に対し回動する扇形のギヤ28に回動可能に連結している。ベースフレーム30には、ギヤを回転させるダイヤル27が設けられており、ダイヤル27のギヤと扇形のギヤ28とが歯合している。これにより、ダイヤル27を回転させると、この回転が扇形のギヤ28の回動に伝達され、扇形のギヤ28の回動が、操作リンク26を介してリンク25を回動させる。リンク25とリアリンク23とは、互いの角度がピン94により固定されているので、リンク25の移動がリアリンク23の回動となる。リアリンク23、ベースフレーム30およびフロントリンク21は4節リンク機構を構成しているので、リアリンク23が前方に向けて起きあがると、フロントリンク21も同様に前方に向けて起きあがり、ベースフレーム30は上方へ移動する。このようにして、ダイヤル27の正逆回転により、ベースフレーム30は上下に高さを調節することができるようになっている。
図2に示すように、ベースフレーム30は、左右の側壁を形成するサイドフレーム31と、左右のサイドフレーム31を前端で連結する連結パイプ32とを主に有している。
左右のサイドフレーム31は、可動フレーム40の左右のサイドフレーム41を挟むように対向して配置される対向部31Aと、対向部31Aの後端において上方に突出した取付部31Bとを有している。対向部31Aは、図4に示すように、後ろから見て取付部31Bに対し外側にずれるように湾曲している。これにより、可動フレーム40を収めるためのスペースが確保されるとともに、可動フレーム40が後方に移動するときに可動フレーム40と干渉することを避けることができる。
図2に戻って、左右のサイドフレーム31(対向部31A)には、後端部にピン94が回転可能に係合している(図7,8も参照)。本実施形態において、ピン94は、六角ボルト状に形成されている。
また、右のサイドフレーム31(対向部31A)には前端部にダイヤル27が回転可能に設けられている。ダイヤル27と同軸の位置には、左右のサイドフレーム31に、リフト用リンク43がピン92により回動可能に軸支されている。リフト用リンク43は、可動フレーム40が後方に移動するときに可動フレーム40を持ち上げるリンクであり、通常状態では、水平に対し約45°の前方に傾斜しており、上端は、可動フレーム40のサイドフレーム41に回動可能に連結されている。
可動フレーム40は、ベースフレーム30の左右のサイドフレーム31の間に配置されており、左右の側壁を形成するサイドフレーム41と、左右のサイドフレーム41の前端を連結するパンフレーム42と、左右のサイドフレーム41の後端を連結する連結パイプ44とを備えている。
各サイドフレーム41の後端部には、前後方向に延びるガイド孔41Aが形成され、このガイド孔41Aには、前記したピン94が挿通されている。これにより、可動フレーム40がベースフレーム30に対して後方に移動するときには、可動フレーム40の後端部は、このガイド孔41Aが延びる方向に沿って移動するようになっている。本実施形態では、可動フレーム40がベースフレーム30の内側に配置されているため、ベースフレーム30に対し可動フレーム40を小型化・軽量化できるので、可動フレーム40のスムーズな移動が可能となる。
パンフレーム42は、図5に示すように、板金をプレス加工してなり、後方から順に、下から見て凹んだ凹部42A、突出した突部42Bを有している。そして、凹部42Aが位置する部分の上面には、板金の一部を起こして先端が前方へ向かうフック42Hが形成されている。このフック42Hと連結パイプ44の間には、シートスプリング81が張設されている。シートスプリング81の前端は、後述する第2のガスシリンダ61の上端よりも後に位置している。
図2に示すように、連結パイプ44は、その長さの7割程度を占める中央部44Aが両端部44Bよりも下方に位置するように湾曲している。各両端部44Bは、サイドフレーム41の後端部のガイド孔41Aの真上で上方に突出した突出部41Bに連結されている。すなわち、連結パイプ44は、ガイド孔41Aの真上に位置している。これにより、ガイド孔41Aは、可能な限り後方に位置することができて可動フレーム40の後方移動量を十分に確保できる。また、連結パイプ44の中央部44Aは、乗員に当たり感を感じさせないようにするため所定の低さで配置する必要があるが、本実施形態においては、連結パイプ44は両端部44Bが中央部44Aに対し上方に位置するように湾曲しているので、乗員への当たり感を抑制しながらガイド孔41Aの真上の位置で左右のサイドフレーム41同士を連結することが可能となっている。
プリテンショナ装置50は、第1の駆動力発生部材の一例としての第1のガスシリンダ51と、第1の動力伝達部材の一例としての2本の第1のワイヤ52と、第1の方向転換部材の一例としての2つのプーリ53と、補強パイプ54と、2つのプーリ55とを備えている。
第1のガスシリンダ51は、特許文献1のプリテンショナ装置と同様に、シリンダ51Aと、シリンダ51A内で移動するピストン(図示せず)と、ピストンからシリンダ51Aの外部へと軸方向に突出するピストンロッド51Bと、ガスジェネレータ51C(図5参照)とを有している。第1のガスシリンダ51は、その軸線が左右に向けられて配置されている。ガスジェネレータ51Cには、図示しない加速度センサが接続され、加速度センサから、所定値以上の車両の減速度が検出されると、電気信号が入力されることでシリンダ51A内にガスジェネレータ51Cからガスが供給されてピストンロッド51Bがシリンダ51A内に入り込み、第1のガスシリンダ51全体としては軸方向に収縮するようになっている。
第1のガスシリンダ51のシリンダ51Aは、第1のワイヤ52によりシートベルトのアンカー56に接続され、ピストンロッド51Bは、もう一つの第1のワイヤ52によりインナーバックル57に接続されている。詳しくは、2つのスライダ15には、第1のガスシリンダ51の左側と右側にそれぞれ配置されて上下方向の軸線回りに回転可能なプーリ53がブラケット58を介して設けられている。そして、シリンダ51Aおよびピストンロッド51Bに接続された2本の第1のワイヤ52は、左右方向外側に延びた後、プーリ53に掛け回されることで後方に方向転換させられている。言い換えれば、第1のガスシリンダ51は、前面衝突時に前後に移動しない部分であるスライダ15に設けられた2つのプーリ53間に張設される態様で設けられている。なお、本実施形態において前面衝突時に前後に移動する部分というのは、可動フレーム40のことである。
2つのスライダ15の後端に設けられた金具93には、左右方向の軸線回りに回転可能なプーリ55がそれぞれ設けられている。そして、後方に向いた第1のワイヤ52は、プーリ55に掛け回されることで斜め上方の前方に方向転換され、その末端にそれぞれアンカー56とインナーバックル57が接続されている。
左右のブラケット58は、補強パイプ54により接続されている。これにより、2本の第1のワイヤ52に強い張力が掛かって左右のプーリ53にお互いが近づくような力が掛かっても、補強パイプ54がこの力に抗して突っ張ることで、左右のスライダ15の間隔を適正に維持できるようになっている。
座面移動装置60は、第2の駆動力発生部材(駆動力発生部材)の一例としての第2のガスシリンダ61と、第2の動力伝達部材(動力伝達部材)の一例としての2本の第2のワイヤ62と、第2の方向転換部材の一例としての2つのプーリ63を有している。第2のガスシリンダ61は、第1のガスシリンダ51と同様に、シリンダ61A、ピストン、ピストンロッド61Bおよびガスジェネレータ61Cを有している(図6参照)。第2のガスシリンダ61は、その軸線が左右に向けられて配置されている。すなわち、第1のガスシリンダ51と平行に配置されている。シリンダ61Aは、第2のワイヤ62を介して、前面衝突時に移動しない部分であり、また、第2のガスシリンダ61よりも後方に位置する左側のピン94に接続されている。ピストンロッド61Bは、もう一つの第2のワイヤ62を介して、前面衝突時に移動しない部分であり、また、第2のガスシリンダ61よりも後方に位置する右側のピン94に接続されている。
シリンダ61Aおよびピストンロッド61Bから延び出た2本の第2のワイヤ62は、第2のガスシリンダ61の左右方向外側に設けられた2つのプーリ63にそれぞれ巻き掛けられて後方の2つのピン94に向けて方向転換された状態で張られている。
図5に示すように、第2のガスシリンダ61はパンフレーム42の下に、凹部42Aに対向して配置されている。このようにパンフレーム42の下面における凹部42Aに対向して第2のガスシリンダ61が配置されているので、第2のガスシリンダ61が多少振動してもパンフレーム42に干渉しにくく、かつ、パンフレーム42になるべく近づけてコンパクトに第2のガスシリンダ61が収められている。特に、第2のガスシリンダ61の上部の一部が凹部42Aに入り込んでいるので、第2のガスシリンダ61は、極めてコンパクトに収められている。
図6に示すように、第2のガスシリンダ61は、フロントリンク連結パイプ22との関係では、下方に位置した中央部22Aに対向するように配置されている。また、図5に示すようにフロントリンク連結パイプ22の中央部22Aの上方かつ前方に配置されている。このため、前面衝突時に可動フレーム40が後方に移動したときも、フロントリンク連結パイプ22と第2のガスシリンダ61および第2のガスシリンダ61から前方の下方に向けて突出したガスジェネレータ61Cとの干渉が抑制されている。
フロントリンク連結パイプ22と、第1のガスシリンダ51および第2のガスシリンダ61の位置関係を説明すると、第1のガスシリンダ51は、フロントリンク連結パイプ22より後に配置され、第2のガスシリンダ61は、フロントリンク連結パイプ22より前に配置されている。これにより、3つの円柱状の部材が前後に分けて配置されているので、これらの部材を設けることによる高さの嵩ばりを抑制することができる。
図2および図8に示すように、第1のガスシリンダ51から突出するピストンロッド51Bと、第2のガスシリンダ61から突出するピストンロッド61Bは、互いに左右逆となるような向きで第1のガスシリンダ51と第2のガスシリンダ61は配置されている。詳しくは、第1のガスシリンダ51は、左右に離れた2つのプーリ53の間で、シリンダ51Aが右端に寄り、ピストンロッド51Bがシリンダ51Aの左端から左へ向けて突出するように配置され、第2のガスシリンダ61は、左右に離れた2つのプーリ63の間で、シリンダ61Aが左端に寄り、ピストンロッド61Bがシリンダ61Aの右端から右へ向けて突出するように配置されている。これにより、第1のガスシリンダ51と第2のガスシリンダ61とは、太い部分であるシリンダ51A,61Aが振動しても互いに干渉しにくいとともに、左右の重量バランスも良好となる。また、第1のガスシリンダ51と第2のガスシリンダ61が作動したときにも、それぞれの質量の移動が打ち消し合うので、不要な力を着座部に与えることが無い。また、シリンダ51Aとシリンダ61Aがそれぞれ左右方向の端部に寄せられているので、ピストンロッド61Bの作動量を大きく取ることができる。
プーリ53とプーリ63の位置関係を説明すると、図8に示すように、プーリ63は、左右方向において、プーリ53よりも内側に配置されている。詳しくは、左右のプーリ63は、左右方向において、一方のプーリ63の最も外側の部位から他方のプーリ63の最も外側の部位までの距離が、一方のプーリ53の最も外側の部位から他方のプーリ53の最も外側の部位までの距離よりも小さくなるように配置されている。これにより、プーリ63をコンパクトに配置することができるので、座面移動装置60を小型化できる。
図7および図8に示すように、ピン94は、リンク25と回転不能に係合し、ベースフレーム30の左右のサイドフレーム31の後端部と回転可能に係合し、リアリンク23と回転不能に係合し、第2のワイヤ62の端部が接続され、可動フレーム40の左右のサイドフレーム41の後端部に形成されたガイド孔41Aに挿通されている。これにより、1つの部品としてのピン94は、ベースフレーム30と可動フレーム40とを一体に組み付ける節点としての機能と、可動フレーム40の移動をガイドする機能と、第2のワイヤ62の端部を固定する機能と、リアリンク23とリンク25とを一体に連結(固定)する機能と、ベースフレーム30とリアリンク23・リンク25とを回動可能に接続する機能とを果たしている。すなわち、本実施形態では、1つの部品としてのピン94が上記した複数の機能を果たすので、上記各機能を果たす部品や部位を独立して設けた構成と比較して、車両用シートのフレーム構造を簡略化できるとともに、部品点数を削減することができる。
以上のように構成された車両用シートの動作について説明する。
図9および図10に示すように、通常状態において、ベースフレーム30に対して可動フレーム40は通常の着座に適した位置(作動後状態よりも前の位置)に位置していて、リフト用リンク43が前方から45°程度上に向いている。第1のガスシリンダ51のシリンダ51Aは、プーリ53間の右端に位置していて、第2のガスシリンダ61のシリンダ61Aはプーリ63間の左端に位置している。
なお、図9から図12においては、スライダ15、ベースフレーム30および可動フレーム40を重ねて示し、これらを区別しやすくするため、部材ごとに線種を変えて表現してある。同様の理由で、第1のガスシリンダ51、第1のワイヤ52、プーリ53、第2のガスシリンダ61、第2のワイヤ62およびプーリ63も実線で表現してある。
車両が前面衝突したときに、所定値以上の大きな減速度が発生すると、図示しない加速度センサから信号が出力されて、ガスジェネレータ51C,61Cを作動させる。これにより、第1のガスシリンダ51および第2のガスシリンダ61が作動して収縮動作し、シリンダ51A,61A、ピストンロッド51B,61Bが移動して、第1のワイヤ52および第2のワイヤ62を左右方向内側に引っ張る。その結果、第1のガスシリンダ51および第2のガスシリンダ61の駆動力が、それぞれシートベルトとベースフレーム30に伝達される。
具体的には、図11および図12に示すように、第1のワイヤ52が引かれると、プーリ53によって第1のワイヤ52の力の作用方向が前後方向に転換され、第1のワイヤ52に接続されたアンカー56とインナーバックル57が引き込まれる。これにより、シートベルトのうち、腰部の部分が引き込まれて締まり、乗員が車両用シートから離れるのが抑制される。
また、第2のワイヤ62が引かれると、プーリ63によって第2のワイヤ62の力の作用方向が前後方向に転換され、第2のワイヤ62に接続されたピン94(ベースフレーム30)を、可動フレーム40に対して引き付けようとするので、この力によりベースフレーム30に対し可動フレーム40(座面)が後方へ移動する。このとき、可動フレーム40の後端部は、ガイド孔41Aがピン94に沿うように移動する。そして、可動フレーム40の前部は、リフト用リンク43によりベースフレーム30に支持されているので、可動フレーム40が後方に移動するのに伴い、リフト用リンク43が後方へ回ることでその先端が上方へ上がり、可動フレーム40の前部は、リフト用リンク43の先端の移動軌跡と同じように持ち上がる。これにより、図示しないクッション上の座面は後に移動しながら前部が上に上がり、乗員が慣性により前方に移動しようとするのを座面が受け止め易くなり、乗員を車両用シートから離れにくくする。
以上のような本実施形態の車両用シートにおいて、次の各効果を奏することができる。
左右のリアリンク23を連結するリアリンク連結パイプ24を可動フレーム40の移動軌跡より下に配置したので、可動フレーム40の移動が妨げられない。これにより、可動フレーム40(着座部の座面)のスムーズな移動が可能となる。
プーリ63をプーリ53よりも内側に寄せて配置したので、プーリ63をコンパクトに配置することができ、座面移動装置60を小型化することができる。これにより、着座部フレーム3(車両用シート)の小型化も可能となる。
左右のリアリンク23をベースフレーム30に対し回動可能に接続するピン94を、可動フレーム40に形成されたガイド孔41Aに挿通したので、可動フレーム40の移動をガイドする部品や部位を独立して設ける必要が無い。これにより、ベースフレーム30の構成を簡略化することができるとともに、車両用シートの部品点数を削減することができる。
ピン94に第2のガスシリンダ61の駆動力をベースフレーム30に伝達する第2のワイヤ62を接続したので、ベースフレーム30に第2のワイヤ62を接続するための部位または部材を独立して設ける必要が無い。これにより、ベースフレーム30の構成をより簡略化することができるとともに、部品点数をより削減することができる。
ベースフレーム30(サイドフレーム31)は、対向部31Aが、後から見て取付部31Bに対し外側にずれるように湾曲しているので、可動フレーム40が後方へ移動するときにベースフレーム30と干渉することを避けることができる。また、取付部31Bの間隔が対向部31Aの間隔より小さくなるので、ベースフレーム30やシートバックフレーム2をコンパクト化することができる。
前面衝突時にシートベルトを引き込むための第1のガスシリンダ51より座面を後方へ移動させるための第2のガスシリンダ61を上に配置したので、第1のワイヤ52および第2のワイヤ62の取り回しが良く、コンパクトに2つのガスシリンダ51,61を配置することができる。
そして、着座部のうち、上部前方の空間を利用して第2のガスシリンダ61を配置するとともに、第2のガスシリンダ61よりも後方に配置される第1のガスシリンダ51は、相対的に低い位置とすることで、着座部のうち、特に後方において多く必要とされるクッションのストローク、つまり、シートスプリング81の下方への撓みのための空間を大きめに確保することができる。
また、前面衝突時に可動フレーム40の前部が上方に上がることで、乗員が着座部に対しずれにくくなって、車両用シートが乗員を保持しやすくなるとともに、可動フレーム40に設けられた第2のガスシリンダ61も上に上がりながら後方へ移動するため、第1のガスシリンダ51と第2のガスシリンダ61が干渉しにくい。そのため、第1のガスシリンダ51と第2のガスシリンダ61を比較的近づけて配置することも可能となり、これらをコンパクトに配置することができる。
そして、左右のフロントリンク21を連結するフロントリンク連結パイプ22に対し、第1のガスシリンダ51と第2のガスシリンダ61が前後に振り分けられ、これらを配設することによる高さの嵩みを抑制することができる。
フロントリンク連結パイプ22が両端部22Bより中央部22Aが下方に位置するように湾曲していることで、フロントリンク連結パイプ22と第2のガスシリンダ61との干渉を避けることができ、フロントリンク連結パイプ22と第2のガスシリンダ61をコンパクトに配置することができる。
2つのガスシリンダのシリンダ51A,61A同士の干渉を抑制するとともに、前面衝突時の2つのシリンダ51A,61Aの移動による質量の移動が左右で互いに逆になるので、不要な力を着座部に与えることが無い。
シリンダ51A,61Aが左右いずれか一端に寄せられて配置されるので、ピストンロッド51B,61Bの作動量を大きく確保できるとともに、第1のワイヤ52または第2のワイヤ62により吊られる各シリンダ51A,61Aの振動の振幅を小さく抑えることができる。
以上に本発明の実施形態について説明したが、本発明は、以下の他の形態に示すように、適宜変形して実施することが可能である。
例えば、前記実施形態においては、第1のガスシリンダ51のシリンダ51Aを右に配置したが、これを逆にして、図13に示すように左に寄せてシリンダ51Aを配置し、シリンダ51Aに接続された第1のワイヤ52をインナーバックル57に接続し、ピストンロッド51Bに接続された第1のワイヤ52をアンカー56に接続することもできる。このようにすれば、肩からのシートベルトと腰部のシートベルトの2つが繋がっていて引き込みにくいインナーバックル57を作動量が小さいシリンダ51Aに接続し、引き込み易いアンカー56を作動量が大きいピストンロッド51Bに接続したので、シートベルトの腰部に掛け渡される部分を効果的に締めることができる。
前記実施形態では、連結部材として、円筒状のリアリンク連結パイプ24を例示したが、これに限定されず、例えば、円柱状や角柱状の連結部材であってもよい。
前記実施形態では、可動フレーム40(パンフレーム42)が、第2のガスシリンダ61との対向部に凹部42Aを有する構成を例示したが、これに限定されず、対向部に開口(例えば、パンフレーム42に設けた孔や、左右のサイドフレーム41を連結する2つの棒状連結部材の間など)を有する構成としてもよい。また、前記実施形態では、可動フレーム40は下側に凹部42Aを有していたが、可動フレームの上側に凹部を設けたり、可動フレームに開口を設けたりした場合には、第2のガスシリンダ61を可動フレームの上側に配置してもよい。
前記実施形態では、第2のガスシリンダ61は、可動フレーム40(パンフレーム42の下)に設けられていたが、ベースフレーム30に設けられていてもよい。この場合、第2のガスシリンダ61から延び出る第2のワイヤ62の一端および他端は、可動フレーム40のいずれかの場所に連結するとよい。これにより、第2のガスシリンダ61の駆動力を可動フレーム40に伝達することができる。
前記実施形態では、第1のガスシリンダ51の両端(シリンダ51Aおよびピストンロッド51B)から延びる第1のワイヤ52を、シートベルトの端部(アンカー56およびインナーバックル57)に接続したが、これに限定されず、第1のワイヤ52をシートベルトの途中に接続して、第1のガスシリンダ51が作動したときに、シートベルトの途中を引っ張る構成としてもよい。
前記実施形態では、ガスシリンダ51,61の軸線を左右に向けて配置したが、これに限定されず、例えば、軸線を前後に向けて配置してもよい。また、2つのガスシリンダ51,61の軸線が向く方向は異なっていてもよい。
前記実施形態では、駆動力発生部材としてガスシリンダを例示したが、これに限定されず、例えば、バネやモータなどであってもよい。
前記実施形態では、動力伝達部材としてワイヤを例示したが、これに限定されず、例えば、チェーンやロッドなどであってもよい。
前記実施形態では、方向転換部材として、回転可能なプーリ53,63を例示したが、これに限定されず、例えば、ワイヤなどが巻き掛けられる円筒状の面を有した回転しない方向転換部材であってもよいし、ワイヤなどを内部に通す筒状の方向転換部材であってもよい。
前記実施形態では、六角ボルト状に形成されたピン94を例示したが、これに限定されず、例えば、円筒状のパイプや円柱状の棒などであってもよい。また、前記実施形態では、ベースフレーム30にピン94が回転可能に係合する構成としたが、ピンが回転不能に係合していてもよい。この場合、ピンは、角筒状のパイプや角柱状の棒などであってもよい。
前記実施形態では、連結パイプ44(連結部材)の両端部44Bがガイド孔41Aの上に連結していたが、これに限定されず、連結部材の両端部がガイド孔の下に連結して、連結部材がガイド孔の真下に位置していてもよい。これによれば、連結部材の中央部が下方に湾曲していなくても、乗員への当たり感を軽減することができる。
前記実施形態では、可動フレーム40に形成されたガイド孔41Aがベースフレーム30に係合するピン94に沿うように移動することで、可動フレーム40がベースフレーム30に対して移動するようにしたが、これに限定されるものではない。例えば、少なくとも前面衝突時には移動しないようにベースフレームを乗物の機体に固定し、乗物の機体に設けたレールに沿って可動フレームが移動するようにしてもよい。
前記実施形態では、前面衝突時に可動フレーム(着座部の座面)が後方に移動する構成としたが、移動方向は後方に限定されず、例えば、前面衝突時において、着座部の前部が持ち上がったり、着座部の後部が下降したりする構成としてもよい。
前記実施形態では、可動フレーム40の左右のサイドフレーム41の後端部にガイド孔41Aを形成したが、これに限定されず、可動フレームの左右の側壁(前記実施形態のパンフレーム42の側壁を含む)の前端部や中央部などに形成してもよい。
前記実施形態では、前面衝突時に、可動フレーム40が移動し、ベースフレーム30が移動しない構成としたが、これに限定されず、前面衝突時において、機体に対しベースフレームも若干移動する構成としてもよい。
前記実施形態では、乗物用シートの適用例として車両用シートを示したが、本発明の乗物用シートは、その他の乗物用シート、例えば、船舶用や航空機用のシートに適用することもできる。なお、本発明において「前」とは、シートに座る乗員を基準としている。したがって、シート(シートに座る乗員)が乗物の進行方向に対して後方を向いている場合には、進行方向後方が乗員を基準として前方となり、例えば、乗物が後から追突されたときなどが前面衝突となる。
1 シートフレーム
2 シートバックフレーム
3 着座部フレーム
10 レールスライダ装置
11 レール
15 スライダ
20 ハイトアジャスト機構
21 フロントリンク
22 フロントリンク連結パイプ
23 リアリンク
24 リアリンク連結パイプ
25 リンク
26 操作リンク
27 ダイヤル
28 ギヤ
30 ベースフレーム
31 サイドフレーム
31A 対向部
31B 取付部
40 可動フレーム
41 サイドフレーム
41A ガイド孔
50 プリテンショナ装置
51 第1のガスシリンダ
51A シリンダ
51B ピストンロッド
52 第1のワイヤ
53 プーリ
56 アンカー
57 インナーバックル
60 座面移動装置
61 第2のガスシリンダ
61A シリンダ
61B ピストンロッド
62 第2のワイヤ
63 プーリ
94 ピン

Claims (5)

  1. 乗員を基準とした前面衝突時に着座部の座面が移動するように構成された乗物用シートであって、
    前記着座部のうち乗物の機体側に支持されるベースフレームと、
    前記ベースフレームに対し相対的に移動可能な可動フレームと、
    前記乗物の機体に前記着座部を取り付けるため、前記着座部の下方で左右に設けられた取付ブラケットと、
    左右の前記取付ブラケットに回動可能に接続されるとともに、前記ベースフレームに対し回動可能に接続された左右のハイトアジャスト用リンクと、
    左右の前記ハイトアジャスト用リンクを連結する連結部材と
    前記ベースフレームの左右の側壁と左右の前記ハイトアジャスト用リンクにそれぞれ係合し、左右の前記ハイトアジャスト用リンクを前記ベースフレームに対し回動可能に接続する取付部材とを備え、
    前記連結部材は、前記可動フレームの移動軌跡より下に配置され
    前記取付部材は、前記可動フレームの左右の側壁に形成され、前記可動フレームの移動を案内するガイド孔に挿通されていることを特徴とする乗物用シート。
  2. 前記ハイトアジャスト用リンクに前記取付部材を介して連結されるリンクを備え、
    前記取付部材は、前記ハイトアジャスト用リンクおよび前記リンクと係合する部分が2面取りされ、
    前記ハイトアジャスト用リンクおよび前記リンクには、前記取付部材の2面取りされた係合部分と係合する係合孔がそれぞれ形成されていることを特徴とする請求項1に記載の乗物用シート。
  3. 前面衝突時に作動する第1および第2の駆動力発生部材と、
    前記第1の駆動力発生部材の駆動力を、シートベルトに伝達することで、当該シートベルトを引き込む第1の動力伝達部材と、
    前記第1の駆動力発生部材の左右に設けられ、前記第1の動力伝達部材の力の作用方向を転換させる第1の方向転換部材と、
    前記第2の駆動力発生部材の駆動力を、前記ベースフレームと前記可動フレームの間で伝達することで、前記可動フレームを前記ベースフレームに対し相対的に移動させる第2の動力伝達部材と、
    前記第2の駆動力発生部材の左右に設けられ、前記第2の動力伝達部材の力の作用方向を転換させる第2の方向転換部材とを備え、
    前記第2の方向転換部材は、左右方向において前記第1の方向転換部材よりも内側に配置されたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の乗物用シート。
  4. 前記可動フレームに設けられ、前面衝突時に作動する駆動力発生部材と、
    前記駆動力発生部材の駆動力を、前記ベースフレームに伝達することで、前記可動フレームを前記ベースフレームに対し相対的に移動させる動力伝達部材とを備え、
    前記取付部材は、前記動力伝達部材が接続されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の乗物用シート。
  5. 前記ベースフレームの左右の側壁は、前記可動フレームの左右の側壁を挟むように対向して配置された対向部と、当該対向部の後端において上方に突出し、シートバックフレームが取り付けられる取付部とを有し、
    前記ベースフレームは、前記対向部が、後から見て前記取付部に対し外側にずれるように湾曲していることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の乗物用シート。
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