(第1の実施形態)
以下、図面を参照し、第1の実施形態について説明する。図1は、第1の実施形態に係る映像記録再生装置1の概略構成を示すブロック図である。すなわち、BS/CSデジタル放送受信用のアンテナで受信した衛星デジタルテレビジョン放送信号は、入力端子101を介して衛星デジタル放送チューナ102に供給される。衛星デジタル放送チューナ102は、所望のチャンネルの放送信号を選局する。
そして、衛星デジタル放送チューナ102で選局された放送信号は、PSK(phase shift keying)復調モジュール103に供給されて、デジタルの映像信号及び音声信号に復調された後、信号処理モジュール104に出力される。
また、地上波放送受信用のアンテナで受信した地上デジタルテレビジョン放送信号は、入力端子105を介して地上デジタル放送チューナ106に供給される。地上デジタル放送チューナ106は、ユーザが所望するチャンネルの放送信号を切り替えて選局する。地上デジタル放送チューナ106で選局された放送信号は、OFDM(orthogonal frequency division multiplexing)復調モジュール107に供給されて、デジタルの映像信号及び音声信号に復調された後、信号処理モジュール104に出力される。
信号処理モジュール104は、PSK復調モジュール103、OFDM復調モジュール07からそれぞれ供給されたデジタルの映像信号及び音声信号に対して、選択的に所定のデジタル信号処理を施し、グラフィック処理モジュール108及び音声処理モジュール109に出力している。グラフィック処理モジュール108は、信号処理モジュール104から供給されるデジタルの映像信号に、OSD(on screen display)信号生成モジュール110で生成されるOSD信号を重畳して出力する機能を備える。このグラフィック処理モジュール108は、信号処理モジュール104の出力映像信号と、OSD信号生成モジュール110の出力OSD信号とを選択的に出力すること、また、両出力をそれぞれ画面の半分を構成するように組み合わせて出力することができる。
グラフィック処理モジュール108から出力されたデジタルの映像信号は、映像処理モジュール111に供給される。映像処理モジュール111により処理された映像信号は、出力端子113に供給される。出力端子113に供給された映像信号は、映像記録再生装置1に接続されたモニタ100へ入力される。
音声処理モジュール109は、入力されたデジタルの音声信号を、スピーカ114で再生可能なフォーマットのアナログ音声信号に変換した後、出力端子115に供給する。出力端子115に供給された映像信号は、映像記録再生装置1に接続されたスピーカ200へ入力される。
信号処理モジュール104には、内蔵HDD(hard disk drive)116が接続されている。内蔵HDD116は、地上デジタル放送チューナ106で選局した放送信号のコンテンツを記憶する。さらに、信号処理モジュール104には、ディスクドライブ205が接続されている。ディスクドライブ205は、光ディスク300を回転駆動し、情報の読み書きを実行する。光ディスク300は、例えば、DVD(Digital Versatile Disc)である。
さらに、映像記録再生装置1は、電子機器メイン回路部10と低消費電力回路部20備える。電子機器メイン回路部10は、制御モジュール11、通信I/F12、USB(universal serial bus) I/F13、HDMI(High Definition Multimedia Interface) I/F14、リレー回路15、AC/DC変換モジュール16、送信回路17を備える。なお、電子機器メイン回路部10は、衛星デジタルチューナ102、地上デジタルチューナ106を含んでいてもよい。
制御モジュール11は、各種の受信動作を含む映像記録再生装置1における全ての動作を統括的に制御する。制御モジュール11は、CPU(central processing unit)11a等を内蔵しており、操作モジュール117からの操作情報、または、リモートコントローラ400から送信され受光モジュール118を介して受信した操作情報を受けて、その操作内容が反映されるように各モジュールをそれぞれ制御している。
制御モジュール11は、主として、そのCPU11aが実行する制御プログラムを格納したROM(read only memory)11bと、CPU11aに作業エリアを提供するRAM(random access memory)11cと、各種の設定情報及び制御情報等が格納される不揮発性メモリ11dとを利用している。通信I/F12は、制御モジュール11と接続されている。CPU11aは、通信I/F12を介して無線または有線通信することで、外部機器から信号を送受信する。通信I/F12は、信号の送信手段として機能する。図1には、1つの通信I/F12しか図示していないが、映像記録再生装置1は、複数の通信I/Fを備えていてもよい。また、CPU11aは、USB I/F12を介してUSB端子119に接続されている。これにより、CPU11aは、USB端子119に接続された外部機器とUSB I/F13を介して情報伝送する。また、CPU11aは、HDMI I/F14を介しHDMI端子120と接続されている。これにより、CPU11aは、HDMI端子14に接続されている外部機器とHDMI I/F14を介して情報伝送する。
リレー回路15は、家庭内のコンセントから映像記録再生装置1への電力供給線を物理的に遮断可能なリレーを備える。リレー回路15は、ユーザによるリレー回路15に設けられたスイッチの押下、CPU11aによる制御、後述する無線処理モジュール23による制御によってリレーを切り替え、電力供給の開始/停止を切り替える。AC/DC変換モジュール16は、家庭内コンセントから供給される交流電流を直流電流に変換する。AC/DC変換モジュール16は、電子機器メイン回路部10の各部及び低消費電力回路部20の後述する電力源21に給電する。送信回路17は、後述するように、低消費電力待機モードの他の電子機器を起動させるための特定パターンの有線信号/無線信号である起動信号(電力制御状態の変更を指示する指示信号)を送信する。図1には、1つの送信回路17しか図示していないが、映像記録再生装置1は、複数の送信回路を備えていてもよい。
低消費電力回路部20は、電力源21、待ち受け回路22、無線処理モジュール23、タイマ24を備える。低消費電力回路部20は、他の電子機器からの起動信号に応じて、リレー回路15を介した電子機器メイン回路部10への電力供給の開始/停止を制御する。つまり、低消費電力回路部20は、映像記録再生装置1を後述する低消費電力待機モードから通常動作モードまたは待機モードへ遷移させる。電力源21は、電力を蓄積する。映像記録再生装置1が低消費電力待機モードである場合、電力源21は、低消費電力回路部20の各部に電力を供給する。電力源21は、電子機器メイン回路部10からの給電によって充電される。
待ち受け回路22は、他の電子機器からの無線信号を受信する。図1には、1つの待ち受け回路22しか図示していないが、映像記録再生装置1は、複数の待ち受け回路を備えていてもよい。無線処理モジュール23は、待ち受け回路22から転送される信号を処理する。無線処理モジュール23は、待ち受け回路22で受信した信号が映像記録再生装置1の起動信号であるかどうかを判断する。待ち受け回路22で受信した信号が起動信号である場合、無線処理モジュール23は、電子機器メイン回路部10のリレー回路15を制御し、コンセントから電子機器メイン回路部10へ電力供給を開始するように制御する。無線処理モジュール23は、電力制御状態の変更手段として機能する。つまり、無線処理モジュール23は、起動信号を受信した場合、電力制御状態を低消費電力待機モード(第1の電力消費を行なう状態)から、通常動作モードあるいは待機モード(第1の電力消費より多い第2の電力消費を行なう状態)へと変更する。タイマ24は、時刻または時間をカウントする。タイマ24は、特定の時刻もしくは現時刻から数時間後、といった指定時刻(タイマ満了時刻)に電子機器メイン回路部10のリレー回路15を制御し、コンセントから電子機器メイン回路部10への電力供給を開始する。また、無線処理モジュール23は、待ち受け回路22の動作のON/OFFを制御する。
次に、映像記録再生装置1における各動作モードについて説明する。映像記録再生装置1は、低消費電力待機モードとそれ以外の動作モード(例えば、通常動作モード、待機モード)を備える。低消費電力待機モードは、リレー回路15が映像記録再生装置1への電力供給を停止しているため、低消費電力回路部20は動作するが、電子機器メイン回路部10は動作しない動作モードである。つまり、映像記録再生装置1は、通信I/F12を介して他の外部機器と通信できない。したがって、映像記録再生装置1は、低消費電力待機モードにおいて、リレー回路15を介して電力供給されないため、消費電力を大幅に削減できる。
これに対して、低消費電力待機モード以外の動作モードは、リレー回路15が映像記録再生装置1へ電力供給するため、低消費電力回路部20及び電子機器メイン回路部10が動作する動作モードである。したがって、映像記録再生装置1は、低消費電力待機モード以外の動作モードでは、低消費電力待機モードに比べて消費電力が大きくなる。また、消費電力待機モードの際には映像記録再生装置1は外部からの電力の供給を必要としない。
次に、映像記録再生装置1と同様の機能を備えた複数の電子機器間で様々な通信方式で相互に接続された通信システムについて説明する。第1の実施形態は、ある電子機器から他の電子機器へ起動信号を送ることにより、低消費電力待機モードの他の電子機器を通常動作モードまたは待機モードに遷移させる構成である。
図2は、複数の電子機器間における通信システムを概略的に示す図である。電子機器Aは、図1に示す映像記録再生装置1を概略的に示している。電子機器B、電子機器Cは、映像記録再生装置1のような電子機器メイン回路部10、低消費電力回路部20それぞれと同様の構成を備える機器である。なお、図2では、説明の簡略化のため、電子機器A、電子機器B、電子機器Cは、それぞれが備える送信回路及び待ち受け回路のみ図示する。第1の実施形態は、2以上の電子機器の通信システムで適用できる。図2は、3つの電子機器から成る通信システムを示しているが、電子機器の数は特に限定しない。電子機器は、テレビジョン放送受信装置、HDDレコーダ、パーソナルコンピュータ、無線ルータ、ホームゲートウェイ、ケーブルテレビのセットトップボックス、さらにはエアコンや冷蔵庫等の各種家電機器であってもよく、特に限定しない。
電子機器Aは、第1の送信回路17a、第2の送信回路17b,第1の待ち受け回路22a、第2の待ち受け回路33bを備える。第1の送信回路17a、第2の送信回路17bは、送信回路17と同様の構成である。第1の待ち受け回路22a、第2の待ち受け回路22bは、待ち受け回路22と同様の構成である。
電子機器Bは、第1の送信回路51a、第2の送信回路51b、第3の送信回路51c、第1の待ち受け回路52a、第2の待ち受け回路52b、第3の待ち受け回路52cを備える。第1の送信回路51a、第2の送信回路51b、第3の送信回路51cは、送信回路17と同様の構成である。第1の待ち受け回路52a、第2の待ち受け回路52b、第3の待ち受け回路52cは、待ち受け回路22と同様の構成である。
電子機器Cは、第3の送信回路61、第3の待ち受け回路62を備える。第3の送信回路61は、送信回路17と同様の構成である。第3の待ち受け回路62は、待ち受け回路22と同様の構成である。
本通信システムでは、第1の待ち受け回路は、他の電子機器の第1の送信回路から送信される起動信号を受信する。同様に、第2の待ち受け回路は、他の電子機器の第2の送信回路から送信される起動信号を受信する。第3の待ち受け回路は、他の電子機器の第3の送信回路から送信される起動信号を受信する。言いかえれば、第1の待ち受け回路は、第1の送信回路以外の送信回路から送信される起動信号を受信しない。第2の待ち受け回路、第3の待ち受け回路についても同様である。第1の送信回路、第2の送信回路、第3の送信回路は、起動信号の送信手段として機能する。第1の待ち受け回路、第2の待ち受け回路、第3の待ち受け回路は、起動信号の受信手段として機能する。
また、電子機器Aと電子機器Bは、通信方式aで通信する。電子機器Aと電子機器Cは、通信方式aと異なる通信方式bで通信する。通信方式a及び通信方式bそれぞれは、例えば、HDMI-CEC、Ethernet(登録商標)(IEEE 802.3)、無線LAN(IEEE 802.11)、Bluetooth(IEEE 802.15.1)、ZigBee(IEEE 802.15)のいずれかであるが、これに限定されない。電子機器A、電子機器B、電子機器Cは、通常動作モードまたは待機モード時は、各通信方式で相互に通信可能である。
次に、電子機器間の通信路について説明する。通信路は、以下のタイプが存在する。電子機器間を1対1で接続するタイプは、例えば、HDMIである。電子機器間を1対多で接続するタイプは、例えば、USB、IEEE1394である。多対多で接続するタイプは、例えば、有線LAN、無線LAN、Bluetooth、ZigBeeである。各電子機器は、少なくとも双方向の通信手段を備える。
次に、電子機器間における各種情報の送信方法について説明する。ここでの各種情報とは少なくとも能力情報を含む情報であり、この能力情報については後述にて説明を行なう。1対1で接続するタイプの通信方法においては、宛先情報等が不要で直接各種情報を伝送できる。各種情報を送信するタイミングは、電子機器間の通信方式に依存する。通信路がHDMIであれば、電子機器は、通信路確立のフェーズ等で各種情報を交換してもよい。また、電子機器は、一連の確立手順が終わってから独立に各種情報の交換を始めてもよい。また、電子機器は、実通信の開始をきっかけにして、その前後で各種情報の交換を始めてもよい。
1対多または多対多で接続するタイプの通信方法においては、各種情報の送信方法として複数のバリエーションが存在する。1つ目は、電子機器が相手機器を検出する時に各種情報を送受信する方法である。例えば、電子機器は、マルチキャスト/ブロードキャストによる探索要求とそのユニキャストな応答によって各種情報を伝送する。この場合、電子機器は、各種情報を広告できる機器に対する探索要求を受信し、それに答える形で各種情報を通知する。また、電子機器は、マルチキャスト/ブロードキャストによる存在情報の広告とその受信によって各種情報を伝送する。この場合、電子機器は、各種情報を広告できることをアピールし、その要求を受けた時に各種情報を通知する。また、電子機器は、マルチキャスト/ブロードキャストによる詳細情報の広告によって伝送する。この場合、電子機器は、各種情報を常に通知する。
2つ目は、電子機器が相手機器と通信を開始する時である。例えば、電子機器は、ユニキャストによる通信で各種情報を伝送する。3つ目は、電子機器が相手機器との通信を終了する時であり、例えば既存の通信路が切れる時である。4つ目は、電子機器が実際に状態遷移する時である。電子機器は、マルチキャスト/ブロードキャストにより、ネットワーク上に広く動作状態の遷移を通知する。また、電子機器は、過去の通信履歴に従って、所定の相手に対してユニキャストで各種情報を通知することもできる。
第1の送信回路、第2の送信回路、第3の送信回路が送信する起動信号は、例えばテレビの赤外線リモコンから発せられる電源ON信号であったり、HDMIのHPD線の5Vプルアップであったり、BluetoothのPageパケット、WiFiのビーコンであるが、規格化されていない信号パターンであってもよく、これに限られない。第1の送信回路、第2の送信回路、第3の送信回路は、例えば、赤外線モジュール、HDMI処理用LSI、Bluetoothモジュールであるが、その他独自方式の信号発生回路であってもよく、これに限られない。なお、送信回路と待ち受け回路との間の信号及び通信I/Fを介した電子機器間の信号との関連性は問わない。
なお、図2に示すように、電子機器Aは、第1の待ち受け回路22aと第2の待ち受け回路33bと2つの回路を備えているが、同一回路で複数の起動信号を待ち受けるように構成されていてもよい。第1の待ち受け回路301と第2の待ち受け回路302は、通信方式a、bを実現する通信I/F12またはその一部によって実現されてもよい。同様に、電子機器Aは、第1の送信回路17aと第2の送信回路17bと2つの回路を備えているが、同一回路で複数の起動信号を送信するように構成されていてもよい。同様に、第1の送信回路17aと第2の送信回路17bは、通信方式a、bを実現する通信I/F12またはその一部によって実現してもよい。電子機器Bについても同様である。
次に、電子機器間において、他の電子機器を起動させるために交換するの各種情報について説明する。電子機器A、電子機器B、電子機器Cは、通信方式a、通信方式bを用いて、相互に能力情報及び通知情報を交換する。能力情報は、待ち受け能力情報及び送信能力情報を含む。能力情報及び通知情報の交換は、プロトコルやデータフォーマットが通信方式に依存して異なる場合もあるため、XMLフォーマットのファイル等でやり取りしてもよく、これ限られない。電子機器Aは、自機器の能力情報及び通知情報を不揮発性メモリ11dに保持する。電子機器B、電子機器Cも同様である。
図3は、待ち受け能力情報の一例を示す図である。待ち受け能力情報は、電子機器Aであれば第1の待ち受け回路22a及び第2の待ち受け回路22bに関する情報である。待ち受け能力情報は、待ち受け回路における少なくとも待ち受けに用いる通信方式、信号に関する情報を含む。待ち受け能力情報は、さらに、待ち受け回路の識別ID、起動所要時間、待機時消費電力やその他の情報(例えば文字列など)も含んでもよい。識別IDは、待ち受け回路に割り当てられた固有のIDである。起動所要時間は、待ち受け回路が起動信号受信後に安定な通信を開始するまでの時間である。待機時消費電力は、待ち受け回路の待機時における消費電力である。
図4は、送信能力情報の一例を示す図である。送信能力情報は、電子機器Aであれば第1の待ち受け回路17a及び第2の待ち受け回路17bに関する情報である。送信能力情報は、送信回路において、少なくとも起動信号の送信に用いられる通信方式に関する情報、起動信号を特定する信号形式に関する情報を含む。送信能力情報は、さらにその他の情報も含んでもよい。
図5は、通知情報の一例を示す図である。通知情報は、例えば自機器が低消費電力待機モード時に他の電子機器から待ち受ける起動信号に関する情報である。通知情報は、待ち受け信号に関する情報(通信方式、信号形式、識別IDやその他の情報)を1以上含む。さらに、通知情報は、起動所要時間、次回起動予定時刻、待機時消費電力やその他の情報も含んでもよい。次回起動予定時刻は、予約録画などで自機器が低消費電力待機モードから通常動作モードまたは待機モードへ自立的に遷移する時刻である。
次に、電子機器間における各種情報の交換について説明する。図6は、電子機器における待ち受け開始時動作を説明するフローチャートである。ここでは、電子機器Aと電子機器Bとの間の情報交換について説明する。電子機器Aと電子機器Cとの間の情報交換についても同様である。初期状態において、電子機器Aと電子機器Bは、共に通常動作モードであるとする。はじめに、電子機器Aは、電子機器Bと通信方式aで通信を開始する(Block101)。通信方式aがBluetoothの場合、電子機器Aは、電子機器BにPageパケットを送信してACL接続を確立し、その後にL2CAP論理チャネルを確立する。
次に、電子機器Aと電子機器Bは、互いに能力情報を送受信する(Block102)。電子機器Aと電子機器Bは、それぞれが保持する待ち受け能力情報と送信能力情報を交換する。電子機器Aは、第1の待ち受け回路22a及び第2の待ち受け回路22bに関する待ち受け能力情報、第1の送信回路17a及び第2の送信回路17bに関する送信能力情報を電子機器Bへ送信する。一方、電子機器Bは、第1の待ち受け回路52a、第2の待ち受け回路52b及び第3の待ち受け回路52cに関する待ち受け能力情報、第1の送信回路51a、第2の送信回路51b及び第3の送信回路51cに関する送信能力情報を電子機器Aへ送信する。電子機器Aは、電子機器Bから受信した電子機器Bに関する待ち受け能力情報と送信能力情報を不揮発性メモリ11dに保持する。電子機器Bも同様である。電子機器Aと電子機器Bの間で相互に待ち受け/起動が可能な組み合わせは、第1の待ち受け回路と第1の送信回路、第2の待ち受け回路と第2の送信回路である。待ち受け回路3と送信回路3は、電子機器Bのみが持つ機能となるので、電子機器Bは、待ち受け回路3と送信回路3を電子機器Aとの間の待ち受け/起動では使用しない。
次に、電子機器Aは、ユーザによる操作または自立的な条件判断処理に基づいて通常動作モードを終了するか否か判断する(Block103)。自立的な条件判断処理とは、例えば、予約録画などの予約動作の終了である。電子機器Aが通常動作モードを終了しない場合(Block103、No)電子機器Aは、通常動作モードを継続する。電子機器Bについても同様である。
例えば、電子機器Bが通常動作モードを終了する場合(Block103、Yes)、電子機器Bは、通信方式aにより通知情報を電子機器Aに送信する(Block104)。電子機器Bは、通常動作モードを終了し、低消費電力待機モードへ遷移する。電子機器Aは、電子機器Bに関する通知情報を不揮発性メモリ11dに保持する。その後、電子機器Bは、通信方式aによる電子機器Aとの通信を停止し、第1の待ち受け回路52a、第2の待ち受け回路52b、第3の待ち受け回路52cで起動信号の待ち受けを開始する(Block105)。
次に、電子機器Aが、電子機器B及び電子機器Cから取得した待ち受け能力情報、送信能力情報、通知情報に基づいて保持する情報について説明する。電子機器B、電子機器Cについても同様に情報を保持する。電子機器Aは、他機器の待ち受け可能な起動信号リスト及び他機器の送信可能な起動信号リストを保持する。図7は、他機器の待ち受け可能な起動信号リストを示す図である。他機器の待ち受け可能な起動信号リストは、電子機器Aが通信可能な電子機器毎で待ち受け可能な起動信号に関する情報のリストである。起動信号リストは、少なくとも待ち受け可能な起動信号の通信方式及び信号に関する情報を含む。電子機器Aは、電子機器B及び電子機器Cから取得した待ち受け能力情報及び通知情報に基づいて、他機器の待ち受け可能な起動信号リストを作成する。
他機器の送信可能な起動信号リストは、電子機器Aが通信可能な電子機器毎の送信可能な起動信号に関する情報のリストである。他機器の送信可能な起動信号リストは、図7に示す他機器の待ち受け可能な起動信号リストと同様である。他機器の送信可能な起動信号リストは、少なくとも送信可能な起動信号の通信方式及び信号に関する情報を含む。電子機器Aは、電子機器B及び電子機器Cから取得した送信能力情報に基づいて、他機器の送信可能な起動信号リストを作成する。
図8は、起動信号の送信動作を説明するフローチャートである。ここでは、電子機器Aが電子機器Bに対して起動信号を送信する場合について説明する。電子機器Aは通常動作モード、電子機器Bは低消費電力待機モードであるとする。さらに、電子機器Aと電子機器Bは、図6で説明したように能力情報、通知情報を互いに交換しているものとする。
はじめに、電子機器Aは、不揮発性メモリ11dから起動対象となる電子機器に関する情報を呼び出す(Block201)。電子機器Aは、不揮発性メモリ11dで保持している他機器の待ち受け可能な起動信号リストから、電子機器Bに関する情報を選択する。電子機器Aは、電子機器Bで待ち受け可能な起動信号を判断する。電子機器Aは、他機器の待ち受け可能な起動信号リストと自機器の送信能力情報とを比較して、電子機器Bに送信する起動信号を決定する。電子機器Aは、第1の送信回路17a、第2の送信回路17bのいずれから電子機器Aに起動信号を送信できると判断する。
電子機器Aは、第1の送信回路17a、第2の送信回路17bのいずれか任意の一方から電子機器Bが待ち受けている起動信号を送信する(Block202)。CPU11aは、第1の送信回路17a、第2の送信回路17bのいずれから起動信号を送信するか選択する。電子機器Bは、第1の送信回路51a、第2の送信回路51bの少なくとも一方で起動信号を受信すると、低消費電力待機モードから通常動作モードあるいは待機モードへ移行する。したがって、電子機器Bは、電子機器Aと通信方式aで通信可能となる。
次に、電子機器Aは、起動信号を電子機器Bに送信後、起動対象となる電子機器Bが通信可能となる起動所要時間だけ経過したか否かを判断する(Block203)。電子機器Aは、電子機器Bから受信した通知情報に含まれる起動所要時間の情報に基づいて、起動信号を送信後、起動所要時間分だけ通信方式aによる電子機器Bとの通信開始の手続きを待つ。電子機器Bも同様に、自機器の起動所要時間分だけ通信開始の手続きを待つ。電子機器A及び電子機器Bは、起動所要時間分だけ通信開始の手続きを待つことにより、それ以降に開始する通信を効率よく、安定に開始できる。起動所要時間経過していない場合(Block203、No)、電子機器Aは、起動所要時間経過するまで通信開始の手続を待つ。なお、電子機器Aが送信した起動信号に対応する子機器Bの起動所要時間に関する情報を取得していない場合、任意のタイミングで通信開始の手続を実行してもよい。
起動所要時間経過した場合(Block203、Yes)、電子機器Aは、通信方式aによる電子機器Bとの通信開始の手続きを実行する(Block204)。電子機器Aは、電子機器Bに対して通信方式aによって規定される通信開始の手続きを実行する。通信開始の手続きが実行されない場合(Block204、No)、電子機器Aは、通信方式aによる電子機器Bとの通信開始の手続きを再実行する。なお、電子機器Aは、通信開始の手続きを失敗した場合、第1の送信回路303、第2の送信回路304のいずれかから電子機器Bに未送信の起動信号があれば、その起動信号を送信してもよい。通信開始の手続きが実行された場合(Block204、Yes)、電子機器Aは、通信方式aにより電子機器Bと通信を開始する。その後、電子機器Aと電子機器Bは、図6に示すフローを再び実行する。
なお、Block202で、電子機器Bは、電子機器Aと通信方式aで通信可能となるモードに遷移すればよく、通常動作モードに遷移するか待機モードに遷移するかはについては問わない。例えば、電子機器Bがテレビジョン放送受信装置であって、電源ONして画面を表示する場合、電子機器Bは通常動作モードに遷移する。しかしながら、テレビジョン放送受信装置は、その記憶装置に保持されたコンテンツをDLNAによって別のテレビジョン放送受信装置で表示するような場合、画面をONにする必要はない。つまり、電子機器Aと電子機器Bとの間の通信可能な状態とは、通信方式aがBluetoothの場合であればPage Scanを実行することに相当する。
また、電子機器Aは、Block202で、第1の送信回路17a、第2の送信回路17bいずれか任意の一方から起動信号を電子機器Bに送信しているが、これに限られない。電子機器Aは、電子機器Bに対する起動信号の送信履歴から、第1の送信回路17a、第2の送信回路17bのうち最も電子機器Bの起動に成功する確率の高い方を優先して用いてもよい。電子機器Aは、第1の送信回路17a、第2の送信回路17bの両方を用いて起動信号を電子機器Bに送信してもよい。
第1の実施形態の一例として、電子機器Aが映像録画再生装置1であり、電子機器Bがテレビジョン放送受信装置の場合について説明する。電子機器Aと電子機器Bは、HDMIによって接続されているとする。電子機器Bが通常動作モードの場合、電子機器Aは、ユーザが光ディスク300を電子機器Aに挿入するとHDMI-CECコマンドによって電子機器Bの電源をONにする。そして、電子機器Aは、電子機器Bの入力をHDMIに切り替え、光ディスク300の再生を開始する。一方、電子機器Bが低消費電力待機モードの場合、電子機器Aは、電子機器B対して起動信号を送信し、電子機器Bが通常動作モードに遷移した後に、電子機器Bに対してHDMIにより通信できる。
第1の実施形態によれは、ユーザの利便性を損なうことなく個々電子機器について低消費電力待機モードを実現し、システム全体の待機時消費電力を大幅に削減できる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態は、自機器では起動させられない通信対象となる電子機器を、他の電子機器を介して起動させる構成である。ここでは、通常動作モードの電子機器Aが低消費電力待機モードの電子機器Cと通信方式bにより通信を開始したい場合について説明する。電子機器Aは、他機器の待ち受け可能な起動信号リストと自機器の送信能力情報とを比較して、電子機器Cを起動するための起動信号を送信できないと判断する。
電子機器Aは、不揮発性メモリ11dに保持する他機器の送信可能な起動信号リストに基づいて、電子機器Bは電子機器Cを起動するための起動信号を送信できると判断する。電子機器Aは、第3の送信回路52cを用いて電子機器Cに起動信号を送信するように電子機器Bに対して指令を出す。電子機器Aは、間接的に電子機器Cを低消費電力待機モードから通常動作モードあるいは待機モードへ遷移させることができる。なお、電子機器Bは、第3の送信回路52cから電子機器Cに対して起動信号を送信するのみであり、電子機器Cとは通信できない。
第2の実施形態によれば、自機器が通信対象となる電子機器を起動するための起動信号を送信する能力を持たない場合であっても、自機器は、他の電子機器を介して通信対象となる電子機器を通信可能な状態に遷移させることができる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態は、通知情報に含まれる次回起動予定時刻を用いて各機器間で通信を開始する構成である。ここでは、電子機器Aが低消費電力待機モード、電子機器Cが通常動作モードとする。
電子機器Cは、電子機器Aに対して通信したい情報を有しているとしても、他機器の待ち受け可能な起動信号リストと自機器の送信能力情報とを比較して、電子機器Aを起動するための起動信号を送信できないと判断する。この場合、電子機器Cは、電子機器Aから受信した通知情報に含まれる次回起動予定時刻の情報に基づいて、電子機器Aが通信可能となる時刻を取得する。電子機器Cは、電子機器Aが起動する時刻になった時点で、電子機器Aと通信を開始すればよい。電子機器Cは、この時刻になった時点で、例えば、待ち受け能力情報、送信能力、通知情報の更新された情報を通信方式bにより電子機器Aに送信すればよい。したがって、電子機器Cは、電子機器Aを起動させるための起動信号を送信する能力を持たないが、電子機器Aの次回起動予定時刻の情報を利用することによって通信機会を得られる。
第3の実施形態によれば、自機器で他の電子機器を起動させるための起動信号を送信する能力を持つか否かに限らず、通信情報に含まれる次回起動予定時刻の情報を通信システム内の電子機器間で共有する情報の更新タイミングとして利用できる。
(第4の実施形態)
第4の実施形態は、待ち受け回路のON/OFFを制御する構成である。例えば、電子機器Bは、他機器の送信可能な起動信号リストと自機器の待ち受け能力情報とを比較して、不要な待ち受け回路の動作を停止させる。
ここでは、電子機器Aと電子機器Bとの間での通信について説明する。電子機器Bは、通信システム内で自機器を起動させるための起動信号であって他の電子機器が送信不可能な起動信号に関する情報を、自機器で待ち受け可能な全ての起動信号に関する情報から削除した通知情報を他の電子機器に送信する。その後、電子機器Bは、その待ち受け回路への給電を停止する。具体的には、電子機器Bは、第3の待ち受け回路403の動作を停止する。電子機器Bは、第1の待ち受け回路401及び第2の待ち受け回路402のいずれか1つ、または両方で起動信号を待ち受ける。したがって、電子機器Bは、第1の待ち受け回路401及び第2の待ち受け回路402で待ち受けることができる起動信号に関する情報を含む通知情報を他の電子機器Bに送信する。電子機器Bは、動作させる待ち受け回路の数を制限することで、さらに待機電力を削減できる。なお、電子機器Bが例えば通信方式cで電子機器Cから送信能力情報を取得している場合、電子機器Bは、第3の待ち受け回路403の動作を停止させることはない。
また、電子機器Bは、待機時の消費電力がより小さい方式を選択できる。例えば、電子機器Bは、電子機器Aに対して送信する通知情報から、待機時の消費電力の大きい待ち受け回路で待ち受ける起動信号に関する情報を削除する。この場合、電子機器Aは、この待ち受け回路で待ち受ける起動信号を送信するための送信回路の動作を停止できる。そして、電子機器Bは、この待ち受け回路の動作を停止できる。
また、通信システム内の複数の電機機器は、通信システム内で多く使われる起動信号を送信する送信回路、それを受信する待ち受け回路を起動し、他の起動信号を送信する送信回路、受信する待ち受け回路の動作を停止するようにしてもよい。
第4の実施形態によれば、電子機器が備える複数の待ち受け回路、送信回路のうち任意の数の回路の動作を停止することで、待機時の消費電力を削減することができる。
(第5の実施形態)
第5の実施形態は、低消費電力待機モードの電子機器における待機時消費電力の情報をユーザに通知する構成である。ここでは、電子機器Aが電子機器B及び電子機器Cの待機時消費電力の情報をユーザに通知する場合について説明する。電子機器Aは通常動作モード、電子機器B及び電子機器Cは低消費電力待機モードとする。
電子機器Aは、低消費電力待機モードの電子機器B及び電子機器Cと通信できない。したがって、電子機器Aは、電子機器B及び電子機器Cの現時刻の待機時消費電力をリアルタイムに取得できない。しかしながら、電子機器Aは、電子機器B及び電子機器Cそれぞれから任意のタイミングで通知情報を取得している。電子機器Aは、通知情報に含まれている待機時消費電力の情報に基づいて、低消費電力待機モードにおける電子機器B及び電子機器Cそれぞれの待機時消費電力の情報を取得する。したがって、電子機器Aは、例えば、電子機器Aに接続されているモニタ100に、自機器の消費電力、電子機器B及び電子機器Cそれぞれの待機時消費電力を表示するように制御できる。
第5の実施形態によれば、ユーザは、低消費電力待機モードの電子機器を起動することなく、その電子機器の待機時消費電力の情報を他の電子機器から取得できる。
(第6の実施形態)
第6の実施形態は、相互に起動させる能力を持たない電子機器において、他の電子機器を介さずに起動させる構成である。図2に示すように、電子機器Aと電子機器Cは、相互に起動させる能力を備えていない。したがって、ユーザが通信方式bにより電子機器Cとの連携を必要とする操作を電子機器Aを用いてした場合、電子機器Aは、例えば、電子機器Aに接続されているモニタ100に、「電子機器Cの電源をONにして下さい」といったメッセージを表示するように制御する。
また、電子機器Cは、電子機器Bと通信できないため、電子機器Aを起動する直接的/間接的な手段を備えていない。したがって、電子機器Cは、第2の実施形態で説明したように、他の電子機器である電子機器Bを介して電子機器Aを起動させることもできない。この場合、電子機器Cは、自機器が起動している時刻に電子機器Aも起動していればよい。はじめに、電子機器Cは、自機器で設定された電子機器Aと連携を必要とする予約動作の時刻を取得する。次に、電子機器Cは、この時刻に電子機器Aが起動しているように、電子機器Aに対して次回起動予定時刻を設定するように予め指令を出す。電子機器Aは、電子機器Cから受信した指令に基づいて、この時刻に通常動作モードに遷移するようにタイマ24を設定する。電子機器Aは、電子機器Cから受信した指令に基づいて、例えばモニタ100に、「この時刻に低消費電力待機モードとならないように次回起動予定時刻を設定してください」といったメッセージを表示するように制御してもよい。
第6の実施形態によれば、電子機器は、直接的/間接的に起動させる手段を備えていない他の電子機器に対しても、次回起動予定時刻関する情報を利用して、適当なタイミングで通信可能となる。
(第7の実施形態)
第7の実施形態は、起動された電子機器が再び低消費待機電力モードに遷移する構成である。ここでは、図8のBlock204において、電子機器Aが電子機器Bに対して起動信号を送信した後、電子機器Aが、起動所要時間経過後であっても通信方式aにより電子機器Bと通信を開始しない場合について説明する。
電子機器Bは、電子機器Aから起動信号を受信してから一定の待ち受け時間が経過しても電子機器Aと通信方式aによる通信が開始されない場合に、再び低消費待機電力モードに遷移する。待ち受け時間は、例えば、起動所要時間に対応した時間であり、図3に示すように通信方式がBluetoothであれば、5秒である。待ち受け時間は、電子機器Aが通常動作モードに遷移した後からカウントされてもよい。
なお、待ち受け時間は、待ち受け能力情報や通知情報に含めるようにしてもよい。また、電子機器Aが通信方式aによる通信の準備に待ち受け時間よりも多くの時間がかかる場合、電子機器Aは、電子機器Bに対して待ち受け時間の延長を要求するようにしてもよい。待ち受け時間の延長の要求は、任意のタイミングでよく、例えば、起動信号送信後であって一定時間経過前である。
第7の実施形態によれば、電子機器は起動信号を受信してから待ち受け時間経過後に再び低消費待機電力モードに遷移するので、起動信号の誤送信/誤受信で起動されることによる無駄な消費電力を削減できる。
(第8の実施形態)
第8の実施形態は、低消費電力回路部20に設けられている電力源21を適当なタイミングで充電する構成である。図9は、起動トリガによる電力源21の充電を説明するフローチャートである。起動トリガとは、電源スイッチON、タイマ満了時刻の経過、他の電子機器からの起動信号の受信である。映像記録再生装置1は、起動トリガを受信すると、電力供給が開始されるようにリレー回路15を切り替える(Block301)。このとき映像記録再生装置1は、低消費電力待機モードから通常動作モードへ遷移する。また、電力源21は、AC/DC変換モジュール16を介して給電される(Block302)。
次に、CPU11aは、ユーザのリモコン400の操作による電源スイッチOFF、他の電子機器からのコマンドによって動作終了の指示を受けたか否かを判断する(Block303)。CPU11aが動作終了の指示を受けていない場合(Block303、No)、CPU11aは、動作終了の指示を受けたか否かの監視を継続する。
CPU11aが動作終了の指示を受けた場合(Block303、Yes)、CPU11aは、電力源21の充電が完了したか否かを判断する(Block304)。このとき、映像記録再生装置1は、通常動作モードから待機モードへ遷移する。CPU11aは、例えば電力源21がフル充電の95%以上充電されたと判断した場合、充電完了と判断する。CPU11aは、電力源21の充電が完了していないと判断した場合(Block304、No)、電力源21の充電が完了したか否かの監視を継続する。CPU11aは、電力源21の充電が完了したと判断した場合(Block304、Yes)、タイマ24のタイマ満了時刻を設定し、電力供給を停止するようにリレー回路15を切り替える(Block305)。このとき、映像記録再生装置1は、待機モードから低消費電力待機モードに遷移する。映像記録再生装置1は、起動トリガを受信するまで低消費電力待機モードを維持する。
CPU11aは、タイマ満了時刻を例えば以下のように設定する。一例として、タイマ満了時刻は、電力源21からの電力供給によって低消費電力回路部20が起動トリガを連続して待つことができる時間に基づく時刻である。他の例として、タイマ満了時刻は、EPGデータの受信予定時刻、ユーザによる予約録画開始時刻、他の電子機器機器との通信開始予定時刻などである。
図10は、タイマ満了時刻における電力源21の充電を説明するフローチャートである。タイマ24がタイマ満了時刻になったと判断すると、無線処理モジュール23は、映像記録再生装置1にリレー回路15を介して電力供給されるように切り替える(Block401)。このとき、放送受信装置は、低消費電力待機モードから通常動作モードまたは待機モードに遷移する。電力源21は、AC/DC変換モジュール16を介して給電される。
次に、映像記録再生装置1は、タイマ満了時刻に設定された処理を実行する(Block402)。一例としては、CPU11aは、地上デジタル放送チューナ106を介してEPGデータをダウンロードする。他の例としては、CPU11aは、通信I/F12を介して他の電子機器と通信する。CPU11aは、処理が完了したか否かを判断する(Block403)。CPU11aは、処理が完了していないと判断した場合(Block403、No)、処理が完了したか否かの監視を継続する。CPU11aは、処理が完了したと判断した場合(Block403、No)、Block304と同様の処理(Block404)、その後、Block305と同様の処理(Block405)を実行する。
第8の実施形態によれば、ユーザの利便性を損なうことのないタイミングで電力源21を充電できる。また、電力源21の充電が完了した後に映像記録再生装置1が低消費電力待機モードへ遷移するため、消費電力を削減できる。
なお、この発明は上記した実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を種々変形して具体化することができる。また、上記した実施の形態に開示されている複数の構成要素を適宜に組み合わせることにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除しても良いものである。さらに、異なる実施の形態に係る構成要素を適宜組み合わせても良いものである。