JP5455612B2 - 石炭灰の強度発現性の評価方法及び強度発現性の改善方法 - Google Patents

石炭灰の強度発現性の評価方法及び強度発現性の改善方法 Download PDF

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Description

本発明は、セメント、モルタル、コンクリート用の混和材として用いられる石炭灰の強度発現性の評価方法及び強度発現性の改善方法に関する。
火力発電所の微粉炭燃焼ボイラからの副産物として大量に産出される石炭灰は、セメント、モルタルまたはコンクリート(以下、これらを総称して「コンクリート」という場合がある。)用の混和材として一部有効利用されているものの、大部分が埋立て等により廃棄処分されている。石炭灰のうち、コンクリート用混和材として用いられるフライアッシュは、その粒子が平滑かつ球状であるためにコンクリートのワーカビリティーを向上させ、コンクリート組織を緻密化させ、コンクリートの長期強度を増大させるとともに、化学薬品に対する抵抗性等を向上させ、その混入によりセメントの水和発熱が緩和されるために白己発熱による温度ひび割れが問題となるマスコンクリート構造物に適しており、アルカリ骨材反応に対する抑制効果を有している等、コンクリート用混和材として優れた特性を多く有している(非特許文献1)。
一方、フライアッシュをコンクリートに多量に混合すると、凝結の遅延、初期強度の低下、低温環境下における強度発現の遅れ等の問題が生じ得るため、おのずとその混合量に制限がかけられてしまう。例えば、JIS−R5213に規定されているフライアッシュセメントは、セメントに対するフライアッシュの置換割合を最大で3割に制限しており、フライアッシュの大量使用に結びついていないのが現状である。
また、石炭灰の大量使用を妨げる原因の一つとして、火力発電所で使用される石炭が多種に及び、しかもその燃焼条件が同一でないために、得られる石炭灰のポゾラン活性が大きく変わってしまい、その結果、石炭灰を使用したコンクリートの強度発現性も異なってしまうという問題がある。
フライアッシュのポゾラン活性を評価する方法としては、JIS−A6201に規定されるコンクリート用フライアッシュの活性度指数を算出し、当該活性度指数により評価する方法が知られている。この方法は、所定の配合割合でフライアッシュを含む試験モルタル供試体とフライアッシュを含まない基準モルタル供試体とを調製し、両モルタル供試体の圧縮強度を測定し、かかる圧縮強度の比に基づいてフライアッシュの活性度を算出する方法である。
荒井康夫著、「セメントの材料化学」,大日本図書株式会社,昭和59年3月10日,p.214−215
前述のJIS−A6201に規定されるコンクリート用フライアッシュの活性度指数を算出する方法は、28日材齢及び91日材齢の各時点におけるモルタル供試体の圧縮強度を測定する必要があるため、コンクリート用フライアッシュの評価に3ヶ月程度もの長い期間を要するという問題がある。
このような課題に鑑みて、本発明は、石炭灰の強度発現性を迅速に評価することができる石炭灰の強度発現性の評価方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、石炭灰の強度発現性を簡易にかつ確実に改善することができる石炭灰の強度発現性の改善方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、石炭灰の物性値として、ホウ素溶出量、フリーライム量、ガラス化率、ガラス相の塩基度、及び45μm篩残分量を測定し、これらの測定値と特定の3つの式を用いることによって、材齢3日、7日、28日の各時点における圧縮強度を推定することができることなどを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の[1]〜[2]を提供するものである。
[1] 石炭灰の物性値として、ホウ素溶出量、フリーライム量、ガラス化率、ガラス相の塩基度、及び45μm篩残分量を測定し、下記式(1)〜(3)を用いて、材齢3日、7日、28日の各時点における石炭灰含有モルタルの圧縮強度の推定値である圧縮強度1〜3を算出し、該圧縮強度1〜3の算出値を用いて、石炭灰の強度発現性を評価することを特徴とする石炭灰の強度発現性の評価方法。
圧縮強度1(材齢3日;単位:N/mm)=9.3−0.028×ホウ素溶出量(mg/L)+1.2×フリーライム量(質量%)+1.2×ガラス相の塩基度・・・(1)
圧縮強度2(材齢7日;単位:N/mm)=13.6−0.012×45μm篩残分量(質量%)+0.363×フリーライム量(質量%)+4.67×ガラス相の塩基度・・・(2)
圧縮強度3(材齢28日;単位:N/mm)=31.5−0.054×45μm篩残分量(質量%)+0.06×ガラス相の塩基度×ガラス化率・・・(3)
[2] 石炭灰の物性値として、ホウ素溶出量、フリーライム量、ガラス化率、ガラス相の塩基度、及び45μm篩残分量を測定し、下記式(1)〜(3)を用いて、材齢3日、7日、28日の各時点における石炭灰含有モルタルの圧縮強度の推定値である圧縮強度1〜3を算出し、該圧縮強度1〜3のいずれか1つ以上の算出値が、圧縮強度1〜3の各々について予め定めた基準値よりも小さい場合、前記圧縮強度1〜3の算出値のすべてが、前記予め定めた基準値以上となるように、フリーライム量の増大のための処理、及び/又は、45μm篩残分量の減少のための処理を行なうことを特徴とする石炭灰の強度発現性の改善方法。
圧縮強度1(材齢3日;単位:N/mm)=9.3−0.028×ホウ素溶出量(mg/L)+1.2×フリーライム量(質量%)+1.2×ガラス相の塩基度・・・(1)
圧縮強度2(材齢7日;単位:N/mm)=13.6−0.012×45μm篩残分量(質量%)+0.363×フリーライム量(質量%)+4.67×ガラス相の塩基度・・・(2)
圧縮強度3(材齢28日;単位:N/mm)=31.5−0.054×45μm篩残分量(質量%)+0.06×ガラス相の塩基度×ガラス化率・・・(3)
本発明によれば、材齢28日等の強度を実際に測定することなく、石炭灰の強度発現性を迅速に評価することができる。
また、本発明によれば、石炭灰の強度発現性の評価方法で得られた結果に基き、かつ、該評価方法で用いた特定の式を利用して、簡易にかつ確実に、強度発現性の低い石炭灰を、強度発現性が良好な石炭灰に改質することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。本発明においては、石炭灰の物性値として、ホウ素溶出量、フリーライム量、ガラス化率、ガラス相の塩基度、及び45μm篩残分量を測定する。
[ホウ素溶出量]
ホウ素溶出量は、以下の手順で測定する。
(1) 蒸留水75mlに石炭灰25gを投入し、pHを8.5±0.2に調整しつつ10分間撹拌する。この際、pH調整には、塩酸又は水酸化ナトリウム水溶液を使用する。
(2) 撹拌終了後に固液分離を行い、得られた液中のホウ素濃度を、ICPを用いて測定する。
[フリーライム量]
フリーライム量は、JIS−R5202に準じて測定する。
[ガラス化率]
石炭灰のガラス化率を測定する方法としては、ガラス化率を測定し得る限り、特に限定されるものではないが、例えば、粉末X線回折に基づく検量線法、粉末X線回折に基づくプロファイルフィッティング法等が挙げられる。
これらの方法のうち、粉末X線回折に基づく検量線法又は粉末X線回折に基づくプロファイルフィッティング法により、石炭灰のガラス化率を測定するのが好ましい。これらの方法によれば、石炭灰を所定の溶媒に懸濁させる等の化学的操作を要することなく、石炭灰のガラス化率を短時間で測定することができる。
粉末X線回折に基づく検量線法においては、ムライト(2θ=16.5゜付近に現れる(110)ピーク)、α−石英(2θ=20.8゜付近に現れる(010)ピーク)及びマグネタイト(2θ=25.6゜付近に現れる(022)ピーク)のそれぞれについての検量線を予め作成する。
次に、被測定試料としての石炭灰を、粉末X線回折法により回折する。そして、かかる回折強度(ピーク面積)を用い、上記のようにして予め作成した検量線に基づいて、石炭灰に含まれるムライト、α−石英及びマグネタイトのそれぞれを定量する。このようにして得られた定量結果を用いて、下記式に基づいて、石炭灰のガラス化率(質量%)を算出する。
ガラス化率(質量%)=100−結晶鉱物の合計量(質量%)
なお、粉末X線回折は、市販の粉末X線回折装置(例えば、D8 ADVANCE(BRUKER AXS社製)等)を用いて、常法により行うことができる。この場合において、粉末X線回折は、被測定試料としての石炭灰に、Al、CaF、MgF等の内部標準物質を添加して行い、その添加量は5〜10質量%であるのが好ましい。
粉末X線回折に基づくプロファイルフィッティング法としては、例えば、リートベルト解析法等が挙げられる。
リートベルト解析法は、まず、被測定試料としての石炭灰を粉末X線回折法により回折し、その回折結果から石炭灰に含まれるムライト、α−石英及びマグネタイトの実測プロファイルを求める。なお、粉末X線回折は、上述した粉末X線回折に基づく検量線法と同様に、市販の粉末X線回折装置(例えば、D8 ADVANCE(BRUKER AXS社製)等)を用いて、常法により行うことができ、この場合において、粉末X線回折は、被測定試料としての石炭灰に、Al、CaF、MgF等の内部標準物質を添加して行い、その添加量は5〜10質量%であるのが好ましい。
次に、得られた実測プロファイルに、石炭灰に含まれるムライト、α−石英及びマグネタイトの理論プロファイルをフィッティングすることにより、石炭灰に含まれるムライト、α−石英及びマグネタイトのそれぞれを定量する。なお、実測プロファイルと理論プロファイルとのフィッティング及び結晶性鉱物の定量は、慣用されているリートベルト解析プログラム(例えば、TOPAS(BRUKER AXS社製)等)等を用いて行うことができる。
このようにして得られた結果から、下記式に基づいて、石炭灰のガラス化率(質量%)を算出する。
ガラス化率(質量%)=100−結晶鉱物の合計量(質量%)
[ガラス相の塩基度]
ガラス相の塩基度は、下記式に基づいて算出する。
塩基度=(非晶質Al(質量%)+非晶質CaO(質量%)+全MgO(質量%))/非晶質SiO(質量%)
ここで、式中の非晶質Al、非晶質CaO、及び非晶質SiOの各質量割合の値は、以下の式に基いて求めることができる。
非晶質Al(質量%)=全Al(質量%)−結晶質Al(質量%)
非晶質CaO(質量%)=全CaO(質量%)−フリーライム量(質量%)
非晶質SiO=全SiO(質量%)−結晶質SiO(質量%)
また、結晶質Al(質量%)と結晶質SiO(質量%)の値は、上記粉末X線回折に基づく検量線法やプロファイルフィッティング法において求めたムライト及びα−石英の量から算出することができる。
全MgO(質量%))、全Al(質量%)、全CaO(質量%)、全SiO(質量%)は、JIS R5202に準じて測定することができる。
[45μm篩残分量]
45μm篩残分量は、JIS−A6201の網ふるい方法に準じて測定することができる。
本発明においては、下記式(1)〜(3)を用いて、材齢3日、7日、28日の各時点における石炭灰含有モルタルの圧縮強度の推定値である圧縮強度1〜3を算出し、該圧縮強度1〜3の算出値を用いて、石炭灰の強度発現性を評価する。
圧縮強度1(材齢3日;単位:N/mm)=9.3−0.028×ホウ素溶出量(mg/L)+1.2×フリーライム量(質量%)+1.2×ガラス相の塩基度・・・(1)
圧縮強度2(材齢7日;単位:N/mm)=13.6−0.012×45μm篩残分量(質量%)+0.363×フリーライム量(質量%)+4.67×ガラス相の塩基度・・・(2)
圧縮強度3(材齢28日;単位:N/mm)=31.5−0.054×45μm篩残分量(質量%)+0.06×ガラス相の塩基度×ガラス化率・・・(3)
なお、圧縮強度1〜3は、中庸熱ポルトランドセメント70質量%と石炭灰30質量%の混合セメントについて、JIS−R5201に準じて測定して得られる材齢3日、7日、28日の各時点における圧縮強度に相当する推定値である。
石炭灰の評価の一例としては、圧縮強度1が9.5N/mm以上、圧縮強度2が16.0N/mm以上、圧縮強度3が33.0N/mm以上、の各条件をすべて満たす石炭灰を、初期〜長期に亘って強度発現性が良好であると評価することが挙げられる。なお、圧縮強度1または圧縮強度2が小さい場合は、初期強度の発現性が劣ると評価することができる。また、圧縮強度3が小さい場合は、長期強度の発現性が劣ると評価することができる。
次に、本発明の石炭灰の強度発現性の改善方法は、前述の圧縮強度1〜3のいずれか1つ以上の算出値が、圧縮強度1〜3の各々について予め定めた基準値(例えば、圧縮強度1:9.5N/mm以上、圧縮強度2:16.0N/mm以上、圧縮強度3:33.0N/mm以上)よりも小さい場合、圧縮強度1〜3の算出値のすべてが、前記予め定めた基準値以上となるように、フリーライム量の増大のための処理、及び/又は、45μm篩残分量の減少のための処理を行なうものである。
フリーライム量の増大のための処理の例としては、フリーライムを含む粉末と石炭灰を混合する方法が挙げられる。フリーライムを含む粉末中のフリーライムの割合は、好ましくは50質量%以上、より好ましくは60質量%以上である。フリーライムを含む粉末の例としては、生石灰粉末、塩素バイパスダスト等が挙げられる。該粉末のブレーン比表面積は、好ましくは3000〜8000cm/gである。
なお、石炭灰中のフリーライム量を増大させる場合、該フリーライム量は、0.5〜1.5質量%に調整することが好ましく、0.6〜1.4質量%に調整することがより好ましい。フリーライム量が0.5質量%未満では、強度向上効果がほとんど認められない。フリーライム量が1.5質量%を超えると、流動性の低下等が生じるおそれがある。
45μm篩残分量を減少させる方法としては、石炭灰を粉砕する方法が挙げられる。
なお、45μm篩残分量を減少させる場合、45μm篩残分量は、12質量%以下に調整することが好ましく、11質量%以下に調整することがより好ましい。45μm篩残分量が12質量%を超えている場合は、強度向上効果はほとんど認められない。
[実施例1]
(1)使用材料
使用した石炭灰A〜Gの各物性値を表1に示す。
(2)石炭灰の評価
中庸熱ポルトランドセメント(太平洋セメント社製)70質量%と上記各石炭灰30質量%の混合セメントについて、JIS−R5201に準じて、モルタルの圧縮強度(材齢:3日、7日、28日)を測定した。
上記各石炭灰の物性値と上記式(1)〜(3)とに基づいて算出される圧縮強度1〜3の算出値、及び、上記各石炭灰の圧縮強度の実測値を表2に示す。
[実施例2]
実施例1において、材齢3日の圧縮強度が低かった石炭灰Gに生石灰粉末(ブレーン比表面積:3700cm/g)を混合して、フリーライム量が0.9質量%である石炭灰G2を得た。該石炭灰G2を使用して、実施例1と同じ方法でモルタルの圧縮強度を測定した。
その結果、材齢3日の圧縮強度は10.3N/mm、材齢7日の圧縮強度は16.4N/mm、材齢28日の圧縮強度は33.4N/mmであった。結果を表1及び2に示す。
[実施例3]
実施例1において、材齢7日及び28日の圧縮強度が低かった石炭灰Fを粉砕して、45μm篩残分量が8.0質量%である石炭灰F2を得た。該石炭灰F2を使用して、実施例1と同じ方法でモルタルの圧縮強度を測定した。
その結果、材齢3日の圧縮強度は9.9N/mm、材齢7日の圧縮強度は16.1N/mm、材齢28日の圧縮強度は33.4N/mmであった。結果を表1及び2に示す。
[実施例4]
実施例3で調製した石炭灰F2に生石灰粉末(ブレーン比表面積:3700cm/g)を混合して、フリーライム量が0.9質量%である石炭灰F3を得た。該石炭灰F3を使用して、実施例1と同じ方法でモルタルの圧縮強度を測定した。
その結果、材齢3日の圧縮強度は10.4N/mm、材齢7日の圧縮強度は16.5N/mm、材齢28日の圧縮強度は33.7N/mmであった。結果を表1及び2に示す。
Figure 0005455612
Figure 0005455612
表2に示すように、各石炭灰の物性値と上記式(1)〜(3)とに基づいて算出した圧縮強度1〜3(材齢3日、7日、28日相当)の値は、実測値(材齢3日、7日、28日)の値とほぼ等しい。
例えば、圧縮強度1が9.5N/mm以上、圧縮強度2が16.0N/mm以上、及び圧縮強度3が33.0N/mm以上と算出された石炭灰A〜Dでは、実測値においても、初期(3日)〜長期(28日)に亘って強度発現性が良好であることが分かる。
一方、圧縮強度1が9.0N/mmと算出された石炭灰Gでは、初期の強度発現性を示す実測値(3日)も低かった。また、圧縮強度2が16.0N/mm未満でかつ圧縮強度3が33.0N/mm未満と算出された石炭灰E〜Fでは、材齢7日、28日の強度発現性の実測値も低かった。
このように、本発明では、石炭灰の物性値と特定の式とに基づいて、石炭灰の強度発現性を高い信頼性で迅速に評価しうることが分かる。
また、実施例2〜4から、石炭灰のフリーライム量を増大させたり、あるいは、45μm篩残分量を減少させることによって、石炭灰の強度発現性を改善させうることが分かる。

Claims (2)

  1. 石炭灰の物性値として、ホウ素溶出量、フリーライム量、ガラス化率、ガラス相の塩基度、及び45μm篩残分量を測定し、
    下記式(1)〜(3)を用いて、材齢3日、7日、28日の各時点における石炭灰含有モルタルの圧縮強度の推定値である圧縮強度1〜3を算出し、該圧縮強度1〜3の算出値を用いて、石炭灰の強度発現性を評価することを特徴とする石炭灰の強度発現性の評価方法。
    圧縮強度1(材齢3日;単位:N/mm)=9.3−0.028×ホウ素溶出量(mg/L)+1.2×フリーライム量(質量%)+1.2×ガラス相の塩基度・・・(1)
    圧縮強度2(材齢7日;単位:N/mm)=13.6−0.012×45μm篩残分量(質量%)+0.363×フリーライム量(質量%)+4.67×ガラス相の塩基度・・・(2)
    圧縮強度3(材齢28日;単位:N/mm)=31.5−0.054×45μm篩残分量(質量%)+0.06×ガラス相の塩基度×ガラス化率・・・(3)
  2. 石炭灰の物性値として、ホウ素溶出量、フリーライム量、ガラス化率、ガラス相の塩基度、及び45μm篩残分量を測定し、
    下記式(1)〜(3)を用いて、材齢3日、7日、28日の各時点における石炭灰含有モルタルの圧縮強度の推定値である圧縮強度1〜3を算出し、該圧縮強度1〜3のいずれか1つ以上の算出値が、圧縮強度1〜3の各々について予め定めた基準値よりも小さい場合、前記圧縮強度1〜3の算出値のすべてが、前記予め定めた基準値以上となるように、フリーライム量の増大のための処理、及び/又は、45μm篩残分量の減少のための処理を行なうことを特徴とする石炭灰の強度発現性の改善方法。
    圧縮強度1(材齢3日;単位:N/mm)=9.3−0.028×ホウ素溶出量(mg/L)+1.2×フリーライム量(質量%)+1.2×ガラス相の塩基度・・・(1)
    圧縮強度2(材齢7日;単位:N/mm)=13.6−0.012×45μm篩残分量(質量%)+0.363×フリーライム量(質量%)+4.67×ガラス相の塩基度・・・(2)
    圧縮強度3(材齢28日;単位:N/mm)=31.5−0.054×45μm篩残分量(質量%)+0.06×ガラス相の塩基度×ガラス化率・・・(3)
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