JP5455463B2 - 電力用半導体装置の製造方法 - Google Patents

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この発明は、半導体基板上にエピタキシャル層を有するエピタキシャルウエハを用いた電力用半導体装置の製造方法及び電力用半導体装置に関するものである。
インバータなどの電力の変換や制御に用いられる電力用半導体装置として、高速化、高耐圧化が可能なIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)が利用されている。図5は、一般的なプレーナ型IGBTの断面構造図であり、例えば、非特許文献1に相当する構造のものが示されている。以下、図5を参照して、IGBTの構造及び動作について概略説明する。
まずIGBTの構造について説明する。p型半導体基板101の第1主面(図中における上面)上には、エピタキシャル成長にてn型バッファ層102が設けられ、n型バッファ層102上には、エピタキシャル成長にてn型ドリフト層103が設けられている。
またn型ドリフト層103の表面内には、p型不純物のイオン注入によりp型ベース領域104が選択的に設けられ、p型ベース領域104の表面内には、n型不純物のイオン注入によりn型エミッタ領域105が設けられている。
またn型ドリフト層103とn型エミッタ領域105で挟まれたp型ベース領域104の表面領域であるチャネル領域106上には、ゲート絶縁膜107を介してゲート電極108が設けられ、このゲート電極108は層間絶縁膜109で覆われている。
そしてp型ベース領域104とn型エミッタ領域105の表面に共通して接触するようににエミッタ電極110が設けられ、p型半導体基板101の第2主面(図中における下面)に接触するようにコレクタ電極111が設けられている。
次にIGBTの動作について説明する。まずエミッタ電極110とコレクタ電極111の間に所定のコレクタ電圧Vceを印加して、エミッタ電極110とゲート電極108の間に所定のゲート電圧Vgeを印加すると、ゲート電極108直下にあるp型ベース領域104の表面内にn型に反転したチャネル領域106が形成され、n型エミッタ領域105からチャネル領域106を介してn型ドリフト層103に電子が注入される。
このn型ドリフト層103への電子の注入と同時に、正孔がp型半導体基板101からn型ドリフト層103に少数キャリアとして注入されるため、n型ドリフト層103の抵抗が低下する伝導度変調が起こり、IGBTはオン状態となる。
一方、エミッタ電極110とゲート電極108の間に印加されたゲート電圧Vgeと低下させると、n型に反転していたチャネル領域106がp型に戻るため、n型ドリフト層103への電子の供給が停止する。更にn型バッファ層102及びn型ドリフト層103に蓄積されている残留キャリアである正孔の再結合消滅を経てIGBTはオフ状態となる。
「トランジスタ技術SPECIAL No.85」,CQ出版株式会社,2004年1月1日発行,p46(図3−13)
このようなIGBTにおいて、オン電圧とスイッチング時間(具体的にはスイッチングOff時間)は、IGBTの特性を左右する主要な特性である。そして、この特性はn型ドリフト層103のライフタイムに依存することが知られている。詳しくは、IGBTの動作時にn型ドリフト層103の抵抗が低下する伝導度変調が生じるが、伝導度変調が生じたn型ドリフト層103の抵抗はn型ドリフト層103のライフタイムに依存する。例えば、n型ドリフト層103のライフタイムが長くなれば、通電時の抵抗が低くなり、オン電圧を低くすることができる。
このようにIGBTの主要な特性であるオン電圧とスイッチング時間は、n型ドリフト層103のライフタイムに依存する。このため電子線照射などを用いて、n型ドリフト層103のライフタイムを制御することが行われている。
しかしながら、IGBTの動作時である通電時におけるn型ドリフト層103の少数キャリア(正孔)の量は、ライフタイムだけに依存するものではなく、通電時にどれだけの量の正孔がp型半導体基板101からn型ドリフト層103に少数キャリアとして注入されるかでも決定される。即ち、n型ドリフト層103のライフタイムの制御に加え、もう一つの重要な制御パラメーターとして、p型半導体基板101から注入される正孔を再結合により所定量減らした上で、n型ドリフト層103に少数キャリアとして供給するn型バッファ層102の抵抗率や厚みがある。このn型バッファ層102の抵抗率や厚みを制御することにより、p型半導体基板101からn型ドリフト層103に注入される少数キャリアの量を制御することが可能となる。
ところで、p型半導体基板101は、一般的に、コレクタ電極111との間で十分に低抵抗なオーミック接触を持つように、抵抗率が10〜20mΩ・cm程度の低抵抗な基板材料が用いられる。またn型バッファ層102は、市場で要求される高速スイッチング特性を実現するためにn型の不純物濃度を高濃度にして、抵抗率が数十〜数百mΩ・cm程度の比較的低抵抗の層とする必要がある。またn型ドリフト層103は、高耐圧を保持するためにn型の不純物濃度を低濃度にして、抵抗率が数十〜数百Ω・cmの比較的高抵抗の層とする必要がある
しかしながら、このようにn型ドリフト層103の不純物濃度を低濃度、n型バッファ層102の不純物濃度を高濃度にした場合、n型不純物がn型バッファ層102からn型ドリフト層103に拡散したりオートドープすることにより、n型バッファ層102側にあるn型ドリフト層103の抵抗率が低下する。そのため、n型バッファ層102側及びn型ドリフト層103からなるエピタキシャル層の抵抗率プロファイルが劣化する。逆にn型バッファ層102からn型ドリフト層103へのn型不純物の拡散を低減又は防止するために、n型バッファ層102の不純物濃度を低くした場合は、p型半導体基板101からn型ドリフト層103に供給される少数キャリアの制御が難しくなる。
この発明は、上記問題を解消するためになされたもので、n型バッファ層の不純物濃度の低濃度化を可能にしてエピタキシャル層の抵抗率プロファイルの劣化を防止し、かつp型半導体基板からn型ドリフト層に供給される少数キャリアの制御をも可能にした電力用半導体装置の製造方法及び電力用半導体装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、この発明に係る電力用半導体装置の製造方法は、ボロンがドープされたp型半導体基板の第1主面上にエピタキシャル成長によりリンがドープされたn型バッファ層を形成する工程と、前記n型バッファ層の表面上にエピタキシャル成長によりリンがドープされたn型ドリフト層を形成する工程と、前記p型半導体基板と前記n型バッファ層の界面に熱処理によりミスフィット欠陥を形成する工程とを含んでなり、さらに、前記n ドリフト層を形成する工程と前記ミスフィット欠陥を形成する工程の間に、前記n 型ドリフト層の表面に機械的欠陥を施す工程を備えている。
この発明における電力用半導体装置の製造方法及び電力用半導体装置によれば、p型半導体基板とn型バッファ層の間の界面にミスフィット欠陥を設けて、このミスフィット欠陥に少数キャリアをトラップさせることによりp型半導体基板からn型ドリフト層への少数キャリアを制御する。これによりn型バッファ層の不純物濃度を下げることが可能になるので、n型バッファ層からn型ドリフト層へのn型不純物の拡散を低減或いは防止できる。よってn型バッファ層及びn型ドリフト層からなるエピタキシャル層の抵抗率プロファイルの劣化を防止できる。
この発明の実施例1に係る電力用半導体装置の断面構造図である。 この発明のミスフィット欠陥の有無に係る電力用半導体装置の順方向特性を示した特性図である。 この発明の実施例2、3に係る機械的欠陥によりミスフィット欠陥を増加させた際のエピタキシャルウエハの表面写真である。 この発明の実施例4に係るエピタキシャルウエハの周辺部に機械的欠陥を施した際のミスフィット欠陥発生の説明図である。 従来の電力用半導体装置の断面構造図である。
この発明における主たる特徴は、p型半導体基板とn型バッファ層との間の界面にミスフィット欠陥を生じさせ、このミスフィット欠陥に少数キャリアをトラップさせることにより、p型半導体基板からn型ドリフト層に流入する少数キャリアの量を制御するものである。以下、その詳細を実施例に基づいて説明する。
図1は、この発明の実施例1に係る電力用半導体装置の断面構造図であり、一例としてプレーナ型IGBTの断面構造を示している。図1において、p型半導体基板1は、通常p型不純物としてのボロンがドープされたシリコン単結晶として製造され、抵抗率が10〜20mΩ・cm程度で低抵抗である。
このシリコン単結晶は、シリコン原子同士が格子状に共有結合したものであるが、その格子位置の一部をボロン原子が占め、周りのシリコン原子と共有結合している。シリコン原子の共有結合半径は約0.111nmであるのに対し、ボロン原子の共有結合半径は約0.082nmであるため、低抵抗、即ち高濃度にボロンがドープされたシリコン単結晶であるp型半導体基板1は、その格子間距離がノンドープシリコン単結晶の場合よりも平均的に小さなものとなっている。
p型半導体基板1の第1主面上には、第2不純物であるリンがドープされたエピタキシャル層であるn型バッファ層2が設けられている。このn型バッファ層2は、数十〜数百mΩ・cm程度の抵抗率であり、ドープされているリン原子の量がp型半導体基板1におけるボロン原子の量よりも少ない。またリン原子の共有結合半径は約0.106nmであり、シリコン原子とほぼ同程度である。このためn型バッファ層2の格子間距離の平均値は、ノンドープのシリコン単結晶とほぼ同程度であるとみなすことができる。
またn型バッファ層2の表面上には、第2不純物であるリンがドープされたエピタキシャル層であるn型ドリフト層3が設けられている。
このようにp型半導体基板1の第1主面上にn型バッファ層2及びn型ドリフト層3が積層されたエピタキシャルウエハに対し、例えば、約1000℃の熱処理等の熱負荷をかけると、p型半導体基板1とn型バッファ層2の間の界面に、p型半導体基板1とn型バッファ層2の格子不整合による結晶欠陥であるミスフイット欠陥4が生じる。図1では、視覚的に分かり易くするために、ミスフィット欠陥4を模式的にのこぎり波形で示してある。
具体的には、ミスフィット欠陥4は、平均的な格子間距離の違い、即ち格子間距離の不整合によりp型半導体基板1とn型バッファ層2の間の界面に存在する潜在的な応力が開放されることにより生じる。これは弾性変形から塑性変形へ移行する際の応力緩和である。この弾性変形から塑性変形への移行による応力緩和は、n型ドリフト層3の厚み等による応力的影響やウエハ自体の直径等の影響をうけるものの、熱処理などの熱負荷をかけることにより比較的簡単に起こすことができる。このように弾性変形から塑性変形への移行時の応力緩和により生じるp型半導体基板1とn型バッファ層2の間の格子不整合による結晶欠陥がミスフィット欠陥4である。
また、このミスフィット欠陥4は、p型半導体基板1とn型バッファ層2の界面に形成され、高電圧印加時に空乏層が形成され耐電圧を保持するn型ドリフト層3中には形成されない。そのためミスフィット欠陥4は、高電圧印加時のリーク電流の増加等を生じさせることなく、順方向通電時に少数キャリアに対するトラップとして働く。従って、ミスフィット欠陥4は、図2に示すように順方向特性を高電圧側にシフトさせる働きを持つ。図2は図1に示すようなIGBTの順方向特性を示した特性図であり、縦軸がコレクタ電流Ic(A)、横軸がコレクタ−エミッタ間電圧Vce(V)を示し、図中、点線が、ミスフィット欠陥が無い場合、実線が、ミスフィット欠陥がある場合を示している。
このように、ミスフィット欠陥4を用いることで、耐電圧特性を劣化させることなく順方向の出力特性を制御する事、換言すれば、p型半導体基板1からn型ドリフト層3に注入される少数キャリアの量を制御することができる。またミスフィット欠陥4を利用することで、n型バッファ層2の不純物濃度を低下させることが可能となる。
そしてn型ドリフト層3の表面内には、p型不純物のイオン注入によりp型ベース領域5が選択的に設けられている。またp型ベース領域5の表面内には、n型不純物のイオン注入によりn型エミッタ領域6が設けられている。
またn型ドリフト層3とn型エミッタ領域6で挟まれたp型ベース領域5の表面領域であるチャネル領域7上には、ゲート絶縁膜8を介してゲート電極9が設けられている。またゲート電極9は層間絶縁膜10で覆われている。
そしてp型ベース領域5とn型エミッタ領域6の表面に共通して接触するようににエミッタ電極11が設けられ、p型半導体基板1の第2主面(図中における下面)に接触するようにコレクタ電極12が設けられている。以上により、図1に示す電力用半導体装置であるプレーナ型IGBTが構成されている。
この発明に係る実施例1によれば、p型半導体基板1とn型バッファ層2の間の界面にミスフィット欠陥4を設けて、このミスフィット欠陥4に少数キャリアをトラップさせることによりp型半導体基板1からn型ドリフト層3への少数キャリアを制御する。これによりn型バッファ層2の不純物濃度を下げることが可能になり、n型バッファ層2からn型ドリフト層3へのn型不純物の拡散を低減或いは防止できる。これによりエピタキシャル層(n型バッファ層2、n型ドリフト層3)の抵抗率プロファイルの劣化を防止できる。このことは電力用半導体装置の特性安定化に繋がる。
実施例1においては、熱処理等の熱負荷により、p型半導体基板1とn型バッファ層2の界面にミスフィット欠陥を設けた場合を示した。しかしながら熱処理のみによる応力緩和でミスフィット欠陥を設ける場合は、その形成率がある程度決まってしまい、例えば、ミスフィット欠陥を増やし、n型バッファ層2の不純物濃度を一層下げたいなどの要求には応えることができない。この実施例2では、ミスフィット欠陥を計画的に生じさせる場合について述べる。
図3は、この実施例2に係るミスフィット欠陥を計画的に生じさせたエピタキシャルウエハの表面写真を示したものである。
具体的には、p型半導体基板1の第1主面上にn型バッファ層2及びn型ドリフト層3が順に積層されてなるエピタキシャルウエハの表面に、エピタキシャルウエハの結晶方位やノッチ方位又はオリフラ方位を考慮して機械的欠陥を施す。なお機械的欠陥としては、レーザマーキング、サンドブラストやケガキなどがある。
そして、表面に機械的欠陥が施されたエピタキシャルウエハに対し、熱処理等の熱負荷をかけることで、機械的欠陥が基点となりミスフィット欠陥が増加する。
図3においては、レーザマーキングを用いてエピタキシャルウエハの周辺部のノッチ13に対向した位置に設けられた機械的欠陥14から、エピタキシャルウエハの水平或いは垂直方向に対し約45°の角度でミスフィット欠陥4が増加しているのが判る。なお図3中、水平方向に見える線Lは、X線トポグラフの測定上、必要なものであり結晶欠陥ではない。
なおエピタキシャルウエハの表面に施された機械的欠陥14は、ミスフィット欠陥を設けた後は、例えばCMP(Chemical Mechanical Polishing)などを用いた表面研磨で削除すればよい。電力用半導体装置のその他の構成や工程については、実施例1で説明した内容が参考になるので、ここでの説明は省略する。
この実施例2においては、エピタキシャルウエハの表面に機械的欠陥14を施した後に熱処理等の熱負荷をかけるので、機械的欠陥14が基点となりミスフィット欠陥4を熱処理のみの場合より増加させることができる。即ち、ミスフィット欠陥4を計画的に生じさせることが可能となる。これによりn型バッファ層2の不純物濃度を一層下げることが可能になり、n型バッファ層2からn型ドリフト層3へのn型不純物の拡散を一層低減或いは防止できる。これによりエピタキシャル層(n型バッファ層2、n型ドリフト層3)の抵抗率プロファイルが劣化することも一層防止できる。このことは電力用半導体装置の一層の特性安定化に繋がる。
なお機械的欠陥14の制御によるミスフィット欠陥4の制御によりn型バッファ層2の不純物濃度をn型ドリフト層3の不純物濃度程度にすることができれば、n型バッファ層2を無くすことも十分想定可能である。
なお実施例2では、エピタキシャルウエハの表面に、適宜、機械的欠陥14を設ける場合を想定したが、図3に示したように、エピタキシャルウエハ表面の一部に機械的欠陥14を設けることにより、部分的にミスフィット欠陥4を増やすことができる。これにより、ウエハ面内において、図2に示す順方向の出力特性を部分的に制御することが可能となる。換言すれば、p型半導体基板1からn型ドリフト層3に注入される少数キャリアの量をウエハ面内で部分的に制御することが可能となる。このことは、例えば素子毎或いは素子内で出力特性を制御したい場合に有効である。
なお機械的欠陥14は、エピタキシャルウエハ表面の周辺部、具体的には素子が形成されていない周辺部の無効領域部の一部に設けたほうが、ミスフィット欠陥4を設けた後にCMPなどで機械的欠陥14を除去しないで済むため好ましい。
実施例2では、エピタキシャルウエハの表面に、適宜、機械的欠陥14を設けた場合を想定したが、図4に示すように、エピタキシャルウエハ表面の周辺部、具体的には素子が形成されていない周辺部の無効領域部の略全周に亘って機械的欠陥14を設けることにより、エピタキシャルウエハ内で、ほぼ均等にミスフィット欠陥4を生じさせることができるので、実施例2で示した効果と同等の効果を奏することができる。またウエハ表面の周辺部に機械的欠陥14を設けるため、実施例3で示したように、ミスフィット欠陥4を設けた後の機械的欠陥14の除去を行う必要がない。なお図4は、X線トポグラフによる観察結果を模式的に示したミスフィット欠陥発生の説明図であり、図中には、機械的欠陥としてのレーザマーキング実施部21、ノッチ13及びミスフィット欠陥4を示している。
なお実施例2から4の各実施例では、エピタキシャルウエハ表面に機械的欠陥14を設けたが、ウエハ裏面に機械的欠陥14を設けてもよく、熱処理等の熱負荷をエピタキシャルウエハに印加することにより、機械的欠陥14を基点としてp型半導体基板1とn型バッファ層2の間にミスフィット欠陥形成することができ、上記各実施例で示した効果を得ることができる。
また各実施例では、電力用半導体装置としてプレーナ型のIGBTを例にして説明したが、当然、トレンチ型のIGBTに対しても適用可能であることは言うまでもない。
なお図1から4において同一の符号のものは、同一又は相当するものを示している。
1 p型半導体基板、2 n型バッファ層、3 n型ドリフト層、4 ミスフィット欠陥、5 p型ベース領域、6 n型エミッタ領域、7 チャネル領域、8 ゲート絶縁膜、9 ゲート電極、10 層間絶縁膜、11 エミッタ電極、12 コレクタ電極

Claims (7)

  1. ボロンがドープされたp型半導体基板の第1主面上にエピタキシャル成長によりリンがドープされたn型バッファ層を形成する工程と、
    前記n型バッファ層の表面上にエピタキシャル成長によりリンがドープされたn型ドリフト層を形成する工程と、
    前記p型半導体基板と前記n型バッファ層の界面に熱処理によりミスフィット欠陥を形成する工程とを含んでなり、さらに、
    前記n ドリフト層を形成する工程と前記ミスフィット欠陥を形成する工程の間に、前記n 型ドリフト層の表面に機械的欠陥を施す工程を備えた
    電力用半導体装置の製造方法。
  2. 機械的欠陥は、前記n 型ドリフト層の表面の一部に施される請求項1に記載の電力用半導体装置の製造方法。
  3. 機械的欠陥が施される前記n 型ドリフト層の表面の一部は、前記n 型ドリフト層の周辺部の素子が形成されない無効領域部である請求項2に記載の電力用半導体装置の製造方法。
  4. 機械的欠陥は、前記n 型ドリフト層の周辺部の素子が形成されない無効領域部の全周に亘って施される請求項1に記載の電力用半導体装置の製造方法。
  5. ボロンがドープされたp型半導体基板の第1主面上にエピタキシャル成長によりリンがドープされたn型バッファ層を形成する工程と、
    前記n型バッファ層の表面上にエピタキシャル成長によりリンがドープされたn 型ドリフト層を形成する工程と、
    前記p型半導体基板と前記n型バッファ層の界面に熱処理によりミスフィット欠陥を形成する工程とを含んでなり、さらに、
    前記n ドリフト層を形成する工程と前記ミスフィット欠陥を形成する工程の間に、前記p型半導体基板の第2主面上に機械的欠陥を施す工程を備えた
    電力用半導体装置の製造方法。
  6. 機械的欠陥は、前記p型半導体基板の第2主面上の一部に施される請求項5に記載の電力用半導体装置の製造方法。
  7. 機械的欠陥は、レーザマーキング、サンドブラスト又はケガキにより施される請求項1乃至6のいずれか1項に記載の電力用半導体装置の製造方法。
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