JP5455242B2 - リチウムジフェニルホスフィドの製造 - Google Patents

リチウムジフェニルホスフィドの製造 Download PDF

Info

Publication number
JP5455242B2
JP5455242B2 JP2010546789A JP2010546789A JP5455242B2 JP 5455242 B2 JP5455242 B2 JP 5455242B2 JP 2010546789 A JP2010546789 A JP 2010546789A JP 2010546789 A JP2010546789 A JP 2010546789A JP 5455242 B2 JP5455242 B2 JP 5455242B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
solvent
solution
lithium
reaction
diphenyl phosphide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2010546789A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011513207A (ja
Inventor
マッコール,ジェフリー,アレン
ヒンツェ,マーク,ジェイ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Rockwood Lithium Inc
Original Assignee
Rockwood Lithium Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Rockwood Lithium Inc filed Critical Rockwood Lithium Inc
Publication of JP2011513207A publication Critical patent/JP2011513207A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5455242B2 publication Critical patent/JP5455242B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F9/00Compounds containing elements of Groups 5 or 15 of the Periodic Table
    • C07F9/02Phosphorus compounds
    • C07F9/28Phosphorus compounds with one or more P—C bonds
    • C07F9/50Organo-phosphines
    • C07F9/5045Complexes or chelates of phosphines with metallic compounds or metals
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01DCOMPOUNDS OF ALKALI METALS, i.e. LITHIUM, SODIUM, POTASSIUM, RUBIDIUM, CAESIUM, OR FRANCIUM
    • C01D15/00Lithium compounds
    • C01D15/04Halides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F9/00Compounds containing elements of Groups 5 or 15 of the Periodic Table
    • C07F9/02Phosphorus compounds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F9/00Compounds containing elements of Groups 5 or 15 of the Periodic Table
    • C07F9/02Phosphorus compounds
    • C07F9/28Phosphorus compounds with one or more P—C bonds
    • C07F9/50Organo-phosphines
    • C07F9/5022Aromatic phosphines (P-C aromatic linkage)

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)

Description

本願は、合衆国35法典119条(e)の下に、米国仮特許出願第61/029,273(200年2月15日提出)に基づき優先権を主張し、あらゆる目的について、この参照により全文を本開示に含むものとする。
本発明は、テトラヒドロフラン(THF)を溶媒として用いる場合に比べて安定した溶媒、例えばジエトキシメタン(DEM)中にリチウムジフェニルホスフィドを含む溶液、及びそれらを生成する方法に関する。
リチウムジフェニルホスフィドは、例えば有機化学合成及び無機化学合成におけるヒドロキシル基の除去を目的として、或いは有機金属触媒反応におけるリガンドとして、商業的に用いられている。通常、リチウムジフェニルホスフィドは、テトラヒドロフラン溶媒中に提供される。このようなリチウムジフェニルホスフィドを含むテトラヒドロフラン溶液は、商業的に入手可能ではあるが、あまり安定しておらず、従って商業的に存立可能なものではない。新規かつ安定したジフェニルホスフィドの製剤が必要とされている。
米国特許第5,866,720号は、無水の有機液希釈剤中の1種以上のアルカリ金属の二相混合物(好ましくはナトリウム及びカリウムの混合物又は合金)に対して、分子状水素の存在下で、トリアリールホスフィンを混合する、好ましくはトリアリールホスフィンを導入することで生成されるアルカリ金属ジアリールホスフィド類を開示している。シクロアルキルジアリールホスフィンを生成するには、上述の工程などで生成される反応混合物の少なくとも一部(又はそこから回収されるアルカリ金属ジアリールホスフィド)とメシル酸シクロアルキル又はトシル酸シクロアルキルとを混合し、好適な反応条件下に維持する。後者の反応は、第1の反応における残留ナトリウムの存在によって促進される。水素雰囲気下で後者の反応を行うと、望ましくない副反応が抑制される。
米国特許第5,866,720号明細書
発明の目的
従って、本発明の目的は、THF溶液に比べて安定した溶液を与える溶媒中にジフェニルホスフィドを含む安定溶液を提供することにある。そのような溶液を生成する方法及び使用する方法も、本発明の範囲に含まれるものとする。好ましい溶媒の例として、エーテル類、より好ましくは酸素周囲の立体障害が最小であるエーテル(例えばC〜C)が挙げられる。別の好ましい溶媒として、2−メチルテトラヒドロフラン(2MeTHF)が挙げられ、これもTHFと比べて向上した安定性をもたらす。
本発明は、リチウムジフェニルホスフィドと、溶液組成がテトラヒドロフランである場合に比べて安定した溶液をもたらす溶媒とを含む溶液に部分的に関する。20℃及び35℃に制御されたインキュベータ内で、不活性で陽圧のアルゴン雰囲気中、1〜4週、好ましくは4週の期間で試験した場合に、THFを含む場合と比べて安定性が向上していることが好ましい。好ましい実施形態において、溶媒は有機溶媒を含むか、或いは有機溶媒である。好ましい溶媒は1〜5個の炭素原子を含む有機物であり、好ましくは少なくとも1個の酸素原子を含んでいる。好ましい溶媒の例として、2−メチルテトラヒドロフラン又はエーテル、例えばジエチルエーテル、ジメトキシメタン及びオルトギ酸トリエチルが挙げられる。溶媒の混合物も本発明の範囲に含まれるものとする。
本発明の組成物を生成する好ましい方法は、クロロジフェニルホスフィンとリチウム金属とを溶媒(例えば上述の溶媒)中に共に添加するステップと、前記溶媒の溶液中でリチウムジフェニルホスフィドを生成する反応を行うステップとを含み、ここで溶媒は、モル当量のテトラヒドロフランを溶媒として用いる場合に比べて安定した溶液をもたらすことを特徴とする。一方でTHFは、いかなる量であっても、生成物の安定性を低下させる。
反応は、30℃〜80℃で行う。
好ましい実施形態において、開始剤を溶液に添加してジフェニルホスフィドの生成を促進する。好ましい開始剤は、1,2−ジブロモエタンである。
実施例38によるDEM中のLDPPのDSCを示す。 実施例のNMRスペクトルを示す。 実施例のNMRスペクトルを示す。 実施例のNMRスペクトルを示す。 実施例のNMRスペクトルを示す。 実施例のNMRスペクトルを示す。 実施例のNMRスペクトルを示す。 実施例のNMRスペクトルを示す。 実施例のNMRスペクトルを示す。 実施例のNMRスペクトルを示す。 実施例のNMRスペクトルを示す。 実施例のNMRスペクトルを示す。 リチウムジフェニルホスフィド安定試料の写真を示す。 リチウムジフェニルホスフィド安定試料の写真を示す。 リチウムジフェニルホスフィド安定試料の写真を示す。 リチウムジフェニルホスフィド安定試料の写真を示す。 リチウムジフェニルホスフィド安定試料の写真を示す。 リチウムジフェニルホスフィド安定試料の写真を示す。 リチウムジフェニルホスフィド安定試料の写真を示す。 リチウムジフェニルホスフィド安定試料の写真を示す。 リチウムジフェニルホスフィド安定試料の写真を示す。 リチウムジフェニルホスフィド安定試料の写真を示す。 リチウムジフェニルホスフィド安定試料の写真を示す。 リチウムジフェニルホスフィド安定試料の写真を示す。 リチウムジフェニルホスフィド安定試料の写真を示す。 リチウムジフェニルホスフィド安定試料の写真を示す。 リチウムジフェニルホスフィド安定試料の写真を示す。 リチウムジフェニルホスフィド安定試料の写真を示す。 リチウムジフェニルホスフィド安定試料の写真を示す。 リチウムジフェニルホスフィド安定試料の写真を示す。 リチウムジフェニルホスフィド安定試料の写真を示す。 リチウムジフェニルホスフィド安定試料の写真を示す。 リチウムジフェニルホスフィド安定試料の写真を示す。 リチウムジフェニルホスフィド安定試料の写真を示す。 リチウムジフェニルホスフィド安定試料の写真を示す。 リチウムジフェニルホスフィド安定試料の写真を示す。 実施例に従って調製した試料の滴定に用いる装置を示す。
本発明のジフェニルホスフィド溶液は、溶媒がTHFである溶液と比べて、向上した安定性をもたらす。驚くべきことに、2MeTHFを溶媒として用いたところ向上した結果を示したが、概して、向上した安定性を提供する有機溶媒であればどのようなものを用いても良い。
好ましい溶媒はC〜C化合物であり、好ましくは酸素を含み、或いは少なくとも1個の炭素原子が酸素原子に置換されたものである。炭素原子が酸素原子に置換される場合、例えばエーテルの場合、(ジメチルエーテルの場合と同様に)少なくとも2個の炭素原子が存在することが好ましい。エーテル類は好ましい溶媒群であり、フラン類も同様である。好ましいエーテルは、1個又は2個のエーテル単位(−C−O−C−)を含むものであり、より好ましくは直鎖構造のものである。特に好ましいエーテルはジエチルエーテル、メチルエチルエーテル及びジプロピルエーテルであり、このように6炭素の化合物も好ましい。
好ましいフランは2MeTHFであり、メチル化していない同等のTHFと比べて、向上した結果が得られる。
リチウム金属は、好ましくは不純物をほとんど又は全く含まない純リチウムであるが、特に0.001〜2重量%、好ましくは1.0〜1.5重量%の範囲でナトリウムを含み得る。リチウム金属は、特に好ましくはリチウム金属粒子の形状で供給されても良く、一般には平均粒径が1〜150ミクロン(μm)、好ましくは20〜30ミクロン(μm)の、有機液体中の分散として供給される。リチウム金属が分散剤(例えばヘプタン)中の分散として供給される場合、例えば最適な溶媒で洗浄することによって分散剤を除去して、リチウムジフェニルホスフィド(LDPP)を得る。
開始剤は、出発p−クロロジフェニルホスフィンとリチウムとからリチウムジフェニルホスフィドを得る反応の初速度を増加させるものであれば、どのようなものでも良い。好ましい開始剤は1,2−ジブロモエタンである。
好ましい実施形態において、リチウム、溶媒、及びp−クロロジフェニルホスフィンを共に添加し、30℃〜80℃、好ましくは30℃〜40℃、或いは40℃超〜80℃で反応する。50℃以上では生成物が分解する可能性があるため、50℃未満が好ましい。
反応物はどのような順序で混合しても良いが、p−クロロジフェニルホスフィンを添加する前にリチウム金属を溶媒に添加することが好ましい。
反応は、反応を完了するのに好適な時間、好ましくは1分〜10時間、より好ましくは20分〜5時間、行う必要がある。
得られるリチウムジフェニルホスフィドを、好適な手段、例えば濾過によって回収する。より低い温度で行うことで、濾過に必要な時間が短縮される。
本発明の生成物及び方法の好ましい実施形態を、以下の実施例で説明する。
好適な実施形態の説明
試薬:
ヘプタン中に保存したリチウム(Chemetall Foote社(ニュージョンソンビル)の工業グレード金属(金属中に不純物として約1%ナトリウムを含み、平均粒径20〜30ミクロン(μm))をヘキサンで再分散してすすぎ、アルゴンで乾燥した。乾燥した分散金属を1:0.5wt/wtの比で鉱油と混合し、グローブボックス中で保管した。リチウム分散への鉱油の添加は、グローブボックス内での乾燥金属の飛散を防ぐために行う。ナトリウムは元来含まれるものを除いてこの金属に添加しなかった。
Aldrich社(ミズーリ州セントルイス)から商業ベースで入手可能なp−クロロジフェニルホスフィン(cat#C39601、98%)をそのまま用いた。
溶媒の試験には、テトラヒドロフラン(比較対照用)、ジエチルエーテル及び2MeTHFを用いた。これらは使用前にナトリウム金属を加えて蒸留し、乾燥した。他の溶媒は使用前に、モレキュラーシーブで乾燥するか又は水分の存在を調べた。使用前に精製は行わなかった。
装置:
特に言及しない限りは、全反応をガラス製丸底フラスコ内で行い、テフロンでコーティングした攪拌子で攪拌した。全反応を、鉱油バブラーを用いて陽圧に保たれたアルゴン下で行った。小規模反応(70mL)には、長いステンレス鋼の針を取り付けたシリンジで、クロロジフェニルホスフィンをフラスコに添加した。速度はシリンジポンプで制御した。
大規模反応(700mL)には、均圧添加漏斗を介してp−クロロジフェニルホスフィンを添加し、正しい反応温度を維持するように添加速度を変化させた。
必要に応じて反応系を冷却して、温度を40℃以下に保持した。ガラス温度計で温度を測定した。小規模反応は、ガラスフリットフィルタ(25〜50μm)により濾過し、大規模反応は、ポリプロピレン濾布を備えるステンレス鋼フィルターハウジング(直径3インチ(7.62cm))により濾過した。両フィルターにおいて、Celatom FW−12濾過助剤(Eagle−Picher社)を濾床として用いた。
重水素化ベンゼンを溶媒として用いるVarian400MRによってNMRスペクトルを得、その際プロトンスペクトルはテトラメチルシランを基準とした。リンのスペクトルは補正しなかった(すなわち、ppmスケールに設定する内部標準無し)。
〔DEM中での反応例〕
Figure 0005455242
本実験で用いた量:
リチウム:9.57g(1.38mol)
クロロジフェニルホスフィン:126.22g(0.572mol)
ジエトキシメタン:489.12g
攪拌子を備える1リットルフラスコに、リチウム(上記したように、鉱油中に1:0.5の比で含まれる)をチャージした。フラスコに温度計と添加漏斗とを取り付けた。DEMを添加して、攪拌を開始した。約10%(10mL)の出発原料をフラスコに添加した。3時間後、温度は21℃上昇し、添加を開始した。必要に応じて冷却により温度を30℃±2℃に維持した。添加には80分かかった。1.5時間後、NMRスペクトルを得たところ、反応が不完全であることが示されたため、溶液を一晩攪拌した。翌朝、反応が終了した。溶液を濾過してリチウムジフェニルホスフィンを回収し、濾過ケーキを16.442gのDEMですすいだ。601.96gの澄んだ茶色の溶液を回収し、試料を分析にかけた(活性体:17.91%、収率:98.09%)。
表1(下記)に、試験した溶媒と収率とを列挙する。リチウムジフェニルホスフィドを生成する反応は30℃〜80℃の温度範囲で行った。40℃以下の温度で反応を行うと収率が向上し濾過時間が低減するというデータが示されており、これが本発明の好ましい実施形態である。これより高い温度で反応を行うと濾過時間が約3時間となり、一方30℃〜40℃で行うと、濾過時間はわずか30〜60分に減少した。示差走査熱量測定(DSC)プロット(図1)から、生成物の分解が約50℃にて始まることが分かる。
小規模反応(70mL)の開始には10〜20分かかった。一方、大規模反応(700mL)では、開始が最大3時間かかり得る。
リチウムジフェニルホスフィドの開始溶液をフラスコに添加したところ、反応が迅速に開始されることが示された。これは好ましい実施形態であるが、本発明の実施に必須ではない。
実施例37において1,2−ジブロモエタン(4.2gm)も添加したところ、大規模実験(700mL)の開始に必要な時間が約1時間に短縮されることが示された。
反応の進行を温度及びNMRの両方でモニターした。溶液の色が緑に変化するのと共に温度が上昇したことから、反応が開始したことが分かった。反応の進行を調べるためにNMR試料を得て、芳香族領域におけるピークを比較した(図10及び図11)。
温度制御したインキュベータ内で、不活性で陽圧のアルゴン雰囲気中、20℃及び35℃におけるこの生成物の安定性を試験した(表2〜表9参照)。テフロンキャップを備える2オンス(59.14mL)ガラス瓶に試料を入れ、上記温度で最大4週間保存した。実施例28では、反応終了時の溶液中に残った出発原料が通常量より多かった(生成物と出発原料との比は4:1であったが、通常の比は4:0.3である)。4週間の安定性試験によって、試料はガラス瓶の壁で薄膜に成長した。この薄膜は他の試料において見られなかった。
Figure 0005455242
以下の方法を用いて、表1のデータを計算した。
〔sec−ブタノールを用いた滴定によるリチウムジフェニルホスフィド(LDPP)中の活性塩基(active base)の決定〕
<一般事項>
全てのガラス器具をオーブンで乾燥し、アルゴンでパージした。キシレン及びsec−ブタノールを、使用前に、活性化したモレキュラーシーブで乾燥した。滴定は乾燥アルゴンの不活性雰囲気下で行った。
<滴定の設定>
乾燥しアルゴンでパージした三つ口丸底フラスコに隔膜で蓋をし、アルゴン配管でアルゴン雰囲気下に維持した。乾燥ビュレットを冷却し、隔膜で蓋をし、ビュレットの先端を隔膜の穴を通して丸底フラスコ内に導入した(図37参照)。アルゴンを充填したガラスシリンジをビュレット上部の隔膜の中へ通し、滴定中の圧力を均一にした。
<溶媒の調製と乾燥>
アルゴンでパージしたシリンジを用いて、20mLのキシレンを丸底フラスコへ移した。アルゴンでパージした注射器を用いて0.05Mの1,10−フェナントロリン指示薬のキシレン溶液0.5mLを、フラスコへ移した。色が濃紫へ変わるまで、針を備えるパージした別の注射器を用いて、試料数滴をフラスコ内の溶液に添加した。0.5Mのsec−ブタノールを含むキシレン滴定剤で、指示薬が終点を示すまで、フラスコ中の試料を滴定した。ビュレット上の容積を開始時容積として記録した。
<滴定>
針を備え、アルゴンでパージした注射器を用いて、試料を2mL取り出し、試料の重量を、0.0001グラム単位までwgt試料として記録した。試料を滴定フラスコに注入し、指示薬の終点まで滴定した。最終容積を記録し、滴定の間に使用した容積を計算した。使用した滴定剤の容積を計算して、V滴定剤とした(単位はリットル)。
〔活性塩基濃度〕
wgt%=100%×V滴定剤×Msec−ブタノール×MW試料/wgt試料
〔安定性〕
様々な溶媒中にLDPPを含む数種の溶液の安定性について試験した。結果を下記表に示す。温度を付記していない試料は、20℃で試験を行い、分析を同一試料について行った。温度を付記している試料は、同一バッチから複数試料を得たものである。全てのデータは重量%で示した。
Figure 0005455242
Figure 0005455242
Figure 0005455242
Figure 0005455242
Figure 0005455242
Figure 0005455242
Figure 0005455242
Figure 0005455242
この結果は、向上し且つ安定したリチウムジフェニルホスフィドの製剤が、THF以外の溶媒を用いて調製可能であることを示している。オルトギ酸トリエチルを除いて、実験に用いた上述の全ての溶媒が、THFの製剤に比べて改善された結果を示した。
本明細書において引用した全ての参考文献は、あらゆる目的について、この参照によりその全文を本開示に含むものとする。

Claims (17)

  1. リチウムジフェニルホスフィドと、
    リチウムジフェニルホスフィドと溶媒としてのテトラヒドロフランとを含む溶液に比べて、前記リチウムジフェニルホスフィドと共に安定した溶液をもたらす溶媒と、を含み、
    前記溶媒は、メチルテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、及びジエトキシメタンのうち少なくとも1種を含む溶液。
  2. 前記有機溶媒は、メチルテトラヒドロフランを含む請求項に記載の溶液。
  3. 前記溶媒は、2−メチルテトラヒドロフランを含む請求項に記載の溶液。
  4. 前記溶媒は、ジエトキシメタンを含む請求項に記載の溶液。
  5. 前記溶媒は、ジエチルエーテルを含む請求項に記載の溶液。
  6. 開始剤を更に含む請求項1から5のいずれか一項に記載の溶液。
  7. 前記開始剤は、1,2−ジブロモエタンである請求項に記載の溶液。
  8. 前記溶媒の安定性は、不活性で陽圧のアルゴン雰囲気中、20℃又は35℃の温度条件下で決定される請求項からのいずれか一項に記載の溶液。
  9. 前記溶液は、陽圧のアルゴン雰囲気下、前記リチウムジフェニルホスフィド、前記開始剤、及び前記溶液から生成される請求項又はに記載の溶液。
  10. 溶媒中に、クロロジフェニルホスフィンとリチウム金属とを共に添加するステップと、
    前記溶媒の溶液中でリチウムジフェニルホスフィドを生成する反応を行うステップと、を含む方法であって、
    前記溶媒は、モル当量のテトラヒドロフランを、リチウムジフェニルホスフィドを含む溶液における溶媒として用いる場合に比べて安定した溶液をもたらし、
    前記溶媒は、メチルテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、及びジエトキシメタンのうち少なくとも1種を含む、リチウムジフェニルホスフィドを製造する方法。
  11. 前記溶媒は、ジエトキシメタンを含む請求項10に記載の方法
  12. 前記反応は、30℃〜80℃で行われる請求項10又は11に記載の方法。
  13. 反応開始に必要な時間を短縮させるための開始剤を添加するステップを更に含む請求項10から12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記開始剤は、1,2−ジブロモエタンである請求項13に記載の方法。
  15. 前記溶媒は、ジエチルエーテルを含む請求項10から14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記溶媒の安定性は、不活性で陽圧のアルゴン雰囲気中、20℃又は35℃の温度条件下で決定される請求項10から15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記添加するステップ及び前記反応を行うステップが、陽圧のアルゴン雰囲気下で行われる請求項10から16のいずれか一項に記載の方法。
JP2010546789A 2008-02-15 2009-02-13 リチウムジフェニルホスフィドの製造 Expired - Fee Related JP5455242B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US2927308P 2008-02-15 2008-02-15
US61/029,273 2008-02-15
PCT/US2009/000936 WO2009102481A1 (en) 2008-02-15 2009-02-13 Production of lithium diphenylphosphide

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011513207A JP2011513207A (ja) 2011-04-28
JP5455242B2 true JP5455242B2 (ja) 2014-03-26

Family

ID=40957231

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010546789A Expired - Fee Related JP5455242B2 (ja) 2008-02-15 2009-02-13 リチウムジフェニルホスフィドの製造

Country Status (7)

Country Link
US (2) US9175020B2 (ja)
EP (1) EP2240498B1 (ja)
JP (1) JP5455242B2 (ja)
KR (1) KR101203384B1 (ja)
CN (1) CN101952299B (ja)
CA (1) CA2712076C (ja)
WO (1) WO2009102481A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101481388B (zh) * 2008-12-12 2011-02-23 信诺美(北京)化工科技有限公司 O-二苯基膦苯甲酸的合成方法
US8970880B2 (en) 2010-12-10 2015-03-03 Open Text S.A. System, method and computer program product for multi-tenant facsimile server

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4243829A (en) * 1976-10-04 1981-01-06 Charles U. Pittman, Jr. Production of 1,7-octadiene from butadiene
DE3446303A1 (de) * 1984-12-19 1986-06-19 Degussa Ag, 6000 Frankfurt Verfahren zur herstellung von optisch aktivem 1-benzyl-3,4-bis-(diphenylphosphino)-pyrrolidin
DD259194A1 (de) * 1987-02-27 1988-08-17 Akad Wissenschaften Ddr Verfahren zur herstellung von phosphinoalkansulfonsaeuren und deren alkalisalzen
GB9103214D0 (en) * 1991-02-15 1991-04-03 Shell Int Research Process for the preparation of diarylphosphino pyridines
DE4424222C1 (de) * 1994-07-09 1995-09-14 Metallgesellschaft Ag Gelöstes Methyllithium enthaltendes Synthesemittel sowie Verfahren zu deren Herstellung
US5654485A (en) * 1996-03-25 1997-08-05 Albemarle Corporation Synthesis of cycloalkyldiarylphosphines
US5654486A (en) * 1996-03-25 1997-08-05 Albemarle Corporation Synthesis of cycloalkyldiarylphosphines
US5710340A (en) * 1996-04-29 1998-01-20 Albemarle Corporation Synthesis of cycloalkyldiarylphosophines
US5892110A (en) * 1996-05-21 1999-04-06 Air Products And Chemicals, Inc. Heterogeneous catalyst for the production of acetic anhydride from methyl acetate
GB9706460D0 (en) * 1997-03-27 1997-05-14 Great Lakes Fine Chem Ltd Preparation of substituted phosphide salts and their subsequent reactions to substituted phosphines
US5777169A (en) 1997-07-01 1998-07-07 Albemarle Corporation Production of high purity alkali metal diarylphosphide and cycloalkyldiarylphosphines
JP2000109491A (ja) * 1998-10-02 2000-04-18 Kankyo Kagaku Center:Kk 第二級ホスフィンの製造法
JP4145548B2 (ja) * 2002-04-05 2008-09-03 株式会社クラレ スルホン化ビスホスフィン、その製造方法およびその用途
DE10223593A1 (de) * 2002-05-27 2003-12-11 Degussa Hydroxydiphosphine und deren Verwendung in der Katalyse

Also Published As

Publication number Publication date
KR20100112649A (ko) 2010-10-19
US9464101B2 (en) 2016-10-11
CN101952299A (zh) 2011-01-19
US20100298121A1 (en) 2010-11-25
KR101203384B1 (ko) 2012-11-21
US20150336990A1 (en) 2015-11-26
WO2009102481A1 (en) 2009-08-20
EP2240498B1 (en) 2016-01-06
CA2712076C (en) 2014-08-19
CA2712076A1 (en) 2009-08-20
EP2240498A4 (en) 2012-03-28
US9175020B2 (en) 2015-11-03
CN101952299B (zh) 2016-08-17
EP2240498A1 (en) 2010-10-20
JP2011513207A (ja) 2011-04-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Martens et al. Facile and systematic access to the least-coordinating WCA [(RFO) 3 Al–F–Al (OR F) 3]− and its more Lewis-basic brother [F–Al (OR F) 3]−(RF= C (CF 3) 3)
CN1751053A (zh) 具有氰基硼酸根阴离子的盐
JP5455242B2 (ja) リチウムジフェニルホスフィドの製造
CN109715643A (zh) 硅烷基膦化合物的制造方法和硅烷基膦化合物
DE19711650C1 (de) Verfahren zur Herstellung SiOH-funktioneller Carbosilan-Dendrimere
JP2020525510A (ja) Dopo誘導体の調製方法
US8674142B2 (en) Naphthenic hydrocarbon additives for diaryl phosphide salt formation
IL175216A (en) Process for preparing methyllithium and solutions thus obtained
JP4217460B2 (ja) 新規なルイス酸触媒
CN102603792B (zh) 用于制备烷基磷酸酯的方法
Brisdon et al. A generic route to fluoroalkyl-containing phosphanes
Billion et al. The perfluoroadamantoxy aluminate as an ideal weakly coordinating anion?–synthesis and first applications
JP6147625B2 (ja) シクロヘキサシランの製造方法
US20020029830A1 (en) Ethyllithium in dibutyl ether
Schrader Synthesis and Properties of Acylphosphines
JP2012149065A (ja) アルキルホスフェートを調製するための方法
JP5481834B2 (ja) 水素化塩化ジルコノセン化合物の製造方法。
JPH041197A (ja) 有機リチウムの製造方法
MXPA06005090A (es) Proceso para preparar metillitio
Tallis Novel approaches towards phosphorous containing macrocycles
JPS61501093A (ja) ヒドロキシメチル化方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120817

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120906

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121206

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130606

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131007

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20131016

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131212

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140106

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5455242

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees