JP5454886B2 - インスタントライスの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、長粒種や中粒種などの米粒原料からインスタントライスを製造する方法に関するものである。
従来、早炊き米は、通常の炊飯に要する時間よりもはるかに早い時間で炊くことのできる米として知られており、その中の一つのものとしてインスタントライスが知られている。インスタントライスは早炊き米の中でも特に調理時間が早く、例えば、約5分から10分程度で調理が行なえるものである。
このインスタントライスの製造方法は、例えば、特許文献1に開示されている。この製造方法は、原料の分搗米を一次浸漬した後、一次アルファ化(常圧蒸煮)、予備乾燥、仕上精米(高水分精米)、二次浸漬、二次アルファ化(常圧蒸煮)、単粒化、仕上乾燥の各工程を順次経てインスタントライスを製造する方法であった。
特許第4099036号公報
しかしながら、上記インスタントライスの製造方法においては、一次浸漬や二次浸漬の工程において原料米粒を浸漬タンク内の温水(約80℃)に漬けるため大量の温水を使用する。そのため、排水処理設備を必要とし、製造設備のコストが高額になるという問題があった。また、上記製造方法における加水工程、生状態の米粒原料を浸漬タンクの水に漬けて浸漬するので、米粒表面に亀裂が生じる懸念があり、後のアルファ化工程等において米粒がアルファ化された際に、前記米粒表面の亀裂が裂けた状態になって米粒内部の澱粉や栄養分が溶出し、米粒形状が崩れ製品外観が悪くなるという問題があった。
そこで、本発明は上記問題点にかんがみ、排水処理設備を必要としないで、かつ、製品外観を良好にできるインスタントライスの製造方法を提供することを技術的課題とするものである。
本発明のインスタントライスの製造方法は、請求項1により、
分搗米又は玄米の原料米粒を加圧蒸気で蒸煮する予備加圧蒸煮工程と、
該予備加圧蒸煮工程から排出された米粒を定量加水する定量加水工程と、
該定量加水工程から排出された米粒を加圧蒸気で蒸煮する仕上加圧蒸煮工程と、
該仕上加圧蒸煮工程から排出された米粒を仕上げ精米する仕上精米工程と、
該仕上精米工程から排出された米粒を定量加水する定量加水工程と、
該定量加水工程から排出された米粒を過熱乾燥する膨化乾燥工程と、
該膨化乾燥工程から排出された米粒を加熱乾燥する仕上乾燥工程と、
を順次設けてなるという技術的手段を講じるものである。
本発明のインスタントライスの製造方法は、原料米粒への加水方法を、浸漬方法ではなく定量加水方法で行うので、原料米粒に対して必要な加水量の水が定量供給されて余剰水が発生せず排水が生じないため、排水処理設備を必要としない。このため、製造設備のコストを低減でき、かつ、排水処理に掛かるランニングコストも不要になる。
また、本発明によると、原料米粒は、定量加水する際、前工程である予備加圧蒸煮工程おいて、事前に常圧蒸煮ではな加圧蒸煮によって表面アルファ化処理され、米粒に対して全周方向から加わる圧力蒸煮によって米粒表面が亀裂を生じることなく均一にα化されたものとなる。このため、米粒表面層はα化されて強靭性を有しているので、前記定量加水の際に、米粒表面に亀裂が生じることがなく目標水分値までの加水が可能となり、加水速度においても緩慢的に行う等の配慮をあまり必要とせず急速な加水も行うことが可能となり、加水処理時間を短縮化できる。
さらに、本発明において、米粒表面層がα化されて強靭性を有していることは、後工程のアルファ化工程及び仕上精米工程等において、米粒形状が崩れることが防止されて米粒形状を良好な形状に保持できるとともにこの後の膨化乾燥工程においても米粒形状を崩すことなく膨化処理が行えるという作用を奏する。このため最終的に仕上乾燥を経た製品は、米粒形状が崩れていない外観的に良好なインスタントライス製品とすることができる。
本発明のインスタントライスの製造フローを示す。 本発明における常圧蒸煮装置及び加圧蒸煮装置の縦断面図を示す。 本発明における加水装置とテンパリング装置を示す。 本発明における放冷装置の縦断面図を示す。 本発明における縦型研削式精米機の縦断面図を示す。 本発明における膨化乾燥処理装置の縦断面図を示す。 本発明におけるネット乾燥装置の縦断面図を示す。
以下、図1に示した本発明におけるインスタントライスの製造フローを参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
本発明に適用する原料米粒としては、長粒種又は中粒種などの玄米又は分搗(つき)米を用いることができる。
以下の説明においては、原料米粒は、精米歩留まりが95%〜98%の分搗米(以下「原料米粒」をいう。)とする。分搗米を得るための精米方法については適宜周知の精米機を用いるとよい。
ステップ1(常圧蒸煮工程):
この工程では、原料米粒を次工程に備えて常圧状態で蒸煮して加温(予備加熱)する常圧蒸煮工程である。図2に、本常圧蒸煮工程において使用する常圧蒸煮装置1を示す。該常圧蒸煮装置1は、密閉状の機壁2の内部に、多孔壁からなる円筒多角形状の回転ドラム3,4が上下に横設してある。上段に横設した回転ドラム3は、原料米粒が流下するように一端供給側から他端排出側に向かって下方傾斜状に配設してある。そして、前記回転ドラム3の一端供給側には原料供給管5の排出側が挿入され、他端排出側は、当該回転ドラム3から排出された原料を下段に横設した前記回転ドラム4における一端供給側に移送供給するための下方移送管6によって連通させてある。
前記下段の回転ドラム4も前記上段の回転ドラム3と同様に、原料米粒が流下するように一端供給側から他端排出側に向かって下方傾斜状に配設してあり、前記一端供給側には前記下方移送管6の排出側が挿入され、他端排出側は、次工程(予備加圧蒸煮工程・ステップ2)に原料を移送供給するための下方移送管7と連通させてある。前記回転ドラム3,4のそれぞれは、内部中央に回転軸3a,4aを横設するとともに、回転軸3a,4aを回転ドラムの内壁と連結させる連結板3c,4cをそれぞれ備え、前記機壁に設けた前記回転軸3a,4aの各軸受によって回転自在とする。そして、前記回転軸3a,4aの一端部は、プーリ3b,4b及び動力伝達ベルト8を介してモータ9と接続している。
前記回転ドラム3,4の各下方には、該回転ドラム3,4の全長に亘(わた)る長さの蒸気噴出管10,11が横設してある。該蒸気噴出管10,11の蒸気供給源側は、蒸気管12及び開閉弁13を介して蒸気供給源(図示せず)に接続している。前記機枠2の底部2aは、一方側に向かって下方傾斜状に配設してあり、その傾斜下部には、前記機壁2内の蒸気が水滴となって溜まった水を排水するための排水部2bが設けてある。なお、前記原料供給管5の上部供給側には繰り出しバルブ5aが設けてある。
前記回転ドラム3,4の回転数については、特に限定されるものではないが、原料米粒に胴割れが生じないように、原料米粒が前記回転ドラム3,4内を通過する時間が10秒から300秒の範囲内となるように適宜設定する。また、前記蒸気噴出管10から機壁2内に充満させる蒸気の供給量についても、胴割れが生じないように、適宜設定する。
ステップ1(常圧蒸煮工程)の作用を説明する。
本常圧蒸煮工程は、上記構成の常圧蒸煮装置1を用いて、該常圧蒸煮装置1の機壁2内に常圧状態で、約100℃の飽和水蒸気を蒸気噴出管10から供給して充満させるとともに、前記回転ドラム3,4を回転させながらロットの原料米粒を、前記回転ドラム3の一端供給側に前記繰り出しバルブ5a及び原料供給管5を介して供給する。
前記回転ドラム3内に供給された原料米粒は、常圧状態で前記蒸気(飽和水蒸気)に覆われ、これにより、原料米粒の粒間にあった空気は前記蒸気によって追い出されて蒸気が粒間を充満して原料米粒を加熱する。このとき、原料米粒は、前記回転ドラム3の回転によって撹拌されながら他端排出側に向かって流下する。前記米粒間の空気は、機壁2の上部に設けた排気管と排風ファンとからなる空気排気部2cから排出される。前記回転ドラム3を通過した原料米粒は他端排出側から排出された後、前記下方移送管6を通って下段の回転ドラム4内に供給される。該回転ドラム4内においても、原料米粒は上段の回転ドラム3の作用と同様に撹拌・移送されながら加熱されて他端排出側から排出される。原料米粒を投入して排出するまでの常圧蒸煮時間は、米粒に亀裂を生じさせないために約1分以内にするのがよい。このようにして、原料米粒は、胴割れを発生することなく約100℃の温度に予備的に加熱処理される一方、次工程の加圧蒸煮工程に備えて米粒間に飽和蒸気を充満させて空気を除外する処理がなされる。下段の回転ドラム4の他端排出側から排出された原料米粒は、前記下方移送管7を介して前記予備加圧蒸煮工程(ステップ2)に送られる。本常圧蒸煮工程では蒸気を使用するので、水の使用量が少なく前記排出部2bからの排水量も極少量で済む。
なお、このステップ1(常圧蒸煮工程)の工程は、本発明において必須の構成要件ではないが本工程を設けた方が時間的生産効率が向上し、また、ばらつきのない品質のよい製品(インスタントライス)を製造できる。
ステップ2(予備加圧蒸煮工程):
この工程では、前工程の常圧蒸煮工程(常圧蒸煮装置1)から排出された原料米粒の表層をα化させる予備加圧蒸煮工程である。図2に、該予備加圧蒸煮工程において使用する加圧蒸煮装置14を示す。該加圧蒸煮装置14は、密閉状の機壁15の内部に、ベルトコンベヤー16が横設してある。該ベルトコンベヤー16は、ネット状の搬送無端ベルト16aと、該搬送無端ベルト16aを掛け渡す駆動ローラー16b及び従動ローラー16cとから構成されている。前記機壁15の底部には、機壁15によって形成された密閉空間内に、加圧した加熱蒸気を供給する加圧加熱蒸気供給部17が配設してある。該加圧加熱蒸気供給部17は、加圧加熱蒸気供給源(図示せず)と、該加圧加熱蒸気供給源が生成した加圧加熱蒸気を前記機壁15の底部に設けた供給口(図示せず)に供給する蒸気管17aとから構成され、該蒸気管17aの途中には開閉弁17b配設する。
前記ベルトコンベヤー16の搬送始端側には、前工程からの原料米粒を当該ベルトコンベヤー16上に供給するための傾斜シュート管15aが配設してある。また、前記傾斜シュート管15aの上流側端部は、前記下方移送管7の排出側と連通して、前工程のステップ1(常圧蒸煮工程)から排出された原料米粒を当該ステップ2(予備加圧蒸煮工程)に受け入れられるようになっている。
前記下方移送管7の内部には、前記ステップ1からの米粒供給を受ける際、前記機壁15内の加圧加熱蒸気が外部に抜け出ないようにするために複数の弁が内蔵されている。該複数の弁は、前記下方移送管7の内部に、上部から順に、米粒の落下衝撃を吸収するための衝撃吸収ダンパー7a、上方バタフライ弁7b、下方バタフライ弁7c、前工程から供給された米粒の塊をほぐすほぐし板7dが任意間隔をおいて配設してある。また、前記下方移送管7における前記上方バタフライ弁7bと下方バタフライ弁7cとの間の間隙7fには、エア抜きバルブ7eが設けてある。
前記下方移送管7における前記複数の弁の作動について説明する。原料米粒を前記下方移送管7を介して加圧蒸煮装置14に供給する際には、まず、前記上方バタフライ弁7b及び下方バタフライ弁7cを共に閉状態にして前記エア抜きバルブ7eから前記隙間7fにおける圧力(加圧加熱蒸気)を抜く。次いで、前記上方バタフライ弁7bを開状態にし、原料米粒を上部供給側から前記衝撃吸収ダンパー7aの開度によって流量調整しながら前記隙間7f内に供給する。そして、該隙間7f内に原料米粒が所定量堆積した時点で、前記エア抜きバルブ7eを閉状態にするとともに前記上方バタフライ弁7bを閉状態にし、この後に、下方バタフライ弁7cを開状態にすることで、原料米粒自重によって落下して前記ほぐし板7bを介して前記加圧蒸煮装置14傾斜シュート管15a内供給される。上記順序が繰り返されることで、1ロット分の原料米粒が加圧蒸煮装置14内に順次供給される。
前記ベルトコンベヤー16の搬送終端側には、加圧蒸煮装置14内で米粒表層のα化処理された原料米粒を機壁15の外部に排出するための下方移送管18が配設してある。該下方移送管18の内部にも、前記下方移送管7と同様に、α化処理を終えた原料米粒を機壁15の外部に排出する際に、前記加圧蒸煮装置14内の加圧加熱蒸気が外部に抜け出して機壁15内の圧力が低下しないように、複数の弁が配設してある。この複数の弁は、下方移送管18の内部に、当該加圧蒸煮装置14内での処理を終えた原料米粒を排出落下した際、この落下衝撃を吸収するための衝撃吸収ダンパー18a、上方バタフライ弁18b、下方バタフライ弁18c、が上部から下部に向けて順次、任意間隔をおいて配設してある。また、前記下方移送管18における前記上方バタフライ弁18bと下方バタフライ弁18cとの間の間隙18eには、エア抜きバルブ18dが設けてある。なお、前記機壁15の底部には、加圧蒸煮装置14内において蒸気が水滴となって溜まった水を排水するための排水部19が設けてある。
前記下方移送管18における前記複数の弁の作動について説明する。前記下方移送管18を介してα化処理を終えた原料米粒を加圧蒸煮装置14から排出する際には、まず、前記上方バタフライ弁18bと下方バタフライ弁18cとを共に閉状態にし、前記隙間18eにおける圧力(加圧加熱蒸気)を前記エア抜きバルブ18dから抜く。次いで、前記上方バタフライ弁18bを開状態にし、排出する原料米粒を前記衝撃吸収ダンパー18aの開度を調整して前記隙間18e内に供給する流量が調整される。そして、該隙間18e内に前記米粒が所定量堆積した時点で、前記エア抜きバルブ18dを閉状態にするとともに前記上方バタフライ弁18bを閉状態にし、この後、下方バタフライ弁18cを開状態にすることによって原料米粒を自重によって外部に落下排出される。上記順序が繰り返されることで、処理済みの1ロット分の原料米粒は、順次、加圧蒸煮装置14外に排出される。
ステップ2(予備加圧蒸煮工程)の作用を説明する。
まず、前記加圧蒸煮装置14の機壁15内部に前記加圧加熱蒸気供給部17から加圧した飽和蒸気を供給し、前記機壁15内部の圧力が0.001MPa〜0.3MPaの範囲内の任意設定値となるように調節する。このように、前記機壁15内部の圧力が0.001MPa〜0.3MPaとなったときの前記機壁15内部の温度は、約105℃から145℃前後の状態となっている。次に、前工程(ステップ1:常圧蒸煮工程)によって予備加熱された原料米粒を前記ベルトコンベヤー16の搬送始端側に供給する。供給された原料米粒に加圧蒸煮処理する時間は、2分から5分の範囲とするのがよく、当該時間範囲内の任意設定値となるように前記ベルトコンベヤー16の搬送速度を調整する。供給される原料米粒は予備加熱されていので、加温する時間が不要となり、上記加圧蒸煮処理時間のように短時間処理が可能となる。このような条件で、米粒は0.001MPa〜0.3MPaの加圧状態(温度:約105℃から145℃前後)で2分から5分の間、加圧蒸煮処理がなされることによって表層がα化(約10%〜20%)され、この後、前記下方移送管18から排出される。米粒表層のα化度は、上記加圧状態及び加圧蒸煮処理時間の範囲内の設定値によって異なる。前記範囲内において、高圧で長時間の設定処理の場合はα化度が大きく(多く)、逆に低圧で短時間の設定処理の場合はα化度が小さい(少ない)。なお、予備加圧蒸煮工程でも蒸気を使用するので、水の使用量が少なく前記排出部19からの排水量も極少量で済む。
このように、米粒を加圧蒸煮処理するメリットは、米粒の粒と粒が接触した状態であっても前記圧力によって粒間にスムーズに充満した飽和蒸気により、各米粒を全周方向から均一に加圧蒸煮することができるので、各米粒の表層のα化状態が均一となってバラツキが少なくなる点にある。この点は、この後工程となる加水工程(ステップ3)において、米粒ごとの加水ムラや米粒一粒における加水(含水)ムラが生じない作用を奏し、より高品質のインスタントライスを製造する点で有効である。
ステップ3(定量加水工程)とステップ4(水分調質工程):
この工程、前工程の予備加圧蒸煮工程(加圧蒸煮装置14)から排出された表面層がα化した米粒に対し所定水分値まで加水する定量加水工程と、米粒間の水分ムラを均一化して調質(テンパリング)する水分調質工程である。図3に、該定量加水工程で用いる定量加水装置20及び水分調質工程で用いるテンパリング装置25を示す。
前記定量加水装置20の構成:
前記定量加水装置20は、特別な加水装置を用いる必要はなく、例えば、図3に示したような加水装置でよい。前記定量加水装置20は、前工程ステップ2(予備加圧蒸煮工程)おいて表層をα化させた米粒を貯留する供給タンク21を備え、該供給タンク21の排出側は繰り出しバルブ(ロータリーバルブ)22を介して原料供給管路23に接続する。該原料供給管路23の排出側は、後述する撹拌移送部24の供給側に接続される。前記供給管路23の内部には、米粒を加水するための水を定量的に散水するシャワー散水ノズル23aが臨ませてあり、また、該シャワー散水ノズル23aの上方には傘状の米粒流下規制板23bが配設してある。前述の撹拌移送部24は、機壁となる撹拌筒24aを横設し、該撹拌筒24aの供給側に前記供給管路23を接続し、排出側には排出部24eが設けてある。そして、該撹拌筒24aの内部には左右の両端に設けた軸受けによって回転自在にした撹拌移送軸24bを内蔵する。該撹拌移送軸24bには、その長手方向に向かって等間隔位置に、撹拌作用兼移送作用を米粒に与える撹拌移送羽根24cが配設してある。前記撹拌移送軸24bの一端側は、プーリ及び動力伝達ベルトを介してモータ24dと接続している。なお、前記シャワー散水ノズル23aは、水の加圧供給部(図示せず)と接続し、散水量が調節できるようになっている。
テンパリング装置25の構成:
前記テンパリング装置25は円筒形状の恒温式のタンク部26を備える。該タンク部26の上部供給口は、前記加水装置20の排出部24eと流路26aを介して接続している。一方、前記タンク部26の下部排出口にはロータリーバルブ26bが設けてあり、該ロータリーバルブ26bには、ロータリーバルブ26bから排出された加水後の米粒をタンク部26内に還流させるための還流部27を備える。該還流部27としては、公知のバケット式の昇降機や加圧空気式のエア搬送装置などを使用するとよい。前記還流部27の還流経路には、前記加水後の米粒のサンプルを採取する任意のサンプル採取手段(例えば、サンプル採取経路)28を設けるとともに、該サンプル採取手段28には公知の穀物水分計29を接続する。これによって、随時、前記還流経路を通る米粒の含水率が測定されるようになっている。
また、前記還流部27の排出側には流路切換弁30を備えて、前記タンク部26に還流する側の流路30aと、前記定量加水装置20又は次工程(常圧蒸煮工程・ステップ5)に向かう側の流路30bとの切換えが可能にしてある。さらに前記流路30bの下流側には流路切換弁31を備えて、前記加水装置20の供給タンク側に還流する流路31aと、次工程(常圧蒸煮工程・ステップ5)に向かう流路31bとが切換え可能にしてある。
ステップ3(定量加水工程)の作用を説明する。
前工程ステップ2予備加圧蒸煮工程)によって表層α化処理した米粒が、前記供給タンク21からロータリーバルブ22の回転によって順次繰り出されて、前記原料供給管路23内を流下する際に前記シャワー散水ノズル23aからのシャワー水の定量的な散水を受けながら前記撹拌筒24a内に供給される。該撹拌筒24aに供給された米粒は、前記撹拌移送部軸24b及び撹拌移送羽根24cからなる撹拌手段24dの回転作用を受けて、シャワー水と撹拌されながら移送されて排出部24eから排出される。このように米粒は、前記撹拌筒24aを撹拌移送される、表層が均一にα化処理されていることにより表層弾力的な強靭性が備わっているため、シャワー水と混合させても米粒表面に亀裂を生じさせることなく米粒の全表面から内部に加水がなされる。また、米粒と混合する水の添加量について、余剰水(排水)を極力出さない程度で、かつ、十分な量にすることにより、米粒内部に吸水される速度が速くなり、加水目標値(目標含水率)の20%から28%までの加水時間を短時間にすることができる。その際、米粒の表層が均一にα化処理されているので、米粒表面に亀裂を生じることなく米粒の全表面から内部に均一な加水を行うことができる。なお、米粒表面に亀裂生じていないことにより、後述の常圧蒸煮工程等において米粒澱粉が溶出しないので栄養成分が減少することなく米粒形状も保持される。
本発明における加水速度は20%/h〜80%/hの範囲であり、この間であれば、米粒表面に亀裂が生じることなく目標含水率まで吸水することができる。なお、米粒の表層α化度が大きいほど(多いほど)80%/hにより近い加水速度(急速加水速度)となり、逆にα化度が小さいほど(少ないほど)20%/hにより近い加水速度(緩慢加水速度)となる。米粒の表層α化度の調整は、前述のとおり、ステップ2(予備加圧蒸煮工程)において行われる。なお、本発明は、加水工程において、米粒に添加して混合する加水量を調節して余剰水をできるだけ出さないようにすることにより、排水処理の設備を必要としない、製造設備を簡略化して設備投資コストを低減できる効果を奏する。
ステップ4(水分調質工程)の作用を説明する。
本ステップ4は、前工程ステップ3定量加水工程によって加水されたロットの米粒を、まず前記流路26aを介して前記テンパリング装置25におけるタンク26に供給して堆積する。ロットの米粒の堆積が完了した後、前記タンク26内の米粒は、下部に堆積したものから順次、前記ロータリーバルブ26b及び還流部27の駆動によって繰り出され還流して前記タンク26内で調質される。この循環の際に、前記サンプル採取手段28によって加水後の米粒サンプルを採取して穀物水分計29に送り、前記米粒サンプルの含水率の測定を行う。なお、測定した含水率が後述の目標含水率よりも到達レベルが不十分な場合は、米粒を再び前記流路切換弁30,31を介して加水装置20に還流して再加水を行い、この後、テンパリング装置25に貯留し再度調質をして目標含水率に近づけるとともに米粒間の水分値のバラツキを少なくする。
テンパリング工程においては、加水した米粒の含水率が20%から28%の範囲内における任意の目標含水率となるように、米粒間のバラツキをなくして均一化させる。テンパリング工程にかける時間は約10分から20分の範囲内で適宜時間を設定して行う。また、このとき、前記タンク26内の温度は50℃から70℃の範囲内であることが好ましい。なお、テンパリング工程により、米粒(分搗米)の糠層や胚芽に含まれるミネラル等の栄養成分が胚乳部に移行するので、最終的に当該米粒が精米されてインスタントライス製品になっても米粒に前記栄養分が保持される。
ステップ5(常圧蒸煮工程):
この工程では、前工程のテンパリング工程(テンパリング装置25)から排出された米粒を蒸煮して加温(予備加熱)する常圧蒸煮工程であり、当該工程で使用する常圧蒸煮装置は、前記ステップ1で示したものと同一のものでよい(ステップ1の常圧蒸煮装置1、図2参照)。このため、装置の説明は省略する。なお、このステップ5(常圧蒸煮工程)の工程は、前記ステップ1と同様、本発明において必須の構成要件ではなく、設けた方が時間的な生産効率が向上し、また、ばらつきのない品質のよいインスタントライス製品を製造できる。
ステップ5(常圧蒸煮工程)の作用を説明する。
本ステップ5は、前記ステップ1(常圧蒸煮工程)と同じような作用がなされ、前工程のテンパリング工程から排出された米粒を、次工程の仕上加圧蒸煮工程のために約100℃の飽和水蒸気(常圧状態)で加温(予備加熱)するものである。また、次工程の仕上加圧蒸煮工程に備えて米粒間に飽和蒸気を充満させて空気を除外する処理がなされ、これにより仕上加圧蒸煮工程において前記空気が米粒間で断熱作用とならず、加圧蒸煮の処理が効率的に、かつ、加圧蒸煮のバラツキが低下して品質がよくなる効果がある。本ステップ5においても常圧蒸煮はステップ1と同様に約1分以内とするのが好ましい。
ステップ6(仕上加圧蒸煮工程):
本ステップ6は、前記ステップ2(予備加圧蒸煮工程)と同じような作用がなされ、前工程の常圧蒸煮工程から排出された米粒をα化の仕上げを行う仕上加圧蒸煮工程である。当該ステップ6では、使用する加圧蒸煮装置は、前記ステップ2で示したものと同一のものを使用する(ステップ2の常圧蒸煮装置14、図2参照)。このため、装置の説明は省略する。
ステップ6(仕上加圧蒸煮工程)の作用を説明する。
本ステップ6は、前記ステップ2(予備加圧蒸煮工程)で行われた加圧蒸煮作用を再び米粒に作用させて米粒のα化を進行させる。ステップ6の具体的作用は、ステップ5(常圧蒸煮工程)で予備加熱した米粒を前記常圧蒸煮装置14に供給して、ステップ2とほぼ同じような加圧蒸煮条件でα化を行う。加圧蒸煮条件としては、加圧蒸煮装置14内の圧力を0.1MPa〜0.3MPaの範囲内の任意設定値となるように調整(このときの温度:約120℃から145℃前後)し、加圧蒸煮処理する時間(前記ベルトコンベヤー16の搬送速度)は2分から10分の範囲内の任意設定値となるように調整する。このように予備加熱された米粒を仕上加圧蒸煮することにより、米粒を加温する時間が短縮され、米粒は、米粒の全表面方向から加圧蒸煮作用を所定時間受けてα化が進行される。ステップ6の仕上加圧蒸煮作用によって、米粒のα化度は約95%〜100%となる。なお、ステップ5(常圧蒸煮工程)及びステップ6(仕上加圧蒸煮工程)においても、蒸煮に使用する水の量について余剰水を発生させないように調節することにより、排水処理設備等を必要としない。
ステップ7(放冷工程):
本ステップ7は、前工程でα化処理を終えた米粒の表面の粗熱を取り除き、次工程の乾燥工程を容易にするための放冷工程である。本放冷工程は図4に示した放冷装置32を使用する。前記放冷装置32は、機壁33で囲まれた内部にベルトコンベヤー34を横設する。前記機壁33の一端上部には、前工程から排出された米粒(仕上α化済み)をベルトコンベヤー34上に供給するための供給部35が配設してある。また、前記機壁33の他方下端部には、ベルトコンベヤー34上の搬送終端部から放冷した米粒を排出する排出部36が配設してある。
前記ベルトコンベヤー34は、ネット状の搬送無端ベルト34aと、該搬送無端ベルト34aを掛け渡す駆動ローラー34b及び従動ローラー34cとから構成されている。前記放冷装置32における側面の機壁33には、前記ベルトコンベヤー34の長手方向に沿って横長形状に形成した外気取入口37を形成する。また、上面の前記機壁33には、ベルトコンベヤー34の搬送面の略全面積に相当する大きさの吸引排風口38が設けてある。前記吸引排風口38は吸引管39と排風ファン40とを介して排気管41に接続してる。
ステップ7(放冷工程)の作用を説明する。
本ステップ7は、前工程で仕上蒸煮処理(仕上α化処理)した米粒を、順次、前記供給部35から搬送無端ベルト34aの搬送始端側に供給する。該搬送無端ベルト34a上に供給された米粒は、ベルトコンベヤー34によって搬送される間に、前記排風ファン40の吸引によって、前記外気取入口37から外気が搬送無端ベルト34aの下方から通風することにより、米粒の表面の熱(粗熱)が奪われて表面温度が低下し、順次、前記排出部36から排出される。排出された米粒は、含水率が約20%〜25%の範囲内のものとなっている。
ステップ8(仕上精米工程):
本仕上精米工程では、前工程から排出された含水率が約20%〜25%の高水分の米粒を仕上げ精米するものである。本仕上精米工程では、例えば、図5に示した公知の縦型研削式精米機42を使用する。該縦型研削式精米機42の構成は、回転主軸43に砥石ロール44を軸着してなる精白ロール45と、該精白ロール45の外周方向に所定間隔の間隙(搗精室)46を介して配設した多孔スクリーン49と、該多孔スクリーン49の外周方向に配設した除糠収容室50とからなる。そして、前記回転主軸43は、その上下の任意位置に配設した軸受43aによって軸支されるとともに、下端部が、軸着されたプーリ51及び動力伝達ベルト52を介してモータ54の出力側となるプーリ53と連結され、これによって回転自在に構成されている。さらに、前記搗精室46の下端部には製品排出部58が構成されており、該製品排出部58は、抵抗蓋55、製品排出口56及び製品排出樋57から構成される。
一方、前記搗精室46の上端部は、更にその上部に配設した原料供給口59に通じている。該原料供給口59には原料供給調節部60が設けてある。なお、前記除糠収容室50の下端部は、管路48を介して排風ファン47と連通し、糠を吸引して機外に排出するようにしてある。
本仕上精米工程の作用を説明する。
本仕上精米工程においては、まず、上記縦型研削式精米機42のモータ54を駆動開始して砥石ロール44を回転させ、また、前記製品排出部58の抵抗調整などを行って運転開始前のセッティングを行う。その後、前工程から排出された米粒(含水率約20%〜25%)を原料供給口59から供給すると、米粒は、前記搗精室46を上方から下方に流下する間に砥石ロール44等との接触による研削作用等によって米粒表面の層が徐徐に除去されて精白米となり、前記製品排出部58から排出される。
ステップ9(定量加水工程):
本定量加水工程以降はインスタント加工のために行う工程であり、本定量加水工程は、工程の仕上精米工程から排出された米粒(α化され精白米)を更に加水して含水率を上昇させる処理を行う。本定量加水工程で使用する機械設備は前記ステップ3(定量加水工程)において説明したものと同じでよい。詳細説明は省略するが、前記シャワー散水ノズル23aからシャワー水の定量的な散水により、米粒の含水率が40%から55%の範囲内になるまで加水処理を行う。このとき、米粒は既にα化(95%〜100%)されているため表面亀裂の心配はなく米粒形状の型崩れの心配はない。
ステップ10(水分調質工程):
本水分調質工程は、前記ステップ4(水分調質工程)と同じように、前工程ステップ9定量加水工程で加水された1ロットの米粒をテンパリングする。テンパリング工程にかける時間は、前記ステップ4と同じく、約10分から20分の範囲内で適宜時間を設定して行い、また、このとき、前記タンク26内の温度は50℃から70℃の範囲内であることが好ましい。
ステップ11(膨化乾燥工程):
本膨化乾燥工程は、前工程から排出され含水率が40%〜55%の米粒(α化され精白米)に対して過熱温度で膨化乾燥処理を行う工程である。該膨化乾燥処理を行う膨化乾燥処理装置61の例を図6に示す。膨化乾燥処理装置61は移送有孔板62を備える。該移送有孔板62は、米粒を乾燥しながら移送するための多数の通風孔を備え、かつ、上部機枠63aと下部機枠63bとの間に挟まれて水平状態に配設してなる。前記移送有孔板62の上方には、該移送有孔板62と同様な有孔板64を対設し、これにより、米粒を移送可能な高さの米粒移送路65が形成される。該米粒移送路65の一端側には、米粒供給口66を配設し、他方側には米粒排出口67が配設される。前記移送有孔板62(米粒移送路65)は、前記下部機枠63bに配設した振動モータ68の振動作用により、米粒を米粒供給口66側から米粒排出口67側に振動移送が可能なようにしてある。前記下部機枠63bは複数のスプリング68を介してベース台69により保持してある。
また本膨化乾燥工程には熱風発生供給装置70を配設する。該熱風発生供給装置70は、灯油バーナー等から構成するバーナー部70aと送風ファン70bとを有する。該送風ファン70bは熱風移送管70c及び熱風供給口70dを介して前記下部機枠63bと連通し、熱風が前記移送有孔板62の下方に供給されるように構成される。前記送風ファン70bとバーナー部70aとの間も熱風移送管70cによって連通されている。前記熱風移送管70cには適宜風量調節弁を設けるとよい。前記上部機枠63aには排風口71を備え、前記移送有孔板62の下方から通風した熱風を排風可能にしてある。該排風口71には、図示しない吸引装置が接続されるとよい。なお、本ステップ11は、膨化乾燥処理装置61を一例に説明したが、膨化乾燥処理装置61以外にマイクロ波照射乾燥装置などでもよく、約150℃〜250℃の高温(過熱温度)で米粒を乾燥することが目的である。
膨化乾燥工程の作用を説明する。膨化乾燥処理装置61において、米粒供給口66から移送有孔板62(米粒移送路65)に供給された、前記ステップ10(水分調質工程)から排出された含水率40%〜55%の米粒(α化され精白米)は、振動作用を受けながら下流方向に移送される間に下方からの過熱熱風の通風作用を受け、乾燥されるととも膨化処理がなされる。過熱熱風の温度約150℃〜250℃の温度が好ましく、過熱熱風を通風させる時間は10分〜20分が好ましい。また、米粒の含水率は約20%〜25%になるようにするのが好ましい。
本発明の特徴的作用:
本膨化乾燥工程においては、過熱熱風の通風作用によって膨化処理がなされるが、米粒表面が裂けて米粒形状が崩れたりすることがない。これは、これまでの処理工程において、特に、ステップ2の予備加圧蒸煮工程の後にステップ3の定量加水工程を行ったことにより、米粒表面をα化して強靭にし、亀裂を生じることなく加水できることに起因する。さらに、この加水処理後の表面に強靭性をもった米粒をステップ6の仕上加圧蒸煮工程に供給するので、当該米粒を略100%までα化する際においても米粒に亀裂を生じることなく米粒形状を保持したままα化処理を終えることができる。そしてさらに、ステップ8の仕上精米工程において米粒は仕上精米処理を受けるが、精米される米粒は既に略完全α化して米粒全体が強靭性を有しているので、米粒形状が崩れることがない。この後、本ステップ11の膨化乾燥工程において、過熱熱風の通風作用によって膨化処理がなされるが、当該米粒略完全α化によって全体的に強靭性を有しているので、米粒形状を崩すことなく膨化処理がなされることになるのである。
ステップ12(仕上乾燥工程):
本仕上乾燥工程では、前工程から排出された膨化処理された米粒を含水率12%以下まで仕上げ乾燥を行うものである。本仕上乾燥工程は、使用する乾燥装置は周知のものでよく、例えば、図7に示したネット乾燥装置72を使用することができる。該ネット乾燥装置72は、図4に示した放冷装置32を改良し、前記ネット状の搬送無端ベルト34aの下方から熱風を供給できる構成のものである。すなわち、熱風発生供給装置73をネット乾燥装置72の本体の下部に接続した構成となっている。熱風発生供給装置73は、バーナー部73a送風ファン73b及び熱風移送管70cを有し、熱風移送管70cを介して熱風が搬送無端ベルト34aの下方から供給・通風できる構成となっている。なお、前記放冷装置32と同じ構成の部分については前述したため説明を省略する。
仕上乾燥工程の作用を説明する。仕上乾燥工程は、前記ネット乾燥装置72を使用し、前ステップ12の膨化処理工程を経た米粒(含水率:約20%〜25%)供給部35から搬送無端ベルト34aの搬送始端側に供給する。搬送始端側に供給された米粒搬送無端ベルト34aによって搬送されながら、熱風発生供給装置73からの80℃〜100℃の熱風の通風を受けて含水率12%以下まで仕上げ乾燥を行い、排出部36から排出される。なお、前記熱風の通風時間は20分〜30分以内であることが好ましい。
上記実施例においては、分搗米を例に説明したが、前述のように本発明において適用できる米粒はこのほか玄米でもよい。
また、上記実施例で示したように、本発明は、前記ステップ1〜ステップ12の各装置を連続使用することにより、製品インスタントライスを原料米粒からバッチ処理ではなく連続処理で効率よく生産することができる製法である。
本発明はインスタントライスの製造方法において、排水処理を必要としない製造方法であるので、製造設備における排水処理設備を必要とぜす設備コストを低減でき、インスタントライスの製造設備として有用なものである。
1 常圧蒸煮装置
2 機壁
2a 底部
2b 排出部
2c 空気排気部
3 回転ドラム
3a 回転軸
3b プーリ
3c 連結板
4 回転ドラム
4a 回転軸
4b プーリ
4c 連結板
5 原料供給管
5a 繰り出しバルブ
6 下方移送管
7 下方移送管
7a 衝撃吸収ダンパー
7b 上方バタフライ弁
7c 下方バラフライ弁
7d ほぐし板
7e エア抜きバルブ
7f 間隙
8 動力伝達ベルト
9 モータ
10 蒸気噴出管
11 蒸気噴出管
12 蒸気管
13 開閉弁
14 加圧蒸煮装置
15 機壁
15a 傾斜シュート管
16 ベルトコンベヤー
16a 搬送無端ベルト
16b 駆動ローラー
16c 従動ローラー
17 加圧加熱蒸気供給部
17a 蒸気管
17b 開閉弁
18 下方移送管
18a 衝撃吸収ダンパー
18b 上方バタフライ弁
18c 下方バタフライ弁
18d エア抜きバルブ
18e 間隙
19 排水部
20 加水装置
21 供給タンク
22 繰り出しバルブ
23 供給管路
23a 噴霧ノズル
23b 米粒流下規制板
24 撹拌移送部
24a 撹拌筒
24b 撹拌移送軸
24c 撹拌移送羽根
24d モータ
24e 排出部
25 テンパリング装置
26 タンク部
26a 流路
26b 繰り出しバルブ
27 還流部
28 サンプル採取手段
29 穀物水分計
30 流路切換弁
31 流路切換弁
31a 流路
32 放冷装置
33 機枠
34 ベルトコンベヤー
34a 搬送無端ベルト
34b 駆動ローラー
34c 従動ローラー
35 供給部
36 排出部
37 外気取入口
38 吸引排風口
39 吸引管
40 排風ファン
41 排気管
42 縦型研削式精米機
43 回転主軸
43a 軸受
44 砥石ロール
45 精白ロール
46 搗精室
47 排風ファン
48 管路
49 多孔スクリーン
50 除糠収容室
51 プーリ
52 動力伝達ベルト
53 プーリ
54 モータ
55 抵抗蓋
56 製品排出口
57 製品排出樋
58 製品排出部
59 原料供給口
60 原料供給調節部
61 膨化乾燥処理装置
62 移送有孔板
63a 上部機枠
63b 下部機枠
64 有孔板
65 米粒移送路
66 米粒供給口
67 米粒排出口
68 スプリング
69 ベース台
70 熱風発生供給装置
70a バーナー部
70b 送風ファン
70c 熱風移送管
70d 熱風供給口
71 排風口
72 ネット乾燥装置
73 熱風発生供給装置
73a バーナー部
73b 送風ファン
73c 熱風移送管

Claims (10)

  1. 分搗米又は玄米の原料米粒を加圧蒸気で蒸煮する予備加圧蒸煮工程と、
    該予備加圧蒸煮工程から排出された米粒を定量加水する定量加水工程と、
    該定量加水工程から排出された米粒を加圧蒸気で蒸煮する仕上加圧蒸煮工程と、
    該仕上加圧蒸煮工程から排出された米粒を仕上精米する仕上精米工程と、
    該仕上精米工程から排出された米粒を定量加水する定量加水工程と、
    該定量加水工程から排出された米粒を過熱乾燥する膨化乾燥工程と、
    該膨化乾燥工程から排出された米粒を加熱乾燥する仕上乾燥工程と、
    を順次設けてなることを特徴とするインスタントライスの製造方法。
  2. 前記膨化乾燥工程は、150℃〜250℃の温度で米粒の含水率が20%〜25%の範囲内になるように乾燥する請求項1に記載のインスタントライスの製造方法。
  3. 前記仕上乾燥工程は、100℃以下の温度で米粒の含水率が12%以下の範囲内になるように乾燥する請求項1に記載のインスタントライスの製造方法。
  4. 前記予備加圧蒸煮工程後の定量加水工程は、20%/h〜80%/hの加水速度で米粒を加水する請求項1に記載のインスタントライスの製造方法。
  5. 前記予備加圧蒸煮工程は、0.001MPa〜0.3MPaの加圧状態で2分〜5分の間行う請求項1に記載のインスタントライスの製造方法。
  6. 前記予備加圧蒸煮工程後の定量加水工程は、米粒を含水率20%〜28%まで加水する請求項1に記載のインスタントライスの製造方法。
  7. 前記仕上加圧蒸煮工程は、0.1MPa〜0.3MPaの加圧状態で2分〜10分の間行う請求項1に記載のインスタントライスの製造方法。
  8. 前記予備加圧蒸煮工程及び/又は仕上加圧蒸煮工程の前工程には、米粒を常圧蒸気で加熱する常圧蒸煮工程を設ける請求項1に記載のインスタントライスの製造方法。
  9. 前記仕上精米工程後及び前記予備加圧蒸煮工程後の各定量加水工程の後工程には各米粒間の含水率を調質する水分調質工程をそれぞれ備える請求項1に記載のインスタントライスの製造方法。
  10. 前記仕上加圧蒸煮工程の後工程に、仕上加圧蒸煮工程から排出された米粒の少なくとも表面の熱を低下させる冷却工程を設ける請求項1に記載のインスタントライスの製造方法。


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