JP5454502B2 - 搬送車システム - Google Patents
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上記の搬送車が円筒状物品をステーションに搬入するときには、搬送車がステーションの近傍に停止して、その後に昇降装置が物品をステーションのアームの位置に合わせるように上下方向に移動させる。その後、ステーションのアームが円筒状物品の中空支持部材内に進入し、中空支持部材をチャックする。その後、昇降装置は物品支承台を下降させ、その後に搬送車はステーションから離れる。また、搬送車の移載機構には、上下方向調整機構に加えて、水平方向調整機構も設けられたものもある。
なお、物品とステーションとの位置決めを行うために移載機構に位置調整機構を設けた構造として、複数のセンサによって検出された位置情報に基づいて、位置調整機構がアームの位置を調整するものが知られている(例えば、特許文献1を参照。)。
搬送車は、一対の測距センサと、マーク検出センサとをさらに有している。一対の測距センサは、支持部材に取り付けられ支持部材の第2水平方向(X)における垂直面までの距離と垂直面に対する傾きとを測定する。マーク検出センサは、支持部材に取り付けられ基準マークを検出して基準マークと検出基準とのずれを測定する。制御部は、第1補正動作と、第2補正動作とを、移動機構に行わせる。第1補正動作では、搬送車本体が垂直面に対して第2水平方向(X)に対向した位置で停止した状態において、一対の測距センサからの検出結果に基づいて、垂直面と第1水平方向(Y)に平行になるように、移動機構は、支持部材を水平旋回方向(θ)に移動させる。第2補正動作では、第1補正動作後に、マーク検出センサからの検出結果に基づいて、基準マークと検出基準とのずれを無くすように、移動機構は、支持部材を上下方向(Z)及び第1水平方向(Y)に移動させる。
この搬送車システムでは、搬送車が停止した後に、基準マークと検出基準とのずれを無くすように、移動機構が支持部材を上下方向(Z)及び第1水平方向(Y)に移動させるので、移載機構による物品の保持部材に対する位置決めの精度が高くなる。
特に、マーク検出センサが搬送車に設けられているので、コストが低くなり、さらに、位置補正動作が迅速に行われる。
図1及び図2を用いて、搬送車システム1について説明する。図1は、本発明の第1実施形態における、搬送車とステーションの位置関係を示す模式的側面図である。図2は、搬送車とステーションの位置関係を示す模式的平面図である。なお、以下の説明では、図1及び図2の左右方向をX方向として、図1の紙面奥行き方向及び図2の紙面直交方向をY方向として、図1の上下方向及び図2の紙面直交方向をZ方向として説明する。
搬送車3は、主に、搬送車本体11と、移載機構12とを備えている。
搬送車本体11は、筐体と、走行機構とを有している。走行機構は、例えば、駆動輪と、従動輪と、走行モータ133(図3を参照)と、操舵モータとを有している。これらの構造は公知の技術であるので説明を省略する。
ステーション5は、例えば、生産機に設けられたチャッキング装置であって、物品7を搬送車3から受け取ることができる。ステーション5は、X方向に所定の間隔を空けて配置された第1保持部41と第2保持部43とから構成されている。
移載機構12は、θ軸調整機構13と、第1XYZ軸調整機構15と、第2XYZ軸調整機構17とから構成されている。
θ軸調整機構13は、搬送車本体11の上に搭載されており、移載機構12の他の構造(すなわち、第1XYZ軸調整機構15及び第2XYZ軸調整機構17)を搬送車本体11の一点を中心に水平方向に回転させる機構である。θ軸調整機構13は、θ軸モータ135(図3を参照)を有している。θ軸モータ135は図示しない電動シリンダを駆動する。
最初に、第1XYZ軸調整機構15に設けられた第1距離測定センサ151及び第1マーク検出センサ155について説明する。
第2距離測定センサ153は、第2固定部材53の第2垂直面53aとの距離を測定するためのセンサである。第2距離測定センサ153は、第2支持部材35の外側面に水平方向に所定間隔離れて設けられている。第2距離測定センサ153は、レーザ光の発光部と受光部とを有している。距離センサとしては、超音波を用いたものでもよい。
第2マーク検出センサ157は、第2基準マーク59の座標を検出するためセンサである。第2マーク検出センサ157の構造は第1マーク検出センサ155と同じである。
図3を用いて、搬送車3の制御構成について説明する。図3は、搬送車の制御構成を示す模式的ブロック図である。
制御部131は、図示していないが、上位のコントローラとの送受信手段を有しており、それによりコントローラから搬送指令を受信するとともに、コントローラに対して搬送結果及び現在位置を報告する。
図5及び図6を用いて、搬送車3のステーション5への接近及び移載動作を説明する。図5は、搬送車の停止及び位置調整制御フローチャートである。
なお、移載機構12のX方向のずれは補正が不要な場合があるので、その場合はX方向の補正動作を行わない。
第1マーク検出センサ155及び第2マーク検出センサ157では、LED光を検出対象にパルス照射して、発光タイミングと同期した反射光をCMOSエリアイメージセンサが2次元画像データとして取得する。そして、信号処理回路が2次元画像データを信号処理する。信号処理回路では予め登録されている第1基準マーク51及び第2基準マーク59の形状と取得した画像との照合を行い、第1基準マーク51及び第2基準マーク59のYZ座標を判定する。
第1基準マーク51のYZ座標が取得されることで、第1マーク検出センサ155の検出中心O1と第1基準マーク51とのずれが得られる。このずれに対して、予めティーチングされることで記憶されている第1基準マーク51と第1アーム49の中心O2のYZ軸位置関係(図6の第2Y方向距離Y2、第2Z方向距離Z2)を加えることで、位置決めのためのY軸移動量(Y1+Y2)とZ軸移動量(Z1+Z2)が直ちに得られる。したがって、第1Y軸調整機構19及び第1Z軸調整機構23の一度の動作で、ロールコア39の中心を第1アーム49のチャック中心に合わせることができる。
上述のように、搬送車3によって粗く位置決めした後に移載機構12によって細かく位置決め制御を行っているので、第2アーム57に対する物品7のロールコア39の位置決め精度が高くなっている。したがって、第1アーム49及び第2アーム57が物品7をチャックする際に、第1アーム49及び第2アーム57が物品7のロールコア39に対して不要に接触することがない。
第2実施形態では、マーク検出センサとして、ON/OFFの2値出力センサを用いる。このセンサでは、検出領域R2に第1基準マーク51が入った瞬間に出力がONに切り替わることで、センサ検出中心位置O1と第1基準マーク51のずれを取得する。
また、座標検出センサであってもエリア内の検出領域の分解能が十分に高くない場合には、図7に示すように検出領域R2に第1基準マーク51が入った瞬間を記憶することで、センサ検出中心位置O1と第1基準マーク51のずれを取得する。この場合には、センサのONとOFFの切り替わりの際のアナログ信号のバラツキが小さいので、検出精度が高くなっている。
以上より、比較的安価なセンサを用いても、基準マークを精度良く検出できる。
図8を用いて、搬送車3のステーション5への接近及び移載動作を説明する。図8は、搬送車の停止及び位置調整制御フローチャートである。
なお、移載機構12のX方向のずれは補正が不要な場合があるので、その場合はX方向の補正動作を行わない。
ステップS15では、第1マーク検出センサ155による第1基準マーク51を検出する動作を開始する。
ステップS17では、移載機構12において第1Y軸調整機構19及び第1Z軸調整機構23が駆動されて、第1支持部材25は第1基準マーク51が第1マーク検出センサ155の検出エリアから外れる位置に移動させられる。
ステップS19では、第1基準マーク51が第1マーク検出センサ155の検出エリアに入るのを待つ。第1基準マーク51が第1マーク検出センサ155の検出エリアに入れば、検出信号がOFFからONに切り替わる又は検出信号が特定の値に変化する。
ステップS21では、移載機構12において第1Y軸調整機構19及び第1Z軸調整機構23が駆動されて、第1支持部材25は、第1基準マーク51が第1マーク検出センサ155の中心に一致するように移動させられる。
第3実施形態では、マーク検出センサとして、エリア内の検出領域の分解能が比較的高い座標検出センサを用いる。このセンサでは、例えば図7に示すように、マークに近く付くほど階段状に出力電流が大きくなる。例えば、出力電流は、4mA〜20mAの範囲で、0.25mAずつ変化する。つまり、切り替わり座標と、その時点での電流値を用いれば、センサ検出中心位置O1と第1基準マーク51のずれが得られる。
図9を用いて、搬送車3のステーション5への接近及び移載動作を説明する。図9は、搬送車の停止及び位置調整制御フローチャートである。
なお、移載機構12のX方向のずれは補正が不要な場合があるので、その場合はX方向の補正動作を行わない。
ステップS15では、第1マーク検出センサ155による第1基準マーク51を検出する動作を開始する。
ステップS21では、移載機構12において第1Y軸調整機構19及び第1Z軸調整機構23が駆動されて、第1支持部材25は、第1基準マーク51が第1マーク検出センサ155の中心に一致するように移動させられる。
第4実施形態に用いられるマーク検出センサは、2次元バーコードを検出し、2次元バーコードの基準位置の座標を出力可能な座標センサである。ターゲットとしては、例えば、図10に示すように、DATAMATRIXコードが用いられる。DATAMATRIXコードは、QRコード(登録商標)より読み取り安定性が向上しているので、良い結果が得られる。
ステップS31では、マーク検出センサは、コードの4隅の4点(1)〜(4)のデータを短時間に複数回取得する。
ステップS33では、制御部は、4点のうち、標準偏差の悪い2点を除去して、標準偏差の良い2点を選択する。なお、選択される2点は対角点であることが条件であり、したがって、(1)と(3)の組み合わせ又は(2)と(4)の組み合わせのいずれかである。
図12及び図13を用いて、第5実施形態を説明する。図12は、第5実施形態における、搬送車とステーションの位置関係を示す模式的側面図である。図13は、搬送車の制御構成を示すブロック図である。
θ軸調整機構83は、Y軸調整機構81の上に搭載されており、移載機構12の他の構造(すなわち、第1XZ軸調整機構84及び第2XZ軸調整機構85)をY軸調整機構81の一点を中心に水平方向に回転させる機構である。θ軸調整機構83は、θ軸モータ135(図13を参照)を有している。θ軸モータ135は図示しない電動シリンダを駆動する。
この実施形態は、第1実施形態のセンサを用いてもよいし、第2実施形態のセンサを用いてもよい。
本発明の実施形態は下記のようにも表現できる。
(A)搬送車システム1は、第1垂直面45a及び第2垂直面53aと、搬送車3とを備えている。第1垂直面45a及び第2垂直面53aは、物品7を保持するための第1アーム49及び第2アーム57の近傍に設けられている。第1垂直面45a及び第2垂直面53aは、平面視で第1水平方向(Y)に延びている。第1垂直面45a及び第2垂直面53aには、第1基準マーク51及び第2基準マーク59が設けられている。搬送車3は、搬送車本体11と、移載機構12と、制御部131とを有している。移載機構12は、搬送車本体11に搭載され物品7を移載する。制御部131は、移載機構12を制御する。移載機構12は、第1支持部材25及び第2支持部材35と、移動機構とを有している。第1支持部材25及び第2支持部材35には、物品7が支持される。移動機構は、搬送車本体11が第1垂直面45a及び第2垂直面53aに対して第1水平方向(Y)に直交する第2水平方向(X)に対向した位置で停止した状態において、第1支持部材25及び第2支持部材35を、水平旋回方向(θ)、第1水平方向(Y)、上下方向(Z)に移動する。
搬送車3は、一対の測距センサと、第1マーク検出センサ155及び第2マーク検出センサ157とをさらに有している。一対の測距センサは、第1支持部材25及び第2支持部材35に取り付けられ第1支持部材25及び第2支持部材35の第2水平方向(X)における第1垂直面45a及び第2垂直面53aまでの距離と第1垂直面45a及び第2垂直面53aに対する傾きとを測定する。第1マーク検出センサ155及び第2マーク検出センサ157は、第1支持部材25及び第2支持部材35に取り付けられ第1基準マーク51及び第2基準マーク59を検出して基準マークと検出基準とのずれを測定する。制御部131は、第1補正動作と、第2補正動作とを、移動機構に行わせる。第1補正動作では、搬送車本体11が第1垂直面45a及び第2垂直面53aに対して第2水平方向(X)に対向した位置で停止した状態において、一対の測距センサからの検出結果に基づいて、第1垂直面45a及び第2垂直面53aと第1水平方向(Y)に平行になるように、移動機構は、第1支持部材25及び第2支持部材35を水平旋回方向(θ)に移動させる。第2補正動作では、第1補正動作後に、第1マーク検出センサ155及び第2マーク検出センサ157からの検出結果に基づいて、第1基準マーク51及び第2基準マーク59と検出基準とのずれを無くすように、移動機構は、第1支持部材25及び第2支持部材35を上下方向(Z)及び第1水平方向(Y)に移動させる。
この搬送車システムでは、搬送車3が停止した後に、第1基準マーク51及び第2基準マーク59と検出基準とのずれを無くすように、移動機構が第1支持部材25及び第2支持部材35を上下方向(Z)及び第1水平方向(Y)に移動させるので、移載機構12による物品7の第1アーム49及び第2アーム57に対する位置決めの精度が高くなる。
特に、第1マーク検出センサ155及び第2マーク検出センサ157が搬送車に設けられているので、コストが低くなり、さらに、位置補正動作が迅速に行われる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施形態及び変形例は必要に応じて任意に組み合せ可能である。
(b)移載機構に用いられた駆動機構の具体例は前記実施形態に限定されない。
(c)基準マークを検出するためのセンサとしては、カメラであってもよい。
3 搬送車
5 ステーション
7 物品
11 搬送車本体
12 移載機構
13 θ軸調整機構(水平旋回方向移動部)
15 第1XYZ軸調整機構
17 第2XYZ軸調整機構
19 第1Y軸調整機構(第1方向移動部)
21 第1X軸調整機構(第2方向移動部)
23 第1Z軸調整機構(上下方向移動部)
25 第1支持部材
25a 受け部
29 第2Y軸調整機構(第1方向移動部)
31 第2X軸調整機構(第2方向移動部)
33 第2Z軸調整機構(上下方向移動部)
35 第2支持部材
35a 受け部
37 ロール状部材
39 ロールコア
41 第1保持部
43 第2保持部
45 第1固定部材
45a 第1垂直面
47 第1アーム支持部材
49 第1アーム(保持部材)
51 第1基準マーク
53 第2固定部材
53a 第2垂直面
55 第2アーム支持部材
57 第2アーム(保持部材)
59 第2基準マーク
81 Y軸調整機構
83 θ軸調整機構
84 第1XZ軸調整機構
85 第2XZ軸調整機構
131 制御部
133 走行モータ
135 θ軸モータ
137 Y1軸モータ
139 Y2軸モータ
141 X1軸モータ
143 X2軸モータ
145 Z1軸モータ
147 Z2軸モータ
151 第1距離測定センサ(測距センサ)
153 第2距離測定センサ(測距センサ)
155 第1マーク検出センサ
157 第2マーク検出センサ
159 Y軸モータ
Claims (3)
- 物品を保持するための保持部材の近傍に設けられ、平面視で第1水平方向(Y)に延びており、基準マークが設けられた垂直面と、
搬送車本体と、前記搬送車本体に搭載され前記物品を移載するための移載機構と、前記移載機構を制御する制御部とを有する搬送車と、を備え、
前記移載機構は、前記物品が支持される支持部材と、前記搬送車本体が前記垂直面に対して第1水平方向(Y)に直交する第2水平方向(X)に対向した位置で停止した状態において、前記支持部材を、水平旋回方向(θ)、第1水平方向(Y)、上下方向(Z)に移動する移動機構とを有しており、
前記搬送車は、
前記支持部材に取り付けられ前記支持部材の第2水平方向(X)における前記垂直面までの距離と前記垂直面に対する傾きとを測定するための一対の測距センサと、
前記支持部材に取り付けられ前記基準マークを検出するためのマーク検出センサと、
をさらに有しており、
前記マーク検出センサは、2次元バーコードを検出し、前記2次元バーコードの基準位置の座標を基準マークの座標として出力可能な座標センサであり、
前記制御部は、
前記搬送車本体が前記垂直面に対して第2水平方向(X)に対向した位置で停止した状態において、前記一対の測距センサからの検出結果に基づいて、前記垂直面と第1水平方向(Y)に平行になるように、前記移動機構に前記支持部材を水平旋回方向(θ)に移動させる第1補正動作と、
前記第1補正動作後に、前記マーク検出センサが検出した前記2次元バーコードの四隅の複数の測定結果から偏差の良い対角座標を選出し、その中間点の座標を前記基準マークの座標と判断し、前記基準マークと検出基準とのずれを無くすように、前記移動機構に前記支持部材を上下方向(Z)及び第1水平方向(Y)に移動させる第2補正動作と、を行わせる、
搬送車システム。 - 前記マーク検出センサは、前記基準マークに接近すると出力が切り替わるセンサであり、
前記制御部は、前記マーク検出センサが第1水平方向(Y)及び/又は上下方向(Z)に移動して前記出力の切り替わりに基づいて前記基準マークと前記検出基準とのずれを判断する、請求項1に記載の搬送車システム。 - 前記マーク検出センサは、前記基準マークの座標を出力可能な座標センサである、請求項1に記載の搬送車システム。
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