JP5451305B2 - インバータ制御装置、および、このインバータ制御装置を備える太陽光発電システム - Google Patents

インバータ制御装置、および、このインバータ制御装置を備える太陽光発電システム Download PDF

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Description

本発明は、太陽電池が生成する直流電力を交流電力に変換して電力系統に供給するインバータ装置を制御するインバータ制御装置、および、このインバータ制御装置を備える太陽光発電システムに関し、特に、夜間も太陽光発電システムの状態を知らせることができるものに関する。
従来、太陽電池が生成する直流電力をインバータ装置によって交流電力に変換し、接続されている負荷および電力系統に供給する太陽光発電システムが開発されている。インバータ装置は、インバータ制御装置から入力されるPWM信号に基づいて、直流電力を交流電力に変換する。インバータ制御装置は、太陽光発電システムに設けられた電圧センサおよび電流センサの検出信号に基づいて、PWM信号を生成する。
また、例えば発電事業用などの太陽光発電システムにおいては、接続している電力系統の状態や太陽電池の発電状態を監視する必要があるので、インバータ制御装置が、各センサの検出信号に基づいて各種計測値を演算し、当該各種計測値を監視装置に送信している。接続している電力系統の状態の監視は夜間も継続して行う必要があるので、インバータ制御装置は、各種計測値の演算および監視装置への送信のための電力を、夜間においても必要とする。しかしながら、太陽電池は夜間ほとんど発電を行わないので、太陽電池からインバータ制御装置に電力を供給することができない。したがって、電力系統からインバータ制御装置に電力を供給する方法が開発されている。例えば、特開2003−18749号公報には、日没時において、インバータ回路を制御するマイクロコンピュータに電力系統から交流電力を供給することが記載されている。
図5は、従来のインバータ制御装置を説明するためのブロック図であり、当該インバータ制御装置を備える太陽光発電システムの一例を示している。
同図に示すインバータ制御装置900は、電力系統Cから交流電力を供給されるように構成されている。電力系統Cから入力される交流電圧は、電源回路901で所定の直流電圧に変換されて、各部(例えば、PWM信号を生成する制御部およびドライブ回路や、各センサの検出信号に基づいて各種計測値を演算する計測部や、演算された各種計測値を監視装置Dに送信する通信部などであり、同図においては図示していない。)に入力される。したがって、インバータ制御装置900は、夜間でも電力の供給を受けることができる。
特開2003−18749号公報
太陽電池1の発電電力は日射強度や気温などの気象条件に影響を受ける。太陽電池1から供給される電力が小さくなると、インバータ装置2を稼動させるために必要な電力をまかなうことができなくなる。したがって、インバータ制御装置900には、太陽電池1から供給される電力がインバータ装置2を稼動させるために必要な電力以下になると判断するとインバータ装置2を停止させ、太陽電池1から入力される電圧が高くなってインバータ装置2を稼動させるために必要な電力が供給できると判断するとインバータ装置2を起動する機能が設けられている。例えば夜間には、太陽電池1からほとんど電力が供給されないので、インバータ制御装置900は、インバータ装置2の停止状態を維持する。この場合、インバータ制御装置900は、PWM信号を生成する必要がない。
しかしながら、インバータ制御装置900においては、PWM信号を生成するための制御部およびドライブ回路にも電力系統Cから電力が供給される。したがって、インバータ制御装置900は、夜間、制御部およびドライブ回路において、不要な電力を消費することになる。
特開2003−18749号公報には、不要な電力消費を削減するために、インバータ装置の運転終了時に電力系統からの電力供給を遮断することも記載されている。しかしながら、図5に示すインバータ制御装置900において電力系統Cからの電力供給を遮断すると、各種計測値を監視装置Dに送信することができなくなる。
また、監視装置Dに各種計測値を送信する必要がない小規模の太陽光発電システム(例えば、家庭用など)においても、夜間、各種計測値を表示させる必要がある場合は電力が必要となる。この場合も、図5に示すインバータ制御装置900のように電力系統Cから交流電力を供給する構成とすると、夜間、制御部およびドライブ回路において、不要な電力を消費することになる。
本発明は上記した事情のもとで考え出されたものであって、夜間など太陽電池がほとんど発電を行わない期間にも電力が供給され、かつ、不要な電力消費を可及的に削減することができるインバータ制御装置を提供することをその目的としている。
上記課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
本発明の第1の側面によって提供されるインバータ制御装置は、太陽電池が生成する直流電力を交流電力に変換して電力系統に供給するインバータ装置を制御するインバータ制御装置であって、前記電力系統から第1の電路を介して供給される電力を駆動電力として、前記インバータ装置を制御するためのPWM信号を生成する動作を行うPWM信号生成手段と、前記第1の電路の開閉を行う開閉手段と、前記電力系統から第2の電路を介して供給される電力を駆動電力として、前記PWM信号生成手段が前記PWM信号を生成できるか否かを判定する動作を行う判定手段と、前記判定手段によって前記PWM信号生成手段が前記PWM信号を生成できないと判定されている間、前記開閉手段を開く開閉制御手段と、前記第2の電路の開閉を行う第2の開閉手段と、前記電力系統から第3の電路を介して供給される電力を駆動電力として、前記第2の開閉手段に前記第2の電路を閉じさせることを要求する要求命令を受信する動作を行う受信手段と、前記電力系統から第3の電路を介して供給される電力を駆動電力として、前記判定手段を機能させる必要があるか否かを判定する動作を行う第2の判定手段と、前記第2の判定手段によって前記判定手段を機能させる必要がないと判定されている間で、かつ、前記受信手段が前記要求命令を受信していない場合に、前記第2の開閉手段を開く第2の開閉制御手段とを備えることを特徴とする。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記判定手段は、前記太陽電池から前記インバータ装置に入力される直流電圧が所定の閾値電圧未満である場合に、前記PWM信号生成手段が前記PWM信号を生成できないと判定する。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記閾値電圧は、前記PWM信号生成手段が前記PWM信号の生成を開始する電圧として設定されている起動電圧より小さい値として設定されている。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記電力系統から前記第2の電路を介して供給される電力を駆動電力として、検出手段によって検出される前記インバータ装置の入出力に関する電気的情報に基づいて計測値を演算する動作を行う演算手段と、前記電力系統から前記第2の電路を介して供給される電力を駆動電力として、前記演算手段によって演算された計測値を通信回線によって外部に送信する動作を行う送信手段とを更に備える。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記電力系統から前記第2の電路を介して供給される電力を駆動電力として、検出手段によって検出される前記インバータ装置の入出力に関する電気的情報に基づいて計測値を演算する演算手段と、前記電力系統から前記第2の電路を介して供給される電力を駆動電力として、前記演算手段によって演算された計測値を表示する表示手段とを更に備える。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記PWM信号生成手段が生成するPWM信号を増幅してインバータ装置に入力するドライブ手段を更に備える。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記第2の判定手段は、前記太陽電池から前記インバータ装置に入力される直流電圧が所定の第2の閾値電圧未満である場合に、前記判定手段を機能させる必要がないと判定する。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記第2の閾値電圧は、前記PWM信号生成手段が前記PWM信号の生成を開始する電圧として設定されている起動電圧より小さい値として設定されている。
本発明の第2の側面によって提供される太陽光発電システムは、前記太陽電池と、前記インバータ装置と、本発明の第1の側面によって提供されるインバータ制御装置とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、PWM信号生成手段がPWM信号を生成できないと判定されている間、開閉手段によって第1の電路が開かれるので、PWM信号生成手段に電力が供給されない。夜間などの太陽電池がほとんど発電を行わないときは、太陽電池から入力される直流電圧が起動電圧に達しないので、PWM信号生成手段はPWM信号を生成しない。したがって、このようなときにPWM信号生成手段に電力が供給されて不要な電力が消費されることを防ぐことができる。なお、インバータ装置に入力される直流電圧が起動電圧以下に設定されている閾値電圧未満であるか否かで判定手段が判定を行う場合、当該直流電圧が閾値電圧未満であればPWM信号生成手段がPWM信号の生成を行わないので、適切な判定を行うことができる。
また、PWM信号生成手段がPWM信号を生成できないと判定されている間であっても、第2の電路を介して、電力系統から判定手段に電力が供給される。したがって、夜間であっても、判定手段による判定は継続される。また、演算手段、送信手段、および表示手段が、第2の電路を介して、電力系統から電力を供給されるようにされている場合、夜間であっても電力が供給される。したがって、夜間であっても、演算手段による計測値の演算、送信手段による当該計測値の外部への送信、および表示手段による当該計測値の表示が継続される。
また、第2の判定手段の判定結果および受信手段による要求命令の受信状況によって第2の開閉手段が第2の電路を開閉する構成とした場合、第2の判定手段が判定手段を機能させる必要がないと判定し受信手段が要求命令を受信していないときは第2の電路が開かれて、判定手段など(演算手段、送信手段、表示手段が設けられている場合はこれらも含む。)に電力が供給されなくなる。したがって、このようなときに判定手段などに電力が供給されて不要な電力が消費されることを防ぐことができる。なお、インバータ装置に入力される直流電圧が起動電圧以下に設定されている閾値電圧未満であるか否かで第2の判定手段が判定を行う場合、当該直流電圧が閾値電圧未満であればPWM信号生成手段がPWM信号の生成を行わないことにより判定手段による判定を行なう必要がないので、適切な判定を行うことができる。
また、第3の電路を介して、電力系統から受信手段および第2の判定手段に常に電力が供給されている。したがって、夜間であっても、受信手段による要求命令の受信および第2の判定手段による判定は継続される。これにより、夜間であっても受信手段が要求命令を受信した場合は第2の電路が閉じられるので、判定手段など(演算手段、送信手段、表示手段が設けられている場合はこれらも含む。)に電力が供給されて、判定手段による判定が再開される(演算手段、送信手段、表示手段が設けられている場合は、演算手段による計測値の演算、送信手段による当該計測値の外部への送信、および表示手段による当該計測値の表示も再開される)。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
本発明に係るインバータ制御装置の第1実施形態を説明するためのブロック図である。 太陽電池が出力する直流電圧に応じた、ドライブ回路、制御部、および各開閉器の動作を説明するためのタイミングチャートである。 本発明に係るインバータ制御装置の第2実施形態を説明するためのブロック図である。 太陽電池が出力する直流電圧および監視装置から入力される要求信号に応じた、開閉器の動作を説明するためのタイミングチャートである。 従来のインバータ制御装置を備える太陽光発電システムを説明するためのブロック図である。
以下、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して具体的に説明する。
図1は、本発明に係るインバータ制御装置の第1実施形態を説明するためのブロック図であり、当該インバータ制御装置を備える太陽光発電システムの一例を示している。太陽光発電システムAは、太陽電池1、インバータ装置2、変圧器3、開閉器4、電圧センサ5,7、電流センサ6,8、およびインバータ制御装置9を備えている。太陽光発電システムAは、太陽電池1が生成する直流電力をインバータ装置2によって交流電力に変換し、接続されている負荷Bおよび電力系統Cに供給するものである。
太陽電池1は、太陽光エネルギーを電気エネルギーに変換して、直流電力を生成するものであり、生成された直流電力をインバータ装置2に出力する。
インバータ装置2は、PWM制御型インバータ装置である。インバータ装置2は、インバータ制御装置9から入力されるPWM信号に基づいて図示しないスイッチング素子のオンオフを切り替えることで、太陽電池1から入力される直流電圧を交流電圧に変換する。インバータ装置2は、図示しないフィルタ回路によってスイッチングノイズを除去された交流電圧を出力する。インバータ装置2は、インバータ制御装置9からPWM信号を入力されることで稼動状態になり、インバータ制御装置9がPWM信号の出力を停止すると停止状態になる。
変圧器3は、インバータ装置2より出力される交流電圧を所定の昇圧比で昇圧するものである。この所定の昇圧比は、予め設定されている起動電圧が太陽電池1から入力されたときに、インバータ装置2が出力する交流電圧を電力系統Cの交流電圧である系統電圧と同一レベルに昇圧する昇圧比である。なお、起動電圧は、インバータ装置2を起動させることができることを判断するために設定されている閾値電圧である。太陽電池1から出力される直流電圧が当該起動電圧以上になった場合、インバータ制御装置9がインバータ装置2へのPWM信号の出力を開始し、インバータ装置2が起動されて稼動状態になる。
開閉器4は、インバータ制御装置9から閉信号(例えば、ハイレベル信号)が入力されたときに電路を閉じて、変圧器3の出力端と負荷Bおよび電力系統Cとを接続する。これにより、変圧器3より出力される交流電力が負荷Bおよび電力系統Cに供給される。一方、インバータ制御装置9から開信号(例えば、ローレベル信号)が入力されたとき、開閉器4は、電路を開いて、変圧器3の出力端と負荷Bおよび電力系統Cとの接続を開放する。なお、本実施形態では、インバータ制御装置9から開閉器4に出力される開信号をローレベル信号とし、閉信号をハイレベル信号としているが、これに限られない。開信号をハイレベル信号とし、閉信号をローレベル信号としてもよい。また、開信号と閉信号をそれぞれパルス幅の異なるパルス信号としてもよい。
電圧センサ5は、太陽電池1が出力する直流電圧(すなわち、インバータ装置2に入力される直流電圧)を検出するものであり、検出された直流電圧信号をインバータ制御装置9に出力する。電流センサ6は、太陽電池1が出力する直流電流(すなわち、インバータ装置2に入力される直流電流)を検出するものであり、検出された直流電流信号をインバータ制御装置9に出力する。電圧センサ7は、電力系統Cの系統電圧を検出するものであり、検出された系統電圧信号をインバータ制御装置9に出力する。電流センサ8は、負荷Bおよび電力系統Cに出力される交流電流を検出するものであり、検出された交流電流信号をインバータ制御装置9に出力する。
インバータ制御装置9は、インバータ装置2のスイッチング素子のオンオフの切り替えを制御するPWM信号を出力するものである。インバータ制御装置9は、各センサ5,6,7,8より入力される電圧信号および電流信号に基づいて目標とする出力電圧信号である指令値信号を生成し、当該指令値信号と予め設定されている周波数の三角波信号であるキャリア信号とから三角波比較法によってPWM信号を生成して出力する。なお、PWM信号の生成方法はこれに限られず、例えばヒステリシス制御法など、他の方法であってもよい。
インバータ制御装置9は、電圧センサ5より入力される直流電圧が起動電圧以上になった場合に、PWM信号の生成および出力を開始する。これにより、インバータ装置2が電力変換動作を開始する。また、インバータ制御装置9は、インバータ出力電圧信号が、電圧センサ7より入力される系統電圧信号と一致した場合に、開閉器4に閉信号を出力する。これにより、開閉器4が電路を閉じて、変圧器3より出力される交流電力が負荷Bおよび電力系統Cに供給される。なお、インバータ出力電圧信号は、電圧センサ5より入力される直流電圧信号と、インバータ制御装置9においてPWM信号生成のために設定されている制御パラメータと、変圧器3に設定されている昇圧比とから演算される電圧信号である。なお、変圧器3と開閉器4との間に電圧センサを設けて、インバータ出力電圧信号を直接検出する構成としてもよい。
また、インバータ制御装置9は、電圧センサ5より入力される直流電圧信号と電流センサ6より入力される直流電流信号とから太陽電池1より入力される直流電力を演算し、当該入力直流電力がインバータ装置2の無負荷損失電力より小さくなった場合に、PWM信号の生成動作を停止し、開閉器4に開信号を出力する。PWM信号が入力されなくなったインバータ装置2は電力変換動作を停止し、開信号が入力された開閉器4は電路を開く。これにより、太陽光発電システムAによる負荷Bおよび電力系統Cへの電力供給が停止する。
また、インバータ制御装置9は、太陽電池1の発電状態や電力系統Cの状態を監視するために、各センサ5,6,7,8より入力される電圧信号および電流信号に基づいて演算される各種計測値(例えば、太陽電池1の出力電力や積算電力量、系統電圧など)を監視装置Dに送信する。また、これらの各種計測値を表示装置に表示する。
インバータ制御装置9は、ドライブ回路91、制御部92、計測部93a、通信部93b、表示部93c、判定部93d、開閉器94、および電源回路95,96,97を備えている。
ドライブ回路91は、制御部92より入力されるPWM信号を増幅してインバータ装置2に出力するものである。本実施形態において、ドライブ回路91は、低圧部に入力されるPWM信号をフォトカプラで高圧部に伝達することで、インバータ制御装置9とインバータ装置2との絶縁を行っている。なお、ドライブ回路91の構成は、これに限定されない。ドライブ回路91は、制御部92からPWM信号を入力されることによりPWM信号の増幅動作を開始する。電源回路95は、ドライブ回路91に電力を供給するものである。電源回路95は、開閉器94を介して電力系統Cより交流電圧を入力され、所定の直流電圧に変換してドライブ回路91に出力する。なお、制御部92で生成されるPWM信号を増幅する必要がなく、インバータ制御装置9とインバータ装置2とを絶縁する必要がない場合は、ドライブ回路91を設けなくてもよい。
制御部92は、PWM信号を生成して出力するものである。制御部92は、各センサ5,6,7,8が検出した電圧信号および電流信号を計測部93aより入力され、指令値信号を生成する。指令値信号の生成には、従来知られている方法が用いられる。制御部92は、キャリア信号を生成し、キャリア信号と指令値信号とから三角波比較法によってPWM信号を生成して、ドライブ回路91に出力する。なお、PWM信号の生成方法は、三角波比較法に限定されず、例えばヒステリシス制御法など、他の方法であってもよい。
制御部92は、電圧センサ5によって検出される直流電圧が起動電圧以上になった場合に、PWM信号の生成動作を開始する。また、制御部92は、インバータ出力電圧信号が電圧センサ7によって検出される系統電圧信号に一致した場合に、開閉器4に閉信号を出力する。また、制御部92は、電圧センサ5によって検出された直流電圧信号と電流センサ6によって検出された直流電流信号とから太陽電池1より入力される直流電力を演算し、当該入力直流電力がインバータ装置2の無負荷損失電力より小さくなった場合に、PWM信号の生成動作を停止し、開閉器4に開信号を出力する。電源回路96は、制御部92に電力を供給するものである。電源回路96は、開閉器94を介して電力系統Cより交流電圧を入力され、所定の直流電圧に変換して制御部92に出力する。
開閉器94は、電力系統Cと電源回路95および電源回路96との接続を開閉するものである。開閉器94は、後述する判定部93dから閉信号(例えば、ハイレベル信号)が入力されたときに電路を閉じる。これにより、電力系統Cから電源回路95および電源回路96に交流電力が供給される。また、開閉器94は、判定部93dから開信号(例えば、ローレベル信号)が入力されたときに電路を開く。これにより、電力系統Cから電源回路95および電源回路96への交流電力の供給が停止される。なお、本実施形態では、判定部93dから開閉器94に出力される開信号をローレベル信号とし、閉信号をハイレベル信号としているが、これに限られない。開信号をハイレベル信号とし、閉信号をローレベル信号としてもよい。また、開信号と閉信号をそれぞれパルス幅の異なるパルス信号としてもよい。
計測部93aは、電圧センサ5から直流電圧信号、電流センサ6から直流電流信号、電圧センサ7から系統電圧信号、電流センサ7から交流電流信号をそれぞれ入力される。計測部93aは、これら入力された電圧信号および電流信号を制御部92に出力する。また、計測部93aは、これら入力された電圧信号および電流信号から演算される各種計測値を表示部93cおよび通信部93bに出力する。演算される計測値は、太陽電池1の発電状態を監視するための太陽電池1の出力電圧、出力電流、これらから演算される出力電力(発電電力)および積算電力量、電力系統Cの状態を監視するための系統電圧、負荷Bおよび電力系統Cに出力される出力電流などである。
通信部93bは、計測部93aより入力される各種計測値を、太陽光発電システムAの外部(例えば、集中管理室など)に設けられている監視装置Dに送信するものである。監視装置Dは、太陽光発電システムAを監視するためのコンピュータであり、通信部93bにケーブルで接続されている。なお、本実施形態では、通信部93bと監視装置Dとはケーブルで接続されているが、これに限られず、通信部93bと監視装置Dとが無線通信で送受信を行うようにしてもよい。なお、各種計測値は、所定のタイミングで通信部93bから監視装置Dに送信されるようにしてもよいし、監視装置Dからの送信命令に応じて通信部93bから監視装置Dに送信されるようにしてもよい。
表示部93cは、計測部93aより入力される各種計測値を表示するものであり、例えば、LED表示装置である。表示部93cは、所定の操作ボタン(図示せず)が押圧される毎に、各種計測値を順に表示画面に表示する。なお、表示部93cは、LED表示装置に限定されず、例えば液晶表示装置やCRT表示装置であってもよい。また、各種計測値の表示方法も限定されず、全てまたは複数の計測値を一度に表示画面に表示するようにしてもよい。
判定部93dは、電圧センサ5より入力される直流電圧信号が所定の直流不足電圧以上か否かを判定するものである。なお、直流不足電圧は、起動電圧より小さい電圧として予め設定されており、ドライブ回路91および制御部92に電力を供給するか否かを判定するための閾値電圧である。判定部93dは、直流電圧信号が直流不足電圧以上の場合、開閉器94に閉信号を出力する。閉信号を入力された開閉器94は、電路を閉じる。これにより、電力系統Cから電源回路95および電源回路96に交流電力が供給される。一方、判定部93dは、直流電圧信号が直流不足電圧未満の場合、開閉器94に開信号を出力する。開信号を入力された開閉器94は、電路を開く。これにより、電力系統Cから電源回路95および電源回路96への交流電力の供給が停止される。
電源回路97は、計測部93a、通信部93b、表示部93c、および判定部93dに電力を供給するものである。電源回路97は、電力系統Cより交流電圧を入力され、所定の直流電圧に変換して計測部93a、通信部93b、表示部93c、および判定部93dに出力する。なお、電流センサ6,8および電圧センサ5にも電源回路97から電力が供給されるが、図1においてはその記載を省略している。
次に、インバータ制御装置9の動作について、図2に示すタイミングチャートを参照して説明する。
図2は、日出から日没までの太陽電池1が出力する直流電圧に応じた、ドライブ回路91、制御部92、開閉器94、および開閉器4の動作を説明するためのタイミングチャートである。
同図(a)は、太陽電池1が出力する直流電圧(インバータ装置2に入力される直流電圧)の、日出から日没までの変化を示している。横軸は時刻tを示しており、t1が日出の時刻でありt7が日没の時刻である。縦軸は、太陽電池1が出力する直流電圧Vを示している。なお、直流電圧Vは、電圧センサ5によって検出される。太陽電池1は日射強度に応じて直流電力を生成するので、直流電圧Vは、日出(t=t1)から徐々に上昇してゆき、夕方には徐々に下降して、日没(t=t7)でゼロになる。なお、同図(a)に示すグラフは理想的なものであって、実際には、日射強度の変化が一定でないことや他の要因(気温や太陽電池1のかかる影など)によって、直流電圧Vは変化する。また、実際には、日出および日没に直流電圧Vがゼロになるわけではない。なお、上述したように、インバータ制御装置9では、直流不足電圧V1と起動電圧V2とが予め設定されている。同図(a)において、直流電圧Vは、t=t2及びt6で直流不足電圧V1になり、t=t3で起動電圧V2になっている。
同図(b)は開閉器94の開閉状態を示しており、同図(c)はドライブ回路91および制御部92の動作状態を示しており、同図(d)は開閉器4の開閉状態を示している。
日出時(t=t1)において、開閉器94は電路を開いた状態である。この場合、電力系統Cから電源回路95および電源回路96に交流電力が供給されないので、ドライブ回路91および制御部92は稼動できず、停止状態である。また、開閉器4も電路を開いた状態である。したがって、太陽光発電システムAは、負荷Bおよび電力系統Cに電力を供給しない。
時刻t=t2で直流電圧V=直流不足電圧V1になったときに、判定部93dは開閉器94に閉信号を出力する。閉信号を入力された開閉器94は、電路を閉じる(同図(b)のt=t2参照)。これにより、電力系統Cから電源回路95および電源回路96に交流電力が供給される。したがって、ドライブ回路91および制御部92は、稼動可能な状態になる。しかし、ドライブ回路91および制御部92はまだ停止状態であり、開閉器4も電路を開いた状態である。したがって、太陽光発電システムAは、負荷Bおよび電力系統Cに電力を供給しない。なお、実際には、時刻t=t2で直流電圧V=直流不足電圧V1になってから開閉器94が電路を閉じるまでの間には、判定部93dによる判定、閉信号の伝達、および開閉器94の閉動作によるタイムラグが発生するが、同図においては、これらのタイムラグが発生しない理想的な状況を想定して表している。
時刻t=t3で直流電圧V=起動電圧V2になったときに、制御部92は稼動を開始し(同図(c)のt=t3参照)、PWM信号を生成してドライブ回路91に出力する。したがって、ドライブ回路91も稼動を開始し、PWM信号を増幅してインバータ装置2に出力する。これにより、太陽電池1より入力される直流電力がインバータ装置2によって交流電力に変換される。しかし、開閉器4が電路を開いた状態なので、太陽光発電システムAは、負荷Bおよび電力系統Cに電力を供給しない。なお、実際には、時刻t=t3で直流電圧V=起動電圧V2になってからドライブ回路91が稼動を開始するまでの間には、制御部92による判定、PWM信号の生成、およびPWM信号のドライブ回路91への伝達によるタイムラグが発生するが、同図においては、これらのタイムラグが発生しない理想的な状況を想定して表している。
制御部92は、稼動を開始後、インバータ出力電圧信号と電圧センサ7によって検出される系統電圧信号とが一致するか否かを判定する。同図(a)の時刻t=t4でインバータ出力電圧信号と系統電圧信号とが一致したと判定されると、制御部92は、開閉器4に閉信号を出力する。閉信号を入力された開閉器4は、電路を閉じる(同図(d)のt=t4参照)。これにより、太陽光発電システムAは、負荷Bおよび電力系統Cに電力の供給を開始する。なお、実際には、時刻t=t4で一致したと判定されてから開閉器4が電路を閉じるまでの間には、制御部92から開閉器4への閉信号の伝達および開閉器4の閉動作によるタイムラグが発生するが、同図においては、これらのタイムラグが発生しない理想的な状況を想定して表している。
太陽光発電システムAによる電力の供給は、太陽電池1より入力される直流電力がインバータ装置2の無負荷損失電力より小さくなるまで継続される。制御部92は、電圧センサ5によって検出された直流電圧信号と電流センサ6によって検出された直流電流信号とから太陽電池1より入力される直流電力を演算し、当該入力直流電力がインバータ装置2の無負荷損失電力より小さくなったか否かを判定する。
同図(a)の時刻t=t5で太陽電池1より入力される直流電力がインバータ装置2の無負荷損失電力より小さくなったと判定されると、制御部92は、稼動を停止し(同図(c)のt=t5参照)、開閉器4に開信号を出力する。制御部92の稼動停止によってPWM信号が入力されなくなるので、ドライブ回路91も稼動を停止する(同図(c)のt=t5参照)。また、開信号を入力された開閉器4は、電路を開く(同図(d)のt=t5参照)。これにより、太陽光発電システムAは、負荷Bおよび電力系統Cへの電力の供給を停止する。なお、実際には、時刻t=t5で太陽電池1より入力される直流電力がインバータ装置2の無負荷損失電力より小さくなったと判定されてからドライブ回路91が稼動を停止するまでの間には、制御部92によるPWM信号の生成動作の停止、およびドライブ回路91へのPWM信号の停止の伝達によるタイムラグが発生する。また、時刻t=t5で無負荷損失電力より小さくなったと判定されてから開閉器4が電路を開くまでの間には、制御部92から開閉器4への開信号の伝達および開閉器4の開動作によるタイムラグが発生する。しかし、同図においては、これらのタイムラグが発生しない理想的な状況を想定して表している。
太陽光発電システムAによる電力の供給が停止されてから更に直流電圧Vが低下し、時刻t=t6で直流電圧V=直流不足電圧V1になったときに、判定部93dは開閉器94に開信号を出力する。開信号を入力された開閉器94は、電路を開く(同図(b)のt=t6参照)。これにより、電力系統Cから電源回路95および電源回路96への交流電力の供給が遮断される。なお、実際には、時刻t=t6で直流電圧V=直流不足電圧V1になってから開閉器94が電路を開くまでの間には、判定部93dによる判定、開信号の伝達、および開閉器94の開動作によるタイムラグが発生するが、同図においては、これらのタイムラグが発生しない理想的な状況を想定して表している。
次に、インバータ制御装置9の作用について説明する。
インバータ制御装置9は、電圧センサ5によって検出された直流電圧Vが直流不足電圧V1未満の場合、開閉器94を開いて、電力系統Cから電源回路95および電源回路96への交流電力の供給を遮断する。したがって、夜間など太陽電池1がほとんど発電を行わない期間において、ドライブ回路91および制御部92に電力が供給されないので、不要な電力消費を削減することができる。一方、計測部93a、通信部93b、表示部93c、および判定部93dに電力を供給する電源回路97へは、常に、電力系統Cから交流電力が供給される。したがって、夜間など太陽電池1がほとんど発電を行わない期間でも、計測部93a、通信部93b、表示部93c、および判定部93dには電力が供給されるので、各種計測値を表示部93cに表示し、通信部93bを介して監視装置Dに送信することができる。
なお、上記第1実施形態においては、夜間の太陽電池1が発電を行わない時間帯について説明したが、これに限られない。夜間以外でも、日射強度が低下したり、太陽電池1に影がかかったり、太陽電池1が故障した場合などにも、太陽電池1から出力される直流電圧は低下する。これらの場合でも、インバータ制御装置9は、電圧センサ5によって検出される直流電圧Vが直流不足電圧V1未満の場合に開閉器94を開いて、電力系統Cから電源回路95および電源回路96への交流電力の供給を遮断するので、不要な電力消費を削減することができる。
なお、上記第1実施形態においては、計測部93a、通信部93b、表示部93c、および判定部93dには常に電力が供給されるが、これに限られない。例えば、監視装置Dから要求があるまでは、計測部93a、通信部93b、表示部93c、および判定部93dにも電力を供給しないようにしてもよい。
図3は、本発明に係るインバータ制御装置の第2実施形態を説明するためのブロック図であり、当該インバータ制御装置を備える太陽光発電システムの一例を示している。なお、同図において、上記第1実施形態に係るインバータ制御装置9(図1参照)と同一または類似の要素には、同一の符号を付している。
インバータ制御装置9’は、監視部99および電源回路100が設けられている点と、電源回路97と電力系統Cとの間に開閉器98が設けられている点とで、上記第1実施形態に係るインバータ制御装置9(図1参照)とは異なる。
開閉器98は、電力系統Cと電源回路97との接続を開閉するものである。開閉器98は、後述する監視部99から閉信号(例えば、ハイレベル信号)が入力されたときに電路を閉じる。これにより、電力系統Cから電源回路97に交流電力が供給される。また、開閉器98は、監視部99から開信号(例えば、ローレベル信号)が入力されたときに電路を開く。これにより、電力系統Cから電源回路97への交流電力の供給が停止される。なお、本実施形態では、監視部99から開閉器98に出力される開信号をローレベル信号とし、閉信号をハイレベル信号としているが、これに限られない。開信号をハイレベル信号とし、閉信号をローレベル信号としてもよい。また、開信号と閉信号をそれぞれパルス幅の異なるパルス信号としてもよい。
監視部99は、電圧センサ5から入力される直流電圧信号と監視装置Dから入力される要求信号とに基づいて、開閉器98に開信号または閉信号を出力するものである。要求信号とは、操作者の操作によって監視装置Dが送信する信号であり、計測部93aで演算される各種計測値の送信を要求するための信号である。なお、監視装置Dは、操作者の操作以外にも、定期的に(例えば1時間毎など)要求信号を送信するようにしてもよい。本実施形態において、要求信号はハイレベル信号とされ、監視装置Dは要求信号を出力する場合以外は、ローレベル信号を監視部99に出力する。
監視部99は、直流電圧Vが直流不足電圧V1以上の場合、または、要求信号が入力されている場合に、開閉器98に閉信号を出力する。閉信号を入力された開閉器98は、電路を閉じる。これにより、電力系統Cから電源回路97に交流電力が供給される。一方、監視部99は、直流電圧Vが直流不足電圧V1未満であり、かつ、要求信号が入力されていない場合に、開閉器98に開信号を出力する。開信号を入力された開閉器98は、電路を開く。これにより、電力系統Cから電源回路97への交流電力の供給が停止される。
電源回路100は、監視部99に電力を供給するものである。電源回路100は、電力系統Cより交流電圧を入力され、所定の直流電圧に変換して監視部99に出力する。なお、本実施形態においては、上記第1実施形態とは異なり、電源回路100から電流センサ6,8および電圧センサ5に電力を供給しているが、図3においてはその記載を省略している。
図4は、太陽電池1が出力する直流電圧Vおよび監視装置Dから入力される要求信号に応じた、開閉器98の動作を説明するためのタイミングチャートである。
同図(a)は、図2(a)と同様、太陽電池1が出力する直流電圧Vの変化を示している。t1が日出の時刻、t7が日没の時刻であり、t=t2,t6で直流電圧V=直流不足電圧V1になっている点は、図2(a)と同様である。同図(b)は、監視装置Dから入力される信号を示している。同図(b)によると、t=t8〜t9の期間だけ要求信号(ハイレベル信号)が入力されている。同図(c)は、開閉器98の開閉状態を示している。
日出時(t=t1)において、開閉器98は電路を開いた状態である。この場合、電力系統Cから電源回路97に交流電力が供給されない。
時刻t=t2で直流電圧V=直流不足電圧V1になったときに、監視部99は開閉器98に閉信号を出力する。閉信号を入力された開閉器98は、電路を閉じる(同図(c)のt=t2参照)。これにより、電力系統Cから電源回路97に交流電力が供給されるので、計測部93a、通信部93b、表示部93c、および判定部93dに電力が供給される。したがって、計測部93aによって演算された各種計測値が、表示部93cに表示され、また、通信部93bによって監視装置Dに送信される。なお、実際には、時刻t=t2で直流電圧V=直流不足電圧V1になってから開閉器98が電路を閉じるまでの間には、監視部99による判定、閉信号の伝達、および開閉器98の閉動作によるタイムラグが発生するが、同図においては、これらのタイムラグが発生しない理想的な状況を想定して表している。
また、判定部93dにも電力が供給されるので、判定部93dは判定を開始する。このとき、直流電圧V=直流不足電圧V1になっているので、判定部93dは開閉器94に閉信号を出力し、開閉器94が電路を閉じる(図2(b)のt=t2参照)。これにより、電力系統Cから電源回路95および電源回路96にも交流電力が供給され、ドライブ回路91および制御部92が稼動可能な状態になる。なお、t=t3〜t5におけるインバータ制御装置9’の動作は、上記第1実施形態におけるインバータ制御装置9の動作と同様なので、説明を省略する。
時刻t=t6で直流電圧V=直流不足電圧V1になったときに、監視部99は開閉器98に開信号を出力する。開信号を入力された開閉器98は、電路を開く(図4(c)のt=t6参照)。これにより、電力系統Cから電源回路97への交流電力の供給が遮断される。なお、実際には、時刻t=t6で直流電圧V=直流不足電圧V1になってから開閉器98が電路を開くまでの間には、監視部99による判定、開信号の伝達、および開閉器98の開動作によるタイムラグが発生するが、同図においては、これらのタイムラグが発生しない理想的な状況を想定して表している。また、判定部93dは、電力が供給されなくなったことにより停止するので、閉信号の出力を停止する。これは、すなわち、開信号を出力していることと同じである。また、判定部93dへの電力供給が遮断されるまでのタイムラグの間でも、直流電圧Vが直流不足電圧V1未満になっているので、判定部93dは、開閉器94に開信号を出力する。開信号を入力された開閉器94は、電路を開く(図2(b)のt=t6参照)。これにより、電力系統Cから電源回路95および電源回路96への交流電力の供給も遮断される。
時刻t=t8のときに、監視装置Dから要求信号を入力されると(同図(b)のt=t8参照)、監視部99は開閉器98に閉信号を出力する。閉信号を入力された開閉器98は、電路を閉じる(同図(c)のt=t8参照)。これにより、電力系統Cから電源回路97に交流電力が供給されるので、計測部93a、通信部93b、表示部93c、および判定部93dに電力が供給される。したがって、計測部93aによって演算された各種計測値が、通信部93bによって監視装置Dに送信される。なお、実際には、時刻t=t8で要求信号を入力されてから開閉器98が電路を閉じるまでの間には、監視部99による判定、閉信号の伝達、および開閉器98の閉動作によるタイムラグが発生するが、同図においては、これらのタイムラグが発生しない理想的な状況を想定して表している。
時刻t=t9のときに、監視装置Dからの要求信号が停止されると(同図(b)のt=t9参照)、監視部99は開閉器98に開信号を出力する。開信号を入力された開閉器98は、電路を開く(同図(c)のt=t9参照)。これにより、電力系統Cから電源回路97への交流電力の供給が遮断される。なお、実際には、時刻t=t9で要求信号の入力が停止されてから開閉器98が電路を開くまでの間には、監視部99による判定、開信号の伝達、および開閉器98の開動作によるタイムラグが発生するが、同図においては、これらのタイムラグが発生しない理想的な状況を想定して表している。
このように、監視装置Dからの要求信号が入力されている間、開閉器98が電路を閉じて、電力系統Cから電源回路97に交流電力が供給されるので、計測部93aによって演算された各種計測値を、通信部93bによって監視装置Dに送信することができる。また、開閉器98は、時刻t=t2まで、t6〜t8、およびt9以降に電路を開いている。したがって、夜間など太陽電池1がほとんど発電を行わない期間において、監視装置Dからの要求信号が入力されていない間は、計測部93a、通信部93b、表示部93c、および判定部93dに電力が供給されないので、不要な電力消費をさらに削減することができる。
なお、本実施形態では、要求信号をハイレベル信号としているが、これに限られない。たとえば、要求信号をローレベル信号としてそれ以外はハイレベル信号を出力するようにしてもよい。また、所定のパルス幅のパルス信号を要求開始信号とし、要求開始信号とはパルス幅の異なるパルス信号を要求終了信号として、監視部99は、要求開始信号の入力から要求終了信号の入力までを、上記の要求信号が入力されている状態として処理を行うようにしてもよい。
なお、本実施形態では、監視装置Dから監視部99に要求信号が入力されている間、通信部93bが各種計測値を監視装置Dに送信する場合について説明したが、これに限られない。例えば、操作者がインバータ制御装置9’に設けられた操作部(図示しない)を操作することにより、要求信号に代えて表示要求信号(各種計測値を表示部93cに表示させることを要求するための信号)を監視部99に入力するようにして、操作部から表示要求信号が入力されている間、表示部93cが各種計測値を表示するようにしてもよい。
本発明に係るインバータ制御装置およびこのインバータ制御装置を備える太陽光発電システムは、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明に係るインバータ制御装置および太陽光発電システムの各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
A,A’ 太陽光発電システム
1 太陽電池
2 インバータ装置
3 変圧器
4 開閉器
5,7 電圧センサ(検出手段)
6,8 電流センサ(検出手段)
9,9’ ンバータ制御装
91 ドライブ回路(ドライブ手段)
92 制御部(PWM信号生成手段)
93a 計測部(演算手段)
93b 通信部(送信手段)
93c 表示部
93d 判定部(判定手段、開閉制御手段)
94 開閉器(開閉手段)
95,96,97,100 電源回路
98 開閉器(第2の開閉手段)
99 監視部(受信手段、第2の判定手段、第2の開閉制御手段)
B 負荷
C 電力系統
D 監視装置

Claims (9)

  1. 太陽電池が生成する直流電力を交流電力に変換して電力系統に供給するインバータ装置を制御するインバータ制御装置であって、
    前記電力系統から第1の電路を介して供給される電力を駆動電力として、前記インバータ装置を制御するためのPWM信号を生成する動作を行うPWM信号生成手段と、
    前記第1の電路の開閉を行う開閉手段と、
    前記電力系統から第2の電路を介して供給される電力を駆動電力として、前記PWM信号生成手段が前記PWM信号を生成できるか否かを判定する動作を行う判定手段と、
    前記判定手段によって前記PWM信号生成手段が前記PWM信号を生成できないと判定されている間、前記開閉手段を開く開閉制御手段と、
    前記第2の電路の開閉を行う第2の開閉手段と、
    前記電力系統から第3の電路を介して供給される電力を駆動電力として、前記第2の開閉手段に前記第2の電路を閉じさせることを要求する要求命令を受信する動作を行う受信手段と、
    前記電力系統から第3の電路を介して供給される電力を駆動電力として、前記判定手段を機能させる必要があるか否かを判定する動作を行う第2の判定手段と、
    前記第2の判定手段によって前記判定手段を機能させる必要がないと判定されている間で、かつ、前記受信手段が前記要求命令を受信していない場合に、前記第2の開閉手段を開く第2の開閉制御手段と、
    を備えることを特徴とするインバータ制御装置。
  2. 前記判定手段は、前記太陽電池から前記インバータ装置に入力される直流電圧が所定の閾値電圧未満である場合に、前記PWM信号生成手段が前記PWM信号を生成できないと判定する、請求項1に記載のインバータ制御装置。
  3. 前記閾値電圧は、前記PWM信号生成手段が前記PWM信号の生成を開始する電圧として設定されている起動電圧より小さい値として設定されている、請求項2に記載のインバータ制御装置。
  4. 前記電力系統から前記第2の電路を介して供給される電力を駆動電力として、検出手段によって検出される前記インバータ装置の入出力に関する電気的情報に基づいて計測値を演算する動作を行う演算手段と、
    前記電力系統から前記第2の電路を介して供給される電力を駆動電力として、前記演算手段によって演算された計測値を通信回線によって外部に送信する動作を行う送信手段と、
    を更に備える、請求項1ないし3のいずれかに記載のインバータ制御装置。
  5. 前記電力系統から前記第2の電路を介して供給される電力を駆動電力として、検出手段によって検出される前記インバータ装置の入出力に関する電気的情報に基づいて計測値を演算する演算手段と、
    前記電力系統から前記第2の電路を介して供給される電力を駆動電力として、前記演算手段によって演算された計測値を表示する表示手段と、
    を更に備える、請求項1ないし3のいずれかに記載のインバータ制御装置。
  6. 前記PWM信号生成手段が生成するPWM信号を増幅してインバータ装置に入力するドライブ手段を更に備える、請求項1ないし5のいずれかに記載のインバータ制御装置。
  7. 前記第2の判定手段は、前記太陽電池から前記インバータ装置に入力される直流電圧が所定の第2の閾値電圧未満である場合に、前記判定手段を機能させる必要がないと判定する、請求項1ないし6のいずれかに記載のインバータ制御装置。
  8. 前記第2の閾値電圧は、前記PWM信号生成手段が前記PWM信号の生成を開始する電圧として設定されている起動電圧より小さい値として設定されている、請求項に記載のインバータ制御装置。
  9. 前記太陽電池と、前記インバータ装置と、請求項1ないしのいずれかに記載のインバータ制御装置と、を備えることを特徴とする太陽光発電システム。
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