JP5451170B2 - 静電塗装機用測定装置 - Google Patents
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Description
塗料供給管209、回路封入樹脂部217等の基端側はジョイントプレート215により1つにまとめられており、静電塗装機201はジョイントプレート215を介して塗装ロボットに連結されている。なお、このジョイントプレート215はアースされている。
従って、安全確保のために、塗料通路管213を実際に流れる塗料に通じるリーク電流値を正確に把握すべきである。
また、塗装品質や塗着効率を維持するためには、定期的に静電塗装機の高電圧部の電圧値と静電塗装機の回転霧化頭の回転数値も把握すべきである。
静電塗装機用測定装置1は、図1における測定部3と、図2におけるメータ本体部71とからなる。この測定部3とメータ本体部71は物理的に分離されており、離間した位置で使用される。
プローブ本体4の詳細な構成について説明する。
符号5は抵抗部収容部を示し、この抵抗部収容部5は絶縁体によって構成されている。抵抗部収容部5は上下に棒状に延びており、断面が円形になっている。抵抗部収容部5には入力抵抗部7(10GΩ)が埋設されて収容されている。入力抵抗部7は2.5GΩ抵抗9を上下に4つ直列接続して構成されている。抵抗部収容部5の上端側には接触部としてのフック11の基端が埋設され固定されている。このフック11は導通するように金属で形成されており、フック11の基端は入力抵抗部7の最も上側の抵抗9の上端に接続され導通している。
符号23は分圧抵抗部(1MΩ)を示し、この分圧抵抗部23の一端は入力抵抗部7の下端に接続されており、分圧抵抗部23の他端はアースライン25に接続されている。また分圧抵抗部23の一端はCPU27に信号接続されており、CPU27は分圧抵抗部23に印加される電圧値を信号として読み取るようになっている。
また、バッテリ35のプラス端子はCPU27に信号接続されており、電源供給ライン39の電圧値、即ちバッテリ35の電圧値を信号として読み取るようになっている。
無線ボックス51には測定側送受信部55とアース端子57とが設けられている。測定側送受信部55は通信ケーブル53を介して制御部21のCPU27に接続されている。測定側送受信部55にはアンテナ61が設けられている。アース端子57にはアースライン63が接続されており、アースライン63は(先の図示を省略するが)通信ケーブル53を介して制御部21のアースライン25に接続されている。
符号73はCPUを示し、このCPU73には、定格電圧値等が記憶されるメモリ75と、表示部77と、本体側送受信部79が接続されている。本体側送受信部79にはアンテナ81が設けられている。
符号83はバッテリを示し、このバッテリ83のプラス端子はメインスイッチ85を介して電源供給ライン87に接続されており、電源供給ライン87はCPU73やメモリ75等の電子部品に接続されている。バッテリ83のマイナス端子はアースライン89に接続されている。
CPU73は、電源供給ライン87の断線による電源OFF状態を検出すると、測定部3のCPU27に信号を送って、光MOSFET41をOFFにする。このように、CPU73、CPU27および光MOSFET41によって自己保持手段が構成されており、測定部3はボタンスイッチ37が開放されても電源ON状態のままとなる。すなわち、電源ONの自己保持状態となる。
メータ本体部71のメインスイッチ85を押して、メータ本体部71を電源ON状態にする。そして、塗料機仕様として静電塗装機201の塗料通路管213の断面積の値(例えば0.05cm2)と、塗料通路管213の長さの値(例えば20cm)を測定作業の前に適宜な入力手段の操作により予めメモリ75に登録しておく。
塗料抵抗プローブ部91をメータ本体部71に連結した後、把持部93を手で持ちながら実際の塗装に用いられる塗料に一定時間浸漬させてから引き上げる。これにより塗料抵抗プローブ部91が塗料の体積抵抗値(例えば12.5MΩ・cm)を測定して、その体積抵抗値がメータ本体部71のメモリ75に登録される。
その後は、塗料抵抗プローブ部91をメータ本体部71から取り外しておく。
図5に示すように測定部3のアース端子57をアースされたブースベースBにリード線Lを介して接続してアースライン25をアース接続する。また、プローブ本体4のフック11を塗装ロボットAに装着された静電塗装機201の(エアモータ205に連結された)リング状電極221に掛け、プローブ本体4を吊り下げ状態にする。そして、制御部21のボタンスイッチ37を押す。ボタンスイッチ37を押すと、各電子部品に電源が供給されて、測定部3が電源ON状態になる。
また、CPU27は光MOSFET41に信号を送り、光MOSFET41をONにする。
音源に先端開口が近い貫通孔17によって羽板の風切り音がマイクロホン31に向かって集められ、この風切り音はマイクロホン31によって音信号に変換される。そして音信号の周波数がf/V変換回路33によって電圧値に変換される。CPU27はf/V変換回路33から出力される電圧値を信号として読み取り、回転霧化頭207の回転数値を算出する。例えば風切り音の周波数(10kHz)、羽板の数(20枚)から、[回転数値=周波数/羽板の数]の計算式によって回転数値(500rps)が算出される。このように、測定部3は風切り音によって回転霧化頭207の回転数値を測定する。
なお、測定部3とメータ本体部71との通信レベルや、測定部3の電源電圧レベルやメータ本体部71の電源電圧レベルも表示される。
また、上述したように、無線通信を利用しているので、作業者は、静電塗装機201から離れた場所で遠隔操作しながら、静電塗装機201の高電圧部の電圧値や回転霧化頭207の回転数値の測定作業を行うことができる。すなわち、測定作業中に塗装ロボットAの動作範囲内に作業者が立ち入る必要がない。従って、誤操作によりロボットが誤動作しても、作業者が危険な状況に陥ることはない。また、測定部3とメータ本体部71との間にケーブルが連結されていると、そのケーブルが床等に付着している塗料に付着するなどして扱い難いが、そのような不都合もない。
このようにメータ本体部71を電源OFF状態にしなければ、測定部3を電源OFF状態に切換えることはできないようになっており、誤って測定部3の電源がOFFになるのを防止している。
この静電塗装機用測定装置151は、実施の形態1に係る静電塗装機用測定装置1と同様の構成部分を有するので、静電塗装機用測定装置1と同じ構成部分については、実施の形態1と同じ符号を付すことで説明を省略し、静電塗装機用測定装置1と相違する構成部分のみを説明する。
この測定部153は、2つのプローブ本体4がそれぞれ無線BOX51と通信ケーブル53を介して接続されている点が異なる。
この実施の形態2では、静電塗装機201aのリング状電極221aの電圧値、回転霧化頭207aの回転数値と、静電塗装機201bのリング状電極221bの電圧値、回転霧化頭207bの回転数値とを測定することになる。そして、メータ本体部71の表示部77には、プローブ本体4aで測定された電圧値、回転数値とプローブ本体4bで測定された電圧値、回転数値との差分値も表示される。
上記実施の形態は、保持手段を光MOSFET41によって構成したが、フォトカプラやリレースイッチ等で構成してもよい。ただし、光MOSFET41の方が省電力なので、電池式機器では好ましい。
上記実施の形態は、プローブ本体の制御部に通信ケーブルを連結し、この通信ケーブルを無線BOX51に連結したが、通信ケーブルを設けずにプローブ本体の制御部と無線BOX51とを一体に形成してもよい。
上記実施の形態は、接触部をフックによって構成してリング状電極221の有るタイプの静電塗装機201に適応したが、接触部を環状のワイヤーで構成してエアモータ205等に形成した凸部に掛けるようにしてもよい。
また、上記実施の形態は、貫通孔とマイクロンホンを設けて羽板の風切り音から回転数値を測定しているが、静電塗装機201に振動センサーを接触させて、発生する機体振動から回転数値を測定するようにしてもよい。いずれにしても音や振動数に着目して回転数値を測定しているので、測定部3をコンパクト且つ軽量に設計できる。
5…抵抗部収容部 7…入力抵抗部 9…抵抗
11…フック 17…貫通孔
21…制御部 23…分圧抵抗部 25…アースライン
27…CPU 31…マイクロホン 33…f/V変換回路
35…バッテリ 37…ボタンスイッチ 39…電源供給ライン
41…光MOSFET 43…FET部
51…無線BOX 53…通信ケーブル 55…測定側送受信部
57…アース端子 61…アンテナ 63…アースライン
71…メータ本体部 73…CPU 75…メモリ
77…表示部 79…本体側送受信部 81…アンテナ
83…バッテリ 85…メインスイッチ
87…電源供給ライン部 89…アースライン
91…塗料抵抗プローブ部 93…把持部 95…接続ケーブル
151…静電塗装機用測定装置 153…測定部
201…静電塗装機 203…ハウジング 205…エアモータ
206…回転軸 207…回転霧化頭 209…塗料供給管
211…バルブユニット 213…塗料通路管
215…ジョイントプレート 217…回路封入樹脂部
221…リング状電極
A…塗装ロボット B…ブースベース L…リード線
Claims (3)
- メータ本体部と、静電塗装機の高電圧部の電圧値と静電塗装機の回転霧化頭の回転数値とを測定する測定部と、前記メータ本体部に着脱自在に連結され、塗料に浸けて前記塗料の体積抵抗値を検出する塗料抵抗プローブ部とを備え、前記メータ本体部は前記電圧値、前記回転数値及び前記体積抵抗値を受け取り、前記電圧値と前記体積抵抗値とから静電塗装機の塗料通路管内の塗料に流れるリーク電流値を算出し、前記電圧値、前記回転数値及び前記リーク電流値を表示するものであって、
前記測定部では、電圧値の測定用に、前記静電塗装機の高電圧部に接触させて導通させる導電性の接触部と前記接触部に接続される抵抗部と前記抵抗部を周囲から絶縁した状態で収容する抵抗部収容部とが設けられ、回転数値の測定用に、前記静電塗装機の回転霧化頭の回転により発生する音を集めて伝達する集音用孔と前記集音用孔の底部に配置されたマイクロホンとが設けられており、
前記接触部は前記静電塗装機のリング状電極への掛け具を兼ねて構成されていることを特徴とする静電塗装機用測定装置。 - 請求項1に記載した静電塗装機用測定装置において、
測定部には測定側送受信部が設けられ、メータ本体部には本体側送受信部が設けられ、前記メータ本体部は前記測定側送受信部と前記本体側送受信部との無線通信によって前記測定部から電圧値と回転数値とを受け取ることを特徴とする静電塗装機用測定装置。 - 請求項2に記載した静電塗装機用測定装置において、
測定部には電源ON状態に常時保持し、メータ本体部が電源OFF状態にされたときにのみ保持を解除して電源OFF状態にする自己保持手段を備えることを特徴とする静電塗装機用測定装置。
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