JP5448023B2 - 塑性加工性に優れた鋼細線又は薄帯鋼板 - Google Patents

塑性加工性に優れた鋼細線又は薄帯鋼板 Download PDF

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Description

本発明は自動車、家電製品、電気・電子機械の構成部品として用いられる炭素鋼又はステンレス鋼において、特にせん断加工特性に優れた高強度を有する薄帯鋼板又は鋼線に関するものである。
近年、自動車の安全性向上及び燃費向上の観点から自動車用鋼板部材の高強度薄肉化部品や、家電製品及びICリードフレーム等に見られる電気・電子機械の構成部品として用いられる複雑形状の薄帯鋼板製品がある。また、省エネルギーのために小型モーターの低鉄損磁束材料は渦電流損低減のために薄帯仕上げ材料が用いられる。このような薄帯板部材の成形工程においては、穴加工や切り欠き加工等により応力集中が生じる形状加工部が形成される。このような成形加工法の代表例としてせん断加工が挙げられる。また、せん断加工は、棒鋼や鋼線から型打ち鍛造の素材採取を生産効率よく行なう方法として用いられている。
上記薄帯鋼板又は鋼線のせん断加工方式を、せん断加工された製品形状から分類すると、パンチの下側(抜き側)を製品とする打抜き、ダイスの上側(穴側)を製品とする穴あけ、及び、板や棒を切断・分離する狭義のせん断(例えば、板材のギロチンせん断)等がある。せん断加工において、せん断加工用材料の品質に依存する特に重要な事項は、せん断加工である打抜き加工やせん断加工後の材料又は製品の切口形状特性としてのだれ及びかえり(ばり)の長さ(以下、図1参照)が小さく、せん断面比率が大きく、更に当該材料又は製品の各部の形状・寸法精度が良好であることである(先行文献1)。また、せん断加工用材料に対しては良好なせん断加工特性を得るために高延性を付与している。
そして、せん断加工特性に優れた薄帯鋼板の製造技術に関しては、例えば、精密打抜き加工性に優れるフェライト系ステンレス鋼として、微細析出物の量が規定され、表面硬さが所定値以下に規定されたものが提案されている(先行文献2)。
先行文献1:塑性加工便覧 2006 P.375 7.せん断
先行文献2:特開2004−068118
従来、せん断加工用材料の降伏強さ(YS)は0.4GPa以下であることが多く、これよりも高い降伏強さを有する材料に対する高延性の付与が困難であるために、せん断加工の代わりに機械切削加工が用いられている。先行文献2においても、ステンレス鋼の引張強さは0.5GPaとなっており、従って、降伏強さは0.5GPa未満であり、十分ではない。
そこで本発明は、強度の内特に降伏強さ(YS)が0.6GPa以上の高強度を有し、且つ延性にも優れており、しかもせん断加工特性が良好な塑性加工性に優れた鋼細線又は薄帯鋼板を提案するものである。

発明1の塑性加工性に優れた鋼細線は、化学成分組成がSUSXM7に規定された組成(質量%で、C:0.08以下、Si:1.00以下、Mn:2.00以下、P:0.045以下、S:0.030以下、Ni:8.50〜10.50、Cr:17.00〜19.00、Cu:3.00〜4.00、を必須元素として含み、残部がFeおよび不可避不純物からなるオーステナイト系ステンレス鋼)であって、第1相の結晶組織がオーステナイトであり、当該各結晶組織の平均結晶粒径又は板厚方向の当該各結晶組織の結晶粒の平均短軸径が1μm以下であり、降伏強さが0.6GPa以上で且つ破断強さ/引張強さが2.0以上を有することを特徴とする。

発明2の塑性加工性に優れた鋼細線は、化学成分組成がSUS430に規定された組成(質量%で、C:0.12以下、Si:0.75以下、Mn:1.00以下、P:0.040以下、S:0.030以下、Cr:16.00〜18.00、を必須元素として含み、残部がFeおよび不可避不純物からなるフェライト系ステンレス鋼)であって、第1相の結晶組織がフェライトであり、当該各結晶組織の平均結晶粒径又は板厚方向の当該各結晶組織の結晶粒の平均短軸径が1μm以下であり、降伏強さが0.6GPa以上で且つ破断強さ/引張強さが2.0以上を有することを特徴とする。

発明3の塑性加工性に優れた鋼細線は、化学成分組成がSUS304に規定された組成(質量%で、C:0.08以下、Si:1.00以下、Mn:2.00以下、P:0.045以下、S:0.030以下、Ni:8.00〜10.50、Cr:18.00〜20.00、を必須元素として含み、残部がFeおよび不可避不純物からなるオーステナイト系ステンレス鋼)であって、第1相の結晶組織がオーステナイトであり、当該各結晶組織の平均結晶粒径又は板厚方向の当該各結晶組織の結晶粒の平均短軸径が1μm以下であり、降伏強さが0.6GPa以上で且つ破断強さ/引張強さが2.0以上を有することを特徴とする。

発明4の塑性加工性に優れた鋼細線は、化学成分組成がSUS316に規定された組成(質量%で、C:0.08以下、Si:1.00以下、Mn:2.00以下、P:0.045以下、S:0.030以下、Ni:10.00〜14.00、Cr:16.00〜18.00、Mo:2.00〜3.00、を必須元素として含み、残部がFeおよび不可避不純物からなるオーステナイト系ステンレス鋼)であって、第1相の結晶組織がオーステナイトであり、当該各結晶組織の平均結晶粒径又は板厚方向の当該各結晶組織の結晶粒の平均短軸径が1μm以下であり、降伏強さが0.6GPa以上で且つ破断強さ/引張強さが2.0以上を有することを特徴とする。 上記の発明において、好ましくは、前記鋼細線は、その破断強度が1.5GPa以上であるとよい。
上記の発明において、好ましくは、前記鋼細線は、その絞りが65%以上であるとよい
上記の発明において、好ましくは、前記鋼細線は、せん断加工面におけるせん断面比率が50%以上であるとよい。


発明の塑性加工性に優れた薄帯鋼板は、化学成分組成がSUSXM7に規定された組成(質量%で、C:0.08以下、Si:1.00以下、Mn:2.00以下、P:0.045以下、S:0.030以下、Ni:8.50〜10.50、Cr:17.00〜19.00、Cu:3.00〜4.00、を必須元素として含み、残部がFeおよび不可避不純物からなるオーステナイト系ステンレス鋼)であって、第1相の結晶組織がオーステナイトであり、当該各結晶組織の平均結晶粒径又は板厚方向の当該各結晶組織の結晶粒の平均短軸径が1μm以下であり、降伏強さが0.6GPa以上で且つ破断強さ/引張強さが1.0以上を有することを特徴とする。

発明6の塑性加工性に優れた薄帯鋼板は、化学成分組成がSUS430に規定された組成(質量%で、C:0.12以下、Si:0.75以下、Mn:1.00以下、P:0.040以下、S:0.030以下、Cr:16.00〜18.00、を必須元素として含み、残部がFeおよび不可避不純物からなるフェライト系ステンレス鋼)であって、第1相の結晶組織がフェライトであり、当該各結晶組織の平均結晶粒径又は板厚方向の当該各結晶組織の結晶粒の平均短軸径が1μm以下であり、降伏強さが0.6GPa以上で且つ破断強さ/引張強さが1.0以上を有することを特徴とする。

発明7の塑性加工性に優れた薄帯鋼板は、化学成分組成がSUS304に規定された組成(質量%で、C:0.08以下、Si:1.00以下、Mn:2.00以下、P:0.045以下、S:0.030以下、Ni:8.00〜10.50、Cr:18.00〜20.00、を必須元素として含み、残部がFeおよび不可避不純物からなるオーステナイト系ステンレス鋼)であって、第1相の結晶組織がオーステナイトであり、当該各結晶組織の平均結晶粒径又は板厚方向の当該各結晶組織の結晶粒の平均短軸径が1μm以下であり、降伏強さが0.6GPa以上で且つ破断強さ/引張強さが1.0以上を有することを特徴とする。

発明8の塑性加工性に優れた薄帯鋼板は、化学成分組成がSUS316に規定された組成(質量%で、C:0.08以下、Si:1.00以下、Mn:2.00以下、P:0.045以下、S:0.030以下、Ni:10.00〜14.00、Cr:16.00〜18.00、Mo:2.00〜3.00、を必須元素として含み、残部がFeおよび不可避不純物からなるオーステナイト系ステンレス鋼)であって、第1相の結晶組織がオーステナイトであり、当該各結晶組織の平均結晶粒径又は板厚方向の当該各結晶組織の結晶粒の平均短軸径が1μm以下であり、降伏強さが0.6GPa以上で且つ破断強さ/引張強さが1.0以上を有することを特徴とする。 上記の発明において、好ましくは、前記薄帯鋼板は、破断強さ/引張強さが1.2以上を有するとよい。
上記の発明において、好ましくは、前記薄帯鋼板は、その破断強度が1.0GPa以上であるとよい。
上記の発明において、好ましくは、前記薄帯鋼板は、その絞りが40%以上であるとよい
上記の発明において、好ましくは、前記薄帯鋼板は、せん断加工面におけるせん断面比率が50%以上であるとよい


本発明によれば、従来得られていなかった、特にせん断加工特性が良好であって降伏強さ(YS)が0.6GPa以上の高強度を有する塑性加工性に優れた薄帯鋼板又は鋼線が得られる。そのため従来切削加工でしか製造することができなかった、鋼細線又は薄帯鋼板を素材とした高強度の精密部品や省エネルギーに寄与し得る構成部品製品の製造も可能となる。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意試験・研究の結果、以下の知見を得ることにより、本発明を行ったものである。
せん断加工特性の優れた材料特性である延性の指標として、従来は一般に引張試験による全伸びが採用されていたが、この場合、延性の指標としては全伸びよりも絞り(RA)を採用することが極めて有効であり、絞り(RA)を高水準に確保すること、また、破断強さ(FS)(=(破断時の引張荷重)/(破断位置の試験片断面積))を一定値以上に確保することが、せん断加工特性の向上に有効であり、その際、より広範囲の種類の材料に適用するためには、単に絞り(RA)及び/又は破断強さ(FS)に注目するのではなく、引張強さ(TS)に対する破断強さ(FS)の比率(FS/TS)を一定値以上に確保することが有効であることを見出した。
せん断面比率について、図1を参照して説明する。
薄帯鋼板の場合は以下のとおりである。
せん断面比率(SR)={(せん断面t)/(せん断面t)+(破断面t)}×100(%) ・・・・・・・(1)
また、鋼線の場合は、図1において、板厚(t)を直径(d)、せん断面tをせん断面d、破断面tを破断面dとみなして、
せん断面比率(SR)={(せん断面d)/(せん断面d)+(破断面d)}×100(%) ・・・・・・・(2)
とみなす。
(1)降伏強さ(YS)を0.6GPa以上とする理由
本発明においては、材料の強度として降伏強さ(YS)を基本機能として取り上げた。従来のせん断加工用材料が0.4GPa以下程度であることにより、例えば直径が0.1mm以下の極細鋼線をせん断加工した製品においては、その直線特性が維持できない等の問題が発生することを解消するには、降伏強さ(YS)を0.6GPa以上とすることが必要であるからである。
(2)破断強さ(FS)/引張強さ(TS)を鋼細線のときは2.0以上、薄帯板鋼のときは1.0以上とする理由
上記(1)の降伏強さ(YS)により材料強度を高水準に規定し、その上で破断強さ(FS)と、延性特性としての絞り(RA)とを共に高水準に確保するために、破断強さ(FS)/引張強さ(TS)を指標として導入した。破断強さ(FS)は、破断時の荷重(W’)を破断位置の断面積(S’)で除した値W’/S’である。一方、絞り(RA)は、荷重負荷前の断面積をSとすると、
RA={(S−S’)/S}×100(%)・・・・・・・・・(3)
であるから、破断強さ(FS)は、
FS=W’/S’
=(W’/S){1/(1−RA/100)}・・・・・・・(4)
となるので、破断強さ(FS)は絞り(RA)と密接に関係している。
ここで、引張試験片に対する最大荷重をWMaxとすると、引張強さ(TS)は、
TS=WMax/S・・・・・・・・・・・・・(5)
であるから、(3)〜(5)式から、上記指標の破断強さ(FS)/引張強さ(TS)は、
FS/TS=(W’/WMax){1/(1−RA/100)}・・・(6)
と導出される。
以上により、高強度を有し、せん断加工時のせん断加工面における延性限界を高く(従って、絞り(RA)値を高く)確保して、せん断加工特性を優れたものとするためには、破断強さ(FS)/引張強さ(TS)をせん断加工特性の指標とすることの有用性がわかる。そして、本願発明の課題を解決するためには、この破断強さ(FS)/引張強さ(TS)が、鋼細線の場合は2.0以上であることが必要であり、薄帯鋼板の場合は1.0以上であることが必要であり、望ましくは1.2以上がよい。鋼細線の場合と薄帯鋼板とで違いを設けたのは、引張試験片の断面形状が円と極薄平とが相違していることによる。
(3)金属種としてフェライト系ステンレス鋼はオーステナイト系ステンレス鋼とした理由
上述した(1)及び(2)の鋼材特性を具備させるためには、超微細結晶粒を有する組織とすること、及び/又は冷間加工が加わった組織とすることが有効である。また、第1相の結晶組織がフェライト又はオーステナイトであり、当該各結晶組織の平均結晶粒径又は板厚方向の当該各結晶組織の結晶粒の平均短軸径が1μm以下であることが望ましい。いずれにしても、本願発明に係る鋼としては、フェライト系ステンレス鋼又はオーステナイト系ステンレス鋼であることが必要である。
ステンレス鋼においては、Crが添加されるので、結晶粒の細粒化による強度向上(微細粒化強化)及び固溶強化が加わることになる。このときは、鋼細線の場合は、破断強さ(F/S)≧2.0鋼、薄帯鋼板の場合は、破断強さ(F/S)≧1.0ならば、せん断加工特性に対して悪影響を及ぼさない。臨界クラック発生応力が低下しないからである。
また、オーステナイト系ステンレス鋼として、SUS304、SUS316、SUSXM7等が冷間加工性に優れたものとして使用されている。Cuの添加は冷間加工時の加工硬化を低下させるので、Cuが3〜4%入っていてもよい。
なお、この種の鋼材では炭素(C)含有量は、セメンタイトの含有率から考えて、0.25質量%以下とするのが望ましく、更に望ましくは、実質的にセメンタイトフリーとなるC含有量としての0.06質量%以下であることが望ましい。
更に、上記フェライト又はオーステナイトの全結晶粒界の内、方位差角5度以上の粒界の線長比が60%以上であれば、一層望ましい。なお、「方位差角5度以上」とは、「相互に隣接する結晶粒において当該結晶粒の方位の差が5度以上」であることを言う。

(4)破断強さが鋼細線のときは1.5GPa以上、薄帯板鋼のときは1.0GPa以上であることが望ましい理由
本発明に係る鋼細線又は薄帯鋼板がせん断加工により、又はせん断加工とその他の成形加工との組合せにより出来上がった製品には、線径が0.1mm以下の極細のもの又は板厚が0.1mm以下の極薄のものが含まれるので、この場合の製品強度を確保するために、破断強さを鋼細線のときは1.5GPa以上であり、薄帯鋼板のときは1.0GPa以上であることが望ましいからである。鋼細線の場合と薄帯鋼板とで違いを設けたのは、上記(2)におけると同様、引張試験片の断面形状が円と極薄平との相違に基づく。
(5)絞りが鋼細線のときは65%以上、薄帯板鋼のときは40%以上であることが望ましい理由
せん断加工における延性の高水準確保を更に確実にするためには、鋼細線又は薄帯鋼板の絞り(RA)をそれぞれ、65%以上又は40%以上とする規定を付加することが一層望ましいからである。両者で差を設けたのは、上記(2)及び(4)と同様、引張試験片の断面形状が円と極薄平との相違に基づく。
(6)せん断面比率が50%以上であることが望ましい理由
本発明においては、特にせん断加工特性を重視しているので、その特性を表現する指標としてせん断面比率を用い、そしてこれが50%以上であれば、一層望ましい高いせん断性が確保されるからである。
(7)降伏比(YS/TS)について
せん断加工においては、降伏比が高い方がせん断加工特性を優位にするために望ましい。例えば、YS/TSが0.9以上であれば望ましい。
(8)本発明が対象とする鋼細線及び薄帯鋼板
鋼細線としては、線径が3×10−2mm〜3mmのものを対象にしたが、この範囲を外れた寸法のものであっても、本発明の効果を奏し得るものであれば本発明の範疇にあるものである。
また、薄帯鋼板としては、板厚=5×10−2mm〜4mm、板幅=板厚×10〜10を対象範囲としたが、この範囲を外れた寸法のものであっても、本発明の効果を奏し得るものであれば本発明の範疇にあるものである。
・ 鋼線について
(1−1)実施例1、2及び比較例1
表1に示す成分No.1〜3の化学成分組成を有する鋼を、真空溶解炉を用いて溶製し、鋼塊に鋳造した。成分No.1及び2をそれぞれ実施例1及び2に供し、成分No.3を比較例1に供した。
得られた鋼塊を熱間鍛造により80mm角の棒鋼に加工した。これら棒鋼の金属組織はフェライトからなっており、C方向断面におけるフェライトの平均粒径はいずれも約20μmであった。上記80mm角の各棒鋼から圧延用素材を採取し、下記の温間における多方向の多パスカリバー圧延により18mm角に成形し、水冷して棒鋼を調製した。
温間圧延条件は次のとおりである。上記熱間鍛造で加工された80mm角の圧延用素材を550℃に加熱した後、圧延温度450〜530℃の範囲内において、表2に示すように、まず、ダイヤ型カリバーロールにより、各1パスの減面率が約17%の19パスの温間圧延を行なって、24mm角に加工した。次いで、最大短軸長さが11mm、長軸長さが52mmのオーバル型カリバーロールにより温間圧延し、最後にスクウェア型カリバーロールで1パスの温間圧延を行ない、合計21パスで18mm角に加工した。温間圧延用素材(80mm角)からこの18mm角材への総減面率は95%である。表2に、パススケジュールの概要を示した。
上記オーバル型カリバーロールによる1パスの温間圧延(パスNo.20)においては、24mm角棒を、上記オーバル型カリバーロールにより圧延を行なっているので、この圧延前材料のC方向断面の対辺長さ24mmに対する圧延後材料のC方向断面最大短軸長さ11mmの割合は、(11mm/24mm)×100=46%とかなり小さく、またこのときの孔型寸法から計算した減面率は38%とかなり大きい。従って、このオーバル型カリバーロールによる1パスの温間圧延は、温間圧延終了後の18mm角棒鋼におけるフェライト粒径の微細化を一層促進させる条件になっている。なお、前記第19パス目までのダイヤ型カリバーロールによる圧延過程においては、材料の断面形状をできるだけ正方形に近づけるために、同一カリバーロールに連続2パスずつ通す圧延(所謂「とも通し」)を適宜行なっており、各とも通しはそれぞれ2パスとしてカウントした。また、圧延の各パス毎に材料を長さ方向軸芯の周りに回転させて圧下方向を変化させ、多方向の多パス圧延を行なった。更に、加工発熱も加わって、温間圧延の圧延温度領域でも比較的低温側領域においては、放熱量が比較的小さく、圧延中材料の温度低下に起因する中間加熱の必要性はなかった。
次に、上述した温間圧延方法により調製された18mm角の棒鋼の圧延方向に直角な方向の断面(C方向断面)内の種々の位置について、ミクロ組織観察を行なって、C方向断面内の均質性を確認した。次いで、上記18mm角の棒鋼を切削加工により減径し、JIS14Aの引張試験片(平行部3.5mmφ)を調製して引張試験をした。また、1.3mmφ×300mm長さの試験片を調製して、これを拘束せん断加工試験に供した。
せん断加工条件は、ダイス穴と1.3mmφ鋼線(試験片)とのクリアランスを1/100mm以下とし、固定ダイスとせん断ダイスとの隙間は、ほぼ0の状態(実質的には接触状態)で行なった。
表3に、実施例1、2及び比較例1の引張試験の結果、温間圧延方向に直角方向の断面での平均フェライト結晶粒径、及びせん断面比率を示す。ここで、せん断面比率は、前記(2)式:
せん断面比率(SR)={(せん断面d)/(せん断面d)+(破断面d)}×100(%)
による。
実施例1及び2並びに比較例1のせん断加工面の外観写真をそれぞれ、図2、3、4に示す。
上記試験結果より、実施例1、2で得られた鋼線は、降伏強さが0.650GPa、0.795GPaで、破断強さ/引張強さの値が3.5、2.0であり、更に、破断強さが2.49GPa、1.60GPa、絞りが81%、72%となっている。これには、平均結晶粒径が、実施例1、2においてそれぞれ、0.7μm、0.5μmと超微細化していることの影響が大きい。そして、せん断面比率が60%、50%を備えているので、せん断加工特性に優れており、塑性加工性に優れた鋼線となっていることがわかる。
これに対して、比較例1で得られた鋼線は、降伏強さは0.895GPaと優れており、平均結晶粒径は0.5μmで超微細化されてはいるが、絞りが65%に留まっている。そのため、破断強さ/引張強さの値が1.8とやや小さくなっており、せん断面比率が24%と小さくせん断加工特性に優れず、そのため塑性加工性に優れた鋼線とはなっていない。これは、P含有量が0.10質量%と、通常の炭素鋼のP含有量と比較して高濃度であることによる。
(1−2)実施例3〜6
〔実施例3〜6〕
実施例3〜6はいずれも、表4に示す化学成分組成を有するCu含有のオーステナイト系ステンレス鋼の熱間圧延線材を冷間伸線した後、固溶化熱処理し、伸線して製造された鋼線に焼きなまし処理を施し、これをスタート材として用いた。スタート材のオーステナイト結晶粒径はいずれも30μm程度であった。
また、実施例3〜6はいずれも表5に示すように、それぞれの線径の鋼線をスタート材とし、冷間伸線により仕上げ材寸法である1.16〜2.21mmφの鋼細線にした。
上記スタート材及び仕上げ材から引張試験片及びせん断加工用試験片を採取、調製して、それぞれの試験に供した。また、適宜、ビッカース硬さ試験を行なった。
せん断加工試験条件は、ダイス穴と1.3mmφ鋼線(試験片)とのクリアランスを1/100mm以下とし、固定ダイスとせん断ダイスとの隙間は、ほぼ0の状態(実質的には接触状態)で行なった。
表5に、上記試験結果を示す。
その結果、実施例3〜6の仕上げ材の全てについて、降伏強さYSは0.6GPa以上で、破断強さ/引張強さが2.0以上であり、本願発明の要件を満たしている。更に、破断強さが全て1.5GPa以上、絞りが65%以上であり、いずれも本願発明のより望ましい要件を満たしている。
一方、せん断加工試験の結果、実施例3〜6のいずれにおいても、せん断加工面の性状はいずれも良好であった。
(1−3)実施例7
実施例7として、表6に示す化学成分組成を有するフェライト系ステンレス鋼のSUS430で、線径が6mmφの市販の鋼線をスタート材として用い、孔型圧延により3.0mmφに加工した。表7に、引張試験結果を示す。


降伏強さYSは0.6GPa以上で、破断強さ/引張強さが2.0以上であり、本願発明の要件を満たしている。
更に、破断強さは、1.5GPa以上、絞りが60%以上であり、いずれも本願発明のより望ましい要件を満たしている。
一方、せん断加工試験の結果、だれ及びかえりが小さく、せん断面が良好な結果が得られた。
次に、薄帯鋼板の試験について述べる。
(2)薄帯鋼板について
(2−1)実施例8、比較例2
[実施例8]
表8に示す化学成分組成を有する鋼を、真空溶解炉を用いて溶製し、鋼塊に鋳造して、実施例8に供した。

得られた鋼塊を前記実施例1,2及び比較例1において行なった加工工程に準じて、80mm角の棒鋼への熱間鍛造及び温間における多方向の多パスカリバー圧延による18mm角へ加工し、水冷して棒鋼を調製した。ここで、温間加工のパススケジュールは、実施例1,2及び比較例1と同じであり、加工温度条件もそれに準じて行なった。
次に、温間圧延方法により調製された18mm角の棒鋼の圧延方向に直角な方向の断面(C方向断面)内の種々の位置について、ミクロ組織観察を行なって、C方向断面内の均質性を確認した。平均フェライト粒径は、0.6μmであった。
次いで、上記18mm角の棒鋼を切削加工により4.0mmφの棒鋼に加工した。これを用いて冷間平ロール圧延法により板厚が0.15mmの薄帯鋼板を調製した。冷間平ロール圧延方法は次の通りである。
上記4.0mmφの温間圧延鋼線材を、次の(1)から(4)の加工工程で0.15mm厚×20mm幅まで冷間圧延した。即ち、
(1)4.0mmφの温間圧延鋼線材を冷間クロス圧延により、1.2mm厚×10mm幅のコイルにした。
(2)これを450℃×30分の窒素ガス雰囲気にて軟化加熱処理して炉中空冷し、冷間圧延により、0.43mm厚のコイルとした。
(3)これを450℃×30分の窒素ガス雰囲気にて軟化加熱処理して炉中空冷し、冷間クロス圧延により、0.215mm厚×20mm幅の薄帯鋼板コイルとした。
(4)次に、コイルサイド部をスリットした後、冷間圧延により0.15mm厚の薄帯鋼板コイルに仕上げた。得られたコイルの外観写真を、図5に示す。
得られた0.15mm厚の薄帯鋼板コイルから引張試験用の供試材を採取し、引張試験片を調製して引張試験をした。絞り及び破断強さは、破断時の幅の減少は無視し、厚さの減少のみを測定して算出した。
また、0.15mm厚の薄帯鋼板コイルからせん断加工試験用の供試材を採取し、0.15mm厚×13mm幅×約1m 長さの試験片を調製してギロチンせん断加工試験をした。その際、固定刃と移動刃とのクリアランスはほぼ0で行なった。
表9に、引張試験の結果、平均フェライト短軸径、及びせん断面比率を示す。
なお、せん断面比率SRは、前記(1)式:
せん断面比率(SR)={(せん断面t)/(せん断面t)+(破断面t)}×100(%)
による。
また図6に、せん断加工面の外観写真を示す。せん断面比率が90%を超えていることがわかる。図7に、図6に示したせん断加工面の側面から見た外観写真を示す。これによれば、だれ(a)及びかえり(b)(図1参照)が小さく良好であることがわかる。
上記試験結果より、実施例8で得られた薄帯鋼板は、降伏強さが0.76GPaで、破断強さ/引張強さが2.0であり、いずれも本願発明の重要な要件を満たしており、更に、破断強さが1.69GPa、絞りが52.9%と優れており、そして、せん断面比率が90%と大きく、だれ及びかえりが小さく、せん断加工特性に優れており、塑性加工性に優れた薄帯鋼板となっていることがわかる。
〔比較例2〕
比較例2として、上記実施例8で得られた0.15mm厚の薄帯鋼板コイルから、引張試験用及びせん断加工試験用の供試材を採取し、これを700℃で5時間熱処理して、結晶粒径を20μmまで大きくした。
得られた0.15mm厚の薄帯鋼板コイルから硬さ測定用の試験片を採取した。また、0.15mm厚の薄帯鋼板コイルからせん断加工試験用の供試材を採取し、長さ約100mmの試験片を調製してギロチンせん断加工試験をした。せん断加工試験条件は、実施例8と同じである。
図8にせん断加工面の外観写真を示すが、せん断面比率はほぼ90%であった。また図9に、図8に示したせん断加工面の側面から見た外観写真を示す。これによれば、だれ(a)及びかえり(b)(図1参照)が大きく望ましくない。これを図7の実施例8と比較すると、その差が明確である。
比較例2で得られた薄帯鋼板は、ビッカース硬さ(HV)=86であった。これから引張強さ(TS)を推定すると、TS≒HV×3.0=0.258GPaとなる。従って、降伏強さ(YS)は、最大でも0.258GPaよりも小さいとみなせる。従って、比較例2は本願発明の重要な要件である降伏強さ(YS)≧0.6GPaを満たしていず、また、せん断面比率はほぼ90%で良好であるが、だれ及びかえりが大きいので、せん断加工特性は劣っており、本願発明の課題は解決されていない。
(2−2)実施例9
実施例9として、前記実施例7における試験工程で得られた直径3.0mmφのフェライト系ステンレス鋼(SUS430)鋼線(化学成分組成は、表6に示した通りである)を、平ロール圧延機を用いて、途中、熱処理を行ない1mmまで圧延を行ない、幅約5mmの薄帯鋼板を調製した。上記圧延工程の間に得られた薄帯鋼板は、引張強さ0.95GPa、降伏強さ0.85GPa、破断強さ1.3GPaであった。せん断面はだれ、かえりが少なく良好であった。
薄帯鋼板のせん断加工の模式図である。 実施例1のせん断面加工面を示す外観写真である。 実施例2のせん断面加工面を示す外観写真である。 比較例1のせん断面加工面を示す外観写真である。 実施例5の薄帯鋼板コイルの外観写真である。 実施例5のせん断面加工面を示す外観写真である。 実施例5のせん断面加工面の側面(図6の側面)を示す外観写真である 比較例2のせん断面加工面を示す外観写真である。 比較例2のせん断面加工面の側面(図8の側面)を示す外観写真である。

Claims (8)

  1. 化学成分組成が、SUSXM7に規定された組成(質量%で、C:0.08以下、Si:1.00以下、Mn:2.00以下、P:0.045以下、S:0.030以下、Ni:8.50〜10.50、Cr:17.00〜19.00、Cu:3.00〜4.00、を必須元素として含み、残部がFeおよび不可避不純物からなるオーステナイト系ステンレス鋼であって、
    第1相の結晶組織オーステナイトであり、当該各結晶組織の平均結晶粒径又は板厚方向の当該各結晶組織の結晶粒の平均短軸径が1μm以下であり、
    降伏強さが0.6GPa以上で且つ破断強さ/引張強さが2.0以上を有することを特徴とする塑性加工性に優れた鋼細線。
  2. 化学成分組成が、SUS430に規定された組成(質量%で、C:0.12以下、Si:0.75以下、Mn:1.00以下、P:0.040以下、S:0.030以下、Cr:16.00〜18.00、を必須元素として含み、残部がFeおよび不可避不純物からなるフェライト系ステンレス鋼)であって、
    第1相の結晶組織がフェライトであり、当該各結晶組織の平均結晶粒径又は板厚方向の当該各結晶組織の結晶粒の平均短軸径が1μm以下であり、
    降伏強さが0.6GPa以上で且つ破断強さ/引張強さが2.0以上を有することを特徴とする塑性加工性に優れた鋼細線。
  3. 化学成分組成がSUS304に規定された組成(質量%で、C:0.08以下、Si:1.00以下、Mn:2.00以下、P:0.045以下、S:0.030以下、Ni:8.00〜10.50、Cr:18.00〜20.00、を必須元素として含み、残部がFeおよび不可避不純物からなるオーステナイト系ステンレス鋼)であって、
    第1相の結晶組織がオーステナイトであり、当該各結晶組織の平均結晶粒径又は板厚方向の当該各結晶組織の結晶粒の平均短軸径が1μm以下であり、
    降伏強さが0.6GPa以上で且つ破断強さ/引張強さが2.0以上を有することを特徴とする塑性加工性に優れた鋼細線。
  4. 化学成分組成がSUS316に規定された組成(質量%で、C:0.08以下、Si:1.00以下、Mn:2.00以下、P:0.045以下、S:0.030以下、Ni:10.00〜14.00、Cr:16.00〜18.00、Mo:2.00〜3.00、を必須元素として含み、残部がFeおよび不可避不純物からなるオーステナイト系ステンレス鋼)であって、
    第1相の結晶組織がオーステナイトであり、当該各結晶組織の平均結晶粒径又は板厚方向の当該各結晶組織の結晶粒の平均短軸径が1μm以下であり、
    降伏強さが0.6GPa以上で且つ破断強さ/引張強さが2.0以上を有することを特徴とする塑性加工性に優れた鋼細線。
  5. 化学成分組成が、SUSXM7に規定された組成(質量%で、C:0.08以下、Si:1.00以下、Mn:2.00以下、P:0.045以下、S:0.030以下、Ni:8.50〜10.50、Cr:17.00〜19.00、Cu:3.00〜4.00、を必須元素として含み、残部がFeおよび不可避不純物からなるオーステナイト系ステンレス鋼であって、
    第1相の結晶組織オーステナイトであり、当該各結晶組織の平均結晶粒径又は板厚方向の当該各結晶組織の結晶粒の平均短軸径が1μm以下であり、
    降伏強さが0.6GPa以上で且つ破断強さ/引張強さが1.0以上を有することを特徴とする塑性加工性に優れた薄帯鋼板。
  6. 化学成分組成が、SUS430に規定された組成(質量%で、C:0.12以下、Si:0.75以下、Mn:1.00以下、P:0.040以下、S:0.030以下、Cr:16.00〜18.00、を必須元素として含み、残部がFeおよび不可避不純物からなるフェライト系ステンレス鋼あって、
    第1相の結晶組織がフェライトであり、当該各結晶組織の平均結晶粒径又は板厚方向の当該各結晶組織の結晶粒の平均短軸径が1μm以下であり、
    降伏強さが0.6GPa以上で且つ破断強さ/引張強さが1.0以上を有することを特徴とする塑性加工性に優れた薄帯鋼板。
  7. 化学成分組成がSUS304に規定された組成(質量%で、C:0.08以下、Si:1.00以下、Mn:2.00以下、P:0.045以下、S:0.030以下、Ni:8.00〜10.50、Cr:18.00〜20.00、を必須元素として含み、残部がFeおよび不可避不純物からなるオーステナイト系ステンレス鋼)であって、
    第1相の結晶組織がオーステナイトであり、当該各結晶組織の平均結晶粒径又は板厚方向の当該各結晶組織の結晶粒の平均短軸径が1μm以下であり、
    降伏強さが0.6GPa以上で且つ破断強さ/引張強さが1.0以上を有することを特徴とする塑性加工性に優れた薄帯鋼板。
  8. 化学成分組成がSUS316に規定された組成(質量%で、C:0.08以下、Si:1.00以下、Mn:2.00以下、P:0.045以下、S:0.030以下、Ni:10.00〜14.00、Cr:16.00〜18.00、Mo:2.00〜3.00、を必須元素として含み、残部がFeおよび不可避不純物からなるオーステナイト系ステンレス鋼)であって、
    第1相の結晶組織がオーステナイトであり、当該各結晶組織の平均結晶粒径又は板厚方向の当該各結晶組織の結晶粒の平均短軸径が1μm以下であり、
    降伏強さが0.6GPa以上で且つ破断強さ/引張強さが1.0以上を有することを特徴とする塑性加工性に優れた薄帯鋼板。
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