JP5447710B2 - 電池制御システム、電池制御装置、電池制御方法およびプログラム - Google Patents
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Description
本発明は、電池制御システム、電池制御装置、電池制御方法および記録媒体に関し、特には、電力系統に接続された複数の電池の放電または充電を制御する電池制御システム、電池制御装置、電池制御方法および記録媒体に関する。
不慮の事故により発電所が停止したとき、または、多数連系していた風力発電所や太陽光発電所が一斉に解列したとき、電力系統内において電力供給力が急激に低下する緊急状態が発生する。
この緊急状態が発生した際、既存発電所の出力を変化させる、更には、別の発電所を立ち上げるまでの数分〜数十分の間、需要家に分散して設置されたエネルギーストレージ機器(例えば、定置用蓄電池や電気自動車内の二次電池)の放電により、電力需給バランスを取る技術が提案されている(非特許文献1、2および3参照)。以下、需要家に分散して設置されたエネルギーストレージ機器を「ES」(Energy Storage)と称する。
需要家側に分散するESの放電により電力需給バランスを取る技術では、巷に普及していく多数のESを、電力需給のバランスを取るために活用できる。このため、電力需給バランスを取るために使用される電池(ESにて構成される電池)の大容量化は、ESの普及に伴い可能となる。
また、例えば、非特許文献1、2で開示されているような、“各ES側が系統接続点の電力の周波数をモニターし、電力の周波数が所望の範囲に収まるよう周波数偏移に比例した放電を自律的に行う”技術が用いられれば、緊急状態における電池放電の高速応答も可能である。
図1は、各ES側が系統接続点の電力の周波数をモニターし、電力の周波数が所望の範囲に収まるよう周波数偏移に比例した放電を自律的に行う技術を説明するための図である。なお、系統接続点としては、例えば、電力が、電力系統から電力メータを経て、宅内分電盤へ入力される配線の最外部が該当するが、宅内は周波数が同一と考えて、宅内でESが配線されている接続点でもよい。
図1において、ES101を制御する制御部102は、系統接続点103の電力の周波数をモニターする。制御部102は、電力のノミナル周波数(例えば、50Hz)からモニター結果(測定周波数)を差し引いた値に応じて、ES101の放電量を制御する。
なお、ここで、図1においてES101と表示しているユニットは、蓄電池パック部、蓄電池制御ユニット部、蓄電池の直流出力を交流に変換するパワーコンディショナー部を含むが、説明の簡略化のために省略している。
Proposal of Smart Storage for Ubiquitous Power Grid, by Yutaka Ota et al., 電学論B、130巻11号、pp.989−994、2010年
Effect of Smart Storage in Ubiquitous Power Grid on Frequency Control, By Yutaka Ota et al. 電学論B、131巻1号、pp.94−100、2011年
NEDOの地域実証Pjにおける横浜(YSCP)実証内容の紹介資料
図1に示した手法では、電力会社つまり電力系統の管理者の管理下にない需要家側の各ES側が自律的に放電を行う。このため、電力系統の管理者は、事前に需要家のESにて適切な放電量が速やかに得られるかどうかを把握することが困難であり、電力需給バランスを適切に制御することが難しいという課題があった。
本発明の目的は、上記課題を解決可能な電池制御システム、電池制御装置、電池制御方法および記録媒体を提供することである。
本発明の電池制御システムは、電力系統に接続された複数の電池の動作を制御する電池制御システムであって、前記電池の各々について、当該電池に対して前記電池制御システムが充電または放電を実行する旨の実行指示を出力してから当該電池が前記実行指示に応じた動作を実行するまでの時間である遅延時間を検出する検出手段と、前記電力系統での電力の周波数変化率を測定する測定手段と、前記周波数変化率と前記複数の電池の各々の遅延時間とに基づいて、前記複数の電池の中から、前記電力系統の電力を調整するための調整用電池を選択する選択手段と、前記調整用電池に前記実行指示を出力する指示手段と、を含む。
本発明の電池制御装置は、電力系統に接続された電池の動作を制御する電池制御装置であって、前記電池の使用している通信経路の通信遅延時間を検出するための検査用情報を受信すると、所定情報を前記検査用情報の送信元に送信し、前記電池の充電または放電の動作を規定した動作指示を受信すると、当該動作指示に基づいて前記電池を制御する制御手段を含む。
本発明の電池制御方法は、電力系統に接続された複数の電池の動作を制御する電池制御システムでの電力制御方法であって、前記電池の各々について、当該電池に対して前記電池制御システムが充電または放電を実行する旨の実行指示を出力してから当該電池が前記実行指示に応じた動作を実行するまでの時間である遅延時間を検出し、前記電力系統での電力の周波数変化率を測定し、前記周波数変化率と前記複数の電池の各々の遅延時間とに基づいて、前記複数の電池の中から、前記電力系統の電力を調整するための調整用電池を選択し、前記調整用電池に前記実行指示を出力する。
本発明の電池制御方法は、電力系統に接続された電池の動作を制御する電池制御装置での電池制御方法であって、前記電池の使用している通信経路の通信遅延時間を検出するための検査用情報を受信すると、所定情報を前記検査用情報の送信元に送信し、前記電池の充電または放電の動作を規定した動作指示を受信すると、当該動作指示に基づいて前記電池を制御する。
本発明の記録媒体は、コンピュータに、電力系統に接続された電池の各々について、当該電池に対して前記コンピュータが充電または放電を実行する旨の実行指示を出力してから当該電池が前記実行指示に応じた動作を実行するまでの時間である遅延時間を検出する検出手順と、前記電力系統での電力の周波数変化率を測定する測定手順と、前記周波数変化率と前記複数の電池の各々の遅延時間とに基づいて、前記複数の電池の中から、前記電力系統の電力を調整するための調整用電池を選択する選択手順と、前記調整用電池に前記実行指示を出力する指示手順と、を実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
本発明の記録媒体は、コンピュータに、電力系統に接続された電池の使用している通信経路の通信遅延時間を検出するための検査用情報を受信すると、所定情報を前記検査用情報の送信元に送信し、前記電池の充電または放電の動作を規定した動作指示を受信すると、当該動作指示に基づいて前記電池を制御する手順を実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
本発明によれば、ESを用いて電力需給バランスを適切に制御することが可能になる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図2は、本発明の一実施形態の電池制御システムを採用した電力制御システムを示す図である。
図2において、電力制御システムは、電力供給部1aと、監視・制御部1bと、変圧器2aと、DEMS(Distributed Energy Management System:分散エネルギ管理システム)2bと、通信NW(ネットワーク)3と、中継ノード4と、通信端末51a〜5maと、ES51b〜5mbと、を含む。なお、mは2以上の整数である。
電力供給部1aは、発電所1Xに設けられている火力等の発電機である。監視・制御部1bは、中央給電指令所1Yに設けられている。変圧器2aとDEMS2bは、配電用変電所2に設けられている。通信端末51a〜5maは、それぞれ、ES51b〜5mbと接続している。ES51b〜5mbは、それぞれ、電力の需要家が所有する電池制御装置51〜5mに含まれる。ES51b〜5mbは、例えば、定置用蓄電池や電気自動車内の二次電池である。なお、中央給電指令所1Yと発電所1Xの間には、中央給電指令所1Yからの指示を発電所1Xに送るための通信線が存在するが、図2では、説明の簡略化のために省略している。
なお、本実施形態では、DEMS2bが配電用変電所2の中にある形態で説明しているが、DEMS2bは必ずしも配電用変電所2にある必要は無く、設置スペースに余裕があり、更に中央給電指令所1Y、及び各ESと情報通信でき、通信遅延の観点で最も遅延の少ない場所に設置することが望ましい。
図3は、ES51b〜5mbの各々として用いられるES5bを示したブロック図である。図3において、ES5bは、電池本体5b1と、電池本体5b1の動作(充電動作および放電動作)を制御する制御部5b2と、を含む。なお、ES5bは、蓄電池パック部、蓄電池制御ユニット部(Battery Management Unit:BMU)、蓄電池の直流出力を交流に変換するパワーコンディショナー(PCS)を含むが、説明の簡略化のために省略している。また、制御部5b2は、BMUに付属する形態でも良く、PCSに付属する形態でも良く、状況によっては、ES外に設置してもよい。なお、制御部5b2は、一般的に制御手段と呼ぶことができる。
ところで、一般的に、電力系統の電力需給調整(=電力の周波数制御)については、応答時間の短い(高速応答が必要な)順に、次のように領域と制御技術を整理することができる。
(A)発電機(同期機)の慣性力領域
最も応答時間の短い、発電機(同期機)の慣性力領域では、電力需要の変動に対する発電機の慣性力(=慣性定数(M)と発電機回転子の加速度(df/dt)とから規定されるM×(df/dt))の放出・吸収によって、電力需要変動に追従して、電力需要変動の補償が行われる。この制御では、電力需給のアンバランスを補償するため、電力の周波数が直線的に変化し続ける。
最も応答時間の短い、発電機(同期機)の慣性力領域では、電力需要の変動に対する発電機の慣性力(=慣性定数(M)と発電機回転子の加速度(df/dt)とから規定されるM×(df/dt))の放出・吸収によって、電力需要変動に追従して、電力需要変動の補償が行われる。この制御では、電力需給のアンバランスを補償するため、電力の周波数が直線的に変化し続ける。
(B)調速機(ガバナ)領域
次に時間の短い、調速機(ガバナ)領域では、ガバナフリー運転により、上記(A)の周波数変化を抑制するために、電力の周波数偏位に応じた発電機の出力制御が行われ、周波数制御(周波数安定化)と電力需要追従制御とが行われる。この制御の結果、電力の周波数は、ある値に落ち着く。
次に時間の短い、調速機(ガバナ)領域では、ガバナフリー運転により、上記(A)の周波数変化を抑制するために、電力の周波数偏位に応じた発電機の出力制御が行われ、周波数制御(周波数安定化)と電力需要追従制御とが行われる。この制御の結果、電力の周波数は、ある値に落ち着く。
(C)LFC(Load Frequency Control)領域
そして、LFC領域では、地域要求電力(Area Requirement)量を目標に、発電機におけるスピードチェンジャー制御(発電量制御)が行われ、周波数制御(基準周波数への帰還制御)と電力需要追従制御とが行われる。
そして、LFC領域では、地域要求電力(Area Requirement)量を目標に、発電機におけるスピードチェンジャー制御(発電量制御)が行われ、周波数制御(基準周波数への帰還制御)と電力需要追従制御とが行われる。
図2に示した電力制御システムは、例えば、ある発電所が発電を停止して電力系統での電力供給力が急激に低下する緊急状況が発生した際、既存発電所の出力を負荷変動に追随させつつ新規の発電所を立ち上げるまでの間、需要家に分散して設置されたESに放電を行わせて、電力需給バランスを取る。その結果、電力系統の発電能力が復帰するまでの間、系統周波数偏差Δfの値を小さく抑えることが可能となる。即ち、上記(B)ガバナフリー機能をアシストすることができる。更には、制御可能なESの蓄電池容量が大きい場合には、上記(C)のLFC機能を一定時間担うことも可能である。
電力供給部1aは、発電所1Xが発電した電力を出力する。
監視・制御部1bは、DEMS2bと通信する。
変圧器2aは、電力供給部1aからの交流電力の電圧を所定電圧に変圧し、所定電圧を有する交流電力を電力線6に供給する。なお、電力供給部1aと変圧器2a間には、本来は、例えば、日本においては50万V高圧送電を、多段階で降圧するための変圧器が幾つか設けられており、変圧器2aは、66kVの電圧を6600Vの電圧へ降圧する部分の変圧器である。更に、ESへ電力を送電する際には、柱上変圧器を経て、電圧が6600Vから200Vへ降圧された電力が、ESに送電されることになるが、ここでは説明の簡略化のため、これら上位の変圧器や、柱上変圧器は省略している。
DEMS2bは、一般的には、電池制御システムと呼ぶことができる。
DEMS2bは、ES情報収集部2b1と、系統状態測定部2b2と、選択部2b3と、指示制御部2b4と、通信部2b5と、を含む。ES情報収集部2b1と指示制御部2b4は、通信部2b5を介して通信NW3と接続する。
ES情報収集部2b1は、一般的には、検出手段と呼ぶことができる。
ES情報収集部2b1は、電力線6に接続されたES51b〜5mbの各々について、DEMS2bがESに対して充電または放電を実行する旨の実行指示(以下、単に「実行指示」と称する)を出力してからそのESがその実行指示に応じた動作を実行するまでの時間(以下「遅延時間」と称する)Δtを検出する。
ES情報収集部2b1は、実行指示がDEMS2bから通信NW3、中継ノード4および通信端末を介してESに到達するまでに要する時間(通信遅延時間)と、そのESが実行指示を受け付けてから実行指示に応じた動作を開始するまでに要する時間(機器内応答時間)と、を加算した時間を、そのESの遅延時間Δtとして計算する。
本実施形態では、ES51b〜5mbの各々は、自己の機器内応答時間を表す応答時間情報を制御部5b2内に記憶している。
ES情報収集部2b1は、ES51b〜5mbの各々の応答時間情報を、通信端末51a〜5maの各々を介して、ES51b〜5mbの各々の制御部5b2から、あらかじめ入手しておく。
なお、ES51b〜5mbの各々の制御部5b2が、機器内応答時間を測定する機能(実際に、電池本体5b1に充電および放電を行わせる指示を出してから電池本体5b1がその指示に応じた動作を開始するまでの時間を測定する機能)を有している場合には、ES情報収集部2b1は、ES51b〜5mbの各々の制御部5b2に機器内応答時間を測定させ、その測定結果を入手してもよい。
ES情報収集部2b1は、所定時間間隔(例えば2秒間隔)で、ES51b〜5mbの各々の通信遅延時間を、ping(Packet INternet Groper)等を用いて検出する。所定時間間隔は2秒間隔に限らず適宜変更可能である。
例えば、ES情報収集部2b1は、ES51b〜5mbの各々に対して、応答を要求する旨の応答要求(検査用情報)を送信し、その応答要求に対する応答(所定情報)を受信し、ES51b〜5mbの各々について、応答要求を送信してから応答を受信するまでの時間を2で割った時間を、通信遅延時間として検出する。
なお、ES情報収集部2b1が、ES51b〜5mbの各々について、応答要求の送信時刻を示す送信時刻情報を記憶し、ES51b〜5mbの各々が、応答要求の受信時刻を示す受信時刻情報を、応答要求に対する応答と共にES情報収集部2b1に送信し、ES情報収集部2b1が、ES51b〜5mbごとに、ESへの応答要求の送信時刻情報が示す送信時刻とそのESからの受信時刻情報が示す受信時刻との間の時間を、そのESの通信遅延時間として検出してもよい。
ES情報収集部2b1は、ES51b〜5mbの各々の通信遅延時間を検出するごとに、ES51b〜5mbの各々について、あらかじめ入手した応答時間情報が表す機器内応答時間と、検出された通信遅延時間と、を加算して遅延時間Δtを算出する。
なお、ES情報収集部2b1は、DEMS2bが実行指示の出力が必要と判断してから実行指示を出力するまでに要する時間(以下「DEMS2b内での処理遅延時間」と称する)Δtdと、機器内応答時間と、通信遅延時間と、を加算した時間を、遅延時間Δtとして用いてもよい。なお、DEMS2b内での処理遅延時間Δtdは、DEMS2bの処理能力に依存するため、DEMS2b内での処理遅延時間Δtdを、DEMS2bの処理能力に応じて特定される一定値とする。よって、この場合も、遅延時間Δtは、機器内応答時間と通信遅延時間とを加算した時間に応じて変動する。
ES情報収集部2b1は、ES51b〜5mbの各々の通信遅延時間を検出する際に、ES51b〜5mbの各々の所定項目についての値も検出する。所定項目は、遅延時間とは異なる項目であり、例えば、想定充放電時間(一例としては3分)に対する最大充放電出力量(以下、単に「最大充放電出力量」と称する)PmaxやSOC(State of Charge)である。なお、SOCは、電池の残存容量Lを含むものとする。
本実施形態では、ES51b〜5mbの各々は、自己の最大充放電出力量Pmaxを表す最大充放電出力量情報を制御部5b2内に記憶している。
ES情報収集部2b1は、ES51b〜5mbの各々の最大充放電出力量情報を、ES51b〜5mbの各々の制御部5b2から入手する。
系統状態測定部2b2は、一般的に測定手段と呼ぶことができる。
系統状態測定部2b2は、電力系統での電力の周波数変化率df/dtを検出し、周波数変化率df/dtに基づいて、電力系統で調整が必要となる調整電力量ΔPを推定する。
例えば、周波数fの計測時間は1秒以内で、単位は0.01Hz、変換精度は、49〜51Hzで、±0.02Hz以内とするため、系統状態測定部2b2は、0.2ms間隔で周波数fをサンプリングし、100ms周期で積算してf値を演算、そのf値の前後の差分でdf/dtを演算する。
本実施形態では、系統状態測定部2b2は、周波数変化率df/dtに係数Xを乗算して調整電力量ΔPを算出する。なお、調整電力量ΔPの算出では、周波数変化率を時間積分した周波数偏差Δfを用いてもよい。また、調整電力量ΔPは、推定値であるため、系統状態測定部2b2は、システムの構成(系統規模や系統定数等)を考慮し、適宜、調整電力量ΔPを補正することで調整電力量ΔPの精度を上げることが可能となるが、ここでは調整電力量ΔPの補正については説明を省略する。
選択部2b3は、一般的には、選択手段と呼ぶことができる。
選択部2b3は、系統状態測定部2b2が算出した調整電力量ΔPと、ES情報収集部2b1が算出したES51b〜5mbの各々の遅延時間Δtと、に基づいて、ES51b〜5mbの中から、電力系統の電力量の調整に使用される調整用電池を選択する。
例えば、選択部2b3は、ES51b〜5mbの中から遅延時間Δtが短いESを優先して調整用電池として選択し、かつ、調整電力量ΔPが多くなるほど調整用電池の数を増やす。
なお、調整電力量ΔPは周波数変化率df/dtに基づいて算出されるため、選択部2b3は、周波数変化率df/dtと、ES51b〜5mbの各々の遅延時間Δtと、に基づいて、ES51b〜5mbの中から調整用電池を選択することになる。
選択部2b3は、対応表作成部2b3aと、電池選択部2b3bと、を含む。
対応表作成部2b3aは、一般的には、グループ分け手段と呼ぶことができる。
対応表作成部2b3aは、ES51b〜5mbを、遅延時間Δtの長さにて区分された複数のグループに分ける。
図4は、対応表作成部2b3aが行うグループ分け結果を表す対応表を示す図である。
図4では、遅延時間Δtの長さにて区分された複数のグループとして、グループvES1〜vESnが表されている。なお、nは2以上の整数である。
グループvES1〜vESnをそれぞれ規定する遅延時間Δtの区分としては、例えば、グループvES1には0以上100msec以下の遅延時間Δtが用いられ、グループvES2には100msecよりも長く200msec以下の遅延時間Δtが用いられるといった、100msec毎の区分が用いられる。
この場合、グループvES1には遅延時間Δtが0以上100msec以下であるESが属し、グループvES2には遅延時間Δtが100msecよりも長く200msec以下であるESが属することになる。
なお、遅延時間Δtの区分は、100msec毎の区分に限らず適宜変更可能である。
対応表作成部2b3aは、グループごとに、そのグループに属するESに対して、最大充放電出力量が大きいほど高くなる優先順位を付与する。
図4に示した対応表では、グループごとに、そのグループに属するESに対する優先順位の付与結果も示している。なお、図4には示していないが、対応表には、各ESの最大充放電出力量も記載される。
例えば、図4に示したグループvES1では、ID3にて識別されるESに対して最も高い優先順位(No.1)が付与され、ID13にて識別されるESに対して2番目に高い優先順位(No.2)が付与されている。なお、IDの番号は、ESに付された符号の「m」が示す数に対応する。
電池選択部2b3bは、一般的には、電池選択手段と呼ぶことができる。
電池選択部2b3bは、グループvES1〜vESnの中から遅延時間Δtが短いグループを優先して調整用グループとして選択し、調整用グループ内のESを調整用電池として選択する。また、電池選択部2b3bは、周波数変化率df/dtの絶対値が大きくなるほど、調整用グループの数を増やす。
指示制御部2b4は、一般的には、指示手段と呼ぶことができる。
指示制御部2b4は、調整用電池に、実行指示(充電または放電を実行する旨の実行指示)を出力する。
例えば、指示制御部2b4は、系統状態測定部2b2が電力系統で不足する電力量を調整電力量ΔPとして算出した場合、つまり、周波数変化率df/dtが負の値である場合、調整用電池からの放電量の総量が調整電力量ΔPの絶対値に近づくまたは一致するように各調整用電池の放電量を指示した放電実行指示を、実行指示として調整用電池の各々に出力する。
中継ノード4は、DEMS2bと通信端末51a〜5maとの通信、さらに言えば、DEMS2bとES51b〜5mbとの通信を中継する。なお、中継ノード4の数は1に限らずDEMS2bから需要家側ESへの情報通信経路の状態によって、複数のノードを経る場合がある。ノード数は、通信遅延最小化の観点では、少なければ少ないほどよいが、一方で有限数のノードを経る場合には、通信遅延最小化の観点で、そのルート、及び通過ノード数は、適宜変更可能である。
通信端末51a〜5maは、それぞれ、ES51b〜5mbとDEMS2との通信を実行する。
次に、動作を説明する。
図5は、図4に示した対応表を作成する動作を説明するためのフローチャートである。
図5に示した動作は、特定時間間隔(例えば2秒間隔)で実行される。特定時間間隔は、2秒間隔に限らず適宜変更可能であり、専用線等の遅延保証が得られるケースでは、遅延時間のデータ入手に関して、より時間間隔を長くする事が可能である。
なお、ES情報収集部2b1は、ES51b〜5mbの各々の応答時間情報をあらかじめ入手しており、DEMS2b内での処理遅延時間Δtdをあらかじめ記憶しているとする。また、ES情報収集部2b1は、DEMS2b内での処理遅延時間Δtdと、機器内応答時間と、通信遅延時間と、を加算した時間を、遅延時間Δtとして用いるとする。
ES情報収集部2b1は、ES51b〜5mbの各々の通信遅延時間を検出し、また、ES51b〜5mbの各々の最大充放電出力量情報を、ES51b〜5mbの各々の制御部5b2から入手する(ステップS401)。なお、最大充放電出力量情報の入手では、制御部5b2は、BMUに付属する形、PCSに付属する形等が考えられ、それ以外にも、システム構成によっては、ES外のEMSサーバから入手するシステムも考えられる。
ステップS401では、例えば、ES情報収集部2b1は、まず、ES51b〜5mbの各々に対して、応答を要求する旨の応答要求を送信する。ES51b〜5mbの各々では、通信端末が応答要求を受信すると、制御部5b2は、応答要求に対する応答を、応答要求の送信元であるES情報収集部2b1に送信する。ES情報収集部2b1は、その応答要求に対する応答を受信し、ES51b〜5mbの各々について、応答要求を送信してから応答を受信するまでの時間を2で割った時間を、通信遅延時間として検出する。
続いて、ES情報収集部2b1は、ES51b〜5mbの各々について、あらかじめ記憶していたDEMS2b内での処理遅延時間Δtdと、あらかじめ入手していた応答時間情報が表す機器内応答時間と、検出された通信遅延時間と、を加算して遅延時間Δtを算出する(ステップS402)。
続いて、ES情報収集部2b1は、ES51b〜5mbの各々の遅延時間Δtおよび最大充放電出力量情報を、対応表作成部2b3aに出力する。
対応表作成部2b3aは、ES51b〜5mbの各々の遅延時間Δtおよび最大充放電出力量情報を受け付けると、ES51b〜5mbの各々の遅延時間Δtおよび最大充放電出力量情報を用いて、図4に示したような対応表を作成し、その対応表を保持する。
本実施形態では、対応表作成部2b3aは、まず、ES51b〜5mbの各々を、ES51b〜5mbの各々の遅延時間Δtに基づいて、グループvES1〜vESnのいずれかに分類する。その後、対応表作成部2b3aは、グループvES1〜vESnの各々で、グループ内のESに対して、最大充放電出力量が大きいほど高くなる優先順位を付与する。その後、対応表作成部2b3aは、各グループでの優先順位の付与結果と各ESの最大充放電出力量とを示した対応表(図4参照)を作成する。
対応表作成部2b3aは、対応表を作成するごとに、その対応表を作成する前に作成された対応表を削除する。このため、対応表は更新されていく(ステップS403)。
図6は、調整用電池を選択する動作と調整用電池への実行指示を出力する動作とを説明するためのフローチャートである。なお、図6に示した動作は、継続的に実行される。
系統状態測定部2b2は、常時、系統電力線の電力の周波数変化率df/dtを検出し、周波数変化率df/dtの絶対値が、DEMS2bが実行指示を出力する必要があるかを判断するために使用する閾値よりも大きいかどうかを判断する(ステップS501)。なお、この閾値として、ある時間内における周波数偏差Δfが用いられてもよい。
周波数変化率df/dtの絶対値が閾値よりも大きいと、系統状態測定部2b2は、DEMS2bが実行指示を出力する必要があると判断し、周波数変化率df/dtに基づいて調整電力量ΔPを算出する(ステップS502)。
例えば、系統状態測定部2b2は、周波数変化率df/dtに係数Xを乗算することによって調整電力量ΔPを算出する。以下では、係数Xを正の定数とする。このため、周波数変化率df/dtが負の値を示す場合、調整電力量ΔPは、負の値となり、電力系統で不足する電力量を表すことになる。一方、周波数変化率df/dtが正の値を示す場合、調整電力量ΔPは、正の値となり、電力系統で過剰となる電力量を表すことになる。
続いて、系統状態測定部2b2は、調整電力量ΔPを、電池選択部2b3bと指示制御部2b4とに出力する。
電池選択部2b3bは、調整電力量ΔPを受け付けると、対応表作成部2b3aが作成した対応表を参照して、調整電力量ΔPを満足するのに必要な数(=出力電力)の調整用電池を、ES51b〜5mbの中から遅延時間Δtが短いESを優先して選択する(ステップS503)。
続いて、電池選択部2b3bは、調整用電池の選択結果を指示制御部2b4に出力する。
指示制御部2b4は、調整用電池の選択結果を受け付けると、調整用電池に、実行指示(充電または放電を実行する旨の実行指示)を出力する(ステップS504)。
本実施形態では、指示制御部2b4は、調整電力量ΔPが負の値である場合、調整用電池からの放電量の総量が調整電力量ΔPの絶対値に近づくまたは一致するように各調整用電池の放電量を指示した放電実行指示を、実行指示として、調整用電池の各々に出力する。
各調整用電池は、自己の接続されている通信端末を介して放電実行指示を受け付けると、その放電実行指示にて指示された放電を開始し、放電を開始した旨ES情報収集部へ返信する。
一方、指示制御部2b4は、調整電力量ΔPが正の値である場合、調整用電池への充電量の総量が調整電力量ΔPの絶対値に近づくまたは一致するように各調整用電池の充電量を指示した充電実行指示を、実行指示として、調整用電池の各々に出力する。
各調整用電池は、自己の接続されている通信端末を介して充電実行指示を受け付けると、その充電実行指示にて指示された充電を開始し、充電を開始した旨ES情報収集部へ返信する。
次に、本実施形態の一例を説明する。
以下では、あるとき、ある発電所が事故により発電を停止し、電力系統の電力の周波数が突然低下する事態に直面したとする。
図7は、電力系統の電力の周波数が突然低下する事態が発生した後の電力の周波数変化を示した図である。
図7において、Δtpは、ES情報収集部2b1がES51b〜5mbの各々の通信遅延時間を収集する時間間隔、または、対応表作成部2b3aが対応表を更新する更新間隔である。
電力系統の電力の周波数の低下により、周波数変化率df/dtの絶対値が閾値よりも大きくなると、系統状態測定部2b2は、グループvES1〜vESnの中で遅延時間Δtが最も短いグループvES1を画定する遅延時間Δt(例えば、0〜100msec)の値のうち、長い方の値である100msec(以下「Δtmin」と称する)を、周波数変化率df/dtに乗算して、目標とする周波数偏差Δfを算出する。なお、周波数偏差Δfは、現時点から時間Δtmin(100msec)経過した時点での電力の周波数から、現時点の電力の周波数を差し引いた値を示す。
続いて、系統状態測定部2b2は、周波数偏差Δfに、あらかじめ設定されている相関係数αを乗算して、調整電力量ΔPを算出し、調整電力量ΔPを電池選択部2b3bと指示制御部2b4に出力する。
電池選択部2b3bは、調整電力量ΔPを受け付けると、対応表を参照して、グループvES1内の各ESの最大充放電出力量の総和ΣvES1Pmaxを算出する。
続いて、電池選択部2b3bは、調整電力量ΔPの絶対値と総和ΣvES1Pmaxとの大小関係を判定する。以下、|調整電力量ΔP|<=総和ΣvES1Pmaxの場合と、|調整電力量ΔP|>総和ΣvES1Pmaxの場合とに分けて説明を行う。
ケース1)|調整電力量ΔP|<=総和ΣvES1Pmaxの場合
電池選択部2b3bは、|調整電力量ΔP|<=総和ΣvES1Pmaxの場合、グループvES1を調整用グループとして選択し、グループvES1に属するESを調整用電池として選択し、調整用電池の選択結果を指示制御部2b4に出力する。
電池選択部2b3bは、|調整電力量ΔP|<=総和ΣvES1Pmaxの場合、グループvES1を調整用グループとして選択し、グループvES1に属するESを調整用電池として選択し、調整用電池の選択結果を指示制御部2b4に出力する。
指示制御部2b4は、調整用電池の選択結果を受け付けると、対応表を参照して、調整用電池ごとに、その調整用電池の放電出力Pを、例えば、
P=Pmax×(|ΔP|/ΣvES1Pmax)の式に従って算出する。なお、放電出力Pにおいて、Pmaxは、対象となる調整用電池の最大充放電出力量である。
P=Pmax×(|ΔP|/ΣvES1Pmax)の式に従って算出する。なお、放電出力Pにおいて、Pmaxは、対象となる調整用電池の最大充放電出力量である。
指示制御部2b4は、調整用電池の各々に対して、その調整用電池の放電出力Pを指示した放電実行指示を出力する。
各調整用電池は、放電実行指示にて指示された放電を開始し、放電を開始した旨ES情報収集部2b1へ返信する。
なお、調整電力量ΔPは、電力系統の規模や系統定数(調整電力量を算出するために電力系統に対して設定されている定数)、事故の規模に依存し、相関係数αは必ずしも最適値でない可能性がある。
図8は、相関係数αがある程度適切であり、かつ、グループvES1に属するESのみが放電した後の状況の一例を説明するための図である。このとき、グループvES1に属するESは、余力を残して電力を放電しているとする。
この場合は、相関係数αがある程度適切であるため、DEMS2bが実行指示を出力する必要があると系統状態測定部2b2が判断した時点からΔtmin後に計測される周波数変化率df/dtが0となる。電力系統の発電機の状態によっては、この状態、すなわち、周波数がずれたまま、周波数変化率df/dtが0となった状態がある時間続くことも考えられるが、ここでは、次のステップとしてLFC制御へ移る状況を説明する。
指示制御部2b4は、例えば、監視・制御部1bから提供される、緊急状況下で電力の需給バランスを取るために起動、もしくは出力増大された発電所の出力状態を表す情報(LFC信号等)に基づいて、時間Δtminごとの放電実行指示において、調整用電池の放電出力Pを、例えば10%ずつまたは5%ずつ下げる。このとき、電力系統内の別の発電所の周波数調整用発電機が出力を増大させつつ、周波数を基準値へ戻す動作を行っていることになる。なお、調整用電池の放電出力Pを小さくする割合は、10%ずつまたは5%に限らず発電所の出力変動状態に応じて適宜設定される。
ケース2)|調整電力量ΔP|>総和ΣvES1Pmaxの場合
電池選択部2b3bは、|調整電力量ΔP|>総和ΣvES1Pmaxの場合、グループvES1を調整用グループとして選択し、さらに、対応表を参照して、グループvES2内の各ESの最大充放電出力量の総和ΣvES2Pmaxを算出する。
電池選択部2b3bは、|調整電力量ΔP|>総和ΣvES1Pmaxの場合、グループvES1を調整用グループとして選択し、さらに、対応表を参照して、グループvES2内の各ESの最大充放電出力量の総和ΣvES2Pmaxを算出する。
電池選択部2b3bは、(|調整電力量ΔP|−総和ΣvES1Pmax)と総和ΣvES2Pmaxとの大小関係を判定する。
電池選択部2b3bは、(|調整電力量ΔP|−総和ΣvES1Pmax)<=総和ΣvES2Pmaxである場合には、グループvES2を調整用グループとしてさらに選択する。
電池選択部2b3bは、調整用グループに属するESを調整用電池として選択し、調整用電池の選択結果を指示制御部2b4に出力する。
指示制御部2b4は、調整用電池の選択結果を受け付けると、対応表を参照して、グループvES1に属するESについては、放電出力PをそのESの最大充放電出力量Pmaxとする放電実行指示を出力し、グループvES2に属するESについては、放電出力Pを、例えば、P=Pmax×((|ΔP|−ΣvES1Pmax)/ΣvES2Pmax)の式に従って算出される値とする放電実行指示を出力する。
なお、(|調整電力量ΔP|−総和ΣvES1Pmax)>総和ΣvES2Pmaxである場合には、電池選択部2b3bは、調整用グループに属する各ESの最大充放電出力量の総和が調整電力量ΔPの絶対値以上になるまで、遅延時間が短いグループを優先して調整用グループとして選択していく。
また、指示制御部2b4は、対応表を参照し複数の調整用グループが選択されていると判断すると、複数の調整用グループのうちで遅延時間が最も長いグループ(長時間グループ:以下「グループvESi」とする)に属するESについては、
P=Pmax×((|ΔP|−((ΣvES1Pmax)+・・・+(ΣvES(i−1)Pmax)))/ΣvESiPmax)の式に従って算出される値を放電出力Pとした放電実行指示を出力し、複数の調整用グループのうちで長時間グループ以外のグループに属するESについては、放電出力PをPmaxとした放電実行指示を出力する。
P=Pmax×((|ΔP|−((ΣvES1Pmax)+・・・+(ΣvES(i−1)Pmax)))/ΣvESiPmax)の式に従って算出される値を放電出力Pとした放電実行指示を出力し、複数の調整用グループのうちで長時間グループ以外のグループに属するESについては、放電出力PをPmaxとした放電実行指示を出力する。
図9は、相関係数αが最適でなく、かつ、グループvES1〜vES3に属するESが放電した後の状況の一例を説明するための図である。このとき、グループvES1に属するESおよびグループvES2に属するESは、最大放電出力で電力を放電し、グループvES3に属するESは、余力を残して電力を放電しているとする。
図9において、Δtmin2は、グループvES2を画定する遅延時間Δtのうち長い方の値(200msec)であり、Δtmin3は、グループvES3を画定する遅延時間Δtのうち長い方の値(300msec)である。
この場合、図9に示すように、DEMS2bが実行指示を出力する必要があると系統状態測定部2b2が判断した時点からΔtmin3後に計測される周波数変化率df/dt(以下「df/dt(t3)」と称する)が0になっておらず、このため、系統状態測定部2b2は、相関係数αが最適ではなかったと判断する。
系統状態測定部2b2は、相関係数αが最適ではなかったと判断すると、周波数変化率df/dt(t3)に定数Xを乗算することによって追加調整電力量ΔPaを算出し、追加調整電力量ΔPaを、電池選択部2b3bと指示制御部2b4に出力する。
電池選択部2b3bは、追加調整電力量ΔPaを受け付けると、図9に示したタイミングCでのES情報収集部2b1の動作に応じて作成された対応表を参照して、放電実行指示が出されていないESの中から、遅延時間Δtが短いESを優先して、新たな調整用電池を選択していく。この際、電池選択部2b3bは、新たな調整用電池の最大充放電出力量の総和が追加調整電力量ΔPaの絶対値を超えるまで、新たな調整用電池を選択する動作を続ける。電池選択部2b3bは、新たな調整用電池の選択結果を、指示制御部2b4に出力する。
指示制御部2b4は、新たな調整用電池の選択結果を受け付けると、新たな調整用電池の各々に対して、新たな調整用電池の放電出力Pとして最大充放電出力量Pmaxを指示した放電実行指示を出力する。
図9の下段(b)は、新たな調整用電池の放電によって、周波数の変化が止まり、電力系統のLFC制御の開始によって、電力の周波数が回復しつつある状態を示した図である。LFC制御に移り、周波数が基準の値へ帰還する段階では、指示制御部2b4は、例えば、監視・制御部1bから提供される、緊急状況下で電力の需給バランスを取るために起動、もしくは出力増大された発電所の出力状態を表す情報(LFC信号等)に基づいて、例えば、時間Δtminごとの放電実行指示において、調整用電池および新たな調整用電池の放電出力Pを10%ずつまたは5%ずつ下げる。なお、放電出力Pを小さくする割合は、10%ずつまたは5%に限らず発電所の出力変動状態に応じて適宜設定される。
次に、本実施形態の効果を説明する。
本実施形態によれば、ES情報収集部2b1は、ES51b〜5mbの各々の遅延時間Δtを検出する。系統状態測定部2b2は、電力系統での電力の周波数変化率df/dtを測定する。選択部2b3は、周波数変化率df/dtとES51b〜5mbの各々の遅延時間Δtとに基づいて、ES51b〜5mbの中から調整用電池を選択する。指示制御部2b4は、調整用電池に実行指示を出力する。
このため、本実施形態の電池制御システムは、ES51b〜5mbの各々の遅延時間Δtを考慮して調整用電池を選択でき、かつ、周波数変化率df/dtに応じて調整用電池の数を調節することが可能になる。よって、調整用電池を用いることによって電力需給バランスを適切に制御することが可能になる。
なお、この効果は、ES情報収集部2b1と系統状態測定部2b2と選択部2b3と指示制御部2b4とからなる電池制御システムでも奏する。
図10は、ES情報収集部2b1と系統状態測定部2b2と選択部2b3と指示制御部2b4とからなる電池制御システムを示した図である。図11は、図10に示した電池制御システムの動作を説明するためのフローチャートである。
図10に示した電池制御システムでは、まず、ES情報収集部2b1は、ES51b〜5mbの各々について、そのESに対してDEMS2bが実行指示を出力してからそのESがその実行指示に応じた動作を実行するまでの時間である遅延時間を検出する(ステップS1001)。
続いて、系統状態測定部2b2は、電力系統での電力の周波数変化率df/dtを測定する(ステップS1002)。
続いて、電池選択部2b3bは、周波数変化率df/dtとES51b〜5mbの各々の遅延時間とに基づいて、ES51b〜5mbの中から調整用電池を選択する(ステップS1003)。
続いて、指示制御部2b4は、調整用電池に実行指示を出力する(ステップS1004)。
本実施形態では、選択部2b3は、ES51b〜5mbの中から遅延時間Δtが短いESを優先して調整用電池として選択し、さらに、周波数変化率df/dtの絶対値が大きくなるほど調整用電池の数を増やす。
この場合、遅延時間Δtが短いESが優先的に調整用電池として選択されるので、ES51b〜5mbのうち高速応答が可能なESが、優先的に調整用電池として選択される。また、周波数変化率df/dtの絶対値が大きくなるほど、電力の調整量が大きくなるので、電力の調整量の増加に伴って、調整用電池の数を増やすことができる。よって、電力需給バランスを適切に制御することを速やかに行うことが可能になる。
本実施形態では、対応表作成部2b3aは、ES51b〜5mbを、遅延時間Δtの長さにて区分された複数のグループvES1〜vESnに分ける。電池選択部2b3bは、グループvES1〜vESnの中から遅延時間Δtが短いグループを優先して調整用グループとして選択し、調整用グループ内のESを調整用電池として選択する。電池選択部2b3bは、周波数変化率df/dtの絶対値が大きくなるほど、調整用グループの数を増やす。
この場合、調整用電池を、遅延時間Δtにて区分されたグループ単位で選択することが可能になる。なお、グループvES1〜vESnの各々を仮想電池と見做せば、調整用電池を、仮想電池単位で選択することが可能になる。
本実施形態では、系統状態測定部2b2は、周波数変化率df/dtに基づいて、電力系統で調整が必要となる調整電力量を算出する。指示制御部2b4は、周波数変化率df/dtが負の値である場合、調整用電池からの放電量の総量が調整電力量の絶対値に近づくまたは一致するように調整用電池の放電量を指示した放電実行指示を、実行指示として、調整用電池の各々に出力する。
この場合、電力系統での電力供給力が低下した際に電力需給バランスを適切に制御できる。
本実施形態では、系統状態測定部2b2は、周波数変化率df/dtが正の値である場合、調整用電池への充電量の総量が調整電力量の絶対値に近づくまたは一致するように調整用電池の充電量を指示した充電実行指示を、実行指示として、調整用電池の各々に出力する。
この場合、電力系統での電力供給力が過剰になった際に電力需給バランスを適切に制御できる。
本実施形態では、ES情報収集部2b1は、ES51b〜5mbの各々から、遅延時間Δtとは異なる所定項目(最大充放電出力量)についての値を検出する。このため、選択部2b3の代わりに、周波数変化率df/dtとES51b〜5mbの各々の遅延時間Δtと所定項目についての値とに基づいて、ES51b〜5mbの中から調整用電池を選択する選択部を用いることも可能である。
図12は、選択部2b3の代わりに、周波数変化率df/dtとES51b〜5mbの各々の遅延時間Δtと所定項目についての値とに基づいてES51b〜5mbの中から調整用電池を選択する選択部2b3Aが用いられたDEMS2bAを示した図である。なお、図12において、図2に示したものと同一構成のものには同一符号を付してある。
図12において、選択部2b3Aは、一般的には、選択手段と呼ぶことができる。
選択部2b3Aは、対応表作成部2b3aと、電池選択部2b3bAと、を含む。
電池選択部2b3bAは、一般的には、電池選択手段と呼ぶことができる。
電池選択部2b3bAは、グループvES1〜vESnの中から遅延時間Δtが短いグループを優先して調整用グループとして選択する。
電池選択部2b3bAは、調整用グループのうち遅延時間Δtが最も長い長時間グループに含まれるESの中から、所定項目(最大充放電出力量)についての値に基づいて調整用電池を選択し、かつ、調整用グループのうち長時間グループ以外のグループが存在する場合には長時間グループ以外のグループに含まれるESを、調整用電池として選択する。
例えば、電池選択部2b3bAは、長時間グループ以外のグループが存在しない場合、調整用電池の最大充放電出力量の総計が調整電力量ΔPを超えるまで、長時間グループに含まれるESのうち、最大充放電出力量が大きいものから順に調整用電池として選択していく。
また、電池選択部2b3bAは、長時間グループ以外のグループが存在する場合、長時間グループ以外のグループに含まれるESを調整用電池として選択した後、調整用電池の最大充放電出力量の総計が調整電力量ΔPの絶対値を超えるまで、長時間グループに含まれるESのうち、最大充放電出力量が大きいものから順に調整用電池として選択していく。
指示制御部2b4は、例えば、調整電力量ΔPが負の値である場合、調整用電池の各々に対して、調整用電池の放電出力Pとして最大充放電出力量Pmaxを指示した放電実行指示を出力する。
この場合、所定項目についての値を考慮して調整用電池を選択することが可能になる。
例えば、上述したように所定項目として最大充放電出力量が用いられた場合、長時間グループから最大充放電出力量が大きいESを調整用電池として優先的に選択することが可能になる。この場合、最大充放電出力量が大きいESが優先的に選択されると、調整用電池の数を少なくすることが可能となり、調整用電池との通信を少なくすることが可能になる。
なお、所定項目は、ESの最大充放電出力量に限らず、ESの残存する充放電容量、ESと電力系統との連系点の電圧、または、ESの最大充放電出力量とESの充放電レートでもよい。この場合、ES情報収集部2b1は、所定項目についての値を収集する。
例えば、所定項目として、ESの残存する充放電容量が用いられた場合、電力量の調整能力が高いES、つまり、残存する充放電容量が大きいESを優先的に調整用電池として選択することが可能になる。
また、所定項目として、連系点の連系電圧が用いられた場合、調整用電池で充電を行う場合には、連系電圧が高い機器に接続されているESを優先的に調整用電池として選択し、調整用電池で放電を行う場合には、連系電圧が低い機器に接続されているESを優先的に調整用電池として選択することが可能になる。この場合、電圧制約(例えば、101±6Vや202±20Vの系統連系ガイドライン上の制約)、により調整用電池の充電出力や放電出力が制限される問題から開放される。
また、所定項目として、ESの最大充放電出力量とESの充放電レートとが用いられた場合には、最大充放電出力量と充放電レートが大きいESを優先的に調整用電池として選択することが可能になる。なお、本実施形態では、ESの充放電レートについての制御は説明の簡略化のために割愛したが、よりきめ細かい制御を行う上では、充放電量、時間だけでなく、充放電レートの指定も可能である。
また、本実施形態の電池制御装置51〜5mでは、制御部5b2は、応答要求(検査用情報)を受信すると、その応答要求に対する応答(所定情報)を応答要求の送信元に送信し、動作指示を受信すると、動作指示に基づいて電池本体5b1を制御する。このため、DEMS2bまたは2bAの制御に従って、電池制御装置51〜5mの動作を制御することが可能になる。
なお、上記実施形態は、以下のように変形されてもよい。
各ESの制御部5b2が、自ESの単位時間当たりの充放電量の調整量について変更可能か否かを表す変更可否情報を格納する。なお、変更可否情報は、ESを所有する需要家のポリシー、または、需要家と電力供給元(例えば、電力会社)との間の契約にて設定される。
そして、ES情報収集部2b1が、ES51b〜5mbの各々の通信遅延時間を検出する際に、各ESの制御部5b2から変更可否情報を入手する。
指示制御部2b4は、調整用電池として選択されたESの変更可否情報が、変更否を表す場合、その調整用電池の出力を最大充放電出力量から変更せずに、最大充放電出力量とする。
また、上記実施形態は、以下のように変形されてもよい。
対応表作成部2b3aは、対応表に示されたESのグループ分け結果を毎回更新するのではなく、例えば、遅延時間Δtが短い上位5つのグループについては毎回更新し、他のグループについては10回に1度程度の更新にしてもよい。
また、指示制御部2b4が、実行指示の履歴を保持してもよい。この場合、実行指示の履歴を解析することによって、調整用電池として使用されたESを特定することが可能になる。よって、この特定結果を使用すれば、調整用電池として使用されたESを保有する需要家に、調整用電池の使用に応じた対価を支払うことが可能になる。
また、本実施形態では、図4に示した対応表を構成する複数のグループのうち、遅延時間が最も短いグループvES1に属するESを増やすことが有効である。このため、グループvES1に属するESが増えるような位置に、DEMSを配置することが望ましい。例えば、通信遅延を考慮すると、通信のノード設置場所にDEMSを設置することが望ましい。
また、DEMSの数を増やすことで、グループvES1に属するESを増やすことも可能である。この場合、ES51b〜5mbは、複数のDEMSのいずれか1つに属するようにする。
ただし、DEMSが複数存在する場合、DEMS間にて同期をとった上で、電池制御システムとしての周波数変化率の測定機能等が担保されなければならない。
DEMSが複数存在する場合、 複数のDEMSを集中制御方式で監視・制御部1b(図2参照)が制御してもよいし、複数のDEMSが自律分散で動作してもよい。
また、DEMSが複数存在し、DEMSの各々が対応表を作成する場合、調整電力量ΔPのうち、各DEMSが分担する電力量ΔPbは、各DEMSでのグループvES1に属するESの容量の総和の比に応じて決定されることが望ましい。
例えば、複数のDEMSのうちでグループvES1に属するESの容量の総和が大きいDEMSほど、電力量ΔPbを大きくする。ただし、この場合、グループvES1に属するESの容量の総和が、通信トラフィックの増減に起因する通信遅延の変動によって変わる可能性があるため、各DEMSが分担する電力量ΔPbは、時間の経過とともに変化する。
また、上記実施形態において、中継ノード4は省略されてもよい。中継ノード4が省略された場合、電池制御装置51〜5mは、通信NW3と接続する。
なお、DEMS2bまたは2bAは、コンピュータにて実現されてもよい。この場合、コンピュータは、コンピュータにて読み取り可能なCD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)のような記録媒体に記録されたプログラムを読込み実行して、ES情報収集部2b1、系統状態測定部2b2、選択部2b3または2b3A、および、指示制御部2b4として機能する。記録媒体は、CD−ROMに限らず適宜変更可能である。
また、電池制御装置51〜5m内の制御部5b2は、コンピュータにて実現されてもよい。この場合、コンピュータは、コンピュータにて読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムを読込み実行して、制御部5b2として機能する。
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記各実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
この出願は、2011年9月22日に出願された日本出願特願2011−207341を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
1X 発電所
1Y 中央給電指令所
1a 電力供給部
1b 監視・制御部
2 配電用変電所
2a 変圧器
2b、2bA DEMS
2b1 ES情報収集部
2b2 系統状態測定部
2b3、2b3A 選択部
2b3a 対応表作成部
2b3b、2b3bA 電池選択部
2b4 指示制御部
2b5 通信部
3 通信NW
4 中継ノード
51〜5m 電池制御装置
51a〜5ma 通信端末
51b〜5mb、5b ES
5b1 電池本体
5b2 制御部
6 電力線
1Y 中央給電指令所
1a 電力供給部
1b 監視・制御部
2 配電用変電所
2a 変圧器
2b、2bA DEMS
2b1 ES情報収集部
2b2 系統状態測定部
2b3、2b3A 選択部
2b3a 対応表作成部
2b3b、2b3bA 電池選択部
2b4 指示制御部
2b5 通信部
3 通信NW
4 中継ノード
51〜5m 電池制御装置
51a〜5ma 通信端末
51b〜5mb、5b ES
5b1 電池本体
5b2 制御部
6 電力線
Claims (9)
- 電力系統に接続された複数の電池の動作を制御する電池制御システムであって、
前記電池の各々について、当該電池に対して前記電池制御システムが充電または放電を実行する旨の実行指示を出力してから当該電池が前記実行指示に応じた動作を実行するまでの時間である遅延時間を検出する検出手段と、
前記電力系統での電力の周波数変化率を測定する測定手段と、
前記周波数変化率と前記複数の電池の各々の遅延時間とに基づいて、前記複数の電池の中から、前記電力系統の電力を調整するための調整用電池を選択する選択手段と、を含む電池制御システム。 - 前記選択手段は、前記複数の電池の中から前記遅延時間が短い電池を優先して前記調整用電池として選択し、さらに、前記周波数変化率の絶対値が大きくなるほど前記調整用電池の数を増やす、請求項1に記載の電池制御システム。
- 前記選択手段は、
前記複数の電池を、前記遅延時間の長さにて区分された複数のグループに分けるグループ分け手段と、
前記複数のグループの中から前記遅延時間が短いグループを優先して調整用グループとして選択し、前記調整用グループ内の電池を前記調整用電池として選択する電池選択手段と、を含み、
前記電池選択手段は、前記周波数変化率の絶対値が大きくなるほど、前記調整用グループの数を増やす、請求項1または2に記載の電池制御システム。 - 前記検出手段は、前記電池の各々について、さらに、前記複数の電池の各々または前記複数の電池の各々に接続された機器の各々から、前記遅延時間とは異なる所定項目についての値を検出し、
前記選択手段は、前記周波数変化率と前記複数の電池の各々の遅延時間と前記所定項目についての値とに基づいて、前記複数の電池の中から前記調整用電池を選択する、請求項1に記載の電池制御システム。 - 前記選択手段は、
前記複数の電池を、前記遅延時間の長さにて区分された複数のグループに分けるグループ分け手段と、
前記複数のグループの中から前記遅延時間が短いグループを優先して調整用グループとして選択し、前記調整用グループのうち前記遅延時間が最も長い長時間グループに含まれる電池の中から、前記所定項目についての値に基づいて前記調整用電池を選択し、かつ、前記調整用グループのうち前記長時間グループ以外のグループが存在する場合には前記長時間グループ以外のグループに含まれる電池を、前記調整用電池として選択する電池選択手段と、を含み、
前記電池選択手段は、前記周波数変化率の絶対値が大きくなるほど、前記調整用グループの数を増やす、請求項4に記載の電池制御システム。 - 前記所定項目は、前記電池の最大充放電出力量、前記電池の残存する充放電容量、前記電池と前記電力系統との連系点の連系電圧、または、前記電池の最大充放電出力量と前記電池の放電レートとである、請求項4または5に記載の電池制御システム。
- 前記測定手段は、さらに、前記周波数変化率に基づいて、前記電力系統で調整が必要となる調整電力量を算出する、請求項1から6のいずれか1項に記載の電池制御システム。
- 電力系統に接続された複数の電池の動作を制御する電池制御システムでの電力制御方法であって、
前記電池の各々について、当該電池に対して前記電池制御システムが充電または放電を実行する旨の実行指示を出力してから当該電池が前記実行指示に応じた動作を実行するまでの時間である遅延時間を検出し、
前記電力系統での電力の周波数変化率を測定し、
前記周波数変化率と前記複数の電池の各々の遅延時間とに基づいて、前記複数の電池の中から、前記電力系統の電力を調整するための調整用電池を選択する、電池制御方法。 - コンピュータに、
電力系統に接続された電池の各々について、当該電池に対して前記コンピュータが充電または放電を実行する旨の実行指示を出力してから当該電池が前記実行指示に応じた動作を実行するまでの時間である遅延時間を検出する検出手順と、
前記電力系統での電力の周波数変化率を測定する測定手順と、
前記周波数変化率と前記複数の電池の各々の遅延時間とに基づいて、前記複数の電池の中から、前記電力系統の電力を調整するための調整用電池を選択する選択手順と、を実行させるためのプログラム。
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