JP5447350B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の燃焼室と吸気路とに燃料噴射弁をそれぞれ設けて、それぞれに燃料噴射を行う内燃機関の制御装置、特に、始動時における触媒の早期活性化を図れる内燃機関の制御装置に関するものである。
内燃機関に採用される燃料噴射装置として、燃焼室内へ燃料を噴射する第1の燃料噴射弁と、吸気通路に燃料を噴射する第2の燃料噴射弁とを備え、低負荷時には第1の燃料噴射弁から燃料を噴射して成層燃焼を実現し、高負荷時には第2の燃料噴射弁から燃料を噴射して均質燃焼を実現し、中負荷時には両噴射弁から燃料を噴射する装置が知られており、例えば、特許文献1(特開平4−237854号公報)に開示される。
ところで、このような内燃機関の燃焼室に燃料を噴射する第1の燃料噴射弁と吸気通路に燃料を噴射する第2の燃料噴射弁とを備えた内燃機関において、始動時から排気ガスを浄化する触媒を早期に活性化する技術が、特許文献2(特開2006−258027号公報)に開示される。
ここには、基本的に、吸気通路に設けた吸気ポート噴射用燃料噴射弁による排気行程もしくは排気行程ないし吸気行程での燃料噴射を行い、これにより燃焼室全体にストイキオよりも比較的リーンな均質混合気を形成し、更に、筒内へ直接燃料噴射する燃焼室噴射用燃料噴射弁を用いて、圧縮行程で吸気ポート噴射用燃料噴射弁より多量となる燃料を燃焼室内に噴射供給し、点火栓周りにストイキオよりも比較的リッチな混合気を層状に形成して燃焼させるという、始動時の圧縮昇温運転処理が開示される。
この特許文献2では、圧縮昇温運転処理において、燃焼室噴射用燃料噴射弁の噴射量の割合を吸気通路噴射用燃料噴射弁の噴射量の割合と同等以上とすると共に、点火時期を遅角するように点火装置を制御するので、排気浄化触媒の急速暖機を実施して、始動時におけるエミッションの悪化を生じさせないという点が開示される。
特開平4−237854号公報 特開2006−258027号公報
ところで、上述のように、冷態始動時の排気浄化触媒の早期活性化のために、上述の特許文献2に開示のように、冷態始動時の圧縮昇温運転処理での運転時に、燃焼室噴射用燃料噴射弁の噴射量の割合を吸気通路噴射用燃料噴射弁の噴射量の割合と同等以上に制御して、更に、点火時期を遅角するように点火装置を制御したとする。
しかし、内燃機関の排気系はエンジン本体に対する触媒取付位置や、取り付け状態が各種異なる点や、触媒種も各種異なる点より、内燃機関の冷態始動時における触媒の温度上昇が不十分となりやすく、冷態始動時における触媒の早期活性化をより的確に図ることが望まれている。
本発明は以上のような課題に基づきなされたもので、目的とするところは、冷態始動時における内燃機関の触媒の早期活性化を図れる内燃機関の制御装置を提供することにある。
本願請求項1の発明は、複数の気筒を有する内燃機関の燃焼室に燃料を噴射する第1の燃料噴射弁と、内燃機関の吸気通路に燃料を噴射する第2の燃料噴射弁と、燃料に点火する点火プラグと、内燃機関の排気路に設けられ排気を浄化する触媒と、前記点火プラグの点火時期を遅角制御して前記触媒を昇温させる触媒昇温制御手段と、を具備した内燃機関の制御装置であって、前記触媒昇温制御手段は、前記第1の燃料噴射弁の噴射時期を圧縮行程と設定し、前記第2の燃料噴射弁の噴射時期を排気行程と設定して燃料噴射を行う第1昇温モードと、前記第1昇温モード後に前記第1の燃料噴射弁の噴射時期を圧縮行程と設定し、前記第2の燃料噴射弁の噴射時期を一部の気筒を吸気行程に設定すると共に他の気筒を排気行程に設定する第2昇温モードを備えたことを特徴とする。
本願請求項2の発明は、請求項1に記載の内燃機関の制御装置において、前記内燃機関の運転情報を検出する運転情報検出手段と、前記運転情報に応じて設定された燃料量の燃料噴射を前記第1の燃料噴射弁と前記第2の燃料噴射弁とで分担して行うよう各燃料噴射弁を制御する燃料噴射制御手段と、を備え、前記燃料噴射制御手段は、前記触媒昇温制御手段による前記触媒の昇温制御中に前記第2の燃料噴射弁の燃料量より前記第1の燃料噴射弁の燃料量が多くなるように分担することを特徴とする。
本願請求項3の発明は、請求項2記載の内燃機関の制御装置において、前記燃料噴射制御手段は、前記第2昇温モード中の前記第2の燃料噴射弁において、前記一部の気筒の第2の燃料噴射弁の噴射量を前記他の気筒の第2の燃料噴射弁の噴射量より少なくすることを特徴とする。
本願請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれか一つに記載の内燃機関の制御装置において、前記運転情報に基づき前記内燃機関の吸、排気弁の開閉時期を調整する可変動弁装置を制御する動弁制御手段、を有し、前記動弁制御手段は、前記第2昇温モード中に前記吸、排気弁のオーバーラップ量を拡大させることを特徴とする。
請求項1の発明は、点火時期を遅角制御した状態で、第1の燃料噴射弁の噴射時期を圧縮行程と設定し、第2の燃料噴射弁の噴射時期を排気行程と設定して燃料噴射を行う第1昇温モードと、第1の燃料噴射弁の噴射時期を圧縮行程と設定し、第2の燃料噴射弁の噴射時期を一部の気筒を吸気行程に設定するとともに他の気筒を排気行程に設定する第2昇温モードを備える。
これにより、第1昇温モードでは始動時の燃焼を安定させ触媒を早期に温度上昇させることができ、第2昇温モードでは一部の気筒の吸気行程中に吸気通路へ噴射した燃料の一部の燃焼室への飛び込み量を増加させ、燃料の液膜での流入を回避することとなり、これにより排温上昇を図れ、排気ガス浄化用の触媒を早期に温度上昇させることができる。
請求項2の発明は、触媒昇温時には高温の燃焼ガスを触媒に到達させるために点火時期を遅角させ、かつ良好な燃焼状態を維持する必要があり、そのために第1の燃料噴射弁の噴射割合を第2の燃料噴射弁より多くすることで、点火プラグまわりの混合気の空燃比のリッチ化を図り火炎の伝播を容易とし、点火リタード限界を拡大でき、これにより良好な燃焼状態を維持しつつ、排ガス量を増加させて触媒の早期活性化を行なうことができる。
排温上昇を図れ、排気ガス浄化用の触媒を早期に温度上昇させることができる。
請求項3の発明は、吸気行程において第2の燃料噴射弁から噴射される噴射量を少なくすることにより、液化のままの未燃燃料がオーバーラップ状態の間に吸気路から排気管へ直接吹き抜ける量を抑制し、液化のままの燃料が触媒に到達することを抑制することで、排気ガス改善を図ることが出来る。
請求項4の発明は、吸、排気弁のオーバーラップ量を拡大させることで、排気行程にある気筒では排気ガスの吹き返しが生じて内部EGRが増大し、噴射された燃料の霧化を促進して排出する未燃HCを低減することができる。またEGRの増大により燃焼が緩慢になり排気ガス流量が増加するので、触媒の早期活性化を図れる。
本発明の一実施形態としての内燃機関の制御装置の全体構成図である。 図1の内燃機関の制御装置の制御機能部のブロック図である。 図1の内燃機関の制御装置の定常運転での噴射及び点火処理説明図である。 図1の内燃機関の制御装置の始動運転での噴射及び点火処理説明図で(a)はクランキング時、(b)は回転立ち上がり時、(c)回転変動時、(d)回転安定時以降を示す。 図1の内燃機関の制御装置の冷態始動における各制御要素の経時変化特性説明線図である。 本発明の他の実施形態の冷態始動における各制御要素の経時変化特性説明線図である。 図1の内燃機関の制御装置が行う始動制御処理ルーチンのフローチャートである。 本発明の他の実施形態としての内燃機関の制御装置の全体構成図である。 図8の内燃機関の制御装置が行う始動制御処理ルーチンのフローチャートである。
以下、本発明の第1の実施の形態である内燃機関の制御装置について説明する。
図1は、本発明の内燃機関の制御装置を適用した内燃機関(以後エンジンと記す)1の全体構成図である。このエンジン1はエンジン本体2の上部のシリンダヘッド3の左右側壁面に吸気マニホールド4及び排気マニホールド5が一体結合され、吸気マニホールド4には吸気路Riが、排気マニホールド5には排気路Reが接続される。
図1に示すように、ここでのエンジン1は4気筒であり、各気筒は主要部をなす燃焼室6を備え、各燃焼室6の吸気路Ri側はそれぞれ対応する吸気マニホールド4を介して共通のサージタンク7に接続されている。
サージタンク7は、吸気ダクト8を介してエアクリーナ9に接続され、エアクリーナ9には、吸入吸気量Qa情報を得るエアフローメータ11が取り付けられる。吸気ダクト8の途中には電動モータ121によって駆動されるスロットルバルブ12が配置されている。スロットルバルブ12は、アクセルペダル13とは独立してエンジン制御装置(以後単にECUと記す)14の出力信号に基づいてその開度が制御される。さらに、スロットルバルブ12にはスロットル開度センサ28が配備され、同センサのスロットル開度θs情報がECU14に出力される。
ECU14は、デジタルコンピュータから構成され、双方向性バス141を介して相互に接続されたROM142、RAM143、CPU144、入力ポート145および出力ポート146を備え、後述する制御機能を発揮する。
なお、アクセルペダル13の踏込み量に比例した出力を発生するアクセル開度センサ41、エンジン回転数Neを表わす出力パルスを発生する回転数センサ42の各検出信号は入力ポート145に入力される。ここで、ECU14のROM142には、上述のアクセル開度センサ41および回転数センサ42により得られる機関負荷率および機関回転数に基づき、運転状態に対応させて設定されている燃料噴射量の値や機関冷却水温に基づく補正値などが予めマップ化されて記憶されている。なお、図1において、エンジン本体2には同本体内の水温Tw情報を検出する水温センサ46が配備され、その検出信号はECU14に出力されている。
図1に示すように、エンジン本体2の上部のシリンダヘッド3には機関駆動に連動する動弁系(一部のみ図示する)31の吸気カムシャフト32及び排気カムシャフト33が配備される。両シャフト32、33が駆動されることで不図示の吸排バルブが開閉駆動され、これにより燃焼室6に対して吸気路Ri側の吸気ポートip及び排気路Re側の排気ポートepをそれぞれ開閉作動させ、吸気及び排気作動を行う。
ここでの吸気カムシャフト32及び排気カムシャフト33には吸、排気弁の開閉時期を調整する可変動弁装置34、35が取り付けられる。該可変動弁装置34、35の切換え用アクチュエーター341、351はECU14の弁開度制御信号に応じて吸、排気弁の開弁時期を変化調整し、オーバーラップ量Ls1(図4(d)参照)を増減させるよう構成される。
エンジン1の各燃焼室6から延びる排気ポートepは排気マニホールド5の分岐多岐管に接続され、これらにより排気路Reの上流部を成す分岐排気路が形成される。
各分岐排気路は排気マニホールド5の合流部501で単一の排気路Reとなり、その排気路Reの下流は排気管16を介して三元触媒15、マフラー161へと順次接続される。
図1に示すように、各気筒の燃焼室6には、燃焼室6に燃料を噴射する第1の燃料噴射弁である筒内噴射弁17が設けられ、吸気マニホールド4に連通する吸気ポートip(吸気路Ri側)には同部に燃料を噴射する第2の燃料噴射弁である吸気路噴射弁18が設けられ、全気筒が同様に形成されている。各噴射弁17、18はECU14の燃料制御信号を高圧、低圧駆動回路(インジェクタドライバ)37、38を介して受けて、燃料供給源から供給された燃料の噴射量を制御して燃焼室6、吸気ポートipにそれぞれ噴射する。 燃焼室6に燃料を噴射する第1の燃料噴射弁である筒内噴射弁17は、共通の第1燃料分配管(コモンレール)19に接続されており、この第1燃料分配管19は、機関駆動式の高圧燃料ポンプ21に接続されている。
燃料供給源側の高圧燃料ポンプ21の吐出側は燃圧調整手段である電磁スピル弁22を介して吸入側に戻されており、電磁スピル弁22の開度が小さいときほど、高圧燃料ポンプ21から第1燃料分配管19に供給される燃料量が増量され、全開にされると燃料供給が停止され、同弁はECU14からの燃圧信号を受けて所定燃圧の燃料を筒内噴射弁17に供給する。
一方、吸気ポートipに燃料を噴射する第2の燃料噴射弁である吸気路噴射弁18は、共通する低圧側の第2燃料分配管(コモンレール)23に接続されており、第2燃料分配管23および高圧燃料ポンプ21は共通の燃料圧レギュレータ24を介して、低圧燃料ポンプ25に接続されている。更に、燃料供給源側である低圧燃料ポンプ25は燃料フィルタ26を介して燃料タンク27に接続されている。燃料圧レギュレータ24は低圧燃料ポンプ25から吐出された加圧燃料の燃料圧が予め定められた設定燃料圧よりも高くなると、燃料の一部を燃料タンク27に戻すように構成されている。したがって、吸気路噴射弁18に供給されている燃料圧および高圧燃料ポンプ21に供給されている燃料圧が設定燃料圧を保持するよう調圧すると共に過度な燃圧上昇を阻止している。
図1に示すように、エンジン本体2内に配備される4つの燃焼室6には筒内噴射弁17のほかに点火プラグ29が取り付けられる。
点火プラグ29には高電圧を出力する点火ユニット36が接続されている。この点火ユニット36は不図示のタイミング制御回路と高圧電源回路と点火コイルとで構成され、ECU14の点火信号に応じて点火コイルに高電圧を発生し、所定点火時期に点火処理を行う。
図1に示すように、第1燃料分配管(コモンレール)19には管内の燃料圧に比例した出力電圧を発生する燃料圧センサ43が取り付けられ、この燃料圧センサ43の出力電圧は、入力ポート145に入力される。
なお、図1に示す三元触媒15の上流の排気マニホールド5には、排気ガス中の酸素濃度に比例した出力電圧を発生する空燃比センサ(以下、A/Fセンサとも記す)44が取り付けられ、このA/Fセンサ44の検出信号は入力ポート145に入力される。なお、このA/Fセンサ44は、空燃比に比例した出力電圧を発生するリニア空燃比センサであるが、場合により、空燃比が理論空燃比に対してリッチであるかリーンであるかをオン−オフ的に検出するOセンサ45を用いてもよい。
図1に示すように、三元触媒15は理論空燃比(ストイキオ)近傍において排気中のCO、HCの酸化とNOxの還元を行なって排気を浄化することができる。この三元触媒(以後単に触媒と記す)15の不図示の担持体に担持された触媒(プラチナ、ロジウム、パラジウム等)は、ある程度の温度(高温)にならないと、活性化せず、浄化機能が作用しない。
そこで、第1実施形態の内燃機関の制御装置では、エンジン1の始動後において、触媒15の早期活性化を図るように、第1の燃料噴射弁である筒内噴射弁17と第2の燃料噴射弁である吸気路噴射弁18の駆動を制御する。
なお、触媒15が活性化したか否かは、触媒15の下流側に設けられる図示しない温度センサの出力値に基づいて触媒15の活性化を判断する。また、エンジン冷却水の水温もしくはエンジンオイルの油温等を検知して触媒15の温度を推定し、その結果に基づいて触媒15の活性化を判断することもできる。
次に、ECU14の制御機能を説明する。図2に示すように、ECU14は、各気筒の点火プラグ29の点火時期Tinを制御する点火時期制御手段A1と、運転情報に応じて設定された燃料量の燃料噴射を筒内噴射弁(第1の燃料噴射弁)17と吸気路噴射弁(第2の燃料噴射弁)18とで分担して行うよう制御する燃料噴射制御手段A2と、点火時期制御手段A1を介して点火プラグ29の点火時期Tnjを遅角制御し(図4(c)の符号δr)、燃料噴射制御手段A2を介して筒内噴射弁(第1の燃料噴射弁)17と吸気路噴射弁(第2の燃料噴射弁)18とで運転情報に応じて設定され噴射量の燃料の噴射を行って触媒15を第1、第2昇温モードM2により順次昇温させる触媒昇温制御手段A3と、エンジン回転数Neを制御するエンジン回転数制御手段A4と、吸排弁開閉制御手段A5との各機能を備える。
図2に示す点火時期制御手段A1はエンジン運転モードに応じて点火時期Tnjを修正する。定常運転モードにある場合は、図3に示すように、各気筒の基本点火時期Tnj0を運転情報である水温Twあるいは吸気温Ta等で補正し、補正した点火時期Tnjnで点火処理を順次行う。
一方、エンジン1の始動モードにおいては、図4に示す始動処理を順次行なう。図4(a)に示すクランキング時には、まず、クランキングが時点ts0に開始されて、各気筒の基本クランク角が検出されると、図4(a)に示すように、180度毎の点火時期(Tnjc)に全筒同時点火を順次行う。更に、各気筒の基本点火時期が検出されると、予め設定された始動時点火時期Tnj1(図4(b)に示す)で点火処理を行う。
クランキング完了した時点tss以後は、エンジン回転数Neが上昇して(図5参照)所定回転数Nesを上回る時点ts1を過ぎると、点火時期Tin1を、触媒早期活性化のため、遅角量δsだけ遅角して点火時期Inj2(図4(c)、(d)参照)に遅角する。
この遅角処理によりエンジン回転が不安定化する傾向にあるが、ここではこれを改善するため、スロットルバルブ12の開度が増量補正され、吸入空気量Qaが増量dqaされており、排ガス量が増加され、触媒15の早期活性化を図る処理が同時に行われることとなる。
次に、図2に示す燃料噴射制御手段A2は運転情報に応じて設定された燃料量の燃料噴射を第1の燃料噴射弁17と第2の燃料噴射弁18とで分担して行うよう制御する機能を備え、その際、定常運転域での噴射制御機能を備える定常噴射制御部A2−1と、始動時に触媒早期活性化を図る噴射制御機能を備える始動噴射制御部A2−2とで構成される。 定常噴射制御部A2−1は、暖気後の定常運転域において、エンジン回転数Neとアクセルペダル踏込量θaに応じた燃料噴射量Qfを所定の定常燃料量演算マップ(不図示)より求める。更に、この燃料噴射量Qfを筒内噴射弁(第1の燃料噴射弁)17と吸気路噴射弁(第2の燃料噴射弁)18とに予め設定した分配比率で分割し、例えば、図3に示すように、定常運転域では、筒内噴射弁17の噴射量Qdが吸気路噴射弁18の噴射量Qmpに対し多くなるよう、例えば、6:4の比率となるように設定して、定常運転でのエンジン1の回転安定化を図る。
図3に示すように、この定常運転域では、1〜4の各気筒の筒内噴射弁17の噴射を圧縮行程(TDCの前)での噴射時期Idnに、各気筒の吸気路噴射弁18の噴射を排気行程(TDCの前)での噴射時期Imp1に行うことで、着火性確保のため点火栓回りをリッチ化し、その回りはリーン化して、適正出力確保と排気ガス浄化特性を改善するようにする。
一方、始動噴射制御部A2−2は、エンジン1の始動時に機能する。この始動噴射制御部A2−2は、1〜4の各気筒の吸気路噴射弁18を用い、所定のクランキング時燃料量Qfcを不図示の演算マップで求め、図4(a)に示すように、クランキング時燃料量Qfcの噴射を1燃焼サイクルあたり2度(360度毎)に分けて全筒同時噴射を行い、適宜の気筒より点火膨張を開始させて、エンジンを起動する。
次に、始動噴射制御部A2−2は、クランキング完了時点tss以後、エンジン回転数Neが上昇し所定回転数Nes(図5参照)を上回る時点ts1に達するまでの間は、運転情報に応じて設定された始動時燃料量Qfsを筒内噴射弁17と吸気路噴射弁18とで分担して噴射する。例えば、筒内噴射弁17の噴射量Qdが吸気路噴射弁18の噴射量Qmpに対し多くなるよう、ここでは、例えば、6:4の比率となるように設定する。この際、筒内噴射弁17の噴射時期Id1は定常運転域の場合と同様の圧縮行程で行い、吸気路噴射弁18の噴射時期Imp1は排気行程で行う。
次に、エンジン回転数Neが上昇し所定回転数Nes(図5参照)を上回る時点ts1に達すると、図4(c)に示す第1昇温モードM1での燃料噴射処理に入る。ここでは始動時の燃焼を安定させ触媒を早期に温度上昇させるよう処理する。
第1昇温モードM1では、運転情報に応じて設定された始動時燃料量Qfsを筒内噴射弁17と吸気路噴射弁18とに予め設定した分配比率で分割する。例えば、筒内噴射弁17の噴射量Qdが吸気路噴射弁18の噴射量Qmpに対し多くなるよう、ここでは、例えば、7:3の比率となるように設定する。更に、筒内噴射弁17の噴射時期は定常運転域の噴射時期Id1より更にリタード量δrだけ遅角した噴射時期Id2に行う。
このように筒内噴射弁17の噴射量Qdが増量されることで、着火性を改善し、これにより、点火リタード量の増加を図り、容易化する。これに伴う吸入空気量の増処理を成すことにより、排ガス量の増加を図れ、これにより触媒の早期活性化を促進できる。
更に、始動噴射制御部A2−2は始動時において、図5に示すように時点ts1より経過時間tαが経過してエンジン回転数Neが安定化すると見做される時点ts2に達すると、第2昇温モードM2での燃料噴射処理に入る。図4(d)に示すように、ここでは排温上昇を図り、排気ガス浄化用の触媒を早期に温度上昇させるよう処理する。
この第2昇温モードM2において筒内噴射弁17は第1昇温モードM1と同様に、リタード量δrだけ遅角した噴射時期Id2をそのまま保持する。
一方、吸気路噴射弁18に関しては、一部の気筒(ここでは点火順序が連続しない#1,#4気筒)の吸気行程中に吸気通路へ噴射した燃料の一部の燃焼室への飛び込み量を増加させる。即ち、噴射した燃料を吸入気流に乗せて搬送し、噴射した燃料の吸気ポートの内壁面への付着を低減するようにして、燃焼室での混合気のリッチ化を図るようにする。
更に、吸気路噴射弁(第2の燃料噴射弁)18のうちの他の気筒(ここでは#2,#3)は排気行程噴射にそのまま保持する。ここで吸気行程噴射に切換えた気筒の燃焼室では、吸気行程で噴射された燃料が燃焼室内に飛び込み、霧化されたとしても、未燃の状態で排気される場合があり、そのような状況下では、回転が不安定化する場合がある。このような回転変動を抑制する上で、点火順序が連続しない一部の気筒(ここでは#1、#4)のみを吸気行程噴射に設定し、他の気筒(ここでは#2,#3)は排気行程噴射にそのまま保持することで、過度に回転変動することを抑制出来る。
次に、図2に示す触媒昇温制御手段A3は、点火時期制御手段A1を介して点火プラグの点火時期を遅角制御し、燃料噴射制御手段A2を介して筒内噴射弁17と吸気路噴射弁18とで分担して運転情報に応じて設定された燃料噴射を行って触媒15を第1、第2昇温モードM1、M2により昇温させる触媒昇温制御を行うよう機能する。
即ち、触媒昇温制御手段A3は、エンジン回転数Neが所定回転数Nes(図5参照)を上回る時点ts1に達すると、第1昇温モードM1での制御を行う。この第1昇温モードM1で点火時期制御手段A1を制御して、点火時期Tin1を遅角量δsだけ遅角した点火時期Tin2に保持し、触媒早期活性化を図る。同時に、第1昇温モードM1では、燃料噴射制御手段A2を作動させ、所定の始動時燃料量Qfsを筒内噴射弁17と吸気路噴射弁18とに予め設定した分配比率、例えば、7:3の比率となるように設定する。更に、筒内噴射弁17の噴射時期は定常運転域の圧縮行程Id1より更にリタード量δrだけ遅角した噴射時期Id2に行う。即ち、この第1昇温モードM1は、筒内噴射弁17の噴射時期のリタード及び点火時期のリタードによる触媒早期活性化モード(S/Lモードと称呼することもある)である。
次に、時点ts1より経過時間tαが経過して時点ts2に達すると、第2昇温モードM2での制御を行う。ここでも点火時期制御手段A1を制御して、経過時間tαが経過してエンジン回転数が安定化すると見做される時点ts2に達した後も点火時期Tin2を保持する。
同時に、第2昇温モードM2では、筒内噴射弁17は圧縮行程Id2を保持している。ここでは、基本的に圧縮行程噴射による燃焼安定化により点火リタード限界を拡大でき、これに応じて排ガス量を増加させて早期活性化を図ることが出来る。
しかも、一部の気筒(#1,#4気筒)の吸気路噴射弁18は吸気行程中に噴射する。このため、燃料の一部の燃焼室6への飛び込み量を増加させる。この場合、燃料が吸入気流に乗って搬送されるので、吸気ポートの内壁面への付着を低減して、燃焼室6の混合気のリッチ化を図ることとなる。このリッチ化により、筒内での火炎の伝播が容易となり、これにより排温上昇を図れ、排気ガス浄化用の触媒を早期に温度上昇させることができる。
更に、他の気筒(ここでは#2,#3)の吸気路噴射弁18は、排気行程噴射を保持し、これにより、エンジンの回転変動を抑制するよう機能することができる。
次に、エンジン回転数制御手段A4はエンジン回転数Neを検出し、各運転域での目標エンジン回転数を演算して設定し、実エンジン回転数が目標エンジン回転数に収束するようにスロットル開度θsを保持する。更に、クランキング時において、エンジン回転数Neが上昇して所定回転数Nesを上回る時点ts1(図5参照)に達すると、冷態始動用のエンジン回転数Nes(暖気促進用回転数)を保持するようにスロットル開度θsを修正保持するよう機能する。
次に、吸排弁開閉制御手段A5はエンジン回転数Neが所定回転数Nesを上回る時点ts1通過後に時点ts2(図6参照)までの経過時間tαの間は、図4(c)に示すように、吸、排気弁の開弁時期Be,Biのオーバーラップ量(図4(c)、(d)参照)を比較的小さい値Ls1に保持し、回転安定特性を高めている。
更に、経過時間tαの経過後の時点ts2に達すると、吸、排気弁の開弁時期Be,Biのオーバーラップ量(図4(d)参照)をLs2に増加させる。これにより、吸、排気量の増加を図ることができる。
この際、図4(d)に示すように、すでに、筒内噴射弁17の噴射をリタード量δrだけ遅角した噴射時期Id2に行っており、燃焼室6で霧化された未燃ガスの発生が増え、その未燃ガスの排気路Reへの流出が増え、この点でも排気路での未燃ガスの燃焼を促進させることとなり、触媒15の早期活性化を確実に図ることを可能としている。
更に、図4(d)に示すように時点ts2以降では、吸気路噴射弁18の内の#1,#4の2つの気筒において噴射が吸気行程の噴射時期Imp2にリタードされ、オーバーラップ量を拡大させることで、排気行程にある気筒では排気ガスの吹き返しが生じて内部EGRが増大し、噴射された燃料の霧化を促進して排出する未燃HCを低減することができる。またEGRの増大により燃焼が緩慢になり排気ガス流量が増加するので、触媒の早期活性化を図れる。
次に、本発明の実施の形態に係る内燃機関の制御装置の作動を、ECU14が行う図7に示す始動制御処理に沿って説明する。ここで、始動制御ルーチンに先立ち不図示のメインルーチンではメインキースイッチのオンと同時に各種の運転情報データを取り込み、所定の格納エリアにストアしている。
しかも、エンジン1が冷態始動時におけるクランキングに入ったことを検出した所定のタイミングで始動制御ルーチンのステップs1に達する。
ステップs1では、エンジン回転数Ne、アクセル開度θa、スロットル開度θs、水温Tw、空燃比A/F、酸素濃度O等のエンジン運転情報のデータを取り込み、最新データとしてストアし、ステップs2に進む。
ここでエンジンが冷態始動直後をエンジン回転数Ne、水温Tw等より求め、冷態始動時にはステップs3に、そうでないとステップs9に進む。そこでは通常の暖気完了後に一旦エンジン停止が成され、その後に再度のクランキング処理に入ったような場合に達すると見做される。
ステップs9に達した場合、すでに図4(a)のクランキング処理の後に図4(b)の回転上昇が成され、ここでは、定常制御部A1−1として機能する。ここでは、図3の定常時の燃料噴射処理と定常時の点火時期制御が成され、メインルーチンにリターンする。
次に、冷態始動時にステップs3に達するとする。ここでは不図示のアイドルスイッチIDSWのオン時を判断し、オフでは加速運転に入ることより、ステップs9を経てメインルーチンにリターンする。
オンでステップs4に達すると、冷態始動直後と触媒昇温モードであるかを、エンジン回転数Neがアイドル回転Nei以下で、アクセル開度θaが閉開度で、スロットル開度θsがアイドル判定開度θs1以下で、水温Twが冷態判定温度Tw1以下、等の条件を判定し、そうであるとステップs5に、そうでないと、ステップs9を経てメインルーチンにリターンする。
冷態始動直後と触媒昇温モードでありステップs5に達すると、始動制御部A1−2としての制御に入る。
ステップs5では、図4(a)のモードで冷態始動に入る。即ち、1〜4の気筒の全吸気路噴射弁18に、始動時燃料量Qfの1/2の噴射量で1燃焼サイクルあたり2度の分割噴射時期I1、に同時噴射し、同時に180度毎の点火時期(Tnjc)に全筒同時点火を同時に行い、クランキングを行う。このクランキングによりエンジン回転が上昇し、所定回転数Nesを上回る時点ts1(図5参照)に達すると、所定の始動時燃料量Qfを求め、例えば、筒内噴射弁17の噴射量Qdが吸気路噴射弁18の噴射量Qmpに対し多くなる、6:4の比率で噴射し、回転上昇及び安定化を図る。
時点ts1の後、1〜4の気筒の筒内噴射弁17の噴射時期を所定リタード量δrだけ遅角した噴射時期Id2に、吸気路噴射弁18の噴射時期を定常時と同じ噴射時期Imp1(=mpn)に保持し、燃料噴射を継続する。更に点火時期(Tnj1)の遅角修正量δs(図4参照)を行い、霧化された未燃排ガス量の増大に伴う排温の上昇を図り、触媒の早期活性化を促進し、第1昇温モードM1の制御を行なう。このようなステップs5での処理で、回転安定特性を保持した上で、三元触媒15の活性化を促進している。
次いで、ステップs6に進むと、第1昇温モードM1の制御の後、経過時間tαの経過を待ち、時点ts2に達するとステップs7に達する。
ここでは、すでに筒内噴射弁17の噴射をリタード量δrだけリタードした噴射時期Id2に行っており、燃焼室6での未燃ガスの発生が増えている。更に、この時点ts2では、#1,#4の2つの気筒において、吸気路噴射弁18の噴射が吸気行程の噴射時期Imp2にリタードされている。この吸気行程中に噴射するため、燃料が吸入気流に乗って搬送されるので、吸気ポートの内壁面への付着を低減して、燃料の一部が燃焼室6へ飛び込む量を増加させることとなる。この場合、燃焼室6の混合気のリッチ化を図ることとなりこれにより、筒内での火炎の伝播が容易となり、排温上昇を図れ、排気ガス浄化用の触媒を早期に温度上昇させることができる。
更に、吸、排気弁の開弁時期Be,Biのオーバーラップ量(図4(d)参照)をLs2に増加させ、排気行程にある気筒では排気ガスの吹き返しが生じて内部EGRが増大し、噴射された燃料の霧化を促進して排出する未燃HCを低減することができる。またEGRの増大により燃焼が緩慢になり排気ガス流量が増加するので、触媒の早期活性化を図れる。
この後、ステップs8に達すると、触媒15が活性化したか否かを触媒15の下流側に設けられる図示しない温度センサの出力値に基づいて触媒15の活性化を判断する。ここでは、三元触媒15の活性化で出力値が出口側排気温度の上昇(酸化反応)が生じたと見做せる所定のしきい値に達したか否か判断し、達するまではステップs6に戻り、しきい値に達すると、触媒温度の昇温が完了し、活性化が進んだと判断すると、メインルーチンにリターンする。
このように、エンジン回転数Neが上昇し、所定回転数Nesを上回ると、筒内噴射弁17の圧縮行程噴射の時期を遅角修正するにあたり、点火時期の遅角修正量(リタード量δs:図5参照))を比較的大きく採ることが容易となる。これに伴いエンジン回転数の安定化のための吸入空気量増加修正(修正量dqa:図5参照)制御を行うことで排気ガス量の増大と排温の上昇とを図ることが容易化され、触媒の早期活性化を促進できる。
更に、経過時間tαが経過してエンジン回転数が安定化すると見做される時点ts2(図5参照)に達すると、点火順序が連続しない気筒、例えば#1,#4気筒の吸気路噴射弁18の燃料噴射時期を図4()に示すように、排気行程から吸気行程に遅角修正するので、エンジン回転数の変動を抑制した上で、吸気通路Riへ噴射された燃料の燃焼室6への飛び込み量を増加でき、この場合、燃焼室6の混合気のリッチ化を図ることとなりこれにより、筒内での火炎の伝播が容易となり、排温上昇を図れ、排気ガス浄化用の触媒を早期に温度上昇させることができる。更に、一部燃料の気化が遅れて燃焼しなくても、それが排気路Reに直接流入し、これが三元触媒15の早期活性化を促進できる。
上述のところで、エンジン回転数が経過時間が経過して安定化して時点ts2に達すると、例えば#1,#4気筒の吸気路噴射弁18の燃料噴射を遅角修正したが、場合により全気筒の吸気路噴射弁18の吸気通路への燃料噴射を排気行程から吸気行程に遅角修正するようにした第2の実施形態を構成しても良い。
この第2実施形態は、第1実施形態とはこの全気筒の吸気路噴射弁18の遅角処理を行う以外は同一の構成を採るため、ここでは、重複図面の説明を略し、重複説明を略す。
第2実施形態の場合、吸気路噴射弁18により吸気行程中に吸気通路へ噴射された燃料の一部が直接燃焼室6へ飛び込むという吸気流の作動が全気筒において行われるので、全気筒の吸入行程直後の圧縮、燃焼が促進されて排ガスの昇温を確実に図れ、エンジン暖気が早期に進む。更に、この際、全燃焼室6で直接燃焼室6へ飛び込んだ燃料の一部が霧化されたままで燃焼しなくても、それが排気路Reに達した際に三元触媒15の早期活性化をより確実に促進することができる。
次に、本発明の第3の実施形態を説明する。この第3の実施形態の内燃機関の制御装置は図8に示すように、吸気カムシャフト32及び排気カムシャフト33には機関回転に同期して回転する動弁装置34a、35aが採用され、開閉時期を調整する可変動弁装置は排除され、構成の簡素化が図られており、その他の構成は第1実施形態と同一箇所が多く、同一部材には同一符号を付し、重複説明を略した。
ここでは第1実施形態の内燃機関の制御装置と同様に、燃料噴射量、燃料噴射時期、点火時期が制御されるが、吸、排気弁のオーバーラップ量の増減制御は排除され、図9の始動制御ルーチンによる制御が行われる。
この図9の始動制御ルーチンの制御は、図7の始動制御ルーチンと対比して、ステップs7に代えてステップs7aが行われる点でのみ相違するため、重複部分の説明は簡略化する。
図9の始動制御ルーチンでは、ステップs1〜s6において、エンジン運転情報の取り込み、定常運転時には定常時の燃料噴射処理と定常時の点火時期制御がステップs9で成され、メインルーチンにリターンする。冷態始動時にはアイドルスイッチオンを確認して冷態始動直後と触媒昇温モードであると判断すると、ステップs5でクランキング処理を行う。更に、その後の回転の上昇時ts1には、筒内噴射弁17の噴射量Qdが吸気路噴射弁18の噴射量Qmpに対し多くなる比率で噴射し、その際、1〜4の気筒の筒内噴射弁17の噴射時期をリタード量δrだけ遅角した噴射時期Id2に、吸気路噴射弁18の噴射時期を定常時と同じ噴射時期Imp2に保持し、燃料噴射を継続し、回転安定化と排温上昇を容易化し、第1昇温モードM1で機能する。経過時間tαの経過後の時点ts2にはステップs7aに達する。
ステップs7aでは、すでに点火時期の遅角δsが成され、更に、筒内噴射弁17がリタード量δrだけリタードした噴射時期Id2に燃料噴射し、#1,#4の2つの気筒が吸気路噴射弁18の噴射時期Imp2にリタード(リタード量δq)される。これによって、排気路Reへの未燃ガスの直接流出量が増え、しかも、排気路Reで#1,#4の未燃ガスが#2,#3気筒からの排ガスと混合されて未燃ガスの燃焼が促進され、触媒の早期活性化を確実に図ることができ、第2昇温モードM2で機能することができる。
更に、ここでは、運転情報から算出の燃料噴射量Qfが分割され、筒内噴射弁17の噴射量Qdが吸気路噴射弁18の噴射量Qmpに対し多くなるよう、例えば、7:3の比率となるようにして噴射している。これに加え、吸気路噴射弁18のうち、噴射時期Id3をリタード(リタード量δq)した#1,#4の2つの気筒の燃料噴射量Qmp’を減量調整し、図6に示すように#1,#4の2つの気筒の空燃比A/Fが所定量βだけリーン化するよう修正する。
この#1,#4の2つの気筒の空燃比A/Fをリーン化することで、#1,#4の2つの気筒の吸気路噴射弁18の噴射時期Imp2をリタード(リタード量δq)したことに伴うリッチ化を吸収し、排気ガスをストイキオに保持することができ、浄化効率の向上を図ることができ、この点で、始動時の未処理排気ガスの総排出量を低減できる。
この後、ステップs8に達すると、触媒15が活性化したか否かを触媒15の下流側に設けられる図示しない温度センサの出力値に基づいて触媒15の活性化を判断し、メインルーチンにリターンする。
このように、第3の実施形態の場合、可変動弁装置は排除された動弁装置34a、35aが採用され、構成の簡素化を図ることができる。更に、噴射時期Id2をリタードした#1,#4(#2,#3でも良い)の2つの気筒の燃料噴射量Qmp’をリーン化するので、同2つの気筒が噴射時期Id2のリタードによるリッチ化を吸収でき、排気ガスをストイキオ化することで、浄化効率を向上し、始動時の未処理排気ガスの総排出量を低減できる。
なお、本発明は上述の実施の形態に限定されるわけではなく、特許請求の範囲に記載の技術的思想の範囲内で様々な変更を成し得ることは言うまでもない。
1 エンジン(内燃機関)
6 燃焼室
11 エアフローメータ
12 スロットルバルブ
121 電動モータ
14 ECU
15 触媒(三元触媒)
17 筒内噴射弁(第1の燃料噴射弁)
18 吸気路噴射弁(第2の燃料噴射弁)
28 スロットル開度センサ
29 点火プラグ
31 点火装置
34、35 動弁装置
36 点火ユニット
37 高圧駆動回路(インジェクタドライバ)
38 低圧駆動回路(インジェクタドライバ)
41 アクセル開度センサ(運転情報検出手段)
42 回転数センサ
45 Oセンサ
46 水温センサ
tα 経過時間(所定時間)
ts1 所定回転数Nesを上回る時点
ts2 エンジン回転数が安定化すると見做される経過後の時点
A1 点火時期制御手段
A2 燃料噴射制御手段
A2−1 定常噴射制御部
A2−2 始動噴射制御部
A3 触媒昇温制御手段
Ls1,Ls2 オーバーラップ量
Nes 所定回転数
Id 第1の燃料噴射弁の噴射時期
Imp 第2の燃料噴射弁の噴射時期
Re 排気路
Ri 吸気通路
Qf 燃料量
M1 第1昇温モード
M2 第2昇温モード

Claims (4)

  1. 複数の気筒を有する内燃機関の各燃焼室に燃料を噴射する第1の燃料噴射弁と、内燃機関の各吸気通路に燃料を噴射する第2の燃料噴射弁と、燃料に点火する点火プラグと、内燃機関の排気路に設けられ排気を浄化する触媒と、前記点火プラグの点火時期を遅角制御して前記触媒を昇温させる触媒昇温制御手段と、を具備した内燃機関の制御装置であって、
    前記触媒昇温制御手段は、
    前記第1の燃料噴射弁の噴射時期を圧縮行程と設定し、前記第2の燃料噴射弁の噴射時期を排気行程と設定して燃料噴射を行う第1昇温モードと、
    前記第1昇温モード後に前記第1の燃料噴射弁の噴射時期を圧縮行程と設定し、前記第2の燃料噴射弁の噴射時期を一部の気筒を吸気行程に設定すると共に他の気筒を排気行程に設定する第2昇温モードを備えたことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記内燃機関の運転情報を検出する運転情報検出手段と、
    前記運転情報に応じて設定された燃料量の燃料噴射を前記第1の燃料噴射弁と前記第2の燃料噴射弁とで分担して行うよう各燃料噴射弁を制御する燃料噴射制御手段と、を備え、
    前記燃料噴射制御手段は、前記触媒昇温制御手段による前記触媒の昇温制御中に前記第2の燃料噴射弁の燃料量より前記第1の燃料噴射弁の燃料量が多くなるように分担することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記燃料噴射制御手段は、前記第2昇温モード中の前記第2の燃料噴射弁において、前記一部の気筒の第2の燃料噴射弁の噴射量を前記他の気筒の第2の燃料噴射弁の噴射量より少なくすることを特徴とする請求項2記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記運転情報に基づき前記内燃機関の吸、排気弁の開閉時期を調整する可変動弁装置を制御する動弁制御手段、を有し、
    前記動弁制御手段は、前記第2昇温モード中に前記吸、排気弁のオーバーラップ量を拡大させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の内燃機関の制御装置。
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