JP5447169B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ハイブリッド車両に搭載される内燃機関の制御装置に関し、特に、過給機を備えた内燃機関の制御装置に関する。
従来技術として、例えば特許文献1(特開2004−27849号公報)に開示されているように、ハイブリッド車に搭載され、過給機を備えた内燃機関の制御装置が知られている。従来技術では、例えばモータ走行からエンジン走行への切換時に、一部の気筒を休止させた状態でエンジンを始動する構成としている。これにより、従来技術では、始動時のポンピングロスを低減し、始動性を確保するようにしている。
特開2004−27849号公報 特開2008−133774号公報
ところで、上述した従来技術では、エンジンの始動時に一部の気筒を休止させる構成としている。しかしながら、この構成では、例えばモータ走行からエンジン走行への切換直後に加速要求が生じた場合などに、エンジンの出力を即座に上昇させることができない虞れがあり、加速の応答遅れが発生し易いという問題がある。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、本発明の目的は、加速時の応答性を維持しつつ、始動性を確保することができ、これらの性能を両立させることが可能な内燃機関の制御装置を提供することにある。
第1の発明は、ハイブリッド車両に搭載される内燃機関の複数気筒を2群に分けることにより構成された第1,第2の気筒群と、
前記第1の気筒群の吸気バルブである第1吸気バルブのバルブタイミングを可変に設定する機能及び当該第1吸気バルブを弁停止する機能を備えた第1の可変動弁機構と、
前記第2の気筒群の吸気バルブである第2吸気バルブのバルブタイミングを可変に設定する第2の可変動弁機構と、
前記第1の気筒群の排気通路に配置され、当該第1の気筒群の排気圧を利用して吸入空気を過給する過給機と、
内燃機関の始動時に前記第1吸気バルブの閉弁時期を吸気下死点よりも進角し、かつ前記第2吸気バルブの閉弁時期を吸気下死点よりも遅角した状態で、前記第1,第2の気筒群により始動を行うことが可能な全気筒始動手段と、
内燃機関の始動時に前記第1吸気バルブを弁停止し、かつ前記第2吸気バルブの閉弁時期を吸気下死点よりも遅角した状態で、前記第1の気筒群を休止して前記第2の気筒群により始動を行うことが可能な第2気筒群始動手段と、
内燃機関の始動時に要求される要求出力が所定の出力判定値以上の場合に、前記全気筒始動手段により始動を実行し、前記要求出力が前記出力判定値よりも小さい場合に、前記第2気筒群始動手段により始動を実行する始動制御切換手段と、
を備えることを特徴とする。
第2の発明によると、前記第2の可変動弁機構は前記第2吸気バルブを弁停止することが可能な構成とし、
前記第1吸気バルブの閉弁時期を吸気下死点よりも進角し、かつ前記第2吸気バルブを弁停止した状態で、前記第2の気筒群を休止して前記第1の気筒群により始動を行うことが可能な第1気筒群始動手段と、
内燃機関の始動時に機関温度が所定の低温判定値以下である場合に、前記全気筒始動手段及び前記第2気筒群始動手段に代えて前記第1気筒群始動手段により始動を行う低温始動制御手段と、を備える。
第3の発明によると、前記第1の可変動弁機構は、内燃機関の停止中に前記第1吸気バルブのバルブタイミングを最遅角位置よりも進角させた状態でロックする機能を備える。
第1の発明によれば、始動時の要求出力が出力判定値以上の場合には、全気筒始動手段により始動を行うことができる。全気筒始動手段は、第1,第2の気筒群により内燃機関を円滑に始動し、始動直後から直ちに加速走行に移行することができる。特に、第1の気筒群は、吸気バルブの閉弁時期を吸気下死点よりも進角した出力重視の設定となっているので、内燃機関の始動直後でも、要求出力に対応して高い出力を速やかに発生することができ、加速性能を向上させることができる。
一方、要求出力が出力判定値よりも小さい場合には、第2気筒群始動手段を作動させることができ、第1の気筒群を休止して第2の気筒群により始動を行うことができる。この場合、第2の気筒群は、吸気バルブの閉弁時期を吸気下死点よりも遅角したアトキンソンサイクルとして構成されている。このため、第2気筒群始動手段は、吸入空気量が抑制(デコンプ)された第2の気筒群のみを用いて内燃機関を始動し、始動時の振動や騒音を抑制することができる。しかも、第2の気筒群には、過給機を配置していないので、過給機の作動により排気圧が上昇して振動が増大するのを回避することができる。従って、始動時の要求出力に応じて全気筒始動手段と第2気筒群始動手段とを適切に使い分けることができ、始動性及び加速性能を向上しつつ、始動時の振動を抑制することができる。
第2の発明によれば、始動時の機関温度が低温判定値以下である場合には、第1気筒群始動手段を作動させることができ、第2の気筒群を休止して第1の気筒群により始動を行うことができる。これにより、吸入空気の圧縮を行う気筒数を減少させ、その分だけクランキングを行うモータの負荷を軽減することができる。しかも、過給機が配置された第1の気筒群により始動を行うので、過給機の過給動作によって吸入空気量を増大させることができ、モータの初期負荷を更に軽減することができる。これにより、例えば極低温時の始動性を考慮してモータやバッテリの定格を大型化する必要がないので、これらの部品の小型軽量化を促進することができる。
第3の発明によれば、内燃機関の始動時には、例えば油圧作動式の可変動弁機構により第1吸気バルブの早閉じを開始するタイミングが遅れたとしても、ロック機構により閉弁時期を進角させた状態で第1吸気バルブを駆動し始めることができる。従って、作動油の粘度が高い低温始動時等においても、始動性を向上させることができる。また、通常の走行時にも燃費を向上させることができる。
本発明の実施の形態1に適用されるハイブリッド車のシステム構成を示す構成図である。 本発明の実施の形態1によるエンジンのシステム構成を説明するための構成図である。 本発明の実施の形態1において、ECUにより実行される制御のフローチャートである。 本発明の実施の形態2において、ECUにより実行される制御のフローチャートである。
実施の形態1.
[実施の形態1の構成]
以下、図1乃至図3を参照して、本発明の実施の形態1について説明する。図1は、本発明の実施の形態1に適用されるハイブリッド車のシステム構成を示す構成図である。ハイブリッド車の車両1には、モータ2、伝達機構3、動力分割機構5、ジェネレータ6、バッテリ9、エンジン10等が搭載されている。モータ2は、エンジン10と共に車両1の動力源を構成するもので、モータ2の出力側は、減速機構等を含む伝達機構3を介して車輪4に連結されている。また、エンジン10の出力側は、動力分割機構5を介して伝達機構3とジェネレータ6に連結されている。ジェネレータ6は、インバータ7及び昇圧コンバータ8を介してバッテリ9に接続されている。
動力分割機構5は、エンジン10から伝達機構3とジェネレータ6にそれぞれ伝達される駆動力の比率を調整する。これにより、ハイブリッド車においては、車輪4に伝達されるモータ2とエンジン10の駆動力の比率を動力分割機構5により制御しつつ、ジェネレータ6によりバッテリ9の充電を実行することができる。そして、車両1の走行中には、モータ2を停止した状態でエンジン10の駆動力により走行するエンジン走行と、エンジン10を停止した状態でモータ2の駆動力により走行するモータ走行と、両方の駆動力を用いて走行するハイブリッド走行とが実現される。なお、これらの車両制御は、後述のECU60により実行される。
次に、図2を参照して、エンジン10の構成について説明する。図2は、本発明の実施の形態1によるエンジンのシステム構成を説明するための構成図である。本実施の形態のシステムは、内燃機関としてV型のエンジン10を備えており、エンジン10は、左バンク(第1の気筒群)を構成する複数の気筒12Aと、右バンク(第2の気筒群)を構成する複数の気筒12Bとを備えている。なお、図2には、左,右のバンクについて1気筒ずつ図示したが、本発明において、各バンクの気筒数は、任意の気筒数に設定してよいものである。
エンジン10の各気筒12A,12Bには、それぞれピストン14A,14Bが設けられており、各バンクのピストン14A,14Bは、エンジン10の出力軸であるクランク軸16に連結されている。また、エンジン10は、各気筒12A,12Bに吸入空気を吸込む共通の吸気通路18と、各気筒12A,12Bの排気ガスが別々に排出される排気通路20A,20Bとを備えている。吸気通路18には、上流側から順にエアクリーナ22、インタークーラ24、スロットルバルブ26A,26B、サージタンク28がそれぞれ設けられている。スロットルバルブ26A,26Bは、アクセル開度等に基いて吸入空気量を調整するもので、電子制御式のバルブにより構成されている。サージタンク28は、各気筒12A,12Bの吸気ポートにそれぞれ接続されている。一方、排気通路20A,20Bには、それぞれ排気ガスを浄化する触媒30A,30Bが設けられている。
また、各気筒12A,12Bには、燃料を噴射する燃料噴射弁(図示せず)と、筒内の混合気に点火する点火プラグ32A,32Bと、吸気ポートを筒内に対して開,閉する吸気バルブ34A,34Bと、排気ポートを筒内に対して開,閉する排気バルブ36A,36Bとが設けられている。さらに、エンジン10は、左バンクの各吸気バルブ34A(第1吸気バルブ)に対応する第1の可変動弁機構38Aと、右バンクの各吸気バルブ34B(第2吸気バルブ)に対応する第2の可変動弁機構38Bとを備えている。まず、左バンクの可変動弁機構(以下、左可変動弁機構と称す)38Aについて説明すると、左可変動弁機構38Aは、左バンクの全気筒12Aに対して、吸気バルブ34Aのバルブタイミングを可変に設定する機能と、エンジンの停止中に吸気バルブ34Aのバルブタイミングを所望の状態でロックする機能と、吸気バルブ34Aを弁停止する機能とを備えている。
左可変動弁機構38Aの構成を説明するにあたり、まず、吸気バルブ34Aの動弁系統について説明すると、この動弁系統は、吸気カムが設けられたカムシャフトと、このカムシャフトに設けられたタイミングプーリとを備えている。タイミングプーリは、タイミングチェーンを介してクランク軸16に連結されている。このため、エンジンの運転中には、クランク軸16の回転がタイミングチェーンを介してタイミングプーリに伝達され、タイミングプーリによりカムシャフト(吸気カム)が回転駆動される。これにより、吸気カムの入力がロッカーアームを介して吸気バルブ34Aに伝達され、吸気バルブ34Aが所定のタイミングで開,閉するようになっている。
このように構成された動弁系統において、左可変動弁機構38Aは、例えば2009−18631号公報に記載されているような公知の構成を有し、吸気カムシャフトとタイミングプーリとを相対回転させる油圧作動式のアクチュエータを備えている。従って、左可変動弁機構38Aは、吸気カムシャフトとタイミングプーリとを相対回転角に応じて吸気バルブ34Aの位相を変化させ、吸気バルブ34Aの閉弁時期を吸気下死点に対して進角及び遅角することができる。また、左可変動弁機構38Aは、上記公報に記載されたものと同様のロック機構を備えている。このロック機構は、エンジンの停止中に前記アクチュエータに油圧が供給されない状態でも、吸気カムシャフトとタイミングプーリとを所望の相対回転角に保持し、吸気バルブ34Aのバルブタイミング(開弁時期及び閉弁時期)を最遅角位置よりも進角させた状態でロックすることができる。
さらに、左可変動弁機構38Aは、例えば特開2008−45460号公報に記載されているような公知の弁停止機構を備えている。この弁停止機構は、前記吸気カムの入力を受承する第1のアームと、前記ロッカーアームに当接する第2のアームと、これらのアームを連結及び連結解除する連結ピンとを備えており、この連結ピンはアクチュエータにより駆動される。2つのアームが連結ピンを介して連結された状態では、吸気カムの入力が各アームを介してロッカーアームに伝達されるため、吸気バルブ34Aが駆動される。これに対し、アクチュエータにより連結ピンを駆動して各アームの連結状態を解除すると、吸気カムの入力が第1のアームから第2のアームに伝達されなくなり、吸気バルブ34Aが閉弁状態で弁停止されるものである。
一方、右バンクの可変動弁機構(以下、右可変動弁機構と称す)38Bは、左可変動弁機構38Aとほぼ同様に構成されている。そして、右可変動弁機構38Bは、右バンクの全気筒12Bに対して、吸気バルブ34Bのバルブタイミングを可変に設定する機能と、吸気バルブ34Bを弁停止する機能とを備えている。このため、右可変動弁機構38Bは、吸気バルブ34Bの閉弁時期を吸気下死点に対して進角及び遅角し、また、吸気バルブ34Bを弁停止させることができる。
また、エンジン10の左バンクには、過給機40が設けられている。過給機40は、排気通路20A内に設けられたタービンと、吸気通路18内に設けられたコンプレッサ(何れも図示せず)とを備えており、左バンクの排気圧を利用して左,右両側のバンクの吸入空気を過給するように構成されている。
さらに、本実施の形態のシステムは、クランク角センサ50、エアフローセンサ52、水温センサ54、アクセルセンサ56等を含むセンサ系統と、車両1及びエンジン10の運転状態を制御するECU(Electronic Control Unit)60とを備えている。まず、センサ系統について説明すると、クランク角センサ50は、クランク軸16の回転に同期した信号を出力するもので、ECU60は、この出力に基いてエンジン回転数及びクランク角を検出することができる。また、エアフローセンサ52は吸入空気量を検出し、水温センサ54はエンジンの冷却水温(エンジン水温)を検出する。アクセルセンサ56は、運転者のアクセル操作量(アクセル開度)を検出する。
センサ系統には、上記センサ50〜56に加えて、車両やエンジンの制御に必要な各種のセンサ(例えば排気空燃比を検出する空燃比センサ、過給圧を検出する過給圧センサ等)が含まれており、これらのセンサはECU60の入力側に接続されている。また、ECU60の出力側には、スロットルバルブ26A,26B、燃料噴射弁、点火プラグ32A,32B、可変動弁機構38A,38B等を含む各種のアクチュエータと、車両制御用のアクチュエータ(モータ2、動力分割機構5等)とが接続されている。
そして、ECU60は、エンジンの運転情報をセンサ系統により検出し、その検出結果に基いて各アクチュエータを駆動することにより、運転制御を行う。具体的には、クランク角センサ50の出力に基いてエンジン回転数とクランク角とを検出し、エアフローセンサ52により吸入空気量を検出する。また、吸入空気量とエンジン回転数とに基いてエンジン負荷(負荷率)を算出し、クランク角の検出値に基いて燃料噴射時期、点火時期等を決定する。そして、吸入空気量、負荷率等に基いて燃料噴射量を算出し、燃料噴射弁を駆動すると共に、点火プラグ32A,32Bを駆動する。これにより、各気筒12A,12Bで混合気を燃焼させ、エンジン10を運転することができる。
[実施の形態1の特徴]
ハイブリッド車においては、モータ走行からエンジン走行への切換時にエンジンを始動させるが、このときに振動が発生し易い。これは次の理由によるものである。エンジンの始動時には、ジェネレータ6をスタータモータとして機能させ、その駆動力をエンジン10に伝達することによりクランキングを実行する。この駆動力は、ジェネレータ6とエンジン10との間に回転ショックを吸収するために配置されたダンパ機構を共振させることになり、これに伴ってクランキングから着火に至るまでの間に振動が発生する。この振動は、例えば始動時の吸入空気量を減少させ、吸入空気の圧縮時に生じる起振力を低減させれば、抑制することができる。
しかし、単に吸入空気量を減少させる構成では、例えばエンジン走行への切換直後に高い出力が要求された場合に、この要求出力に即座に対応することができず、加速の応答遅れやトルク変動が発生し易い。このため、本実施の形態では、エンジンの始動時に左バンクと右バンクとで吸気バルブ34A,34Bのバルブタイミングを異なる時期に設定し、各バンクにそれぞれ異なる役割をもたせている。そして、始動時の要求出力等に応じて、後述の全気筒始動制御と右バンク始動制御の何れかを実行する構成としている。
まず、各バンクのバルブタイミングについて具体的に説明すると、左バンクの各気筒12Aでは、始動時に左可変動弁機構38Aにより吸気バルブ34Aの閉弁時期を進角し、この閉弁時期を吸気下死点よりも早閉じ側に設定する。これにより、左バンクでは、始動時の吸入空気量を増大させることができ、出力重視の設定を実現することができる。一方、右バンクの各気筒12Bでは、始動時に右可変動弁機構38Bにより吸気バルブ34Bの閉弁時期を遅角し、この閉弁時期を吸気下死点よりも遅閉じ側に設定する。これにより、右バンクでは、各気筒12Bをアトキンソンサイクルとして機能させ、吸入空気量を減少させてデコンプを実行することができる。この結果、右バンクでは、トルクを抑えて振動を抑制し、また燃費を向上させる設定を実現することができる。
次に、上述した各バンクの特性を踏まえて、全気筒始動制御と右バンク始動制御について説明する。
(全気筒始動制御)
全気筒始動制御は、エンジン走行への切換時にエンジンに要求される出力(要求出力)が所定の出力判定値以上の場合に、左,右両側のバンクを用いて実行される。この出力判定値は、例えば始動直後に全気筒での加速が必要となる大きな要求出力に対応して設定される。そして、全気筒始動制御では、クランキング中に全ての気筒12A,12Bで吸気バルブ34A,34Bと排気バルブ36A,36Bとを作動させ、燃料噴射及び点火を実行する。従って、全気筒始動制御によれば、左,右両側のバンクによりエンジンを円滑に始動し、始動直後から直ちに加速走行に移行することができる。特に、左バンクは、出力重視の設定となっているので、エンジンの始動直後でも、要求出力に対応して高い出力を速やかに発生することができ、加速性能を向上させることができる。
さらに、左可変動弁機構38Aには、エンジンの停止中に吸気バルブ34Aのバルブタイミングを最遅角位置よりも進角させた状態でロックするロック機構を搭載している。このため、エンジンの始動時には、油圧作動式の左可変動弁機構38Aにより吸気バルブ34Aの早閉じを開始するタイミングが遅れたとしても、ロック機構により閉弁時期を進角させた状態で吸気バルブ34Aを駆動し始めることができる。従って、作動油の粘度が高い低温始動時等においても、始動性を向上させることができる。また、通常の走行時にも燃費を向上させることができる。
(右バンク始動制御)
右バンク始動制御は、要求出力が出力判定値よりも小さい場合に、左バンクを休止した状態で右バンクのみを用いて実行される。即ち、この制御では、クランキング中に左バンクの各気筒12Aが休止状態に保持される。休止状態では、左可変動弁機構38Aにより吸気バルブ34Aが弁停止され、燃料噴射及び点火も停止される。なお、この場合には、左可変動弁機構38Aと同様の弁停止機構を排気バルブ36B側にも配置し、排気バルブ36Bも弁停止させる構成としてもよい。一方、右バンクの各気筒12Bでは、全気筒始動制御の場合と同様に、通常の始動制御が実行される。
従って、右バンク始動制御によれば、要求出力がそれほど高くない場合には、アトキンソンサイクルとして機能する右バンクの気筒12Bのみを用いてデコンプを実行しつつ、エンジンを始動させることができる。これにより、始動時に生じるNV(Noise and Vibration:騒音と振動)を抑制し、モータ走行からエンジン走行への切換を円滑に行うことができる。また、右バンク始動制御では、過給機40を配置していない右バンクにより始動を行うので、過給機40の作動により排気圧が上昇してNVが増大するのを回避することができ、NVを効果的に低減することができる。
[実施の形態1を実現するための具体的な処理]
次に、図3を参照して、上述した制御を実現するための具体的な処理について説明する。図3は、本発明の実施の形態1において、ECUにより実行される制御のフローチャートである。この図に示すルーチンは、エンジンの運転中に繰返し実行されるものとする。図3に示すルーチンでは、まず、エンジンが停止中であるか否かを判定し、(ステップ100)、始動要求が発生したか否かを判定する(ステップ102)。そして、これらの判定が何れも成立した場合には、ステップ104以降の処理を実行し、何れかの判定が不成立の場合には、そのまま制御を終了する。
次の処理では、エンジンに対する要求出力が出力判定値以上であるか否かを判定する(ステップ104)。要求出力は、例えばモータ走行からエンジン走行に切換えるときの車両の走行状態、アクセルの操作状態等に基いて公知の制御により決定される。そして、ステップ104の判定が成立した場合には、エンジンの始動直後から高い出力を発生する必要があるので、前述した全気筒始動制御(休止気筒無し)を実行する(ステップ106)。一方、ステップ104の判定が不成立の場合には、始動後から急速に出力を高くする必要がないので、右バンク始動制御(左バンク気筒休止)を実行し、吸気バルブ遅閉じ側の気筒12Bでエンジンを始動させる(ステップ108)。
以上詳述した通り、本実施の形態によれば、始動時の要求出力に応じて全気筒始動制御と右バンク始動制御とを適切に使い分けることができる。従って、エンジンの始動性及び加速性能を向上させ、また、始動時のNVを抑えて運転性を向上させることができる。
なお、上述した実施の形態1では、図3中のステップ106が請求項1における全気筒始動手段の具体例を示し、ステップ108が第2気筒群始動手段の具体例を示し、ステップ104が始動制御切換手段の具体例を示している。
実施の形態2.
次に、図4を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。本実施の形態は、前記実施の形態1とほぼ同様の構成(図1)を採用しているものの、低温時に左バンクのみを用いてエンジンを始動させる構成としており、この点を特徴としている。なお、本実施の形態では、実施の形態1と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
[実施の形態2の特徴]
極端な低温時にエンジンを始動する場合には、潤滑油の粘度が高いので、スタータモータ(ジェネレータ6)により大きなフリクションに抗してクランキングを行う必要があり、モータの負荷が増大し易いという問題がある。このため、本実施の形態では、始動時の機関温度(例えばエンジン水温)が所定の低温判定値以下である場合に、前述した全気筒始動制御及び右バンク始動制御を実行せず、左バンク始動制御を実行する構成としている。なお、上記低温判定値は、例えばエンジンのフリクションが顕著に増大する極端な低温領域に対応して設定される。
左バンク始動制御は、右バンクの気筒12Bを休止して左バンクの気筒12Aによりエンジンを始動させるものである。このとき、左バンクの吸気バルブ34Aの閉弁時期は吸気下死点よりも進角され、右バンクの吸気バルブ34Bは弁停止される。従って、左バンク始動制御によれば、右バンクを休止した状態でクランキングを行うので、吸入空気の圧縮を行う気筒数を減少させ、その分だけモータの負荷を軽減することができる。
しかも、左バンク始動制御では、過給機40が配置された左バンクにより始動を行うので、過給機40の過給動作によって吸入空気量を増大させることができ、モータの初期負荷を更に軽減することができる。これにより、例えば極低温時の始動性を考慮してスタータモータ(ジェネレータ6)やバッテリ9の定格を大型化する必要がないので、これらの部品の小型軽量化を促進することができる。従って、部品の車載性を向上し、コストダウンを図ることができる。
[実施の形態2を実現するための具体的な処理]
次に、図4を参照して、上述した制御を実現するための具体的な処理について説明する。図4は、本発明の実施の形態2において、ECUにより実行される制御のフローチャートである。この図に示すルーチンは、エンジンの運転中に繰返し実行されるものとする。図4に示すルーチンでは、まず、ステップ200,202において、前記実施の形態1(図3)中のステップ100,102と同様の処理を実行する。次に、始動時のエンジン水温が低温判定値以下であるか否かを判定する(ステップ204)。そして、ステップ204の判定が成立した場合には、極端な低温での始動なので、前述した左バンク始動制御(右バンク気筒休止)を実行し、吸気バルブ早閉じ側の気筒12Aでエンジンを始動させる(ステップ206)。
そして、エンジンが始動(完爆)したか否かを判定し(ステップ208)、始動した場合には、休止気筒(右バンク)を復帰させる(ステップ210)。また、エンジンが始動しない場合には、左バンク始動制御を継続する(ステップ212)。なお、ステップ208における始動判定の具体例を挙げれば、エンジン回転数が自立運転に対応する所定回転数以上に上昇し、この状態が一定期間継続した場合にエンジンが始動したものと判定するものである。一方、ステップ204の判定が不成立の場合には、極端な低温ではないので、ステップ214〜218において、図3中のステップ104〜108と同様の処理を実行する。
なお、上述した実施の形態2では、図4中のステップ206,212が請求項2における第1気筒群始動手段の具体例を示し、ステップ204が低温始動制御手段の具体例を示している。また、ステップ216は、請求項1における全気筒始動手段の具体例を示し、ステップ218は、第2気筒群始動手段の具体例を示し、ステップ214は、始動制御切換手段の具体例を示している。
また、実施の形態では、V型のエンジン10を例に挙げて、その左バンクと右バンクにより第1,第2の気筒群を構成するものとした。しかし、本発明は、V型エンジンに限定されるものではなく、例えばV型以外の多気筒エンジンの各気筒を2群に分けることで第1,第2の気筒群を構成してもよい。
1 車両
2 モータ
3 伝達機構
5 動力分割機構
6 ジェネレータ
7 インバータ
8 昇圧コンバータ
9 バッテリ
10 エンジン(内燃機関)
12A 左バンクの気筒(第1の気筒群)
12B 右バンクの気筒(第2の気筒群)
14A,14B ピストン
16 クランク軸
18 吸気通路
20A,20B 排気通路
22 エアクリーナ
24 インタークーラ
26A,26B スロットルバルブ
28 サージタンク
30A,30B 触媒
32A,32B 点火プラグ
34A 左バンクの吸気バルブ(第1吸気バルブ)
34B 右バンクの吸気バルブ(第2吸気バルブ)
36A,36B 排気バルブ
38A 左可変動弁機構(第1の可変動弁機構)
38B 右可変動弁機構(第2の可変動弁機構)
40 過給機
50 クランク角センサ
52 エアフローセンサ
54 水温センサ
56 アクセルセンサ
60 ECU

Claims (3)

  1. ハイブリッド車両に搭載される内燃機関の複数気筒を2群に分けることにより構成された第1,第2の気筒群と、
    前記第1の気筒群の吸気バルブである第1吸気バルブのバルブタイミングを可変に設定する機能及び当該第1吸気バルブを弁停止する機能を備えた第1の可変動弁機構と、
    前記第2の気筒群の吸気バルブである第2吸気バルブのバルブタイミングを可変に設定する第2の可変動弁機構と、
    前記第1の気筒群の排気通路に配置され、当該第1の気筒群の排気圧を利用して吸入空気を過給する過給機と、
    内燃機関の始動時に前記第1吸気バルブの閉弁時期を吸気下死点よりも進角し、かつ前記第2吸気バルブの閉弁時期を吸気下死点よりも遅角した状態で、前記第1,第2の気筒群により始動を行うことが可能な全気筒始動手段と、
    内燃機関の始動時に前記第1吸気バルブを弁停止し、かつ前記第2吸気バルブの閉弁時期を吸気下死点よりも遅角した状態で、前記第1の気筒群を休止して前記第2の気筒群により始動を行うことが可能な第2気筒群始動手段と、
    内燃機関の始動時に要求される要求出力が所定の出力判定値以上の場合に、前記全気筒始動手段により始動を実行し、前記要求出力が前記出力判定値よりも小さい場合に、前記第2気筒群始動手段により始動を実行する始動制御切換手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記第2の可変動弁機構は前記第2吸気バルブを弁停止することが可能な構成とし、
    前記第1吸気バルブの閉弁時期を吸気下死点よりも進角し、かつ前記第2吸気バルブを弁停止した状態で、前記第2の気筒群を休止して前記第1の気筒群により始動を行うことが可能な第1気筒群始動手段と、
    内燃機関の始動時に機関温度が所定の低温判定値以下である場合に、前記全気筒始動手段及び前記第2気筒群始動手段に代えて前記第1気筒群始動手段により始動を行う低温始動制御手段と、
    を備えてなる請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記第1の可変動弁機構は、内燃機関の停止中に前記第1吸気バルブのバルブタイミングを最遅角位置よりも進角させた状態でロックする機能を備えてなる請求項1または2に記載の内燃機関の制御装置。
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