JP5443744B2 - 電線導体の製造方法および電線導体 - Google Patents
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Description
(1)銅合金細線を繊維束または紐の周りに配置し撚り合せた後、単に円形圧縮加工を施すと、中心に配置された繊維束または紐が細線の間から撚線の外に飛び出してしまう。
(2)繊維束または紐が撚線の外に飛び出すことにより、繊維束または紐の周りに配置した銅合金細線の整列が崩れ、その結果、導電性が低下するだけでなく、電線導体を屈曲させた際に一部の細線にのみ負荷がかかり、場合により細線が破断に至るおそれがある。
(3)繊維束または紐が撚線の外に飛び出すことにより、外観が不良となるうえ、外側に均一な厚さの被覆を施すことが困難になる。
(1)2質量%以上14質量%未満のAgを含有し、残部がCuおよび不可避的不純物よりなる合金の鋳造ロッドに縮径のための冷間加工を行い、この冷間加工の途中で1回以上の400〜600℃の温度で1〜100時間の熱処理を施し、最後の熱処理の後に99%以上の減面率で最終線径にまで冷間加工を行う
(2)2質量%以上14質量%未満のAgを含有し、残部がCuおよび不可避的不純物よりなる合金の鋳造ロッドに400〜600℃の温度で1〜100時間の析出熱処理を施し、中間冷間加工を行った後、200〜450℃の温度で5〜100時間の焼鈍・回復のための回復熱処理を施し、さらに99%以上の減面率で最終線径にまで冷間加工を行う
(1)2質量%以上14質量%未満のAgを含有し、残部がCuおよび不可避的不純物よりなる合金の鋳造ロッドに縮径のための冷間加工を行い、この冷間加工の途中で1回以上の400〜600℃の温度で1〜100時間の熱処理を施し、最後の熱処理の後に99%以上の減面率で最終線径にまで冷間加工を行う
(2)2質量%以上14質量%未満のAgを含有し、残部がCuおよび不可避的不純物よりなる合金の鋳造ロッドに400〜600℃の温度で1〜100時間の析出熱処理を施し、中間冷間加工を行った後、200〜450℃の温度で5〜100時間の焼鈍・回復のための回復熱処理を施し、さらに99%以上の減面率で最終線径にまで冷間加工を行う
図1に示すように、この自動車用電線は、電線導体1と、その外周に設けられた絶縁被覆2とから構成されている。
減面率R(%)=[(S0−S)/S0]×100
(S0:加工前の断面積、S:加工後の断面積)
円形圧縮加工率(%)=(L2/L1)×100
(製造例1)
0.6質量%のSnと残部がCuからなるCu−Sn合金を、外周に水冷ジャケットを設けた黒鉛鋳型を有する水平連続鋳造機によって連続鋳造して、8mmφの鋳造ロッドを作製し、これに冷間心線加工を施して、線径0.02mmの細線(1)を得た。
0.6質量%のMgと残部がCuからなるCu−Mg合金を、外周に水冷ジャケットを設けた黒鉛鋳型を有する水平連続鋳造機によって連続鋳造して、8mmφの鋳造ロッドを作製し、これに冷間心線加工を施して、線径0.02mmの細線(2)を得た。
0.9質量%のZnと残部がCuからなるCu−Mg合金を、外周に水冷ジャケットを設けた黒鉛鋳型を有する水平連続鋳造機によって連続鋳造して、8mmφの鋳造ロッドを作製し、これに冷間心線加工を施して、線径0.02mmの細線(3)を得た。
10質量%のAgと残部がCuからなるCu−Ag合金を、外周に水冷ジャケットを設けた黒鉛鋳型を有する水平連続鋳造機によって連続鋳造して、8mmφの鋳造ロッドを作製し、冷間加工を施して線径0.02mmの細線(4)を得た。
10質量%のAgと残部がCuからなるCu−Ag合金を、外周に水冷ジャケットを設けた黒鉛鋳型を有する水平連続鋳造機によって連続鋳造して、8mmφの鋳造ロッドを作製し、これに冷間加工を施して5mmφ(減面率61%)とし、次いで450℃で10時間の熱処理を行った後、冷間加工を施して2mmφ(減面率84%)とし、次いで370で15時間の熱処理を行って、線径0.05mm(減面率99.93%)、導電率(IACS)65%、引張強さ1420MPaの細線(5)を得た。
10質量%のAgと残部がCuからなるCu−Ag合金を、外周に水冷ジャケットを設けた黒鉛鋳型を有する水平連続鋳造機によって連続鋳造して、8mmφの鋳造ロッドを作製し、これに冷間加工を施して5mmφ(減面率61%)とし、次いで450℃で10時間の熱処理を行った後、冷間加工を施して、線径0.05mm(減面率99.0%)、導電率(IACS)63%、引張強さ1530MPaの細線(6)を得た。
実施例1
繊維束として外径0.04mmの炭素繊維束を用い、この周りに細線(1)を6本撚り合わせた後、この撚線をダイスの穴に通すことにより円形圧縮加工を施し、電線導体を得た。円形圧縮加工は、穴径の異なる2個のダイスに撚線を通過させ、円形圧縮加工率がトータルで95%となるように行った。
細線(1)に代えて細線(2)〜(6)をそれぞれ用いた以外は実施例1と同様にして電線導体を得た。
円形圧縮回数を1回とするか、または、円形圧縮加工を全く行わなかった以外は実施例1と同様にして電線導体を得た。
[整直性]
電線導体を切断し、その切断端における細線のバラケの有無を目視により確認した。
[繊維束の飛び出し]
電線導体の外観を目視により観察し、繊維束の飛び出しの有無を確認した。
Claims (4)
- 断面積が0.0026mm 2 以上0.0154mm 2 以下の電線導体の製造方法であって、
下記(1)または(2)の方法で製造された直径0.02mm以上0.05mm以下の銅合金細線を複数本、直径が前記細線の直径の0.8倍以上2倍以下の繊維束または紐の周りに撚り合わせた後、隣り合う前記細線と前記繊維束または紐との間の窪みに前記繊維束または紐が入り込むように、円形圧縮加工率85%以上99%以下で、複数回の圧縮加工を含む円形圧縮加工を施すことを特徴とする電線導体の製造方法。
(1)2質量%以上14質量%未満のAgを含有し、残部がCuおよび不可避的不純物よりなる合金の鋳造ロッドに縮径のための冷間加工を行い、この冷間加工の途中で1回以上の400〜600℃の温度で1〜100時間の熱処理を施し、最後の熱処理の後に99%以上の減面率で最終線径にまで冷間加工を行う
(2)2質量%以上14質量%未満のAgを含有し、残部がCuおよび不可避的不純物よりなる合金の鋳造ロッドに400〜600℃の温度で1〜100時間の析出熱処理を施し、中間冷間加工を行った後、200〜450℃の温度で5〜100時間の焼鈍・回復のための回復熱処理を施し、さらに99%以上の減面率で最終線径にまで冷間加工を行う - 前記電線導体は、自動車用電線導体であることを特徴とする請求項1記載の電線導体の製造方法。
- 前記電線導体は、100N以上の破断荷重を有することを特徴とする請求項1または2記載の電線導体の製造方法。
- 断面積が0.0026mm 2 以上0.0154mm 2 以下の電線導体であって、
下記(1)または(2)の方法で製造された直径0.02mm以上0.05mm以下の銅合金細線を複数本、直径が前記細線の直径の0.8倍以上2倍以下の繊維束または紐の周りに撚り合わせ、隣り合う前記細線と前記繊維束または紐との間の窪みに前記繊維束または紐が入り込むように、円形圧縮加工率85%以上99%以下で、複数回の圧縮加工を含む円形圧縮加工を施してなることを特徴とする電線導体。
(1)2質量%以上14質量%未満のAgを含有し、残部がCuおよび不可避的不純物よりなる合金の鋳造ロッドに縮径のための冷間加工を行い、この冷間加工の途中で1回以上の400〜600℃の温度で1〜100時間の熱処理を施し、最後の熱処理の後に99%以上の減面率で最終線径にまで冷間加工を行う
(2)2質量%以上14質量%未満のAgを含有し、残部がCuおよび不可避的不純物よりなる合金の鋳造ロッドに400〜600℃の温度で1〜100時間の析出熱処理を施し、中間冷間加工を行った後、200〜450℃の温度で5〜100時間の焼鈍・回復のための回復熱処理を施し、さらに99%以上の減面率で最終線径にまで冷間加工を行う
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