JP5442967B2 - Oリングの成形方法 - Google Patents

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本発明は、例えば、シール材などに用いられるOリングを成形するためのOリングの成形方法に関し、より詳細には、いわゆる「コールドポット成形方法」によって、Oリングを成形するためのOリングの成形方法に関する。
従来、このようなOリングを成形する方法として、いわゆる「圧縮成形方法」を用いる方法が用いられている。
すなわち、圧縮成形方法では、図5に示したように、上金型100と下金型102とから構成される上下一対の金型104に、金型104を閉止した際に、Oリング形状の製品用キャビティー106を形成するように、上金型100と下金型102にそれぞれ、キャビティー凹部106a、106bを形成している。また、これらの上金型100と下金型102にはそれぞれ、加熱ヒーター108、110が設けられている。
そして、図5(A)に示したように、このように構成される上金型100と下金型102とを離間した状態で、固形状の成形材料112を下金型102の上面102a上に載置して、これらの上金型100と下金型102を、加熱ヒーター108、110で加熱しつつ閉止することによって、溶融された成形材料が、製品用キャビティー106内に流延して、加硫固化する((図5(B))。その後、図5(C)に示したように、上金型100と下金型102とを離間させることによって、製品であるOリング114を取り出すことができるようになっている。
ところで、このような従来の圧縮成形方法を用いた場合には、予め予備成形した固形状の成形材料112は、重量管理した短冊形状やロープ状または粒状のものを、ショット毎に人手によって、下金型102の上面102a上に載置しなければならず、計量工程、予備成形工程、載置工程などの煩雑な作業が必要で、時間と手間がかかり、コストが高くつくことになる。
また、上金型100と下金型102とを離間させることによって、製品であるOリング114を取り出す際には、人手によって取り出さなければならず、また、上金型100と下金型102との間に流延した成形材料が、製品であるOリング114の周囲にいわゆるバリ116となって残存するので、このバリを除去する人手による作業が必要で、時間と手間がかかり、コストが高くつくことにもなっている。
特開2005−279949号公報
ところで、特許文献1(特開2005−279949号公報)には、精密なOリングを射出成形方法で製造する方法が開示されている。
すなわち、この特許文献1の射出成形装置300は、図6に示したように、スクリュー押出機302で可塑化、流動化した材料を、材料ポット304のプランジャー306でスプルー308とランナー310を介して、射出金型312内に注入するようになっている。
そして、図7に示したように、ゲートでの材料流れを、下型316の側に形成した平板状堰318で、製品用キャビティー320の両側部に分流させて、製品用キャビティー320と接続されるゲートの所定幅の薄肉オリフィス322によって、剪断摩擦熱を付与して、流動性を向上させながら、製品用キャビティー320に成形材料の注入を行うようになっている。
しかしながら、特許文献1の射出成形方法では、一度に多数の製品Oリングを成形するために、多数の製品用キャビティー320を設けようとした場合には、材料ポット304からの注入口が1つであり、しかも、平板状堰318による分流構造、薄肉オリフィス322などを形成しなければならないので、ランナー310、ゲートの構造が非常に複雑で大きくなり、金型コストが高くつき、成形体のランナー部分の廃棄量が大きくなり、コストが高くなってしまうことになる。
また、熱可塑性樹脂では、ホットランナー方式でランナーのロスを抑える方法もあるが、熱硬化性の樹脂、ゴムの場合には、ランナー内に保持される温度、時間でも圧入に有害な加硫・粘度上昇が見られず、連続運転ができるような材料配合とする必要があり、特別な材料配合が必要であり、しかも、金型構造が複雑となりコストが高くなってしまう。
本発明は、このような現状に鑑み、いわゆる「(コールド)ポット式トランスファー成形法」(以下、「コールドポット成形法」と言う)を用いたOリングの成形方法において、製品としてのOリングの強度にばらつきが生じることがなく、一定の品質のOリングを提供することができるとともに、Oリングを金型から取り出す際に、上金型側に付着したままにならず、Oリングを取り出すことが可能であり、その結果、Oリングの取り出し、切断工程の自動化を図ることができ、連続操業が可能で、コストも低減することが可能なOリングの成形方法を提供することを目的とする。
本発明は、前述したような従来技術における課題及び目的を達成するために発明されたものであって、本発明のOリングの成形方法は、
成形材料の流動状態を阻害しない温度範囲に、成形材料を加熱軟化させて金型内に射出することにより、Oリングを成形する方法であって、
前記金型のOリング形状の製品用キャビティーに連通する射出ゲートのゲート厚さDが、0.08mm以下である金型を用いて、Oリングを成形することを特徴とする。
このように金型のOリング形状の製品用キャビティーに連通する射出ゲートのゲート厚さDが、0.08mm以下であれば、成形材料の注入部である射出ゲートの部分は、成形体を取り出した際にバリの部分として残るが、一度に多数のOリングを成形する場合には、個数が多いため、後工程での処理(バリ仕上げ)は、機械仕上げしか採用することができないが、一般的なバリ低温処理設備で処理可能なバリ厚さは、0.08mm以下であるので、ゲート厚さは、最大0.08mmとすれば、バリ仕上げとして機械仕上げを実施することができる。
また、本発明のOリングの成形方法は、前記ゲート厚さDが、0.04〜0.08mmであることを特徴とする。
このような範囲にゲート厚さDがあれば、成形材料の注入部である射出ゲートの部分は、成形体を取り出した際にバリの部分として残るが、一度に多数のOリングを成形する場合には、個数が多いため、後工程での処理(バリ仕上げ)は、機械仕上げしか採用することができないが、一般的なバリ低温処理設備で処理可能なバリ厚さは、0.08mm以下であるので、ゲート厚さは、0.04〜0.08mmとすれば、バリ仕上げとして機械仕上げを実施することができる。
また、0.04mm以上であれば、軟化した状態の成形材料が、射出ゲートを通じて、
二手に分かれる流れが、均一な状態でリング形状の製品用キャビティー内に射出されることになるので、製品としてのOリングの強度(伸び、引っ張り強度など)にばらつきが生じることがなく、一定の品質のOリングを提供することができる。
また、バリ処理を機械仕上げするために厚すぎないことが重要であり、射出ゲートのゲート厚さDが、0.08mm以下であれば、効果的なバリ仕上げとして、機械仕上げを実施することができる。
また、射出ゲートのゲート厚さDを、0.04mm以上にする理由は、注入速度が遅くなり製品品質に影響が出ないようにするための最低のレベルであり、また、後述するように、スプルーを把持し、製品を下金型から剥がすときに必要な強度保持を維持できるからである。
また、製品を剥がした後、製品とスプルーが一体となった成形体から、製品とスプルーを機械で分離する際に、製品が垂れ下がり分離しにくくならないように適当な剛性が必要であるからである。
また、一般の射出成形で採用されている製品を金型から取り外すプッシャーは、Oリングの外表面を傷つける可能性があり、しかも、一度に多数のOリングを成形する場合には、数百個ものプッシャーを取り付けることは構造的にも難しく現実的でない。そのため、後述するように、上金型を下金型から離間した後、取り出し装置を介して、下金型側に残存する成形体のスプルー部を把持して、ランナー、ゲートを介して成形体を取り出す機構を機械化することが考えられる。
この場合、例えば、ゴムなどの成形材料を用いた場合には、加硫された製品は、金型キャビティーに付着している状態であるので、引き剥がす際に、成形体のゲート部が破れないように、ゲート部の適当な厚さが必要である。
また、軟化した状態の成形材料が、射出ゲートを通じて、熱的に均一な状態でリング形状の製品用キャビティー内に射出されるようにして、製品としてのOリングの強度(伸び、引っ張り強度など)にばらつきが生じないようにするためには、成形材料を製品用キャビティー内に圧入する場合の速度を早くする必要があり、このためには、ゲート厚さDが、0.04〜0.08mmであるのが望ましく、これにより、品質的にも問題なく、連続生産も可能となる。
また、本発明のOリングの成形方法は、前記射出ゲートのゲート幅Wが、前記金型のOリング形状の製品用キャビティーの円周の1/4〜1/12の幅であることを特徴とする
このような範囲にゲート幅Wがあれば、軟化した状態の成形材料が、射出ゲートを通じて、熱的により均一な状態でリング形状の製品用キャビティー内に射出されることになるので、Oリングの強度(伸び、引っ張り強度など)にばらつきがより生じることがなく、さらに一定の品質のOリングを提供することができる。
また、前述したように、上金型を下金型から離間した後、取り出し装置を介して、下金型側に残存する成形体のスプルー部を把持して、ランナー、ゲートを介して成形体を取り出す機構を機械化する場合、例えば、ゴムなどの成形材料を用いた場合には、加硫された製品は、金型キャビティーに付着している状態であるので、引き剥がす際に、成形体のゲート部が破れないように、ゲート部の適当な幅が必要である。
また、軟化した状態の成形材料が、射出ゲートを通じて、熱的に均一な状態でリング形状の製品用キャビティー内に射出されるようにして、製品としてのOリングの強度(伸び、引っ張り強度など)にばらつきが生じないようにするためには、成形材料を製品用キャビティー内に圧入する場合の速度を早くする必要があり、このためには、ゲート幅Wが、金型のOリング形状の製品用キャビティーの円周の1/4〜1/12の幅であるのが望ま
しく、これにより、品質的にも問題なく、連続生産も可能となる。
また、本発明のOリングの成形方法は、
成形材料の流動状態を阻害しない温度範囲に、成形材料を加熱軟化させて金型内に射出することにより、Oリングを成形する方法であって、
前記金型のOリング形状の製品用キャビティーの周囲にバリ溝を形成した金型を用いて、
前記成形材料を加熱軟化させて金型内に射出する前に、金型内の製品用キャビティーを所定の真空レベルまで空気を排気するとともに、
前記成形材料を加熱軟化させて金型内に射出する際に、成形材料注入時に圧縮された空気をバリ溝内に逃して成形することを特徴とする。
すなわち、一般の射出成形装置、金型には、空気抜き用ベントホールを設けているが、一度に多数のOリングを成形する場合には、数百個単位の製品用キャビティーからのベント口を設けなければならず、その数も多くなり、ベントホール経路も複雑で、つまりが生じても確認ができないという問題がある。
そこで、例えば、真空チャンバー・ポンプ付のプレスを採用し、成形材料の注入前に、所定の真空レベルまで空気を排気し、成形材料の注入時に、積極的にベントホールから排気をしなくてもよいように、製品用キャビティーの周囲に形成したバッファー部分を構成するバリ溝を形成している。
これにより、成形材料を加熱軟化させて金型内に射出する際に、バリ溝を余剰空気の逃がし部(すなわち、キャビティ内残留空気の排気時一時的滞留部分)として利用することによって、軟化した状態の成形材料を、速やかにキャビティー内に充満させることができ、複雑な構成が不要で、かつOリングの強度(伸び、引っ張り強度など)にばらつきがより生じることがなく、さらに一定の品質のOリングを提供することができる。
また、本発明のOリングの成形方法は、前記バリ溝が、前記金型のOリング形状の製品用キャビティーの外周に形成されていることを特徴とする。
このようにバリ溝が、前記金型のOリング形状の製品用キャビティーの外周に形成されていれば、成形材料を加熱軟化させて金型内に射出する際に、このバリ溝を、余剰空気のたまり部(滞留部分)として利用することによって、軟化した状態の成形材料を、射出ゲートを通じて、熱的に均一な状態でリング形状の製品用キャビティー内全体にわたって射出することができ、複雑な構成が不要で、かつOリングの強度(伸び、引っ張り強度など)にばらつきがより生じることがなく、さらに一定の品質のOリングを提供することができる。
また、本発明のOリングの成形方法は、前記バリ溝が、前記金型のOリング形状の製品用キャビティーの内周に形成されていることを特徴とする。
このようにバリ溝が、前記金型のOリング形状の製品用キャビティーの内周に形成されていれば、成形材料を加熱軟化させて金型内に射出する際に、このバリ溝を、余剰空気のたまり部(滞留部分)として利用することによって、軟化した状態の成形材料を、射出ゲートを通じて、熱的に均一な状態でリング形状の製品用キャビティー内全体にわたって射出することができ、複雑な構成が不要で、かつOリングの強度(伸び、引っ張り強度など
)にばらつきがより生じることがなく、さらに一定の品質のOリングを提供することができる。
また、本発明のOリングの成形方法は、前記バリ溝が、前記金型のOリング形状の製品用キャビティーの射出ゲートと対向する側に形成されていることを特徴とする。
すなわち、成形材料を加熱軟化させて金型内に射出する際には、射出ゲートから圧入された成形材料は、Oリング形状の製品用キャビティーの円周に沿って、二手に分かれてOリング形状の製品用キャビティー内を進み、射出ゲートと対向する側、すなわち、180°反対側で融合すると考えられる。
従って、余剰空気の溜まり(滞留部分部)として機能するのは、このような射出ゲートと対向する側であり、この部分に、余剰空気のたまり部(滞留部分)として、バリ溝を形成すれば、軟化した状態の成形材料を、射出ゲートを通じて、熱的に均一な状態でリング形状の製品用キャビティー内全体にわたって射出することができ、複雑な構成が不要で、かつOリングの強度(伸び、引っ張り強度など)にばらつきがより生じることがなく、さらに一定の品質のOリングを提供することができる。
また、本発明のOリングの成形方法は、
成形材料の流動状態を阻害しない温度範囲に、成形材料を加熱軟化させて金型内に射出することにより、Oリングを成形する方法であって、
前記金型のOリング形状の製品用キャビティーに連通する射出ゲートのゲート厚さDが、0.08mm以下であり、
前記金型のOリング形状の製品用キャビティーの周囲にバリ溝を形成した金型を用いて、
前記成形材料を加熱軟化させて金型内に射出する前に、金型内の製品用キャビティーを所定の真空レベルまで空気を排気するとともに、
前記成形材料を加熱軟化させて金型内に射出する際に、成形材料注入時に圧縮された空気をバリ溝内に逃して成形することを特徴とするOリングを成形することを特徴とする。
このように金型のOリング形状の製品用キャビティーに連通する射出ゲートのゲート厚さDが、0.08mm以下であれば、成形材料の注入部である射出ゲートの部分は、成形体を取り出した際にバリの部分として残るが、一度に多数のOリングを成形する場合には、個数が多いため、後工程での処理(バリ仕上げ)は、機械仕上げしか採用することができないが、一般的なバリ低温処理設備で処理可能なバリ厚さは、0.08mm以下であるので、ゲート厚さは、最大0.08mmとすれば、バリ仕上げとして機械仕上げを実施することができる。
また、バリ処理を機械仕上げするために厚すぎないことが重要であり、射出ゲートのゲート厚さDが、0.08mm以下であれば、効果的なバリ仕上げとして、機械仕上げを実施することができる。
すなわち、一般の射出成形装置、金型には、空気抜き用ベントホールを設けているが、一度に多数のOリングを成形する場合には、数百個単位の製品用キャビティーからのベント口を設けなければならず、その数も多くなり、ベントホール経路も複雑で、つまりが生じても確認ができないという問題がある。
そこで、例えば、真空チャンバー・ポンプ付のプレスを採用し、成形材料の注入前に、所定の真空レベルまで空気を排気し、成形材料の注入時に、積極的にベントホールから排気をしなくても、製品用キャビティーの周囲に形成したバッファー部分を構成するバリ溝を形成している。
これにより、成形材料を加熱軟化させて金型内に射出する際に、バリ溝を余剰空気のたまり部(滞留部分)として利用することによって、軟化した状態の成形材料を、射出ゲートを通じて、熱的に均一な状態でリング形状の製品用キャビティー内全体にわたって射出することができ、複雑な構成が不要で、かつOリングの強度(伸び、引っ張り強度など)にばらつきがより生じることがなく、さらに一定の品質のOリングを提供することができる。
本発明のOリングの成形方法は、
前記金型の上金型のスプルー部を出口に向かって拡径したテーパー形状とするとともに、
前記金型の下金型のスプルー先端部の凹みの形状を下方に向かって拡径したテーパー形状とした金型を用いることを特徴とする。
このように構成することによって、上金型と下金型とを離間させることによって、製品であるOリングを、スプルー、下金型のスプルー先端部の凹み(いわゆる「コールドスラグウエル」部分)、ランナーの形状で一体になった成形体の形状で取り出す際に、下金型のスプルー先端部の凹みの下方に向かって拡径したテーパー形状の部分により、成形体が、下金型側に固定された状態であり、しかも、上金型を下金型から離間する方向に移動させた際に、上金型のスプルー部の出口に向かって拡径したテーパー形状の部分に沿って、成形体のスプルー部が上金型からスムーズに剥離される。
従って、成形体が、下金型側に固定された状態のままで、上金型から分離されるので、後述するように、上金型を下金型から離間した後、取り出し装置を介して、下金型側に残存する成形体のスプルー部を把持して、ランナー、ゲートを介して成形体を取り出す機構を機械化することができ、連続生産が可能となり生産性が向上することになる。
また、本発明のOリングの成形方法は、前記上金型を下金型から離間した後、取り出し装置を介して、下金型側に残存する成形体のスプルー部を把持して成形体を取り出すことを特徴とする。
このように構成することによって、上金型を下金型から離間した後、取り出し装置を介して、下金型側に残存する成形体のスプルー部を把持して、ランナー、ゲートを介して成形体を取り出す機構を機械化することができ、連続生産が可能となり生産性が向上する。
また、本発明のOリングの成形装置は、
成形材料の流動状態を阻害しない温度範囲に、成形材料を加熱軟化させて金型内に射出することにより、Oリングを成形する成形装置であって、
前記金型の上金型のスプルー部を出口に向かって拡径したテーパー形状とするとともに、
前記金型の下金型のスプルー先端部の凹みの形状を下方に向かって拡径したテーパー形状としたことを特徴とする。
このように構成することによって、上金型と下金型とを離間させることによって、製品であるOリングを、スプルー、下金型のスプルー先端部の凹み、ランナーの形状で一体になった成形体の形状で取り出す際に、下金型のスプルー先端部の凹みの下方に向かって拡径したテーパー形状の部分により、成形体が、下金型側に固定された状態であり、しかも、上金型を下金型から離間する方向に移動させた際に、上金型のスプルー部の出口に向かって拡径したテーパー形状の部分に沿って、成形体のスプルー部が上金型からスムーズに剥離される。
従って、成形体が、下金型側に固定された状態のままで、上金型から分離されるので、上金型を下金型から離間した後、取り出し装置を介して、下金型側に残存する成形体のスプルー部を把持して、ランナー、ゲートを介して成形体を取り出す機構を機械化することができ、連続生産が可能となり生産性が向上することになる。
また、本発明のOリングの成形装置は、
前記上金型を下金型から離間した後、下金型側に残存する成形体のスプルー部を把持して成形体を取り出す取り出し装置を備えることを特徴とする。
このように構成することによって、上金型を下金型から離間した後、取り出し装置を介して、下金型側に残存する成形体のスプルー部を把持して、ランナー、ゲートを介して成形体を取り出す機構を機械化することができ、連続生産が可能となり生産性が向上する。
また、本発明のOリングの成形装置は、
前記成形材料を加熱軟化させて金型内に射出する前に、金型内の製品用キャビティーを所定の真空レベルまで空気を排気する排気装置を備えるとともに、
前記成形材料を加熱軟化させて金型内に射出する際に、成形材料注入時に圧縮された空気をバリ溝内に逃して成形するように、金型のOリング形状の製品用キャビティーの周囲に形成されたバリ溝を備えることを特徴とする。
すなわち、一般の射出成形装置、金型には、空気抜き用ベントホールを設けているが、一度に多数のOリングを成形する場合には、数百個単位の製品用キャビティーからのベント口を設けなければならず、その数も多くなり、ベントホール経路も複雑で、つまりが生じても確認ができないという問題がある。
そこで、例えば、真空チャンバー・ポンプ付のプレスを採用し、成形材料の注入前に、所定の真空レベルまで空気を排気し、成形材料の注入時に、積極的にベントホールから排気をしなくても、製品用キャビティーの周囲に形成したバッファー部分を構成するバリ溝を形成している。
これにより、成形材料を加熱軟化させて金型内に射出する際に、バリ溝を余剰空気のたまり部(滞留部分)として利用することによって、軟化した状態の成形材料を、射出ゲートを通じて、熱的に均一な状態でリング形状の製品用キャビティー内全体にわたって射出することができ、複雑な構成が不要で、かつOリングの強度(伸び、引っ張り強度など)にばらつきがより生じることがなく、さらに一定の品質のOリングを提供することができる。
本発明によれば、金型のOリング形状の製品用キャビティーに連通する射出ゲートのゲート厚さDが、0.08mm以下であるので、成形材料の注入部である射出ゲートの部分は、成形体を取り出した際にバリの部分として残るが、一度に多数のOリングを成形する場合には、個数が多いため、後工程での処理(バリ仕上げ)は、機械仕上げしか採用することができないが、一般的なバリ低温処理設備で処理可能なバリ厚さは、0.08mm以下であるので、ゲート厚さは、最大0.08mmとすれば、バリ仕上げとして機械仕上げを実施することができる。
また、バリ処理を機械仕上げするために厚すぎないことが重要であり、射出ゲートのゲート厚さDが、0.08mm以下であれば、効果的なバリ仕上げとして、機械仕上げを実施することができる。
また、本発明によれば、例えば、真空チャンバー・ポンプ付のプレスを採用し、成形材料の注入前に、所定の真空レベルまで空気を排気し、成形材料の注入時に、積極的にベントホールから排気をしなくても、製品用キャビティーの周囲に形成したバッファー部分を構成するバリ溝を形成している。
これにより、成形材料を加熱軟化させて金型内に射出する際に、バリ溝を余剰空気のたまり部(滞留部分)として利用することによって、軟化した状態の成形材料を、射出ゲートを通じて、熱的に均一な状態でリング形状の製品用キャビティー内全体にわたって射出することができ、複雑な構成が不要で、かつOリングの強度(伸び、引っ張り強度など)にばらつきがより生じることがなく、さらに一定の品質のOリングを提供することができる。
さらに、本発明によれば、上金型と下金型とを離間させることによって、製品であるOリングを、スプルー、下金型のスプルー先端部の凹み、ランナーの形状で一体になった成形体の形状で取り出す際に、下金型のスプルー先端部の凹みの下方に向かって拡径したテーパー形状の部分により、成形体が、下金型側に固定された状態であり、しかも、上金型を下金型から離間する方向に移動させた際に、金型のスプルー部の出口に向かって拡径したテーパー形状の部分に沿って、成形体のスプルー部が上金型からスムーズに剥離される。
従って、成形体が、下金型側に固定された状態のままで、上金型から分離されるので、後述するように、上金型を下金型から離間した後、取り出し装置を介して、下金型側に残存する成形体のスプルー部を把持して、ランナー、ゲートを介して成形体を取り出す機構を機械化することができ、連続生産が可能となり生産性が向上することになる。
従って、本発明によれば、いわゆるコールドポット成形方法を用いたOリングの成形方法において、製品としてのOリングの強度にばらつきが生じることがなく、一定の品質のOリングを提供することができるとともに、Oリングを金型から取り出す際に、上金型側に付着したままにならず、Oリングを取り出すことが可能であり、その結果、Oリングの取り出し、切断工程の自動化を図ることができ、連続操業が可能で、コストも低減することが可能である。
以下、本発明の実施の形態(実施例)を図面に基づいてより詳細に説明する。
図1は、本発明のOリングの成形方法の概略を説明する工程図、図2は、図1のA部分の部分拡大図、図3は、図2のB方向の平面図、図4(A)は、図3の部分拡大図、図4(B)は、図4(A)のA−A線での部分拡大断面図である。
図1〜図3において、符号1は、全体で本発明のOリングの成形装置(以下、「成形装置1」と言う)を示している。
図1(A)に示したように、成形装置1は、上金型10と下金型12とから構成される上下一対の金型14に、金型14を閉止した際に、Oリング形状の製品用キャビティー16を形成するように、上金型10と下金型12にそれぞれ、キャビティー凹部16a、16bを形成している。また、これらの上金型10と下金型12にはそれぞれ、加熱ヒーター18、20が設けられている。
また、上金型10の上部には、断熱材部24を介して、ポット部26が設けられており、このポット部26に、固形状の成形材料22を収用する成形材料収容凹部28が形成されている。また、この成形材料収容凹部28に収容した成形材料22を押し出すためのピ
ストン30が図示しない駆動機構によって駆動することができるように設けられている。
そして、図1(A)に示したように、上下一対の上金型10と下金型12を閉止した状態で、図1(B)に示したように、ピストン30で成形材料収容凹部28から押し出すことによって、押し出された成形材料22は、成形材料収容凹部28に形成された流入口34から、(コールド)スプルー36、上金型10に形成されたスプルー38、下金型12に形成された下金型のスプルー先端部の凹み(いわゆる「コールドスラグウエル」部分)40に入り、ランナー42を介して、製品用キャビティー16に連通する射出ゲート44から、製品用キャビティー16に射出されるようになっている。
なお、この際に、加熱ヒーター18、20によって、成形材料22が軟化され、例えば、フッ素ゴム、シリコンゴム、EPDM系ゴム、アクリルゴム、NBRゴムなどゴムを材料とした場合に、成形材料22の軟化と同時に加硫反応が行われるようになっている。
また、ポット部26での加熱による成形材料22の加硫を防止するために、(コールド)スプルー36の周囲には、水冷ジャケット46からなる水冷部48が設けられている。
そして、図1(C)に示したように、上金型10と下金型12とを離間させることによって、製品であるOリング52を、スプルー38、下金型のスプルー先端部の凹み40、ランナー42の形状で一体になった成形体50の形状で取り出すことができるようになっている。
このようなコールドポット成形方法では、水冷部48で成形材料22の加硫を防止することができるので、成形材料22の無駄を防止することができるというメリットがある。
また、成形材料22をポット部26の成形材料収容凹部28に投入装置によって投入することによって、自動化できるとともに、図1(C)に示した状態の成形体50を、例えば、スプルー38に対応した形状部分で、取り出し装置で取り出して、切断装置で切断することによって、製品であるOリング52を、自動で取り出し、切断作業が行え、生産効率の向上が図れることになる。
また、本発明の成形装置1では、上金型10と下金型12とを離間させることによって、製品であるOリング52を、スプルー38、下金型のスプルー先端部の凹み40、ランナー42の形状で一体になった成形体50の形状で取り出す際に、従来のコールドポット成形方法のように、ゴム材料である成形材料22の離型性の問題から、上金型10側に成形体50に付着したままになることがないように、図2に示したように、上金型10のスプルー38の出口部分38aにR部分を設けるとともに、下金型12の下金型のスプルー先端部の凹み40の形状を、下方に向かって拡径した拡径部分40aを有するテーパー形状とした金型形状としている。
このように構成することによって、上金型10と下金型12とを離間させることによって、製品であるOリング52を、スプルー38、下金型のスプルー先端部の凹み40、ランナー42の形状で一体になった成形体50の形状で取り出す際に、下金型のスプルー先端部の凹み40の形状を下方に向かって拡径したテーパー形状の部分とすることにより、成形体50が、下金型12の側に固定された状態であり、しかも、上金型10を下金型12から離間する方向に移動させた際に、上金型10のスプルー38のテーパー部38c、出口部分38aに形成したR部分に沿って、成形体50のスプルー部50aが上金型10からスムーズに剥離される。
従って、図示しないが、成形体50が、下金型12の側に固定された状態のままで、上金型10から分離されるので、上金型10を下金型12から離間した後、図示しないピックアップ装置などの取り出し装置を介して、下金型12の側に残存する成形体50のスプ
ルー部50aを把持して、ランナー42、射出ゲート44を介して成形体を取り出す機構を機械化することができ、連続生産が可能となり生産性が向上することになる。
この場合、スプルー38のテーパー部38cとしては、成形材料22の種類、寸法にもより、特に限定されるものではないが、上記の取り出し効果を考慮すれば、図2に示したように、スプルー軸方向となす角度αが、5°とするのが望ましい。
また、下金型12の下金型のスプルー先端部の凹み40の拡径した拡径部分40aとしては、上金型10を下金型12から離間する方向に移動させた際に、成形体50が、下金型12の側に固定された状態とするとともに、ピックアップ装置などの取り出し装置を介して、下金型12の側に残存する成形体50のスプルー部50aを把持して取り出しができるようにするためには、成形材料22の種類、寸法にもより、特に限定されるものではないが、図2に示したように、スプルー軸方向となす角度βが、5〜10°とするのが望ましい。
また、本発明の成形装置1では、図2示したように、金型のOリング形状の製品用キャビティー16に連通する射出ゲート44のゲート厚さDが、0.08mm以下である金型を用いて、Oリング52を成形するようにしている。
このように金型のOリング形状の製品用キャビティー16に連通する射出ゲート44のゲート厚さDが、0.08mm以下であれば、軟化した状態の成形材料22が、射出ゲート44を通じて、熱的に均一な状態でリング形状の製品用キャビティー16内に射出されることになるので、製品としてのOリング52の強度(伸び、引っ張り強度など)にばらつきが生じることがなく、一定の品質のOリング52を提供することができる。
また、成形材料22の注入部である射出ゲート44の部分は、成形体50を取り出した際にバリの部分として残るが、一度に多数のOリング52を成形する場合には、個数が多いため、後工程での処理(バリ仕上げ)は、機械仕上げしか採用することができないが、一般的なバリ低温処理設備で処理可能なバリ厚さは、0.08mm以下であるので、ゲート厚さは、最大0.08mmとすれば、バリ仕上げとして機械仕上げを実施することができる。
この場合、ゲート厚さDが、0.04〜0.08mmであるのがさらに望ましい。
すなわち、このような範囲にゲート厚さDがあれば、成形材料の注入部である射出ゲートの部分は、成形体を取り出した際にバリの部分として残るが、一度に多数のOリングを成形する場合には、個数が多いため、後工程での処理(バリ仕上げ)は、機械仕上げしか採用することができないが、一般的なバリ低温処理設備で処理可能なバリ厚さは、0.08mm以下であるので、ゲート厚さは、0.04〜0.08mmとすれば、バリ仕上げとして機械仕上げを実施することができる。
また、0.04mm以上であれば、軟化した状態の成形材料が、射出ゲートを通じて、二手に分かれる流れが、均一な状態でリング形状の製品用キャビティー内に射出されることになるので、製品としてのOリングの強度(伸び、引っ張り強度など)にばらつきが生じることがなく、一定の品質のOリングを提供することができる。
また、バリ処理を機械仕上げするために厚すぎないことが重要であり、射出ゲートのゲート厚さDが、0.08mm以下であれば、効果的なバリ仕上げとして、機械仕上げを実施することができる。
また、射出ゲートのゲート厚さDを、0.04mm以上にする理由は、注入速度が遅く
なり製品品質に影響が出ないようにするための最低のレベルであり、また、後述するように、スプルーを把持し、製品を下金型から剥がすときに必要な強度保持を維持できるからである。
また、製品を剥がした後、製品とスプルーが一体となった成形体から、製品とスプルーを機械で分離する際に、製品が垂れ下がり機械に把持しにくくならないように適当な剛性が必要であるからである。
また、一般の射出成形で採用されている製品を金型から取り外すプッシャーは、Oリング52の外表面を傷つける可能性があり、しかも、一度に多数のOリング52を成形する場合には、数百個ものプッシャーを取り付けることは構造的にも難しく現実的でない。そのため、上金型10を下金型12から離間した後、取り出し装置を介して、下金型側に残存する成形体50のスプルー部50aを把持して、ランナー42、射出ゲート44を介して成形体50を取り出す機構を機械化することが考えられる。
この場合、例えば、ゴムなどの成形材料22を用いた場合には、加硫された製品は、製品用キャビティー16に付着している状態であるので、引き剥がす際に、成形体50のゲート部50bが破れないように、射出ゲート44の適当な厚さが必要である。
また、軟化した状態の成形材料22が、射出ゲート44を通じて、熱的に均一な状態でリング形状の製品用キャビティー16内に射出されるようにして、製品としてのOリング52の強度(伸び、引っ張り強度など)にばらつきが生じないようにするためには、成形材料22を製品用キャビティー16内に圧入する場合の速度を早くする必要があり、このためには、ゲート厚さDが、0.04〜0.08mmであるのが望ましく、これにより、品質的にも問題なく、連続生産も可能となる。
さらに、本発明の成形装置1では、図3に示したように、1つのスプルー38に対して、4つのリング形状の製品用キャビティー16が、略十字形状に広がるランナー42、射出ゲート44を介して、それぞれ連通されている。
この場合、図4に示したように、射出ゲート44のゲート幅Wが、金型のOリング形状の製品用キャビティー16の円周の1/4〜1/12の幅であるように設定している。
このような範囲にゲート幅Wがあれば、軟化した状態の成形材料22が、射出ゲート44を通じて、熱的により均一な状態でリング形状の製品用キャビティー16内に射出されることになるので、Oリング52の強度(伸び、引っ張り強度など)にばらつきがより生じることがなく、さらに一定の品質のOリング52を提供することができる。
また、前述したように、上金型10を下金型12から離間した後、取り出し装置を介して、下金型12の側に残存する成形体50のスプルー部50aを把持して、ランナー42、射出ゲート44を介して成形体50を取り出す機構を機械化する場合、例えば、ゴムなどの成形材料22を用いた場合には、加硫された製品は、製品用キャビティー16に付着している状態であるので、引き剥がす際に、成形体50のゲート部50bが破れないように、射出ゲート44の適当な幅が必要である。
また、軟化した状態の成形材料22が、射出ゲート44を通じて、熱的に均一な状態でリング形状の製品用キャビティー16内に射出されるようにして、製品としてのOリング52の強度(伸び、引っ張り強度など)にばらつきが生じないようにするためには、成形材料22を製品用キャビティー16内に圧入する場合の速度を早くする必要があり、このためには、ゲート幅Wが、金型のOリング形状の製品用キャビティー16の円周の1/4〜1/12の幅であるのが望ましく、これにより、品質的にも問題なく、連続生産も可能
となる。
また、本発明の成形装置1では、図4(A)に示したように、金型のOリング形状の製品用キャビティー16の周囲にバリ溝54、56を形成した金型を用いて、成形材料22を加熱軟化させて金型内に射出する前に、図示しない真空装置によって、金型内の製品用キャビティー16を所定の真空レベルまで空気を排気するとともに、成形材料22を加熱軟化させて金型内に射出する際に、成形材料注入時に圧縮された空気をバリ溝54,56の内部に逃して成形するように構成している。
すなわち、一般の射出成形装置、金型には、空気抜き用ベントホールを設けているが、一度に多数のOリングを成形する場合には、数百個単位の製品用キャビティーからのベント口を設けなければならず、その数も多くなり、ベントホール経路も複雑で、つまりが生じても確認ができないという問題がある。
そこで、真空装置として、例えば、真空チャンバー・ポンプ付のプレスを採用し、成形材料22の注入前に、所定の真空レベルまで空気を排気し、成形材料22の注入時に、積極的にベントホールから排気をしなくてもよいように、図3に示したように、製品用キャビティー16の周囲に形成したバッファー部分を構成するバリ溝54、56を形成している。
これにより、成形材料22を加熱軟化させて金型内に射出する際に、バリ溝54,56を余剰空気のたまり部(滞留部分)として利用することによって、軟化した状態の成形材料22を、射出ゲート44を通じて、熱的に均一な状態でリング形状の製品用キャビティー16の内部全体にわたって射出することができ、複雑な構成が不要で、かつOリング52の強度(伸び、引っ張り強度など)にばらつきがより生じることがなく、さらに一定の品質のOリングを提供することができる。
この場合、この実施例では、図3に示したように、バリ溝が、金型のOリング形状の製品用キャビティー16の外周に形成された外周側バリ溝54を備えている。
このようにバリ溝が、金型のOリング形状の製品用キャビティー16の外周に形成されていれば、成形材料22を加熱軟化させて金型内に射出する際に、この外周側バリ溝54を、余剰空気のたまり部(滞留部分)として利用することによって、軟化した状態の成形材料を、射出ゲート44を通じて、熱的に均一な状態でリング形状の製品用キャビティー16内全体にわたって射出することができ、複雑な構成が不要で、かつOリング52の強度(伸び、引っ張り強度など)にばらつきがより生じることがなく、さらに一定の品質のOリングを提供することができる。
この場合、外周側バリ溝54は、図3に示したように、Oリング形状の製品用キャビティー16の外周全体に形成してもよく、また部分的に形成してもよいが、図4に示したように、金型のOリング形状の製品用キャビティー16の射出ゲート44と対向する側に形成されているのが望ましい。
すなわち、成形材料22を加熱軟化させて金型内に射出する際には、射出ゲート44から圧入された成形材料は、Oリング形状の製品用キャビティー16の円周に沿って、図4の矢印で示したように、二手に分かれてOリング形状の製品用キャビティー16内を進み、射出ゲート44と対向する側、すなわち、180°反対側で融合すると考えられる。
従って、余剰空気の溜まり(滞留部分部)として機能するのは、このような射出ゲート44と対向する側であり、この部分に、余剰空気のたまり部(滞留部分)として、外周側バリ溝54を形成すれば、軟化した状態の成形材料22を、射出ゲート44を通じて、熱
的に均一な状態でリング形状の製品用キャビティー16内全体にわたって射出することができ、複雑な構成が不要で、かつOリング52の強度(伸び、引っ張り強度など)にばらつきがより生じることがなく、さらに一定の品質のOリング52を提供することができる。
この場合、外周側バリ溝54としては、その形状、寸法は何ら限定されるものではないが、上記の効果を考慮すれば、ある程度の幅と奥行きを有するのが望ましく、図4に示したように、製品用キャビティー16の円周の、1/4〜1/12の幅、好ましくは、1/
4の幅にわたるようにして、奥行を有するようにすればよく、例えば、略三角形となるように設定するのが望ましい。
さらに、図4(B)に示したように、外周側バリ溝54に滞留した高圧の空気を積極的に金型外に排出するために、外周側バリ溝54の外側で、下金型12の金型表面に、浅い空気抜き溝58を設ければ、空気の排出がより確実になり製品の品質も安定するので望ましい。
すなわち、融合部のバリ溝容積に製品用キャビティー16内に残留した空気がそのまま滞留すると注入圧を超えてしまうので、空気がある圧力に以上に達すると金型上下あわせ面のメタルタッチの隙間から漏れるようにして、空気抜き溝58から漏れ出るようにすることによって、製品であるOリング52の品質が均一となる。
また、この実施例では、図3、図4に示したように、バリ溝が、金型のOリング形状の製品用キャビティー16の内周に形成された内周側バリ溝56を備えている。
このようにバリ溝が、金型のOリング形状の製品用キャビティー16の内周に形成されていれば、成形材料22を加熱軟化させて金型内に射出する際に、この内周側バリ溝56を、余剰空気のたまり部(滞留部分)として利用することによって、軟化した状態の成形材料22を、射出ゲート44を通じて、熱的に均一な状態でリング形状の製品用キャビティー16内全体にわたって射出することができ、複雑な構成が不要で、かつOリング52の強度(伸び、引っ張り強度など)にばらつきがより生じることがなく、さらに一定の品質のOリング52を提供することができる。
この場合、外周側バリ溝54は、Oリング形状の製品用キャビティー16の外周全体に形成してもよく、また部分的に形成してもよい。
また、この実施例では、外周側バリ溝54と内周側バリ溝56の両方を設けたが、外周側のみにバリ溝を設けることももちろん可能である。
なお、外周側バリ溝54と内周側バリ溝56の両方を金型のOリング形状の製品用キャビティー16の円周全体に設ける場合の一例としては、製品径(外径)11.6mmの場合バリ溝幅1mm、厚さ0.05mmとするのが好適である。
なお、この実施例では、説明していないが、多数のOリング52を一度に生産するために、金型全体にわたって、1つのスプルー38に対して、4つのリング形状の製品用キャビティー16の組を、複数組(例えば、100組)配置することができる。また、この実施例では、1つのスプルー38に対して、4つのリング形状の製品用キャビティー16の組としてが、1つのスプルー38に対する製品用キャビティー16の数は特に限定されるものではない。
材料として、NBR(硬度70)を用いて、内径6.5mm、線径1.5mmのOリングを、60℃の材料供給温度、170℃、5分の加硫条件で、50の標本数となるように
、従来法(コンプレッション成形法)と、本発明のコールドポット成形法を用いて、Oリングを成形した。
これらの標本について、評価項目として、引張強度(Mpa)、伸び(%)、バリ除去性(低温冷凍バリ取り機でバリ除去処理後のバリ残りを評価)について比較した。
その結果を、それぞれ、下記の表1、表2に示した。
Figure 0005442967
Figure 0005442967
上記表1〜表2からの評価結果は、下記の通りである。
3.評価結果(品質)
(1)コールドポット法による製品の機械物性:
引張強度、伸び共に、平均値では、従来法の値をわずかに下回った(95〜99%)。(2)機械物性のバラツキ:
一方、機械物性のバラツキに関しては、本発明のコールドポット製法で、適当な条件(本明細書の特許請求の範囲に記載した範囲)を設定すると、従来法より品質が安定する。
特に「伸び」物性は、従来法の3σを規格限界として求めた工程能力指数:CPKが1.4〜1.7で非常に良好な安定性を示した。
(3)ゲート厚み:
ゲート厚みについては、厚い方が機械物性が安定するが、0.09mm以上ではバリ残りが発生する。
(4)バリ溝の有無:
バリ溝を設置しないと、ゲート厚み0.05mmでも引張強度のバラツキが従来法並み(CPK=1.03)に対し、バリ溝を設置すると安定する。
4.評価結果(機械操作性)
(1)ゲートの幅について:
上記表1、表2には示していないが、ゲートの幅が狭い場合には(実施例:キャビティー円周に対し15°)、把持したスプルーと成形製品のつなぎ目のゲート部分が破れて、製品が下金型から離型しなかった。
また、実施例として、45°以上のゲート幅で、成形製品の取り出しは100%確実になった。
(2)上型のスプルーと型のアンカー部の形状について:
上下金型離型時に成形製品を100%下型に残し、かつ、その後の工程で、スプルーを把持し、成形製品を100%下型から取り出すことが必要である。
上型のスプルーと下型のアンカー部の形状は、共に下向きに拡径するテーパーとし、スプルー軸に対する角度をそれぞれ5°、5〜10°にすることで操作性が100%確実となった。
以上、本発明の好ましい実施の態様を説明してきたが、本発明はこれに限定されることはなく、例えば、上記実施例では、縦置き型の成形装置1について説明したが、横置き型とすることも可能であるなど本発明の目的を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
図1は、本発明のOリングの成形方法の概略を説明する工程図である。 図2は、図1のA部分の部分拡大図である。 図3は、図2のB方向の平面図である。 図4(A)は、図3の部分拡大図、図4(B)は、図4(A)のA−A線での部分拡大断面図である。 図5は、従来の圧縮成形方法の概略を説明する工程図である。 図6は、従来の射出成形装置の概略を説明する断面図である。 図7は、図6の製品用キャビティーの部分拡大上面図である。
符号の説明
1 成形装置
10 上金型
12 下金型
14 金型
16 製品用キャビティー
16a キャビティー凹部
18 加熱ヒーター
22 成形材料
24 断熱材部
26 ポット部
28 成形材料収容凹部
30 ピストン
34 流入口
36 (コールド)スプルー
38 スプルー
38a 出口部分
38c テーパー部
40 下金型のスプルー先端部の凹み
40a 拡径部分
42 ランナー
44 射出ゲート
46 水冷ジャケット
48 水冷部
50 成形体
50a スプルー部
50b ゲート部
52 Oリング
54 外周側バリ溝
56 内周側バリ溝
58 空気抜き溝
100 上金型
102 下金型
102a 上面
104 金型
106 製品用キャビティー
106a キャビティー凹部
108 加熱ヒーター
112 成形材料
114 Oリング
300 射出成形装置
302 スクリュー押出機
304 材料ポット
306 プランジャー
308 スプルー
310 ランナー
312 射出金型
314 ゲート
316 下型
318 平板状堰
318 製品用キャビティー
318 平板状堰
320 製品用キャビティー
322 薄肉オリフィス
W ゲート幅
α 角度
β 角度

Claims (8)

  1. コールドポット式トランスファー成形法用の金型を用い、複数のOリングを一度に成形するOリングの成形方法であって、
    前記Oリングの成形方法は、
    Oリング形状の製品用キャビティーの周囲にバリ溝を形成した金型と前記金型の上部に成形材料収容凹部を設け、前記成形材料収容凹部に固形状の成形材料を収容する工程と、
    前記成形材料収容凹部に収容された固形状の成形材料を、前記成形材料の流動状態を阻害しない温度範囲に加熱軟化させる工程と、
    前記加熱軟化された前記成形材料を、前記金型のOリング形状の製品用キャビティー内に射出する工程と、
    を少なくとも有し、
    前記加熱軟化させる工程において、
    前記成形材料収容凹部と前記金型とが連通される直前の位置で、前記成形材料の加硫反応が生じないように冷却がなされ、
    前記金型のOリング形状の製品用キャビティー内に射出する工程において、
    前記金型のOリング形状の製品用キャビティー内に射出された前記成形材料の加硫反応が生ずるように加熱がなされ、
    さらに、前記金型のOリング形状の製品用キャビティーに連通する射出ゲートのゲート厚さDが、0.04〜0.08mmの範囲内に設定されていることを特徴とするOリングの成形方法。
  2. 前記射出ゲートのゲート幅Wが、前記金型のOリング形状の製品用キャビティーの円周の1/4〜1/12の幅であることを特徴とする請求項に記載のOリングの成形方法。
  3. 前記金型のOリング形状の製品用キャビティー内に射出する工程の前に、
    前記金型内の製品用キャビティーを所定の真空レベルまで空気を排気するとともに、
    前記金型のOリング形状の製品用キャビティー内に射出する工程において、
    前記成形材料の注入によって圧縮された空気を、前記バリ溝内に逃がすことを特徴とする請求項1または2に記載のOリングの成形方法。
  4. 前記バリ溝が、前記金型のOリング形状の製品用キャビティーの外周に形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のOリングの成形方法。
  5. 前記バリ溝が、前記金型のOリング形状の製品用キャビティーの内周に形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のOリングの成形方法。
  6. 前記バリ溝が、前記金型のOリング形状の製品用キャビティーの射出ゲートと対向する側に形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のOリングの成形方法。
  7. 前記金型の上金型のスプルー部を出口に向かって拡径したテーパー形状とするとともに、
    前記金型の下金型のスプルー先端部の凹みの形状を下方に向かって拡径したテーパー形状とすることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のOリングの成形方法。
  8. 前記金型のOリング形状の製品用キャビティー内に射出する工程の後、
    前記上金型を下金型から離間し、取り出し装置を介して、前記下金型側に残存する複数のOリングおよびこれと連結されるスプルー部からなる成形体の、前記スプルー部を把持することにより、前記成形体を前記金型内から取り出すことを特徴とする請求項に記載のOリングの成形方法。
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