JP5442898B1 - 被締結材の位置決め締結装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】保持具の締結及びその解除の作業を容易に行うことができ、作業効率を向上させることができる被締結材の位置決め締結装置を提供する。
【解決手段】被締結材を保持する保持具20と、保持具20を着脱可能に締結する締結具40と、を備え、締結具40は、保持具20の締結及びその解除を行うカム機構50、を備え、保持具20は、被締結材を一端面で固定する固定部21と、固定部21の他端面25からZ軸方向に向かって延びる固定軸26と、を有し、締結具40は、保持具20の固定軸26を嵌合させる固定孔42を有する締結具本体41を備え、カム機構50は、締結具本体41に回転可能に設けられるカム部52と、保持具20に設けられる被カム部33と、により構成され、カム部52は、保持具20を締結具40に締結するための第1カム面58と、保持具20を締結具40から離脱するための第2カム面54と、を有し、被カム部33は、第1カム面58に係合する第1被カム面38と、第2カム面54に係合する第2被カム面34と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、工作機械や測定装置などに搭載され、被締結材のX軸、X軸に直交するY軸、及びXY軸に直交するZ軸の各軸方向の位置決めを行うと共に、被締結材のZ軸周りの位置決めを行う被締結材の位置決め締結装置に関する。
従来の被締結材の位置決め締結装置としては、被締結材を保持する保持具と、保持具を着脱可能に締結する締結具と、を備え、保持具が、被締結材を一端面で固定する固定部と、固定部の他端面から鉛直方向に向かって延びる固定軸と、を有し、締結具が、保持具の固定軸を嵌合させる固定孔を有する締結具本体と、固定孔に嵌合された固定軸を鉛直方向下向きに引く締結部と、を備えるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
そして、締結部は、略円柱状部材である第1締結部材と、板状部材であり、締結の際、第1締結部材と共に用いられる第2締結部材と、により構成される。第1締結部材は、一端に形成される雄ねじ部と、他端に雄ねじ部と同一軸芯に形成される六角頭である回転部と、雄ねじ部と回転部との間に形成される一対のフランジ部と、を有する。第1締結部材の雄ねじ部は、保持具の固定軸の底面に形成される雌ねじ部に螺合可能なように形成される。また、第2締結部材の一端部には、切欠き部が形成され、この切欠き部の幅は、第1締結部材の一対のフランジ部間における軸部の外径よりも若干大きい程度に設定される。
特開2009−108634号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の位置決め締結装置では、保持具を締結具に締結する際には、締結部の第1締結部材を幾度も工具で回転させて締め付ける必要があり、また、保持具の締結を解除する際にも、保持具が締結具に圧入された状態であるため、締結部の第1締結部材を幾度も工具で逆回転させて緩め、第1締結部材で保持具を上方に押し上げる必要がある。従って、上記特許文献1に記載の位置決め締結装置では、保持具の締結及びその解除の作業が煩瑣であるため、工作機械などにおける作業効率が低下してしまっていた。
本発明は、前述の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、保持具の締結及びその解除の作業を容易に行うことができ、作業効率を向上させることができる被締結材の位置決め締結装置を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1)被締結材のX軸、X軸に直交するY軸、及びX軸とY軸の両方に直交するZ軸の各軸方向の位置決めを行うと共に、被締結材のZ軸周りの位置決めを行う被締結材の位置決め締結装置であって、被締結材を保持する保持具と、保持具を着脱可能に締結する締結具と、を備え、締結具は、保持具の締結及びその解除を行うカム機構、を備え、保持具は、被締結材を一端面で固定する固定部と、固定部の他端面からZ軸方向に向かって延びる固定軸と、を有し、保持具の固定軸は、先端方向に向かうに従って縮径するように形成されるテーパ面を少なくとも1つ有すると共に、X軸及びY軸で形成される平面に対し平行な断面視において外周面に沿って弾性壁部を有し、締結具は、保持具の固定軸を嵌合させる固定孔を有する締結具本体を備え、固定孔の内周面は、保持具の固定軸の外周面に倣った形状に設けられ、カム機構は、締結具本体に回転可能に設けられるカム部と、保持具の固定軸の先端面に設けられる被カム部と、により構成され、カム部は、保持具を締結具に締結するための第1カム面と、保持具を締結具から離脱するための第2カム面と、を有し、被カム部は、第1カム面に係合する第1被カム面と、第2カム面に係合する第2被カム面と、を有し、カム部の第1カム面と被カム部の第1被カム面とが係合することにより、保持具の固定軸はZ軸方向に沿って締結具の締結具本体側に引っ張られることを特徴とする被締結材の位置決め締結装置。
(2)保持具の固定軸は、先端方向に向かうに従って先細るように略角錐状に形成されて、それぞれの側面にテーパ面を有し、締結具の固定孔の内周面は、締結時において固定軸の各テーパ面がそれぞれ面接触するように形成されることを特徴とする(1)に記載の被締結材の位置決め締結装置。
(3)固定軸の各テーパ面同士の接続部は、X軸及びY軸で形成される平面に対し平行な断面視において凸曲線で形成されることを特徴とする(1)又は(2)に記載の被締結材の位置決め締結装置。
本発明の被締結材の位置決め締結装置によれば、保持具は、被締結材を一端面で固定する固定部と、固定部の他端面からZ軸方向に向かって延びる固定軸と、を有し、保持具の固定軸は、先端方向に向かうに従って縮径するように形成されるテーパ面を少なくとも1つ有すると共に、X軸及びY軸で形成される平面に対し平行な断面視において外周面に沿って弾性壁部を有し、締結具は、保持具の固定軸を嵌合させる固定孔を有する締結具本体を備え、固定孔の内周面は、保持具の固定軸の外周面に倣った形状に設けられ、カム機構は、締結具本体に回転可能に設けられるカム部と、保持具の固定軸の先端面に設けられる被カム部と、により構成され、カム部は、保持具を締結具に締結するための第1カム面と、保持具を締結具から離脱するための第2カム面と、を有し、被カム部は、第1カム面に係合する第1被カム面と、第2カム面に係合する第2被カム面と、を有し、カム部の第1カム面と被カム部の第1被カム面とが係合することにより、保持具の固定軸はZ軸方向に沿って締結具の締結具本体側に引っ張られるため、カム部の第1カム面が被カム部の第1被カム面に係合するようにカム部を回転することにより保持具を締結具に強固に締結することができ、また、カム部の第2カム面が被カム部の第2被カム面に係合するように回転することにより、保持具の締結を解除することができる。これにより、カム部の回転操作のみで保持具の締結及びその解除の作業を容易且つ確実に行うことができるので、作業効率を向上させることができる。また、保持具の固定軸は、水平方向での断面視において外周面に沿って弾性壁部を有するため、締結の際に固定孔に対する固定軸の弾性変形の追従性を高め、X軸、Y軸、Z軸の各軸、及びZ軸周りの位置決めの精度をより一層高めることができる。また、締結の際、所定の機械などを用いて過大な力を作用させなくても固定軸を変形させることができるため、さらに作業効率を高めることができると共に、装置のコンパクト化を図ることができる。
本発明に係る被締結材の位置決め締結装置の一実施形態における締結前の状態を示す正面図である。 図1の状態から保持具が締結具に挿嵌されている状態を示す正面図である。 図2の状態からカム機構のカム部を回転して締結し、保持具が締結具に圧入されている状態を示す正面図である。 図1の保持具を示す図であり、(a)はその上視図であり、(b)はその下視図である。 図1の保持具の固定軸を示す図であり、(a)は図1のA−A断面図であり、(b)は(a)のB領域の拡大図である。 図1の締結具を示す上視図である。 図1のカム機構のカム部を示す正面図である。
以下、本発明に係る被締結材の位置決め締結装置の一実施形態について図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態の位置決め締結装置は、例えば工作機械である旋盤、フライス盤、放電加工機、レーザー加工機や、測定装置である3次元測定器、表面粗さ測定器、その他既知の産業機械において被締結材を所定の空間内で締結するために用いられるが、以下の説明ではその産業機械については具体的には例示せず、種々の産業機械に搭載される位置決め締結装置の一般的形態について説明する。
本実施形態の位置決め締結装置10は、図1〜図3に示すように、被締結材(不図示)を保持する保持具20と、この保持具20を着脱可能に締結する締結具40と、を備え、被締結材のX軸、Y軸、及びZ軸の各軸方向の位置決めを行うと共に、被締結材のZ軸周りの位置決めを行う。保持具20及び締結具40は、いずれもステンレス鋼や工具鋼など、熱処理により比較的硬度が高く、且つ靭性の高い材料で構成される。なお、Y軸はX軸に直交する軸であり、Z軸はX軸とY軸の両方に直交する鉛直方向(重力方向)の軸である。また、以下の説明では、X軸及びY軸で形成される平面(以下、XY平面と言う)に対して平行な方向を「水平方向」、Z軸方向を「鉛直方向」とも言う。また、図1〜図3では、説明を簡易化するため、後述するカム機構のカム部を一点鎖線にて表現する。
保持具20は、図1〜図4に示すように、被締結材を上端面(一端面)で固定する固定部21と、この固定部21の下端面(他端面)25から鉛直方向下向きに延びる固定軸26と、を有する。
固定部21は、図4に示すように、円板状に形成されており、被締結材を固定する固定面22がその上端面に設けられる。固定部21の周縁部には、周方向略等間隔に貫通孔23が4つ形成される。さらに、固定部21の中央部、即ち、4つの貫通孔23の内側に、2つのネジ孔24がX軸方向に並列配置された状態で形成される。この貫通孔23及びネジ孔24は被締結材を固定面22に固定する際に用いられる。
なお、固定部21の下端面25を、被締結材を固定する際の基準面として設けるとよい。より具体的には、この下端面25は、保持具20を締結具40に締結し、保持具20と締結具40との嵌合で定まるXY平面に沿って保持具20の固定面22に対応するように位置決めの基準面として設けられる。また、Z軸方向の位置決め精度を高めるため、固定面22を平面研削などで平坦に加工して設けるとよい。
固定軸26は、固定部21と一体的に設けられている。そして、固定軸26は、先端方向(Z軸方向下向き)に向かうに従って先細るように略角錐状に形成され、それぞれの側面にテーパ面27を有する。これらテーパ面27の傾斜角度は互いに略等角度となるように形成される。この傾斜角度は、位置決め締結装置10の大きさやそれを構成する材料などの種々の条件により適宜設定されるが、好ましくは5°以下、さらに好ましくは1°以下、さらにより好ましくは0.5°以下に設定するとよい。
ここで、固定軸26の各テーパ面27は、比較的大きな面圧を受けた状態で後述する締結具40の固定孔42の内周面に摺動する。そのため、各テーパ面27は、位置決め締結装置10の長期使用に伴い摩耗が進む。そこで、その摩耗を防止する観点から、固定軸26のテーパ面27に研削加工を施して平滑面としたり、焼き入れ処理、浸炭・窒化処理、DLC(Diamond Like Carbon)などの高硬度膜形成処理、その他表面硬化処理を施して所定の硬質膜を付与したりするとよい。
各テーパ面27は、図5に示すように、水平方向での断面視において、その交差角度がいずれも略直角になるように配置され、その固定軸26の水平方向での断面は略正方形状とされる。そして、固定軸26の各テーパ面27同士の接続部28は、水平方向での断面視において凸曲面で形成される。これにより、各テーパ面27同士は滑らかに結合される。なお、その凸曲面は所定の一定曲率で形成されるが、その曲率は固定軸26の加工容易性などを適宜考慮して具体的に設定される。
また、固定軸26には、図1〜図5に示すように、キリ孔30が鉛直方向に沿って2つ形成される。この一対のキリ孔30,30は固定部21のネジ孔24と略同心に配置され、ネジ孔24とそれぞれ連通する。即ち、このキリ孔30とネジ孔24とにより、結果的に保持具20全体に貫通孔がそれぞれ形成されることになる。また、一対のキリ孔30,30は水平方向での断面視において固定軸26の軸心に対し対称に配置される。そのため、テーパ面27とキリ孔30との間で固定軸26の外縁部分には、肉厚が薄く弾性変形し易い弾性壁部31がその軸心に対して対称に配置される。
さらに、図5(b)に示すように、固定軸26の各テーパ面27にはその直線部分に対して微少深さだけ滑らかに凹んだ凹部29が各々形成され、この凹部29により対称配置される弾性壁部31に薄肉部32が設けられる。
固定軸26の先端面(自由端面)には、後述するカム機構50の一部を構成するカム溝(被カム部)33が形成されており、このカム溝33は、その先端面において内部に向かって略半円状に肉抜きされて形成されている。そのため、カム溝33は、底面を構成する第2被カム面34と、第2被カム面34の両縁にそれぞれ接続される略半円状の一対の側面部35と、を有する。
また、カム溝33の側面部35の外縁中央部分には、略矩形状の溝突出部36が一体的にそれぞれ設けられる。その一対の溝突出部36,36は、Y軸方向で互いに対向するように配置され、その対向する端面37は平坦状に形成される。また、溝突出部36の第2被カム面34側の面を構成する第1被カム面38は、第2被カム面34に略沿うように曲面状に形成される。
なお、溝突出部36の第1被カム面38は、後述するカム突出部56の第1カム面58に係合し、カム溝33の第2被カム面34は、後述するカム部52の第2カム面54に係合する。
締結具40は、図1〜図3、及び図6に示すように、締結具本体41と、保持具20の締結及びその解除を行うカム機構50と、を備える。締結具本体41には、保持具20の固定軸26が嵌合する固定孔42が形成される。なお、締結具40は、工作機械のテーブルなどの所定位置に固定される。
締結具本体41は、円筒ブロック状に形成されており、その上部に固定孔42が軸心に沿って形成され、その下部に配置孔43が形成される。固定孔42と配置孔43とは連通しており、この固定孔42、及び配置孔43により、結果的に締結具本体41全体に鉛直方向に沿った貫通孔が形成されることになる。また、固定孔42は、略角錐状に形成され、保持具20の固定軸26が挿嵌される。配置孔43は、固定孔42の外径よりも大きい略円錐状に形成され、後述するカム機構50の回転軸51やカム部52などを収納する。
さらに、締結具本体41の上端面44は、位置決めの基準面としてその軸心に対し直交する平面となるように平坦状に設けられる。これにより、締結時に、この上端面44が保持具20の下端面25に当接することでZ軸方向の位置決めが行われる。また、締結具本体41の配置孔43側の側壁には、一対の軸支持孔45がY軸方向に沿って形成される。この一対の軸支持孔45はその軸心に対して対称に配置され、後述するカム機構50の回転軸51を軸支する。
固定孔42の内周面は、締結時に固定孔42の内周面と固定軸26の外周面とが密に面接触するように、保持具20の固定軸26の外周面に倣った形状に設けられる。より具体的には、固定孔42の内周面は、固定軸26のテーパ面27と略同じ傾斜角度で上方に向かって開放する略角錐状に形成され、水平方向での断面視において、保持具20の固定軸26と同様に、略正方形状に形成される。なお、固定軸26の各テーパ面27には凹部29を設けたが、固定孔42の内周面にそれに対応する凸部を必ずしも設ける必要はない。
カム機構50は、図1〜図3、図6、及び図7に示すように、締結具本体41の一対の軸支持孔45に挿入され回転可能に支持される回転軸51と、この回転軸51に固定された状態で取り付けられるカム部52と、前述した保持具20に設けられるカム溝33と、により構成される。
カム部52は、略楕円板状に形成され、その長軸から視て一方(上方)の側面部には、互いに曲率が異なる第1側曲面53と第2側曲面を構成する第2カム面54が隣り合った状態で設けられる。
第2カム面54は、所定の回転位置でカム溝33の第2被カム面34と面接触するように形成され、保持具20を締結具40から離脱するためのカム面として機能する。さらに、カム部52の端面において、その中心位置に嵌合孔55が形成されている。そして、この嵌合孔55に回転軸51が嵌合され、この嵌合孔55がカム部52の回転中心となる。また、第1側曲面53は、いずれの回転位置においてもカム溝33の第2被カム面34には面接触しないように形成される。
また、カム部52の両端面において、その周縁部のうちその短軸に対して半分部分(図7中の左半分部分)に、略半円弧状のカム突出部56が一体的にそれぞれ突設される。各カム突出部56は、外周面57及び内周面を構成する第1カム面58をそれぞれ有する。第1カム面58は、締結時にカム溝33の溝突出部36の第1被カム面38に面接触するように形成され、保持具20を締結具40に締結するためのカム面として機能する。
次に、図1〜図3を参照して、位置決め締結装置10の使用方法について説明する。
作業者は、まず、固定部21の固定面22に被締結材を所定の姿勢で貫通孔23やネジ孔を用いて固定する。その後、図1に示すように、カム機構50の回転軸51を反時計回りに回転して、保持具20の挿嵌時に、カム突出部56がその外周面57で固定軸26と接触しないようにカム部52を退避させる。
次に、その保持具20の固定軸26を締結具40の固定孔42に対し水平方向で位置合わせをする。その後、図2に示すように、その固定軸26を鉛直方向下向きに移動させて固定孔42に挿嵌する。これにより、固定軸26の外周面は固定孔42の内周面に嵌合され、X軸、Y軸、Z軸の各軸、及びZ軸周りについて仮位置決めがなされた状態となる。このとき、まだカム部52の退避状態であって、カム部52の第2カム面54がカム溝33の第2被カム面34に係合している。この状態では保持具20を締結具40から離脱可能である。
次に、仮位置決め状態である固定軸26と固定孔42との嵌合に対し、図3に示すように、カム機構50の回転軸51を時計回りに回転し、カム突出部56をカム溝33の第2被カム面34と溝突出部36の間に進入させる。このとき、カム突出部56の第1カム面58が溝突出部36の第1被カム面38に面接触の状態で係合する。この係合によって保持具20の固定軸26は鉛直方向下向きに引っ張られる。
このとき、嵌合している固定軸26の外周面と固定孔42の内周面の両面には、その傾斜角度で定められる面圧が作用し、固定軸26及び固定孔42が弾性変形する。ここで、固定軸26には弾性壁部31が設けられているため、この弾性壁部31の水平方向の弾性変形により固定軸26が主に変形して、その結果、仮位置決め状態にある固定軸26は固定孔42にさらに引き込まれ、強固に固定される。このような締結過程により、締結具40の上端面44が保持具20の下端面25に当接してZ軸方向の位置決めが完了する。
そして、このような一連の締結作業により、X軸、Y軸、Z軸の各軸、及びZ軸周りの全ての位置決めが完了して、被締結材は加工や検査などの処理を受ける。この処理が終了した後、前述した締結作業とは逆方向、即ち、カム機構50の回転軸51を反時計回りに回転する。
この回転により、カム突出部56をカム溝33の第2被カム面34と溝突出部36の間から離脱させ、カム突出部56の第1カム面58と溝突出部36の第1被カム面38との面接触の状態を解除する。これにより、保持具20と締結具40との締結が解除され、それと同時にカム部52の第2カム面54がカム溝33の第2被カム面34に係合して、保持具20の固定軸26が鉛直方向上向きに押し上げられる。このとき、固定軸26及び固定孔42が弾性変形から開放されると共に、固定軸26の外周面と固定孔42の内周面との間に微小隙間が形成され、保持具20は締結具40から離脱可能な状態となる(図2参照)。そして、作業者は、この状態を目視などで確認した後、保持具20を保持して鉛直方向上向きに移動させ締結具40から離脱させる(図1参照)。
その後、作業者は、被締結材が次の姿勢(例えば、前回締結時の姿勢に対しZ軸周りに90°回転させた姿勢)となるように固定孔42に固定軸26をXY平面内において位置合わせをして、固定孔42に固定軸26を再度挿嵌する。以降は、前述した作業を同様に行う。
以上説明したように、本実施形態の被締結材の位置決め締結装置10によれば、保持具20は、被締結材を一端面で固定する固定部21と、固定部21の下端面25からZ軸方向に向かって延びる固定軸26と、を有し、締結具40は、保持具20の固定軸26を嵌合させる固定孔42を有する締結具本体41を備え、カム機構50は、締結具本体41に回転可能に設けられるカム部52と、保持具20に設けられるカム溝(被カム部)33と、により構成され、カム部52は、保持具20を締結具40に締結するための第1カム面58と、保持具20を締結具40から離脱するための第2カム面54と、を有し、カム溝33は、第1カム面58に係合する第1被カム面38と、第2カム面54に係合する第2被カム面34と、を有するため、カム部52の第1カム面58がカム溝33の第1被カム面38に係合するようにカム部52を回転することにより保持具20を締結具40に締結することができ、また、カム部52の第2カム面54がカム溝33の第2被カム面34に係合するように回転することにより、保持具20の締結を解除することができる。これにより、カム部52の回転操作のみで保持具20の締結及びその解除の作業を容易に行うことができるので、作業効率を向上させることができる。
また、本実施形態の被締結材の位置決め締結装置10によれば、保持具20の固定軸26は、先端方向に向かうに従って先細るように略角錐状に形成されて、それぞれの側面にテーパ面27を有し、締結具40の固定孔42の内周面は、締結時において固定軸26の各テーパ面27がそれぞれ面接触するように形成されるため、保持具20と締結具40がより一層密着した状態で嵌合するので、X軸、Y軸、Z軸の各軸方向、及びZ軸周りの位置決めをより高精度に行うことができる。
また、本実施形態の被締結材の位置決め締結装置10によれば、固定軸26の各テーパ面27同士の接続部28は、水平方向での断面視において凸曲線で形成されるため、固定孔42に対する固定軸26の挿入又はその離脱をよりスムーズに行うことができ、作業効率を更に高めることができる。
また、本実施形態の被締結材の位置決め締結装置10によれば、保持具20の固定軸26は、水平方向での断面視において外周面に沿って弾性壁部31をさらに有するため、締結の際に固定孔42に対する固定軸26の弾性変形の追従性を高め、X軸、Y軸、Z軸の各軸、及びZ軸周りの位置決めの精度をより一層高めることができる。また、締結の際、所定の機械などを用いて過大な力を作用させなくても固定軸26を変形させることができるため、さらに作業効率を高めることができると共に、装置のコンパクト化を図ることができる。
なお、本発明は上記実施形態に例示したものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
例えば、上記実施形態では、キリ孔を2つ形成したが、キリ孔の個数に制限はなく、1つ又は3つ以上形成してもよい。
また、上記実施形態では、水平方向での断面視における固定軸及び固定孔の形状を略正方形状としたが、これに限定されず、略正三角形、略正五角形など、種々の正多角形としてもよい。
10 位置決め締結装置
20 保持具
21 固定部
25 下端面(他端面)
26 固定軸
27 テーパ面
28 接続部
31 弾性壁部
33 カム溝(被カム部)
34 第2被カム面
36 溝突出部
38 第1被カム面
40 締結具
41 締結具本体
42 固定孔
50 カム機構
51 回転軸
52 カム部
53 第1側曲面
54 第2カム面
56 カム突出部
57 外周面
58 第1カム面

Claims (3)

  1. 被締結材のX軸、前記X軸に直交するY軸、及び前記X軸と前記Y軸の両方に直交するZ軸の各軸方向の位置決めを行うと共に、前記被締結材の前記Z軸周りの位置決めを行う被締結材の位置決め締結装置であって、
    前記被締結材を保持する保持具と、前記保持具を着脱可能に締結する締結具と、を備え、
    前記締結具は、前記保持具の締結及びその解除を行うカム機構、を備え、
    前記保持具は、前記被締結材を一端面で固定する固定部と、前記固定部の他端面から前記Z軸方向に向かって延びる固定軸と、を有し、
    前記保持具の前記固定軸は、先端方向に向かうに従って縮径するように形成されるテーパ面を少なくとも1つ有すると共に、前記X軸及び前記Y軸で形成される平面に対し平行な断面視において外周面に沿って弾性壁部を有し、
    前記締結具は、前記保持具の前記固定軸を嵌合させる固定孔を有する締結具本体を備え、
    前記固定孔の内周面は、前記保持具の前記固定軸の外周面に倣った形状に設けられ、
    前記カム機構は、前記締結具本体に回転可能に設けられるカム部と、前記保持具の前記固定軸の先端面に設けられる被カム部と、により構成され、
    前記カム部は、前記保持具を前記締結具に締結するための第1カム面と、前記保持具を前記締結具から離脱するための第2カム面と、を有し、
    前記被カム部は、前記第1カム面に係合する第1被カム面と、前記第2カム面に係合する第2被カム面と、を有し、
    前記カム部の第1カム面と前記被カム部の第1被カム面とが係合することにより、前記保持具の前記固定軸は前記Z軸方向に沿って前記締結具の前記締結具本体側に引っ張られることを特徴とする被締結材の位置決め締結装置。
  2. 前記保持具の前記固定軸は、先端方向に向かうに従って先細るように略角錐状に形成されて、それぞれの側面に前記テーパ面を有し、
    前記締結具の前記固定孔の前記内周面は、締結時において前記固定軸の各テーパ面がそれぞれ面接触するように形成されることを特徴とする請求項1に記載の被締結材の位置決め締結装置。
  3. 前記固定軸の各テーパ面同士の接続部は、前記X軸及び前記Y軸で形成される平面に対し平行な断面視において凸曲線で形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の被締結材の位置決め締結装置。
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