JP5441776B2 - リング状同期ネットワークシステム - Google Patents

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Description

本発明は、リング状ネットワークシステムに関し、特にマスタ局と複数のスレーブ局が二重化されたリング状ネットワークで接続されている場合に、マスタ局とスレーブ局間のクロックを同期させる方式に関する。
従来のリング状ネットワークの同期補正方式では、マスタ局からCW(Clock Wise:時計回り)とCCW(Counter Clock Wise:反時計回り)に同時に同期フレームが送信され、各スレーブ局でCWでの受信タイミングとCCWでの受信タイミングの中間を基準タイミングとして、そこから固定遅延αを加えて読み出しタイミングとすることでスレーブ局間の同期を実現している(例えば、特許文献1参照)。
上記のリンク状ネットワークの同期補正方式では、何らかの障害で同期フレームの受信時刻に変動が生じた場合に、データ読み出し時刻が変動してしまう。サーボ制御用ネットワークの場合には、データ読み出し時刻の変動はモータの脈動に繋がり、振動や軌跡誤差を生じる可能性がある。
また、上記のリング状ネットワークの同期補正方式では、何らかの障害でCWあるいはCCWの片方の通信が不可となった場合に同期補正ができなくなってしまう。
また、上記のリング状ネットワークの同期補正方式では、同期マスタの送信から各スレーブでの受信までの伝搬時間が計測できないため、最も遅延の大きいスレーブの受信時刻が把握できない。そのため、固定遅延αを長めに設定する必要があり、特にサーボ制御用ネットワークの場合には、指令に対してモータが動作するまでの無駄時間が長くなり、高応答を実現できなくなる。
特開平6−209327号公報
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、通信障害等が発生してもスレーブ局における同期補正を適切に実行し、また、二重化された通信経路の片方に障害が生じてももう片方の経路で同期補正が可能であり、更には、必要最小限の待ち時間で各スレーブ局がマスタ局からの送信データを読み出すことが可能なリング状同期ネットワークシステムを得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、マスタ局と複数のスレーブ局がリング状に接続された同期ネットワークにおいて、前記マスタ局は前記スレーブ局に対して、時計回りと反時計回りの二つの経路を介してそれぞれ所定のビットパターンからなる同期フレームを周期的に送信し、前記スレーブ局は、スレーブクロックと、二つの前記経路毎に同期有効区間を設定する同期有効区間設定部と、前記同期フレームの受信終了時刻が前記同期有効区間に含まれる場合にのみ当該同期フレームによって前記スレーブクロックを補正する同期補正部とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、通信障害等により同期フレームの到達時間がずれた場合、同期フレームが遅延して各スレーブに到達した場合、ノイズ等により疑似同期フレームが混入した場合に、不適切な同期補正を防止して適切な同期補正が可能となる。従って、サーボシステムに使用された場合の振動や軌跡誤差の発生を防ぐことができるという効果を奏する。
図1は、実施の形態1に係るリング状同期ネットワークシステム1の構成を示す模式図である。 図2は、実施の形態1における同期フレームの各スレーブ局への伝達時刻を示すタイミングチャートである。 図3は、実施の形態1におけるマスタ局およびスレーブ局の構成を示すブロック図である。 図4−1は、正常時における同期フレームの通信経路を示す図である。 図4−2は、通信障害発生時における通信経路の切り替え後の同期フレームの通信経路を示す図である。 図5は、通信障害発生時における通信経路の切替え時の同期フレーム受信の変化を示すタイミングチャートである。 図6は、同期フレームを先着順で処理する場合の、通信障害発生時における通信経路の切替え時の同期フレーム受信の変化を示すタイミングチャートである。 図7は、同期フレームを利用したスレーブクロックのクロックカウンタの補正を説明するタイミングチャートである。 図8は、実施の形態2におけるマスタ局およびスレーブ局の構成を示すブロック図である。 図9は、実施の形態3における各スレーブ局の伝搬遅延時間とデータ読み出しタイミングの設定を説明するタイミングチャートである。 図10は、実施の形態4に係るリング状同期ネットワークシステムの構成を示す模式図である。 図11は、実施の形態4に係る表示部が伝搬遅延時間を表示の様子を説明する模式図である。
以下に、本発明にかかるリング状同期ネットワークシステムの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
本発明にかかる実施の形態1のリング状同期ネットワークシステムの同期補正の方法について説明する。
図1は、実施の形態1にかかるリング状同期ネットワークシステム1の構成を示す模式図である。リング状同期ネットワークシステム1は、マスタ局001、スレーブ局101、スレーブ局201、スレーブ局301で構成されている。
各スレーブ局の同期補正のためにマスタ局001が発信した所定のビットパターンからなる同期フレームは、CW(Clock Wise:時計回り)系通信経路を使用した場合はスレーブ局101→スレーブ局201→スレーブ局301の順に伝送され、CCW(Counter Clock Wise:反時計回り)系通信経路を使用した場合はスレーブ局301→スレーブ局201→スレーブ局101の順に伝送される。
図2は、本実施の形態における同期フレームの各スレーブ局への伝達時刻を示すタイミングチャートである。マスタ局001が発信した同期フレームはそれぞれ固有の伝搬遅延後に各スレーブ局101、201、301に到達する。
本実施の形態において、各スレーブ局101、201、301では、予め設定してある図2に示した同期有効区間に受信終了時刻が含まれる同期フレームのみを用いて、スレーブクロックの補正を実施する。同期有効区間は、スレーブ局101、201、301毎にCWとCCWの通信経路に応じて設定する。
図3は、実施の形態1におけるマスタ局とスレーブ局の同期補正方法の例を説明するために、マスタ局001およびスレーブ局101の構成を示したブロック図である。
マスタ局001は、マスタクロック002、CW系送信部003、CW系受信部004、CCW系送信部005、CCW系受信部006、及びマスタクロック002を参照する同期補正部007を備える。
スレーブ局101は、スレーブクロック102、CW系送信部103、CW系受信部104、CCW系送信部105、CCW系受信部106、スレーブクロック102を補正する同期補正部107、及び同期有効区間設定部108を備える。
まず、マスタ局001の同期補正部007が、マスタクロック002を参照して決められた時間間隔で同期フレームをCW系送信部003から送信する。マスタ局001から送信された同期フレームは、スレーブ局101のCW系受信部104で受信され、同期補正部107を介して、CW系送信部103から図示されていない次のスレーブ局201に転送される。
同期補正部107で同期有効期間の間に受信が終了した同期フレームと認識された場合は、スレーブクロック102のカウンタ値を補正する。同期有効区間の間以外に受信された同期フレームは破棄される。オペレータはマスタ局001からスレーブ局101への伝搬遅延時間を考慮して、同期有効区間設定部108を介してスレーブ局101のCW系およびCCW系同期有効区間を設定する。
これにより、通信障害等により同期フレームの到達時間がずれたり、同期フレームが遅延して各スレーブ局に到達した場合や、ノイズ等により疑似同期フレームが混入した場合でも、不適切な同期補正の実施を防止することが可能となる。
さらに、本実施の形態によれば、以下に説明するように通信障害発生時に各スレーブ局において、CW系或いはCCW系通信経路のいずれか一方からの同期フレームが受信不能になった場合でも適切な同期補正が可能となる。
図4−1及び図4−2は、通信障害発生時における通信経路の切り替えを説明する模式図である。図4−1に示す正常時は、マスタ局001からの同期フレームがCW系通信経路を用いてスレーブ局101→スレーブ局201→スレーブ局301の順に伝達される。
ここで、スレーブ局101とスレーブ局201の間で通信障害が発生した場合には、図4−2に示す様に、スレーブ局101まではCW系通信経路を用いて同期フレームを伝送し、スレーブ局301とスレーブ局201に対してはCCW系通信経路を用いて同期フレームを伝送する。
図5は、上記通信障害発生時における通信経路の切り替え時の同期フレーム受信の変化を示すタイミングチャートである。図4−1に相当する正常な状態では、スレーブ局101、スレーブ局201、スレーブ局301はCW通信系同期フレームを用いて同期補正を実施する。
図4−2で示した通信障害が発生した後は、図5の通信障害発生の時刻以降に示すように、スレーブ局101はCW通信系同期フレームを用いるが、スレーブ局301とスレーブ局201はCCW通信系同期フレームに切り替えて同期補正を実施する。
この場合、マスタ局001は正常時、通信異常発生時を問わず、同期フレームをCW系とCCW系の両通信経路に送信しておけば、通信障害が発生した場合に各スレーブ局は瞬時に同期フレームの通信系統を切り替えることができる。
また、マスタ局001は正常時にはCW系通信経路のみに同期フレームを送信し、通信異常を検知した場合にのみCCW系通信経路にも同期フレームを送信するようにしても良い。その場合、通信障害検知までCCW系の同期フレーム送信が遅れるが、通常時の無駄な通信を削減することができる。
また、図6に示すように、マスタ局001は正常時、異常時に係わらず常にCW系とCCW系の両通信経路に同期フレームを送信し、スレーブ局101、201、301は先に受信した同期フレームを用いて同期補正を実施しても良い。すなわち図6は、同期フレームを先着順で処理する場合の、通信障害発生時における通信経路の切替え時の同期フレーム受信の変化を示すタイミングチャートである。
図7は、同期フレームを利用したスレーブクロックのクロックカウンタの補正を説明するタイミングチャートである。このスレーブ局では、CW通信系による同期フレームの伝搬遅延が例えば、300クロックであるとすると、CW通信系での同期有効区間に同期フレームを受信した場合、その時刻にクロックカウンタを300クロックに修正する。
例えば、マスタ局のマスタクロックとスレーブ局のスレーブクロックに使用されている発振素子の誤差が、1周期の間に±0.02%あるものとすると、図7の例では1周期に3000回カウントが行われるため、マスタ局のクロックカウンタとスレーブ局のクロックカウンタの最大のずれ(クロック差)は下記の(式1)で与えられる。
3000カウント×0.02×0.01×2 = 1.2カウント (式1)
この場合、同期フレームが受信された時点でのスレーブクロックは229〜301クロックのいずれかであるが、300クロックに修正されることで、マスタクロックとのずれが補正される。
同期フレームが遅れて到達したり、図7に示すようにノイズにより同期フレームの疑似信号(類似信号)が混入した場合には、スレーブ局では同期有効区間以外に受信終了した同期フレームは受け付けないため、同期が乱されることはない。
ここで、通信障害によりCW通信系同期フレームの受信ができなくなった場合には、速やかに通信系統を切り替えて、CCW通信系同期フレームによる同期補正を実施する。図7の例では、伝搬遅延が1000クロックであるため、CCW通信系同期フレームを受信した場合は、スレーブクロックのクロックカウンタを1000に修正する。
通信系統が切り替わっても、マスタクロックに対するスレーブクロックの同期性は変化しない。CCW通信系同期フレームに対しても、伝搬遅延1000クロックに合わせた同期有効区間を設定することで、ノイズ等の影響を除去することが可能である。
ここで、同期有効区間の設定について説明する。同期有効区間は、想定した時間範囲でマスタクロックとスレーブクロックがどれだけずれる可能性があるかによって決まる。上記(式1)の例で計算してみると、1周期での最大ずれ量は1.2カウントである。最大5周期分補正がかからない場合までを許容し、安全率を1.5とすると、同期有効区間の時間幅は下記の(式2)に基づいて与えられる。
1.2カウント×5×1.5 = 9カウント (式2)
図7の例では、CW通信系による同期フレームの伝搬遅延が例えば300クロックなので、それに(式2)の±9カウントの幅をつけて、CW通信系同期フレームの同期有効区間は291〜309カウントと設定する。
また、CCW通信系の伝搬遅延が例えば1000クロックなので、それに(式2)の±9カウントの幅をつけて、CCW通信系同期フレームの同期有効区間は991〜1009カウントと設定する。
このように、同期有効区間は、所定の通信周期内で生じ得るマスタ局とスレーブ局のクロック差に基づいて計算された時間幅を有し、CWおよびCCWの各経路でのマスタ局からスレーブ局までの伝搬遅延のタイミングが含まれるように設定してもよい。
上記の例における補正がかからないことを許容する最大周期数や安全率は、ネットワークの使用目的等に応じて適宜設定すべき数値である。また、同期有効区間は、ある一定時間に実測したマスタクロックとスレーブクロックの最大ずれ量から設定してもかまわない。
以上説明したように、この発明の実施の形態1によれば、マスタ局と複数のスレーブ局がリング状に接続された同期ネットワークにおいて、各スレーブ局はマスタ局からCWとCCWの二つの経路で送信される同期フレームに対して、それぞれ同期有効区間を設定し、同期有効区間内に受信が終了した同期フレームによってのみクロックを補正する。
このため、通信障害等により同期フレームの到達時間がずれた場合、同期フレームが遅延して各スレーブ局に到達した場合、ノイズ等により疑似同期フレームが混入した場合でも、不適切な同期補正の実施を防止することが可能である。すなわち、スレーブ局のクロックが不正に補正されることはない。
従って、同期ネットワークがサーボシステムに使用された場合、例えばコントローラとサーボアンプを接続するサーボ制御用ネットワークの場合においては、サーボアンプにおけるデータ読み出し時刻が変動することはなく、常に等間隔でサーボ制御が実行される。
そのため、通信障害により同期フレームの通信間隔が変動した場合でも、モータにトルク脈動が生じることがなく、振動や軌跡誤差の発生を防止することができるという効果を奏する。
また、各スレーブ局はCWとCCWのそれぞれの経路に適合した同期有効区間が設定できるため、通信障害によりそれまで使用していた経路から同期フレームが受信できなくなった場合でも、瞬時に別経路により適切な同期フレームを受信することができるという効果を奏する。
また、各スレーブ局が設定する同期有効区間として、所定の通信周期内で生じ得るマスタ局とスレーブ局のクロック差に基づいて計算された区間の始期及び終期を、CWおよびCCWの各経路で同期フレームの受信が予想されるタイミングの前後に設けることにより設定している。
すなわち、同期有効区間を、所定の通信周期内で生じ得るマスタ局とスレーブ局のクロック差に基づいて計算された時間幅を有し、CWおよびCCWの各経路でのマスタ局からスレーブ局までの伝搬遅延のタイミング(時刻)が含まれるように設定している。
このため、同期有効区間を必要最小限の幅とすることができ、通信障害やノイズにより同期フレームの間隔が変動する場合でも、適切なクロックの同期補正が可能となる。また、それまで使用していた同期フレーム用の通信経路に障害が発生した場合でも、通信経路を切り替えることにより、引き続き高精度な同期を継続することが可能となるという効果を奏する。
更に、各スレーブ局の同期補正部に対して、オペレータが同期有効区間を設定するインターフェース機能を備えているため、局数や局間距離や通信機器の性能などのネットワークシステム全体の状況に応じた値を同期有効区間として設定することが可能である。
従って、通信障害やノイズの影響を受けにくい高信頼性を有する同期ネットワークシステムを構築することができる。
実施の形態2.
図8は、本発明の実施の形態2におけるマスタ局001とスレーブ局101の間の伝搬遅延時間の計測について説明するブロック図である。マスタ局001は伝搬遅延計測部008を備え、スレーブ局101は伝搬遅延計測部109を備える。図8の他の部分は実施の形態1の図3と同様であるため説明を省略する。
本実施の形態における、伝搬遅延計測動作について説明する。マスタ局001はネットワーク構築時或いは起動時に、例えば初期動作の一環として伝搬遅延計測部008により伝搬遅延計測を実施する。
マスタ局001の伝搬遅延計測部108は、CW系送信部003から伝搬遅延計測指令をスレーブ局101に送信すると同時に、その時点での時刻をマスタクロック002のカウント値として記録する。
スレーブ局101では、マスタ局001からの伝搬遅延計測指令をCW系受信部104が受信し、伝搬遅延計測部109が解釈して、直ちにCCW系送信部105を介して伝搬遅延計測指令に対する回答をマスタ局001に返信する。
マスタ局001は、スレーブ局101からのCW系伝搬遅延計測指令に対する回答をCCW系受信部006で受信し、伝搬遅延計測部008が回答到達時刻をマスタクロック002のカウント値として記録する。
伝搬遅延計測指令の送信から上記回答の受信までのマスタクロック002のカウント値の差の1/2が、CW系伝搬遅延時間のマスタクロック002のカウント数換算値である。
引き続き、或いは上記CW系の伝搬遅延計測の前に、伝搬遅延計測部008は、CCW系送信部005からスレーブ局101に対して伝搬遅延計測指令を送信すると同時に、マスタクロック002のクロックカウント値を記録する。CCW系で送信された伝搬遅延計測指令は、例えば図1の例ではスレーブ局301→スレーブ局201→スレーブ局101の順に転送され、図8のスレーブ局101のCCW系受信部106で受信される。
スレーブ局101の伝搬遅延計測部109は、CCW系受信部106で受信した伝搬遅延計測指令を解釈して、CW系送信部103を介して伝搬遅延計測指令に対する回答を返信する。伝搬遅延計測指令に対する回答は、例えば図1の例ではスレーブ局101→スレーブ局201→スレーブ局301→マスタ局001の順に転送され、図8のマスタ局001のCW系受信部004で受信される。
マスタ局001は、スレーブ局101からのCCW系伝搬遅延計測指令に対する回答をCW系受信部004で受信し、伝搬遅延計測部008が回答到達時刻をマスタクロック002のカウント値として記録する。
伝搬遅延計測指令の送信から上記回答の受信までのマスタクロック002のカウント値の差の1/2が、CCW系伝搬遅延時間のマスタクロック002のカウント数換算値である。
スレーブ局101以外のスレーブ局に対しても上記と同様にCW系およびCCW系の伝搬遅延時間を計測する。マスタ局001は、各スレーブ局に計測したCW系およびCCW系の伝搬遅延時間を通知する。
各スレーブ局、例えばスレーブ局101は、伝搬遅延計測部109を介して、或いは同期補正部107に直接通知された伝搬遅延時間を用いて、同期補正部107が同期フレームによる同期補正をスレーブクロック102に対して実施する。
以上説明したように、本実施の形態においては、マスタ局と複数のスレーブ局がリング状に接続された同期ネットワークにおいて、各スレーブ局はマスタ局からの伝搬遅延計測指令に反応して即座に回答を返信する機能(返信部)を備えている。図8の例では、スレーブ局101の伝搬遅延計測部109が返信部の機能を備えている。
また図8の例では、マスタ局001の伝搬遅延計測部008が、伝搬遅延計測指令を送信する計測指令部と送信から回答の受信までの時間をクロック数としてカウントして伝搬遅延時間を計測する計測部の機能を備えることになる。
マスタ局は起動時に、各スレーブ局にCWとCCWの二経路で遅延測定用指令を送信して送信から返信受信までの時間をクロック数としてカウントして伝搬遅延時間を計測し、計測した伝搬遅延時間を各スレーブ局に通知する。
各スレーブ局は通知された伝搬遅延時間によりクロック補正を実施するため、CWとCCWの経路に影響されることなく同期フレームによる高精度なクロック補正が可能になる。
実施の形態3.
本発明にかかる実施の形態3のリング状同期ネットワークシステム1の構成も、例えば図1と同様とする。図9は、本実施の形態における、各スレーブ局101、201、301におけるデータ読み出しタイミングの設定を説明するタイミングチャートである。
マスタ局001は、実施の形態2において計測した各スレーブ局101、201、301のCW系およびCCW系伝搬遅延時間を、各スレーブ局に通知するが、実施の形態3においては、それらに加えて各スレーブ局101、201、301のCW系およびCCW系伝搬遅延時間中の最大値を各スレーブ局に通知する。
各スレーブ局101、201、301では、マスタ局001から通知されたCW系およびCCW系の伝搬遅延時間に基づいて同期フレームによるスレーブクロックのクロックカウンタの修正値を設定すると共に、基準タイミングからのデータ読み出しタイミングを設定する。
例えば、図9の例では、スレーブ局101は、CW通信系同期フレームによるスレーブクロックのクロックカウンタ修正値を300クロックに設定し、CCW通信系同期フレームによる修正値を1000クロックに設定する。更に、データ読み出しタイミングを最大伝搬遅延時間=1050クロック(スレーブ局301のCW通信系伝搬遅延時間)に設定する。
各スレーブ局は、設定されたデータ読み出しタイミング以降に、マスタ局001からの指令値の読み出し作業を実行することにより、最も伝搬遅延時間の長いスレーブ局を待って動作を実行することが可能となる。
以上説明したように、この発明の実施の形態3によれば、マスタ局は、各スレーブ局のCWとCCWの伝搬遅延時間の他に、全スレーブ局中の最大遅延時間を各スレーブ局に送信し、各スレーブ局は補正した基準タイミングから最大遅延時間だけ遅らせてデータ読み出しを実施する。
これにより、全スレーブ局がコントローラからの最新の指令データを最小限の待ち時間で同期して読み出すことができる。また、通信障害によりCWとCCWの通信経路を切り替えた場合でも、待ち時間が延びることはない。サーボ制御用ネットワークの場合は、無駄時間が短くなるためコントローラからの指令に対してサーボアンプを同期させて高応答に追従させることが可能となる。
実施の形態4.
本発明にかかる実施の形態4のリング状同期ネットワークシステム1は、図10に示すように、例えばマスタ局001等に接続された表示部10をさらに備えた構成になっている。図11は、本実施の形態における表示部10の伝搬遅延時間の表示の様子を説明する模式図である。
モニタ画面等の表示部10に、マスタ局001および各スレーブ局101、201、301の接続関係を図示し、その間の経路上に伝搬遅延時間を表示する。CW系とCCW系を併記するために、表形式で表示することも有効である。
以上のように、この発明の実施の形態4によれば、マスタ局により計測された各スレーブ局の伝搬遅延時間を、モニタ等に表示する機能を有するため、オペレータがネットワークシステム全体の状態を把握することが可能となる。
さらに、本願発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、上記実施の形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出されうる。例えば、実施の形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出されうる。更に、異なる実施の形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
以上のように、本発明にかかるリング状同期ネットワークシステムは、マスタ局と複数のスレーブ局が二重化されたリング状ネットワークで接続されている場合に有用であり、特に、サーボ制御用ネットワークなどに適している。
1 リング状同期ネットワークシステム
10 表示部
001 マスタ局
002 マスタクロック
102 スレーブクロック
003、103 CW系送信部
004、104 CW系受信部
005、105 CCW系送信部
006、106 CCW系受信部
007、107 同期補正部
108 同期有効区間設定部
008、109 伝搬遅延計測部
101、201、301 スレーブ局

Claims (7)

  1. マスタ局と複数のスレーブ局がリング状に接続された同期ネットワークにおいて、
    前記マスタ局は前記スレーブ局に対して、時計回りと反時計回りの二つの経路を介してそれぞれ所定のビットパターンからなる同期フレームを周期的に送信し、
    前記スレーブ局は、
    スレーブクロックと、
    二つの前記経路毎に所定の通信周期内で生じ得る前記マスタ局と前記スレーブ局のクロック差に基づいて計算された時間幅を有し、時計回りおよび反時計回りの各経路での前記マスタ局から前記スレーブ局までの伝搬遅延のタイミングがそれぞれに含まれるように設定される第1および第2同期有効区間を設定する同期有効区間設定部と、
    前記同期フレームの受信終了時刻が前記第1同期有効区間に含まれる場合は、前記時計回りの経路での前記マスタ局から前記スレーブ局までの伝搬遅延のタイミングに前記スレーブクロックを補正し、前記同期フレームの受信終了時刻が前記第2同期有効区間に含まれる場合は、前記反時計回りの経路での前記マスタ局から前記スレーブ局までの伝搬遅延のタイミングに前記スレーブクロックを補正する同期補正部とを備える
    ことを特徴とするリング状同期ネットワークシステム。
  2. 前記同期補正部に対して、オペレータが同期有効区間を設定するインターフェース機能を備える
    ことを特徴とする請求項1に記載のリング状同期ネットワークシステム。
  3. 複数の前記スレーブ局の全てが、それぞれ前記同期有効区間設定部及び前記同期補正部を備え、
    正常時は、全ての前記スレーブ局が前記二つの経路の一方で送信される同期フレームによって当該スレーブ局が備える前記スレーブクロックを補正し、
    通信障害発生時は、一部の前記スレーブ局が前記二つの経路の他方で送信される同期フレームによって当該スレーブ局が備える前記スレーブクロックを補正する
    ことを特徴とする請求項1に記載のリング状同期ネットワークシステム。
  4. 複数の前記スレーブ局の全てが、それぞれ前記同期有効区間設定部及び前記同期補正部を備え、
    全ての前記スレーブ局が前記二つの経路で送信される同期フレームのうち先に受信した同期フレームによって当該スレーブ局が備える前記スレーブクロックを補正する
    ことを特徴とする請求項1に記載のリング状同期ネットワークシステム。
  5. マスタ局と複数のスレーブ局がリング状に接続された同期ネットワークにおいて、
    前記マスタ局は伝搬遅延計測指令を送信する計測指令部を備え、
    前記スレーブ局は、前記マスタ局からの前記伝搬遅延計測指令に対して当該伝搬遅延計測指令が送信された経路を介して逆方向に当該マスタ局へ回答を返信する返信部を備え、
    前記マスタ局は、前記スレーブ局に時計回りと反時計回りの二経路で前記伝搬遅延計測指令を送信し、送信から前記回答の受信までの時間をクロック数としてカウントすることにより時計回りの経路の第1伝搬遅延時間と反時計回りの経路の第2伝搬遅延時間を計測して前記スレーブ局に通知する計測部を備え、
    前記スレーブ局は、前記マスタ局から通知された前記第1および第2伝搬遅延時間の両方を用いて当該スレーブ局が備えるスレーブクロックを補正する同期補正部を備える
    ことを特徴とするリング状同期ネットワークシステム。
  6. 前記マスタ局は、前記同期ネットワークを構成する全ての前記スレーブ局毎に前記計測部によって計測した時計回りと反時計回りの二経路それぞれの前記第1および第2伝搬遅延時間を当該スレーブ局毎に通知し、さらに全ての前記第1および第2伝搬遅延時間の中で最大の最大伝搬遅延時間を全ての前記スレーブ局に通知し、各前記スレーブ局は自局の前記スレーブクロックの補正により得られた基準タイミングから前記最大伝搬遅延時間だけ遅れたタイミング以降にデータ読み出しを実施する
    ことを特徴とする請求項に記載のリング状同期ネットワークシステム。
  7. 前記マスタ局により計測された前記スレーブ局の前記第1および第2伝搬遅延時間を表示する表示部を備える
    ことを特徴とする請求項またはに記載のリング状同期ネットワークシステム。
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