JP2003218892A - 無瞬断切替えリングシステム及びそのノード - Google Patents

無瞬断切替えリングシステム及びそのノード

Info

Publication number
JP2003218892A
JP2003218892A JP2002011954A JP2002011954A JP2003218892A JP 2003218892 A JP2003218892 A JP 2003218892A JP 2002011954 A JP2002011954 A JP 2002011954A JP 2002011954 A JP2002011954 A JP 2002011954A JP 2003218892 A JP2003218892 A JP 2003218892A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
node
delay amount
frame
nodes
phase
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2002011954A
Other languages
English (en)
Inventor
Kosuke Nishine
康資 西根
Shinji Hiyama
信二 檜山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP2002011954A priority Critical patent/JP2003218892A/ja
Publication of JP2003218892A publication Critical patent/JP2003218892A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 リングシステムに関し、特にリング建設時等
にリング全体の総遅延量と各ノード間の遅延量とを絶対
位相遅延量として検出し、その絶対位相遅延量に基づい
てパス障害発生時に無瞬断でパス切替えを行なうリング
システム及びそのノードを提供する。 【解決手段】 複数のノードがリング状に接続されたリ
ングシステムであって、パスオーバーヘッドの所定バイ
トを用いたマルチフレームによってリング全体の総遅延
量及び/又は各ノード間の遅延量を絶対位相遅延量とし
て検出し、前記絶対位相遅延量に基づいて前記ノードの
無瞬断切替えを行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はリングシステムに関
し、特にLAN (Local Area Network) や WAN (Wid
e Area Network) 等における複数ノードをリング状に接
続したリングシステムにおいて、パス障害発生時に無瞬
断でパスの切替えを行なうリングシステム及びそのノー
ドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般のリングシステムでは、伝送路上で
片系のパスに障害が発生すると、伝送路パスを救済すべ
くそのパスのドロップ (Drop) 点でパス切替えを行な
う。通常、パスのドロップ点では、パスのアッド (Add)
点で挿入された位相認識用のマルチフレーム信号を二
重化されたリングの双方のルートから受信し、各フレー
ム信号間の位相差(経路長差分)に基づく所定のタイミ
ングによってパスの無瞬断切替えを行なう。
【0003】図1には、リングシステムの一例を示して
いる。図1おいて、発信ノード(A)10が送信したデ
ータは、イースト/ウエスト(EAST/WEST) 側の各ルート
に設置されたノード11〜13、16及15を経由し
て、宛先ノード(B)14により受信される。ここでは
運用中の片側のルート上で障害が発生しており、宛先ノ
ード14はそれを検出して別のルートに切替える。
【0004】このパス切替えを無瞬断で行なうために、
発信ノード10では送信データに位相認識用のマルチフ
レームを含めて送信し、宛先ノード14ではイースト/
ウエスト側の各ルートから受信した位相認識用のマルチ
フレームの位相差を検出する。この位相差は、発信ノー
ド10と宛先ノード14との間におけるイースト/ウエ
スト側の各ルートの経路長や設置ノード数の違いによっ
て生じる。宛先ノード14は、イースト/ウエスト側の
各ルートを経由して受信した2つの位相認識用のマルチ
フレーム同期信号を相互に比較して、それらの間の位相
差により受信時刻の先後関係を判断する。
【0005】図2には、発信ノードの側で挿入する位相
認識用のマルチフレームの一例を示している。本例で
は、SDH (Synchronous Digital Hierarchy) におけ
るVC (VirtualContainer) 3やVC4のパスオーバー
ヘッド(POH: Path Over Head)を利用して、そのJ
1バイト(8ビット)により位相認識用の64マルチフ
レームを構成している。ここでは、64マルチフレーム
内の1〜62番目のフレームにオール“1”を挿入し、
64マルチフレームの同期信号として63及び64番目
の各フレームにASCIIキャラクタの“CR”及び
“LF”を挿入している。
【0006】図3は、従来のパス無瞬断切替機能を実現
する読出位相の設定例を示したものである。図3に示す
ように、従来では宛先ノード14で検出した2つのマル
チフレーム同期信号(CR、LF)の相対的な位相差の
うち、64マルチフレームの半分の32フレームを基準
として、その位相差が32フレーム以下の側(32フレ
ームウインドウ内)で先後関係を判断していた。本例の
場合、位相差が24フレーム(<32フレーム)の側で
先後関係が判断されるため、ウエスト側が先のマルチフ
レーム(図3の(a))、そしてイースト側が後のマル
チフレームになる(図3の(b))。
【0007】図3の(c)に示すように、宛先ノード1
4は、後のマルチフレームの位相から5フレーム遅れた
時点を読出位相に設定する。この5フレームは、ノード
増設時の遅延量として2フレーム、データの読出しマー
ジンとして1フレーム、そして受信フレームのB3バイ
トを用いたパリティエラー検出のための演算遅延量とし
て2フレーム、の各遅延量を合計したものである。前記
設定された読出位相は、後に再設定処理が開始されるま
で固定される。
【0008】ここで、前記5フレームの内でB3バイト
の演算による2フレーム分は必須の遅延量となるため、
先のマルチフレームについてはその前の3フレーム分及
び後のマルチフレームについてはその後の3フレーム分
(図中に点線枠で示す)が前記読出位相に対する変動マ
ージンとなる。宛先ノード14は、ノードの増設や減設
又は回線障害の発生等により前記変動マージンの範囲を
外れる位相差を検出すると、イースト側とウエスト側と
の先後関係が逆転したと判断して直ちに読出位相の再設
定処理を開始する。
【0009】その後、一時蓄積してあるイースト側及び
ウエスト側から受信したデータを、前記設定された読出
位相により同時刻に同一データを読み出す。これによ
り、イースト側とウエスト側との間の系切替えは無瞬断
で実行される。このように、従来においても運用開始後
のノード増設/減設等を考慮して一定の位相余裕を設け
ていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記の場合、イースト
/ウエスト側の各系間の相対的な先後関係を位相差によ
って判断する必要がある。従って、位相認識用のマルチ
フレームをnマルチフレーム構成とした場合に、その判
断に必要な位相差遅延量はn/2マルチフレーム以内に
制限されるという問題があった。その結果、従来のリン
グシステムでは、位相差遅延量がn/2マルチフレーム
以内のリング規模のものしか実現できず、またリング内
におけるノード増設や減設もパス開設時に設定された読
出位相の変動マージン範囲内でのみ許容されるという問
題があった。
【0011】そこで本発明の目的は、複数のノードをリ
ング状に接続するリングシステムであって、リング建設
時に未使用パスのパスオーバーヘッドを用いてリング全
体の総遅延量及び各ノード間の絶対遅延量を自動的に算
出し、それによってパスの無瞬断切替えが可能なリング
規模を拡大し、さらに運用後のノード増設/減設の制限
も低減したリングシステム及びそのノードを提供するこ
とにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、複数の
ノードがリング状に接続されたリングシステムであっ
て、パスオーバーヘッドの所定バイトを用いたマルチフ
レームによってリング全体の総遅延量及び/又は各ノー
ド間の遅延量を絶対位相遅延量として検出し、前記絶対
位相遅延量に基づいて前記ノードの無瞬断切替えを行な
う無瞬断切替えリングシステムが提供される。
【0013】また本発明によれば、複数のノードがリン
グ状に接続されたリングシステムにおいて、前記ノード
は、パスオーバーヘッドの所定バイトを用いたマルチフ
レームによってリング全体の総遅延量及び/又は各ノー
ド間の遅延量を絶対位相遅延量として取得し、前記絶対
位相遅延量に基づいて無瞬断切替えを行なう無瞬断切替
えリングシステムにおけるノードが提供される。
【0014】前記ノードは、マルチフレーム内の所定フ
レームの情報によって前記取得した絶対位相遅延量、及
び/又は発信ノードの装置IDを他のノードに通知す
る。また、マルチフレーム内の所定フレームの情報から
自ノードの装置IDを取得し、他の所定フレームの情報
によって受信したマルチフレームをパススルー又は折り
返し接続する。さらに、発信ノードとの間でより大きな
絶対位相遅延量を有する経路から受信したマルチフレー
ムの後方であって前記マルチフレームの半周期付近に受
信データの読出位相を設定する。
【0015】
【発明の実施の形態】図4は、本発明の動作原理を示し
た図である。通常のリングシステムでは、リング建設時
にリング内の各ノード間の初期位相遅延量が確定し、そ
れらの値はリング内の全てのパスに同一である。本発明
では、マスタに指定された所定のノード21がリングシ
ステムの建設時等に未使用パスのパスオーバーヘッドを
用いて他の各スレーブノード22〜25との間で通信を
行い、それによってリング建設時におけるリング全体の
総遅延量及び各ノード間の遅延量を絶対遅延量として自
動的に計測する。
【0016】例えば、マスタノード21とスレーブノー
ド22との間において、リング全体の総遅延量を計測す
る場合はスレーブノード22の点線26で示すリング全
体を経由するルートが、またマスタノード21とスレー
ブノード22との間の遅延量を計測する場合にはスレー
ブノード22の点線27で示す折り返しルートが選択さ
れる。
【0017】次に、マスタノード21はそれらの計測に
よって得られた情報を他の各スレーブノード22〜25
へ転送し、各スレーブノード22〜25は受信した情報
を自己のメモリ28に格納する。各スレーブノード22
〜25は、その情報に基づいて他のノードに対する自ノ
ードのデータ読出位相を決定する。
【0018】このように、本発明ではノードにおける受
信データの読出位相が各ノード間の絶対遅延量に基づい
て決定される。従って、従来のように相対的な遅延量に
基づくことによる制限、すなわちnマルチフレーム構成
の場合に最大の位相差遅延量がn/2マルチフレーム以
内に制限されるという問題は生じない。従って、本発明
では従来の2倍のnマルチフレーム分の位相差遅延量が
最大限許容され、その範囲内においてリング規模を拡大
することができる。
【0019】さらに、ノード増減設等によるデータ読出
位相の変動マージンも最大限n/2マルチフレームの遅
延量まで対応でき、その設定自由度が格段に向上する。
その結果、様々な使用状況に柔軟に対応し得るリングシ
ステムが構築可能となる。
【0020】本発明ではリング建設時の未使用パスのJ
1バイトのマルチフレームを自局に戻すことによってリ
ング内の総遅延量を求め、またリング建設時に未使用パ
スのJ1バイトを用いて各ノードで自動的に装置IDの
付加及びパス切替制御を行うことにより、各ノード間の
絶対位相遅延量を各ノードで認識可能にしている。
【0021】図5は、本発明の第1の実施例を示したも
のである。また、図6は、第1の実施例においてマスタ
ノードが送信する位相認識用の64マルチフレームの一
例を示している。図5には各ノード間の距離の一例も示
しており、光の伝播時間5ns/mより例えばマスタノ
ード21とスレーブノード22との間の距離25Kmで
125μ/s(1フレーム長)の遅延量が発生する。
【0022】図5の(a)では、リングシステムの建設
時に、先ずマスタノード21のJ1マルチフレーム挿入
部32が位相認識用のマルチフレーム信号(図2参照)
を未使用パスのパスオーバーヘッドを用いて隣接ノード
22へ送出する。マスタノード21の遅延量測定回路3
1は、送信したマルチフレーム信号の同期信号(1)
と、それがリング内を一周して戻ってきたマルチフレー
ム信号の同期信号(2)とを相互に比較してリング内の
総遅延量を計測する。
【0023】図5の(b)には、測定されたリング内総
遅延量の一例を示している。本例では最初にリング内総
遅延量を絶対遅延量として求めており、従来のように遅
延量が32マルチフレーム以内に制限されることはな
い。このため、図5の(b)の例ではリング内総遅延量
35フレーム(=1+10+7+5+12フレーム>3
2フレーム)が許容される。但し、リング内総遅延量<
nマルチフレーム長(n=64)という制限は存在す
る。
【0024】オペレータがマスタノード21に対して遅
延量測定開始コマンドを実行すると、図6に示すように
J1マルチフレーム挿入部32は先頭フレームに遅延量
測定開始フラグ“00”を設定し、同時にマルチフレー
ム中の2フレーム目に遅延量測定用マルチフレームカウ
ンタ値“00”を設定する。この遅延量測定用マルチフ
レームカウンタの値は、各々のマルチフレームを識別す
るために例えば64フレーム毎にインクリメントされ
る。
【0025】マスタノード21に隣接するノード22で
は、リング伝送路の先頭パスのJ1マルチフレームを監
視しており、遅延量測定開始フラグ“00”を検出する
とイースト→ウエストへのスルーパス26を選択する。
同様に他の各ノード23〜25も遅延量測定開始フラグ
“00”を検出すると順次スルーパスしていく。これよ
り、マスタノード21へはリング内の全ノード22〜2
5を経由したパスが戻ってくる。
【0026】マスタノード21の遅延量測定回路31
は、J1マルチフレーム挿入部32が送出時に挿入した
J1マルチフレームの位相と戻ってきたJ1マルチフレ
ームの位相とを比較して、2フレーム目が同じマルチフ
レームカウンタ値を有するマルチフレーム同士の位相差
からリング内の総遅延量を算出する。
【0027】図7は、マスタノードと他のノードの一構
成例を示したものである。図7において、多重化部(M
UX)34及び37は、パス設定部38からの複数パス
を多重化してリング伝送路へ送出し、反対に分離部(D
MUX)35及び36はリング伝送路から受信したパス
多重信号を分離してパス設定部38へ出力する。
【0028】パス設定部38は、リング伝送路と低速イ
ンタフェース40との間でパスのアッド/ドロップ処理
やパス接続の切替え等のスイッチング処理を実行する。
無瞬断パス切替部39は、イースト及びウエスト側の双
方の経路から受信したデータを内部バッファに一時記憶
し、いずれか一方の経路から受信したデータを所定のデ
ータ読出位相により無瞬断で出力する。なお、前記デー
タ読出位相は後述するJ1検出遅延量測定部31又はJ
1検出部33からの情報に基づいて決定される。
【0029】マスタノード21のJ1マルチフレーム挿
入部(J1INS)32は、パス設定部38からの複数
パスの内から未使用パスを選択し、そのパスオーバーヘ
ッドのJ1バイトに位相認識用の64マルチフレーム信
号(図6)を挿入して多重化部37へ出力する。
【0030】同じマスタノード21のJ1検出遅延量測
定部31は、分離部35によって分離されたパスのJ1
バイトを監視し、受信した先頭フレームの遅延量測定開
始フラグ“00”、及び同2フレーム目の遅延量測定用
マルチフレームカウンタ値“XX”を検出する。そし
て、受信したマルチフレームとJ1マルチフレーム挿入
部32から与えられた同じマルチフレームカウンタ値
“XX”を有するマルチフレームとの位相差によってリ
ング内の総遅延量を算出する。
【0031】スレーブノード22〜25のJ1検出部3
3は、分離部35によって分離されたパスのJ1バイト
を監視し、先頭フレームの遅延量測定開始フラグ“0
0”を検出すると、パス設定部38に対して遅延量測定
開始フラグ“00”が検出されたパス26のスルー接続
指示を与える。
【0032】図8は、本発明の第2の実施例を示したも
のである。図9には第2の実施例におけるマスタノード
と他のノードの一構成例を示している。図8の(a)
は、マスタノード21が送出する位相認識用の64マル
チフレームの構成を示しており、先に説明した図6のフ
レーム構成と比較すると新たに3フレーム目のJ1バイ
トに装置IDが割り付けられる。ここでは、マスタノー
ド21の装置IDとして“01”が割り付けられてい
る。この処理は、図9に示すマスタノード21のJ1マ
ルチフレーム挿入部32が行なう。
【0033】一方、図8の(b)に示すようにマスタノ
ード21に隣接するノード22が、前記マルチフレーム
を受信すると、先頭フレームの遅延量測定開始フラグ
“00”を検出してパス26をスルー接続し、且つ3フ
レーム目の装置ID“01”を検出してその値を1つイ
ンクリメントした値“02”を自装置IDとして認識す
る。この処理は、図9に示すノード22のJ1検出部3
3が行なう。
【0034】本例では、ノード22にもJ1マルチフレ
ーム挿入部41が設けられ、J1マルチフレーム挿入部
41は受信したマルチフレームを次のノード23へスル
ー送信する際にその3フレーム目の値を自装置ID“0
2”に書き換える。この手順は他の全てのノード23〜
25で順次実行され、これにより各ノード22〜25は
自装置IDを自動的に取得する。従って、リング建設時
にオペレータや作業員等による各ノード毎の装置ID設
定・確認作業等は不要となり、その際に生じ得る誤設定
や誤操作が防止される。さらに、マスタノード21はリ
ング内のノード数を自動的に確認することができる。
【0035】図10は、本発明の第3の実施例を示した
ものである。また、図11は、第3の実施例においてマ
スタノードが送信する位相認識用の64マルチフレーム
の一例を示している。図10では、リングシステムの建
設時等に、先ずマスタノード21のJ1マルチフレーム
挿入部32が位相認識用の64マルチフレーム信号(図
8参照)の4フレーム目に新たに折り返しを要求するノ
ード番号を付加して送信する。図11に示すように本例
では装置ID“05”が付される。
【0036】ノード25(装置ID“05”)のJ1検
出部33がこのフレームを受信すると、4フレーム目の
折り返しコマンドが自装置宛(装置ID“05”)であ
ることを検出してパス設定部38に折り返しルート27
を選択指示する。その結果、ノード25で折り返された
マルチフレーム信号はノード25(装置ID“05”)
→ノード24→ノード23→ノード22→ノード21の
ルートでマスタノード21のJ1検出遅延量測定部31
に入力される。
【0037】J1検出遅延量測定部31は、これより下
記式(1)を用いてマスタノード1とノード25との間
の位相遅延量を計算する。また、下記式(2)を用いて
ノード24とノード25との間の位相遅延量を計算す
る。他のノード間においても同様に計算される。これよ
り、各ノード間の絶対位相遅延量を自動的に求めること
が可能となる。
【0038】 ノード25〜21間の位相遅延量 = 総遅延量 −(ノード21→22→23 →24→25→24→23→22の遅延量)/2 …(1) ノード24〜25間の位相遅延量 = 総遅延量 −(ノード21→22→23 →24→23→22→21の遅延量)/2−ノード25〜21間の位相遅延量 又は ノード24〜25間の位相遅延量 =(ノード21→22→23→24→25 →24→23→22→21の遅延量)/2−(ノード21→22→23→24→ 23→22→21の遅延量)/2 …(2)
【0039】図12は、本発明の第4の実施例を示して
いる。図12において、マスタノード21が送信する位
相認識用の64マルチフレームの5フレーム目以降(マ
ルチフレーム同期信号“CR”及び“LF”を除く)を
使って、上記により計算した各ノード間の位相遅延量を
他のノードへ通知する。
【0040】ここでは、5フレーム目にリング内の総遅
延量を、6フレーム目にマスタノード21とノード25
との間の遅延量を、7フレーム目に24とノード25と
の間の遅延量を、8フレーム目にノード23とノード2
4との間の遅延量を、9フレーム目にノード22とノー
ド23との間の遅延量を、そして10フレーム目にマス
タノード21とノード22との間の遅延量をそれぞれ設
定している。各ノード22〜25は、この通知を受信す
ることで他のノードとの間の絶対位相遅延量を知ること
ができる。この情報はノード内のメモリ28に記憶され
る。
【0041】図13は本発明の第5の実施例を示したも
のであり、図14は第5の実施例においてマスタノード
が送信する位相認識用の64マルチフレームの一例を示
している。また、図15はデータ読出位相の設定例を示
したものである。図13において、マスタノード21が
送信する位相認識用の64マルチフレームには、図14
に示すようにその62レーム目にパスをアッドしたノー
ドの装置ID“01”が付加される。これにより、宛先
であるドロップ点のノード22では、受信した装置ID
“01”からアッド点がマスタノード21であることを
認識する。
【0042】その結果、ノード22では、先に説明した
第4の実施例によって受信した各ノード間の絶対位相遅
延量のデータを参照して、マスタノード21と自ノード
22との間のイースト及びウエスト側の各ルートから受
信するデータの位相遅延量を計算する。この計算結果に
基づいてパス設定部38を介した無瞬断切替部39から
のデータ読出位相を決定する。
【0043】本例の場合、ノード22は、マスタノード
21のJ1マルチフレーム挿入部32から送出されたマ
ルチフレームがイースト側から1フレームの位相遅延
で、またウエスト側からは34フレーム(=12+5+
7+10フレーム)の位相遅延でノード22へ入力され
るという計算結果を得る。
【0044】これより、ノード22は、図15の(a)
に示すように遅い方(ウエスト側)の位相遅延量をもと
に、それからマルチフレームの半分である32フレーム
目にデータ読出位相を設定する。さらに、図15の
(b)に示すように早い方(イースト側)に遅延調整回
路を挿入することで、双方の位相を一致させる。その結
果、ノード増設/減設時において32フレームまでの位
相量の変動が吸収可能となり、システム運用開始後にお
けるリング構成の変更等の自由度が大幅に向上する。
【0045】図16は、第5の実施例を実行するノード
構成の一例を示したものである。ここでは、本例におい
て特徴的な一部のブロックについてのみ説明する。な
お、説明の容易化のために、ここでは一部のブロック機
能を抜き出して別のブロックとして現しており、図7及
び9における機能ブロックの引用符号とは必ずしも対応
していない。
【0046】図16において、ノード遅延量演算・保持
部51は、J1検出遅延量測定部31で検出されたJ1
バイトのマルチフレーム情報から自ノードと他の各ノー
ドとの間の絶対位相遅延量を演算し、その演算結果を保
持する。J1検出・読出位相制御・位相調整制御部52
は、前記演算結果に基づいて、図15の(a)に示した
ように読出位相を制御し、さらに図15の(b)で示し
たように位相調整部53、56を制御してイースト側と
ウエスト側の双方の位相を一致させる。
【0047】セレクタ54、57は、位相の一致したイ
ースト側又はウエスト側のいずれか一方の受信データを
選択して出力する。無瞬断用RAMは、セレクタ54、
57から出力されたデータを一時バッファリングし、J
1検出・読出位相制御・位相調整制御部52からの制御
によって後段の無瞬断パス切替部39へ出力する。
【0048】図17〜19は、これまで述べた本発明の
各実施例を全体として実行する制御フローの一例を示し
たものである。図17及び18はリング建設時における
制御フロー例を示しており、また図19は運用開始後の
パス設定時の制御フロー例を示している。
【0049】図17において、先ずオペレータがマスタ
ノード21に遅延量測定開始コマンドを入力する(S1
01)。マスタノード21は、未使用の任意パスのパス
オーバーヘッドを使ってJ1マルチフレームの先頭フレ
ームに“00”及び2フレーム目にマルチフレームカウ
ンタ値を挿入する。本例では、このマルチフレームはウ
エスト側に出力される(S102)。
【0050】各ノード22〜25は、マルチフレームの
先頭フレーム“00”を検出すると次の隣接ノードへと
順にパススルーしていく(S106及び107)。マス
タノード21は、リング内を一周して戻ってきたマルチ
フレームの先頭フレーム“00”を検出し、さらにマル
チフレームカウンタ値が先に送出した値と一致すると、
送信したマルチフレームと受信したマルチフレームとの
位相差からリング内総遅延量を算出する(S103及び
104)。
【0051】次に、マスタノード22は、リング内の他
のノード22〜25に装置IDを付与するため、J1マ
ルチフレームの3フレーム目に自装置ID“01”を挿
入して次のノードへ送出する(S105)。各ノード2
2〜25は、受信したマルチフレームの3フレーム目の
値を+1インクリメントし、その値を自装置IDとして
認識し且つ保持してから次のノードへ送出する(S10
8)。
【0052】次に、マスタノード22は、リング内の所
定のノードにパス折り返しを指示するため、J1マルチ
フレームの4フレーム目に前記所定ノードの装置ID
“XX”を挿入して次のノードへ送出する(S10
9)。各ノード22〜25は、自装置ID“XX”を検
出するとパスを折り返しに変更し、それ以外はパススル
ーして次のノードへ送出する(S113)。
【0053】マスタノード22は、送信したマルチフレ
ーム信号と折り返されたマルチフレーム信号との位相比
較によって所定のノード間における位相遅延量を計算す
る。この処理は全ノード間の位相遅延量を計算するまで
繰り返し実行される(S109〜103)。
【0054】次に、マスタノード22は、リング内の他
のノードへ上記測定及び計算結果を通知するため、J1
マルチフレームの5フレーム目以降にその測定及び計算
結果を挿入して次のノードへ送出する(S111及び1
12)。各ノード22〜25は、装置内部のメモリに受
信した測定及び計算結果を格納し、以降のパス設定時に
おける読出位相演算のための情報として活用する(S1
14)。
【0055】図19のパス設定時における制御フロー例
では、パスをアッドするノードがJ1マルチフレームの
62フレーム目に自装置ID“YY”を挿入して送信す
る(S201)。そのパスをドロップする宛先ノードで
は、受信した装置ID“YY”によって発信ノードを特
定し(S202)、特定された発信ノードとの間におけ
るイースト側及びウエスト側の双方のルートの各位相遅
延量を計算して、受信の先後及びその間の位相差を求め
る(S203)。この計算には建設時にマスタノードか
ら通知された各ノード間の絶対位相遅延量の情報が参照
される(図18のS114参照)。
【0056】宛先ノードは、次に位相変動マージンを最
大とすべくイースト側又はウエスト側の遅い方の位相か
ら32マルチフレーム目に読出位相を設定し、早い方の
位相を遅延させて双方の読出位相を一致させる(S20
4及び205)。これによって十分な位相変動マージン
を有する無瞬断切替えが実現される。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によればマ
スタノードがリング内の総遅延量及び各ノード間の遅延
量を絶対遅延量として各ノードに通知する。一方、各ノ
ードでは自動的に取得した装置ID及び通知された遅延
量を使って対応ノード間のパス切替制御を行う。そのた
め各ノードは絶対位相遅延量に基づく無瞬断切替えが可
能となり、nマルチフレームに対しては従来のほぼ倍の
リング規模にまで拡張でき、かつノード増設/減設時に
はn/2マルチフレーム分の遅延量変動幅が許容され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】リングシステムの一例を示した図である。
【図2】位相認識用のマルチフレームの一例を示した図
である。
【図3】従来のパス無瞬断切替機能によるデータ読出位
相の設定例を示した図である。
【図4】本発明の動作原理を示した図である。
【図5】本発明の第1の実施例を示した図である。
【図6】図5の位相認識用マルチフレームの一例を示し
た図である。
【図7】図5のマスタノードと他のノードの一構成例を
示した図である。
【図8】本発明の第2の実施例を示した図である。
【図9】図8のマスタノードと他のノードの一構成例を
示した図である。
【図10】本発明の第3の実施例を示した図である。
【図11】図10の位相認識用マルチフレームの一例を
示した図である。
【図12】本発明の第4の実施例を示した図である。
【図13】本発明の第5の実施例を示した図である。
【図14】図13の位相認識用マルチフレームの一例を
示した図である。
【図15】図13のデータ読出位相の設定例を示した図
である。
【図16】図13のノード構成の一例を示した図であ
る。
【図17】本発明の全体制御フローの一例(1)を示し
た図である。
【図18】本発明の全体制御フローの一例(2)を示し
た図である。
【図19】本発明の全体制御フローの一例(3)を示し
た図である。
【符号の説明】
10〜16、22〜25…ノード 21…マスタノード 26…スルーパス 27…折り返しパス 28…メモリ 31…J1遅延量測定部 32…J1マルチフレーム挿入部 34、37…多重化部 35、36…分離化部 38…パス設定部 39…無瞬断パス切替部 40…低速インタフェース部 51…ノード遅延量演算・保持部 52…J1検出・読出位相制御・位相調整制御部 53、56…位相調整部 54、57…セレクタ 55、58…無瞬断用RAM
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5K031 CA08 CB12 CB20 DB14 EB02 EB05 EB08

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のノードがリング状に接続されたリ
    ングシステムであって、パスオーバーヘッドの所定バイ
    トを用いたマルチフレームによってリング全体の総遅延
    量及び/又は各ノード間の遅延量を絶対位相遅延量とし
    て検出し、前記絶対位相遅延量に基づいて前記ノードの
    無瞬断切替えを行なうことを特徴とする無瞬断切替えリ
    ングシステム。
  2. 【請求項2】 複数のノードがリング状に接続されたリ
    ングシステムにおいて、前記ノードは、パスオーバーヘ
    ッドの所定バイトを用いたマルチフレームによってリン
    グ全体の総遅延量及び/又は各ノード間の遅延量を絶対
    位相遅延量として取得し、前記絶対位相遅延量に基づい
    て無瞬断切替えを行なうことを特徴とする無瞬断切替え
    リングシステムにおけるノード。
  3. 【請求項3】 前記マルチフレーム内の所定フレームの
    情報によって前記取得した絶対位相遅延量、及び/又は
    発信ノードの装置IDを他のノードに通知する、請求項
    2記載のノード。
  4. 【請求項4】 前記マルチフレーム内の所定フレームの
    情報から自ノードの装置IDを取得し、他の所定フレー
    ムの情報によって受信したマルチフレームをパススルー
    又は折り返し接続する、請求項2記載のノード。
  5. 【請求項5】 発信ノードとの間でより大きな絶対位相
    遅延量を有する経路から受信したマルチフレームの後方
    であって前記マルチフレームの半周期付近に受信データ
    の読出位相を設定する、請求項2記載のノード。
JP2002011954A 2002-01-21 2002-01-21 無瞬断切替えリングシステム及びそのノード Withdrawn JP2003218892A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002011954A JP2003218892A (ja) 2002-01-21 2002-01-21 無瞬断切替えリングシステム及びそのノード

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002011954A JP2003218892A (ja) 2002-01-21 2002-01-21 無瞬断切替えリングシステム及びそのノード

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003218892A true JP2003218892A (ja) 2003-07-31

Family

ID=27649306

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002011954A Withdrawn JP2003218892A (ja) 2002-01-21 2002-01-21 無瞬断切替えリングシステム及びそのノード

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003218892A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004114562A1 (ja) * 2003-06-19 2004-12-29 Fujitsu Limited 位相制御方法、位相制御システムおよび位相制御プログラム
JP2011199420A (ja) * 2010-03-17 2011-10-06 Mitsubishi Electric Corp リング状同期ネットワークシステム
KR101490595B1 (ko) * 2012-12-12 2015-02-05 에릭슨 엘지 주식회사 지연시간 등화 방법 및 장치

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004114562A1 (ja) * 2003-06-19 2004-12-29 Fujitsu Limited 位相制御方法、位相制御システムおよび位相制御プログラム
JP2011199420A (ja) * 2010-03-17 2011-10-06 Mitsubishi Electric Corp リング状同期ネットワークシステム
KR101490595B1 (ko) * 2012-12-12 2015-02-05 에릭슨 엘지 주식회사 지연시간 등화 방법 및 장치

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6721268B1 (en) Method and apparatus for multiplex transmission
US8335240B2 (en) Methods and apparatus for aligning a communications frame to a predetermined phase
JP4410921B2 (ja) 回線再配置方法およびそのための回路
US20010046207A1 (en) Transmitting apparatus
US7346081B2 (en) Traffic handling in a protected synchronous communication network
US6122249A (en) Add-drop multiplexing apparatus
EP1180865A1 (en) Sdh transmitter and method for switching frame timing in sdh transmitter
US6256326B1 (en) Pseudo-synchronization prevention method in SDH transmission mode, pseudo-synchronization preventing SDH transmission system, and transmitter-receiver in pseudo-synchronization preventing SDH transmission system
US5737310A (en) Synchronous ring network system
JP2001016240A (ja) 光リングネットワーク
JP2003218892A (ja) 無瞬断切替えリングシステム及びそのノード
JPH11266218A (ja) 位相制御装置及び位相制御方法
JP3168487B2 (ja) 同期確立チェック方法及び伝送装置
JP3104490B2 (ja) 二重化ループlanの従属同期制御方法
JP3364440B2 (ja) Sdh伝送装置
JP2001268089A (ja) Atmセルサービス装置及びその方法
US20040190443A1 (en) Transmission apparatus and concatenation setting method
JP3246473B2 (ja) パス切替制御システム及びパス切替制御方法
JP4312080B2 (ja) 通信方法及び装置
JP2000151536A (ja) 同期デジタルハイアラ―キ(sdh)伝送フレ―ム中でのポインタ処理を改善する方法および回路
JP3409234B2 (ja) アド・ドロップマルチプレクサ装置
JPH08223130A (ja) 無瞬断切替方式
JP4910624B2 (ja) Sdh伝送装置およびそのパス監視方法
US6763038B1 (en) Light transmission equipment
JP5077006B2 (ja) 通信装置、通信システムおよびマッピング方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20050405