JP5441168B2 - デテント脱進機と機械式時計 - Google Patents
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Description
本発明の目的は、従来技術のデテント脱進機よりも脱進機誤差が小さくなるように構成したデテント脱進機を提供することにある。
SEE=Rd−Rn
ここで、
SEE:静的脱進機誤差〔秒/日:sec/day〕;
Rd:脱進機駆動時の一定振り角(任意の定トルク)における歩度〔秒/日:sec/day〕;
Rn:てんぷの自由振動における歩度〔秒/日:sec/day〕。
てんぷが振動中心を通過する前に、作動ばねの先端部が、てんぷの外し石に接触して、てんぷに抵抗を加えることを「死点前の抵抗」と定義し、
てんぷが振動中心を通過する前に、がんぎ車の歯部が、てんぷの振り石に接触して、てんぷの進行方向に対して力を加えることを「死点前の衝撃」と定義し、
てんぷが振動中心を通過した後に、がんぎ車の歯部が、てんぷの振り石を押して、てんぷの進行方向に対して力を加えることを「死点後の衝撃」と定義し、
てんぷが振動中心を通過して、さらに振動中心に向かって戻るときに、作動ばねの先端部が、てんぷの外し石に接触して、てんぷに抵抗を加えることと、てんぷが振動中心を通過して、前記振動中心に向かって戻って、さらに、てんぷが前記振動中心を通過したときに、作動ばねの先端部が、てんぷの外し石に接触して、てんぷに抵抗を加えることを「死点後の抵抗」と定義し、
てんぷが振動中心にある状態において、てんぷの回転中心を原点として、前記作動レバーの回転中心を通る直線を回転基準線と定義している。
図1、図7および図8を参照すると、時計のムーブメント300は、本発明のデテント脱進機100を備えることができるようになっている。本発明のデテント脱進機100は、がんぎ車110と、てんぷ120と、がんぎ車110の歯部112と接触可能な接触平面132Bを含む止め石132を有する作動レバー130とを含む。
次に、図9から図15を参照して、本発明のデテント脱進機の作動について説明する。図9から図15において、図中の(a)は、デテント脱進機の作動状態を示す平面図であり、図中の(b)は、4つの脱進機による衝撃(トルク)および抵抗(トルク)、すなわち、「死点前の衝撃」、「死点前の抵抗」、「死点後の衝撃」、「死点後の抵抗」による歩度の進みへの影響と、歩度の遅れへの影響を示す図である。図9(c)は、外し石124が、前記回転基準線120Dを基準として、がんぎ車110から遠い方向に向かった位置に固定される構成を示す部分平面図である。図9(b)から図15(b)において、横軸は、てんぷ120の回転角度を示し、縦軸は、てんぷ120に加えられる衝撃(トルク)および抵抗(トルク)を示している。ここで、歩度の進みへの影響は右上がりのハッチングにより示されており、歩度の遅れへの影響右下がりのハッチングにより示されている。また、図9(b)から図15(b)において、てんぷ120の振動の「死点」(てんぷの振動中心)は、垂直線(実線)により示されている。図9(b)から図15(b)において、てんぷ120の最大振幅位置は、白丸により示されている。図9(b)から図15(b)において、てんぷ120の現在の位置は、垂直線(太い実線)により示されている。
図9(a)を参照すると、てんぷ120が自由振動することにより、大つば116が矢印A1の方向(反時計回り方向)に回転する。図9(b)を参照すると、てんぷ120は、図9(a)に示す位置から死点(振動中心)に向かって反時計回り方向に回転する。
図10(a)を参照すると、大つば116に固定された外し石124が矢印A1の方向(反時計回り方向)に回転して、片作動ばね140の外し石接触部140Gに接触する。次いで、外し石124が矢印A1の方向(反時計回り方向)に回転し、片作動ばね140が、外し石124に押されて、ばね受突起部130Dを押す。すると、作動レバー130は、矢印A2の方向(時計回り方向)に回転する。がんぎ車110の歯部112の先端部は、止め石132の接触平面132Bの上を摺動する。作動レバー130が矢印A2の方向(時計回り方向)に回転する作動に伴い、作動レバー体134は調整偏心ピン162から離れる。図10(b)を参照すると、てんぷ120が「死点前の抵抗」を受けることにより、歩度が遅れる影響を受ける。図10(a)に示す状態における歩度が遅れる影響の値は、その後に発生する図11(a)に示す状態における「死点後の衝撃」による歩度が遅れる影響の値より小さい値になっている。
図11(a)を参照すると、がんぎ車110の歯部112の先端部は、止め石132の接触平面132Bに接触している。ぜんまいが巻き戻されるときの回転力により回転する表輪列により、がんぎ車110は回転され、がんぎ車110は駆動される。がんぎ車110が矢印A4の方向(時計回り方向)に回転することにより、がんぎ車110の歯部112の先端部は振り石122に接触し、てんぷ120に回転力を伝える。大つば116が矢印A1の方向(反時計回り方向)に所定の角度まで回転すると、外し石124は、片作動ばね140の外し石接触部140Gから離れる。復帰ばね150のばね力により、作動レバー130は、矢印A3の方向(反時計回り方向)に回転して、当初の位置に戻ろうとする。止め石132の接触平面132Bに接触していた、がんぎ車110の歯部112の先端部は止め石132から外れる(がんぎ車110は解除される)。復帰ばね150のばね力により、作動レバー130は、矢印A3の方向(反時計回り方向)に回転して、作動レバー体134は調整偏心ピン162に向かって押し戻される。てんぷ120が「死点前の衝撃」を受けることにより歩度が進む影響を受ける。図11(a)に示す状態における歩度が進む影響の値は、図10(a)に示す状態における「死点後の衝撃」による歩度が遅れる影響の値より大きい値になっている。
図12(a)を参照すると、引き続き、がんぎ車110の歯部112の先端部は振り石122に接触し、てんぷ120に回転力を伝え、てんぷ120は死点(振動中心)を通過して回転する。復帰ばね150のばね力により、作動レバー130の作動レバー体134は調整偏心ピン162に接触する。てんぷ120が「死点後の衝撃」を受けることにより歩度が遅れる影響を受ける。図12(a)に示す状態における歩度が遅れる影響の値は、前述した図11(a)に示す状態における「死点後の衝撃」による歩度が進む影響の値と釣り合うようになっている。
図13(a)を参照すると、てんぷ120が矢印A1の方向(反時計回り方向)に自由振動することにより、がんぎ車110の次の歯部112の先端部は止め石132の接触平面132Bに落下する。図13(b)を参照すると、さらにてんぷ120が自由振動することにより、てんぷ120は、てんぷ120の最大振幅位置を越える。すると、大つば116が矢印A1の方向と反対の方向(時計回り方向)に回転するようになる。
図14(a)を参照すると、大つば116に固定された外し石124が矢印A5の方向(時計回り方向)に回転して、片作動ばね140の外し石接触部140Gに接触する。外し石124が矢印A5の方向(時計回り方向)に回転し、片作動ばね140が、外し石124に押される。このとき、作動ばね140は、作動レバー130のばね受突起部130Dから離れる。したがって、作動レバー130が静止した状態で、片作動ばね140のみが、外し石124により矢印A6の方向(反時計回り方向)に押しだされる。図14(b)を参照すると、てんぷ120が「死点後の抵抗」を受けることにより、歩度が進む影響を受ける。図14(a)に示す状態における歩度が進む影響の値は、前述した図10(a)に示す状態における「死点後の衝撃」による歩度が遅れる影響の値と釣り合うようになっている。
図15(a)を参照すると、大つば116が矢印A5の方向(時計回り方向)に所定の角度まで回転すると、外し石124は、片作動ばね140の外し石接触部140Gから離れる。すると、片作動ばね140は、当初の位置に戻り、てんぷ120は自由振動する。図15(b)を参照すると、さらにてんぷ120が自由振動することにより、てんぷ120は、次の最大振幅位置に向かって回転する。
以下同様に、図9に示す状態から図15に示す状態に至る作動を繰り返すことができる。前述したように、図12(a)に示す状態における歩度が遅れる影響の値は、図11(a)に示す状態における「死点後の衝撃」による歩度が進む影響の値と釣り合うようになっている。また、図14(a)に示す状態における歩度が遅れる影響の値は、前述した図10(a)に示す状態における「死点後の衝撃」による歩度が進む影響の値と釣り合うようになっている。さらに、図12(a)に示す状態における歩度が遅れる影響の値と、図14(a)に示す状態における歩度が遅れる影響の値の総和は、図11(a)に示す状態における歩度が進む影響の値と、図14(a)に示す状態における歩度が進む影響の値と、前述した図10(a)に示す状態における歩度が進む影響の値の総和と釣り合うように構成するのが特に好ましい。このように構成することにより、本発明のデテント脱進機は、従来のデテント脱進機と比較して、脱進機誤差が非常に小さくなるように構成することができる。
本発明のデテント脱進機において、外し石124は、前記回転基準線120Dを基準として、がんぎ車110から遠い方向に向かった位置に固定されるのが好ましい。また、本発明のデテント脱進機において、外し石124は、がんぎ車110から遠い方向に向かって、前記回転基準線120Dから10度回転した位置と、前記回転基準線120Dから50度回転した位置との間に固定されるのが更に好ましい。また、本発明のデテント脱進機において、外し石124は、がんぎ車110から遠い方向に向かって、前記回転基準線120Dから、ほぼ30度回転した位置に固定される更に一層好ましいことがわかっている。
次に、図23から図30を参照して、比較例1のデテント脱進機の作動について説明する。比較例1のデテント脱進機の構成は、従来のデテント脱進機の構成に対応するものであり、歩度が遅れになる死点位置に構成されたてんぷを含むものである。図23から図30において、図中の(a)は、デテント脱進機の作動状態を示す平面図であり、図中の(b)は、4つの脱進機による衝撃(トルク)および抵抗(トルク)、すなわち、「死点前の衝撃」、「死点前の抵抗」、「死点後の衝撃」、「死点後の抵抗」による歩度の進みへの影響と、歩度の遅れへの影響を示す図である。
図23(a)を参照すると、てんぷ820が自由振動することにより、大つば116Gが矢印A1の方向(反時計回り方向)に回転する。図23(b)を参照すると、てんぷ120Gは、図9(a)に示す位置から死点(振動中心)に向かって反時計回り方向に回転する。
図24(a)を参照すると、大つば116Gに固定された外し石124Gが矢印A1の方向(反時計回り方向)に回転して、片作動ばね140Gの外し石接触部に接触する。
(3・3)作動その3:
図25(a)を参照すると、次いで、外し石124Gが矢印A1の方向(反時計回り方向)に回転し、片作動ばね140Gが、外し石124Gに押されて、ばね受突起部を押す。すると、作動レバー130Gは、矢印A2の方向(時計回り方向)に回転する。がんぎ車110Gの歯部の先端部は、止め石112Gの接触平面の上を摺動する。作動レバー130Gが矢印A2の方向(時計回り方向)に回転する作動に伴い、作動レバー体は調整偏心ピンから離れる。図25(b)を参照すると、てんぷ120Gが「死点後の抵抗」を受けることにより、歩度が進む影響を受ける。図25(a)に示す状態における歩度が進む影響の値は、その後に発生する図26(a)に示す状態における「死点後の衝撃」による歩度が遅れる影響の値より小さい値になっている。
図26(a)を参照すると、がんぎ車110Gの歯部の先端部は、止め石112Gの接触平面に接触している。ぜんまいが巻き戻されるときの回転力により回転する表輪列により、がんぎ車110Gは回転され、がんぎ車110Gは駆動される。がんぎ車110Gが矢印A4の方向(時計回り方向)に回転することにより、がんぎ車110Gの歯部の先端部は振り石112Gに接触し、てんぷ120Gに回転力を伝える。大つば116Gが矢印A1の方向(反時計回り方向)に所定の角度まで回転すると、外し石124Gは、片作動ばね140Gの外し石接触部から離れる。復帰ばね150Gのばね力により、作動レバー130Gは、矢印A3の方向(反時計回り方向)に回転して、当初の位置に戻ろうとする。止め石112Gの接触平面Bに接触していた、がんぎ車110Gの歯部の先端部は止め石112Gから外れる(がんぎ車110Gは解除される)。復帰ばね150Gのばね力により、作動レバー130Gは、矢印A3の方向(反時計回り方向)に回転して、作動レバー体は調整偏心ピンに向かって押し戻される。てんぷ120Gが「死点後の衝撃」を受けることにより歩度が遅れる影響を受ける。図26(a)に示す状態における歩度が遅れる影響の値は、図25(a)に示す状態における「死点後の抵抗」による歩度が進む影響の値より大きい値になっている。
図27(a)を参照すると、てんぷ120Gが矢印A1の方向(反時計回り方向)に自由振動することにより、てんぷ120Gは、てんぷ120Gの最大振幅位置に向かって回転する。
図28(a)を参照すると、さらに、てんぷ120Gが自由振動することにより、てんぷ120Gは、てんぷ120Gの最大振幅位置を越える。すると、大つば116Gが矢印A5の方向(時計回り方向)に回転するようになる。大つば116Gに固定された外し石124Gが矢印A5の方向(時計回り方向)に回転して、片作動ばね140Gの外し石接触部に接触する。外し石124Gが矢印A5の方向(時計回り方向)に回転し、片作動ばね140Gが、外し石124Gに押される。このとき、作動ばね140Gは、作動レバー130Gのばね受突起部から離れる。したがって、作動レバー130Gが静止した状態で、片作動ばね140Gのみが、外し石124Gにより矢印A6の方向(反時計回り方向)に押しだされる。図28(b)を参照すると、てんぷ120Gが「死点前の抵抗」を受けることにより、歩度が遅れる影響を受ける。
図29(a)を参照すると、てんぷ120Gが矢印A5の方向(時計回り方向)に自由振動することにより、がんぎ車110Gの次の歯部の先端部は止め石112Gの接触平面に落下する。がんぎ車110Gの歯部の先端部は振り石112Gに接触し、てんぷ120Gに回転力を伝え、てんぷ120Gは死点(振動中心)を通過して回転する。復帰ばね150Gのばね力により、作動レバー130Gの作動レバー体は調整偏心ピンに接触する。てんぷ120Gが「死点後の抵抗」を受けることにより歩度が進む影響を受ける。図29(a)に示す状態における歩度が進む影響の値は、前述した図26(a)に示す状態における「死点後の衝撃」による歩度が進む影響の値より小さい値になっている。
図30(a)を参照すると、さらに、てんぷ120Gが自由振動することにより、てんぷ120Gは、次の死点に向かって回転する。
以下同様に、図23に示す状態から図30に示す状態に至る作動を繰り返すようになってい。前述したように、図26(a)に示す状態における歩度が遅れる影響の値は、図25(a)に示す状態における「死点後の抵抗」による歩度が進む影響の値より大きい値になっている。また、前述したように、図26(a)に示す状態における歩度が遅れる影響の値は、図28(a)に示す状態における「死点後の抵抗」による歩度が進む影響の値より大きい値になっている。そして、図26(a)に示す状態における歩度が遅れる影響の値と、図28(a)に示す状態における「死点前の抵抗」による歩度が遅れる影響の値を合計した値は、図25(a)に示す状態における「死点後の抵抗」による歩度が進む影響の値と、図29(a)に示す状態における「死点後の抵抗」による歩度が進む影響の値を合計した値より大きい値になっている。したがって、この比較例1のデテント脱進機は、歩度が遅れる影響が大きいものであり、本発明のデテント脱進機と比較して、脱進機誤差が大きいものである。
次に、図31から図37を参照して、比較例2のデテント脱進機の作動について説明する。比較例2のデテント脱進機の構成は、歩度が進みになる死点位置に構成されたてんぷを含むものである。図31から図37において、図中の(a)は、比較例のデテント脱進機の作動状態を示す平面図であり、図中の(b)は、4つの脱進機による衝撃(トルク)および抵抗(トルク)、すなわち、「死点前の衝撃」、「死点前の抵抗」、「死点後の衝撃」、「死点後の抵抗」による歩度の進みへの影響と、歩度の遅れへの影響を示す図である。図31(c)は、外し石124Hが、回転基準線120DHを基準として、がんぎ車110Hから遠い方向に向かった位置であって、回転基準線120DHから反時計回り方向に60度の位置に固定されている構成を示す部分平面図である。図31(b)から図37(b)において、横軸は、てんぷ120Hの回転角度を示し、縦軸は、てんぷ120Hに加えられる衝撃(トルク)および抵抗(トルク)を示している。ここで、歩度の進みへの影響は右上がりのハッチングにより示されており、歩度の遅れへの影響右下がりのハッチングにより示されている。また、図31(b)から図37(b)において、てんぷ120Hの振動の「死点」(てんぷの振動中心)は、垂直線(実線)により示されている。図31(b)から図37(b)において、てんぷ120Hの最大振幅位置は、白丸により示されている。図31(b)から図37(b)において、てんぷ120Hの現在の位置は、垂直線(太い実線)により示されている。
図31(a)を参照すると、てんぷ120Hが自由振動することにより、大つば116Hが矢印A1の方向(反時計回り方向)に回転する。図31(b)を参照すると、てんぷ120Hは、図31(a)に示す位置から死点(振動中心)に向かって反時計回り方向に回転する。
図32(a)を参照すると、大つば116Hに固定された外し石124Hが矢印A1の方向(反時計回り方向)に回転して、片作動ばね140Hの外し石接触部に接触する。次いで、外し石124Hが矢印A1の方向(反時計回り方向)に回転し、片作動ばね140Hが、外し石124Hに押されて、ばね受突起部を押す。すると、作動レバー130Hは、矢印A2の方向(時計回り方向)に回転する。がんぎ車110Hの歯部の先端部は、止め石132Hの接触平面の上を摺動する。作動レバー130Hが矢印A2の方向(時計回り方向)に回転する作動に伴い、作動レバー体は調整偏心ピンから離れる。図32(b)を参照すると、てんぷ120Hが「死点前の抵抗」を受けることにより、歩度が遅れる影響を受ける。図32(a)に示す状態における歩度が遅れる影響の値は、その後に発生する図33(a)に示す状態における「死点前の衝撃」による歩度が進む影響の値より小さい値になっている。
図33(a)を参照すると、がんぎ車110Hの歯部の先端部は、止め石132Hの接触平面に接触している。ぜんまいが巻き戻されるときの回転力により回転する表輪列により、がんぎ車110Hは回転され、がんぎ車110Hは駆動される。がんぎ車110Hが矢印A4の方向(時計回り方向)に回転することにより、がんぎ車110Hの歯部の先端部は振り石122Hに接触し、てんぷ120Hに回転力を伝える。大つば116Hが矢印A1の方向(反時計回り方向)に所定の角度まで回転すると、外し石124Hは、片作動ばね140Hの外し石接触部から離れる。復帰ばね150Hのばね力により、作動レバー130Hは、矢印A3の方向(反時計回り方向)に回転して、当初の位置に戻ろうとする。止め石132Hの接触平面に接触していた、がんぎ車110Hの歯部の先端部は止め石132Hから外れる(がんぎ車110は解除される)。復帰ばね150Hのばね力により、作動レバー130Hは、矢印A3の方向(反時計回り方向)に回転して、作動レバー体は調整偏心ピンに向かって押し戻される。てんぷ120Hが「死点前の衝撃」を受けることにより歩度が進む影響を受ける。図33(a)に示す状態における歩度が進む影響の値は、図32(a)に示す状態における「死点前の抵抗」による歩度が遅れる影響の値より大きい値になっている。
図34(a)を参照すると、引き続き、がんぎ車110Hの歯部の先端部は振り石122Hに接触し、てんぷ120Hに回転力を伝え、てんぷ120Hは死点(振動中心)を通過して回転する。復帰ばね150Hのばね力により、作動レバー130Hの作動レバー体は調整偏心ピンに接触する。
図35(a)を参照すると、てんぷ120Hが矢印A1の方向(反時計回り方向)に自由振動することにより、がんぎ車110Hの次の歯部の先端部は止め石132Hの接触平面に落下する。
図36(a)を参照すると、さらに、てんぷ120Hが自由振動することにより、てんぷ120Hは、てんぷ120Hの最大振幅位置を越える。すると、大つば116Hが矢印A1の方向と反対の方向(時計回り方向)に回転するようになる。大つば116Hに固定された外し石124Hが矢印A5の方向(時計回り方向)に回転して、片作動ばね140Hの外し石接触部に接触する。外し石124Hが矢印A5の方向(時計回り方向)に回転し、片作動ばね140Hが、外し石124Hに押される。このとき、作動ばね140Hは、作動レバー130Hのばね受突起部から離れる。したがって、作動レバー130Hが静止した状態で、片作動ばね140Hのみが、外し石124Hにより矢印A6の方向(反時計回り方向)に押しだされる。図36(b)を参照すると、てんぷ120Hが「死点後の抵抗」を受けることにより、歩度が進む影響を受ける。図36(a)に示す状態における歩度が進む影響の値は、前述した図33(a)に示す状態における「死点前の衝撃」による歩度が進む影響の値より小さい値になっている。
図37(a)を参照すると、大つば116Hが矢印A5の方向(時計回り方向)に所定の角度まで回転すると、外し石124Hは、片作動ばね140Hの外し石接触部から離れる。すると、片作動ばね140Hは、当初の位置に戻り、てんぷ120Hは自由振動する。図37(b)を参照すると、さらに、てんぷ120Hが自由振動することにより、てんぷ120Hは、次の最大振幅位置に向かって回転する。
以下同様に、図31に示す状態から図37に示す状態に至る作動を繰り返すことができる。前述したように、図33(a)に示す状態における歩度が遅れる影響の値は、図32(a)に示す状態における歩度が遅れる影響の値より大きい値になっている。また、図33(a)に示す状態における歩度が遅れる影響の値は、図36(a)に示す状態における歩度が遅れる影響の値より大きい値になっている。さらに、図33(a)に示す状態における歩度が進む影響の値は、図32(a)に示す状態における歩度が遅れる影響の値と、図36(a)に示す状態における歩度が遅れる影響の値の合計より大きい値になっている。したがって、この比較例2のデテント脱進機は、歩度が進む影響が大きいものであり、本発明のデテント脱進機と比較して、脱進機誤差は大きいものである。
図18(a)および図19(a)を参照すると、従来のデテント脱進機の構成に対応する比較例1のデテント脱進機は、歩度が遅れになる影響が、歩度が進みになる影響より大きいものである。この比較例1の構成において、一般的に、歩度の大幅な遅れが生じる場合は、てんぷが死点位置を越えた後に作動レバーの解除によりてんぷに加えられる抵抗(トルク)と、がんぎ車からてんぷに加えられる衝撃(トルク)とが生じて終了する。一方、この比較例1の構成において、片作動ばねの解除によりてんぷに加えられる抵抗(トルク)は、てんぷが死点位置を越える前に発生する。
本発明のデテント脱進機に関して、通常の腕時計のサイズと比較して拡大したサイズで構成した脱進機部分の拡大モデルを作成して比較実験を行った。
この拡大モデルにおける主要構成部品の寸法は以下のとおりである。
・がんぎ車の直径:41(mm);
・てんぷの慣性モーメント:5.329*10-5 (kg・m2 );
・外し石の先端部の軌跡の直径:7.19(mm);
・振り石の先端部の軌跡の直径:27.39(mm);
・がんぎ車の回転中心とてんぷの回転中心との間の中心距離:33.2(mm);
・てんぷの回転中心と作動レバーの回転中心との間の中心距離:56.32(mm);
・片作動ばねのばね部の直線部の長さ:32.15(mm);
・衝撃角:34(度);
・作動レバー又は片作動ばねから外し石が抵抗を受ける位置のてんぷ回転中心からの距離:7.07(mm)。
図16を参照すると、脱進機の拡大モデルでの実験結果を示すグラフが示されている。図16は、上記条件において、てんぷの死点位置を0度(従来技術に対応する位置)、+20度(本発明の実施形態における1つの補正例に対応する位置)、−20度(本発明の実施形態における1つの補正例と逆方向に設定した比較例)の3パラメータに変化させて、各々の死点位置において、てんぷが、がんぎ車から受ける衝撃トルクを0.403〔mN・m〕、0.3628〔mN・m〕、0.3225〔mN・m〕、0.282〔mN・m〕、0.2419〔mN・m〕、0.202〔mN・m〕、0.1613〔mN・m〕、0.1209〔mN・m〕の8点に変化させたときの、がんぎ車から受ける衝撃トルクと、てんぷの周期変化を示した図である。図16において、横軸は、がんぎ車のトルク(mN・m)を示し、縦軸は、てんぷの平均周期(sec)を示している。
この拡大モデルでの実験において、てんぷが、がんぎ車から受ける衝撃トルクの各々の値において、てんぷの自由減衰振動周期に対して死点位置の補正を行った場合、てんぷの振動周期の変化を小さく抑えることができるかどうかを確認している。
この拡大モデルでの実験を行った結果、てんぷの死点位置を+20度に補正を行うことにより、てんぷの自由減衰振動周期に対して、てんぷの振動周期の変化を小さく抑えることができることを確認することができた。また、てんぷの死点位置を+20度に補正を行うことにより、トルク変化に伴うてんぷの振動周期の変動を抑制する効果があることを確認することができた。
本発明のデテント脱進機に関して、シミュレーションモデルを設計して比較検討を行った。
1自由度摩擦系及び粘性系の自由振動を示す運動方程式は、以下の数式(1)で示される。
θ:てんぷの回転角(rad);
I:てんぷの慣性モーメント(kg・mm2 );
F:粘性係数(kg・m2 /s);
k:ひげぜんまいのばね定数(kg・m2 /s2 );
R:固体摩擦抵抗(kg・m2 /s2 );
T:1周期の間にてんぷに加えられる、がんぎ車からの衝撃トルクと、てんぷが受ける作動レバー解除、及び、片作動ばね解除時の抵抗トルクの総和(kg・m2 /s2 )。
各構成部品の寸法は、通常の腕時計の部品寸法に概略対応するように設定している。
・がんぎ車の歯数:15枚;
・作動レバー解除時にてんぷが受ける抵抗トルク:0.252*10-6 N・m;
・片作動ばね解除時にてんぷが受ける抵抗トルク:0.044*10-6 N・m。
図17を参照すると、脱進機のシミュレーションモデルでのシミュレーション結果を示すグラフが示されている。図17は、上記条件において、てんぷの補正された死点位置を+10度、+30度、+50度の3パラメータに変化させて、てんぷの振り角が200度以上のときにおける、時計の歩度(1日において時計が遅れるか進む秒数:sec/day)が50秒/日(sec/day)の値をシミュレーションした結果を示した図である。図17において、横軸は、てんぷの振り角(deg)を示し、縦軸は、時計の歩度(sec/day)を示している。
このシミュレーションにおいて、てんぷの振り角が200度以上のとき、時計の歩度(1日において時計が遅れるか進む秒数:sec/day)が50秒/日(sec/day)以内に収まるかどうかを確認している。
このシミュレーションを行った結果、てんぷの死点位置を+10度から+50度の間に設定するように補正を行うことにより、てんぷの振り角が200度以上のときに、時計の歩度を50秒/日(sec/day)以内に収めることができることを確認することができた。
上記実験結果と上記シミュレーション結果から、一般的な実用歩度(てんぷの振り角が200度以上のときに、時計の歩度を50秒/日(sec/day)以内に収める)を満たす範囲として、てんぷの死点位置の補正量として、+10度から+50度に設定することができることが確認された。また、上記実験結果と上記シミュレーション結果から、一般的なてんぷの死点位置の補正量としては+20度から+30度が適性範囲であることが確認された。また、てんぷが受ける抵抗トルクが上述した値以外の値において同様なシミュレーションを実施した結果からも、てんぷの死点位置の補正量として、+20度から+30度が適性範囲であることが確認されている。
さらに、本発明は、機械式時計の動力源を構成するぜんまいと、前記ぜんまいが巻き戻されるときの回転力により回転する表輪列と、前記表輪列の回転を制御するための脱進機とを備えるように構成された機械式時計において、前記脱進機が、上記のデテント脱進機で構成されることを特徴としている。この構成により、脱進機誤差が非常に小さく、脱進機の力の伝達効率がよい機械式時計を実現することができる。また、本発明の機械式時計は、ぜんまいを小さくすることができ、或いは、同じサイズの香箱を用いたときには長時間持続の機械式時計を達成することができる。
110 がんぎ車
118 ひげぜんまい
120 てんぷ
122 振り石
124 外し石
130 作動レバー
132 止め石
140 片作動ばね
150 復帰ばね
170 地板
300 ムーブメント(機械体)
320 香箱車
325 二番車
326 三番車
327 四番車
Claims (6)
- がんぎ車(110)と、がんぎ車(110)の歯部と接触可能な振り石(122)および外し石(124)を有するてんぷ(120)と、がんぎ車(110)の歯部と接触可能な止め石(132)を有する作動レバー(130)とを含む時計用のデテント脱進機(100)において、
てんぷが振動中心を通過する前に、作動ばねの先端部が、てんぷの外し石に接触して、てんぷに抵抗を加えることを「死点前の抵抗」と定義し、
てんぷが振動中心を通過する前に、がんぎ車の歯部が、てんぷの振り石に接触して、てんぷの進行方向に対して力を加えることを「死点前の衝撃」と定義し、
てんぷが振動中心を通過した後に、がんぎ車の歯部が、てんぷの振り石を押して、てんぷの進行方向に対して力を加えることを「死点後の衝撃」と定義し、
てんぷが振動中心を通過して、さらに振動中心に向かって戻るときに、作動ばねの先端部が、てんぷの外し石に接触して、てんぷに抵抗を加えることと、てんぷが振動中心を通過して、前記振動中心に向かって戻って、さらに、てんぷが前記振動中心を通過したときに、作動ばねの先端部が、てんぷの外し石に接触して、てんぷに抵抗を加えることを「死点後の抵抗」と定義し、
てんぷ(120)が振動中心にある状態において、てんぷ(120)の回転中心(120C)を原点として、前記作動レバー(130)の回転中心(130A)を通る直線を回転基準線(120D)と定義したときに、
前記「死点前の衝撃」により生じるてんぷの回転運動への影響、および、前記「死点後の抵抗」により生じるてんぷの回転運動への影響の合計により構成される時計の歩度を進ませる影響の総和と、前記「死点前の抵抗」により生じるてんぷの回転運動への影響、および、前記「死点後の衝撃」により生じるてんぷの回転運動への影響の合計により構成される時計の歩度を遅らせる影響の総和とが釣り合うように、前記外し石(124)は、前記回転基準線(120D)を基準として、前記がんぎ車(110)から遠い方向に向かった位置に固定される、
ことを特徴とするデテント脱進機。 - 前記外し石(124)は、前記がんぎ車(110)から遠い方向に向かって、前記回転基準線(120D)から10度回転した位置と、前記回転基準線(120D)から50度回転した位置との間に固定されることを特徴とする、請求項1に記載のデテント脱進機。
- 前記外し石(124)は、前記がんぎ車(110)から遠い方向に向かって、前記回転基準線(120D)から、20度から30度回転した位置に固定されることを特徴とする、請求項1に記載のデテント脱進機。
- 機械式時計の動力源を構成するぜんまいと、前記ぜんまいが巻き戻されるときの回転力により回転する表輪列と、前記表輪列の回転を制御するための脱進機とを備えるように構成された機械式時計において、前記脱進機が、請求項1から3のいずれか1項に記載のデテント脱進機で構成されることを特徴とする機械式時計。
- 前記てんぷ(120)は、ひげぜんまい(118)を含み、前記ひげぜんまい(118)の外端部は、てんぷ受に対して回転可能なように設けられたひげ持ち(175)に固定され、前記てんぷ受に対して前記ひげ持ち(175)を回転させることにより、前記回転基準線(120D)に対する前記外し石(124)の位置と、振り石(122)の位置を変えることができるように構成されることを特徴とする、請求項4に記載の機械式時計。
- 前記ひげ持ちを回転させることができる範囲を指示するための回転可能範囲指示手段を備えることを特徴とする、請求項5に記載の機械式時計。
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