JP5440317B2 - 記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、記録装置に関するものである。
従来では、被記録媒体において、何らかの原因によってカールが生じた場合の対策として、被記録媒体の両側部に薄い樹脂シートからなる押さえ部材を設け、押さえ部材とプラテンの媒体支持面との間に形成された隙間に被記録媒体を挿入することにより、カールに起因する不具合を回避する技術が提供されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平8−197799号公報
しかしながら、上述したような従来技術には、以下のような問題が存在する。
押さえ部材の浮き上がり対策が講じられていないため、不測の事態が生じた場合には、押さえ部材や被記録媒体が浮き上がり、記録ヘッドと接触してしまい所定の記録処理に支障を来すという問題を生じさせてしまう。
本発明は、以上のような点を考慮してなされたもので、記録処理を円滑に実行できる記録装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために本発明は、以下の構成を採用している。
本発明の記録装置は、媒体支持面で被記録媒体の裏面を吸着保持する媒体支持部を有する記録装置であって、前記被記録媒体の搬送方向と略直交する方向の側縁部において前記被記録媒体を覆って保持する保持部材と、前記保持部材の端部を前記搬送方向に引っ張る引張装置と、を備え、前記引張装置は、前記媒体支持部に対して前記搬送方向の外側で、前記媒体支持面よりも下方に配置されることを特徴とするものである。
従って、本発明の記録装置では、下方に向く力が保持部材に加わるため、保持部材は浮き上がることなく上方から保持部材の側縁部を覆って保持することができ、記録ヘッドと接触する等の不具合を生じさせることなく記録処理を円滑に実行することが可能になる。
上記の記録装置においては、前記引張装置による前記保持部材に対する引張力を検出する検出装置を有する構成を好適に採用できる。
これにより、本発明では、保持部材に所定の引張力(張力)が作用しているか否かを容易に確認することができ、円滑な記録処理を継続して実施できる。
上記の記録装置における前記引張装置としては、前記保持部材の端部に接続される接続部と、該接続部を前記保持部材の引張方向に付勢する付勢部材とを有し、前記検出装置としては、前記保持部材に対する引張力と前記付勢部材の付勢力との差に応じてON/OFFが切り替えられるスイッチ装置を有する構成を好適に採用できる。
これにより、本発明では、例えば前記保持部材に対する引張力が所定範囲ではスイッチ装置がON状態となり、引張力が所定範囲から外れたときに付勢部材の付勢力によりスイッチ装置がOFF状態となるように用いることで、スイッチ装置のON/OFFにより、保持部材に対する引張状態を容易に検出することができる。
また、上記の記録装置における前記保持部材としては、前記媒体支持部の前記搬送方向の端縁と対向する位置に、前記被記録媒体を非被覆とする切り欠き形状を有する構成を好適に採用できる。
これにより、本発明では、媒体支持部の搬送方向の端縁に位置する被記録媒体は、保持部材に被覆されず、当該端縁から外側下方に向かう保持部材による押圧力を受けない。そのため、本発明では、例えば被記録媒体がラベル用紙等の二層構造で糊等の接着剤を有する場合に、上記押圧力により接着剤がはみ出して媒体支持部に付着して、被記録媒体を汚してしまうことを回避できる。
本発明に係るプリンターの全体の概略を示す側面図。 本発明に係るカール押さえ手段の概略を示す平面図。 (A)(B)は本発明のカール押さえ手段の作用を示す正面断面図。 引張装置70の要部詳細を示す平面図。 引張装置70の要部詳細を示す断面図。
以下、本発明の記録装置の実施の形態を、図1ないし図5を参照して説明する。
なお、以下の実施の実施形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、実際の構造と各構造における縮尺や数等を異ならせている。
図1に示すのは、本発明に係る「記録装置」の一例として示される「液体噴射装置」としてのインクジェットプリンター(以下「プリンター」と言う)1の全体の概略を示す側面図である。また、図2に示すのは、本発明に係るカール押さえ手段の概略を示す平面図である。
ここで、液体噴射装置とは、液体噴射ヘッドとしての記録ヘッドから記録紙等の被記録材へインクを噴射して被記録材への記録を実行するインクジェット式噴射装置や、複写機及びファクシミリ等の記録装置に用いられ、インクに代えて特定の用途に対応する液体を前述した記録ヘッドに相当する液体噴射ヘッドから、被記録材に相当する被噴射材に噴射して、液体を被噴射材に付着させて記録する記録装置に含まれるものである。
またさらに、液体噴射ヘッドとしては、前述した記録ヘッド以外に、液晶ディスプレイ等のカラーフィルタ製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイや面発光ディスプレイ(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド、精密ピペットとしての試料を噴射する試料噴射ヘッド等が挙げられる。
図1および図2に示す如く、プリンター1は、給送部10と、記録部20と、排出部40とを備えている。このうち、給送部10は、被噴射媒体および被記録媒体の一例であるロール紙Rを記録部20へ給送することができるように設けられている。
具体的には、ロール媒体ホルダ11を有し、ロール媒体ホルダ11がロール状のロール紙Rを保持している。そして、ロール状のロール紙Rを回動させることにより、送り方向下流側(搬送方向;Y軸の矢印方向)の記録部20へ第1ローラ12を介してロール状態を解いた状態のロール紙Rを給送することができるように構成されている。
尚、本実施形態では、被記録媒体の一例としてロール紙Rを挙げて説明するが、単票紙やフィルム材でもよいのは勿論である。
また、記録部20は、給送部10から送られたロール紙Rに対して液体(流体)の一例であるインクを吐出して記録を実行することができるように設けられている。
具体的には、媒体支持部であるプラテン24と、キャリッジ21と、記録ヘッド22と、カール押さえ手段30とを有している。このうち、プラテン24は、支持面(媒体搬送面)24aにおいてロール紙Rを裏面から支持することができるように設けられている。
また、キャリッジ21は、プラテン24と対向し、図示しない第1ガイド軸に案内されながら、図示しないキャリッジモーターの動力によって、ロール紙Rの送り方向Yに移動することができるように設けられている。
尚、図1に示すのは、プラテン24より送り方向上流側へ退避した状態である。キャリッジ21がプラテン24より上流側へ移動可能に設けられているのは、後述するカール押さえ部材31の取り付け・取り外しおよび幅方向Xへの移動をオペレーターが容易に行うことができるようにするためである。
記録ヘッド22は、キャリッジ21に設けられ、送り方向Yにおいてキャリッジ21と一体に移動することができるように設けられている。さらに、記録ヘッド22は、ロール紙Rの幅方向であるX方向において、キャリッジ21に対して相対的に移動することができるように構成されている。具体的には、図示しない第2ガイド軸に案内されながら、図示しない記録ヘッドモーターの動力によって、幅方向Xに移動することができるように設けられている。即ち、記録ヘッド22は、プラテン24と対向する範囲において、送り方向Yおよび幅方向Xへ2次元で移動することができるように構成されている。そして、記録ヘッド22におけるプラテン24と対向する面に設けられたノズル列23からインクを吐出することにより、ロール紙Rに対する記録処理を実行することができる。
またさらに、プラテン24には、吸引手段28、圧力室27、複数の吸引孔26、26…および加熱手段25が設けられている。このうち、吸引手段28は、圧力室27の内部の空気を吸引して負圧にすることができるように設けられている。具体的には、一例である軸流ファン29を有し、軸流ファン29が圧力室27の内部の空気を吸引するように構成されている。
また、圧力室27は、プラテン24におけるロール紙Rを支持する側である鉛直方向上方(Z軸の矢印方向)に設けられた複数の吸引孔26、26…と繋がっている。従って、吸引手段28の吸引により、複数の吸引孔26、26…を介してプラテン24の上方の空気を吸引することができる。
尚、本実施形態では、吸引孔26、26…をプラテン24の全領域に設けたが、少なくとも、ロール紙Rの両側側端R1、R1および一対のカール押さえ部材31、31と対向する範囲に設ければよい。
また、加熱手段25は、プラテン24上のロール紙Rを加熱することができるように設けられている。記録実行に伴い、ロール紙Rの表面に着弾したインクの乾燥を促進するためである。具体的には、一例であるニクロム線25aを有している。ニクロム線25aは、プラテン24全領域の内部に、プラテン24の上面から一定の距離となるように配設されている。そして、通電されることにより、ニクロム線25a自体が発熱し、プラテン24を介して接触しているプラテン24上のロール紙Rの裏面へ熱を伝導することができる。
ここで、ニクロム線25aは、プラテン24の全領域に設けられているので、プラテン24の全領域において発熱することができる。そして、プラテン24上は、凹凸のない滑らかな面となっているので、プラテン24の上面は、ロール紙Rと均一に接触することができる。また、ニクロム線25aからプラテン24の上面までの距離は一定である。従って、プラテン24上のロール紙Rに対して熱を均一に伝導することができる。即ち、ロール紙Rを均一に温めることができる。
その結果、ロール紙Rの同じ箇所にインクを重ねて吐出する所謂、重ね打ちを実行してもインクが濁ったり、滲んだりする虞がない。即ち、重ねてインクを吐出するときまでに、前に吐出したインクを既に乾燥させておくことができるので、重ね打ちを実行してもインクが濁ったり、滲んだりする虞がない。また、記録時にロール紙Rに着弾したインクをすぐに乾燥させることができるので、後述する排出部40において巻き取られても、ロール紙Rの表面のインクが先行するロール紙Rの裏面に付着する虞がない。
カール押さえ手段30は、ロール紙Rの幅方向の側縁部R1を押さえて保持することにより、ロール紙Rの側端R1がカールしてプラテン24から離間する力である所謂、浮き上がり力に対抗する。そして、ロール紙Rの側端R1の浮き上がりを防止するように構成されている。具体的には、カール押さえ手段30は、プラテン24と、可撓性素材で一例としてフィルム状に形成された一対のカール押さえ部材(保持部材)31、31と、複数の吸引孔26、26…と、吸引手段28とから構成されている。
詳しくは、後述するようにロール紙Rの側縁部R1において、プラテン24と、カール押さえ部材31、31と、ロール紙Rとによって密閉空間A(図3(A)参照)が構成される。そして、吸引孔26、26…を介して吸引手段28が該密閉空間Aの内部の空気を吸引することにより、カール押さえ部材31、31がロール紙Rの側縁部R1を上から押さえ付けるように作用する。
本実施例では、カール押さえ部材31、31は、柔軟性および可撓性を有した帯状の薄いフィルム状に形成されている。ヤング率は10000MPa(メガパスカル)以下であり、厚みは0.5mm以下である。素材は、例えば「ポリイミド」等が挙げられる。
図3は、プラテン24においてX方向に沿って断面した図である。
この図に示すように、各カール押さえ部材31、31は、プラテン24上にロール紙Rとは間隔をあけて配置されるベース部51と、ベース部51上に設けられベース部51から支持面24a上に延出してロール紙Rの側縁部R1を被覆し、支持面24aとの間でロール紙Rを保持する保持部52とを有している。
図2に示すように、各カール押さえ部材31における保持部52は、プラテン24のY方向両側の端縁と対向する位置に、ロール紙Rの端縁部R1を非被覆として解放状態とする切り欠き形状の切欠部52aがそれぞれ形成されている。
図1及び図2に示すように、プラテン24より送り方向(搬送方向)上流側(−Y側)には、第1カール押さえ取り付け部35が配設されている。一方、プラテン24より送り方向下流側(+Y側)には、第2カール押さえ取り付け部36が配設されている。
一対のカール押さえ部材31、31の一端は、固定用ピン37および固定用補助部材38によって、第1カール押さえ取り付け部35に取り付けられている。具体的には、第1カール押さえ取り付け部35において幅方向Xへ延設された第1長穴部35aに、固定用ピン37が嵌合することにより、カール押さえ部材31、31の一端はX方向の位置が調整可能な状態で取り付けられる。
一方、一対のカール押さえ部材31、31の他端は、前記一端と同様に固定用ピン37および固定用補助部材38によって、第2カール押さえ取り付け部36に取り付けられている。第2カール押さえ取り付け部36は、プリンター1の基体部2に固定されている。
カール押さえ部材31の他端は、第2カール押さえ取り付け部36において幅方向Xへ延設された第2長穴部36aに、固定用ピン37…が嵌合することにより、X方向の位置が調整可能な状態で取り付けられる。
さらに、一対のカール押さえ部材31、31の前記一端は、引張装置70によって送り方向上流側へ引っ張られている。
図4は、引張装置70の要部詳細を示す平面図であり、図5は、引張装置70の要部詳細を示す断面図である。
これらの図に示されるように、引張装置70は、プラテン24の−Y側に配置されてカール押さえ部材31を引っ張ることにより張力を付与するものであり、図5に示すように、正面視略L字状の移動部材71、コイルバネで形成される一対のテンションバネ(付勢部材)72を有している。
移動部材71は、XY平面に沿う板状に形成され、第1カール押さえ取り付け部35に対して固定用補助部材38と一体的にY方向に移動可能、且つ第1カール押さえ取り付け部35に対して−Y側から係合する係合部73により+Y側への移動が規制される第1壁部71aと、第1壁部71aの−Y端部から−Z側に垂設され、第1カール押さえ取り付け部35の−Y側に隙間をあけて対向配置される第2壁部71bとを有している。
テンションバネ72は、第1カール押さえ取り付け部35と第2壁部71bとの間の隙間にY方向に圧縮された状態で配設され、第2壁部71bを−Y側へ付勢することによりカール押さえ部材31に対して張力を付与するものである。
また、本実施形態のプリンター1においては、カール押さえ部材31に対する引張力を検出する検出装置75が設けられている。検出装置75は、スイッチ部75aを有し、カール押さえ部材31に対する引張力とテンションバネ72の付勢力との差に応じてON/OFFが切り替えられることで、カール押さえ部材31に対する引張力が所定範囲にあるかどうかを検出するスイッチ装置で構成される。
移動部材71には、スイッチ部75aと対向する位置に押圧壁部71cが設けられており、カール押さえ部材31に対する引張力とテンションバネ72の付勢力との差に応じて移動部材71が移動することにより、押圧壁部71cによるスイッチ部75aへの押圧・押圧解除が切り替えられる。
より詳細には、カール押さえ部材31に対する引張力がテンションバネ72の付勢力に抗する大きさで所定範囲にあるときに、移動部材71が+Y側に移動して押圧壁部71cによりスイッチ部75aが+Y側に押圧されることによって検出装置75はON状態となる。逆に、カール押さえ部材31に対する引張力よりもテンションバネ72の付勢力が大きいときには、移動部材71が−Y側に移動して押圧壁部71cによるスイッチ部75aへの押圧が解除されることによって検出装置75はOFF状態となる。このように、検出装置75による検出結果から、カール押さえ部材31に対する引張力の状態が検出される。
これら第1カール押さえ取り付け部35、第2カール押さえ取り付け部36及び引張装置70は、プラテン24のY方向の外側で、支持面24aよりも下方(−Z側)に配置される。
従って、一対のカール押さえ部材31、31に対しては、Y方向への引張力に加えて下方へ押さえる力を作用させることができる。そして、一対のカール押さえ部材31、31は、ロール紙Rの側端R1を上方からより強く押さえることができる。その結果、後述するように密閉空間A(図3(A)参照)の輪郭を隙間無く構成することができる。即ち、隙間無く閉じた空間にすることができる。
尚、一対のカール押さえ部材31、31の前記他端が送り方向下流側へ引っ張られる構成でもよいのは勿論である。
記録部20において記録されたロール紙Rは、プラテン24より送り方向下流側に設けられた第2ローラ13を介して排出部40へ送られる。
排出部40は、巻き取りローラ41を有し、記録部20から送られたロール紙Rを巻き取ることができるように構成されている。そして、巻き取ったロール状のロール紙Rは、プリンター1から排出することが可能に設けられている。
制御装置は、上述したキャリッジ21、記録ヘッド22の駆動やロール紙Rの搬送、吸引手段28、加熱手段25の駆動等を統括的に制御する。また、制御装置は、上述した検出装置75の検出結果に基づいて、カール押さえ部材31の引張力が所定範囲から外れている場合はエラーを出力する。
続いて、カール押さえ手段30の作用について説明する。
図3(A)(B)に示すのは、本発明のカール押さえ手段の作用を示す概略正面断面図である。このうち、図3(A)はカール押さえ部材をロール紙の側縁部に乗せたときに、密閉空間が形成された様子を示す図である。一方、図3(B)は吸引手段によって密閉空間が略消滅し、ロール紙の側端の浮き上がりが無くなった様子を示す図である。
図3(A)に示すように、ロール紙Rがプラテン24上に送られた状態で、オペレーターが一対のカール押さえ部材31、31の位置を、幅方向Xにおいて、ロール紙Rの側縁部R1と対向する位置に合わせる。具体的には、固定用ピン37…を緩め、第1カール押さえ取り付け部35の第1長穴部35a内および第2カール押さえ取り付け部36の第2長穴部36a内を幅方向Xへ移動させる。そして、カール押さえ部材31がロール紙Rの側端R1の上に乗るように配置する。
このとき、カール押さえ部材31、31の中、ベース部51はロール紙Rと離間し、保持部52はロール紙Rの側縁部R1を覆うように配置する。その後、固定用ピン37…を締めて固定する。
このとき、ロール紙Rの側縁部R1は、加熱手段25により加熱され、カールする傾向にある。従って、側端R1は、上方へ浮き上がるようにカールする。
そこで、一対のカール押さえ部材31、31の保持部52をロール紙Rの側縁部R1に乗せて、プラテン24、ロール紙Rの側端R1近傍および保持部52によって送り方向Yから視て三角形の密閉空間Aを構成する。
即ち、プラテン24を底辺、ロール紙Rの側縁部R1近傍を一の斜辺、保持部52を他の斜辺とした閉じられた三角形の密閉空間Aである。
ここで、前述したように、一対のカール押さえ部材31、31には、下方へ押さえる力が多少なりとも作用しているので、一対のカール押さえ部材31、31の一の側端E1をプラテン24と少なくとも線接触させることができる。同様に、一対のカール押さえ部材31、31の他の側端E2側の面をロール紙Rの側縁部R1と少なくとも線接触させることができる。
また、複数の吸引孔26、26…は、プラテン24上の領域において、少なくともロール紙Rの側縁部R1、R1およびカール押さえ部材31、31と対向する領域に設けられている。従って、吸引手段28は、密閉空間Aの空気を、吸引孔26、26…を介して吸引することができる。
図3(B)に示すように、吸引孔26、26…を介して密閉空間Aの空気が吸引されると、密閉空間Aの内部が負圧となる。従って、ロール紙Rの両側側縁部R1、R1および一対のカール押さえ部材31、31は、プラテン24の支持面24aに密に接触した状態となる。即ち、ロール紙Rは、側縁部R1も含めてプラテン24の支持面24aに吸着保持された状態となる(保持工程)。
このとき、ロール紙Rを下方へ「押さえる力」は、「吸引力」と「空間表面積」との積となる。ここで、「吸引力」とは、吸引手段28が吸引孔26、26…を介して吸引する圧力をいう。また、「空間表面積」とは、密閉空間Aの空気がカール押さえ部材31およびロール紙Rの側縁部R1近傍と接触する面積をいう。
従って、カール押さえ部材31を有さない構成と比較して、大きな力でロール紙Rの側端R1を押さえることができる。その結果、ロール紙Rの浮き上がり力に十分に対抗することができ、ロール紙Rの両側側縁部R1、R1を、プラテン24に密に接触させることができる。即ち、結果的に浮き上がりを防止することができる。
ここで、仮に、ロール紙Rの両側側縁部R1、R1の浮き上がり力が徐々に強くなり、一対のカール押さえ部材31、31を上方へ押し上げるように作用した場合、再び、密閉空間Aが大きく形成されようとするが、負圧が非常に強く作用する。従って、一度、図3(B)のように密閉空間Aが消滅した後は、吸引手段28がOFFにならない限り、ロール紙Rの両側側縁部R1、R1が浮き上がる虞は殆どない。
また、カール押さえ部材31、31の端部は、Y方向の引張力を付与されつつ、第1カール押さえ取り付け部35、第2カール押さえ取り付け部36及び引張装置70がプラテン24のY方向の外側で、支持面24aよりも下方(−Z側)に配置されることから、カール押さえ部材31、31にはY方向への引張力に加えて下方へ押さえる力が作用するため、ロール紙R及びカール押さえ部材31、31のいずれについても、Y方向中間部分が上方へ変位する浮き上がりが抑制される。
そのため、一対のカール押さえ部材31、31が、移動する記録ヘッド22と接触する虞を殆ど無にすることができる。そして、該接触により記録ヘッド22が破損する虞を殆ど無にすることができる。ここで、カール押さえ部材31、31は、前述したように可撓性素材で形成されているので、仮に記録ヘッド22と接触した場合であっても、記録ヘッド22が破損する虞は殆どない。
また、カール押さえ部材31、31に対する斜め下方への引張によるロール紙Rへの負荷が最も大きくなるプラテン24のY方向両側の端縁と対向する位置において、カール押さえ部材31には、ロール紙Rを非被覆とする切欠部52aが設けられているため、この箇所に位置するロール紙Rはカール押さえ部材31による押圧力を受けない。そのため、本実施形態では、ロール紙Rが、例えばラベル用紙等の二層構造で糊等の接着剤を有する場合に、上記押圧力により接着剤がはみ出してプラテン24に付着して、ロール紙Rを汚してしまうことを回避できる。
加えて、本実施形態では、カール押さえ部材31への引張力を検出装置75で検出するため、カール押さえ部材31への引張力が適正な値に維持されているかを常時モニターすることが可能となり、ロール紙Rへの安定した保持状態を継続できるとともに、カール押さえ部材31への引張力に何らかの異常が生じた際には復旧作業を迅速に行うことが可能となる。
なお、カール押さえ部材31の材料によってはカール押さえ部材31への押し付け力が十分に確保できる場合や、第1カール押さえ取り付け部35、第2カール押さえ取り付け部36、引張装置70、検出装置75と記録ヘッド22との距離に余裕が有る場合等には、これら第1カール押さえ取り付け部35、第2カール押さえ取り付け部36、引張装置70、検出装置75をカール押さえ部材31と同一平面上(XY平面上)に配置する構成とすることもできる。
この構成では、Y方向に沿った引張力が適正な値に維持されているかを常時モニターすることが可能となり、ロール紙Rへの安定した保持状態を継続できるとともに、カール押さえ部材31への引張力に何らかの異常が生じた際には復旧作業を迅速に行うことが可能となる。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態では、加熱手段25が熱伝導式(接触式ともいう)の構成としたが、対流式でもよい。ここで、「熱伝導式」とは、物体の内部を通って高温部から低温部へ熱を伝える方式をいう。即ち、高温の物体がロール紙と接触することにより、ロール紙側へ熱を伝導する方式である。また、「対流式」とは、気体や液体などの流体によって熱を伝える方式をいう。
また、上記実施形態では、検出装置75をカール押さえ部材31の一端側のみに設ける構成としたが、これに限定されるものではなく、両端に設ける構成であってもよい。
1…インクジェットプリンター(記録装置)、 24…プラテン(媒体支持部)、 24a…支持面(媒体搬送面)、 31…カール押さえ部材(保持部材)、 70…引張装置、 72…テンションバネ(付勢部材)、 75…検出装置、 R…ロール紙(被記録媒体)、 R1…側縁部

Claims (4)

  1. 媒体支持面で被記録媒体の裏面を吸着保持する媒体支持部を有する記録装置であって、
    前記被記録媒体の搬送方向と略直交する方向の側縁部において前記被記録媒体を覆って保持する保持部材と、
    前記保持部材の端部を前記搬送方向に引っ張る引張装置と、
    を備え、
    前記引張装置は、前記媒体支持部に対して前記搬送方向の外側で、前記媒体支持面よりも下方に配置されることを特徴とする記録装置。
  2. 請求項1記載の記録装置において、
    前記引張装置による前記保持部材に対する引張力を検出する検出装置を有することを特徴とする記録装置。
  3. 請求項2記載の記録装置において、
    前記引張装置は、前記保持部材の端部に接続される接続部と、該接続部を前記保持部材の引張方向に付勢する付勢部材とを有し、
    前記検出装置は、前記保持部材に対する引張力と前記付勢部材の付勢力との差に応じてON/OFFが切り替えられるスイッチ装置を有することを特徴とする記録装置。
  4. 請求項3記載の記録装置において、
    前記保持部材は、前記媒体支持部の前記搬送方向の端縁と対向する位置に、前記被記録媒体を非被覆とする切り欠き形状を有することを特徴とする記録装置。
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