JP5440187B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
特許文献1には、トナーやインク等の高価な消耗品の節約を確実に行え、さらには、簡単な操作で利用者の意図に沿った複写物が得られる画像形成装置を提供するため、原稿画像を検知して自動的にカラー/モノクロの出力を切り換えて印刷を行う方式が提案されている。
さらに、自動モード切換手段の他に、自動モード切換手段による切り換えに優先してモノクロモードに強制切り換えする優先モード切換手段が設けられている。優先モード切換手段のオン・オフは操作パネル上で行うようになっている。
特許文献2には、主電源スイッチの表面をカバーで覆い、不要なスイッチ操作が行われないようにした構成が開示されている。
従って、常にカラー出力できるように備える必要がある。そのためには各色の濃度調整や位置ずれ補正を常時万全の状態にしなければならない。
一方、通常、出力画像の大半は、モノクロであり、カラー出力はわずかである。つまり、わずかなカラー出力を取れるようにするために従来のカラー画像形成装置は頻繁に各色の濃度調整や位置ずれ調整をしていたのである。
特に、近年、オフセット印刷機に取って代わるような大量出力を行うカラープロダクトプリンティングマシンが出てきたが、このような分野ではユニット部品の長寿命化やトナー消費、電力消費の低減、位置ずれ補正にともなうマシン使用不可時間の低減が従来以上に求められるようになってきている。
換言すれば、カラー出力が真に必要なときのみカラーモードとなるように設定できるようにして、各色濃度調整、位置ずれ補正を効率的に行う。
電源ONと同時にフルカラーモードかモノクロモードかを選択することにより、モノクロモードの場合は従来行ってきた立ち上げ時のフルカラー用のプロセスコントロールを行わないで済む。また、主電源スイッチと併用することで電源ON・OFF及びモード切り換えを簡易な構成にできる。
こうして、不要なトナー消費、調整時間、ユニット劣化を防止し、効率的にカラーマシンを使用できるようにすることを本発明は主な目的としている。
具体的には、請求項1に記載の発明は、作像モードとしてモノクロモードとフルカラーモードとを有し、主電源スイッチによって装置電源のオン・オフを行う画像形成装置において、前記主電源スイッチと、モノクロモードとフルカラーモードとに選択的に手動で切り換えるモード切換手段とを一つのモードスイッチとして一体的に設け、該モードスイッチがモノクロモードに設定されている時は、モノクロモード以外の作像に必要な部分への電力供給を遮断する構成を有し、前記モードスイッチは、装置の電源をオフにする電源オフモード位置と、電源オン位置であるモノクロモード位置と、同じく電源オン位置であるフルカラーモード位置のいずれかに設定可能であり、電源オフモード位置とフルカラーモード位置との間にモノクロモード位置があり、モノクロモード位置からフルカラーモード位置への切り換えは、2つ以上の異なる操作を要することを特徴とする画像形成装置。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の画像形成装置において、電源、モノクロモード及びフルカラーモードのオン・オフを行うモード切換機構と、前記モードスイッチの切り換え位置を検知して前記モード切換機構を制御する制御手段とを有していることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1又は2に記載の画像形成装置において、フルカラーモード位置からモノクロモード位置への切り換えは1つないし1種の操作で可能であり、且つ、フルカラーモード位置からモノクロモード位置へ自動的に切り換えるモノクロモード自動切換手段を有していることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項4に記載の画像形成装置において、前記モノクロモード自動切換手段は、フルカラーの印刷率が所定の値を超えたときにフルカラーモードからモノクロモードに切り換えることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、作像モードとしてモノクロモードとフルカラーモードとを有し、主電源スイッチによって装置電源のオン・オフを行う画像形成装置において、前記主電源スイッチと、モノクロモードとフルカラーモードとに選択的に手動で切り換えるモード切換手段とを一つのモードスイッチとして一体的に設け、該モードスイッチがモノクロモードに設定されている時は、モノクロモード以外の作像に必要な部分への電力供給を遮断する構成を有し、前記モードスイッチは、装置の電源をオフにする電源オフモード位置と、電源オン位置であるモノクロモード位置と、同じく電源オン位置であるフルカラーモード位置のいずれかに設定可能であり、モノクロモード位置とフルカラーモード位置との間に電源オフモード位置があり、モノクロモードからフルカラーモードへ切り換えるとき、及びフルカラーモードからモノクロモードへの切り換えるときは、電源オフモード位置を経由することを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれか1つに記載の画像形成装置において、装置の状態が電源オフモード、モノクロモード及びフルカラーモードのうちのどの状態にあるかを表示する表示手段を有していることを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、請求項3に記載の画像形成装置において、フルカラーモードでの印刷ジョブ中に、前記モードスイッチがフルカラーモード位置からモノクロモード位置に切り換えられた場合、スイッチ切り換え時に進行中のフルカラーモード印刷のみを印刷した後フルカラーモードをオフにするとともにモノクロモードをオンし、その後のフルカラーモードでの印刷ジョブはモノクロモードで印刷することを特徴とする。
請求項11に記載の発明は、請求項3に記載の画像形成装置において、フルカラーモードでの印刷ジョブ中に、前記モードスイッチがフルカラーモード位置からモノクロモード位置に切り換えられた場合、スイッチ切り換え時に進行中のフルカラーモード印刷のみを印刷した後、ブラックを含む全作像ユニットを一旦停止し、残りの印刷を中止するか、フルカラーモードで印刷するか、あるいはモノクロモードで印刷するかをユーザーに選択させるためのメッセージを表示することを特徴とする。
請求項13に記載の発明は、請求項1〜12のいずれか1つに記載の画像形成装置において、モノクロモードに設定された場合、フルカラーモード時に比べて線速が速く設定されることを特徴とする。
請求項14に記載の発明は、請求項1〜13のいずれか1つに記載の画像形成装置において、モノクロモードに設定された場合、フルカラーモード時に比べて定着目標温度が低く設定されることを特徴とする。
請求項16に記載の発明は、請求項15に記載の画像形成装置において、前記中間転写体上に作像されたトナー像の付着状態を検知するセンサを備え、モノクロモードでの印刷ジョブ中に、前記モードスイッチがモノクロモード位置からフルカラーモード位置に切り換えられた場合、スイッチ切り換え後のモノクロモードでの印刷ジョブ中にカラー作像ユニットの調整動作を行い、該調整動作は、前記中間転写体上にカラーのトナー像を作像し、前記センサでの検知結果を作像条件にフィードバックすることを特徴とする。
まず、図18乃至図20に基づいて本実施形態に係る画像形成装置(各実施形態に共通)の構成及び動作の概要を説明する。図18に示すように、画像形成装置100は、イエロー、シアン、マゼンタ(以下、Y、C、Mと略する)の3つの画像形成ユニットが中間転写体としての中間転写ベルト7に沿って並置されたタンデム方式であり、中間転写ベルト7に当接して転写材搬送手段としての転写材搬送ベルト8が設置されている。
Y、M、Cの3つの画像形成ユニットと中間転写ベルト7は、「モノクロモード以外の作像に必要な部分」である。
モノクロ作像ユニットとしてのブラックKの画像形成ユニットは、転写材搬送ベルト8の中間転写ベルト当接位置(2次転写部)よりも記録紙(記録媒体、転写材、転写紙ともいう)10の移動方向の下流位置に独立して設けられており、ブラックの画像形成ユニットの像が記録紙に直接転写されるように配置されている。
帯電装置2は、帯電ローラ2aと、クリーニングローラ2aを有している。現像装置3は、現像ローラ3a、現像剤攪拌搬送部材3b、3d、ドクタブレード3cを有している。クリーニング装置4はクリーニングブレード4aを有している。潤滑剤塗布装置6は、ブラシローラ6a、固形潤滑剤6b、付勢部材6cを有している。
クリーニング装置4はブレードタイプのものであるが、本発明においてはこれに限定されるものではなく、ファーブラシローラ、磁気ブラシクリーニング方式であっても良い。これらは一体化されてプロセスカートリッジを構成し、画像形成装置から着脱可能な構成となっている。
Y、M、Cのカラー画像形成ユニットとの構成上の違いは、潤滑剤塗布装置がないことと、クリーニング装置4Kから現像装置3Kを連結するリサイクルトナー搬送部材3K1を備えていることである。
リサイクルトナー搬送部材3K1によりクリーニング装置4Kで回収されたブラックトナーを再び現像装置3Kへ戻すことで再利用することができる。リサイクルトナー搬送部材3K1内部には搬送用のコイル等を備えても良い。
スキャナ30で読み取られた原稿、ファクシミリなどの受信データ、又はコンピュータから送信されるカラー画像情報は、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラック(以下、Y、C、M、Kと略する)の各色に色分解され、各色の版のデータが形成され、各色の画像形成ユニットの露光装置5に送られる。
均一に帯電された感光体1は、露光装置5によって、画像部を露光され、現像装置3によってトナー像が作られる。なお。Kの露光は独立の露光装置52で露光するようになっているが、露光装置5から露光するようにしても良い。
中間転写ベルト7を挟んで、各カラー感光体1と対向する位置には、感光体1上に形成されたトナー像を中間転写ベルト7上に一次転写する一次転写ローラ71がそれぞれ配置されている。一次転写ローラ71は図示しない電源に接続されており、所定の電圧が印加される。これにより感光体1Y、1C、1M上に形成されたカラートナー像は、タイミングを合わせて中間転写ベルト7上に転写され、色重ねされたカラートナー像が中間転写ベルト7上に形成される。
画像形成装置本体の下部には、転写紙10を載置して2次転写部(中間転写ベルト7と転写材搬送ベルト8の接触部位)に向けて転写紙を送り出す給紙装置20と、ピックアップローラ21が備えられている。用紙はレジストローラ対22まで送り出されて止まっているが、所定のタイミングでレジストローラ対22の回転により転写材搬送ベルト8上に転写紙が送り出される。転写紙は電圧を印加した吸着ローラ23にて転写材搬送ベルト8上に吸着させられ、中間転写ベルト7との当接部まで搬送される。
ローラ72とローラ81で挟まれた中間転写ベルト7と転写材搬送ベルト8の接触部において、中間転写ベルト7上のカラートナー像が転写紙10に転写される。
中間転写ベルト7のローラ73で支持された部分の外側には、二次転写後の中間転写ベルト7の表面をクリーニングする中間転写ベルトクリーニング装置74が設けられている。
転写材搬送ベルト8の上方(用紙搬送方向下流)には、転写紙上のトナー像を転写紙に半永久的に定着させる定着装置9が備えられている。定着装置9は、内部にハロゲンヒータを有する定着ローラ91と加圧ローラ92からなり、それぞれのローラが対向、圧接されている。その当接領域をトナー像が通過することで用紙上のトナー像は定着され、カラー画像が形成される。カラー画像を定着された転写紙10は、排紙ローラ対95により、スキャナ30の下側の空間(胴内空間)に位置する装置上面をなす排紙部96に排出される。
図18において、符号12Y、12M、12C、12Kは、各色の現像装置3にトナーを補充するトナータンク(トナーボトル)を示している。
読み取られたブラック画像のデータに基づいて、露光装置52から、感光体1K上の画像部が露光され、現像装置3Kによってトナー像が作られる。該トナー像は、転写材搬送ベルト8によって搬送される記録紙10上に直接転写され、定着装置9により定着され、モノクロ画像が形成される。
なお、モノクロ画像形成時は、中間転写ベルト7と転写材搬送ベルト8の接触部は図示しない機構により解除されて離間しており、YCMの各画像形成ユニット、及び中間転写ベルト7は動作しない。このため、YCMの各画像形成ユニット、及び中間転写ベルト7の長寿命化を図ることができる。
光学センサ75は中間転写ベルト7の移動方向と直交する幅方向(主走査方向)に複数設置されている。本実施形態では後述するように、中央、左右の3つの位置に取り付けられている。光学センサ75は光出射部と光受光部とからなり、光出射部から射出され中間転写ベルト7から反射した光を受光部にて検知するようになっている。ここで反射光としては正反射光と拡散反射光の2種類を受光できるような2つの受光部を備えている。これにより反射特性から、各色トナーの付着量やトナー付着位置を算出することが可能となる。
光学センサ75により、カラーステーションであるY、C、Mのそれぞれのトナー付着量と位置ズレ量を検知することが可能である。
一方、光学センサ84は、転写材搬送ベルト8に対向する記録媒体搬送方向の下流の位置であって、転写材搬送ベルト8と中間転写ベルト7とが当接する位置よりも下流の位置に配置されている。
光学センサ84は転写材搬送ベルト8の移動方向と直交する幅方向(主走査方向)に複数設置されている。本実施形態では中央、左右の3つの位置に取り付けられている。光学センサ84においてはカラーステーションであるY、C、MおよびKステーションの全ての色を含めたトナー付着量と位置ズレ量を検知することが可能である。
図18において、符号15は手差しトレイを、60は主電源スイッチを兼ねたモードスイッチを示している。
図1に示すように、モードスイッチ60は、主電源スイッチと、モノクロモードとフルカラーモードとに選択的に手動で切り換えるモード切換手段とが一体に構成されたハードスイッチである。
図1(a)はモードスイッチ60の左側を押し込んだ状態を示しており、これは従来の主電源スイッチによるオフと同じ電源オフモード位置である。図1(b)はモノクロモード位置を示しており、1つの電源オンモード位置である。図1(c)はフルカラーモード位置を示しており、これも1つの電源オンモード位置である。
図1(a)において、符号62は装置側板(図1(b)、(c)では省略)を示しており、64はモノクロモード位置からフルカラーモード位置に切り換える時に操作するロック解除ボタンを示している。
電源オフモード位置からモノクロモード位置へ切り換えるときはモードスイッチ60の右側を押すだけでよいが、モノクロモード位置からフルカラーモード位置へ切り換えるときは、ロック解除ボタン64を押した状態でモードスイッチ60の右側を押さないと設定できないようになっている。すなわち、モノクロモード位置からフルカラーモード位置への切り換えは、オペレータがモノクロモードに設定すべきところを誤ってフルカラーモードに設定しないように、2つ以上の異なる操作を要する構成となっている。
フルカラーモード位置側は扇形の厚肉形状を有しており、その周面には導電部68が形成されている。導電部68に対向する装置本体側には、接続端子70a、70b、70cが設けられており、導電部68は接続端子70a、70c間を電気的に接続する長さを有している。
接続端子70a、70bが電気的に接続されると、モノクロモードでの印刷に必要なモノクロ作像ユニット(BW作像系)のみに電力供給がなされ、モノクロモード以外の作像に必要な部分、すなわち、カラー作像ユニット及び中間転写ベルト7への電力供給が遮断される。符号71は電源を示している。
また、モノクロモードに設定された場合、フルカラーモード時に比べて線速が速く設定されるとともに、定着目標温度が低く設定される。
接続端子70a、70cが電気的に接続されると、フルカラーモードでの印刷に必要なフルカラー作像ユニット(BW作像系+FC作像系)に電力供給がなされる。ここで、「FC作像系」とは、ブラックを除くY、M、Cのカラー作像ユニットを指す。符号55は、フルカラーモード位置から自動的にモノクロモード位置へ切り換えるたえのモノクロモード自動切換手段としてのソレノイドを示している。
モノクロモード位置ではピン36が溝32の段差部に突き当たるため、そのままではモードスイッチ60をフルカラーモード位置に押し込むことはできない。モノクロモード位置でロック解除ボタン64を押すと、図3(b)に示すように、弾性板34が下方に撓んでピン36が下方へ変位し、段差部を通過してフルカラーモード位置への設定が可能となる。ロック解除ボタン64は図示しないバネにより常時装置側板62の表面側(操作面側)へ突出するように付勢されている。
ブラックモードからフルカラーモードへの移行時に2つ以上の異なる操作を必要とする構成であるため、電源オン時にオペレータが意図せずにフルカラーモードに設定するのを防止することができる。
モードスイッチ60をモノクロモード位置に設定(切り換えと同義)すると、図4に示すように、導電部68により接続端子70a、70bが電気的に接続され、モノクロモードでの印刷に必要なモノクロ作像ユニット(BW作像系)のみに電力供給がなされ、モノクロモード以外の作像に必要な部分への電力供給が遮断される。従って、モードスイッチ60により、モノクロ作像ユニット及びカラー作像ユニットへの給電を管理することができる。
上記画像形成装置の構成に基づいて具体的に説明すると、モードスイッチ60をモノクロモードに設定された場合、Y、M、Cの3つの画像形成ユニットや中間転写ベルト7等を駆動するための電力供給は遮断される。モノクロモード時は各色の位置ずれ調整や、ブラック以外の画像濃度の調整などを行わないようになっている。これにより、不要な動作による電力消費やブラック以外のトナー消費を減らすことができる。
モードスイッチ60をフルカラーモード位置に設定すると、図5に示すように、従来の主電源スイッチによるオン状態と同様に、BW作像系及びFC作像系に電力供給がなされる。
フルカラーモード時は従来の画像形成装置と同様に定期的に各色の位置ずれ調整や、画像濃度の調整(プロセスコントロール)などが行われる。
フルカラーの印刷率は、全印刷枚数におけるフルカラーモードでの印刷枚数の割合で決定され、所定の値を超えたか否かの判断は制御手段37によってなされる。制御手段37は、CPU、I/Oインターフェース、ROM、RAM等を備えたマイクロコンピュータである。制御手段37はモードスイッチ60がどの位置にあるかを図示しない接続回路又は位置センサによって把握できるようになっている。
フルカラーの印刷率が所定の値を超えた場合、制御手段37はソレノイド55を駆動してモードスイッチ60を強制的にモノクロモード位置に設定する。フルカラーモード位置からモノクロモード位置への切り換えでは、溝32の段差によるロックは生じないので、1種の操作(ソレノイド55による押し込み操作)で可能となる。
これにより、ユーザーが意識しないうちにフルカラーモードでの印刷が多くなってコスト高となることを防止することができる。
フルカラーの印刷率は、画像処理部38からの画像データ情報に基づいてその割合を決定してもよい。
すなわち、オペレータがモード設定を意識せずに印刷を開始した場合の意図しないフルカラーモードでの誤印刷を抑制することができる。
また、制御手段37は、画像形成装置100が、電源オフモード、モノクロモード、フルカラーモードのうちのどのモードに設定されているかをオペレータに視覚的に容易に確認できるように、表示部39を介して表示する。表示部39は、図示しない操作パネルの液晶表示部でもよく、画像形成装置本体の外面に固定した色別表示灯でもよい。これにより、オペレータが印刷要求を行うときのモード情報を容易に提供することができる。
図7(a)はモノクロモード位置に設定された状態を、(b)は電源オフモード位置に設定された状態を、(c)はフルカラーモード位置に設定された状態を示している。
このようにすれば、モノクロモードとフルカラーモードとでは、電源オフモードから電源を投入するときに反対方向の操作を行う必要があるため、モノクロモード、フルカラーモードを意識的に選択する構成とすることができる。図7に示す構成では、ロック解除ボタン64は設けられていない。
意図しないモード設定を防止するために、図8に示すように、摘み形状のモードスイッチ60'とし、モノクロモード位置からフルカラーモード位置への切り換えは、操作方向が異なるようにしてもよい。
図8(a)は電源オフモード位置に設定された状態を、(b)はモノクロモード位置に設定された状態を、(c)はフルカラーモード位置に設定された状態を示している。
図9に示すように、モードスイッチ76は、軸77を介して装置側板78に回転自在に設けられた円筒部79と、上下方向に操作される操作部80とを有している。円筒部79には導電部85が設けられ、装置側板78には接続端子86a、86b、86cが設けられている。導電部85は接続端子86a、86c間を電気的に接続する長さを有している。
図9は電源オフモード位置(PO)を、図10はモノクロモード位置(BW−ON)を、図11はフルカラーモード位置(FC−ON)を示している。
モードスイッチ76による電力供給態様の変化は上記と同様であるので省略する。
第1の実施形態では、モードスイッチ自体が直接電気接点の機能を有する構成としたが、本実施形態ではモードスイッチによる切り換え位置を検知してモード切換機構を介して切り換える構成を有している。
図12に示すように、本実施形態におけるモードスイッチ87は、上記実施形態におけるモードスイッチ60、76と構成は同様であるが、カラー作像ユニット及びモノクロ作像ユニットに接続されておらず、制御手段88に接続されている。制御手段88はモードスイッチ87の切り換え位置を検知することができるようになっている。
モード切換機構89は、ステッピングモータ40と、ステッピングモータ40の回転軸に固定されたピニオン41と、ピニオン41に噛み合うラック42と、ラック42のホームポジションを検知するHPセンサ43を有している。ラック42は図示しないガイドにより直線移動が可能となっている。
モノクロ作像ユニットのスイッチ44と、カラー作像ユニットのスイッチ45は、通常は開いたオフ状態にあり、ラック42が当接して押圧されることにより閉じるようになっている。
モードスイッチ87がフルカラーモード位置に設定されたときは、制御手段88はラック42がFC−ON(フルカラーモードオン)位置に位置するようにステッピングモータ40を駆動する。ラック42がFC−ON位置に移動すると、モノクロ作像ユニットのスイッチ44と、カラー作像ユニットのスイッチ45とが共に閉じた状態となり、全作像ユニット(フルカラー作像ユニット)への電力供給がなされる。
[制御例1]
まずフルカラーモードでの印刷(FC印刷)ジョブ中にモードスイッチ87がFC−ON⇒BW−ONに切り換えられた場合の動作について説明する。
図13に示すように、FC印刷ジョブが終了するまでは制御手段88はFC−ON(フルカラーモードオン)の状態を維持し、FC印刷ジョブ終了後、ラック42がBW位置に位置するようにステッピングモータ40を駆動してフルカラーモードをオフにするとともにモノクロモードをオンにする。これにより、フルカラーモードからモノクロモードオンの状態に遷移する。
フルカラーモードでの印刷ジョブ終了まではフルカラーモードにて印刷を行い、その後モノクロモードとすることで、印刷ジョブのキャンセルを行わずに画像品位および生産性を維持することができる。
[制御例2]
図14に示すように、フルカラーモードでの印刷ジョブ中に、モードスイッチ87がフルカラーモード位置からモノクロモード位置に切り換えられた場合(FC−ON⇒BW−ON)、スイッチ切り換え時に進行中のフルカラーモード印刷のみを印刷する。
その印刷が終了した後、上記と同様にフルカラーモードをオフにするとともにモノクロモードをオンし、その後のフルカラーモードでの印刷ジョブはモノクロモードで印刷する。
このように制御することで、生産性と省エネを両立した印刷が可能となる。
フルカラーモードでの印刷ジョブ中に、モードスイッチ87がフルカラーモード位置からモノクロモード位置に切り換えられた場合、スイッチ切り換え時に進行中のフルカラーモード印刷のみを印刷した後、制御手段88は、ラック42が電源オフモード位置(PO位置)に位置するようにステッピングモータ40を駆動し、ブラックを含む全作像ユニットを一旦停止し、残りの印刷を中止するか、フルカラーモードで印刷するか、あるいはモノクロモードで印刷するかをユーザーに選択させるためのメッセージを、例えば図示しない操作パネルの液晶表部に表示する。
このようにすることで、ユーザーが画像品位や生産性、電力消費量を任意に選択することが可能となる。
モノクロモードでの印刷ジョブ中に、モードスイッチ87がモノクロモード位置からフルカラーモード位置に切り換えられた場合、図15に示すように、モノクロモードでの印刷は停止せずに行われ、フルカラーモード印刷に移行したときにすぐに適正な作像条件下で印刷ができるように、モノクロモード印刷と並行してカラー作像ユニットをオンして立ち上げ、カラー作像ユニットの調整動作(色ずれ調整、濃度調整)が行われる。
上述のように、本実施形態に係る画像形成装置は、モノクロ作像ユニットがカラー作像ユニットから独立して設けられているので、上記並行調整動作が可能となる。
カラー作像ユニットにおける調整動作は、中間転写ベルト7上に、YCMのカラートナーによって階調パターンなどの画像濃度測定パターンおよび色ずれパターンなどの位置情報パターンを作像し、光学センサ75で反射による付着量および作像位置を検知することによりなされる。
上述したように、光学センサ75は、中間転写ベルト7の移動方向と直交する幅方向に、センサホルダ56を介して3箇所に設けられており、光学センサ75の位置に合わせて中間転写ベルト7上に形成される諧調性(例えばベルト移動方向に段階的に濃くなる)を持つ各色のトナーパターンPy、Pc、Pmを検知できるようになっている。
トナーパターンの反射率よりトナー付着量を算出し、画像形成時の付着量が適正になるように画像形成条件を調整したり(プロセスコントロール)、色ずれ量を検出して、各色の露光位置を調整するのがカラー作像ユニットにおける画像調整モードである。
モノクロモードでの印刷ジョブ中に、モードスイッチ87がモノクロモード位置からフルカラーモード位置に切り換えられた場合、制御手段88は、切り換え信号に基づいてカラー作像ユニットがオンするようにステッピングモータ40を駆動し、Y、M、Cの各現像装置、画像処理部、CPU等の立ち上げを行う。
また、モノクロモードでの印刷が終了した後、カラー作像ユニットの色ずれ調整や濃度調整(プロセスコントロール)を行う。この場合、トナーパターンの形成は、Py、Pc、Pmと共に、ブラックのPkも同時に形成される。
また、定着装置9の定着目標温度(定着設定温度)をフルカラーモードに適した温度に上げる。定着目標温度を上げる制御は、モノクロモードでの印刷が終了する直前に行われる。
モノクロモードでの印刷と並行してカラー作像ユニットの調整を行うことで、次のフルカラーモードでの印刷ジョブまでの立ち上げを速くすることができ、生産性が向上する。
また、上記各実施形態では、モノクロ作像ユニットがカラー作像ユニットから独立した画像形成装置を例示したが、モノクロ作像ユニットがカラー作像ユニットと共に並置された従来のタンデム型の画像形成装置(中間転写方式、直接転写方式の双方を含む)においても同様に実施することができる。上記のようにモノクロ作像ユニットを独立した配置構成とすれば、モノクロモード時、中間転写ベルト7を「モノクロモード以外の作像に必要な部分」として電力供給の対象から外すことができるので、省電力の効果は大きい。
また、上記各実施形態では、感光体に静電潜像を形成する電子写真方式の画像形成装置の適用について例示したが、インクジェット方式等の画像形成装置においても同様に実施できる。
7 中間転写体としての中間転写ベルト
8 転写材搬送手段としての転写材搬送ベルト
37 制御手段
55 モノクロモード自動切換手段としてのソレノイド
60 モードスイッチ
89 モードモード切換機構
Claims (16)
- 作像モードとしてモノクロモードとフルカラーモードとを有し、主電源スイッチによって装置電源のオン・オフを行う画像形成装置において、
前記主電源スイッチと、モノクロモードとフルカラーモードとに選択的に手動で切り換えるモード切換手段とを一つのモードスイッチとして一体的に設け、該モードスイッチがモノクロモードに設定されている時は、モノクロモード以外の作像に必要な部分への電力供給を遮断する構成を有し、
前記モードスイッチは、装置の電源をオフにする電源オフモード位置と、電源オン位置であるモノクロモード位置と、同じく電源オン位置であるフルカラーモード位置のいずれかに設定可能であり、
電源オフモード位置とフルカラーモード位置との間にモノクロモード位置があり、モノクロモード位置からフルカラーモード位置への切り換えは、2つ以上の異なる操作を要することを特徴とする画像形成装置。 - 作像モードとしてモノクロモードとフルカラーモードとを有し、主電源スイッチによって装置電源のオン・オフを行う画像形成装置において、
前記主電源スイッチと、モノクロモードとフルカラーモードとに選択的に手動で切り換えるモード切換手段とを一つのモードスイッチとして一体的に設け、該モードスイッチがモノクロモードに設定されている時は、モノクロモード以外の作像に必要な部分への電力供給を遮断する構成を有し、
前記モードスイッチは、装置の電源をオフにする電源オフモード位置と、電源オン位置であるモノクロモード位置と、同じく電源オン位置であるフルカラーモード位置のいずれかに設定可能であり、
電源オフモード位置とフルカラーモード位置との間にモノクロモード位置があり、モノクロモードからフルカラーモードへの切り換えは、操作方向が異なることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1又は2に記載の画像形成装置において、
電源、モノクロモード及びフルカラーモードのオン・オフを行うモード切換機構と、前記モードスイッチの切り換え位置を検知して前記モード切換機構を制御する制御手段とを有していることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1又は2に記載の画像形成装置において、
フルカラーモード位置からモノクロモード位置への切り換えは1つないし1種の操作で可能であり、且つ、フルカラーモード位置からモノクロモード位置へ自動的に切り換えるモノクロモード自動切換手段を有していることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項4に記載の画像形成装置において、
前記モノクロモード自動切換手段は、フルカラーモードでの印刷終了後にフルカラーモードからモノクロモードに切り換えることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項4に記載の画像形成装置において、
前記モノクロモード自動切換手段は、フルカラーの印刷率が所定の値を超えたときにフルカラーモードからモノクロモードに切り換えることを特徴とする画像形成装置。 - 作像モードとしてモノクロモードとフルカラーモードとを有し、主電源スイッチによって装置電源のオン・オフを行う画像形成装置において、
前記主電源スイッチと、モノクロモードとフルカラーモードとに選択的に手動で切り換えるモード切換手段とを一つのモードスイッチとして一体的に設け、該モードスイッチがモノクロモードに設定されている時は、モノクロモード以外の作像に必要な部分への電力供給を遮断する構成を有し、
前記モードスイッチは、装置の電源をオフにする電源オフモード位置と、電源オン位置であるモノクロモード位置と、同じく電源オン位置であるフルカラーモード位置のいずれかに設定可能であり、
モノクロモード位置とフルカラーモード位置との間に電源オフモード位置があり、モノクロモードからフルカラーモードへ切り換えるとき、及びフルカラーモードからモノクロモードへの切り換えるときは、電源オフモード位置を経由することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1〜7のいずれか1つに記載の画像形成装置において、
装置の状態が電源オフモード、モノクロモード及びフルカラーモードのうちのどの状態にあるかを表示する表示手段を有していることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項3に記載の画像形成装置において、
フルカラーモードでの印刷ジョブ中に、前記モードスイッチがフルカラーモード位置からモノクロモード位置に切り換えられた場合、フルカラーモードでの印刷ジョブ終了までフルカラーモードのオン状態を維持し、ジョブ終了後フルカラーモードをオフにするとともにモノクロモードをオンにすることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項3に記載の画像形成装置において、
フルカラーモードでの印刷ジョブ中に、前記モードスイッチがフルカラーモード位置からモノクロモード位置に切り換えられた場合、スイッチ切り換え時に進行中のフルカラーモード印刷のみを印刷した後フルカラーモードをオフにするとともにモノクロモードをオンし、その後のフルカラーモードでの印刷ジョブはモノクロモードで印刷することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項3に記載の画像形成装置において、
フルカラーモードでの印刷ジョブ中に、前記モードスイッチがフルカラーモード位置からモノクロモード位置に切り換えられた場合、スイッチ切り換え時に進行中のフルカラーモード印刷のみを印刷した後、ブラックを含む全作像ユニットを一旦停止し、残りの印刷を中止するか、フルカラーモードで印刷するか、あるいはモノクロモードで印刷するかをユーザーに選択させるためのメッセージを表示することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項3に記載の画像形成装置において、
モノクロモードでの印刷ジョブ中に、前記モードスイッチがモノクロモード位置からフルカラーモード位置に切り換えられた場合、スイッチ切り換え後のモノクロモードでの印刷ジョブ中にカラー作像ユニットの調整動作を行うことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1〜12のいずれか1つに記載の画像形成装置において、
モノクロモードに設定された場合、フルカラーモード時に比べて線速が速く設定されることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1〜13のいずれか1つに記載の画像形成装置において、
モノクロモードに設定された場合、フルカラーモード時に比べて定着目標温度が低く設定されることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1〜14のいずれか1つに記載の画像形成装置において、
ブラックを含む各色に対応した複数の像担持体と、前記各像担持体上に形成された潜像を顕像化する現像剤を収容し前記各像担持体に対応して設けられた複数の現像装置と、顕像化されたトナー像が転写される中間転写体とを有し、ブラック以外の色に対応する前記像担持体及び前記現像装置は顕像化されたトナー像を前記中間転写体に転写すべく配置され、ブラックに対応する前記像担持体及び前記現像装置は前記中間転写体とは独立して配置され、前記中間転写体及びブラックに対応する前記像担持体にそれぞれ接触しつつ転写材を搬送する転写材搬送手段を有し、ブラックに対応する前記像担持体上のトナー像は転写材へ直接転写し、転写材に、ブラックに対応する前記像担持体上のトナー像と前記中間転写体上のトナー像を重ねて転写することが可能であって、
モノクロモード以外の作像に必要な部分には、前記中間転写体を含むことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項15に記載の画像形成装置において、
前記中間転写体上に作像されたトナー像の付着状態を検知するセンサを備え、モノクロモードでの印刷ジョブ中に、前記モードスイッチがモノクロモード位置からフルカラーモード位置に切り換えられた場合、スイッチ切り換え後のモノクロモードでの印刷ジョブ中にカラー作像ユニットの調整動作を行い、該調整動作は、前記中間転写体上にカラーのトナー像を作像し、前記センサでの検知結果を作像条件にフィードバックすることを特徴とする画像形成装置。
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