以下、この発明によるバイシクルシェアシステムを含むネットワークシステムの実施形態を、図を参照しながら説明する。
図1は、この実施形態のバイシクルシェアシステムを含むネットワークシステムの構成例を説明するための図である。この実施形態のネットワークシステムは、バイシクルシェア事業者1と複数の会員2との間で閉じたネットワークシステムとして構成されるバイシクルシェアシステム101と、インターネット(図示は省略)を通じたネット取引を行うためのネットワークシステム102とからなる。
以下に説明する例では、バイシクルシェアシステム101は、SNSの構成とされている。この実施形態のバイシクルシェアシステム101を構成するSNS103は、既存のSNSを利用することもできるが、以下に説明する例では、専用のSNSとされている。一方、ネット取引を行うためのネットワークシステム102は、従来と同様に、いわゆるサーバとクライアントとがインターネットを通じて接続される構成とされる。
この実施形態のバイシクルシェアシステム101においては、自転車のレンタルサービスを事業として行うバイシクルシェア事業者1が、バイシクルシェア管理装置を備えて、その管理を行なう。バイシクルシェア事業者1は、自転車のレンタルサービスを事業として行う者で、レンタルする自転車の所有者であり、当該レンタル自転車をストックするための、自前の、あるいは賃貸の駐輪施設を所有する。
この実施形態では、バイシクルシェア事業者1は、スーパーマーケット事業者(以下、スーパー事業者という)とコンビニエンスストアを系列店として管理する事業者(以下、コンビニ事業者という)とが共同出資する法人とされている。
スーパー事業者は、自己が所有する複数個の既存のスーパーマッケットの店舗(以下、スーパー店舗という)11を備えている。このスーパー店舗11のそれぞれは、駐輪場12を備える。この駐輪場12は、この実施形態においては、バイシクルシェア事業者1によって、レンタル自転車の配送場所(使用開始場所)及び回収場所(返却場所)として用いられる。
この実施形態では、スーパー事業者は、インターネットを通じた会員からの商品の購入要求を受け付けて、その購入要求された商品の受け渡しを、複数のスーパー店舗11のうちの、会員により指定された店舗で行うネット取引を管理するネット取引管理業者でもある。このため、この実施形態では、スーパー事業者は、インターネット(図1では図示は省略)に接続されているネット取引管理サーバ装置10(以下、ネットサーバ10という)を備えている。
そして、スーパー店舗11のそれぞれは、インターネットを通じてネットサーバ10と接続される通信装置13を備えている。この通信装置13は、店頭のキャッシュ・レジスターや会員カードリーダーなどと接続されるパソコン機能を有する装置として構成されており、後述するように、ネットサーバ10からのネット取引により購入された商品の会員への引渡しの連絡を受けたり、会員による商品購入の情報を、カードリーダーで読み込んだ会員IDと対応付けてネットサーバ10に送信したりする機能を備える。
同様に、コンビニ事業者が系列店として管理する複数個の既存のコンビニエンスストア21(以下、コンビニ店舗という)のそれぞれは、駐輪場22を備える。この駐輪場22も、この実施形態においては、バイシクルシェア事業者1によって、レンタル自転車の配送場所(使用開始場所)及び回収場所(返却場所)として用いられる。
この実施形態では、コンビニ事業者は、インターネットを通じた会員からの商品の購入要求を受け付けて、その購入要求された商品の受け渡しを、複数のコンビニ店舗21のうちの、会員により指定された店舗で行うネット取引を管理するネット取引管理業者でもある。このため、この実施形態では、コンビニ事業者は、インターネットに接続されているネット取引管理サーバ装置20(以下、ネットサーバ20という)を備えている。
一方、コンビニ店舗21のそれぞれは、インターネットを通じてネットサーバ20と接続される通信装置23を備えている。この通信装置23は、店頭のキャッシュ・レジスターや会員カードリーダーなどと接続されるパソコン機能を有する装置として構成されており、後述するように、ネットサーバ20からのネット取引により購入された商品の会員への引渡しの連絡を受けたり、会員による商品購入の情報を、カードリーダーで読み込んだ会員IDと対応付けてネットサーバ20に送信したりする機能を備える。
なお、バイシクルシェア事業者1は、レンタル自転車をプールしておく駐輪施設を、スーパー店舗11の駐輪場12やコンビニ店舗21の駐輪場22の他に、別途所有しており、適宜、その別途所有の駐輪施設から自転車を配送したり、その駐輪施設に回収した自転車を格納したりするようにする。
バイシクルシェア事業者1は、会員2が指定するレンタル自転車の使用開始場所としてのスーパー店舗11の駐車場12やコンビニ店舗21の駐車場22に自転車を配送し、会員2が指定した返却場所(乗り捨てた場所)としてのスーパー店舗11の駐車場12やコンビニ店舗21の駐車場22にて自転車を回収する。このため、バイシクルシェア事業者1は、自転車の配送用の車両を備えて、前記配送を行う必要があるが、スーパー事業者及びコンビニ事業者は、通常の商品配送を行う車両を既に所有し、この車両を自転車の配送用として兼用することができるし、スーパー店舗11間及びコンビニ店舗21間の配送ルートも確保されている。
なお、自転車の配送用として、通常の商品配送を行う車両とは別個の車両を用意しておいても良いことは言うまでもない。また、スーパー店舗11の駐輪場12やコンビニ店舗21の駐輪場22に、レンタル用の複数台の自転車を常時ストックしておくようにしても良い。そして、必要に応じて、店舗間で、レンタル自転車の配送を行って、会員2のレンタル要求に対応するようにすることもできる。
会員2とバイシクルシェア事業者1との間での、自転車の使用開始場所(配送場所)や回収場所(返却場所)や日時情報のやり取りは、専用アカウントを使用したSNSで行う。
バイシクルシェア事業者1は、この例では、管理者3と、複数の配送作業者4とからなる。管理者3は、バイシクルシェアシステム101への会員登録の受け付け、受け付けた会員2の管理、レンタルする自転車の管理、会員2へのレンタル料金の課金管理などを行なう。管理者3は、前記管理を行なうための管理装置として、例えばパソコンからなるバイシクルシェア管理装置(以下、シェア管理装置という)300を備える。
このシェア管理装置300は、インターネットを通じてネットサーバ10及び20と接続されている。シェア管理装置300は、この実施形態では、バイシクルシェア101への会員登録を受け付けると、そのバイシクルシェア会員の情報を、ネットサーバ10及び20に送信する。ネットサーバ10及び20は、受け取ったバイシクルシェア会員の情報をバイシクルシェア会員及びネット取引会員(以下、会員と略称する)として登録する。
なお、会員には、スーパー店舗11やコンビニ店舗21で商品を購入した際に、プレミアムポイントを付与するために、会員の識別情報(会員ID)が記憶される会員カードが配布される。スーパー店舗11やコンビニ店舗21の通信端末13や23は、会員による商品の購入の際には、カードリーダーで読み取った、この会員カードの会員IDを、購入された商品の価格の情報と共に、ネットサーバ10や20に送信する。
また、シェア管理装置300は、バイシクルシェア(レンタル)の申し込みを行った会員の会員IDに対応付けて、レンタル自転車の使用開始場所、使用開始予定日時、実際の使用開始日時、返却日時などの会員によるバイシクルシェアの利用関連情報をネットサーバ10及び20に送る。
ネットサーバ10及び20は、この会員毎(会員ID毎)のバイシクルシェアの利用関連情報を受け取ると、当該会員によるネット取引や、スーパー店舗11、コンビニ店舗21での商品購入が、バイシクルシェアの利用中(レンタル予約中も含む)になされたのか否かなどにより、バイシクルシェア利用との関連を判断して、バイシクルシェアについてのプレミアムポイント(以下、シェアポイントという)を、当該会員に付加する処理を行う。そして、ネットサーバ10及び20は、会員に付加したシェアポイントを、シェア管理装置300に通知する。
そして、シェア管理装置300は、この実施形態では、受け取ったシェアポイントを用いて、その会員によるバイシクルシェアの利用料金(レンタル料金)の減額相殺をするようにする。
なお、この実施形態のバイシクルシェアシステム101用の専用のSNS103における通信サービスの提供および管理を行なうSNS運営者は、管理者3が兼務するようにしても良いが、この例では、管理者3の委託を受けた業者が、SNS103の管理及び運営のための管理サーバを具備して、その任に当たるようにされている。
配送作業者4は、会員の要求に応じた管理者3の指示に基づいて、配送用車両を用いて、レンタル自転車の配送をする作業者であり、管理者3の従業者であっても良いし、管理者3と契約した配送事業会社の従業者であってもよい。この実施形態では、この配送作業者4は、スーパー事業者及びコンビニ事業者の従業者あるいはスーパー事業者及びコンビニ事業者と契約した配送事業会社の従業者であり、スーパー店舗11やコンビニ店舗21で販売する商品や後述するネット取引により注文された商品の配送と、レンタル自転車の配送とを行う。
この実施形態では、配送作業者4のそれぞれは、SNS103に投稿された情報を参照したり、自分が投稿したりするための通信端末400を備える。この通信端末400は、この例では、携帯電話端末とされている。
この実施形態では、配送作業者4の通信端末400は、バイシクルシェアのSNS103用とされるのみではなく、インターネットを通じてネットサーバ10または20と接続される。そして、配送作業者4は、この通信端末400で受信したネットサーバ10または20からの指示により、通常の商品の配送を行うと共に、ネット取引により注文された商品の配送も行う。
ユーザは、バイシクルシェア事業者1の管理者3に対して会員登録をすることにより、この実施形態のバイシクルシェアシステム101の会員2となり、SNS103に加入する。また、上述したように、会員2は、同時にネットスーパー及びネットコンビニの会員として登録されると共に、スーパー店舗11及びコンビニ店舗21での商品購入についてプレミアムポイントを付与してもらえる会員となる。なお、ユーザがネットサーバ10または20にアクセスし、ネット取引の会員となると共に、バイシクルシェアの会員となると登録するようにしても良い。そのときには、ネットサーバ10または20から、その会員の情報がバイシクルシェアシステム101の管理者3のシェア管理装置300に通知されて、当該シェア管理装置300にバイシクルシェアの会員2として登録される。
会員登録の際には、ユーザは自分の氏名や住所などの個人属性(プロファイル)を登録すると共に、バイシクルシェアシステム101のSNS103へログインするため、また、ネットサーバ10または20にアクセスするためのパスワードや、自転車のレンタルサービスやネット取引を利用した場合の利用料金の決済のためのクレジット番号や銀行等の口座番号の登録も行う。登録された会員情報は、会員の識別情報(会員ID)に対応付けて、シェア管理装置300に記憶されると共に、ネットサーバ10及び20にも記憶される。
そして、この実施形態では、会員登録がなされた会員には、会員IDが記録された会員カードが付与される。会員は、スーパー店舗11やコンビニ店舗21で商品を購入する際に、この会員カードを提示することで、プレミアムポイント(後述するシェアポイントと区別するために通常ポイントという)を取得することができる。更に、バイシクルシェアによるレンタル自転車の利用中おけるスーパー店舗11やコンビニ店舗21で商品の購入については、バイシクルシェアのレンタル料金の減額相殺に利用できるシェアポイントが付与される。
会員2は、SNS103に投稿された情報を参照したり、自分が投稿したりするため、また、ネットサーバ10または20にアクセスするための通信装置200として、この例では、携帯電話端末を用いるようにする。
このバイシクルシェアシステム101のSNS103においては、管理者3、配送作業者4及び会員2のそれぞれの間には、図1において、実線で結んだような友人関係が予め設定されている。SNS管理サーバは、管理者3、配送作業者4及び複数の会員2の間に、そのような友人関係が成立しているSNSの専用アカウントを用意して記憶保持している。
図2は、SNS管理サーバのSNSアカウント記憶部に記憶されているアカウント情報を説明するための図である。すなわち、SNS管理サーバのSNSアカウント記憶部には、SNS103に参加する管理者3、配送作業者4及び会員2のそれぞれに割り当てられるSNSアカウント情報が記憶されていると共に、互いの友人関係が記憶されている。
この例では、図2に示すように、管理者3には、メッセージ用アカウントMとデータ用アカウントTとが付与される。複数の配送作業者4のそれぞれには、アカウントSi(i=1,2,・・・)が付与される。会員2のそれぞれには、メッセージ用アカウントAi(i=1,2,・・・)とデータ用アカウントDi(i=1,2,・・・)とが付与される。
管理者3のメッセージ用アカウントMは、会員2及び配送作業者4との種々の情報の伝達のために用いられる。管理者3のデータ用アカウントTは、後述するように、レンタルした自転車の鍵の施錠を解除するための解除キー情報の伝達のために用いられる。会員2のメッセージ用アカウントAiは、後述するように、自転車のレンタル申し込み、レンタル自転車の返却通知などの投稿用に用いられる。また、会員2のデータ用アカウントDiは、後述するように、自転車のレンタル中の会員2の現在位置の位置データを投稿するために用いられる。
そして、管理者3は、SNS103の他の加入者の全て、すなわち、全ての配送作業者4及び全ての会員2と友人関係となっており、その友人関係を有する者との間では、その投稿を互いに参照することができる。
また、複数の配送作業者4は、管理者3と全ての他の配送作業者4と友人関係となっており、その友人関係を有する者との間では、その投稿を互いに参照することができる。なお、個々の配送作業者4と他の配送作業者の全てを友人関係としたことにより、後述するように、管理者3からレンタル自転車の配送指示の投稿がなされたとき、その投稿に対する回答としての配送を了承する旨の投稿を、いずれかの配送作業者4が行った場合、その配送を了承する旨の投稿を、他の配送作業者4が参照して確認することができる。
また、会員2のそれぞれは、管理者3とのみ友人関係となっており、その友人関係を有する者との間では、その投稿を互いに参照することができる。
そして、管理者3及び作業者4のそれぞれには、SNS管理サーバに記憶保持されている、その専用アカウントが予め割り当てられる。
一方、会員2に対しては、前記会員登録がなされたときに、SNS管理サーバに記憶保持されている会員用のSNSアカウントが割り当てられる。すなわち、SNS管理サーバに記憶保持されている会員2に割り当てるSNSアカウントは、管理者3のシェア管理装置300にも記憶保持されている。管理者3は、会員登録して会員になったユーザに対して、シェア管理装置300に記憶している会員用のアカウント情報のうちの未使用のものを、新たな会員2に割り当て付与するようにする。
なお、図示は省略したが、SNS103の管理サーバには、管理者3、全ての配送作業者4、及び全ての会員2のそれぞれの、SNSへログインするためのパスワードも記憶されている。
[管理者3のシェア管理装置の構成例]
前述したように、この実施形態では、管理者3は、例えばパソコンからなるシェア管理装置300を備える。図3は、このシェア管理装置300の構成例を示すものである。すなわち、この例のシェア管理装置300は、コンピュータからなる制御部310が、システムバス301を通じて、会員用アカウント管理部302、会員情報管理部303、レンタル自転車管理部304、レンタル管理部305、無線通信回路部306、投稿処理部307、投稿参照部308、解除キー情報生成部309、時計回路311、SNS参加処理部312、ネットサーバ通知部313、課金処理部314、スーパー店舗記憶部315、コンビニ店舗記憶部316、のそれぞれに接続されて構成されている。
会員用アカウント管理部302は、SNS管理サーバに保持されているのと同じ会員用アカウントを、その使用中か否かを示すフラグと共に、記憶部302Mに記憶して管理している。制御部310は、会員登録してきたユーザに対しては、この記憶部302Mに記憶されている会員用アカウントのうち、使用中ではない会員用アカウントを付与する。そして、制御部310は、会員2にアカウントを付与したときには、記憶部302Mの当該会員用アカウントに対して使用中のフラグを記憶する。
会員情報管理部303は、その記憶部303Mに、ユーザからの会員登録を受け付けて、その登録された会員の会員情報を記憶して管理する。ユーザからの会員登録は、例えばインターネットを通じて行うこともできるし、ユーザが管理者3の窓口に赴き、管理者3に対して、直接的に会員登録の申し込みを行うようにことでもできる。
図4(A)に、会員情報記憶部303Mに記憶される会員情報の例を示す。会員2のそれぞれは、会員登録の際に会員ID(IDは識別情報。以下同じ)及びSNS103へのログイン用のパスワードを設定すると共に、氏名、住所、クレジットカード番号や銀行口座番号などの決済用情報を登録する。会員情報記憶部303Mに記憶される会員情報としては、この図4(A)に示すように、それらの設定及び登録された情報と共に、付与された会員用アカウント情報、・・・などが会員IDに紐付けられて記憶されている。
この会員情報は、SNS103の管理サーバに登録される各会員のプロファイル情報と同じものであっても良いが、この例では、自転車レンタルについての課金のための情報なども含まれるために、別途登録されて記憶保持される。
レンタル自転車管理部304は、バイシクルシェア事業者1が所持しているレンタル対象の自転車を管理するための情報を、レンタル自転車記憶部304Mに保持して管理する。図4(B)に、このレンタル自転車記憶部304Mに記憶されるレンタル自転車情報の例を示す。すなわち、この例では、レンタル対象の自転車のそれぞれには、自転車IDが付与されており、この自転車IDに対応付けられて、各自転車の種別、自転車画像、鍵情報、現在地、が記憶されると共に、レンタル中であるか否かを示す利用可否情報も記憶される。自転車画像は、当該自転車を視覚的に確認するために用いられる情報である。
なお、この実施形態では、レンタル自転車には、各自転車の自転車IDを発信するRF−ID通信部が取り付けられている。したがって、このレンタル自転車に取り付けられているRF−ID通信部と通信を行うことにより、その自転車の自転車IDを取得することができる。
自転車の種別としては、この例では、例えば、電動自転車、スポーツタイプの自転車、買い物用自転車、子供用自転車などがある。この実施形態では、後述するように、会員2は、レンタル要求時に、レンタルしたい自転車の種別を指定することができるように構成されている。
自転車の鍵のタイプとしては、この例では、機械式と電子式の2タイプがある。機械式の鍵は組合せ数字を鍵に対して設定するタイプのもので、レンタル自転車記憶部304Mに記憶される鍵情報の解除キー情報は、その組合せ数字である。
また、電子式の鍵は、RF−ID通信部に書き込まれた第1の暗号化キーと、別途個別に割り振られた第2の暗号化キーとの2つを足した秘密鍵を用いるものとされている。そして、この電子式の鍵は、自転車に取り付けられているRF−ID通信部に接続されており、そのRF−ID通信部に第2の暗号化キーが送られて時に、自転車の施錠が解除される仕組みとされている。そして、電子式の鍵について、レンタル自転車記憶部304Mに記憶される鍵情報の解除キー情報は、第2の暗号化キーである。
自転車の現在地は、その自転車が現在、いずれの位置にあるかの位置情報である。この現在地の位置情報は、自転車がレンタル中で無いときには、いずれかのスーパー店舗11、コンビニ店舗21あるいはバイシクルシェア事業者1が別途所有している駐輪施設の位置情報であり、店舗IDまたは駐輪施設IDが記録されている。また、自転車がレンタル中であるときには、後述するように、レンタル中の会員2の通信端末200から送られてくる現在位置情報が記録される。図4(B)において、P1,P2は、緯度、経度からなる通信端末200から送られてくる現在位置情報であり、コンビニIDa及びコンビニIDbは、コンビニ店舗21の店舗IDを示している。
レンタル管理部305は、レンタル中の自転車を、その管理情報をレンタル管理記憶部305Mに記憶して管理する。図5に、レンタル管理記憶部305Mに記憶される管理情報の例を示す。すなわち、図5に示すように、レンタル管理情報としては、レンタルされた自転車の自転車IDに対応付けて、レンタルした会員2の会員ID、自転車の現在位置、利用状況(使用中か、レンタル予約中か、返却済などの情報)、レンタル開始日時、レンタル終了日時などとされる。制御部310は、レンタル管理部305の記憶部305Mの記憶情報に基づいて、レンタル中の自転車の状況を管理する。
無線通信回路部306は、通信ネットワークを通じて通信を行うためのもので、この実施形態では、特に、SNS103に投稿をしたり、SNS103に投稿されたメッセージやデータを参照したりするために用いられる。
投稿処理部307は、制御部310の制御の下に、SNS103に投稿するメッセージやデータを生成して、SNS103への投稿を実行する。投稿参照部308は、制御部310の制御の下に、SNS103に投稿された友人関係にある加入者からのメッセージやデータを参照する。
解除キー情報生成部309は、後述するように、レンタル自転車管理部303の記憶部303Mから、レンタル要求された自転車の施錠を解除するための解除キー情報を読み出して、会員2に送る情報を生成する。
時計回路311は、カレンダ機能を備える日時情報の発生部である。例えば、SNS103に投稿をしたときに、その投稿には、この時計回路311からの日時情報が付加される。
SNS参加処理部312は、管理者3に付与されたSNSアカウントと設定されたパスワードを用いてSNS103にログインするための処理部である。なお、この管理装置300は、動作中は、常にSNS103にログインしており、会員2や配送作業者4からの投稿を常に参照可能であると共に、必要に応じた投稿を行うようにする。
ネットサーバ通知部313は、このシェア管理装置300からネットサーバ10及び20に送る必要がある情報を生成して、生成した情報をネットサーバ10及び20に、無線通信回路部306及びインターネットを通じて送る処理部である。この例では、ネットサーバ通知部313は、シェア管理装置300に対して会員登録があったときには、その会員ID、パスワードなどの会員情報を生成して、ネットサーバ10及び20に送信する。また、ネットサーバ通知部313は、後述する会員2用の通信端末200から伝達された情報に基づき、会員2の識別情報に対応付けて、レンタル自転車の申し込み日時(予約日時)と、レンタル自転車の使用開始場所と、レンタル自転車の使用開始の日時と、レンタル自転車の使用終了の日時と、レンタル自転車の返却場所とを、ネットサーバ10及び20に送信する。
課金処理部314は、ネットサーバ10及び20から、会員の識別情報(会員ID)に対応付けられて送られてくるシェアポイントを取得し、その取得した会員毎のシェアポイントを、シェアポイント記憶部314Mに会員IDのそれぞれに対応付けて記憶する。そして、課金処理部314は、レンタル管理部305の記憶部305Mの記憶情報を参照し、利用状況が返却済となっているレンタル履歴について、例えばレンタル開始日時から終了日時までの時間と、自転車IDによりレンタル自転車記憶部304から特定される自転車種別とに基づいて、当該レンタルをした会員に対する課金処理を行う。この場合に、課金処理部314は、シェアポイント記憶部314Mに記憶されている、当該レンタルをした会員のシェアポイントを用いて、レンタル料金の課金において減殺処理を行う。
スーパー店舗記憶部315及びコンビニ店舗記憶部316には、各スーパー店舗11及び各コンビニ店舗21の識別情報(店舗ID)に対応付けて、例えば「スーパー○○中野店」や「コンビニエンスストアABC新宿西口店」のような店舗名、店舗の所在地、などが記憶されている。
なお、上述した図3の構成例における会員アカウント管理部302、会員情報管理部303、レンタル自転車管理部304、レンタル管理部305、投稿処理部307、投稿参照部308、解除キー情報生成部309、SNS参加処理部312、ネットサーバ通知部313、課金処理部314は、ソフトウエアプログラムにより構成される機能をブロックとして示したもので、制御部310の制御により、それぞれの処理機能を実行するものである。
[会員2の通信端末200の構成例]
この実施形態では、会員2の通信端末200は、いわゆるスマートフォンと呼ばれる高機能の携帯電話端末とされている。図6は、この会員2の通信端末200の例としての携帯電話端末の構成例を示すものである。すなわち、この例の通信端末200は、マイクロコンピュータからなる制御部210が、システムバス201を通じて、無線通信回路部202、通話回路部203、表示部インターフェース204、タッチパネルインターフェース205、GPS測位部206、カメラ部207、撮影情報保持部208、RF−ID通信部209、会員情報保持部211、投稿データ生成部212、投稿処理部213、投稿参照部214、SNS参加処理部215、鍵情報処理部216、時計回路部217、と接続されて構成されている。
無線通信回路部202は、携帯電話網さらにはインターネットに接続するための回路部である。通話回路部203は、携帯電話端末として、携帯電話網を通じて通話を行うための回路部であり、この通話回路部203には、受話器となるスピーカ221と送話器となるマイクロホン222接続されている。
表示装置インターフェース204には、表示装置、例えばLCD(Liquid Crystal Display)223が接続される。LCD223の表示画面上にはタッチパネル224が設けられており、このタッチパネル224は、タッチパネルインターフェース205に接続されている。
この実施形態では、操作ボタンなどの操作入力は、このタッチパネル204を通じて行えるようにされており、LCD223の表示画面には、制御部210の制御にしたがって、文字入力キー操作画面や設定受付画面などが表示される。使用者は、このタッチパネル224に対して、指でタッチ操作したり、指でスライドさせたりする所定の振る舞いをすることにより、所定の操作入力をすることができる。
タッチパネルインターフェース205は、タッチパネル224を通じた使用者による操作指示入力に応じた操作検出信号を、システムバス200を通じて制御部210に送出する。制御部210は、タッチパネルインターフェース205から受けた操作検出信号から、使用者により、どのような操作入力がされたかを検出し、その検出結果に応じた制御処理を行う。
GPS測位部206は、GPS衛星からの電波を受信して、通信端末200の現在位置を測位して検知し、その検知した現在位置の位置情報をシステムバス200を通じて制御部210に送信する。
カメラ部207は、ユーザにより撮影対象として定められた被写体を、撮影レンズを通じて取り込み、撮影画像情報として取得する。このカメラ部207で、取り込まれた撮影画像情報は、撮影画像情報保持部208に格納して保持することが可能である。
RF−ID通信部209は、近距離通信手段を構成するもので、この実施形態では、レンタル対象の自転車に取り付けられているRF−ID通信部と通信を行って、その自転車の自転車IDを取得するため等に用いられる。
会員情報保持部211は、バイシクルシェアシステムのバイシクルシェア事業者1の管理者3に対して会員登録したときに割り当てられた会員用アカウント情報を、会員IDに対応付けて保持する。投稿データ生成部212は、後述するように、レンタル要求時や、レンタル自転車の返却通知時に、投稿するデータを生成する処理部である。
投稿処理部213は、制御部210の制御の下に、投稿メッセージをSNS103に投稿したり、投稿データ生成部212で生成された投稿データをSNS103へ投稿したりする処理部である。投稿参照部214は、制御部210の制御の下に、SNS103に投稿された友人関係にある加入者からのメッセージやデータを参照する処理部である。SNS参加処理部215は、会員2に付与されたSNSアカウントと設定されたパスワードを用いてSNS103にログインするための処理部である。
鍵情報処理部216は、後述するように、自転車のレンタルを要求したときには、自転車の施錠を解除するための解除キー情報を取得して、自転車の施錠を解除する処理を行うための処理部である。
時計回路217は、カレンダ機能を備える日時情報の発生部である。例えば、カメラ部207で撮影したときには、その撮影情報には、この時計回路217からの日時情報が併せて記憶される。また、SNS103に投稿をしたときに、その投稿には、この時計回路217からの日時情報が付加される。
なお、この実施形態では、会員2が、通信端末200を用いて、SNS103にログインをすると、SNS管理サーバからは、インターネットを通じてバイシクルシェアシステム101用のSNS支援プログラムが送られてくる。会員2は、その支援プログラムを通信端末200で取得して、SNS103への投稿及び投稿の参照をするようにする。前述した図6の構成例における投稿データ生成部212、投稿処理部213、投稿参照部214、SNS参加処理部215、鍵情報処理部216は、その支援プログラムにより構成される機能をブロックとして示したもので、制御部210の制御により、それぞれの処理を実行する。
[配送作業者4用の通信端末400]
この実施形態では、前述したように、配送作業者4用の通信端末400も携帯電話端末が用いられる。そして、その配送作業者4用の通信端末400の構成は、図6に示した会員用の通信端末200と同様の構成とされる。ただし、この場合に、図6の構成例における投稿データ生成部212、投稿処理部213、投稿参照部214、SNS参加処理部215などのバイシクルシェアシステム用の支援プログラムにより構成される各部は、配送作業者用とされる。なお、鍵情報処理部216は、配送作業者4用の通信端末400には、この例では、設けられない。
[ネットサーバ10及び20の構成例]
ネットサーバ10及び20は、ほぼ同様の構成を備えるので、ここでは、ネットサーバ20の場合を例にとって説明する。
ネットサーバ20は、パソコンを用いて構成することができる。図7は、このネットサーバ20の構成例を示すブロック図である。この例のネットサーバ20は、コンピュータからなる制御部510が、システムバス501を通じて、通信インターフェース502、受信情報処理部503、送信情報処理部504、会員情報管理部505、注文受付処理部506、会員毎注文履歴記憶部507、会員毎商品購入履歴記憶部508、会員毎レンタル履歴記憶部509、会員毎ポイント管理部511、会員毎シェアポイント管理部512、のそれぞれと接続されて構成されている。
通信インターフェース502は、インターネットを通じた相手方と通信を行うためのものである。受信情報処理部503は、通信インターフェース502を通じて受信した情報を解析し、その解析結果に応じて、受信した情報を、システムバス501を通じて各部に転送する。送信情報処理部504は、制御部510の制御にしたがって、システムバス501を通じて送られてくる情報から、インターネットを通じて送信する情報を生成し、通信インターフェース502を通じて送信するようにする。
会員情報管理部505は、インターネットを通じて登録された会員の情報を、その会員IDと共に記憶部505Mに記憶すると共に、前述したように、シェア管理装置300から送られてくる会員2の情報を、その会員IDと共に記憶部505Mに記憶する。
注文受付処理部506は、会員からのインターネットを通じたネット取引による商品購入の注文に注文番号などの識別情報(注文ID)を付加した受付処理する。この商品購入の注文には、購入された商品の受け取り場所としての店舗(この例ではコンビニ店舗21)の店舗IDからなる受け取り店舗指定情報とが含まれる。
注文受付処理部506は、そのネット取引による注文受付が終了すると、そのネット取引を行った会員の会員ID、注文ID、会員氏名などの会員情報、ネット取引で購入された商品及びその価格、受け取り店舗指定情報、などを、送信情報処理部504を通じ、通信インターフェース502を通じて、配送作業者4に送ると共に、受け取り店舗指定情報で特定されたコンビニ店舗21に送る。
配送作業者4は、これを受けて、注文された商品を受け取り店舗指定情報で特定されたコンビニ店舗21に配送する。また、コンビニ店舗21は、配送されてきた注文された商品を、会員に引き渡すようにすると共に、ネットサーバ20に、その引渡し完了の日時情報を、会員ID及び注文IDに対応付けて送る。
また、注文受付処理部506は、ネット取引を行った会員の会員ID、注文ID、ネット取引で購入された商品及びその価格、受け取り店舗指定情報、などを会員毎注文履歴記憶部507に転送する。
会員毎注文履歴記憶部507は、この注文受付処理部506から受け取った情報を、会員IDに対応付けて会員毎に注文履歴情報として記憶する。また、会員毎注文履歴記憶部507は、コンビニ店舗21から送られてきた引渡し完了の日時情報を、会員ID、注文IDに対応して記憶する。
会員毎商品購入履歴記憶部508は、コンビニ店舗21から会員IDと共に送られてくる店舗ID、購入商品、その代金及び購入日時の情報を購入履歴情報として、会員IDに対応付けて会員毎に記憶する。
会員毎レンタル履歴記憶部509は、シェア管理装置300から送られてくるレンタル申し込みを行った会員ID、レンタル申し込み日時、レンタル開始店舗、レンタル開始日時、レンタル終了日時、レンタル自転車の返却店舗などを取得して、それらの取得した情報を、レンタル履歴情報として、会員IDに対応付けて会員毎に記憶する。
会員毎ポイント管理部511は、会員毎注文履歴記憶部507に記憶されている会員毎の注文履歴情報及び会員毎商品購入履歴記憶部508に記憶されている会員毎の商品購入履歴から、会員毎の商品購入についてのプレミアムポイント(通常ポイント)を算出して記憶する。
会員毎シェアポイント管理部512は、会員毎注文履歴記憶部507に記憶されている会員毎の注文履歴情報及び会員毎商品購入履歴記憶部508に記憶されている会員毎の商品購入履歴と、会員毎レンタル履歴記憶部509に記憶されているレンタル履歴情報とから、会員毎のネット取引、店舗での商品購入が、自転車のレンタルに関連するものとして行われたか否かを判断して、自転車のレンタルに関連があると判断したときには、自転車レンタルについてのプレミアムポイントとしてのシェアポイントを会員に付与して記憶するようにする。
ここで、自転車のレンタルと関連して行われたと判断される会員毎のネット取引またはコンビニ店舗21での商品購入は、例えば、以下のようなものとされる。例えば、
(1)レンタル開始場所の店舗21で、かつ、レンタル開始日時と関連があるとみなせる近傍時点において、会員が、注文した商品の受け取りをしたネット取引。
(2)レンタル終了場所(自転車返却場所)の店舗21で、かつ、レンタル終了日時(自転車返却日時)と関連があるとみなせる近傍時点において、会員が、注文した商品の受け取りをしたネット取引。
(3)レンタル開始日時と関連があるとみなせる近傍時点において、レンタル開始場所の店舗での会員による商品の購入。
(4)レンタル終了日時(自転車返却日時)と関連があるとみなせる近傍時点において、レンタル終了場所(自転車返却場所)の店舗での会員による商品の購入。
(5)自転車のレンタル開始日時から終了日時(返却日時)までの間において、レンタル開始場所の店舗から自転車返却によるレンタル終了場所の店舗との間にある他の店舗21で、会員が、注文した商品の受け取りをしたネット取引。
(6)自転車のレンタル開始日時から終了日時(返却日時)までの間において、レンタル開始場所の店舗から自転車返却によるレンタル終了場所の店舗との間にある他の店舗21での会員による商品の購入。
すなわち、この例では、会員毎のネット取引、店舗での商品購入が、自転車のレンタルと関連しているかどうかは、自転車のレンタルを開始した店舗及び開始日時と、自転車を返却した店舗及び返却日時と、ネット取引で注文した商品の受け取り店舗と受け取り日時と、商品の購入をした店舗及び購入日時とに基づいて判断するようにする。
[自転車のレンタル申し込み、自転車の配送、自転車の返却及び回収について]
次に、自転車のレンタル申し込み、自転車の配送及びレンタル開始、自転車の返却及び回収における管理者3のシェア管理装置300、会員2の通信端末200、配送作業者4の通信端末400における動作について、より詳細に説明する。
[自転車のレンタル申し込みから配送まで]
<自転車のレンタル申し込み:会員の通信端末200での処理;図8>
会員2による自転車のレンタル申し込み時における通信端末200での処理動作の流れは、図8に示すようなものとなる。会員2は、自転車のレンタルの申し込みをしたいときには、先ず、通信端末200の例えばブックマークのリストから、バイシクルシェアを選択する。すると、通信端末200の制御部210は、図8のステップS101に示すように、バイシクルシェアシステム101における会員ID及びパスワードの入力を促す画面をLCD223に表示する。
このステップS101において、会員2が会員IDとパスワードを入力して、ネットワークへのアクセスを実行すると、通信端末200のSNS参加処理部215は、会員情報保持部211に記憶されているSNS103のアカウント情報と、パスワードとをSNS103の管理サーバに送って、SNS103にログインする。SNS103へのログインが完了すると、制御部210は、バイシクルシェアシステムの支援プログラムに従って、通信端末200のLCD223の画面に、「レンタル申し込み」、「自転車返却」、を少なくともメニュー選択項目として含むバイシクルシェアメニューを表示する(ステップS102)。
会員2が、このアプリケーションメニューから、タッチパネル224を通じて「レンタル申し込み」を選択して決定操作をすると、制御部210は、LCD223の画面に、レンタル対象の自転車の種別の一覧を表示する(ステップS103)。
そこで、会員2が、この自転車の種別の一覧から、希望する自転車の種別を選択して決定操作をすると、制御部210は、それをバッファに保持した後、LCD223の表示画面に、レンタル開始場所、つまり、レンタル自転車の使用開始場所及び開始予定日時の設定用の画面を表示し、レンタル開始場所の指定及び開始予定日時の指定を受け付ける(ステップS104)。
会員は、開始予定日時については、タッチパネル224を通じて入力するようにする。すると、制御部210は、その入力された日時情報をバッファに保持する。
また、レンタル開始場所については、現在地近傍と、指定場所近傍とを選択することができる。現在地近傍が選択されるとGPS測位部206で測位された現在地近傍の複数のスーパー店舗11及びコンビニ店舗21の一覧が表示され、会員2は、そのスーパー店舗11及びコンビニ店舗21の一覧からレンタル開始場所を選択することができる。また、会員2により指定場所近傍がされると、その指定場所近傍の複数のスーパー店舗11及びコンビニ店舗21の一覧が表示され、会員2は、そのスーパー店舗11及びコンビニ店舗21の一覧からレンタル開始場所を選択することができる。
なお、会員2の通信端末200は、現在地近傍の選択可能な店舗の一覧は、GPS測位部206で測位した現在地の位置情報をSNS管理サーバに送ることで、その回答としてSNS管理サーバから取得して参照可能とされている。また、同様にして、通信端末200は、指定場所近傍の選択可能な店舗の一覧は、指定した場所の位置情報をSNS管理サーバに送ることで、その回答としてSNS管理サーバから取得して参照可能とされている。制御部210は、会員2により選択指定された店舗の識別情報(店舗ID)を、レンタル自転車の使用開始場所の指定情報としてバッファに保持する。
次に、ステップS104でのレンタル開始場所及び開始予定日時の指定が終了して、自転車のレンタル申し込みの実行指示を会員2から受けると、通信端末200の投稿情報生成部212は、自転車のレンタル申し込みメッセージ文を生成すると共に、バッファに保持されている自転車の種別と、レンタル開始場所の店舗IDと、レンタル開始予定日時とに、会員ID及びパスワードを付加した申し込み時投稿情報を生成する。自転車のレンタル申し込みメッセージ文は、例えば、「自転車のレンタルを申し込みます」のような定型文として生成される。
そして、通信端末200の投稿処理部213は、投稿情報生成部212で生成された自転車のレンタル申し込みメッセージ文と申し込み時投稿情報とを、メッセージ用アカウントを用いてSNS103に投稿する(ステップS105)。なお、この実施形態においては、このときの自転車のレンタル申し込みの投稿は、「レンタル申し込み」のハッシュタグが付加されており、SNS103では、会員2と友人関係にある管理者3のシェア管理装置300では、後述する「返却」のハッシュタグが付加された投稿と区別して参照可能となるようにされている。
<自転車のレンタルの申し込みの受け付け;管理者のシェア管理装置300での処理;図9>
会員2と管理者3とは友人関係にあり、かつ、会員2からの「レンタル申し込み」のハッシュタグが付加された投稿は、SNS103で管理者3が参照できるように設定されているので、シェア管理装置300がSNS103にログインしている状態では、シェア管理装置300の投稿参照部308は、会員2からの自転車のレンタル申し込みメッセージ及び申し込み時投稿情報を参照することできる(図9のステップS111)。なお、以下の説明においては、レンタル申し込みの投稿を行った会員2を他の会員2と区別するために、会員2Sと称する。
シェア管理装置300は、この「レンタル申し込み」の会員2Sの投稿の参照により、会員2Sからのレンタル申し込みがあったと判別し、会員2Sの投稿中のパスワードと会員IDとにより、会員認証を行う(ステップS112)。
そして、その会員認証の結果、認証がNGであったときには、シェア管理装置300の投稿処理部307は、レンタル申し込みがNGである旨を、レンタル申し込みの投稿をした会員2Sに宛てたダイレクトメッセージとして投稿する(ステップS113)。会員2Sの通信端末200のLCD223の画面には、このレンタル申し込みNGの投稿ログが表示されるので、会員2Sは、レンタル申し込みNGを知り、再度の申し込みを行うなどの対処をするようにする。
また、会員認証の結果、認証がOKであったときには、シェア管理装置300の制御部310は、レンタル管理部305Mに当該会員2Sの会員IDを登録する(ステップS114)
そして、シェア管理装置300の制御部310は、レンタル申し込みがOKであったときには、会員2Sの投稿情報に含まれるレンタル要求された自転車の種別を判断して、レンタル自転車管理部304の記憶部304Mに記憶されている当該種別の自転車の中から、使用中でない自転車を探索する。
そして、シェア管理装置300の制御部310は、使用中でない自転車を見つけたら、その自転車の現在地を参照し、レンタル申し込みで指定された店舗を現在地としている自転車を探索する。レンタル申し込みで指定された店舗を現在地としている自転車があれば、シェア管理装置300の制御部310は、その自転車を会員2Sにレンタルする自転車と決定し、また、レンタル申し込みで指定された店舗を現在地としている自転車が無ければ、他の店舗または別個の駐輪施設にある自転車を、会員2Sにレンタルする自転車と決定する。そして、シェア管理装置300の制御部310は、レンタル自転車記憶部304Mから、決定した自転車の自転車IDと、その自転車画像情報を抽出する。
そして、シェア管理装置300の制御部310は、投稿処理部307により、レンタル申し込みがOKである旨と、レンタルする自転車として決定した自転車画像情報とを含めたレンタル申し込み受諾を、メッセージ用アカウントを用いて、レンタル申し込みの投稿をした会員2Sに宛てたダイレクトメッセージとして投稿する(ステップS115)。この投稿は、会員2Sの通信端末200で参照されて、会員2Sは、レンタル申し込みが受け付けられたことを認識すると共に、レンタルされる自転車画像を確認することができる。
そして、シェア管理装置300の制御部310は、会員2Sにレンタルすると決定した自転車が、レンタル申し込みで指定された店舗を現在地としている自転車であれば、配送の必要が無いので、配送作業者4に対する配送指示は不要となる。
一方、会員2Sにレンタルすると決定した自転車が、レンタル申し込みで指定された店舗を現在地としていない自転車であれば、決定した自転車の現在地から、レンタル申し込みで指定された店舗への配送を指示する。すなわち、シェア管理装置300の制御部310は、抽出した自転車ID及び自転車画像情報と、自転車の現在地及び配送先の店舗ID及びその所在地を含めた情報と、配送日時の情報を、メッセージアカウントにより、「配送」のハッシュタグを付加してSNS103に投稿する(ステップS116)。この「配送」のハッシュタグが付加されている投稿は、SNS103では、友人関係にある管理者3、配送作業者4、会員2のうち、管理者3と、配送作業者4のみが参照可能となるように予め設定されている。
なお、この「配送」のハッシュタグが付加された投稿は、全ての配送作業者4が参照可能であるが、その投稿内容を実行可能な配送作業者4が、その投稿の参照に対応して、同じく「配送」のハッシュタグを付加して、自分が配送を行う旨のメッセージ情報を、SNS103に投稿する。すると、その投稿は、全ての他の配送作業者4及び管理者3が参照可能であるので、他の配送作業者4及び管理者3は、配送指示が完了したと判断する。
次に、シェア管理装置300の制御部310は、レンタル自転車管理部304の記憶部304Mに、配送作業者4に伝えた自転車IDに対応して、「配送中」を記録する(ステップS117)。
そして、シェア管理装置300の制御部310は、OKとされたレンタル申し込みの情報、すなわち、レンタル申し込みをした会員した会員ID、レンタル開始予定場所の店舗ID、レンタル開始予定日時を、ネットサーバ10及び20に、インターネットを通じて通知する。この場合、レンタル開始予定場所の店舗がスーパー店舗11であるときには、ネットサーバ10のみに通知をし、レンタル開始予定場所の店舗がコンビニ店舗21であるときには、ネットサーバ20のみに通知をする。
次に、管理者3からのSNS103への投稿による配送指示を受諾した配送作業者4は、レンタル対象の自転車の配送が完了したら、その旨が「配送」のハッシュタグを付加して投稿するので、シェア管理装置300の制御部310は、投稿参照部308により、当該配送作業者4からのレンタル対象の自転車の配送の完了の投稿を確認する。
投稿参照部308により配送作業者4からの配送完了の投稿情報を参照したことを確認すると、シェア管理装置300の制御部310は、参照した投稿情報に含まれる自転車IDにより、対応する自転車の鍵の解除情報をレンタル自転車記憶部304Mから読み出し、その鍵の解除情報を会員2Sに宛てたダイレクトメッセージとしてSNS103に投稿する(ステップS119)。
<配送作業者による自転車の配送;配送作業者の通信端末での処理:図10>
配送作業者4が、その通信端末400に自己に割り当てられているSNSアカウントと、パスワードを入力して、ネットワークに発信することにより、配送作業者4の通信端末400は、SNS103にログインする。なお、配送作業者4の通信端末が、このSNS103に専用の端末であるときには、当該端末に電源が投入されている状態では、自動的に、配送作業者のSNSアカウントとパスワードを用いてSNS103に常にログインしている状態とすることもできる。
配送作業者4の通信端末400が、SNS103にログインしている状態では、配送作業者4が管理者3と友人関係にあると共に、「配送」のハッシュタグが付加された投稿は、配送作業者4の全てのみが参照できるものとして設定されているので、配送作業者4は、当該通信端末400により、管理者3からの会員2Sによる自転車のレンタル申し込みに応じた配送指示の投稿情報を参照することできる(図10のステップS121)。
配送作業者4の通信端末400は、この投稿の参照の結果、配送場所、配送日時の指定情報及び配送する自転車の画像情報を取得する。この例では、配送作業者4の通信端末400は、図示は省略するが、自端末を所持する配送作業者4が、配送を担当している店舗の店舗IDを記憶している。そして、配送作業者4の通信端末400は、投稿の参照結果として取得した配送場所の指定情報により配送先として指定されている店舗IDの店舗が、自端末を所持する配送作業者4が、配送を担当している店舗であるか否か判別する。そして、配送を担当している店舗であるか否かの判断結果を含めて、配送先の店舗、配送日時及び配送する自転車の画像情報及び現在地を、例えばLCD画面に表示するなどして、配送作業者に報知する(ステップS122)。
配送作業者は、このLCD画面の表示を見て、自分が配送を受任するかどうかを決定して、配送を受信すると決定したときには、配信受信の投稿を「配送」のハッシュタグを付加して行う(ステップS123)。そして、配送作業者4は、自転車の配送を実行し、配送が完了したときには、配送完了の投稿を「配送」のハッシュタグを付加して行う(ステップS124)。
また、管理者3からの配送指示に対して配送を行わないと決定した配送作業者4、あるいは、配送受任の決定を他の配送作業者4よりも遅れた配送作業者4は、他の配送作業者4からの投稿を参照することになる(ステップS125)。当該他の配送作業者4からの投稿の参照により、当該配送作業者4は、他の配送作業者による配送受任を確認する(ステップS126)。さらに、その後、他の配送作業者4からの配送完了の投稿を参照し(ステップS127)、これにより、他の配送作業者4による配送完了を確認する。
なお、ステップS123での配送受任の投稿及びステップS124の配送完了の投稿は、前述したように、管理者3も参照して確認をするものである。
<配送された自転車の受け取り:会員2Sの通信端末での処理;図11>
会員2Sの通信端末200の投稿参照部214は、管理者3からのレンタル申し込み受諾の投稿を参照し(ステップS131)、レンタル申し込みがOKである旨のメッセージ文と、配送される自転車の画像をLCD223の画面に表示して、会員2Sに報知する(ステップS132)。
一方、前述したように、シェア管理装置300は、配送作業者4からの配送完了の投稿情報を確認すると、会員2S宛に、配送された自転車の施錠を解除するための解除キー情報をデータアカウントにより投稿してくるので、会員2Sの通信端末200の投稿参照部214は、その投稿を参照して(ステップS133)、その解除キー情報を取得して保持するようにする(ステップS134)。なお、データアカウントによる投稿は、会員2Sには呈示されない。
会員2Sは、ステップS132での報知を受けて、配送された自転車の受け取りのために、配送場所の店舗に赴き、取得した自転車画像を用いて、レンタル開始する自転車を特定する。そして、会員は、ステップS134で取得した解除キー情報を用いて、自転車の施錠を解除する(ステップS135)。この場合、自転車の鍵が機械式であるときには、通信端末200の制御部210は、LCD223の表示画面に、当該鍵の解除をするための組合せ番号を表示する。会員2Sは、このLCD223の表示画面に表示される組合せ番号を、当該鍵に対して設定することで、施錠の解除をする。また、自転車の鍵が電子式であるときには、通信端末200の制御部210の制御指示に基づき、RF−ID通信部209は、ステップS134で取得した第2の暗号化キーを、自転車に搭載されているRF−ID通信部に送り、施錠を解除する。
次に、通信端末200の制御部210は、RF−ID通信部209により、自転車のRF−ID通信部と通信を行って、自転車IDを取得する(ステップS136)。次に、通信端末200は、投稿情報生成部212において、この自転車IDを含んだレンタル開始メッセージ文を生成し、投稿処理部213により、このレンタル開始メッセージの投稿をSNS103に対して実行する(ステップS137)。
レンタル開始メッセージを投稿した通信端末200は、更に、GPS測位部206で現在地の位置情報を測位し(ステップS138)、ステップS136で取得した自転車IDと対応付けて、その取得した現在地の位置情報を、データアカウントを用いてSNS103に投稿する(ステップS139)。通信端末200は、このステップS138及びステップS139による取得した現在地の位置情報の投稿を、自転車が返却されるまで、例えば一定時間毎に実行する。
なお、上述の例では、シェア管理装置300からは、解除キー情報のみが伝達されるようにしたが、シェア管理装置300から、解除キー情報と共に、配送される自転車の自転車IDが伝達されるようにしても良い。
その場合には、その自転車IDを用いた自転車との通信により、レンタル対象の自転車を次のようにして容易に見つけ出すことができる。すなわち、この例においては、前述したように、レンタル自転車のそれぞれには、自分の自転車IDを記憶したRF−ID通信部が搭載されている。そして、この例では、レンタル自転車のRF−ID通信部は、自転車IDの通信を行ったときには、その通信中を示すために、発光部やブザー音発生部を備えている。そして、会員2Sが、その通信端末200のRF−ID通信部209により、取得した自転車IDを用いて通信を行うと、対応する自転車IDの自転車のRF−ID通信部は、備えている発光部やブザー音発生部により、通信中を知らせる。これにより、会員2Sは、自分がレンタルする自転車を容易に見つけることができる。
<配送された自転車のレンタル中管理;シェア管理装置での処理:図12>
シェア管理装置300は、投稿参照部308により会員2Sからのレンタル開始メッセージの投稿を参照し(ステップS141)、その自転車IDの自転車のレンタル開始を確認する(ステップS142)。
そして、シェア管理装置300の制御部310は、レンタル自転車記憶部304Mの当該自転車IDに対応する利用可否情報として「利用中」を記録する(ステップS143)。更に、シェア管理装置300の制御部310は、レンタル管理部305の記憶部305Mにおいて、当該自転車IDに対応する利用状況を、「配送中」から「使用中」に変更すると共に、レンタル開始日時として、レンタル開始メッセージの投稿時の日時を記録する(ステップS144)。
また、シェア管理装置300の制御部310は、ステップS142で、会員2Sによるレンタル開始を確認したら、当該会員2Sの会員IDと対応付けて、レンタル開始する店舗の店舗ID、レンタル開始日時を含めたレンタル開始通知を、インターネットを通じてネットサーバ10またはネットサーバ20に送信して報告する(ステップS145)。
また、シェア管理装置300は、投稿参照部308により、会員2Sからのデータアカウントによる現在地情報の投稿を参照し(ステップS146)、レンタル中の自転車の現在地情報を取得する(ステップS147)。そして、シェア管理装置300の制御部310は、その取得した現在地情報を、前記投稿に含まれる自転車IDに対応する現在地情報として、レンタル管理部305の記憶部305Mに記録する(ステップS144)。
以上のようにして、この実施形態によれば、会員2は、任意の配送日時に、選択した店舗に、レンタル自転車を配送してもらって、利用することができる。そして、その場合において、レンタル自転車は、画像情報により確認することができるようにしたので、配送作業者4及び会員2が、レンタル対象の自転車を間違えることを回避することができる。
また、レンタル自転車は、レンタル申込者しか解除できない施錠が施されて配送されるので、レンタル自転車がレンタル申込者以外の者に、無断で利用されてしまう事態を防止することができる。
更に、レンタル自転車の配送後の利用中においては、会員の現在位置を常に確認することができるようにしたことにより、レンタル自転車の現在位置の把握が容易となり、自転車の故障などが生じた場合にも、その場所に赴いて適切な処置を取ることが可能となる。
[自転車の返却から回収まで]
<自転車の返却:会員の2Sの携帯電話端末での処理;図13>
先ず、会員2は、レンタル自転車の返却の通知をしたいときには、申し込み時と同様にして、通信端末200のブックマークのリストから、バイシクルシェアを選択し、図13のステップS151に示すように、バイシクルシェアシステムにおける会員ID及びパスワードの入力を促す画面をLCD223に表示する。
このステップS151において、会員2Sが会員IDとパスワードを入力して、ネットワークへのアクセスを実行すると、通信端末200のSNS参加処理部215は、会員情報保持部211に記憶されているSNS103のアカウント情報と、パスワードとをSNS103の管理サーバに送って、SNS103にログインする。SNS103へのログインが完了すると、制御部210は、バイシクルシェアシステムの支援プログラムに従って、通信端末200のLCD223の画面に、「レンタル申し込み」、「自転車返却」、を少なくともメニュー選択項目として含むバイシクルシェアメニューを表示する(ステップS152)。
会員2Sが、このアプリケーションメニューから、タッチパネル224を通じて「自転車の返却」を選択して決定操作をすると、制御部210は、LCD223の画面に、自転車の返却場所における施錠した返却するレンタル自転車の撮影を依頼するメッセージをLCD223の表示画面に表示すると共に、音声で会員2Sに通知する(ステップS153)。
会員2Sは、この通知にしたがって、その返却場所において、カメラ部207により、施錠を施したレンタル中の自転車を、その場所が確認可能なように撮影する。その撮影された画像情報は、通信端末200の撮影画像情報保持部208に保持される。この際に、撮影画像情報保持部208に記憶される情報には、撮影画像情報に対応付けられている付随情報としてのExif情報の一つとして、GPS測位部206で測位された、当該撮影位置の位置情報が含まれる。通信端末200の制御部210は、その撮影場所の位置情報を、返却する場所の位置情報として、SNS管理サーバに送り、その位置情報に対応する店舗IDを取得して、撮影画像情報記憶部208に、撮影した画像情報に対応して記憶する。
次に、自転車の返却及び回収依頼の実行指示を会員から受けると、通信端末200の投稿情報生成部212は、自転車の返却メッセージ文を生成すると共に、撮影画像情報記憶部208に保持されている画像情報及びその位置情報としての店舗IDとに、会員ID及び自転車IDを付加した返却投稿情報を生成する。自転車の返却メッセージ文は、例えば、「レンタル自転車の返却をします」のような定型文として生成される。
そして、通信端末200の投稿処理部213は、投稿情報生成部212で生成された自転車の返却メッセージ文と画像情報及び撮影位置(返却位置)の位置情報とを、メッセージ用アカウントを用いてSNS103に投稿する(ステップS154)。
そして、通信端末200は、レンタルして利用中は常に行っていた現在地情報の投稿を停止するようにする(ステップS155)。以上で、会員の通信端末200におけるレンタル自転車の返却のための処理は終了となる。
なお、この実施形態においては、このときのレンタル自転車の返却の投稿は、「返却」のハッシュタグが付加されており、SNS103では、会員2Sと友人関係にある管理者3が参照可能となるように予め設定されている。もっとも、配送作業者4にも返却の投稿を参照させるようにしても良い。
<自転車の返却;シェア管理装置における処理:図14>
会員2Sと管理者3とは友人関係にあり、会員2Sの投稿は、管理者3が参照できるので、シェア管理装置300がSNS103にログインしている状態では、シェア管理装置300の投稿参照部308は、会員2Sからの自転車の返却の投稿情報を参照することできる(図14のステップS161)。
シェア管理装置300の制御部310は、この会員2Sからのハッシュタグ「返却」が付加されている返却メッセージの投稿の参照により、会員2Sからのレンタル自転車の返却依頼があったと判別し、当該会員2Sに宛てたダイレクトメッセージとして、返却受け付けメッセージの投稿を行う(ステップS162)。
また、シェア管理装置300の制御部310は、この返却の投稿に含まれる会員ID及び自転車IDを認識し、レンタル管理部305の記憶部305Mの対応する自転車IDについての利用状況を「返却済」に変更する。また、シェア管理装置300は、この返却の投稿に含まれる返却場所の店舗IDを、「返却済」にした自転車IDについての現在位置として記録すると共に、レンタル終了日時として、その返却の投稿の日時を記録する(ステップS163)。
また、シェア管理装置300の制御部310は、レンタル自転車記憶部304Mの当該自転車IDの利用可否情報を、「空き」に変更すると共に、現在地としてネットサーバ10または20から受け取った店舗IDを記憶する(ステップS164)。
更に、シェア管理装置300の制御部310は、インターネットを通じてネットサーバ10,20に対して、返却の投稿をしてきた会員2Sの会員IDとレンタル終了日時とを送ると共に、シェアポイントの取得要求を送る(ステップS166)。これに対しては、ネットサーバ10,20は、前述したようにして会員2Sの自転車のレンタルに関連するネット取引や店舗11,21での商品購入に基づくシェアポイントを計算して、そのシェアポイントの情報を送ってくる。
シェア管理装置300の制御部310は、このネットサーバ10,20から送られてくるシェアポイントを取得する(ステップS167)。そして、シェア管理装置300の制御部310は、レンタル管理部305でのレンタル開始日時からレンタル終了日時に基づくレンタル時間と、自転車IDに基づく自転車の種別と、ネットサーバ10,20から取得したシェアポイントとに基づいて、当該自転車IDをレンタルした会員IDの会員についての課金処理を実行する(ステップS178)。前述したように、シェアポイントは、この例では、レンタル料金の減額相殺のために用いられる。
以上のようにして、上述の実施形態によれば、レンタル自転車の返却場所は、会員の希望する店舗に設定することができる。そして、その場合において、返却場所において施錠をした自転車を含めた撮影画像が管理者3に伝達される。したがって、管理者3は、会員からの返却の投稿に含まれる自転車の画像を見て、施錠がなされていないときには、即座に、当該会員に対して施錠をするように依頼することも可能となる。このため、施錠がなされなかったために盗難にあうという不測の事態を未然に防止することができる。
また、バイシクルシェアによる自転車レンタルを利用した会員が、その自転車レンタル中や、自転車レンタルに関連してネット取引やスーパー店舗11やコンビニ店舗21を利用したときには、その利用についてシェアポイントが付加され、レンタル料金から減額相殺することができるので、バイシクルシェアの利用を促進しながら、ネット取引や店舗での商品の購入の向上を期待できる。
なお、以上の例では、1回ごとの自転車レンタルを行う場合であったが、通勤や通学で使用する場合等、継続してレンタルを申し込むこともできる。その場合、例えば、平日の毎日について、所定の使用開始場所及び返却場所、時間帯を指定すると共に、所定の期間を指定してレンタルを利用するようにする。その場合においても、前述した会員からのレンタルの開始通知及び終了通知は、毎回、その都度、行うようにする。また、レンタル自転車は、指定された期間は、同じ自転車としても良いが、都度異なる自転車を利用させるように、シェア管理装置300から、利用開始前にレンタルする自転車及びその施錠の解除用キー情報を送るようにしても良い。
[ネットサーバ10,20での動作]
次に、ネットサーバ10,20におけるシェアポイントの算出に関連する処理動作について説明する。なお、このシェアポイントの算出に関連する処理動作については、ネットサーバ10とネットサーバ20とでは同様となるので、以下は、ネットサーバ20の場合を例にとって、説明し、ネットサーバ10の説明は省略する。図15〜図17は、ネットサーバ20におけるシェアポイントの算出に関連する処理動作を説明するためのフローチャートである。
ネットサーバ20の制御部500は、シェア管理装置300からの情報を受信したか否か判別し(ステップS201)、受信したと判別したときには、自転車レンタル申し込みの情報であるか否か判別する(ステップS202)。このステップS202で、シェア管理装置300から受信した情報は自転車レンタル申し込みの情報であると判別したときには、制御部500は、受信情報に含まれる会員IDに対応付けて、受信したレンタル開始予定場所(店舗)及びレンタル開始予定日時を、会員毎レンタル履歴記憶部509に記憶する(ステップS203)。その後、制御部500は、ステップS201に処理を戻す。
また、ステップS202で、シェア管理装置300から受信した情報は自転車レンタル申し込みの情報ではないと判別したときには、制御部500は、シェア管理装置300から受信した情報は自転車レンタル開始の情報であるか否か判別する(ステップS204)。このステップS204で、受信した情報は、自転車レンタル開始の情報であると判別したときには、制御部500は、会員毎レンタル履歴記憶部509に会員IDに対応付けて記憶されているレンタル履歴情報に、レンタル開始日時、レンタル開始場所(店舗)を記憶する(ステップS205)。その後、制御部500は、ステップS201に処理を戻す。
また、ステップS204で、シェア管理装置300から受信した情報は自転車レンタル開始の情報ではないと判別したときには、制御部500は、シェア管理装置300から受信した情報は自転車レンタル終了の情報であるか否か判別する(ステップS206)。このステップS206で、受信した情報は、自転車レンタル終了の情報であると判別したときには、制御部500は、会員毎レンタル履歴記憶部509に会員IDに対応付けて記憶されているレンタル履歴情報に、レンタル終了日時、レンタル終了場所(店舗)を記憶する(ステップS207)。その後、制御部500は、ステップS201に処理を戻す。
また、ステップS201で、シェア管理装置300からの情報を受信してはいないと判別したときには、制御部500は、会員のネット取引による商品注文のアクセス要求を受けたか否か判別する(図16のステップS211)。このステップS211で、会員のネット取引による商品注文のアクセス要求を受けたと判別したときには、制御部500は、その会員のネット取引による商品注文要求に対応する処理を行って、その商品注文を受け付ける(ステップS212)。
そして、制御部500は、注文を行った会員の会員IDに対応付けて、注文商品の受け取り予定店舗の店舗IDや注文商品の価格を含むネット取引の情報を会員毎注文履歴記憶部507に記憶する(ステップS213)。その後、制御部500は、ステップS201に処理を戻す。なお、制御部500は、受け付けた注文商品の、配送作業者4への配送指示などをも行う。
ステップS211で、会員のネット取引による商品注文のアクセス要求を受け付けてはいないと判別したときには、制御部500は、店舗から、ネット取引で注文された商品の会員による受け取り実行情報を受信したか否か判別し(ステップS214)、受け取り実行情報を受信したと判別したときには、会員毎注文履歴記憶部507に、その会員により商品受け取りが実行された店舗の店舗ID及び受け取り日時の情報を記憶する(ステップS215)。その後、制御部500は、ステップS201に処理を戻す。
また、ステップS214で、会員による受け取り実行情報を受信してはいないと判別したときには、制御部500は、店舗からの会員の商品購入情報を受信したか否か判別する(ステップS216)。このステップS216で、店舗からの会員の商品購入情報を受信したと判別したときには、制御部500は、会員毎商品購入履歴記憶部508に、会員ID及び店舗IDに対応付けて、商品が購入された日時及び商品の価格などを記憶する(ステップS217)。その後、制御部500は、ステップS201に処理を戻す。
また、ステップS216で、店舗からの会員の商品購入情報を受信してはいないと判別したときにも、制御部500は、ステップS201に処理を戻す。
そして、ネットサーバ20は、シェア管理装置300が、会員2についてのレンタル料金についての課金処理を実行する前の適宜のタイミングで、図17に示すシェアポイントの計算及び報告処理を行う。
すなわち、ネットサーバ20の制御部500は、レンタル終了を受信した会員の会員IDを把握し(ステップS221)、その会員による未計算のネット取引があるか否か判別する(ステップS222)。このステップS222で、未計算のネット取引があると判別したときには、制御部500は、会員毎注文履歴記憶部507の当該会員についての記憶情報と、会員毎レンタル履歴記憶部509の当該会員についての記憶情報とから、ネット取引での注文商品の受け取り日時と受け取り店舗は、自転車レンタルとの関連があるか否か判別する(ステップS223)。
このステップS223で、前述したような関連があると判別したときには、制御部500は、その注文商品についてのシェアポイントを計算して、会員毎シェアポイント512に記憶されている当該会員のシェアポイントに加算する(ステップS224)。また、ステップS223で、前述したような関連はないと判別したときには、制御部500は、その注文商品についての通常のプレミアムポイントを計算して、会員毎ポイント511に記憶されている当該会員の通常ポイントに加算する(ステップS225)。
また、ステップS222で、ステップS221で把握した会員IDの会員については未計算のネット取引はないと判別したときには、当該会員について、未計算の店舗からの商品購入情報があるか否か判別する(ステップS226)。このステップS226で、未計算の店舗からの商品購入情報があると判別したときには、制御部500は、会員毎商品購入履歴記憶部508の当該会員についての記憶情報と、会員毎レンタル履歴記憶部509の当該会員についての記憶情報とから、商品購入日時と商品購入店舗は、自転車レンタルとの関連があるか否か判別する(ステップS227)。
このステップS227で、前述したような関連があると判別したときには、制御部500は、その店舗での購入商品についてのシェアポイントを計算して、会員毎シェアポイント512に記憶されている当該会員のシェアポイントに加算する(ステップS224)。また、ステップS227で、前述したような関連はないと判別したときには、制御部500は、その購入商品についての通常のプレミアムポイントを計算して、会員毎ポイント511に記憶されている当該会員の通常ポイントに加算する(ステップS225)。
ステップS225の処理の後には、制御部500は、ステップS221で把握した会員の全てについてのシェアポイントの計算処理が終了したか否か判別し(ステップS228)、終了してはいないと判別したときには、処理が終了していない他の会員IDを指定し(ステップS229)、処理をステップS222に戻す。
また、ステップS228で、ステップS221で把握した会員の全てについてのシェアポイントの計算処理が終了したと判別したときには、制御部500は、会員毎シェアポイント管理部512で計算したシェアポイントを、それぞれの会員IDに対応付けて、シェア管理装置300に送信する(ステップS230)。そして、制御部500は、このシェアポイント計算及び報告処理ルーチンを終了する。
[会員による具体的利用例]
(A)早朝利用
会員2は、予め、自宅の近所のコンビニをレンタル開始場所として指定してレンタルの申し込みを行っておく。この場合に、利用する時間帯や日時指定、期間の指定などを、併せて行うようにしても良い。
会員2は、自宅から近所のコンビニ店舗に行き、通信端末200で自転車の施錠を解除する。そして、自転車で個人農園へ行き、朝食用の野菜を収穫して自転車で帰り、自転車のレンタルを開始した自宅近所のコンビニ店舗で自転車を返却する。そして、当該自転車の返却の前後に、当該コンビニ店舗で朝食用の牛乳やハム、チーズなどを購入して帰宅する。この牛乳やハム、チーズなどを購入には、シェアポイントが付与され、自転車のレンタル料金の減額相殺に用いられる。なお、朝食用の牛乳やハム、チーズなどは、事前にネット取引により購入しておいて、その受け取りを、そのコンビニ店舗で行うように指定しておいても良い。
(B)深夜利用
終電を逃し、終バスもなく、タクシー乗り場に大行列ができている場合に、会員は、通信端末200を用いて、自転車のレンタル可能な近隣のコンビニ店舗を最寄検索して、レンタル予約の申し込みをする。予約が完了すると、会員の通信端末200は、予約できたコンビニ店舗まで経路探索を実行し、会員を当該コンビニ店舗まで案内する。会員は、当該コンビニ店舗で自転車のレンタル開始をして、自宅に帰り、自宅の近傍のコンビニ店舗で自転車を返却する。
そして、会員は、レンタルの開始の際、あるいは、レンタルを終了する際に、コンビニ店舗で夜食を購入すれば、深夜利用のレンタル料金の割増料金が相殺される。なお、夜食は、レンタル自転車で移動中に、ネット取引により注文しておくようにしても良い。
(C)休日利用
会員は、休日に、観光地などに出かける予定を立て、その予定の中で、幾つかの地点間の移動手段としてレンタル自転車を利用するように、複数の地点間でのレンタル開始、終了、その予定日時の設定をして、自転車レンタルを申し込む。
先ず、レンタル予約に応じて、自宅の近傍のコンビニ店舗から最寄り駅まで自転車を利用する。次に、観光地や運動公園などの最寄り駅まで公共交通機関で移動する。そして、観光地や運動公園の最寄り駅の近傍の店舗で自転車レンタルを再開始し、観光地や運動公園に赴きエンジョイする。そして、観光地や運動公園などの最寄り駅で、自転車を返却する。
以上のような自転車レンタルにおいて、レンタルを開始した店舗、終了した店舗、移動中の店舗で、昼食や土産物などを購入した場合には、シェアポイントが付与され、レンタル料金の減額相殺に利用される。
(D)通勤利用
会員2は、通勤のために、自宅から最寄りのバス停までの移動と、勤務先の最寄り駅から勤務先までの移動に、レンタル自転車を利用することを決め、自宅近傍、バス停近傍、勤務先の最寄り駅近傍及び勤務先近傍の、自転車レンタルが可能なコンビニ店舗あるいはスーパー店舗を指定すると共に、利用時間帯、曜日指定及び期間指定などを併せて行っておく。
そして、このレンタル申し込みに基づき、例えば、会員2は、自宅から近所のコンビニ店舗に行き、通信端末200で自転車の施錠を解除し、自転車でバス停近傍のスーパー店舗まで移動して駐輪する。そして、会員はバスと電車を乗り継いで、勤務先の最寄り駅に到着する。その駅の近傍のコンビニ店舗でレンタル自転車の施錠を解除して、例えば3kmある勤務先まで、利用する。その際に、朝食用のサンドイッチとコーヒー、昼食用の弁当とお茶を、いずれかの店舗で購入した場合には、シェアポイントが付与される。
(E)ネットスーパーで注文し、帰宅時に受け取り
会員2が昼休みにネットスーパーにアクセスし、娘の誕生日ケーキを注文し、その受け取り場所を、系列の自宅最寄り駅のコンビニ店舗を指定する。コンビニ店舗の閉店時間以降の受け取りの場合、電子ロックキーで施錠できる買い物籠にドライアイスとケーキを格納した自転車が、当該コンビニ店舗の駐輪場に用意されているので、会員2は、自転車の施錠解除用キーと、買い物籠の開錠キーをインターネットを通じて受け取る。会員2は、自転車の施錠を解除して、自宅まで帰り、買い物籠の開錠キーで買い物籠の施錠を解除して、ケーキを取り出す。そして、自宅の最寄りのコンビニ店舗に自転車を返却する。
この場合、ネット取引で購入したケーキの価格に応じたシェアポイントが会員2に付与される。
(F)ネットスーパーの平日利用
会員2は、普段の買い物は近くのコンビニを利用するが、系列のショッピングセンターで特売(ネット予約可能)がある際に、レンタル自転車を利用する。先ず、会員2は、ネット取引により特売品を予約しておく。また、会員2は、自宅近傍のコンビニ店舗をレンタル開始場所として自転車レンタルを申し込む。
そして、会員は、自宅近傍のコンビニ店舗に行き、レンタル自転車の施錠を解除して、その自転車でコンビニ店舗から系列のショッピングセンターまで移動する。そして、注文しておいた特売品を受け取り、ついでに、晩御飯のおかずも購入する。そして、レンタル自転車で、ショッピングセンターから自宅に帰宅し、荷物を下ろし、自宅近傍のコンビニ店舗を返却場所として自転車を返却する。その際、ショッピングセンターで買い忘れた商品をコンビニ店舗で購入した。
この場合には、ネット取引及びショッピングセンターでの商品購入についてシェアポイントが付与されると共に、自宅近傍のコンビニでの買い物についても、シェアポイントが付与される。
[実施形態の効果]
以上説明したように、上述した実施形態のバイシクルシェアシステムを含むネットワークシステムにおいては、バイシクルシェアの駐輪場は、スーパー店舗やコンビニ店舗などの既存の店舗の駐輪場が利用される。したがって、バイシクルシェア事業者は、新たに、駐輪施設を設ける必要がないという効果がある。
しかも、スーパー店舗やコンビニ店舗は、駅周辺や人が良く利用する場所の近傍にあることが多いので、バイシクルシェアによるレンタル自転車の利用の促進が図れる。また、それらの場所は、違法駐輪の自転車で埋まってしまう場合も多いが、この実施形態によれば、そのような違法駐車を減少させることができるという効果がある。
更に、店舗の駐輪場がレンタル開始場所またはレンタル自転車の返却場所とされるので、上述したように、ネット取引における商品の引取りを、その店舗で行って、レンタル自転車を用いて自宅に持ち帰るという利用がされ易くなり、利用者にとっては、配送料の料金負担がなくなり、また、事業者にとっては、配送の負担がなくなるという効果がある。
また、店舗の駐輪場がレンタル開始場所またはレンタル自転車の返却場所とされるので、レンタル自転車を利用する会員による当該店舗での商品購入の機会が増加し、事業者は、売り上げの増加を望める。更に、レンタル自転車の利用と関連するネット取引や商品購入については、シェアポイントを付与して、レンタル料金の減額相殺などに利用することができるようにしたことにより、自転車レンタルに関連するネット取引、店舗での商品購入が増加することが期待できるので、レンタル事業と、ネット取引及び店舗での商品販売とを、巧みに両立して、売り上げアップを期待することができる。
[その他の実施形態または変形例]
以上の実施形態では、レンタル自転車の使用開始場所、返却場所の店舗は、スーパー店舗やコンビニ店舗としたが、これに限られるわけではなく、バイシクルシェアシステムの事業者と契約を結んだ、駐輪スペースを有する、駅前商店街やその他の店舗であっても良いことは言うまでもない。
また、以上の実施形態では、レンタル開始場所や自転車返却場所となる店舗は、商品の販売を行う店舗としたが、駐輪場を備える店舗であれば、商品の販売ではなく役務(サービス)を提供する店舗、例えば理髪店、美容室、マッサージ店、カラオケ店、などであっても良い。この場合に、これらの役務提供店舗は、この発明のネットワークシステムの事業者と契約を締結することになる。また、ネット取引の対象も、商品の購入の注文ではなく、役務の提供の予約であってもよい。その場合には、商品の販売におけるネット取引により注文した商品の受け取り場所は、役務の提供を受ける場所が対応する。
また、以上の実施形態では、シェアポイントは、レンタル料金の減額相殺に用いるようにしたが、商品購入や役務提供についての代金の減額相殺に用いるようにしても良いことは言うまでもない。また、シェアポイントを、プレミアム商品やプレミアム役務の提供と交換することができるようにしてもよい。
なお、上述の実施形態では、単に施錠をしてレンタル自転車を返却するようにしたが、自転車の鍵が電子鍵の場合には、会員にインストールされている支援プログラムにより、鍵情報を変更させて施錠をさせた上で返却させるようにすることもできる。すなわち、上述の実施形態では、電子鍵は、RF−IDに記憶されている第1の暗号化キーと第2の暗号化キーとを用いる秘密鍵としているが、携帯電話端末の支援プログラムにより、前記の第1の暗号化キーと第2の暗号化キーとの両方を変更し、変更した第1の暗号化キーを自転車のRF−ID通信部に書き込み、変更した第2の暗号化キーを、管理者の管理装置に伝達するようにしても良い。
その場合には、自転車の返却をした後には、レンタルをした会員であっても、もはやレンタル自転車の利用ができなくなり、返却という行為の確実性が向上する。
また、店舗の駐輪場に駐輪ポストなどの施錠可能な施設を設け、その駐輪ポストの施錠、開錠を、店舗の従業員に行ってもらうようにしても良いし、シェア管理装置300から通信装置200の駐輪ポストの施錠の解除キーを送ることにより、通信装置200と駐輪ポストとの間の近距離通信により施錠を解除する形態であっても良い。
また、上述の実施形態では、バイシクルシェアシステムをSNSを用いて構成するようにしたが、バイシクルシェアシステムは、SNSではない、一般的なサーバとクライアントとからなるシステムの構成としても良い。
また、上述の実施形態では、会員2と、配送作業者4とが使用する通信装置200,400は、携帯電話端末としたが、携帯型通信端末であれば、携帯電話端末に限らないことは言うまでもない。
また、レンタル自転車に搭載した自転車IDを記憶する通信装置としては、RF−ID通信装置の構成としたが、RF−ID通信装置に限られるものでないことも言うまでもない。