JP5436498B2 - 熱処理炉用不定形耐火物およびその炉の内張り構造 - Google Patents

熱処理炉用不定形耐火物およびその炉の内張り構造 Download PDF

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Description

本発明は、特に、リチウム複合酸化物の熱処理を行う熱処理炉に適した熱処理炉用不定形耐火物およびこれを使用した炉の内張り構造に関するものである。
金属リチウム電池、リチウムイオン電池、リチウムポリマー電池等に代表される二次電池の正極材料としては、コバルト酸リチウム(LiCoO)、マンガン酸リチウム(LiMnO)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、リン酸鉄リチウム(LiFePO)等のリチウム遷移金属が挙げられる。現在用いられている正極材料としては、コバルト酸リチウムが主流である。
例えば、LiCoOを製造する場合、原料として水酸化リチウム又は硝酸リチウムと、酸化コバルト、水酸化コバルト又は炭酸コバルトとの混合物を、容器に入れて固定炉又はトンネル炉等で焼成するか、又は直接回転炉に入れて焼成する。この焼成は、酸素雰囲気にて1000℃付近の温度で行われる。
該焼成を行う焼成炉を内張りする炉材としては、一般的に、通常工業用の耐火炉で使用されるアルミナ、ムライト、コーディエライト等の耐熱セラミックス材料からなるものが使用されている。
しかし、該耐熱セラミックス材料からなる炉材によって内張りされた焼成炉を使用して、前記焼成温度条件下でLiCoOを製造すると、その焼成中にリチウム化合物が融解し、更に、該化合物由来のリチウム元素が炉内の高温条件下で蒸発して、炉内の内張り材(以下、炉材)に浸入する現象が生じる。このため、該焼成炉の繰り返しの使用を経て、炉材にひび割れや剥離が生じ、炉材の頻繁な交換が必要であるという問題があった。
当該問題を解決する技術として、本願出願人は、耐リチウム反応性に優れるマグネシア質燒結体からなる炉材の製造技術を出願済みである。
なお、焼成炉の内張りは、炉材の目地を不定形耐火物で充填しながら行われ、前記マグネシア質燒結体からなる炉材の目地を充填する不定形耐火物としては、耐リチウム反応性に優れる高純度アルミナ質不定形耐火物やマグネシア質不定形耐火物を採用することが好ましい。
なお、マグネシア質不定形耐火物は、リチウム反応性以外にも耐食性一般に優れているため、例えば溶融金属容器の内張り煉瓦用耐火不定形耐火物等、耐食性が求められる箇所の目地としてマグネシア質不定形耐火物を用いる各種の技術が開示されている(例えば、特許文献1)。
しかし、従来の高純度アルミナ質不定形耐火物やマグネシア質不定形耐火物は、焼結が進行する過程で焼しめて強度を発現させるものが通常であるが、リチウム蒸気が発生している焼成炉の内張りに使用した場合、焼きしまって空間が生じた目地部分にリチウム蒸気が浸入し、Liとの反応により炉材を溶解してしまう問題があった。
特開平8−283074号公報
本発明の目的は前記問題を解決し、リチウム蒸気が発生する焼成炉の内張り炉材の目地に使用される不定形耐火物であって、不定形耐火物施工後、焼結が進行する過程において、目地の焼しまり現象と、焼しまりに起因する目地部分へのリチウム蒸気侵入現象が生じることのないリチウム複合酸化物熱処理炉用の塩基性不定形耐火物およびこれを使用した炉の内張り構造を提供することである。
上記課題を解決するためになされた本発明の塩基性不定形耐火物は、リチウム複合酸化物の熱処理用炉の内張り目地に使用される塩基性不定形耐火物であって、耐火粘土と耐火性骨材とを含む該塩基性不定形耐火物は、該耐火性骨材として、マグネシア原料を96〜99.5質量%含有し、該耐火粘土として、アルカリ金属酸化物含有率が1〜5質量%の粘土を含有し、該耐火性骨材は、95質量%以上が粒子径0.3mm以下であり、加熱後の常温曲げ強度が1.0MPa以上であって、該粘土が、更に、TiO およびMgO・Al を含有することを特徴とすることを特徴とするものである。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の塩基性不定形耐火物において、該耐火粘土が、モンモリロナイト族粘土であることを特徴とするものである。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の塩基性不定形耐火物において、該マグネシア原料は、MgO成分を95.5〜99.5質量%含有することを特徴とするものである。
請求項4記載の発明は、請求項1〜3の何れかに記載の塩基性不定形耐火物において、アルカリ金属酸化物として、NaOまたはKOの少なくとも何れかを含有することを特徴とするものである。
請求項5記載の発明は、請求項1記載の塩基性不定形耐火物において、該粘土は、主成分として、Al及びSiOを含有し、その他の残部成分としてFe,CaO,MgOの少なくとも何れかを含有することを特徴とするものである。
請求項6記載の炉の内張り構造は、請求項1〜5のいずれかに記載の塩基性不定形耐火物を用いて塩基性炉材の目地を充填することを特徴とするものである。
請求項7記載の発明は、請求項6記載の炉の内張り構造において、該塩基性炉材が、MgOを20〜99.5質量%含有することを特徴とするものである。
請求項8記載の発明は、請求項7記載の炉の内張り構造において、該塩基性炉材が、Co、Mn、Ni、Fe、Pから選択された1種類以上の元素とリチウムとの複合酸化物の熱処理に用いる炉の天井及び炉壁を構成する炉材であることを特徴とするものである。
請求項9記載の発明は、請求項7または8記載の炉の内張り構造において、炉材の常温圧縮強度が1.0MPa以上であることを特徴とするものである。
本発明に係る塩基性不定形耐火物は、リチウム複合酸化物の熱処理用炉の内張り目地に使用される塩基性不定形耐火物であって、耐火粘土と耐火性骨材とを含む該塩基性不定形耐火物は、該耐火性骨材として、マグネシア原料を96〜99.5質量%含有し、該耐火粘土として、アルカリ金属酸化物含有率が1〜5質量%の粘土を含有し、該耐火性骨材は、95質量%以上が粒子径0.3mm以下であり、加熱後の常温曲げ強度が1.0MPa以上であって、該粘土が、更に、TiO およびMgO・Al を含有する構成とすることにより、不定形耐火物施工後、焼結が進行する過程における目地の焼しまり現象を回避可能としている。
不定形耐火物の強度変化を調べた結果を示した図である。 3点曲げ強度(接着強度)測定法の説明図である。
(概説)
本発明に係る塩基性不定形耐火物は、800〜1100℃の炉内温度で、Co、Mn、Ni、Fe、Pから選択された1種類以上の元素とリチウムとの複合酸化物の熱処理に用いるのに適した炉材の目地を充填する不定形耐火物であって、主にマグネシアを構成成分とするものである。本発明に係る塩基性不定形耐火物は、焼成炉の炉材の目地に充填後(熱処理前)と、該焼成炉内を800〜1100℃とする温度条件下でリチウム複合酸化物の熱処理を行った後における強度変化が小さく、顕著な焼しまり現象は観察されないため、焼しまりに起因する目地部分へのリチウム蒸気侵入を効果的に回避することができる。
本発明に係る塩基性不定形耐火物は、粒子径0.3mm以下の耐火性骨材と耐火粘土を配合してなり、耐火性骨材としてマグネシア原料を96〜99.5質量%配合し、耐火粘土としてアルカリ金属酸化物を1〜5質量%含有する。
耐火性骨材の粒子径は、れんが目地の厚み(数mm)に対し、緻密に空隙なく施工するため、全耐火性骨材の95質量%以上を粒子径0.3mm以下に調整することが望ましい。
(耐火性骨材)
耐火性骨材としては、マグネシア原料を96〜99.5質量%配合している。該マグネシア原料は、MgO成分を95.5〜99.5質量%含有することが望ましい。これにより、塩基性不定形耐火物中のMgO成分含有量を95〜99質量%として、十分な耐リチウム反応性を確保することができる。
塩基性不定形耐火物中の残部の化学成分として、TiOおよびMgO・Alを含有している。これにより適度な接着強度と優れた耐リチウム反応性、耐熱衝撃性を確保することができる。
(耐火粘土)
耐火粘土は主組成分としてAl及びSiOを含有する耐火粘土であり、その他の化学成分として、1〜5質量%のアルカリ金属酸化物を含有し、更に、その他の残部成分としてFe、CaO、MgOの少なくとも何れかを含有するものを使用している。具体的には、モンモリロナイト族粘土を使用することが好ましい。
(作用)
本発明の塩基性不定形耐火物は、マグネシア原料を96〜99.5質量%配合することにより、耐リチウム反応性を確保しつつ、不定形耐火物として不可欠の粘土成分として、アルカリ金属酸化物を1〜5質量%含有する耐火粘土を採用することにより、不定形耐火物施工後、焼結が進行する過程における目地の焼しまり現象を回避可能としている。
通常、炉材の目地に充填された不定形耐火物は、施工後の焼成工程で液相を生じ、液相焼結を起こすことにより、焼しまりながら強度を発現している。これに対し、焼成炉内を800〜1100℃とする温度条件下で使用される本発明の塩基性不定形耐火物では、該塩基性不定形耐火物を構成する化学組成のうち、1100℃以下で共和融解あるいは非共和融解を起こす物質(すなわち他の物質と共存した場合に液相を生じる物質、あるいは、融点1100℃以下の物質)を、耐火粘土中に前記含有量で含有されるアルカリ金属酸化物に限定している。これにより、800〜1100℃で生じる液相の割合を低く抑え、該温度領域における焼しまりおよびそれに伴う強度上昇を抑制している。なお、アルカリ金属酸化物が含有量1質量%以下ではアルカリ成分が不足して強度不足となるため好ましくなく、不定形耐火物の強度確保も考慮すると、アルカリ金属酸化物の含有率が2〜5質量%の粘土を使用することが、より好ましい。
本発明に係る塩基性不定形耐火物は、800〜1100℃の炉内温度でリチウム複合酸化物の熱処理を行う焼成炉の炉材の目地を充填する不定形耐火物であって、該焼成炉内ではリチウム蒸気が発生しているが、このように、目地の焼しまりを抑制することにより、焼しまりに起因する目地部分へのリチウム蒸気侵入を効果的に回避することができる。また、目地部分へのリチウム蒸気侵入を回避することにより、目地部分を透過したリチウム蒸気が目地や炉材を内部から溶解する現象、およびこれに伴う強度低下を抑制している。
図1には、不定形耐火物の前記乾燥後、初回空焼き後、リチウム蒸気雰囲気暴露後で、それぞれ接着強度を調べた結果を示している。具体的には、本発明の不定形耐火物、耐リチウム反応性に優れる高純度アルミナ質不定形耐火物、成分中のアルカリ金属酸化物量を限定しない通常の耐火粘土を配合したマグネシア質不定形耐火物、のそれぞれついて施工を行い、110℃で乾燥させた後、本発明における「初回空焼き」すなわち1100℃での焼成を行い、更にリチウム蒸気雰囲気に曝した。図1に示すように、本発明によれば、施工後の不定形耐火物を焼成(初回空焼き)する際の強度上昇、および、焼成炉内で焼成処理されるリチウム蒸気との反応による強度低下を、共に3MPa以下に抑制することができる。なお、本発明の不定形耐火物では、初回空焼き後の常温曲げ強度で1.0MPa以上を確保している。
なお、該強度測定は、以下の方法で行ったものである。
(1)基材となる塩基性炉材を40×50×10tに切り出した。
(2)断面積が40×10となる部分に不定形耐火物を塗布し、基材同士を不定形耐火物厚み2mmとなるように接着させた。
(3)基材を接着させたサンプルを所定の温度で乾燥(110℃×24hrs)・焼成後 (1100℃×3hrs)、図2に従い3点曲げ強度(接着強度)を測定した。※測定方法はJIS R2553に準拠する
(4)1100℃焼成後のサンプルに16cm2当たりLi2CO3粉末を2g塗布した後、1100℃×5hrs反応試験を実施した。
(5)反応試験実施後、(3)と同様に3点曲げ強度を実施した。
該不定形耐火物を目地部分に充填する焼成炉の炉材としては、耐リチウム反応性に優れるものであればよく、特に限定されないが、耐リチウム反応性に優れかつ軽量の炉材であることが特に好ましい。
なお、軽量の炉材としては、MgOを20〜99.5質量%含有するものであることが好ましく、常温圧縮強度は1.0MPa以上であることが好ましい。
本願発明はリチウム複合酸化物処理炉に適した塩基性モルタルに関するものであるが、本願発明のモルタルを、ロータリーキルンの内貼り等、他の用途にも適用できることはいうまでもない。
表1〜4には、実施例1〜6、比較例1〜8の各原料組成からなる不定形耐火物について、焼結が進行する過程において目地の焼しまり現象が生じるか否かを、「目地空間の有無」として評価(目視による観察)した結果と、上記[0034]と同様の方法で強度測定を行った結果を示している。表1〜4において、「常温曲げ強度 使用前」とは、乾燥(110℃×24hrs)後の強度を意味し、「常温曲げ強度 使用後」とは、反応試験後の強度を意味するものである。
本発明のリチウム複合酸化物熱処理炉用の塩基性不定形耐火物は、耐火粘土と耐火性骨材とを含む該塩基性不定形耐火物において、該耐火性骨材として、マグネシア原料を96〜99.5質量%含有し、該耐火粘土として、アルカリ金属酸化物含有率が1〜5質量%の粘土を含有し、該耐火性骨材は、95質量%以上が粒子径0.3mm以下とするものであり、当該構成要件を全て充足する。
実施例1、2では、焼結が進行する過程における目地の焼しまり現象は生じず、加熱後における常温曲げ強度も1.0MPa以上確保され、反応試験前後における常温曲げ強度の変化も小さく抑制された。これに対し、比較例1,2に示すように、「耐火性骨材の95質量%以上が粒子径0.3mm以下」の構成要件を欠く場合、乾燥や焼成による加熱後における常温曲げ強度で1.0MPa以上を確保することができず、製品強度に問題が生じた。また、「マグネシア原料を96〜99.5質量%含有」の要件に関し、マグネシア原料が96質量%に満たない比較例3では、反応試験前後における常温曲げ強度の変化が大きくなる問題が生じ、マグネシア原料が99.5質量%を超える比較例4では加熱後における常温曲げ強度で1.0MPa以上を確保することができず、製品強度に問題が生じた。更に、「アルカリ金属酸化物含有率が1〜5質量%の粘土を含有」の要件に関し、アルカリ金属酸化物含有率が5質量%を超える比較例5では、焼結が進行する過程における目地の焼しまり現象が生じ、反応試験前後における常温曲げ強度の変化が非常に大きくなる問題が生じた。
本発明のリチウム複合酸化物熱処理炉用の塩基性不定形耐火物においては、上記[表1]で検討を行った構成要件の他、「マグネシア原料は、MgO成分を95.5〜99.5質量%含有する」ことが好ましく、当該全構成要件を満たす実施例3では、反応試験前後における常温曲げ強度の変化を小さく抑制することができた。一方、MgO成分が95.5質量%に満たない比較例6では、反応試験前後における常温曲げ強度の変化が大きくなる問題が生じた。
本発明のリチウム複合酸化物熱処理炉用の塩基性不定形耐火物においては、上記[表1]、[表2]で検討を行った構成要件の他、「アルカリ金属酸化物として、NaOまたはKOの少なくとも何れかを含有する」ことが好ましく、当該全構成要件を満たす実施例4,5では、加熱後における常温曲げ強度を3.0MPa確保することができ、反応試験前後における常温曲げ強度の変化も小さく抑制された。一方、NaOまたはKOの何れも含有しない比較例7では、加熱後における常温曲げ強度で1.0MPa以上を確保することができず、製品強度に問題が生じた。
本発明のリチウム複合酸化物熱処理炉用の塩基性不定形耐火物においては、上記[表1]、[表2]、[表3]で検討を行った構成要件の他、「粘土が、更に、TiOおよ
びMgO・Alを含有することを特徴とする」ことが好ましく、当該全構成要件を満たす実施例6では、反応試験前後における常温曲げ強度の変化を小さく抑制することができた。一方、TiOおよびMgO・Alの何れも含有しない比較例8では、反応試験後に強度が大きく低下する問題が生じた。

Claims (9)

  1. リチウム複合酸化物の熱処理用炉の内張り目地に使用される塩基性不定形耐火物であって、
    耐火粘土と耐火性骨材とを含む該塩基性不定形耐火物は、
    該耐火性骨材として、マグネシア原料を96〜99.5質量%含有し、
    該耐火粘土として、アルカリ金属酸化物含有率が1〜5質量%の粘土を含有し、
    該耐火性骨材は、95質量%以上が粒子径0.3mm以下であり、
    加熱後の常温曲げ強度が1.0MPa以上であって、
    該粘土が、更に、TiO およびMgO・Al を含有することを特徴とすることを特徴とするリチウム複合酸化物熱処理炉用の塩基性不定形耐火物。
  2. 該耐火粘土が、モンモリロナイト族粘土であることを特徴とする請求項1記載のリチウム複合酸化物熱処理炉用の塩基性不定形耐火物。
  3. 該マグネシア原料は、MgO成分を95.5〜99.5質量%含有することを特徴とする請求項1または2記載のリチウム複合酸化物熱処理炉用の塩基性不定形耐火物。
  4. アルカリ金属酸化物として、NaOまたはKOの少なくとも何れかを含有することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のリチウム複合酸化物熱処理炉用の塩基性不定形耐火物。
  5. 該粘土は、主成分として、Al及びSiOを含有し、その他の残部成分としてFe,CaO,MgOの少なくとも何れかを含有することを特徴とする請求項1記載のリチウム複合酸化物熱処理炉用の塩基性不定形耐火物。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の塩基性不定形耐火物を用いて塩基性炉材の目地を充填することを特徴とする炉の内張り構造。
  7. 該塩基性炉材が、MgOを20〜99.5質量%含有することを特徴とする請求項6記載の炉の内張り構造。
  8. 該塩基性炉材が、Co、Mn、Ni、Fe、Pから選択された1種類以上の元素とリチウムとの複合酸化物の熱処理に用いる炉の天井及び炉壁を構成する耐火炉材であることを特徴とする請求項7記載の炉の内張り構造。
  9. 炉材の常温圧縮強度が1.0MPa以上であることを特徴とする請求項7または8記載の炉の内張り構造。
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