JP5435218B2 - 包装食品、及びその包装食品の製造方法 - Google Patents
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Description
なお、この例では、被包装物sとなる食品は粒状(球状)の菓子であり、具体的には、チョコレートの外周に糖衣が施されたものである。それらが、一つ又は複数個まとめて包装されている。
また、シート状物1の幅方向両端部1a,1b間を閉じる縦シール部12は、図中に示すように、前記両横シール部11,11の幅方向中央部間を結んで形成されている(例えば、特許文献1参照)。
ピロー包装機は、包装材料として帯状のシート状物1がロール状に巻回されたものを用い、その包装材料をロールから引き出して製袋部において筒状に製袋するとともに、その筒状に製袋された又は製袋される直前の袋部内に被包装物を送り込んで、包装材料の前記被包装物sを挟む筒軸方向両端を熱接着等によりシールして封じ、その封じた部分を切断する形式の包装機である(例えば、特許文献2参照)。
このような場合には、ハサミなどを用意して、シート状物1の一部を切断することにより開封しなければならず、その作業は面倒である。
このとき、縦シール部が、前記両横シール部の幅方向一方側の端部間を結んで形成されていれば、前記袋部内の空間は、幅方向一方側の端部に向かうにつれて徐々に狭まる楔状の空間となることから、被包装物を前記シート状物の外側より幅方向他方側から一方側へ向かって押圧した際に、縦シール部が分離しやすいという効果が期待できる。
しかし、このうち、単にシールの幅を小さくする手法を採用すると、そのシールの対象物(前記シート状物)と押圧する治具(シーラー)との間の接触幅が小さくなって、両者の位置合わせの精度を維持することが困難な場合もある。
このため、一旦、所定の面積(幅)の範囲でシールを行った後、そのシールの面積(幅)を縮小するように、シールを行った部分の一部を切り落とすようにして縦シール部が形成された包装食品とすることが有効である。
このため、シート状物の外面には豆の鞘の外観を描いておき、縦シール部がその鞘の縁に沿っている構成とすることにより、粒状の被包装物を取り出す際のアクションが、あたかも、鞘の中から豆を取り出すアクションのように見えて、娯楽感を伴った楽しい商品を演出することができる。
このとき、複数個の前記被包装物が、前記鞘の縁に沿って並列して収容されている構成とすれば、さらに臨場感のある商品とすることができる。
すなわち、その構成は、帯状のフィルムの幅方向両端部を重ねて筒状の袋部を形成し、その袋部内に被包装物を収容し、前記重ねられた幅方向両端部間を閉じる縦シール部と、前記被包装物を挟んで前記シート状物の長手方向両側で前記袋部を閉じる横シール部とを形成し、前記縦シール部は、前記袋部内の被包装物を前記シート状物の外側より前記縦シール部へ向かって押圧した際に、その被包装物が破壊されない押圧力で前記幅方向両端部間が分離する強度に形成することを特徴とする包装食品の製造方法とすることができる。
残存するシール部分の幅wが大きくなれば強度が増し、幅wが小さくなれば強度が下がるので、被包装物sの形状や大きさ、素材、強度等によって、その幅wを調整することができる。
すなわち、袋部5内の被包装物sをシート状物1の幅方向他方側(縦シール部12のある側の反対側)から一方側(縦シール部12のある側)へ向かって押圧することで、被包装物sは矢印Cの方向へ移動し、その結果、被包装物sの破壊を伴うことなく縦シール部12が開放され、袋部5内の被包装物sが取出可能である。
この点、図10(b)に示す従来例の包装食品40では、縦シール部12が横シール部11のほぼ中央部同士を結んでいるから、図中の矢印で示すように、被包装物sを縦シール部12に向かって押しても、縦シール部12は容易には開放されない。また、縦シール部12に近づくにつれて徐々に狭まる楔型空間も存在しないから、従来例の包装食品40では、その縦シール部12の開放が促されることもない。ただし、図9に示すように、縦シール部12が分離しやすいように形成されていれば、この限りではない。この図9に示す例については後述する。
すなわち、縦シール部12が分離しやすいように、その縦シール部12を形成する際のシーラーによる押圧力を、横シール部11を形成する際のシーラーによる押圧力よりも小さく設定する手法で形成されたものとなる。
さらに、その菓子の種類としては特に限定されるものではないが、例えば、チョコレートやクッキー、あられなどを用いた構成が考えられる。特に、被包装物sから縦シール部12に対する円滑な押圧力の伝達を期待するならば、その被包装物sの表面は平滑面であり、できる限り摩擦力の生じにくい「つるつる」とした面であることが望ましい。このため、例えば、チョコレートの外周に糖衣を施した菓子などが有効である。また、被包装物sを、菓子以外の食品、例えば、健康食品や各種錠剤等としてもよい。
製袋部23では、前記フィルム1が連続的に供給されて機器の後方側(図中左側)から前方側(図中右側)へと移動し、そのシート状物1を包み込むようにシート状物1の移動方向に沿ってガイド26が設けられている。
そして、その前方において、図7(b)に示すように、前記重ね合わされた幅方向両端部1a,1b同士が、前記センターシール部21のシールローラ21a,21aによって押圧されるとともに、熱等により溶着(シール)されてシート状物1は周囲を閉塞した完全な筒状となる。
このとき、被包装物sは、押し込み装置24としての前記押圧部材34によって前記ガイド26の入口26a付近まで押し込まれ、その後はシート状物1との摩擦力等によって前方側へ引張られるように移動する。
このとき、縦シール部12の幅wは、被包装物sが破壊されない押圧力で、その縦シール部12の前記幅方向両端部1a,1bの接触面間が分離する強度となるように設定する。この切り落としは、前記切断装置28において同時に行うこともできるし、その切断装置28の前方、又は後方において別に設けた切断装置によって行うこともできる。
このとき、縦シール部12を形成する際の前記シールローラ21aによる押圧力は、被包装物sが破壊されない押圧力で、その縦シール部12の前記幅方向両端部1a,1bの接触面間が分離する強度となるように設定する。このため、縦シール部12を形成する際のシーラー(前記シールローラ21a)による押圧力は、横シール部11を形成する際のシーラーによる押圧力よりも小さく設定されることとなる。
1a,1b 幅方向端部
5 袋部
10,40 包装食品
11 横シール部
12 縦シール部
13 鞘
20 横型ピロー包装機
21 センターシール部
21a シールローラ(シーラー)
22 トップシール部
23 製袋部
24 押し込み装置
25 送り出しローラ
26 ガイド
26c 誘導板
26d 送りローラ
27a,27b 搬送用ベルト
28 切断装置
29 排出コンベヤ
30 供給装置
31 供給溝
32 パレット
33 供給チェーン
34 押圧部材
s 被包装物
Claims (8)
- 帯状のシート状物(1)の幅方向両端部(1a,1b)を重ねて筒状の袋部(5)を形成し、その袋部(5)内に被包装物(s)を収容し、前記重ねられた幅方向両端部(1a,1b)間を閉じる縦シール部(12)と、前記被包装物(s)を挟んで前記シート状物(1)の長手方向両側に前記袋部(5)を閉じる横シール部(11)とを備えた包装食品において、
前記縦シール部(12)は、前記袋部(5)内の被包装物(s)を前記縦シール部(12)へ向かって押圧した際に、その被包装物(s)が破壊されない押圧力で分離して前記袋部(5)内の被包装物(s)が取出可能であり、前記縦シール部(12)は、前記幅方向両端部(1a,1b)間を閉じるように長手方向に沿って所定幅で溶着された後、前記被包装物(s)が破壊されない押圧力で前記幅方向両端部(1a,1b)間が分離する強度となるように、前記所定幅のうち縁寄りの一定部分が切り落とされて形成されていることを特徴とする包装食品。 - 帯状のシート状物(1)の幅方向両端部(1a,1b)を重ねて筒状の袋部(5)を形成し、その袋部(5)内に被包装物(s)を収容し、前記重ねられた幅方向両端部(1a,1b)間を閉じる縦シール部(12)と、前記被包装物(s)を挟んで前記シート状物(1)の長手方向両側に前記袋部(5)を閉じる横シール部(11)とを備えた包装食品において、
前記縦シール部(12)は、前記両横シール部(11,11)の前記幅方向一方側の端部(11a,11a)間を結んで形成され、前記袋部(5)内の被包装物(s)を前記シート状物(1)の外側より前記幅方向他方側から一方側へ向かって押圧した際に、前記縦シール部(12)は、その被包装物(s)が破壊されない押圧力で前記幅方向両端部(1a,1b)間が分離して前記袋部(5)内の被包装物(s)が取出可能であり、前記縦シール部(12)は、前記幅方向両端部(1a,1b)間を閉じるように長手方向に沿って所定幅で溶着された後、前記被包装物(s)が破壊されない押圧力で前記幅方向両端部(1a,1b)間が分離する強度となるように、前記所定幅のうち縁寄りの一定部分が切り落とされて形成されていることを特徴とする包装食品。 - 帯状のシート状物(1)の幅方向両端部(1a,1b)を重ねて筒状の袋部(5)を形成し、その袋部(5)内に被包装物(s)を収容し、前記重ねられた幅方向両端部(1a,1b)間を閉じる縦シール部(12)と、前記被包装物(s)を挟んで前記シート状物(1)の長手方向両側に前記袋部(5)を閉じる横シール部(11)とを備えた包装食品において、
前記縦シール部(12)は、前記袋部(5)内の被包装物(s)を前記縦シール部(12)へ向かって押圧した際に、その被包装物(s)が破壊されない押圧力で分離して前記袋部(5)内の被包装物(s)が取出可能であり、前記被包装物(s)は粒状を成し、前記シート状物(1)の外面には豆の鞘(13)の外観が描かれ、前記縦シール部(12)が前記鞘(13)の縁に沿っていることを特徴とする包装食品。 - 帯状のシート状物(1)の幅方向両端部(1a,1b)を重ねて筒状の袋部(5)を形成し、その袋部(5)内に被包装物(s)を収容し、前記重ねられた幅方向両端部(1a,1b)間を閉じる縦シール部(12)と、前記被包装物(s)を挟んで前記シート状物(1)の長手方向両側に前記袋部(5)を閉じる横シール部(11)とを備えた包装食品において、
前記縦シール部(12)は、前記両横シール部(11,11)の前記幅方向一方側の端部(11a,11a)間を結んで形成され、前記袋部(5)内の被包装物(s)を前記シート状物(1)の外側より前記幅方向他方側から一方側へ向かって押圧した際に、前記縦シール部(12)は、その被包装物(s)が破壊されない押圧力で前記幅方向両端部(1a,1b)間が分離して前記袋部(5)内の被包装物(s)が取出可能であり、前記被包装物(s)は粒状を成し、前記シート状物(1)の外面には豆の鞘(13)の外観が描かれ、前記縦シール部(12)が前記鞘(13)の縁に沿っていることを特徴とする包装食品。 - 複数個の前記被包装物(s)が、前記鞘(13)の縁に沿って並列して収容されていることを特徴とする請求項3又は4に記載の包装食品。
- 請求項1又は3に記載の包装食品の製造方法であって、帯状のフィルム(1)の幅方向両端部(1a,1b)を重ねて筒状の袋部(5)を形成し、その袋部(5)内に被包装物(s)を収容し、前記重ねられた幅方向両端部(1a,1b)間を閉じる縦シール部(12)と、前記被包装物(s)を挟んで前記シート状物(1)の長手方向両側で前記袋部(5)を閉じる横シール部(11)とを形成し、
前記縦シール部(12)は、前記袋部(5)内の被包装物(s)を前記シート状物(1)の外側より前記縦シール部(12)へ向かって押圧した際に、その被包装物(s)が破壊されない押圧力で前記幅方向両端部(1a,1b)間が分離する強度に形成され、前記縦シール部(12)は、幅方向両端部(1a,1b)間を閉じるように長手方向に沿って所定幅で溶着された後、前記被包装物(s)が破壊されない押圧力で前記幅方向両端部(1a,1b)間が分離する強度となるように、前記所定幅のうち縁寄りの一定部分を切り落とすことにより形成されることを特徴とする包装食品の製造方法。 - 請求項2又は4に記載の包装食品の製造方法であって、帯状のフィルム(1)の幅方向両端部(1a,1b)を重ねて筒状の袋部(5)を形成し、その袋部(5)内に被包装物(s)を収容し、前記重ねられた幅方向両端部(1a,1b)間を閉じる縦シール部(12)と、前記被包装物(s)を挟んで前記シート状物(1)の長手方向両側で前記袋部(5)を閉じる横シール部(11)とを形成し、
前記縦シール部(12)は、前記両横シール部(11,11)の幅方向一方側の端部(11a,11a)間を結んで形成されており、その縦シール部(12)を、前記袋部(5)内の被包装物(s)を前記シート状物(1)の外側より幅方向他方側から一方側へ向かって押圧した際に、その被包装物(s)が破壊されない押圧力で前記幅方向両端部(1a,1b)間が分離する強度に形成され、前記縦シール部(12)は、幅方向両端部(1a,1b)間を閉じるように長手方向に沿って所定幅で溶着された後、前記被包装物(s)が破壊されない押圧力で前記幅方向両端部(1a,1b)間が分離する強度となるように、前記所定幅のうち縁寄りの一定部分を切り落とすことにより形成されることを特徴とする包装食品の製造方法。 - 前記袋部(5)は、横型ピロー包装機(20)が備える製袋部(23)で前記帯状のシート状物(1)の幅方向両端部(1a,1b)が重ねられることにより形成され、前記被包装物(s)は、前記製袋部(23)が備える押し込み装置(24)によって前記袋部(5)内に収容され、前記縦シール部(12)は、横型ピロー包装機(20)が備えるセンターシール部(21)によって形成され、前記横シール部(11)は、横型ピロー包装機が備えるトップシール部(22)によって形成され、
前記製袋部(23)は、前記帯状のシート状物(1)の幅方向両端部(1a,1b)を下向きにして前記袋部(5)を形成し、前記センターシール部(21)によって前記縦シール部(12)が形成された後、前記幅方向両端部(1a,1b)を下向きから横向きに移動させ、その後、前記トップシール部(22)によって前記横シール部(11)が形成されることを特徴とする請求項6又は7に記載の包装食品の製造方法。
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