JP5434135B2 - アクティブヘッドレスト - Google Patents
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本発明は、アクティブヘッドレストに関し、詳しくは、車両に後突が発生したときの衝撃によってロック機構のロック解除が行われ、そのロック解除に伴うリンク機構の作動によって、乗員の後頭部を受け止め可能に形成されている支承部材が乗員の後頭部側へ向けて飛び出す状態に保持されるアクティブヘッドレストに関する。
従来、車両に後突が発生すると、乗員の後頭部を受け止め可能に形成されている支承部材が乗員の後頭部側へ向けて飛び出す状態に保持されるヘッドレスト、いわゆる、アクティブヘッドレストが既に知られている。ここで、下記特許文献1には、車両に後突が発生したときの衝撃によってロック機構のロック解除が行われ、そのロック解除に伴うリンク機構の作動によって、支承部材が乗員の後頭部側へ向けて飛び出す状態に保持されるアクティブヘッドレストが開示されている。これにより、車両に後突が発生すると支承部材を乗員の後頭部側に近づけた位置に留めることができる。そのため、車両に後突が発生したときでも、乗員の後頭部を瞬時に受け止めて乗員の後頭部に生じる衝撃を低減させ安全性を向上させることができる。
しかしながら、上述した従来技術では、支承部材の飛び出しに伴って、リンク機構を構成する連結アームもその先端(連結アームの両端部のうち、支承部材側の端部)が下方を向いた状態から乗員の後頭部側を向いた状態となるように連結軸の軸回りに回動していくため、支承部材が乗員の後頭部側へ向けて飛び出す状態に保持されると、この保持に伴って連結アームも支承部材の表面に対して略垂直状態に保持されることとなっていた。このように保持されると、車両に後突が発生したときの衝撃によって乗員の後頭部が飛び出した支承部材に圧し掛かっても、リンク機構は突っ張り状態となっているため、この圧し掛かりによって生じる衝撃の逃げ場が無く、結果として、圧し掛かった乗員の後頭部に大きな衝撃を与えてしまうという問題が発生していた。この問題を解決するために、飛び出した支承板に乗員の後頭部が圧し掛かることによって生じる衝撃を支承部材の表面を覆っているウレタンの厚みを増加させることによって吸収することも考えられた。しかし、この場合、アクティブヘッドレストの大型化に繋がるという新たな問題が発生していた。
本発明は、このような課題を解決しようとするもので、その目的は、乗員の後頭部を受け止め可能に形成されている支承部材が乗員の後頭部側へ向けて飛び出す状態に保持され、その保持状態で乗員の後頭部が支承部材に圧し掛かっても、その圧し掛かりによって生じる衝撃を支承部材の表面を覆っているウレタンの厚みを増すことなく吸収することができるアクティブヘッドレストを提供することである。
本発明は、上記の目的を達成するためのものであって、以下のように構成されている。
請求項1に記載の発明は、ベース部材と、このベース部材に対しリンク機構を介して接続されると共に乗員の後頭部を受け止め可能に形成されている支承部材と、を備えており、車両に後突が発生したときの衝撃によってロック機構のロック解除が行われ、そのロック解除に伴うリンク機構の作動によって、支承部材が乗員の後頭部側へ向けて飛び出し状態に保持され、リンク機構は、ベース部材と支承部材とにそれぞれ枢着された連結アームを備えており、リンク機構を作動させると、連結アームは、自身の枢着軸の軸回りにベース部材の後方側を回動していくアクティブヘッドレストであって、ベース部材には、引っ張りばねを介して第1の回転方向とその逆の第2の回転方向とのいずれか一方の方向に付勢可能なストッパが枢着されており、連結アームには、外周面に段差を有するラチェットが一体的に形成されており、飛び出し状態に保持されている支承部材の戻りは、引っ張りばねによる第1の回転方向への付勢によってストッパがラチェットの段差に係合することで規制されており、ストッパの付勢を第1の回転方向から第2の回転方向に切り替えると、飛び出し状態に保持されている支承部材を飛び出し前の状態に戻し可能となっていることを特徴とする。
この構成によれば、支承部材が乗員の後頭部側へ向けて飛び出す状態に保持されると、この保持に伴って連結アームも支承部材の表面に対して略平行状態に保持されることとなっている。このように保持されると、車両に後突が発生したときの衝撃によって乗員の後頭部が飛び出した支承部材に圧し掛かっても、従来技術で説明したように、リンク機構には突っ張りが生じていないため、支承部材そのものを座屈させることで、この圧し掛かりによって生じる衝撃を吸収することができる。したがって、飛び出した支承部材に乗員の後頭部が圧し掛かることによって生じる衝撃を支承部材の表面を覆っているウレタンの厚みを増加させることなく吸収することができる。また、このように保持されると、ベース部材と支承部材との間に連結アームが存在しないため、これら両部材の間を衝撃吸収空間にすることができる。そのため、飛び出した支承部材に乗員の後頭部が圧し掛かることによって生じる衝撃を、この衝撃吸収空間によって吸収することができる。
請求項1に記載の発明は、ベース部材と、このベース部材に対しリンク機構を介して接続されると共に乗員の後頭部を受け止め可能に形成されている支承部材と、を備えており、車両に後突が発生したときの衝撃によってロック機構のロック解除が行われ、そのロック解除に伴うリンク機構の作動によって、支承部材が乗員の後頭部側へ向けて飛び出し状態に保持され、リンク機構は、ベース部材と支承部材とにそれぞれ枢着された連結アームを備えており、リンク機構を作動させると、連結アームは、自身の枢着軸の軸回りにベース部材の後方側を回動していくアクティブヘッドレストであって、ベース部材には、引っ張りばねを介して第1の回転方向とその逆の第2の回転方向とのいずれか一方の方向に付勢可能なストッパが枢着されており、連結アームには、外周面に段差を有するラチェットが一体的に形成されており、飛び出し状態に保持されている支承部材の戻りは、引っ張りばねによる第1の回転方向への付勢によってストッパがラチェットの段差に係合することで規制されており、ストッパの付勢を第1の回転方向から第2の回転方向に切り替えると、飛び出し状態に保持されている支承部材を飛び出し前の状態に戻し可能となっていることを特徴とする。
この構成によれば、支承部材が乗員の後頭部側へ向けて飛び出す状態に保持されると、この保持に伴って連結アームも支承部材の表面に対して略平行状態に保持されることとなっている。このように保持されると、車両に後突が発生したときの衝撃によって乗員の後頭部が飛び出した支承部材に圧し掛かっても、従来技術で説明したように、リンク機構には突っ張りが生じていないため、支承部材そのものを座屈させることで、この圧し掛かりによって生じる衝撃を吸収することができる。したがって、飛び出した支承部材に乗員の後頭部が圧し掛かることによって生じる衝撃を支承部材の表面を覆っているウレタンの厚みを増加させることなく吸収することができる。また、このように保持されると、ベース部材と支承部材との間に連結アームが存在しないため、これら両部材の間を衝撃吸収空間にすることができる。そのため、飛び出した支承部材に乗員の後頭部が圧し掛かることによって生じる衝撃を、この衝撃吸収空間によって吸収することができる。
以下、本発明を実施するための形態を、図1〜9を用いて説明する。なお、上述した図1では、アクティブヘッドレスト3の内部構造を分かり易く示すために、そのクッション構造および表皮構造を省略し内部のフレーム構造のみを示している。また、以下の説明にあたって、上、下、前、後、左、右とは、上述した各図に記載した、上、下、前、後、左、右の方向、すなわち、アクティブヘッドレスト3を基準にしたときの上、下、前、後、左、右の方向を示している。
はじめに、図1〜3を参照して、本発明の実施例に係るアクティブヘッドレスト3の構造を説明する。このアクティブヘッドレスト3は、そのベースを成すベース部材20と、このベース部材20に一体となるように組み付けられた左右一対のステー22、22と、このベース部材20の前面を覆うと共にシートバック(図示しない)に背凭れした乗員の後頭部M(図1において、図示しない)を受け止め可能な略カバー状の支承板24と、ベース部材20を収納する格好で支承板24の背面側をカバーリーングする背面カバー26と、これら支承板24と背面カバー26とに対して包着状に組み付けられるウレタン28(図1において、図示しない)と、このウレタン28の表面をカバーリングする表皮28a(図1において、図示しない)とから構成されている。
このように構成されていると、背面カバー26に対して支承板24、ウレタン28および表皮28aは一体状態となっているため、以降において、単に、背面カバー26の飛び出しと記載した場合であっても、これら支承板24、ウレタン28および表皮28aも背面カバー26と一体状態で飛び出していることは言うまでもない。なお、この支承板24と、この支承板24の背面側をカバーリングするように組み付けられた背面カバー26とが、特許請求の範囲に記載の「支承部材」に相当する。以下に、このアクティブヘッドレスト3の構成部材のうち、左右一対のステー22、22と、支承板24と、背面カバー26の詳細な構成を説明していく。
はじめに、左右一対のステー22、22から説明していく。この左右一対のステー22、22は、ベース部材20をシートバックの上方位置に組み付けるために形成されている略筒状の支持部材である。この両ステー22は、その上端側がベース部材20の左右にそれぞれ固着されている。そして、この両ステー22の下端側をシートバックに形成されている左右一対のサポート(いずれも図示しない)にそれぞれ差し込むことによって、ベース部材20をシートバックの上方位置に組み付けることができる。
また、この両ステー22のうち、例えば、右のステー22の内部にはロッド36が挿入されている。このとき、ロッド36は、その上端が後述するロック機構Rの解除部材Kに掛け止めされた状態で右のステー22の内部に挿入されている。このロック機構Rは、車両に後突が発生すると後突検出手段(例えば、シートバックの内部に設けられる、公知の背凭荷重検出機構など)が作動し、この作動に伴ってロッド36が突き上げられ解除部材Kも作動することで、ロック解除が行われる構造となっている。
次に、支承板24を説明していく。この支承板24は、上述したように、乗員の後頭部Mを受け止め可能に形成されている略カバー状のケース部材である。この支承板24を後述する背面カバーと組み付けることで、支承板24によって乗員の後頭部Mを受け止めることができる。なお、この支承板24は、剛性を有する合成樹脂によって、一体成型されている。
最後に、背面カバー26を説明していく。この背面カバー26も、上述したように、ベース部材20を収納する格好で支承板24の背面側をカバーリング可能に形成されている略カバー状のケース部材である。この背面カバー26は、厚板形状の連結アーム30を備えた3節リンク機構を介してベース部材20の後方側に組み付けられている。なお、背面カバー26も、剛性を有する合成樹脂によって、一体成型されている。
ここで、3節リンク機構について詳述すると、連結アーム30の一端側(図1において、前端側)における幅方向の両端は、ベース部材20の上側の左右にピンP1を介してそれぞれ枢着されている。これと同様に、連結アーム30の他端側(図1において、後端側)における幅方向の両端は、背面カバー26の内面の上側の左右にピンP2を介してそれぞれ枢着されている。
一方、ベース部材20の背面(図1において、後面)には、その左右にリブがそれぞれ形成されている。この両リブには、その略上下方向に沿って長孔20aがそれぞれ形成されている。そして、背面カバー26の内面(図1において、前面)には、その下側の左右を橋渡す格好となるようにピンP3が固着されている。このとき、ピンP3は、ベース部材20の両長孔20a内を移動(ガイド)可能に固着されている。
3節リンク機構は、上述した連結アーム30と、この連結アーム30の両端を枢着させるピンP1、ピンP2と、ベース部材20の長孔20aに対して背面カバー26をガイドさせるピンP3とから構成されている。そのため、3節リンク機構を作動させると、連結アーム30は、ピンP1の軸回りにベース部材20の後方側を回動していく。すなわち、連結アーム30の回動軌跡(図3において、想像線で示す軌跡)は、ベース部材20の後方側を描いていく。
背面カバー26の説明に戻って、ピンP3には、連結アーム30を枢着しているピンP1との間に第1の引っ張りばね60が掛け留めされている。これにより、ピンP3は、ベース部材20の長孔20aの上端側に向けて付勢された状態、すなわち、ピンP3と固着されている背面カバー26も、ベース部材20の長孔20aの上端側に向けて付勢された状態となっている。
そして、車両に後突が発生していないときの常時には、ピンP3は、支承板24がベース部材20に対して一体状態(飛び出していない状態)となるように第1の引っ張りばね60の付勢力に抗してロック機構Rによってロックされた状態(長孔20aの下端側に保持された状態)となっている。以下、この状態を「アクティブヘッドレスト3の通常状態」と記す(図2参照)。
このアクティブヘッドレスト3の通常状態から、ロック機構Rのロック解除が行われると、第1の引っ張りばね60の付勢力によってピンP3が長孔20aの下端から上端に向けて移動していく。この移動に伴って3節リンク機構が作動していく。すなわち、この移動に伴って連結アーム30の他端側が後方を向いた状態から上方を向いた状態となるように、連結アーム30はピンP1の軸回りに回動していく。これにより、背面カバー26はベース部材20の後方から前斜め上側に向けて飛び出し状態に保持される。
この保持状態になると、背面カバー26と一体的に組み付けられている支承板24もベース部材20の前方から前斜め上側に向けて飛び出し状態に保持される。すなわち、支承板24は乗員の後頭部M側へ向けて飛び出し状態に保持される。以下、この状態を「アクティブヘッドレスト3の飛び出し状態」と記す(図3参照)。なお、この飛び出し状態は、第1の引っ張りばね60の付勢力によって保持されることとなっている。
また、連結アーム30において後述するストッパ50と向かい合う面(図1において、下側を向く面)には、その幅方向にラチェット40が一体的に形成されている。このラチェット40には、その外周面に沿って、例えば、2箇所の段差(第1の段差40a、第2の段差40b)がそれぞれ形成されている。一方、ベース部材20には、これら両段差40a、40bに係合可能なストッパ50がピンP4を介して枢着されている。このストッパ50の基端(図1において、前端)54とベース部材20に形成されているアーム20cとの間には、第2の引っ張りばね58が掛け止めされている。
このとき、第2の引っ張りばね58は、ストッパ50をピンP4の軸回りの両方向に付勢可能な位置に掛け止めされている。すなわち、第2の引っ張りばね58は、ストッパ50の先端52をラチェット40の両段差40a、40bに係合させる第1の回転方向(図2において、矢印a方向)に付勢させることができるように掛け止めされている。また、第2の引っ張りばね58は、第1の回転方向に付勢されているストッパ50を反転させることで、ストッパ50を第1の回転方向に対して反対方向の第2の回転方向(図2において、矢印b方向)にも付勢させることができるように掛け止めされている。
この付勢方向の切り替えは、ストッパ50の回転が所定位置に到達すると行われる、所謂、ターンオーバによって行われる構造となっている。このように第2の引っ張りばね58を掛け止めすることで、ストッパ50の付勢方向を第1の回転方向と第2の回転方向のいずれの方向にも切り替えることができる。このストッパ50には、ラチェット40の第2の段差40bに干渉可能な引掛部56が形成されている。なお、このストッパ50は、アクティブヘッドレスト3の通常状態において、第1の回転方向へ付勢されるように組み付けられている。アクティブヘッドレスト3は、このように構成されている。
続いて、図2〜9を参照して、上述した構成から成るアクティブヘッドレスト3の動作を説明する。まず、支承板24の飛び出し動作から説明していく。図2に示すアクティブヘッドレスト3の通常状態において、車両に後突が発生すると、既に説明したように、ロック機構Rのロック解除が行われ、そのロック解除に伴って3節リンク機構が作動することで、背面カバー26はベース部材20の後方から前斜め上側に向けて飛び出していく、すなわち、支承板24も乗員の後頭部M側に向けて飛び出していく(図3参照)。
このとき、ストッパ50は、第1の回転方向へと付勢されているため、その先端52は、ラチェット40の両段差40a、40bを下る格好となるようにラチェット40の外周面に沿って移動していく。そのため、背面カバー26の飛び出しがストッパ50によって規制されることはない。なお、背面カバー26の飛び出しが完了して保持された後に乗員の後頭部Mからの荷重によって背面カバー26が飛び出す前の初期位置側へ押し戻される場合でも、ストッパ50の先端52とラチェット40の第2の段差40bが係合することで背面カバー26が押し戻されることをストッパ50が規制する構造となっている(図4参照)。そのため、背面カバー26が飛び出す前の初期位置側へと押し戻されることはない。
このことは、背面カバー26の飛び出し途中に乗員の後頭部Mからの荷重によって背面カバー26が飛び出す前の初期位置側へ押し戻される場合でも同様である。この場合、ストッパ50の先端52とラチェット40の第1の段差40aが係合することで背面カバー26が押し戻されることをストッパ50が規制するからである。支承板24は、このように飛び出し状態に保持される。
次に、飛び出し状態に保持されている支承板24の戻し操作を説明する。この戻し操作を行うときには、支承板24は乗員の後頭部Mからの荷重が作用していないため、アクティブヘッドレスト3は、図4に示す状態から図3に示す状態へと戻されている。そのため、この図3に示す状態から説明を始めることとする。
まず、図3に示す状態からステー22に沿う格好で工具Cの差し込み操作を行っていく。このとき、工具Cの先端が、ストッパ50の基端54を押し当てるように工具Cの差し込み操作を行っていく。すると、差し込んだ工具Cの先端がストッパ50の基端54を押し当てるため、この押し当てによってストッパ50が第2の回転方向へと反転していく(図5参照)。
このように反転していくと、ストッパ50はターンオーバによってその付勢方向が第1の回転方向から第2の回転方向へと切り替わる(図6参照)。この切り替えによって、ストッパ50の先端52はベース部材20に形成された保持部20bに押し当てられ保持される(図7参照)。このようにして、ストッパ50の先端52とラチェット40の第2の段差40bとの係合を解消させた状態(ストッパ50による規制が解除された状態)に保持させることができる。そのため、支承板24を飛び出し前の初期位置へと戻すことができる。
そして、この戻し操作を行っていくと、連結アーム30の作動も戻されるためラチェット40の第2の段差40bがストッパ50の引掛部56に干渉し始める(図8参照)。すると、ラチェット40の第2の段差40bが、ストッパ50を第1の回転方向へと反転させていく。この反転に伴って、再度、ストッパ50のターンオーバが行われて、ストッパ50の付勢方向が第2の回転方向から第1の回転方向へと戻される(図9参照)。これにより、ストッパ50の先端52はラチェット40の外周面に押し当てられた初期の状態へと戻される(図2参照)。飛び出し状態に保持されている支承板24は、このように戻される。
本発明の実施例に係るアクティブヘッドレスト3は、上述したように構成されている。この構成によれば、3節リンク機構を作動させると、連結アーム30は、ピンP1の軸回りにベース部材20の後方側を回動していく。すなわち、連結アーム30の回動軌跡は、ベース部材20の後方側を描いていく。そのため、支承板24が乗員の後頭部M側へ向けて飛び出す状態に保持されると、この保持に伴って連結アーム30も支承板24の表面に対して略平行状態に保持されることとなっている。このように保持されると、車両に後突が発生したときの衝撃によって乗員の後頭部Mが飛び出した支承板24に圧し掛かっても、従来技術で説明したように、3節リンク機構には突っ張りが生じていないため、支承板24そのものを座屈させることで、この圧し掛かりによって生じる衝撃を吸収することができる。したがって、飛び出した支承板24に乗員の後頭部Mが圧し掛かることによって生じる衝撃を支承板24の表面を覆っているウレタン28の厚みを増加させることなく吸収することができる。また、このように保持されると、ベース部材20と支承板24との間に連結アーム30が存在しないため、これら両部材20、24の間を衝撃吸収空間にすることができる。そのため、飛び出した支承板24に乗員の後頭部Mが圧し掛かることによって生じる衝撃を、この衝撃吸収空間によって吸収することができる。
上述した内容は、あくまでも本発明の一実施の形態に関するものであって、本発明が上記内容に限定されることを意味するものではない。
実施例では、リンク機構の例として、3節リンク機構を例に説明した。しかし、これに限定されるものでなく、例えば、平行リンク機構、ハの字リンク機構、Xリンク機構等の4節リンク機構であっても構わない。その場合、連結アームを2本備えることとなる。
実施例では、リンク機構の例として、3節リンク機構を例に説明した。しかし、これに限定されるものでなく、例えば、平行リンク機構、ハの字リンク機構、Xリンク機構等の4節リンク機構であっても構わない。その場合、連結アームを2本備えることとなる。
3 アクティブヘッドレスト
20 ベース部材
24 支承板(支承部材)
26 背面カバー(支承部材)
30 連結アーム
R ロック機構
M 後頭部
20 ベース部材
24 支承板(支承部材)
26 背面カバー(支承部材)
30 連結アーム
R ロック機構
M 後頭部
Claims (1)
- ベース部材と、
このベース部材に対しリンク機構を介して接続されると共に乗員の後頭部を受け止め可能に形成されている支承部材と、を備えており、
車両に後突が発生したときの衝撃によってロック機構のロック解除が行われ、そのロック解除に伴うリンク機構の作動によって、支承部材が乗員の後頭部側へ向けて飛び出し状態に保持され、
リンク機構は、ベース部材と支承部材とにそれぞれ枢着された連結アームを備えており、
リンク機構を作動させると、連結アームは、自身の枢着軸の軸回りにベース部材の後方側を回動していくアクティブヘッドレストであって、
ベース部材には、引っ張りばねを介して第1の回転方向とその逆の第2の回転方向とのいずれか一方の方向に付勢可能なストッパが枢着されており、
連結アームには、外周面に段差を有するラチェットが一体的に形成されており、
飛び出し状態に保持されている支承部材の戻りは、引っ張りばねによる第1の回転方向への付勢によってストッパがラチェットの段差に係合することで規制されており、
ストッパの付勢を第1の回転方向から第2の回転方向に切り替えると、飛び出し状態に保持されている支承部材を飛び出し前の状態に戻し可能となっていることを特徴とするアクティブヘッドレスト。
Priority Applications (1)
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