JP5343601B2 - アクティブヘッドレスト - Google Patents

アクティブヘッドレスト Download PDF

Info

Publication number
JP5343601B2
JP5343601B2 JP2009031226A JP2009031226A JP5343601B2 JP 5343601 B2 JP5343601 B2 JP 5343601B2 JP 2009031226 A JP2009031226 A JP 2009031226A JP 2009031226 A JP2009031226 A JP 2009031226A JP 5343601 B2 JP5343601 B2 JP 5343601B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stopper
support plate
occupant
base member
ratchet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009031226A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010184653A (ja
Inventor
裕希 太田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Boshoku Corp
Original Assignee
Toyota Boshoku Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Boshoku Corp filed Critical Toyota Boshoku Corp
Priority to JP2009031226A priority Critical patent/JP5343601B2/ja
Publication of JP2010184653A publication Critical patent/JP2010184653A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5343601B2 publication Critical patent/JP5343601B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、車両に後突が発生すると支承板が飛び出して乗員の後頭部を受け止めるアクティブヘッドレストに関し、詳しくは、その飛び出し途中または飛び出し完了後に支承板が乗員の後頭部から荷重を受けることで、支承板が飛び出す前の初期位置側へと戻されることを規制するストッパを備えたアクティブヘッドレストに関する。
従来、車両に後突が発生すると支承板(車両用シートのヘッドレストのうち、乗員の後頭部を受け止める部位)が飛び出して乗員の後頭部を受け止めるアクティブヘッドレストが既に知られている。ここで、下記特許文献1には、支承板の飛び出し途中または支承板の飛び出し完了後に支承板が乗員の後頭部から荷重を受けて飛び出し前の初期位置側へ戻されるとき、その戻しをストッパによって規制する技術が開示されている。これにより、支承板を乗員の後頭部側に近づけた位置に留めることができるため、乗員の後頭部を確実に受け止めて乗員の後頭部に生じる衝撃を低減させ安全性を向上させることができる。
米国特許発明第6715829号明細書
しかしながら、上述した特許文献1では、アクティブヘッドレストは、支承板の戻しをストッパによって規制するときに乗員の後頭部に生じる衝撃を緩やかに吸収する(緩衝させる)ダンパを備えた構造となっている。そのため、アクティブヘッドレストを構成する部品点数が多くなり、その構造が複雑になるといった問題が発生していた。
本発明は、このような課題を解決しようとするもので、その目的は、支承板の飛び出し途中または飛び出し完了後に支承板が乗員の後頭部から荷重を受けて飛び出し前の初期位置側へ戻されることをストッパによって規制する場合でも、その規制時に乗員の後頭部に生じる衝撃を緩衝させるアクティブヘッドレストを簡便な構造で提供することを課題とする。
本発明は、上記の目的を達成するためのものであって、以下のように構成されている。請求項1に記載の発明は、シートバック側に組み付けられるベース部材と、このベース部材に対してリンク機構を介して組み付けられる支承板と、このベース部材を収納する格好で支承板の背面側をカバーリーングする背面カバーとを備え、車両に後突が発生するとロック機構のロック解除が行われ、そのロック解除に伴ってリンク機構が作動することで支承板が飛び出して乗員の後頭部を受け止める構造となっており、その飛び出し途中または飛び出し完了後に支承板が乗員の後頭部から荷重を受けることで、支承板が飛び出す前の初期位置側へと戻されることを規制するストッパを備えたアクティブヘッドレストであって、ストッパは、その先端がリンク機構に形成されたラチェットの外周面の段差に係合可能にベース部材側に枢着されており、ベース部材は、ストッパの先端がラチェットの段差に係合した状態で支承板が飛び出し途中または飛び出し完了後に乗員の後頭部から大きな荷重を受けると、ストッパがラチェットとベース部材自身との間で底付くように形成されており、ストッパの先端は、自身がラチェットの段差に係合した状態で支承板が飛び出し途中または飛び出し完了後に乗員の後頭部から大きな荷重を受けると座屈する脆弱な構造となっていることを特徴とする。
この構成によれば、支承板が飛び出し途中または飛び出し完了した後に乗員の後頭部からの大きな荷重によって支承板が飛び出し前の初期位置側へ押し戻されることをストッパによって規制するとき、その規制の衝撃によってストッパの先端を座屈した状態に変形させることができる。そのため、この請求項1のアクティブヘッドレストでも、従来技術(特許文献1)で説明したアクティブヘッドレスト(ダンパを備えたアクティブヘッドレスト)と同様の作用効果(支承板の戻しをストッパによって規制するとき、その規制時に乗員の後頭部Mに生じる衝撃を緩衝させる効果)を得ることができる。すなわち、ストッパの先端を脆弱な構造にするだけで(例えば、ストッパの先端にリブを設けるだけで)、従来技術で説明したアクティブヘッドレストと同様の作用効果を得ることができる。したがって、部品点数の増加を必要とすることなく、簡便な構造で従来技術のアクティブヘッドレストと同様の作用効果を有するアクティブヘッドレストを実施できる。
また、請求項2に記載の発明は、シートバック側に組み付けられるベース部材と、このベース部材に対してリンク機構を介して組み付けられる支承板と、このベース部材を収納する格好で支承板の背面側をカバーリーングする背面カバーとを備え、車両に後突が発生するとロック機構のロック解除が行われ、そのロック解除に伴ってリンク機構が作動することで支承板が飛び出して乗員の後頭部を受け止める構造となっており、その飛び出し途中または飛び出し完了後に支承板が乗員の後頭部から荷重を受けることで、支承板が飛び出す前の初期位置側へと戻されることを規制するストッパを備えたアクティブヘッドレストであって、ストッパは、その先端がリンク機構に形成されたラチェットの外周面の段差に係合可能にベース部材側にピンを介して枢着されており、ベース部材は、ストッパの先端がラチェットの段差に係合した状態で支承板が飛び出し途中または飛び出し完了後に乗員の後頭部から大きな荷重を受けると、ストッパがラチェットとベース部材自身との間で底付くように形成されており、そのピンを挿入するストッパのピン孔の内面は、ストッパの先端がラチェットの段差に係合した状態で支承板が飛び出し途中または飛び出し完了後に乗員の後頭部から大きな荷重を受けると座屈する脆弱な構造となっていることを特徴とする。
この構成によれば、支承板が飛び出し途中または飛び出し完了した後に乗員の後頭部からの大きな荷重によって支承板が飛び出し前の初期位置側へ押し戻されることをストッパによって規制するとき、その規制の衝撃によってストッパのピン孔の内面を座屈した状態に変形させることができる。そのため、この請求項2のアクティブヘッドレストでも、従来技術(特許文献1)で説明したアクティブヘッドレスト(ダンパを備えたアクティブヘッドレスト)と同様の作用効果(支承板の戻しをストッパによって規制するとき、その規制時に乗員の後頭部Mに生じる衝撃を緩衝させる効果)を得ることができる。すなわち、ストッパのピン孔の内面を脆弱な構造にするだけで(例えば、ストッパのピン孔の内面にリブを設けるだけで)、従来技術で説明したアクティブヘッドレストと同様の作用効果を得ることができる。したがって、部品点数の増加を必要とすることなく、簡便な構造で従来技術のアクティブヘッドレストと同様の作用効果を有するアクティブヘッドレストを実施できる。



図1は、本発明の実施例1に係るアクティブヘッドレストの内部構造を示す分解斜視図である。 図2は、図1の組み付け状態におけるアクティブヘッドレストの通常状態(支承板が飛び出す前の状態)を模式的に表した縦断面図である。 図3は、図2におけるA−A線断面図である。 図4は、図2の状態から、車両に後突が発生することで支承板が最大限に飛び出したときの状態を模式的に表した縦断面図である。 図5は、図4の状態から、支承板が乗員の後頭部から荷重を受けたときの状態を模式的に表した縦断面図である。 図6は、図5の状態から、ストッパの規制を解除をさせている状態を模式的に表した縦断面図である。 図7は、図6の状態から、規制を解除させたストッパをターンオーバさせている状態を模式的に表した縦断面図である。 図8は、図7の状態から、ストッパがターンオーバが完了して保持されている状態を模式的に表した縦断面図である。 図9は、図8の状態から、飛び出した支承板の戻し作業をしているときにラチェットの段差がストッパの引っ掛け部に干渉しはじめたときの状態を模式的に表した縦断面図である。 図10は、図9の状態から、ストッパの付勢方向も戻され始めた状態を模式的に表した縦断面図である。 図11は、図5において、乗員の後頭部から受ける荷重が大きいときの状態を模式的に表した縦断面図である。 図12は、本発明の実施例2に係るアクティブヘッドレストの内部構造を示す分解斜視図である。 図13は、図12の組み付け状態におけるアクティブヘッドレストの通常状態(支承板が飛び出す前の状態)を模式的に表した縦断面図である。 図14は、図13の状態から支承板が飛び出し、その飛び出した支承板が乗員の後頭部から荷重を受けたときの状態を模式的に表した縦断面図である。 図15は、図14において、乗員の後頭部から受ける荷重が大きいときの状態を模式的に表した縦断面図である。
以下、本発明を実施するための形態を、図面を用いて説明する。
(実施例1)
まず、本発明の実施例1を、図1〜11を用いて説明する。なお、上述した図1では、アクティブヘッドレスト3の内部構造を分かり易く示すために、そのクッション構造および表皮構造を省略し内部のフレーム構造のみを示している。また、以下の説明にあたって、上、下、前、後、左、右とは、上述した各図に記載した、上、下、前、後、左、右の方向、すなわち、アクティブヘッドレスト3を基準にしたときの上、下、前、後、左、右の方向を示している。このことは、後述する実施例2においても同様である。
はじめに、図1〜4を参照して、本発明の実施例1に係るアクティブヘッドレスト3の構造を説明する。このアクティブヘッドレスト3は、その輪郭を成すベース部材20と、このベース部材20に一体となるように組み付けられた左右一対のステー22、22と、このベース部材20の前面を覆うと共にシートバック(図示しない)に背凭れした乗員の後頭部Mを受け止め可能な略カバー状の支承板24と、このベース部材20を収納する格好で支承板24の背面側をカバーリーングする背面カバー26と、これら支承板24と背面カバー26に対して包着状に組み付けられるパッド部材28(図1においては図示しない)と、このパッド部材28の表面をカバーリングするカバー部材28a(図1において、図示しない)とから構成されている。
このように構成されていると、支承板24に対して背面カバー26、パッド部材28およびカバー部材28aは一体状態となっているため、以降において、単に、支承板24の飛び出しと記載した場合であっても、これら背面カバー26、パッド部材28およびカバー部材28aも支承板24と一体状態で飛び出していることは言うまでもない。なお、この支承板24および背面カバー26は、剛性を有する合成樹脂によって、それぞれ一体成型されている。
このアクティブヘッドレスト3の構成部材のうち、左右一対のステー22、22について詳述すると、左右一対のステー22、22はそれぞれ筒状に構成されている。そして、これら両ステー22をシートバックに組み付けられる左右一対のサポート(いずれも図示しない)にそれぞれ差し込むことによって、アクティブヘッドレスト3をシートバックに組み付けることができる。また、これら両ステー22のうち、例えば、右のステー22の内部にはロッド36が挿入されている。
このとき、ロッド36は、その上端が後述するロック機構Rの解除部材Kに掛け止めされた状態で右のステー22の内部に挿入されている。そして、車両に後突が発生すると後突検出手段(例えば、シートバックの内部に設けられる、公知の背凭荷重検出機構など)が作動し、この作動に伴ってロッド36が突き上げられ解除部材Kも作動することで、ロック機構Rのロック解除が行われる構造となっている。
また、このアクティブヘッドレスト3の構成部材のうち、支承板24について詳述すると、支承板24は、厚板形状のリンク板30を介した3節リンク機構によってベース部材20に組み付けられている。この3節リンク機構についても詳述すると、リンク板30の一端側(図1において、後端側)における幅方向の両端は、ベース部材20の上側の左右にピンP1を介してそれぞれ枢着されている。これと同様に、リンク板30の他端側(図1において、前端側)における幅方向の両端は、支承板24の上側の左右にピンP2を介してそれぞれ枢着されている。
このベース部材20の正面側(図1において、前面側)には、その左右にリブがそれぞれ形成されている。この両リブには、その略上下方向に沿って長孔20aがそれぞれ形成されている。また、支承板24の内面側(図1において、背面側)には、その左右を橋渡す格好となるようにピンP3が固着されている。このとき、ピンP3は、ベース部材20の両長孔20a内を移動可能に固着されている。このようにリンク板30の一端側のピンP1、同他端側のピンP2および支承板24の内面側のピンP3とから成る3点によって3節リンク機構は構成されている。
また、ピンP3には、ベース部材20の上側との間に第1の引っ張りばね(図示しない)が掛け留めされている。これにより、ピンP3は、ベース部材20の長孔20aの上端側に向けて付勢された状態、すなわち、ピンP3と固着されている支承板24も、ベース部材20に対して前斜め上側に向けて付勢された状態となっている。そして、車両に後突が発生していないときの常時には、ピンP3は、支承板24がベース部材20に対して一体状態(飛び出していない状態)となるように第1の引っ張りばねの付勢力に抗してロック機構Rによってロックされた状態(長孔20aの下端に保持された状態)となっている(図2の状態であり、以下、この状態を「アクティブヘッドレスト3の通常状態」と記す)。
このアクティブヘッドレスト3の通常状態から、ロック機構Rのロック解除が行われると、第1の引っ張りばねの付勢力によってピンP3が長孔20aの下端から上端に向けて移動していく。そして、この移動に伴って3節リンク機構が作動することによって、支承板24がベース部材20に対して乗員の後頭部M側に向けて飛び出した状態(図4の状態であり、以下、この状態を「アクティブヘッドレスト3の飛び出し状態」と記す)となる。
また、リンク板30におけるベース部材20側の面(図1において、下側を向く面)には、その幅方向にラチェット40が一体的に形成されている。このラチェット40には、その外周面に沿って、例えば、第1の段差40aと第2の段差40bの2箇所の段差がそれぞれ形成されている。一方、ベース部材20には、これら両段差40a、40bに係合可能なストッパ50がピンP4を介して枢着されている。このストッパ50の基端(図1において、後端)54とロック機構Rとの間には、第2の引っ張りばね58が掛け止めされている。
このとき、第2の引っ張りばね58は、ストッパ50をピンP4の軸回りの両方向に付勢可能な位置に掛け止めされている。すなわち、第2の引っ張りばね58は、ストッパ50をラチェット40の両段差40a、40bに係合する第1の回転方向(図2において、矢印a方向)に付勢させることができるように掛け止めされている。また、第2の引っ張りばね58は、第1の回転方向に付勢されているストッパ50を反転させることで、ストッパ50を第1の回転方向に対して反対方向の第2の回転方向(図2において、矢印b方向)にも付勢させることができるように掛け止めされている。
この付勢方向の切り替えは、ストッパ50の回転が所定位置に到達すると行われる、所謂、ターンオーバによって行われる構造となっている。このように第2の引っ張りばね58を掛け止めすることで、ストッパ50の付勢方向を第1の回転方向と第2の回転方向のいずれの方向にも切り替えることができる。また、ストッパ50の先端52には、その高さ方向の一部が幅方向に沿って板状に突出したリブ52aが形成されている。
そのため、このリブ52aは、大きな荷重を受けると座屈する脆弱な構造となっている。また、ストッパ50には、ラチェット40の第2の段差40bに干渉可能な引掛部56が形成されている。なお、ストッパ50は、剛性を有する合成樹脂によって一体成形されている。また、ストッパ50は、アクティブヘッドレスト3の通常状態において、第1の回転方向へ付勢されるように組み付けられている。
また、このアクティブヘッドレスト3の構成部材のうち、背面カバー26について詳述すると、背面カバー26の内面には、上述したストッパ50の基端54を押し当て可能な突起26aが形成されている。この突起26aは、ストッパ50がラチェット40の両段差40a、40bのいずれか一方に係合状態にあるとき、背面カバー26の押し込み部26dからの押し込みに伴ってストッパ50の付勢方向を第1の回転方向から第2の回転方向へと切り替えることができるように形成されている。この切り替えについては、後述するアクティブヘッドレスト3の動作で詳述することとする。実施例1のアクティブヘッドレスト3は、このように構成されている。
次に、図2、4〜11を参照して、上述した構成から成る実施例1のアクティブヘッドレスト3の動作を説明する。まず、支承板24の飛び出し動作から説明する。図2に示すアクティブヘッドレスト3の通常状態において、車両に後突が発生すると、既に説明したように、ロック機構Rのロック解除が行われ、そのロック解除に伴って3点リンク機構が作動することで支承板24が乗員の後頭部M側に向けて飛び出していく(アクティブヘッドレスト3の飛び出し状態)。このとき、ストッパ50は、第1の回転方向へと付勢されているため、その先端52は、ラチェット40の両段差40a、40bを下る格好となるようにラチェット40の外周面に沿って移動していく。そのため、支承板24の飛び出しがストッパ50によって規制されることはない(図4参照)。
なお、支承板24の飛び出しが完了した後に乗員の後頭部Mからの荷重によって支承板24が飛び出し前の初期位置側へ押し戻される場合でも、ストッパ50の先端52とラチェット40の第2の段差40bが係合することで支承板24が押し戻されることをストッパ50が規制する構造となっている(図5参照)。そのため、支承板24が飛び出し前の初期位置側へと押し戻されることはない。
このことは、支承板24の飛び出し途中に乗員の後頭部Mからの荷重によって支承板24が飛び出す前の初期位置側へ押し戻される場合でも同様である。この場合、ストッパ50の先端52とラチェット40の第1の段差40aが係合することで支承板24が押し戻されることをストッパ50が規制するからである。支承板24は、このように飛び出していく。
次に、飛び出した支承板24の戻し操作を説明する。この戻し操作を行うときには、支承板24には乗員の後頭部Mからの荷重が作用していないため、アクティブヘッドレスト3は、図5に示す状態から図4に示す状態へと戻されている。そのため、この図4に示す状態からカバー部材28a越しに背面カバー26の押し込み部26dを撓ませて押し込み操作を行う。すると、背面カバー26の突起26aがストッパ50の基端54を押し当て始め、この押し当てに伴って突起26aがストッパ50を第2の回転方向へと反転させていく(図6参照)。
この反転に伴ってストッパ50のターンオーバが行われて、ストッパ50の付勢方向が第1の回転方向から第2の回転方向へと切り替わる(図7参照)。これにより、ストッパ50の先端52はベース部材20に形成された保持部20bに押し当てられ保持される(図8参照)。このようにして、ストッパ50の先端52とラチェット40の第2の段差40bとの係合を解消させた状態に保持させることができる。このようにストッパ50が保持状態であれば(ストッパ50による規制が解除された状態)、支承板24を飛び出し前の初期位置へと戻すことができる。
そして、この戻し操作を行っていくと、リンク板30の作動も戻されるためラチェット40の第2の段差40bがストッパ50の引掛部56に干渉し始める(図9参照)。すると、この干渉に伴ってラチェット40の第2の段差40bが、ストッパ50を第1の回転方向へと反転させていく。この反転に伴って、再度、ストッパ50のターンオーバが行われて、ストッパ50の付勢方向が第2の回転方向から第1の回転方向へと戻される(図10参照)。これにより、ストッパ50の先端52はラチェット40の外周面に押し当てられた初期の状態へと戻される(図2参照)。飛び出した支承板24は、このように戻される。
ここで、上述したアクティブヘッドレスト3の動作の説明において、支承板24の飛び出しが完了した後に乗員の後頭部Mからの荷重によって支承板24が飛び出し前の初期位置側へ押し戻されストッパ50の先端52とラチェット40の第2の段差40bが係合することで支承板24が押し戻されることをストッパ50が規制するとき、乗員の後頭部Mからの荷重が大きい場合を説明する。
この場合、既に説明したように、ストッパ50の先端52のリブ52aは、大きな荷重を受けると座屈する脆弱な構造となっている。そのため、ストッパ50の先端52は、そのリブ52aが座屈した変形状態でラチェット40の第2の段差40bに係合することとなる(図11参照)。このことは、支承板24の飛び出し途中に乗員の後頭部Mからの荷重によって支承板24が飛び出し前の初期位置側へ押し戻されストッパ50の先端52とラチェット40の第1の段差40aが係合するときでも同様である。
本発明の実施例1に係るアクティブヘッドレスト3は、上述したように構成されている。この構成によれば、ストッパ50の先端52のリブ52aは、大きな荷重を受けると座屈する脆弱な構造となっているため、支承板24が飛び出し途中または飛び出し完了した後に乗員の後頭部Mからの大きな荷重によって支承板24が飛び出し前の初期位置側へ押し戻されることをストッパ50によって規制するとき、その規制の衝撃によってストッパ50の先端52のリブ52aを座屈した状態に変形させることができる。そのため、この実施例1のアクティブヘッドレスト3でも、従来技術(特許文献1)で説明したアクティブヘッドレスト(ダンパを備えたアクティブヘッドレスト)と同様の作用効果(支承板の戻しをストッパによって規制するとき、その規制時に乗員の後頭部Mに生じる衝撃を緩衝させる効果)を得ることができる。すなわち、ストッパ50の先端52を脆弱な構造にするだけで(ストッパ50の先端52にリブ52aを設けるだけで)、従来技術で説明したアクティブヘッドレストと同様の作用効果を得ることができる。したがって、部品点数の増加を必要とすることなく、簡便な構造で従来技術のアクティブヘッドレストと同様の作用効果を有するアクティブヘッドレスト3を実施できる。
(実施例2)
次に、本発明の実施例2を、図12〜15を用いて説明する。この実施例2のアクティブヘッドレスト103を、実施例1のアクティブヘッドレスト3と比較すると、実施例1のアクティブヘッドレスト3では、ストッパ50の脆弱な構造は、ラチェット40の両段差40a、40bに係合する側(先端52側)に設ける構造であった。これに対し、これから説明する実施例2のアクティブヘッドレスト103では、ストッパ50の脆弱な構造は、ピンP3と接触する側(ピン孔50a側)に設ける構造である。以下の説明にあたって、実施例1と同一もしくは均等な構成の部材には、図面において同一符号を付すことで、重複する説明は省略することとする。
図12、13に示すように、ストッパ50は、実施例1と同様に、その先端52がリンク機構に形成されたラチェット40の外周面の両段差40a、40bに係合可能にベース部材20側にピンP4を介して枢着されている。このピンP4を挿入するストッパ50のピン孔50aの内面には、実施例1で説明したストッパ50の先端52のリブ52aと同様に、その周方向の一部が幅方向に沿って板状に突出したリブ50bが形成されている。そのため、このリブ50bも、大きな荷重を受けると座屈する脆弱な構造となっている。実施例2のアクティブヘッドレスト103は、このように構成されている。
次に、図13〜15を参照して、上述した構成から成る実施例2のアクティブヘッドレスト103の動作を説明する。この実施例2のアクティブヘッドレスト103も、実施例1のアクティブヘッドレスト3と同様に、アクティブヘッドレスト103の通常状態において、車両に後突が発生すると、ロック機構Rのロック解除が行われ、そのロック解除に伴って3点リンク機構が作動することで支承板24が乗員の後頭部M側に向けて飛び出していく。
そして、支承板24の飛び出しが完了した後に乗員の後頭部Mからの荷重によって支承板24が飛び出し前の初期位置側へ押し戻される場合でも、ストッパ50の先端52とラチェット40の第2の段差40bが係合することで支承板24が押し戻されることをストッパ50が規制する構造となっている(図14参照)。また、支承板24を飛び出し前の初期位置へと戻すこともできる。
ここで、この実施例2でも、実施例1と同じく、上述したアクティブヘッドレスト103の動作の説明において、支承板24の飛び出しが完了した後に乗員の後頭部Mからの荷重によって支承板24が飛び出し前の初期位置側へ押し戻されストッパ50の先端52とラチェット40の第2の段差40bが係合することで支承板24が押し戻されることをストッパ50が規制するとき、乗員の後頭部Mからの荷重が大きい場合を説明する。
この場合、既に説明したように、ストッパ50のピン孔50aの内面のリブ50bは、大きな荷重を受けると座屈する脆弱な構造となっている。そのため、ストッパ50は、その先端52がラチェット40の第2の段差40bに係合したとき、ピン孔50aの内面のリブ50bは座屈した変形状態となっている(図15参照)。このことは、支承板24の飛び出し途中に乗員の後頭部Mからの荷重によって支承板24が飛び出し前の初期位置側へ押し戻されストッパ50の先端52とラチェット40の第1の段差40aが係合するときでも同様である。
本発明の実施例2に係るアクティブヘッドレスト103は、上述したように構成されている。この構成によれば、ストッパ50のピン孔50aの内面のリブ50bは、大きな荷重を受けると座屈する脆弱な構造となっているため、支承板24が飛び出し途中または飛び出し完了した後に乗員の後頭部Mからの大きな荷重によって支承板24が飛び出し前の初期位置側へ押し戻されることをストッパ50によって規制するとき、その規制の衝撃によってストッパ50のピン孔50aの内面のリブ50bを座屈した状態に変形させることができる。そのため、この実施例2のアクティブヘッドレスト103でも、従来技術(特許文献1)で説明したアクティブヘッドレスト(ダンパを備えたアクティブヘッドレスト)と同様の作用効果(支承板の戻しをストッパによって規制するとき、その規制時に乗員の後頭部Mに生じる衝撃を緩衝させる効果)を得ることができる。すなわち、ストッパ50のピン孔50aの内面を脆弱な構造にするだけで(ストッパ50のピン孔50aの内面にリブ50bを設けるだけで)、従来技術で説明したアクティブヘッドレストと同様の作用効果を得ることができる。したがって、部品点数の増加を必要とすることなく、簡便な構造で従来技術のアクティブヘッドレストと同様の作用効果を有するアクティブヘッドレスト103を実施できる。
上述した内容は、あくまでも本発明の一実施の形態に関するものであって、本発明が上記内容に限定されることを意味するものではない。実施例1では、ストッパ50の先端52が座屈する脆弱な構造の例として、ストッパ50の先端52にリブ52aを設け、そのリブ52aが座屈する脆弱な構造を説明した。しかし、これに限定されるものでなく、例えば、ストッパ50の先端52だけをストッパ50に対して柔らかな材料(素材)で形成し、その柔らかな先端52だけが座屈する脆弱な構造であっても構わない。その場合、例えば、ストッパ50を、先端52を除く部分と、先端52とを異なる樹脂によって2色成形で形成すればよい。このことは、実施例2においても同様である。
また、実施例1、2では、リンク機構が3節リンク機構である場合を例に説明した。しかし、これに限定されるものでなく、各種のリンク機構(例えば、四節リンク機構、Xリンク機構)であっても構わない。
また、実施例1、2では、ストッパ50を脆弱な構造にする場合を例に説明した。しかし、これに限定されるものでなく、ピンP3、このピンP3と接触する支承板24、またはこのピンP3と接触するベース部材20のいずれかを脆弱な構造としても構わない。ただし、これらのいずれかを脆弱な構造にすると、支承板24の飛び出し動作に影響を及ぼすことも考えられるため、実施例1、2で説明したようにストッパ50を脆弱な構造にすることが好ましい。
20 ベース部材
24 支承板
26 背面カバー
40 ラチェット
40a 第1の段差
40b 第2の段差
50 ストッパ
52 先端
R ロック機構
M 後頭部


Claims (2)

  1. シートバック側に組み付けられるベース部材と、このベース部材に対してリンク機構を介して組み付けられる支承板と、このベース部材を収納する格好で支承板の背面側をカバーリーングする背面カバーとを備え、車両に後突が発生するとロック機構のロック解除が行われ、そのロック解除に伴ってリンク機構が作動することで支承板が飛び出して乗員の後頭部を受け止める構造となっており、その飛び出し途中または飛び出し完了後に支承板が乗員の後頭部から荷重を受けることで、支承板が飛び出す前の初期位置側へと戻されることを規制するストッパを備えたアクティブヘッドレストであって、
    ストッパは、その先端がリンク機構に形成されたラチェットの外周面の段差に係合可能にベース部材側に枢着されており、
    ベース部材は、ストッパの先端がラチェットの段差に係合した状態で支承板が飛び出し途中または飛び出し完了後に乗員の後頭部から大きな荷重を受けると、ストッパがラチェットとベース部材自身との間で底付くように形成されており、
    ストッパの先端は、自身がラチェットの段差に係合した状態で支承板が飛び出し途中または飛び出し完了後に乗員の後頭部から大きな荷重を受けると座屈する脆弱な構造となっていることを特徴とするアクティブヘッドレスト。
  2. シートバック側に組み付けられるベース部材と、このベース部材に対してリンク機構を介して組み付けられる支承板と、このベース部材を収納する格好で支承板の背面側をカバーリーングする背面カバーとを備え、車両に後突が発生するとロック機構のロック解除が行われ、そのロック解除に伴ってリンク機構が作動することで支承板が飛び出して乗員の後頭部を受け止める構造となっており、その飛び出し途中または飛び出し完了後に支承板が乗員の後頭部から荷重を受けることで、支承板が飛び出す前の初期位置側へと戻されることを規制するストッパを備えたアクティブヘッドレストであって、
    ストッパは、その先端がリンク機構に形成されたラチェットの外周面の段差に係合可能にベース部材側にピンを介して枢着されており、
    ベース部材は、ストッパの先端がラチェットの段差に係合した状態で支承板が飛び出し途中または飛び出し完了後に乗員の後頭部から大きな荷重を受けると、ストッパがラチェットとベース部材自身との間で底付くように形成されており、
    そのピンを挿入するストッパのピン孔の内面は、ストッパの先端がラチェットの段差に係合した状態で支承板が飛び出し途中または飛び出し完了後に乗員の後頭部から大きな荷重を受けると座屈する脆弱な構造となっていることを特徴とするアクティブヘッドレスト。
JP2009031226A 2009-02-13 2009-02-13 アクティブヘッドレスト Expired - Fee Related JP5343601B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009031226A JP5343601B2 (ja) 2009-02-13 2009-02-13 アクティブヘッドレスト

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009031226A JP5343601B2 (ja) 2009-02-13 2009-02-13 アクティブヘッドレスト

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010184653A JP2010184653A (ja) 2010-08-26
JP5343601B2 true JP5343601B2 (ja) 2013-11-13

Family

ID=42765572

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009031226A Expired - Fee Related JP5343601B2 (ja) 2009-02-13 2009-02-13 アクティブヘッドレスト

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5343601B2 (ja)

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4230053B2 (ja) * 1999-06-01 2009-02-25 デルタ工業株式会社 ヘッドレストの頭部衝撃吸収装置
JP2006027575A (ja) * 2004-07-21 2006-02-02 Johnson Controls Technol Co 乗物用ヘッドレスト

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010184653A (ja) 2010-08-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4850476B2 (ja) 車両用シート
KR100837910B1 (ko) 액티브 헤드 레스트의 높이 유지 장치
US8141951B2 (en) Child safety seat
US8419126B2 (en) Seat-back frame and vehicle seat
KR101356136B1 (ko) 차량용 시트 백 래치
US10023081B2 (en) Vehicle seat
JP4480162B2 (ja) 車両用シートのヘッドレスト構造
JP5233525B2 (ja) ヘッドレスト
JP2003127741A (ja) 車両用シート構造
JP5343601B2 (ja) アクティブヘッドレスト
JP2001163101A (ja) 車両用シートのヘッドレスト構造
JP4141849B2 (ja) チャイルドシート
KR102107204B1 (ko) 차량용 시트 래치
JP2018095151A (ja) スライドレール支持構造
JP5434135B2 (ja) アクティブヘッドレスト
JP5453846B2 (ja) アクティブヘッドレスト
KR200420215Y1 (ko) 충격 흡수 기능을 갖는 헤드레스트
JP5287218B2 (ja) ヘッドレスト
JP5338303B2 (ja) 車両用ヘッドレストパネルの肉抜き構造
JP2010143523A (ja) ヘッドレスト
KR102092027B1 (ko) 차량용 헤드레스트
JP4853114B2 (ja) 車両用シートのロック装置
JP5387112B2 (ja) アクティブヘッドレスト
JP5343577B2 (ja) シートバックの内部構造
JP2004106657A (ja) アクティブヘッドレスト構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110823

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130423

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130624

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130716

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130729

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees